JP3021584U - 破砕機 - Google Patents

破砕機

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JP3021584U JP1995008425U JP842595U JP3021584U JP 3021584 U JP3021584 U JP 3021584U JP 1995008425 U JP1995008425 U JP 1995008425U JP 842595 U JP842595 U JP 842595U JP 3021584 U JP3021584 U JP 3021584U
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誠一 坂戸
正幸 坂戸
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株式会社坂戸工作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋コンクリート製等の構造物(ビル等)の
解体装置の主要部として使用するもので、その鉄筋コン
クリート壁,床,天井,柱等のコンクリート構造材を破
砕するのに、最も能率的にできること。 【解決手段】 固定顎本体2と、可動顎本体3とを開閉
自在として破砕切断機外筺1に設けること。可動顎本体
3の先端には半割り算盤珠状の破砕刃5を設けること。
破砕刃5は小円弧刃先部5a1 を介して略直角状とした
後縁側刃先5aと、略全体を大円弧状刃先部とした前縁
側刃先5bとからなり、前記後縁側刃先5aが可動顎本
体3の内方側に対向すること。或いは一対の可動顎本体
3,3を開閉自在として破砕切断機外筺1に設け、両可
動顎本体3,3の先端に前記破砕刃5,5を設けるこ
と。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、鉄筋コンクリート製等の構造物(ビル等)の解体装置の主要部とし て使用するもので、その鉄筋コンクリート壁,床,天井,柱等のコンクリート構 造材を破砕するのに、最も能率的にできる破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄筋コンクリート製等の構造物(ビル等)の壁,柱のコンクリート構造 材を破砕するための破砕機が種々存在している。その多くは固定顎と可動顎とを 油圧シリンダ機構等にて開閉自在に設け、その固定顎と可動顎に、これらととも に開閉する切断刃をそれぞれ設けてコンクリート構造材を破砕・切断するもので ある。
【0003】 その切断刃は最近では半割算盤珠状のものが多く使用されている。この半割算 盤珠状の切断刃の発明は、当該出願人が既に、昭和56年8月に出願しその後、 特公昭60−43513号として出願公告され、後に権利化されている。この半 割算盤珠状とした切断刃は、コンクリート構造材を破砕する際に固定顎と可動顎 とで挟んだコンクリート構造材に楔状に食い込み、後はその食い込み深さが深く なるに従い、コンクリート構造材にひびが入り、そのひびが広がりながら、コン クリート構造材が破砕される仕組みとなっている。特に、半割算盤珠状の切断刃 の中でも、その側面形状を完全な半円状とはしないタイプのもので、図16及び 図17に示すように、側面形状が台形状で、その前縁側が略直角状で後縁側が円 弧状としたタイプのものが存在するが、このタイプの半割算盤珠状とした破砕刃 では、後縁側の円弧状刃の部分を可動顎の内方に対向して設けている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような半割算盤珠状の破砕刃では、上述したように、コンクリート構造材 に半割算盤珠状の破砕刃が突きささり同時に切断し、壁,柱等のコンクリート構 造材を破砕することができる。特に、前述の側面形状が台形状で、その前縁側を 略直角状とし、後縁側全体を略円弧状としたタイプでは、固定顎に可動顎を挟ん で、可動顎を閉じたときには、まず後縁側全体からコンクリート構造材に当接し 、コンクリート構造材を破砕することとなる。そして、その円弧状刃面がコンク リート構造材の表面に比較的広い範囲にわたって当接し、その箇所に略瞬間的に ひびを入れながらコンクリート構造材を破砕してゆくことができる。これは、コ ンクリート構造材自体の内部組織が弱くなっているものの場合には極めて有効で ある。
【0005】 しかし、コンクリート構造材の中でも、特にコンクリート成分の密度が高くな っているものでは、非常に硬いものとなり、破砕時における抵抗は極めて大きく なることがある。このような、特に、硬いコンクリート構造材を破砕するときに は、上記のように、その後縁側全体を略円弧状としたものでは、破砕初期におけ る破砕刃とコンクリート構造材の表面との当接部分が広くなり略線接触状態とな るために、破砕するための力はその線接触状の当接面に分散し、破砕力が単位面 積において小さくなり、破砕が極めて困難になる。さらに、従来タイプとしたも のではコンクリート構造材を破砕する際に、滑りが生じて、固定顎と可動顎から コンクリート構造材がずれてしまうこともしばしば有り、破砕作業を妨げるもの となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、考案者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、本考案を、 固定顎本体と、可動顎本体とを開閉自在として破砕切断機外筺に設け、前記可動 顎本体の先端には半割り算盤珠状の破砕刃を設け、該破砕刃は小円弧刃先部を介 して略直角状とした後縁側刃先と、略全体を大円弧状刃先部とした前縁側刃先と からなり、前記後縁側刃先が可動顎本体の内方側に対向してなる破砕機としたり 、或いは、一対の可動顎本体を開閉自在として破砕切断機外筺に設け、両可動顎 本体の先端には半割り算盤珠状の破砕刃を設け、該破砕刃は小円弧刃先部を介し て略直角状とした後縁側刃先と、略全体を大円弧状刃先部とした前縁側刃先とか らなり、前記後縁側刃先が可動顎本体の内方側に対向してなる破砕機としたこと により、構造物を破砕したときに生ずるコンクリート構造材の内でも特に硬いも のであっても、点接触状態による集中荷重方式にて破砕する際に極めて有効であ り、上記課題を解決したものである。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明すると、破砕機は、図1,図 2等に示すように、主に破砕機外筺1,固定顎本体2及び可動顎本体3から構成 され、まず破砕機外筺1に固定顎本体2が形成され、該固定顎本体2上において 可動顎本体3が開閉動作を行うものである。その可動顎本体3は略中間箇所が破 砕機外筺1に枢支され、該枢支箇所を枢支P1 と称する。ここで、固定顎本体2 及び可動顎本体3の開閉方向において互いに対向する側を固定顎本体2及び可動 顎本体3の作業面側と称し、また該作業面側の反対側を固定顎本体2及び可動顎 本体3の外方側と称する。さらに、固定顎本体2及び可動顎本体3の長手方向と は、破砕機外筺1から外方に突出する方向とし、幅方向はその長手方向に直交す る方向とする。
【0008】 その固定顎本体2及び可動顎本体3は、内部が中空に形成されたものであって 、可動顎本体3は、図1,図2に示すように、破砕機外筺1の内部に装着されて いるシリンダ4により可動する。該シリンダ4は、図1に示すように、シリンダ 筒体4aが破砕機外筺1内に破砕機外筺1の垂直面上を回動自在に設けられ、ピ ストンロッド4bの先端が可動顎本体3の刃先反対側端に枢支され、該枢支箇所 を枢支部P2 と称する。
【0009】 その固定顎本体2の作業面側には、図1,図2に示すように、長手方向に沿っ て固定顎側切断体6が設けられており、また可動顎本体3の作業面側には長手方 向に沿っ可動顎側切断体7がそれぞれ設けられ、その固定顎本体2上を可動顎本 体3が開閉するときに、これらとともに固定顎側切断体6と可動顎側切断体7と が鋏状に可動して剪断により被切断物を切断することができるものである(図1 ,図4参照)。
【0010】 その可動顎本体3に、図1,図2及び図3に示すように、破砕刃5が装着され ている。該破砕刃5は算盤珠を略半分とした形状で、その刃先は先端に向かうに 従い次第に細くなっている(図4,図5参照)。そして、その破砕刃5は、前後 方向に沿って断面が偏平であり前後方向の中心より後部側寄りにて最大厚さとな る流線型状をなしている(図5参照)。また、その破砕刃5は、側面より見て前 後方向の後部側を後縁側刃先5aと称する。また、前方側を前縁側刃先5bと称 する。その後縁側刃先5aは、小円弧刃先部5a1 を介して側面的に見て略直角 状として形成されたものである(図4参照)。
【0011】 該小円弧刃先部5a1 は、略直角状の後縁側刃先5aを構成する角部となるも のであるが、その曲率半径は破砕刃5全体から見ると極めて小さいものである。 また、直角状の後縁側刃先5aは、側面より見て略直角の状態に見えるものであ り、その略直角とは、直角以外に直角に近い鈍角や鋭角も含まれる。また、その 後縁側刃先5aは前記小円弧刃先部5a1 とともに後端刃先部5a2 と先端刃先 部5a3 とから構成されるものであって、後端刃先部5a2 と先端刃先部5a3 とは小円弧刃先部5a1 を介して連続しており、また先端刃先部5a3 の前方側 はは前縁側刃先5bに連続している。
【0012】 その破砕刃5の後縁側刃先5aが可動顎本体3の内方に対向するようにして破 砕刃5が可動顎本体3に装着されるものである。この場合に可動顎本体3の内方 とは前記枢支部P1 側のことを言う。即ち、破砕刃5の後縁側刃先5aが枢支部 P1 に近い位置となるようになっている。その破砕刃5の前縁側刃先5bの形状 は略全体を大円弧状刃先部からなるものとし、具体的には略4分の1とした円形 状に形成されており、前記後縁側刃先5aから連続的に形成されている。
【0013】 図10は、本考案の第2の実施形態を示すものであり、コンクリート構造材S を破砕する固定顎本体2と可動顎本体3とで破砕を主目的としたタイプのもので ある。図11は、第2の実施形態の変形例であり、可動顎本体3に破砕刃5を二 つ前後して設けたものである。図12及び図13は本考案の第3の実施形態を示 すものであり、具体的な構造は、固定顎本体2の幅方向一端側には、該固定顎本 体2の長手方向に沿って固定顎側切断体6を装着した立上り部8が形成されてい る。その固定顎本体2の幅方向他端側の先端箇所には先端立上り部9が形成され ている。前記立上り部8及び先端立上り部9の先端箇所には固定顎側突起10, 10が設けられ、前記可動顎本体3の先端には破砕刃5が設けられている。そし て破砕刃5は、前記固定顎本体2の立上り部8と先端立上り部9の略中間箇所を 通過する仕組みであり、前記固定顎側切断体6と可動顎側切断体7とで剪断作業 を行うようにしたものである。
【0014】 図14は、本考案の第4の実施形態を示している。該実施形態では一対の可動 顎本体3,3から構成され、本考案の第1乃至第3の実施形態に示されているよ うな固定顎本体2と可動顎本体3とから構成されたタイプのものではなく、固定 顎本体2が存在しない。その両可動顎本体3,3は、破砕機外筺1内に収容され た二本のシリンダ4にて可動する。その可動顎本体3の長手方向中間部分には二 つの円弧状凹みが形成されたものである。図15は第4の実施形態の変形例であ って、二つの可動顎本体3,3は一本のシリンダ4にて可動する構造となってい る。即ち一方の可動顎本体3の枢支部P2 はシリンダ4のシリンダ筒体4aの軸 方向端部における連結部分であり、他方の可動顎本体3の枢支部P2 は、シリン ダ4のピストンロッド4b先端との連結部分となる。
【0015】
【実施例】
本考案の第1の実施形態では、固定顎本体2と可動顎本体3とが最大限に開い た状態で破砕刃5の小円弧刃先部5a1 から固定顎本体2の先端との間隔は87 0mmとした。また、シリンダ4は軸径180mm,ストローク55mmとした。破砕 試験の方法としては800mm×800mmの正方形の鉄筋コンクリート柱を破砕し た。従来タイプ(図16参照)のものでは、鉄筋コンクリート柱の破砕時に鉄筋 コンクリート柱の表面と破砕刃との間に最初にスベリが生じてしまう。そして、 そのすべりが適当に進んだ後に破砕刃が鉄筋コンクリート柱の表面に食い込み破 砕作業を行う。
【0016】 本考案では、鉄筋コンクリート柱と破砕刃5との間の滑りは最初に2mm程度生 じるのみで、そのあとは直ぐに破砕刃5が鉄筋コンクリート柱に食い込み、その 食い込み深さが約8mm乃至12mm嵌入したところでクラックが入る。そのときの 破砕圧力は平均228kgf/cm2 である。この破砕試験で、本考案では、従来タイ プのものよりも破砕力において約40%の省エネルギー効果が得られる。
【0017】
【作用】
本考案にてコンクリート構造材Sを破砕するときの、破砕刃5がコンクリート 構造材Sに及ぼす力の状態を説明する。図6は、本考案における破砕刃5をの作 用を示すものであり、これに対して図16,図17は、従来のタイプの算盤珠状 の破砕刃の装着によるものである。
【0018】 まず、固定顎本体2と可動顎本体3とで構造物を解体して生じたコンクリート 構造材Sをくわえる(図3参照)。次に、可動顎本体3を固定顎本体2に近づけ て、破砕刃5がコンクリート構造材Sの表面に当接する。このときに、破砕刃5 はその小円弧刃先部5a1 付近がコンクリート構造材Sの表面に当接する。その 破砕刃5の小円弧刃先部5a1 がコンクリート構造材Sの表面に最初に当接する ポイントを当接部Qと称する(図6参照)。ここで、コンクリート構造材Sを破 砕するときに、まず最初に小円弧刃先部5a1 の範囲が当接する。
【0019】 そして、当接部Qは、小円弧刃先部5a1 の範囲内に存在し、極めて小半径と した小円弧刃先部5a1 の当接部Qによるコンクリート構造材S表面への接触状 態は、点接触状態(略点接触状態を含む)となる(図6参照)。そこで、破砕刃 5によるコンクリート構造材Sへの初期段階では破砕荷重Fは小円弧刃先部5a 1 部分の当接部Qによる集中荷重となる。即ち、小円弧刃先部5a1 の当接部Q には破砕荷重Fが分散することなく略一箇所に集中することで、表面の固いコン クリート構造材Sであっても当接部Qを中心として食い込むことができる(図7 参照)。
【0020】 これに対して、従来タイプの算盤珠状の破砕刃の装着によるものでは、図16 及び図17に示すように、破砕刃の後縁側の刃先が大きな円弧状の刃先であるた めに、コンクリート構造材Sとの当接部Q’は明らかに点接触とはいえず、比較 的広い範囲での線接触となる。従って、破砕荷重F’はその当接部Q’での線接 触状態による分布荷重状態となり、破砕荷重F’が分散し、特に表面の固いコン クリート構造材Sの破砕には極めて不利である。
【0021】 次に、本考案においては破砕刃5がコンクリート構造材Sに食い込み易い状態 を示すために、後縁側刃先5aで、前記小円弧刃先部5a1 の当接部Qの後縁側 (後端刃先部5a2 側)における仮想接線L−Lを設定した。そして、破砕刃5 の後縁側刃先5aがコンクリート構造材S表面から内部に食い込むときに前記仮 想接線L−Lとコンクリート構造材Sの表面とのなす角により食い込み時の作業 効率を示したものである。即ち、図6では仮想接線L−Lとコンクリート構造材 Sの表面とのなす角θが大きくなっており、これは、破砕刃5の後縁側刃先5a がコンクリート構造材Sに食い込むときの角度が大きくなり、小円弧刃先部5a 1 なる集中部が滑りにくくなり、コンクリート構造材Sに良好に食い込みができ る。
【0022】 さらにその仮想接線L−Lは、破砕刃5がコンクリート構造材Sに食い込む程 にコンクリート構造材Sの表面位置の後縁側刃先5aの露出箇所での仮想接線L −Lとコンクリート構造材Sの表面とがなす角θが次第に大きくなり、滑りにく く、且つ集中的な荷重にて破砕できる。即ち、図6では、まだコンクリート構造 材Sに食い込む前の状態で、当接部Qがコンクリート構造材Sの表面に当たって いる状態を示している。図7では、破砕刃5がコンクリート構造材Sの表面より ある程度の深さまで食い込んだときの状態で、破砕刃5の後縁側刃先5aにおい てコンクリート構造材S表面との交わる部分の接線L−Lに対する角θ1 は一層 直角に近づき、θ1 >θとなる。これは、破砕刃5がコンクリート構造材Sに食 い込むほどに後縁側刃先5aの食い込み角度が大きくなり、滑りにくく、集中荷 重にて破砕作業ができるものであり、破砕作業を容易にならしめるものである。
【0023】 これに対して、従来タイプの算盤珠状の破砕刃の装着によるものでは、図17 に示すように、破砕刃の後縁側の当接部Q’付近の接線L’−L’とコンクリー ト構造材Sの表面とのなす角θ’は、約数度程度と比較的小さくなる。即ち、コ ンクリート構造材Sへの食い込み角度が浅くなり、その分だけコンクリート構造 材Sを破砕する際に前方に滑りやすくなり、且つ破砕刃5の破砕する断面積も分 布荷重となり、大きな動力が必要となる。このために、特に固いコンクリート構 造材Sには不利である。
【0024】 このように、本考案では、コンクリート構造材Sの破砕は破砕刃5の当接部Q が点接触であるがゆえに瞬間的におおきな範囲の破砕を行うものではないが、特 に固いコンクリート構造材Sの破砕では、破砕の初期段階に当接部Qが点接触で あるために破砕荷重Fが当接部Qに集中し、固いコンクリート構造材Sの破砕を 行うものである。
【0025】 さらに滑りによる破砕理論を別の観点より詳述してみると、従来タイプの破砕 機にてコンクリート構造材Sを破砕する際に、破砕力の水平分力が可動顎とコン クリート構造材Sとの間に滑りを生じせしめ、そのために破砕効率を低下させる ことがある。これに対して、本考案においても破砕刃5は、コンクリート構造材 Sを破砕するときに、破砕荷重Fはコンクリート構造材Sの表面に対して水平分 力Fh と垂直分力Fv とを生じ、垂直分力Fv は破砕の役割をなすが、水平分力 Fh はコンクリート構造材Sを水平方向に逃がす力となる。しかし、水平分力F h が作用するのと略同時に、破砕刃5の小円弧刃先部5a1 の当接部Qは集中的 な垂直分力Fv がコンクリート構造材S表面に僅かに食い込むので(図8参照) 、その食い込み箇所にて小円弧刃先部5a1 部分に水平分力Fh に対抗する抵抗 力Fr が働き、コンクリート構造材Sを破砕するときの逃げを防止することがで きる(図9参照)。
【0026】
【考案の効果】
請求項1の考案においては、固定顎本体2と、可動顎本体3とを開閉自在とし て破砕機外筺1に設け、前記可動顎本体3の先端には半割り算盤珠状の破砕刃5 を設け、該破砕刃5は小円弧刃先部5a1 を介して略直角状とした後縁側刃先5 aと、略全体を大円弧状刃先部とした前縁側刃先5bとからなり、前記後縁側刃 先5aが破砕刃5の内方側に対向してなる破砕機としたことにより、まず第1に 特に固いコンクリート構造材Sの破砕に好適であるし、第2にその構造は極めて 簡単である等の種々の効果を奏する。
【0027】 これら複数の効果を詳述すると、破砕刃5の後縁側刃先5aは、小円弧刃先部 5a1 を介して略直角状としたものであるから、破砕のためにコンクリート構造 材Sの表面に当接した状態は、主に小円弧刃先部5a1 の当接となり、該小円弧 刃先部5a1 が極めて小半径であるがゆえにコンクリート構造材Sとの接触状態 は、点接触(略点接触を含む)となる。そこで、破砕刃5によるコンクリート構 造材Sへの破砕の初期段階では小円弧刃先部5a1 部分のコンクリート構造材S への当接部による集中的な破砕荷重Fを得ることができる。即ち、小円弧刃先部 5a1 のコンクリート構造材Sとの当接部には破砕荷重Fが分散することなく、 略一箇所に集中することにより、表面の固いコンクリート構造材Sであっても破 砕刃5を良好に食い込ませることができるものである。
【0028】 また、破砕刃5の後縁側刃先5aで、前記小円弧刃先部5a1 のコンクリート 構造材Sとの当接部における食い込むときの食込み角度を大きくすることができ る。即ち、破砕刃5は楔状となってコンクリート構造材Sに滑りにくくして食い 込むこととなる。それゆえに、前述の破砕荷重が集中的に作用することと、該集 中箇所が滑りにくくなることとが相乗的に作用して、破砕作業を極めて高効率に できる最大の利点がある。
【0029】 次に、請求項2の考案においては、一対の可動顎本体3,3を開閉自在として 破砕切断機外筺1に設け、両可動顎本体3,3の先端には半割り算盤珠状の破砕 刃5を設け、該破砕刃5は小円弧刃先部5a1 を介して略直角状とした後縁側刃 先5aと、略全体を大円弧状刃先部とした前縁側刃先5bとからなり、前記後縁 側刃先5aが可動顎本体3の内方側に対向してなる破砕機としたことにより、両 可動顎本体3,3が可動し、該可動顎本体3,3の動きに伴い破砕刃5,5も可 動することとなり、両側より破砕することで、より破砕力を増加した破砕効率に できる。比較的大きなコンクリート構造材Sの破砕に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の側面図
【図2】本考案の斜視図
【図3】固定顎本体と可動顎本体とでコンクリート構造
材をくわえた状態を示す要部側面図
【図4】破砕刃の側面図
【図5】破砕刃の一部断面にした斜視図
【図6】破砕刃の破砕作用を示す拡大側面図
【図7】破砕刃がコンクリート構造材に少し食い込んだ
状態を示す要部側面図
【図8】破砕刃にてコンクリート構造材を破砕するとき
に、破砕刃とコンクリート構造材とが滑りにくいことを
示す要部側面図
【図9】破砕刃にてコンクリート構造材を破砕するとき
に、破砕刃とコンクリート構造材とが滑りにくいことを
示す作用図
【図10】本考案の第2の実施形態を示す縦断側面図
【図11】本考案の第2の実施形態の変形例を示す縦断
側面図
【図12】本考案の第3の実施形態を示す縦断側面図
【図13】本考案の第3の実施形態を示す要部斜視図
【図14】本考案の第4の実施形態を示す縦断側面図
【図15】本考案の第4の実施形態の変形例を示す縦断
側面図
【図16】従来タイプの側面図
【図17】従来タイプの作用状態を示す側面図
【符号の説明】
1…破砕切断機外筺 2…固定顎本体 3…可動顎本体 5…破砕刃 5a…後縁側刃先 5a1 …小円弧刃先部 5b…前縁側刃先

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定顎本体と、可動顎本体とを開閉自在
    として破砕切断機外筺に設け、前記可動顎本体の先端に
    は半割り算盤珠状の破砕刃を設け、該破砕刃は小円弧刃
    先部を介して略直角状とした後縁側刃先と、略全体を大
    円弧状刃先部とした前縁側刃先とからなり、前記後縁側
    刃先が可動顎本体の内方側に対向してなることを特徴と
    した破砕機。
  2. 【請求項2】 一対の可動顎本体を開閉自在として破砕
    切断機外筺に設け、両可動顎本体の先端には半割り算盤
    珠状の破砕刃を設け、該破砕刃は小円弧刃先部を介して
    略直角状とした後縁側刃先と、略全体を大円弧状刃先部
    とした前縁側刃先とからなり、前記後縁側刃先が可動顎
    本体の内方側に対向してなることを特徴とした破砕機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04334780A (ja) * 1991-05-08 1992-11-20 Sanden Corp スクロール圧縮機
WO2005056193A1 (ja) * 2003-12-15 2005-06-23 Kabushiki Kaisha Sakato Kosakusho 破砕機及びその破砕方法

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