JP3021488U - 多連式流体供給電磁弁 - Google Patents

多連式流体供給電磁弁

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JP3021488U
JP3021488U JP1995009259U JP925995U JP3021488U JP 3021488 U JP3021488 U JP 3021488U JP 1995009259 U JP1995009259 U JP 1995009259U JP 925995 U JP925995 U JP 925995U JP 3021488 U JP3021488 U JP 3021488U
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茂美 大山
務 篠原
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テクノエクセル株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁本体に対する流出管取り付け部材等を不必
要にし、対となる小さな流量制御部材とパッキンを使用
して、流体圧に対する流量の優れた立ち上がり特性曲線
を得るようにする。 【解決手段】 流入管44、流出管48と弁本体56と
を一体形成し、その少なくとも1本の流出管48の内部
に、中央穴が流路となる弾力性を有する筒状パッキン8
2と、そのパッキン支持兼流路分散用突起を3箇所以上
本体の外周壁に分配して設け、その外周壁と管内壁との
間に3箇所以上の分散流路を形成する流量制御部材80
とを重ねて設置し、その流量制御部材本体のパッキン設
置側端面にパッキンの中央流路と流量制御部材80の各
分散流路とをそれぞれ連結する連結流路形成用の凹所を
3箇所以上分配して設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は流体の複数に枝分かれする各流路に設置して、複数の流路の開閉を行 ない各流路の流量を制御する多連式流体供給電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、全自動洗濯機等では流量の異なる複数の給水を必要としている。そこ で、流入管と複数の流出管を備え、その流入口と各流出口の間をそれぞれ開閉す る弁体を内部に設置した弁本体と、それ等の各弁体をそれぞれ操作するプランジ ャ付きソレノイドとからなる2連式給水電磁弁を用い、その流入管を水道の蛇口 に接続し、各流出管より流量の異なる給水を得ている。しかし、各流出管毎に対 応するソレノイドによって弁体の開閉操作をして、各流量を流出管により異なる ようにすることは実際には行ない難い。そこで、流量を少なくすべき流路中には 対となる流量制御部材と筒状パッキンとを重ねて設置することにより、流量の制 御を行なっている。
【0003】 図11はこのような2連式給水電磁弁の一例を示す外観図である。図中、10 が流入管、12がその流入口付近に設置したフィルター網、14(14a、14 b)が流出管、16が流入管10と2本の流出管14を備え、その流入口と各流 出口の間をそれぞれ開閉する弁体を内部に設置した弁本体、18(18a、18 b)がそれ等の各弁体をそれぞれ操作するプランジャ付きソレノイドである。こ の流入管10と弁本体16は合成樹脂成形を採用することにより一体に形成し、 2本の流出管14はその弁本体16に対し、取り付け用鉄板20と多数のねじ2 2を用いてねじ止めにより結合している。又、その弁本体16に対し、2個のソ レノイド18は共通のヨーク板の基部24を取り付け用部材にし、やはり多数の ねじ22を用いてねじ止めにより結合している。
【0004】 図12はこのような例えば流出管14aに連なる弁本体16の内部に設けた流 路内に設置する流量制御部材の斜視図、図13はその流量制御部材と流路内で当 接するパッキンの斜視図である。図中、26が流量制御部材、28がその下端側 を閉じて底を形成した筒状本体、30が本体28の外周壁に沿って均等に分配し て設けた4本の各流路分散用突起、32が本体28の流出側端面に均等に分配し て設けた4箇所の各大略V状の凹所、34がその流出側端面に均等に分配して設 けた筒状パッキンとの4箇所の各当接面、36が本体28の底中央から突出し、 複数個の貫通穴を有する角錐状凸部である。この流量制御部材26の流出側端面 に設けた各凹所32は各突起30等によって外周に形成した各分散流路37とそ れぞれ対応しており、当接するパッキン38の流路となる中央穴40と流量制御 部材26の各分散流路37とをそれぞれ連結する連結流路となる。なお、パッキ ン38はゴム等の弾性体である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような2連式給水電磁弁では弁本体16と各流出管14と は別体であり、弁本体16に2個の流出管14を取り付けるために鉄板20、多 数のねじ22等を必要とし、更に接続箇所の水漏れを防ぐためOリングを必要と する。それ故、弁本体16、各流出管14、鉄板20等を個別に加工、取り扱い 、組み立てなければならない等、負担が大きく製品も高価になり易い。しかも、 対となる流量制御部材26とパッキン38をそれぞれ大きくする必要があるため 、それ等の部材26、38を弁本体16の内部に設置しなければならないという 問題もある。何故なら、対となる流量制御部材とパッキンの大きさを大、中、小 と異ならせて形成し、図14に示すように水道水圧に対する流量の立ち上がりの 各特性曲線を比べてみると、大きい程水圧が低くても、流量が例えば5リットル /分までの立ち上がりが早く、優れているからである。
【0006】 本考案はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、請求項1記 載の考案は弁本体に対する流出管取り付け部材等を不必要にして、加工、取り扱 い、組立等を容易にし、部品点数、工程数等の削減を可能にし、シール性を優れ たものにすると共に、小さな対となる流量制御部材とパッキンを使用しても、流 体圧に対する流量の優れた立ち上がり特性曲線が得られる多連式流体供給電磁弁 を提供することを目的とする。
【0007】 又、請求項2記載の考案は請求項1記載の考案の目的に加え、予定した流量を 安定的に得られる多連式流体供給電磁弁を提供することを目的とする。 又、請求項3記載の考案は請求項1又は2記載の考案の目的に加え、流体圧に よるパッキンの一定以上の変形を防止できる多連式流体供給電磁弁を提供するこ とを目的とする。
【0008】 又、請求項4記載の考案は請求項1、2又は3記載の考案の目的に加え、流出 管内に収納した小さな対となる流量制御部材とパッキンに対し、その管内壁に良 好な支持構造を備える多連式流体供給電磁弁を提供することを目的とする。 又、請求項5記載の考案は請求項4記載の考案の目的に加え、必要な流路断面 積を確保し、流出管内壁にパッキン支持構造を容易に設けることのできる多連式 流体供給電磁弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案のうち請求項1記載の考案による多連式流 体供給電磁弁では、流入管、複数の流出管と弁本体とを一体形成し、その少なく とも1本の流出管の内部に、中央穴が流路となる弾力性を有する筒状パッキンと 、そのパッキン支持兼流路分散用の突起を3箇所以上本体の外周壁に分配して設 け、その外周壁と管内壁との間に3箇所以上の分散流路を形成する流量制御部材 とを重ねて設置し、その流量制御部材本体のパッキン設置側端面にパッキンの中 央流路と流量制御部材の各分散流路とをそれぞれ連結する連結流路形成用の凹所 を3箇所以上分配して設けることを特徴とする。
【0010】 又、請求項2記載の考案による多連式流体供給電磁弁では、パッキンの流路制 御部材設置側端面に中央穴を取り囲むようにリング状突起を設けることを特徴と する。 又、請求項3記載の考案による多連式流体供給電磁弁では、流量制御部材本体 の各隣接するパッキン支持兼流路分散用突起間にある外周壁に、パッキンの流体 圧による一定以上の変形を防止する変形防止突起をそれぞれ設けることを特徴と する。
【0011】 又、請求項4記載の考案による多連式流体供給電磁弁では、流出管内にある流 量制御部材、パッキン設置箇所の流出口側の管内壁に、流量制御部材の少なくと も2本のパッキン支持兼流路分散用突起を支える流量制御部材抜け止め用の突起 を設け、その弁体設置側の管内壁に、パッキン位置決め用の突起を設けることを 特徴とする。
【0012】 又、請求項5記載の考案による多連式流体供給電磁弁では、流量制御部材抜け 止め用突起を管内壁の相対する位置に当る2箇所にそれぞれ幅の狭い非突出箇所 を有するリング状突起に形成し、更にパッキン位置決め用突起をそれ等の各非突 出箇所と流出管の軸方向に沿って対応する管内壁の相対する位置に当る2箇所か らそれぞれ突出する幅の狭い短突起に形成することを特徴とする。
【0013】
【考案の実施の形態】
上記請求項1記載の考案による多連式流体供給電磁弁を実施するには、円筒状 の流入管を1本、円筒状の流出管を複数本備えた箱状の弁本体を合成樹脂成形に よって一体に形成する。このため、各流出管と弁本体が別体の場合と比べ、加工 、取り扱い、組立等を行ない易く、液漏れの恐れがない。
【0014】 そして、その少なくとも1本の流出管の内部に、中央の円形穴が流路となるゴ ム製の弾力性を有する円筒状パッキンと、そのパッキン設置側端面をパッキン支 持面にした細長い直方形状のパッキン支持兼流路分散用の突起を3箇所以上流出 側端を閉じた円筒状本体の外周壁に均等に分配して設け、その外周壁と管内壁と の間に3箇所以上の分散流路を形成する流量制御部材とを重ねて設置し、その流 量制御部材本体のパッキン設置側端面にパッキンの中央流路と流量制御部材の各 分散流路とをそれぞれ連結する連結流路形成用のV状凹所を各隣接するパッキン 支持兼流路分散用突起間の中央で凹みが一番深くなるように3箇所以上分配して それぞれ設ける。
【0015】 このように、流量制御部材本体の外周壁に3本以上のパッキン支持兼流路分散 用突起を分配して設け、パッキンを支持すると、パッキン中央穴の径を大きくし 、流量制御部材本体の外径を小さくできる。それ故、流量制御部材とパッキンを 小さくしても、流路断面積の割合を大きくし、従来の大きな流量制御部材、パッ キンと流路の断面積をほぼ等しくできる。それ故、流水圧が低くても、流量の立 ち上がりが速くなる。
【0016】 又、請求項2記載の考案による多連式流体供給電磁弁を実施するには、パッキ ンの流量制御部材設置側端面の中央に中央穴を取り囲むように円形リング状突起 を設ける。このため、予定した流量に達したら流体圧が低くても、その流体圧に よってリング状突起の方を大きく変形させて、流路を急速に狭めることができる 。なお、パッキンの本体の方は流体圧の増加による変形割合が小さい。
【0017】 又、請求項3記載の考案による多連式流体供給電磁弁を実施するには、流量制 御部材本体の各隣接するパッキン支持兼流路分散用突起間にある外周壁の中央に 、パッキンの流体圧による一定以上の変形を防止する、パッキン設置側端面を支 持面にした長方形状の変形防止突起をそれぞれ設ける。このため、流量制御部材 の各分散流路を大きくしても、流体高圧時に分散流路内に移動して落ち込むよう なパッキンに大きな変形が発生しなくなる。
【0018】 又、請求項4記載の考案による多連式流体供給電磁弁を実施するには、流出管 内にある流量制御部材、パッキン設置箇所の流出口側の管内壁に、流量制御部材 の少なくとも2本の流路分散用突起を支え、管内壁の相対する位置に当る2箇所 にそれぞれ幅の狭い非突出箇所を有する円形リング状の流量制御部材抜け止め用 の突起を設け、その弁体設置側の管内壁に、その管内壁の相対する位置に当る2 箇所からそれぞれ突出する幅の狭いパッキン位置決め用の短突起を設ける。この ため、流出管内壁に設けた円形リング状突起により少なくとも2本の流路分散用 突起を支えて、流量制御部材の流出口からの抜けを防止できる。しかも、流量制 御部材によってパッキンの流出口からの抜けを防止できる。又、流出管内壁に設 けた短突起によりパッキンを支えるので、弁本体設置側方向への変形とがたつき を防止して、パッキンを位置決めできる。
【0019】 又、請求項5記載の考案による多連式流体供給電磁弁を実施するには、流量制 御部材抜け止め用突起を管内壁の相対する位置に当る2箇所にそれぞれ幅の狭い 非突出箇所を有する円形リング状突起に形成し、更にパッキン位置決め用突起を それ等の各非突出箇所と流出管の軸方向に沿って対応する管内壁の相対する位置 に当る2箇所からそれぞれ突出する幅の狭い短突起に形成する。このため、流出 管内にリング状突起を設けても、そのリング状突起には2箇所非突出箇所が存在 するので、流路の必要な断面積を狭めることがない。又、合成樹脂成形する際、 リング状突起の非突出箇所を利用して、それ等の各非突出箇所と流出管の軸方向 に沿って対応する管内壁の相対する位置にそれぞれ短突起を形成し易い。
【0020】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて、本考案の実施例を説明する。 図1は本考案を適用した全自動洗濯機に使用する2連式給水電磁弁の内部構造 を示す縦断面図(図2のX−X断面図)、図2はその2連式給水電磁弁の正面図 、及び図3は2連式給水電磁弁の平面図である。図中、42が2連式給水電磁弁 、44はその外周壁に一部ねじ切りした円筒状の流入管、46が流入管44の流 入口、48、50が円筒状の流出管、52、54が各流出管48、50の流出口 、56がその流入口46と各流出口48、50の間をそれぞれ開閉する弁体58 等を内部に設置した箱状の弁本体、60、62がそれ等の各弁体58等をそれぞ れ操作するプランジャ付きソレノイドである。これ等の流入管44、流出管48 、50、弁本体56は合成樹脂成形を採用することによって一体に形成する。そ れ故、各流出管と弁本体とを別体にするものと比べ、加工、取り扱い、組立等が 容易となり、部品点数、工程数等の削減が可能になって、シール性が向上する。
【0021】 そして、流入管44には水量調節用部品64を収納し、流入口46の付近にフ ィルター網66を設置する。弁本体56には各ソレノイド60、62毎に図4( 平面図)及び図5(図4のY−Y断面図)に示すように内壁からそれぞれ突出し 、流入出口46、52及び46、54の各仕切りとなる円筒状の弁座68、70 をそれぞれ設ける。そして、各弁座68、70にそれぞれ対となる弁体58等を 設置する。この弁体58はゴム等の弾性部材からなるダイヤフラム72とプラス チック板等の補強板74とを積層して結合したダイヤフラムユニットであり、そ の中央には流出口側に連なるパイロット・オリフィス76が設けられている。な お、弁体58には他に流入口側に連なる小穴が設けられている。更に、弁体58 はそのダイヤフラム72の周縁部を弁本体56の弁座68より外側に同心状に設 けたリング状突起78とプランジャケースの開口周縁部とで挾んで保持する。な お、弁座70に設置する弁体も同様の構造を備え、同様に設置する。
【0022】 このような弁本体56と一体形成されている一方の流出管48の内部に、合成 樹脂成形品等を用いた流量制御部材80とゴム等の弾力性を有するパッキン82 とを重ねて設置する。この流量制御部材80は図6(平面図)及び図7(図6の Z−Z断面図)に示すような形状、構造を備えている。図中、84が流量制御部 材80の下端(流出側端)を閉じた円筒状本体、86(86a、86b、86c )が本体84の軸方向に沿って外周壁に均等に分配して設けた細長い長方形状の パッキン支持兼流路分散用突起である。これ等のパッキン支持兼流路分散用突起 86はいずれもパッキン設置側端面を四角錐状に少し突出してパッキン支持面8 8に形成する。
【0023】 このように、流量制御部材本体84の外周壁に3箇所、パッキン支持兼流路分 散用突起86を均等に分配して設けると、その外周壁と流出管48の内壁との間 に3箇所、流量の等しい分散流路90(90a、90b、90c)ができる。な お、パッキン支持流路分散用突起86によって外周流路を分散すると、渦流の発 製を防止する整流効果があり、作動中流量制御部材80ががたつかなくなる。そ して、流量制御部材本体84の外周壁に設けた3箇所のパッキン支持兼流路分散 用突起86でパッキン82を支持すると、パッキン82の中央穴の径を大きくし 、流量制御部材本体84の外径を小さくできる。
【0024】 それ故、流量制御部材80とパッキン82を小さくしても、流路断面積の割合 を大きくし、従来の大きな流量制御部材26、パッキン38と流路の断面積をほ ぼ等しくできる。その際、流出管48の流量制御部材80とパッキン82を設置 する箇所の管内径は6mmあれば、流水圧が2KPa(0.2Kgf/平方cm )に達した時に流量5リットル/分を確保できる。しかし、実際には対となる流 量制御部材80とパッキン82を大きくするため、流出管48の内径を9mm程 にする。因みに、従来の流量制御部材26とパッキン38を設置する箇所に当る 弁本体16の管内径は19.3mmである。従って、水道水圧は通常8Kgf/ 平方cmあるので、流水圧が低くても、予定した流量への立ち上がりが早い。な お、パッキン支持兼流路分散用突起の数は4本以上にしてもよいが、数が増える と各分散流路を合わせた外周流路の断面積を確保し難くなる。
【0025】 又、流量制御部材本体84にはそのパッキン設置側端面に、パッキン82の中 央流路と流量制御部材80の各分散流路90とをそれぞれ連結する連結流路形成 用の大略V状凹所92(92a、92b、92c)を各隣接するパッキン支持兼 流路分散用突起86間の中央で凹みが一番深くなるようにし、3箇所分配してそ れぞれ設ける。更に、流量制御部材本体84にはその各隣接するパッキン支持兼 流路分散用突起86の間にある外周壁の中央に、パッキン82の流体圧による一 定以上の変形を防止するパッキン設置側端面を支持面94にした長方形状の変形 防止突起96(96a、96b、96c)をそれぞれ設ける。このため、流量制 御部材80の各分散流路90の幅を大きくしても、流体高圧時にパッキン82に 大きな変形が発生しなくなり、パッキン82が分散流路90の内部に移動して落 ち込むことがない。
【0026】 又、パッキン82は図8(平面図)及び図9(図8のO−O断面図)に示すよ うな円筒状の形状、構造を備えている。そして、パッキン82の材質はゴム等の 弾性体にし、その本体98の中央に流路となる穴100を設け、その本体98の 両端面の各中央に中央穴100を取り囲むように円形リング状突起102(10 2a、102b)をそれぞれ備える。なお、本体98の両端面に円形リング状突 起102をそれぞれ同様に設けるのは、どちらの端面を流量制御部材80に向け ても、その端面に円形リング状突起102が備えられるようにするためである。 このようにパッキン82の流量制御部材設置側端面の中央に中央穴100を取り 囲むように円形リング状突起102を設けると、予定した流量に達した時に流体 圧が低くても、その流体圧によってリング状突起102の方を大きく変形させて 、特に各分散流路90を急速に狭めることができる。なお、パッキン82の本体 98の方は流体圧の増加による変形割合が小さい。
【0027】 図10は流出管48の内部に対になる流量制御部材80とパッキン82とを重 ねて設置した状態を詳細に示す縦断面図である。これ等の流量制御部材80とパ ッキン82の設置箇所にはその流出口側の管内壁に、流量制御部材80の少なく とも2本のパッキン支持兼流路分散用突起86を支え、管内壁の相対する位置に 当る2箇所にそれぞれ幅の狭い非突出箇所104(104a、104b)を有す る円形リング状の流量制御部材抜け止め用の突起106を設ける(図4参照)。 このため、流出管48の内壁に設けた円形リング状突起106により少なくとも 2本のパッキン支持兼流路分散用突起86を支えて、流量制御部材80の流出口 52からの抜けを防止できる。しかも、円形リング状突起106で支えても、そ のリング状突起106には2箇所に短い非突出箇所104があるので、流路の必 要な断面積を狭めることがない。なお、流量制御部材80によってパッキン82 の流出口52からの抜けを防止できる。
【0028】 又、それ等の非突出箇所104と流出管48の軸方向に沿って対応する弁体設 置側管内壁の相対する位置に当る2箇所に、パッキン位置決め用の幅の狭い短突 起108(108a、108b)をそれぞれ設ける(図4では省略)。このため 、両短突起108によりパッキン82の対応箇所をそれぞれ支え、弁本体設置方 向への変形とがたつきを防止して、パッキン82を位置決めできる。しかも、流 出管48を合成樹脂成形する際、円形リング状突起106の非突出箇所104に 相当する部分を利用すると、それ等の各非突出箇所104と流出管48の軸方向 に沿って対応する管内壁の相対する位置に短突起108をそれぞれ形成し易い。
【0029】 このように、弁本体56の一方の弁体挿入用の円形開口110aから流出管4 8の内部に対となる流量制御部材80とパッキン82を順に挿入して所定箇所に 設置した後、更に弁本体56の開口110aより少し内方の所定箇所に弁体58 を設置する(図4参照)。又、弁本体56の他方の弁体挿入用の同様な開口11 0bより少し内方の所定箇所に同様の弁体を設置する。なお、流出管50の内部 には流量制御部材等は設置しない。そして、弁本体56には6箇所タッピングね じを止めるねじ穴112を所定箇所に配設しておく。
【0030】 そこで、弁本体56に対し、ソレノイド60、62を設置した各弁体58等に 対応させてそれぞれ結合する。その際、両ソレノイド60、62に共通のヨーク 板114の基部116を取り付け用部材にし、その取り付け用部材116に設け た弁本体56のねじ穴112に対応するねじ穴を利用して、タッピングねじ11 8によりねじ止めして組み立てる。
【0031】 これ等の各ソレノイド60、62は同様の形状、構造を備えている。そして、 ソレノイド60は中央に弁体58を開閉操作する磁性体からなるプランジャ12 0を備えている。このプランジャ120は円柱体であり、その先端に当る弁体5 8との当接端側に緩衝部材122を有する。このようなプランジャ120の弁体 58に対する突出、後退のガイドとなるのが、プラスチック等からなるプランジ ャケース124である。このプランジャケース124の内部にスプリング126 とプランジャ120を連設して収納し、スプリング126によってプランジャ1 20を弁体58に向かって付勢する。そして、プランジャケース124の開口は 弁体58で閉じられて背圧室128を構成する。
【0032】 更に、プランジャケース124の外側にはボビン130に巻かれたコイル13 2と、それ等を補強してプランジャ120と共に磁気回路を構成する固定鉄芯と を設ける。この固定鉄芯はプランジャケース124の外周壁を覆う上下の円筒体 134(134a、134b)と、ボビン130に巻かれたコイル132等の両 端部を各々支持するヨーク板114である。そして、ボビン130を覆う絶縁被 覆層136からコイル132と接続する2個の端子片138(138a、138 b)がそれぞれ突出する。
【0033】 このような2連式給水電磁弁を全自動洗濯機に備え付け、その流入管44を水 道の蛇口に接続しておくと、流入口46から入った流体たる水は弁体58の小穴 (図示なし)を通り、背圧室128を常に充満する。その際、スプリング126 は小穴から入るそのような流入圧に抗してプランジャ120を常に突出するよう に付勢する。このため、パイロット・オリフィス76はプランジャ120の先端 で常に閉塞される。そこで、背圧室128内の流体圧力は弁体58を弁座68に 圧接し続け、流出口52から流体が流れ出すのを防止する。次に、コイル132 に通電すると、ヨーク板114、円筒体134等からなる固定鉄芯と磁性体より なるプランジャ120とで磁気回路が形成され、プランジャ120はスプリング 126の付勢力に抗して吸引されて後退し、上方に移動する。このため、パイロ ット・オリフィス76は開放され、そこを通って背圧室128内から流出口52 に向けて流体が流れ出すので、その内圧は減少し、弁体58は弁座68に圧接さ れなくなる。そこで、弁体58と弁座68との間を通り、大量の水が流入口42 から流出管48内に流れ込む。すると、流出管48の内部に設置されている対と なる流量制御部材80とパッキン82とにより、更に流水圧に対応する予定され た流量制御が上述したように実施され、流出口52から放水される。
【0034】 次に、コイル172に流していた動作電流を止めると、吸引力がなくなるので 、スプリング126の付勢力によってプランジャ120は突出し、その先端で押 される弁体58は弁座68に圧接して再度流路を閉じる。その際、背圧室128 の内部圧力は速やかに上昇し、スプリング126の付勢力と背圧室128の内圧 とが共に弁体58に作用する。なお、ソレノイド62の側では弁体と弁座との間 を通った大量の水がそのまま流出管50を通って流出口54より流れ出す。
【0035】
【考案の効果】
以上説明した本考案によれば、請求項1記載の考案では流入管、複数の流出管 と弁本体とを一体形成するため、加工、取り扱い、組立等が容易となり、部品点 数、工程数の削減が可能となって、シール性も向上する。そして、少なくとも1 本の流出管の内部に、弾力性を有する筒状パッキンと、本体の外周壁に3箇所以 上パッキン支持兼流路分散用突起を分配して設けた流量制御部材とを重ねて設置 するため、パッキン中央穴の径を大きくし、流量制御部材本体の外径を小さくで きる。それ故、対となる流量制御部材とパッキンを小さくしても流路断面積の割 合を大きくし、流体圧が低くても、流量の立ち上がりを速めて予定の流量を得る ことができる。
【0036】 又、請求項2記載の考案ではパッキンの本体に中央穴を取り囲むようにリング 状突起を設けるため、予定した流量に達したら流体圧が低くても、その流体圧に よってリング状突起の方を大きく変形させ、流路を急速に狭めて、安定的に流量 を供給できる。
【0037】 又、請求項3記載の考案では流量制御部材本体の各隣接するパッキン支持兼流 路分散用突起間にある外周壁に、パッキンの流体圧による一定以上の変形を防止 する変形防止突起をそれぞれ設けるため、各分散流路の幅を大きくしても、パッ キンがいずれかの分散流路内に落ち込むような大きな変形がパッキンに発生しな くなる。
【0038】 又、請求項4記載の考案では流出側の管内壁に、流量制御部材の少なくとも2 本のパッキン支持兼流路分散用突起を支える流量制御部材抜け止め用の突起を設 け、その弁体設置側の管内壁に、パッキン位置決め用の突起を設けるため、その 抜け止め用突起で流量制御部材を支えて流量制御部材の抜けを防止できる。又、 流量制御部材でパッキンを支えて、流出口からのパッキンの抜けも防止できる。 更に、その位置決め用突起でパッキンを支え、弁本体設置側方向への変形とがた つきを防止して、パッキンを位置決めできる。
【0039】 又、請求項5記載の考案では流量制御部材抜け止め用突起を管内壁の相対する 位置に当る2箇所にそれぞれ幅の狭い非突出箇所を有するリング状突起に形成す るため、2箇所の非突出箇所の存在によりリング状突起を設けても、流路の必要 な断面積を確保できる。そして、パッキン位置決め用突起をそれ等の非突出箇所 と流出管の軸方向に沿って対応する管内壁の相対する位置に当る2箇所からそれ ぞれ突出する幅の狭い短突起に形成するため、合成樹脂成形する際、リング状突 起の非突出箇所を利用して、それ等の各非突出箇所と流出管の軸方向に沿って対 応する管内壁の相対する位置にそれぞれ短突起を簡単に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した全自動洗濯機に使用する2連
式給水電磁弁の内部構造を示す縦断面図(図2のX−X
断面図である)である。
【図2】同2連式給水電磁弁の正面図である。
【図3】同2連式給水電磁弁の平面図である。
【図4】同2連式給水電磁弁の流入管と弁本体を示す平
面図である。
【図5】同2連式給水電磁弁の2本の流出管と弁本体の
内部構造を示す縦断面図(図4のY−Y断面図)であ
る。
【図6】同2連式給水電磁弁の流出管内に設置する流量
制御部材の平面図である。
【図7】同流量制御部材の縦断面図(図6のZ−Z断面
図)である。
【図8】同流量制御部材と対になるパッキンの平面図で
ある。
【図9】同パッキンの縦断面図(図8のO−O断面図)
である。
【図10】同2連式給水電磁弁の流出管内における対と
なる流量制御部材とパッキンの設置状態を詳細に示す部
分縦断面図である。
【図11】従来の全自動洗濯機に使用する2連式給水電
磁弁の正面図である。
【図12】同2連式給水電磁弁の弁本体内に設置する流
量制御部材の斜視図である。
【図13】同流量制御部材と対になるパッキンの斜視図
である。
【図14】同1対の流量制御部材とパッキンの大きさを
大、中、小と異ならせて形成し、使用した場合における
水道水圧に対する流量の立ち上がりの各特性曲線を示す
図である。
【符号の説明】
42……2連式給水電磁弁 44…流入管 46…流入
口 48、50…流出管 52、54…流出口 56…
弁本体 58…弁体 60、62…ソレノイド 80…流量制御部材 82…パッキン 84…流量制御
部材本体 86…パッキン支持兼流路分散用突起 90
…分散流路 92…連結流路 96…パッキン変形防止
突起 98…パッキン本体100…中央穴 102…リ
ング状突起 104…非突出箇所 106…流量制御部
材抜け止め用突起 108…パッキン位置決め用突起
110…弁本体挿入用開口 112…ねじ穴 114…
ヨーク板 116…ヨーク板基部 118…ねじ 120…プラン
ジャ 124…プランジャケース 126…スプリング
128…背圧室 132…コイル

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入管と複数の流出管を備え、その流入
    口と各流出口の間をそれぞれ開閉する弁体を内部に設置
    した弁本体と、それ等の各弁体をそれぞれ操作するプラ
    ンジャ付きソレノイドとからなる多連式流体供給電磁弁
    において、上記流入管、複数の流出管と弁本体とを一体
    形成し、その少なくとも1本の流出管の内部に、中央穴
    が流路となる弾力性を有する筒状パッキンと、そのパッ
    キン支持兼流路分散用の突起を3箇所以上本体の外周壁
    に分配して設け、その外周壁と管内壁との間に3箇所以
    上の分散流路を形成する流量制御部材とを重ねて設置
    し、その流量制御部材本体のパッキン設置側端面にパッ
    キンの中央流路と流量制御部材の各分散流路とをそれぞ
    れ連結する連結流路形成用の凹所を3箇所以上分配して
    設けることを特徴とする多連式流体供給電磁弁。
  2. 【請求項2】 パッキンの流路制御部材設置側端面に中
    央穴を取り囲むようにリング状突起を設けることを特徴
    とする請求項1記載の多連式流体供給電磁弁。
  3. 【請求項3】 流量制御部材本体の各隣接するパッキン
    支持兼流路分散用突起間にある外周壁に、パッキンの流
    体圧による一定以上の変形を防止する変形防止突起をそ
    れぞれ設けることを特徴とする請求項1又は2記載の多
    連式流体供給電磁弁。
  4. 【請求項4】 流出管内にある流量制御部材、パッキン
    設置箇所の流出口側の管内壁に、流量制御部材の少なく
    とも2本のパッキン支持兼流路分散用突起を支える流量
    制御部材抜け止め用の突起を設け、その弁体設置側の管
    内壁に、パッキン位置決め用の突起を設けることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載の多連式流体供給電磁
    弁。
  5. 【請求項5】 流量制御部材抜け止め用突起を管内壁の
    相対する位置に当る2箇所にそれぞれ幅の狭い非突出箇
    所を有するリング状突起に形成し、更にパッキン位置決
    め用突起をそれ等の各非突出箇所と流出管の軸方向に沿
    って対応する管内壁の相対する位置に当る2箇所からそ
    れぞれ突出する幅の狭い短突起に形成することを特徴と
    する請求項4記載の多連式流体供給電磁弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100414155C (zh) * 2004-06-14 2008-08-27 乐金电子(天津)电器有限公司 洗衣机供水阀的加强结构
CN104633209A (zh) * 2013-11-12 2015-05-20 东部大宇电子株式会社 用于壁装式滚筒洗衣机的供水阀和供水阀组件

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