JP3021056U

JP3021056U - 地震耐久ベッド

Info

Publication number: JP3021056U
Application number: JP1995007530U
Authority: JP
Inventors: 田健次中
Original assignee: 中田健次
Priority date: 1995-06-28
Filing date: 1995-06-28
Publication date: 1996-02-16
Anticipated expiration: 2001-06-28
Also published as: CN2297921Y; KR0130151Y1; US5615424A; KR970000269U

Abstract

(57)【要約】【目的】略箱形の金属パネルで形成した耐久性の優れ
たベッドと、このベッド下部の道具入れに脱出用道具や
食料等の地震対策必需品を収納した地震耐久ベッドを提
供する。【構成】略箱形を形成する前面及び後面、側面、底
部、天面の金属パネル２，３，４，５，８と、前記金属
パネル２，３，４，５，８がフレーム２ａ，４ａ，５
ａ，８ａとフレーム２ａ，４ａ，５ａ，８ａの両面に固
着した金属板２ｂ，４ｂ，５ｂ，８ｂとで構成され、底
部金属パネル５上に仕切板６ａで区分けした複数の道具
入れ６と、道具入れ６の複数の蓋７と、前記金属パネル
１のいずれかに設けた開口部２ｃとからなり、前記複数
の蓋７上に寝具を載置して寝台を形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は略箱形に形成した押圧性、耐震性に優れた地震耐久ベッドに係り、特に、家屋崩壊が発生するような大地震などに対する人命の確保に好適な地震耐久ベッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、一般に普及しているベッドは、落ち着いて睡眠をとることが出来るように開発されているものの、睡眠中の人を地震から守るようには考慮されていなかった。このため、地震が起き家屋が破壊された場合、その家屋の下敷きになり脱出することが出来ず、今回の阪神大震災のように、死者５５０２人の内７０％にあたる約３６００人の圧死者を出し、大地震に対応することが出来なかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大地震でも睡眠中の人命を守ることが出来る地震耐久ベッドを提供するところにある。更に、本考案の他の目的は、上記した地震のような非常事態の際に必要な脱出用道具や食料、ラジオ等の必需品を収納可能にし、地震の際の便宜を図るようにした新規な地震耐久ベッドを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の地震耐久ベッドは、略箱形に形成した６枚の金属パネルと、前記金属パネルの底部金属パネル上に固着せしめた複数の仕切板で形成した道具入れと、前記複数の道具入れを塞ぐ複数の蓋と、前記金属パネルのいずれかに設けた出入用の開口部とからなり、前記複数の蓋上に寝具を載置して寝台を形成するように構成したことを特徴とする。また、前記金属パネルは、金属からなるフレームと、このフレームの両側に固着した金属板とで構成したことを特徴とする。

【０００５】また、前記複数の蓋の少なくとも１つは、蝶番を介し仕切板に開閉可能に取り付けられていることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はチタン合金からなることを特徴とする。

【０００６】また、前記フレーム又は金属板はステンレスからなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板は高張力鋼からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板は鋼鉄からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はシリコンカーバイト合金からなることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

この考案は６枚の金属パネルで略箱形に形成した地震耐久ベッドであって、この金属パネルの前面及び後面、側面金属パネルは底部金属パネルに上に組み立てられ固着される。前記底部金属パネル上には仕切板で区分けした複数の道具入れを所定高の高さに形成し、この道具入れを塞ぐ複数の蓋を設け、この蓋上に寝具を載置して寝台を形成する。また、前記金属パネルの上部には天井を形成する天面金属パネルを設け、更に、前記前面金属パネルや側面金属パネルなどに開口部を備え、前記前面金属パネルの開口部はベッドへの出入口とする。なお、前記側面金属パネルの開口部はベッドに入った人への開放感を与えるためのものである。

【０００８】前記外枠を形成する各部の金属パネルはパネル強度を保持するため必要に応じ縦横斜めにフレームを架設し、このフレームの両側に金属板を固着したものである。更に、前記フレームと金属板とがチタン合金又はステンレス、高張力鋼、鋼鉄（スチール）、シリコンカーバイト合金、アルミ合金などの金属材料で構成し、略箱形に形成したベッドへの外力に対し充分な応力を持たせ、前述の大地震などによる家屋崩壊時、睡眠中又はベッド内に避難した人の人命を確保するものである。特に、本考案の地震耐久ベッドを出来るだけ外部に近い部屋に設置すると、シングルベッドで４〜５人、ダブルベッドで６〜７人入れる地震耐久ベッドが、一家に一台あれば、地震が起き、家屋が破壊された場合においても、道具入れの中の道具を利用しながら、脱出、救助の機会を持つことにより、早期に救助される。

【０００９】

【実施例】

図において、Ａは略箱形に形成した地震耐久ベッド（以下、ベッドという）であり、ベッドＡは、前面金属パネル２と後面金属パネル３及び側面金属パネル４，４と、底部金属パネル５と、天面金属パネル８からなる金属パネル１で略箱形を形成している。底部金属パネル５上には仕切板６ａで区分けして複数の道具入れ６が形成されている。７は前記道具入れ６の複数の蓋であり、この蓋７は複数の道具入れ６毎に合わせて形成されている。９はコーナプレートであり、このコーナプレート９は各金属パネル１のコーナを複数のボルト１０で固着する。

【００１０】１１は蝶番１２を介して道具入れ６に開閉可能に取り付けられた蓋であり、この蓋１１の略中央部には落込取手１３が形成されている。また、前記各部の金属パネル２，３，４，５，８は縦横斜めに架設されたそれぞれのフレーム２ａ，３ａ，４ａ，５ａ，８ａと、これらのフレームの表裏両面に固着した金属板２ｂ，３ｂ，４ｂ，５ｂ，８ｂとで構成されている。２ｃ，４ｃは前記前面金属パネル２及び側面金属パネル４にそれぞれ設けた開口部である。そして、本実施例では、木造建築用は金属パネル６枚で構成し、又、鉄筋コンクリート用は金属パネル１６枚で構成し、更に、木造用、鉄筋用に合わせて、フレームの太さもそれぞれ変えるようにしている。

【００１１】このように構成した略箱形のベッドＡは図のように金属パネル１の前／後面金属パネル２，３が人間の身長に合わせて長く、側面金属パネル４は短い長方形を形成し、一方、底部金属パネル５上には所定高の複数の道具入れ６が形成され、この底部金属パネル５の外形寸法は道具入れ６の外形寸法より前記金属パネル１が嵌合して固着される寸法分だけ大きく設計されている。即ち、物入れ６を組み付けた底部金属パネル５に金属パネル１を組み立てるようになっている。更に、前記所定高の道具入れ６の上部には複数の蓋７が設けられて、平らに並べられた蓋７上に寝具を載置して睡眠用の寝台を形成する。このようにして組み立てた略箱形のベッドＡの上部天面には天面金属パネル８が固着され、ベッドＡは完全に四方が金属パネル１で囲まれた略箱形の状態になっている。

【００１２】前記前面金属パネル２と一方の側面金属パネル４を形成するフレーム２ａ，４ａに合わせて図のような開口部２ｃ，４ｃが形成されている。この開口部２ｃはベッドＡへの出入口であり、前記開口部４ｃはベッドに横たわった時の開放感を得るためのものである。また、上記開口部２ｃ，４ｃは図面上では２箇所に設けたが、ベッド使用者の好みに応じて後面金属パネル３や他の側面金属パネル４などに装備することもできる。更に、各部の金属パネル２，３，４のフレーム２ａ，４ａ（フレーム３ａは図示せず）に合わせて大きな又は小さな開口部を設けることも可能である。

【００１３】このように各部の金属パネル２，３，４，５，８で略箱形に形成する金属パネル１の繋ぎ目は図８のように金属で形成したコーナプレート９を複数のボルト１０で堅固に連結され、更に、前記金属パネル２，３，４，５，８はフレーム２ａ，３ａ，４ａ，５ａ，８ａと、表裏両面に固着した金属板２ｂ，３ｂ，４ｂ，５ｂ，８ｂとによって非常に堅固に構成することができ、しかも、前記金属材料にチタン合金、アルミ合金又はステンレス、高張力鋼、鋼鉄（スチール）、シリコンカーバイト合金等の金属が用いられているから、この略箱形のベッドＡは上部又は左右からの外力、特に大地震による家屋の崩壊時の家具や柱等から受ける程度の外力に対して大きな変形が発生することが無く、ベッドＡ内の人命を確実に守ることが出来る。

【００１４】前記底部金属パネル５上に設けた道具入れ６は仕切板６ａで複数の道具入れ６に分割されている。このように分割しておくことによって収納した品物が混り合ったり、地震により一方に片寄り過ぎて破損することなどを防止することができる。前記道具入れ６には、例えば、地震対策必需品を収納することによって充分な地震対策を施すことができる。

【００１５】前記地震対策必需品として、例えば、１人当りの必需品の量として、飲料水５日分、食料５日分等を格納し、更に、拡声器、時計、電池３個、のこぎり（大）２本、家庭常備薬一式、ハンマー（大小）、バール（大）、サーチライト、サイレン、ラジオ付きマルチランタン、鉄切りのこ（大）２本、石割りタガネ、雨合羽（上下）、シート（３ｍ×３ｍ）３枚、靴（５足）等を常備する。

【００１６】また、前記略箱形ベッドＡは大地震発生時の避難場所としても利用することができ、例えば、シングルベッドであれば４〜５人を、また、ダブルベッドであれば６〜７人を避難収容することができる。なお、大地震対策用の堅固なベッドであっても毎日使用する家具であるため、家具としてのベッドの色などを考慮し、使用者の好みに合わせ美化したものが好ましい。本実施例のベッドの色としては１２色（クリーム，赤，黄，グリーン，ブルー，ゴールド，シルバー，黒，紺，ブラウン，朱赤，グレー）を焼付着色し、家具の一つとして家の中を美化するようにしている。又、金属パネル２，３，４に設けられた開口部には、これを覆うカーテンをつけられるようにしてもよい。

【００１７】

【考案の効果】この考案に係る地震耐久ベッドはチタン合金等を用いたフレーム構造の金属パネルで構成して略箱形に組み立てたものであるため、このベッドに対して斜め上下左右からの外力に対して堅固な応力を備え、特に、大地震による家屋の崩壊時の大物落下物や柱、ガレキに対してベッドが破壊したり、大きく変形することは無く、睡眠中の大地震に対する防御とベッド内の人命を確実に守ることができる。また、地震発生時の避難場所としても利用することができ人命の安全を確保することが可能であるなどの優れた効果がある。

【００１８】更に、家屋やビル崩壊時、前記ベッドがガレキに埋没してベッド内部の空間に閉じ込まれた場合でも、ベッド下部に設けた道具入れから地震対策必需品を取り出して、ハンマーやのこぎりで自力脱出することができ、また、自力脱出不可能な場合はラジオなどによって状況判断を行い、サイレン、拡声器やサーチライトなどを用いて救援を求めることも出来る。

【提出日】平成７年７月４日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の地震耐久ベッドは、木造家屋用のベッドであって、このベッドを略箱形に形成するための複数の金属パネルと、前記金属パネルの底部金属パネル上に固着せしめた複数の仕切板で形成した道具入れと、前記複数の道具入れを塞ぐ複数の蓋と、前記金属パネルのいずれかに設けた出入用の開口部とからなり、前記複数の蓋上に寝具を載置して寝台を形成すると共に、前記金属パネルを６〜１２枚で構成したことを特徴とする。また、コンクリート家屋用のベッドであって、このベッドを略箱形に形成するための複数の金属パネルと、前記金属パネルの底部金属パネル上に固着せしめた複数の仕切板で形成した道具入れと、前記複数の道具入れを塞ぐ複数の蓋と、前記金属パネルのいずれかに設けた出入用の開口部とからなり、前記複数の蓋上に寝具を載置して寝台を形成すると共に、前記金属パネル１６〜２０枚で構成したことを特徴とする。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００５

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００５】また、前記金属パネルは、金属からなるフレームと、このフレームの両側に固着した金属板とで構成したことを特徴とする。また、前記複数の蓋の少なくとも１つは、蝶番を介し仕切り板に開閉可能に取り付けられていることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はチタン合金からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はステンレスからなることを特徴とする。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】また、前記フレーム又は金属板は高張力鋼からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板は鋼鉄からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はシリコンカーバイト合金からなることを特徴とする。また、前記フレーム又は金属板はアルミ合金からなることを特徴とする。また、前記金属パネルには、クリーム、赤、黄、グリーン、ブルー、ゴールド、シルバー、黒、紺、ブラウン、朱赤、グレー色を焼付着色した着色部が設けられていることを特徴とする。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】１１は蝶番１２を介して道具入れ６に開閉可能に取り付けられた蓋であり、この蓋１１の略中央部には落込取手１３が形成されている。また、前記各部の金属パネル２，３，４，５，８は縦横斜めに架設されたそれぞれのフレーム２ａ，３ａ，４ａ，５ａ，８ａと、これらのフレームの表裏両面に固着した金属板２ｂ，３ｂ，４ｂ，５ｂ，８ｂとで構成されている。２ｃ，４ｃは前記前面金属パネル２及び側面金属パネル４にそれぞれ設けた開口部である。そして、本実施例では、木造建築用の地震耐久ベッドでは金属パネル６〜１２枚で構成し、又、鉄筋コンクリート用の地震耐久ベッドでは金属パネル１６〜２０枚で構成し、更に、木造用、鉄筋用に合わせて、フレームの太さもそれぞれ変えるようにしている。なお、上記金属パネルの枚数はベッドの大きさによって変えるので、上記のように枚数に幅をもたせている。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】また、前記略箱形ベッドＡは大地震発生時の避難場所としても利用することができ、例えば、シングルベッドであれば４〜５人を、また、ダブルベッドであれば６〜７人を避難収容することができる。なお、大地震対策用の堅固なベッドであっても毎日使用する家具であるため、家具としてのベッドの色などを考慮し、使用者の好みに合わせ美化したものが好ましい。本実施例のベッドの色としては１２色（クリーム、赤、黄、グリーン、ブルー、ゴールド、シルバー、黒、紺、ブラウン、朱赤、グレー）を焼付着色して着色部を形成し、これにより、家具の一つとして家の中を美化するようにしている。又、金属パネル２，３，４に設けられた開口部には、これを覆うカーテンをつけられるようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の地震耐久ベッドの概略説明図である。

【図２】地震耐久ベッドの天面金属パネルを示した平面
図である。

【図３】道具入れを示した平面図である。

【図４】地震耐久ベッドの外枠を形成する底部金属パネ
ルを示した平面図である。

【図５】地震耐久ベッドの外枠を形成する前面金属パネ
ルの平面図である。

【図６】地震耐久ベッドの外枠を形成する側面金属パネ
ルの正面図である。

【図７】本考案の金属パネルの構成を示す図である。

【図８】略箱形の地震耐久ベッドのコーナ結合部を示し
た部分斜視図である。

【図９】本考案の道具入れと蓋の斜視図である。

【図１０】道具入れに開閉可能な蓋を取り付けた斜視図
である。

【符号の説明】

１金属パネル２前面金属パネル３後面金属パネル４側面金属パネル５底部金属パネル６道具入れ６ａ仕切板７蓋８天面金属パネル９コーナプレート１０ボルト１１蓋１２蝶番１３落込取手２ａ，３ａ，４ａ，５ａ，８ａフレーム２ｂ，４ｂ，５ｂ，８ｂ金属板２ｃ，４ｃ，開口部

【手続補正書】

【提出日】平成７年７月４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】略箱形に形成した６枚の金属パネルと、
前記金属パネルの底部金属パネル上に固着せしめた複数
の仕切板で形成した道具入れと、前記複数の道具入れを
塞ぐ複数の蓋と、前記金属パネルのいずれかに設けた出
入用の開口部とからなり、前記複数の蓋上に寝具を載置
して寝台を形成するように構成したことを特徴とする地
震耐久ベッド。
【請求項２】前記金属パネルは、金属からなるフレー
ムと、このフレームの両側に固着した金属板とで構成し
たことを特徴とする請求項１記載の地震耐久ベッド。
【請求項３】前記複数の蓋の少なくとも１つは、蝶番
を介し仕切板に開閉可能に取り付けられていることを特
徴とする請求項１又は２記載の地震耐久ベッド。
【請求項４】前記フレーム又は金属板はチタン合金か
らなることを特徴とする請求項２又は３記載の地震耐久
ベッド。
【請求項５】前記フレーム又は金属板はステンレスか
らなることを特徴とする請求項２又は３記載の地震耐久
ベッド。
【請求項６】前記フレーム又は金属板は高張力鋼から
なることを特徴とする請求項２又は３記載の地震耐久ベ
ッド。
【請求項７】前記フレーム又は金属板は鋼鉄からなる
ことを特徴とする請求項２又は３記載の地震耐久ベッ
ド。
【請求項８】前記フレーム又は金属板はシリコンカー
バイト合金からなることを特徴とする請求項２又は３記
載の地震耐久ベッド。