JP3021522B2 - カメラの像振れ検出装置 - Google Patents

カメラの像振れ検出装置

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JP3021522B2
JP3021522B2 JP2070575A JP7057590A JP3021522B2 JP 3021522 B2 JP3021522 B2 JP 3021522B2 JP 2070575 A JP2070575 A JP 2070575A JP 7057590 A JP7057590 A JP 7057590A JP 3021522 B2 JP3021522 B2 JP 3021522B2
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尚士 岡田
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正隆 浜田
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、露光中に発生する被写体像の像振れ量を検
出するカメラの像振れ検出装置に関する。
〔従来の技術〕
写真撮影において、露光中に手振れや被写体の移動に
より被写体像が変位すると、たとえピントが合っていて
も被写体全体がその変位方向に流れ、ピントのぼけたよ
うな、いわゆる像振れ写真となることが知られている。
このような写真撮影を防止するためにフィルム面の被写
体像の像振れ量を検出する装置が提案されている。
例えば特開昭62−47013号公報には、カメラの撮影レ
ンズ内に上下、左右のそれぞれの方向の加速度を検出す
るセンサが内蔵され、そのセンサ出力により得られる撮
影レンズの変位量を手振れ量に変換するものが示されて
いる。また、特開昭62−182728号公報には、自動焦点調
節(AF)を行なうためのAF光学系を利用して手振れによ
る像振れ量を検出するものが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記従来の像振れ検出装置の前者のもので
は、4個の加速度センサを必要とし、コスト高になる。
また、これらセンサの収納スペースが大きくなり、カメ
ラのコンパクト化に反することになる。更に加速度セン
サの出力から像振れ量を演算する場合、積分処理を二重
に行う必要があり、演算処理が複雑となる。
一方、後者の場合は、露光中にはAF光学系に被写体光
が導かれず、露光中に発生する像振れ量を検出すること
ができないので、露光中の像振れ状態は、露光前の像振
れ状態から予測することになる。露光時間が短い場合
は、露光中の像振れ量を近似的に予測することも可能で
あるが、露光時間が長くなると、像振れ量の予測値と真
値との誤差が大きくなり、該像振れ量を正確に検出乃至
は補正することは困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ペリ
クルミラー等の低反射率のミラーにより露光中の被写体
光を像振れ光学系に導き、露光中に微少時間間隔をおい
て受光した被写体像から像振れ量を検出することのでき
るカメラの像振れ検出装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、本発明は、所定の撮影媒
体への露光を行なう撮影光路上に配設された半透過ミラ
ーと、該ミラーにより導かれる被写体光を受光する受光
手段と、該受光手段から出力される被写体像のデータを
記憶する記憶手段と、前記撮影媒体への露光開始を指示
する露光指示手段と、該露光指示手段による指示が出力
された後であって露光完了前に前記受光手段により所定
の時間間隔で少なくとも2回受光された前記記憶手段に
記憶されたデータを用いて被写体像の像振れ量を求める
演算手段とを備え、前記所定の時間間隔は変更可能にな
っているものである。
〔作用〕
上記のように構成されたカメラの像振れ検出装置にお
いては、撮影光路上に配設された半透過ミラーにより撮
影される被写体光の一部が受光手段に導かれることとな
る。露光指示が出力された後であって露光完了前に受光
手段で所定の時間間隔で少なくとも2回受光動作が行な
われ、受光された被写体像のデータが記憶手段に記憶さ
れる。そして、演算手段により、記憶手段に記憶された
上記データを用いて被写体像の像振れ量が求められる。
受光動作を繰り返す所定の時間間隔は変更可能で、例
えば露光時間に応じて変更される。時間間隔を短くする
と、露光期間内での像振れ量の演算回数が増加し、高い
精度で微小の像振れ量が算出される。一方、時間間隔を
長くすると、露光期間内での像振れ量の算出回数が減少
し、その演算処理の負担が軽減される。
〔実施例〕
第1図は本発明に係る像振れ検出装置を備えたカメラ
の一実施例を示す構成図である。
同図に示すカメラは、カメラ本体2に着脱可能な撮影
レンズ1が装着されている。撮影レンズ1には、フィル
ム面上の被写体像を変位させる像振れ補正レンズ3とフ
ォーカシングレンズ群及びズームレンズ群とからなるレ
ンズ群4、該像振れ補正レンズ3を駆動するアクチュエ
ータ5,5′、該アクチュエータの駆動を制御する像振れ
補正制御回路6及び撮影レンズ1に関する情報、例えば
焦点距離f、開放F値、レンズ繰出変換係数K等の情報
が記憶されたレンズデータ回路7が内蔵されている。前
記像振れ補正レンズ3は、光軸から離れる方向に移動し
て収差を劣化させることなく被写体像を変位させる単レ
ンズ又は複数のレンズブロックからなるもの、あるいは
光路中に光学的楔を有し、該光学的楔の位置やその頂角
を変化させることにより被写体像を変位させるものであ
る。上記像振れ補正レンズ3、アクチュエータ5,5′及
び像振れ補正制御回路6は、後述するように露光中に生
じる被写体像の像振れを補正する像振れ補正装置を構成
している。
カメラ本体2の適所には、入射光の一部を上方に反射
するとともに残余の入射光を透過させてフィルム18側に
導く低反射係数を有する、例えばペリクルミラー8、上
方に反射した光の更に一部をファインダの接眼レンズ19
側に導くとともに残余の反射光を透過させて像振れ光学
系15に導くハーフミラー9及び前記上方に反射された光
を集光する集光レンズ10が配設されている。また、前記
ペリクルミラー8の後方には透過光をAF光学系12に導く
サブミラー11が下方に退避移動可能に配設され、カメラ
本体2の下部には該サブミラー11からの反射光をAFセン
サ13に結像させるAF光学系12と結像された光像を受光す
るAFセンサ13とが配設されている。前記サブミラー11
は、露光時には仮想線で示すように光軸から下方に退避
し、前記ペリクルミラー8の透過光をフィルム18側に導
くようになされている。
また、前記ハーフミラー9の上方適所に該ハーフミラ
ー9の透過光を像振れセンサ16に結像させる像振れ光学
系15と結像される光像を受光する像振れセンサ16とが配
設されている。更にカメラ本体2内には、前記AFセンサ
13からの出力データによりディフォーカス量を演算する
AF演算回路14、前記像振れセンサ16からの出力データに
よりフィルム面上の被写体像の像振れ量を演算する像振
れ演算回路17及びカメラの撮影動作を集中制御するマイ
クロコンピュータ20(以下、CPUという)が設けられて
いる。
前記ペリクルミラー8、像振れ光学系15、像振れセン
サ16、像振れ演算回路17及びCPU20は、後述するように
露光中に生じる被写体像の像振れ量を検出する像振れ検
出装置を構成している。
前記像振れ量の検出方法は、露光時間(シャッタの第
1幕走行と第2幕走行との間隔)内に被写体像を所定時
間毎に少なくとも2枚、前記像振れセンサ16で撮像し、
連続して得られた2枚の画像データを比較してその時間
内に被写体像が移動した像振れ方向とその像振れ量とを
検出するものである。この場合、前記画像データは、第
3図に示すように撮影画面A内の検出エリアA′の被写
体像Cについて読み取られる。すなわち、被写体Cの検
出エリアA′に含まれる部分について2枚の画像データ
が読み取られ、この両画像データから被写体像Cの像振
れ量が検出される。このように検出エリアA′として撮
影画面A内の一部を用いることにより比較する画像デー
タを必要最少限に抑えて検出時間の短縮を図ることが可
能となる。一方、検出エリアA′を小さくし過ぎると、
コントラストの少ない画像データを取り込み易くなると
ともに、2枚の画像データを取り込む時間内に検出エリ
アA′内の被写体像Cが仮想線で示すようにエリア外に
移動し易くなり、像振れ量を検出できなくなることがあ
る。このため、前記検出エリアA′は、露光時間内に像
振れ量が正確に検出できるような適宜の面積に設定され
ている。
また、ペリクルミラー8の大きさは、前記検出エリア
Aの部分の光が像振れ光学系に導かれるのに十分な大き
さであればよいが、望ましくはフィルム面全体を覆うも
のがよい。これにより、フィルム18の露光面全体にペリ
クルミラー8で分割された光束の一部が均一に入射され
る。また、撮影レンズの照度はレンズ周辺程低いので、
中心部と周辺部との照度差を少なくするように中心部に
のみペリクルミラーを設置したり、ペリクルミラーの反
射率をミラー面の位置により変化させるようにしてもよ
い。
第2図は、上記カメラのシステム構成図を示したもの
である。同図において、第1図の部材と同一部材には同
一番号を付している。露出制御装置21は、CPU20で算出
される露出制御値(Av,Tv)の設定及びシャッタの駆動
を制御するものである。AF回路22は、CPU20で算出され
る駆動量に基づきフォーカシングモータを駆動すること
により前記レンズ群4内のフォーカシングレンズを移動
させてAF動作を行うものである。測光回路23は、自動露
出(AE)を行うための被写体輝度Bvを測光する回路であ
る。不図示のAE光学系及びAEセンサからなり、入射され
た被写体光の一部を受光し、その受光量から被写体輝度
Bvを算出して前記CPU20に送出する回路である。フィル
ム感度読取回路24は、装填されたフィルムのDXコードを
読み取り、フィルム感度(ISO感度)Sv等の情報を前記C
PU20に送出する回路である。CPU20は前記測光回路23か
らの被写体輝度Bv及びフィルム感度Svから上述の露出制
御値(Av,Tv)を算出する。表示回路25はカメラ本体2
の上面等に設けられた液晶等からなる表示回路であり、
CPU20から送出される、例えば露出制御値(Av,Tv)、撮
影モード、撮影枚数、電源容量、像振れ警告等の撮影動
作に関する情報を表示するものである。また、Bは電源
電池、スイッチSMは電源電池から起動電力を供給するメ
インスイッチ、スイッチS1はシャッタボタンの半押し状
態でオンし、撮影に先立ちAE及びAF動作を行わせるスイ
ッチ、スイッチS2はシャッタボタンの全押し状態でオン
し、露光を開始させるレリーズスイッチである。
次に、第4図及び第5図を用いて上記カメラの撮影動
作について説明する。
第4図は、撮影動作のフローチャートである。
まず、メインスイッチSMをオンにし、カメラを起動す
ると、CPU20は、スイッチS1がオンされたかどうかの判
別を行い(#1)、スイッチS1がオフ状態であれば、メ
インスイッチSMの状態を確認する(#2)。メインスイ
ッチSMがオン状態であれば(#2でYES)、#1にリタ
ーンにし、オフ状態であれば(#2でNO)、電源供給を
停止する。スイッチS1がオンされると、CPU20は、AE
(自動露出)及びAF(オートフォーカス)の撮影準備動
作を行う。すなわち、CPU20は、レンズデータ回路7か
ら撮影レンズに関する情報を読み取るとともに、装填さ
れているフィルムからDXコードを読み取る(#3,#
4)。続いて、CPU20は、測光回路23を駆動させ、該測
光回路23で算出された被写体輝度Bvの情報を受け取る
(#5)。更にCPU20は、AF演算回路14で算出された被
写体像のディフォーカス量の情報を受け取り、該ディフ
ォーカス量とレンズ繰出変換係数Kとからフォーカシン
グレンズの繰出量を算出し、該フォーカシングレンズの
繰出量をAF回路22に送出する。なお、前記レンズ繰出変
換係数Kは、#3でレンズデータ回路7から読み取られ
ている。AF回路22は、前記レンズの繰出量の情報に基づ
きレンズ群4内のフォーカシングレンズを所定量だけ所
定の方向に移動させて焦点を合わせる(#6)。続い
て、CPU20は、前記撮影レンズに関する情報と前記被写
体輝度Bv及びフィルム感度Sv(前記DXコードに含まれて
いる)の情報とから絞り値Av及びシャッタスピードTvの
露出制御値を演算し(#7)、その演算結果を表示回路
25に表示させる(#8)。なお、前記露出制御値の演算
は、アペックス値(EV値)で行われ、アペックス値の絞
り値Av及びシャッタスピードTvが表示される。
以上の撮影準備動作が完了すると、CPU20は、レリー
ズスイッチS2がオンされたかどうかの判別を行い(#
9)、レリーズスイッチS2がオフ状態であれば(#9で
NO)、更にスイッチS1のオン状態が解除されているかど
うかの判別を行い(#14)、スイッチS1が解除されてい
れば、#1にリターンする。一方、スイッチS1のオン状
態が保持されていれば、#3に戻り、上記#3〜#8の
AE及びAF動作を繰返す。
#9でレリーズスイッチS2がオン状態になっている
と、CPU20は、レリーズ可能かどうかの判別を行い(#1
0)、レリーズ不能であれば、前記#14に移行する。な
お、このレリーズ不能の判定は、例えば#6で行われた
AF動作結果の信頼性がない場合や#7で算出された露出
制御値が制御範囲外となるような場合に行われるもので
ある。#10でレリーズ可能であれば、CPU20は、以下に
説明する露出制御動作を行なう(#11)。すなわち、#
7で決定された露出制御値を露出制御装置21に送出し、
該露出制御装置21により露出制御を行わせるとともに、
像振れセンサ16で得られた画像データから露光中の像振
れを検出し、像振れが発生すると、像振れ警告を行うと
ともに像振れ補正制御回路6にその像振れ量の補正を指
令する。
第5図は前記露出制御動作を示すフローチャートであ
る。
露出制御動作に入ると、露出制御装置21は、カウンタ
T1にサブミラー11の退避時間t1をセットし、サブミラー
11の下方退避(第1図、仮想線図参照)の開始と同時に
該退避時間t1の計測を開始する(#20)。なお、前記退
避時間t1はサブミラー11が退避するのに要する十分な時
間、例えば70msの時間が予め不図示のタイマにセットさ
れている。続いて、露出制御装置21は、CPU20から入力
された絞り値Avより絞りの絞込み量を演算し、その演算
結果を減算カウンタECNTにセットして絞りの絞り込みを
開始する(#21)。露出制御装置21は、絞りを絞り込む
毎に減算カウンタの値を減じ(#22のループ)、該減算
カウンタECNTが0、すなわち、絞り値Avの設定が了する
と(#22でYES)、更に前記退避時間t1が経過している
かどうかの判定を行う(#23)。そして、該退避時間t1
が経過すると、カウンタT2に露光時間tvをセットし、該
露光時間tvの計測を開始するとともにシャッタの第1幕
を走行させる(#24,#25)。なお、前記露光時間tv
は、アペックス値のシャッタピードTv(EV)を実際の露
光時間(秒)に変換したものである。
一方、CPU20は、前記第1幕の走行直後に第1の被写
体像の画像を取り込むように像振れセンサ16及び像振れ
演算回路17に指令信号を送出し、像振れセンサ16により
受光された被写体像の画像データを像振れ演算回路17内
の画像メモリに記憶する(#26)。更にCPU20は、カウ
ンタT3により計時を行い、微少時間tM経過後に再び被写
体像を取り込むべく像振れセンサ16及び像振れ演算回路
17に指令信号を送出し、像振れセンサ16により受光され
た被写体像の画像データを像振れ演算回路17内の画像メ
モリに記憶する(#27)。続いて、像振れ演算回路17
は、前記第1回目の画像データと第2回目の画像データ
とを比較して被写体像の像振れ量及び像振れ方向を演算
し、該演算結果をCPU20に送出する(#28)。CPU20は、
入力された前記像振れ量及び像振れ方向から像振れ補正
を行うための像振れ補正レンズ3の変位量及びその変位
方向を演算し(#29)、その演算結果を像振れ補正制御
回路6に送出する(#30)。像振れ補正制御回路6は、
前記像振れ補正レンズ3の変位量及びその変位方向の情
報に基づいてアクチュエータ5,5′を駆動し、露光中に
生じた被写体像の像振れが相殺されるように補正レンズ
3を変位させる。続いて、露光制御装置21は、露光時間
tvが経過したかどうかの判定を行い(#31)、露光時間
tvが経過していなければ、#27に戻り、時間tM経過後に
再び画像データを取り込む。そして、上記#28〜#30を
実行し、今回の画像データと前回の画像データとから演
算された像振れ量を補正すべく像振れ補正レンズ3を変
位させる。なお、露光時間中は、tM時間経過毎に順次画
像データが取り込まれる。上記#27〜#32における最新
の2回分の画像データに基づく像振れ量の検出及び該像
振れ量の補正動作が繰り返される。#32で露光時間tvが
経過すれば、露光制御装置21は、第2幕を走行させて露
光を終了し(#33)、#12にリターンする。また、カメ
ラに像振れ補正手段を有していない場合には、上記#29
及び#30において、CPU20は像振れの有無の判定結果に
基づき、必要に応じて表示回路25に像振れ警告の表示を
行うか、あるいはブザー等による警告音を発生させる。
なお、前記微少時間tMは、一定時間でもよいし、可変
であってもよい。また、可変の場合は、露光時間tvに応
じて変更されるようにしてもよい。
第4図に戻り、上記露出制御動作が終了すると、フィ
ルム18を巻き上げ(#12)、スイッチS1の状態を確認す
る(#13)。そして、スイッチS1がオフ状態になるのを
待って、#1にリターンする。
なお、上記撮影動作において、露出制御動作前に被写
体の像振れ量を検出し、該像振れ量が所定値以上になる
と、表示回路25に像振れの虞の警告を表示するようにし
てもよい。
次に、第6図、第7図は、一眼レフカメラにおいて、
本発明に係る像振れ検出装置を設けた第2実施例の構成
図を示したものである。第2実施例は、フィルム面の前
に配設されたペリクルミラーが露光時に前方に傾斜移動
してカメラ本体下部に配設された像振れ光学系及び像振
れセンサに被写体光を導くようになされたものである。
第6図は露光していない状態、第7図は露光中の状態を
示している。第6,7図において、第1図の部材と同一部
材には同一番号を付している。26はフィルム18の前に配
設されたペリクルミラー、27はレンズ群4に入射した被
写体光の一部を上方に反射し、ファインダ光学系側へ導
くメインミラー、28はペンタプリズムである。前記メイ
ンミラー27及びサブミラー11は、第7図に示すように露
光中には上方に跳ね上げられで折畳まれるようになされ
ている。また、ペリクルミラー26は、前方に所定角度だ
け傾斜移動され、入射してきた被写体光の一部をカメラ
本体2の下部に配設された像振れ光学系15及び像振れセ
ンサ16に導くようになされている。なお、第6図及び第
7図においては、像振れ補正レンズ3、アクチュエータ
5,5′及び像振れ補正制御回路6は省略している。
第2実施例では、露光していないときは、被写体光
は、第6図に示すようにメインミラー27及びサブミラー
11によりAF光学系12、ペンタプリズム28及び不図示のAE
光学系に導かれるようになされている。一方、メインミ
ラー27及びサブミラー11が上方に跳ね上げられ、折畳ま
れて露光が開始されると、同時にペリクルミラー26が前
方に傾動してフィルム18側に入射された被写体光の一部
が像振れ光学系15及び像振れセンサ16に導かれる。そし
て、上述したように像振れセンサ16で受光された被写体
の画像データに基づいて像振れ演算回路17により像振れ
量が演算される。
上記第2実施例では、ペリクルミラー26を傾動可能に
構成していたが、該ペリクルミラー26を固定していても
よい。
第8図は、ペリクルミラー26をフィルム18の前面に固
定的に配設した第3実施例の構成図を示したものであ
る。同図において、第1図及び第6図に示した部材と同
一部材には同一番号を付している。
ペリクルミラー26は、フィルム18の前面に所定角度で
前方傾斜させて固定的に配設されている。また、像振れ
光学系15及び像振れセンサ16はカメラ本体2の下部適所
に配設され、前記ペリクルミラー26で反射された被写体
光の一部が該像振れ光学系15及び像振れセンサ16に導か
れるようになされている。
また、第9図は、ペリクルミラー26をメインミラー27
とレンズ群4との間に配設した第4実施例の構成図を示
したものである。同図において、第6図で示した部材と
同一部材には同一番号を付している。
ペリクルミラー26はメインミラー27とレンズ群4との
間に所定角度で傾斜させて固定して配設されている。ま
た、像振れ光学系14及び像振れセンサ16はカメラ本体2
の適所に配設され、ペリクルミラー26で反射された被写
体光の一部が受光されるようになされている。なお、ペ
リクルミラー26はメインミラー27とレンズ群4との間で
あれば、その配設位置は何処であってもよい。また、ペ
リクルミラー26、像振れ光学系15及び像振れセンサ16
は、撮影レンズ1側、カメラ本体2側のいずれの側にも
配設することができる。また、メインミラー27及びサブ
ミラー11は上方に退避するようになされているが、下方
に退避するようにしてもよい。下方退避にすると、ペリ
クルミラー26は、更にメインミラー27側に接近させるこ
とができるので、ペリクルミラー26の配設スペースが狭
くなり、コンパクト化が可能となる。
この第4実施例では、撮影状態に拘らず像振れ量を検
出できるので、露光中の像振れ状態を予測すべく露光前
に像振れ量を検出することも容易に行える。また、ペリ
クルミラー26の駆動部材がなくなり、構成が簡単にな
る。
第10図は、ペリクルミラーをレンズ群4内の適所に固
定的に配設した第5実施例の構成図を示したものであ
る。同図において、第1図と同一部材には同一番号を付
している。29はペリクルミラー26の反射光を像振れ光学
系15及び像振れセンサ16側に導くミラーであり、30は絞
り位置を示している。本実施例では、ペリクルミラー2
6、像振れ光学系15、像振れセンサ16及び像振れ演算回
路17からなる像振れ検出装置と像振れ補正レンズ3、ア
クチュエータ5,5′及び像振れ補正制御回路6からなる
像振れ補正装置とは撮影レンズ側に設けられているの
で、カメラ本体側の回路設計が容易になる。
ペリクルミラー26は、レンズ群4内の適宜の位置に設
けることが可能であるが、絞り位置30よりフィルム面側
に設ける場合は、絞りにより光量が低下し、像振れセン
サ16の受光量が減少するので、該受光量の減少を補償す
るように該像振れセンサのゲイン補正を行うことが望ま
しい。また、ズームレンズの場合は、ズーミングにより
光学ブロックの位置が変化して像振れ検出用の光学系の
収差が大きくなる可能性があるので、撮影レンズの光学
系に略アフォーカルとなる部分を設け、その部分から像
振れ検出用の光束を取り出すようにするとよい。
〔発明の効果〕
以上、説明したように本発明によれば、所定の時間間
隔で少なくとも2回受光し、そのデータを記憶して被写
体像の像振れ量を露光指示が出力された後であって露光
完了前に被写体光を求めるカメラの像振れ検出装置であ
って、所定の時間間隔を変更可能にしたので、所定の時
間間隔を変更することにより簡単に像振れ量検出に関す
る特性の適正化を図ることができる。例えば時間間隔を
短くすることで高い精度の像振れ量を検出することがで
き、時間間隔を長くすることで像振れ量検出に係る演算
処理の負担を低減することができる。
特に露光時間に応じて所定の時間間隔を変更するよう
にしたので、例えば露光時間が短い場合は、像振れ量そ
のものが小さいと考えられことから、所定の時間間隔を
長くすることで像振れ量検出に係る演算処理の負担を軽
減することができる。
また、検出した像振れ量に基づき像振れ補正を行なう
ようにしたので、像振れのない写真撮影が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る像振れ検出装置を備えたカメラの
一実施例の構成図、第2図は前記カメラのシステム構成
図、第3図は撮影画面内の像振れ検出エリアを示す図、
第4図は前記カメラの撮影動作を示すフローチャート、
第5図は露出制御のサブルーチンを示すフローチャー
ト、第6図は第2実施例の像振れ検出装置を備えたカメ
ラの露光していない状態を示す構成図、第7図は第2実
施例の像振れ検出装置を備えたカメラの露光中の状態を
示す構成図、第8図は第3実施例の像振れ検出装置を備
えたカメラの構成図、第9図は第4実施例の像振れ検出
装置を備えたカメラの構成図、第10図は第5実施例の像
振れ検出装置を備えたカメラの構成図である。 1……撮影レンズ、2……カメラ本体、3……像振れ補
正レンズ、4……レンズ群、5,5′……アクチュエー
タ、6……像振れ補正制御回路,7……レンズデータ回
路、8,26……ペリクルミラー、9……ハーフミラー、10
……集光レンズ、11……サブミラー、12……AF光学系、
13……AFセンサ、14……AF演算回路、15……像振れ光学
系、16……像振れセンサ、17……像振れ演算回路、18…
…フィルム、19……接眼レンズ、20……CPU、21……露
出制御装置、22……AF回路、23……測光回路、24……フ
ィルム感度読取回路、25……表示回路、27……メインミ
ラー、28……ペンタプリズム、29……ミラー、30……絞
り位置、A……撮影画面,A′……像振れ検出エリア、B
……電池、C……被写体、SM,S1,S2……スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 徳治 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 浜田 正隆 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 升本 久幸 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 平3−200229(JP,A) 特開 平3−95533(JP,A) 特開 昭62−182728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の撮影媒体への露光を行なう撮影光路
    上に配設された半透過ミラーと、該ミラーにより導かれ
    る被写体光を受光する受光手段と、該受光手段から出力
    される被写体像のデータを記憶する記憶手段と、前記撮
    影媒体への露光開始を指示する露光指示手段と、該露光
    指示手段による指示が出力された後であって露光完了前
    に前記受光手段により所定の時間間隔で少なくとも2回
    受光された前記記憶手段に記憶されたデータを用いて被
    写体像の像振れ量を求める演算手段とを備え、前記所定
    の時間間隔は変更可能になっていることを特徴とするカ
    メラの像振れ検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のカメラの像振れ検出装置に
    おいて、前記所定の時間間隔は露光時間に応じて変更さ
    れることを特徴とするカメラの像振れ検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のカメラの像振れ検出
    装置において、像振れを補正する補正レンズと、前記演
    算手段で求めた像振れ量に応じて前記補正レンズを変位
    させるアクチュエータとを備えたことを特徴とするカメ
    ラの像振れ検出装置。
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