JP3020931B1 - ビデオカメラ - Google Patents

ビデオカメラ

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JP3020931B1
JP3020931B1 JP10329532A JP32953298A JP3020931B1 JP 3020931 B1 JP3020931 B1 JP 3020931B1 JP 10329532 A JP10329532 A JP 10329532A JP 32953298 A JP32953298 A JP 32953298A JP 3020931 B1 JP3020931 B1 JP 3020931B1
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敬文 藤川
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竹中システム機器株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 ゴーストやモアレ縞の発生が防止され、高精
度な撮像が可能なビデオカメラを提供することである。 【解決手段】 ビデオカメラ1は、ハウジング3内に固
体撮像素子5、撮像素子基板9および複数の回路基板1
0を備える。固体撮像素子5は撮像素子基板9に保持さ
れている。固体撮像素子5は、フォトダイオードウエハ
6および凹部7aが設けられたパッケージ7により構成
される。凹部7aの底面にフォトダイオードウエハ6が
取り付けられ、凹部7aを覆うように反射防止膜光学フ
ィルタ8が装着される。ハウジング3の開口部にはレン
ズマウント2が取り付けられ、レンズマウント2にはレ
ンズリング4が取り付けられる。これにより、レンズマ
ウント2の開口部2bおよびレンズリング4の開口部4
aにより反射防止膜光学フィルタ8と外部との間に連続
空間15が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体の検査また
は測定に用いられるビデオカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ビジョンシステムにおける撮像装
置として、CCD(電荷結合素子)型またはMOS(金
属酸化物半導体)型の固体撮像素子を用いたビデオカメ
ラが使用されている。
【0003】図10に示すように、固体撮像素子5は、
パッケージ7の凹部7a内に感光部であるフォトダイオ
ードウエハ(固体撮像素子チップ)6が取り付けられて
なる。パッケージ7の凹部7aを覆うようにフォトダイ
オードウエハ6を保護するためのウエハ保護ガラス30
が装着されている。このウエハ保護ガラス30は、通
常、接着剤によりパッケージ7に強固に固定されてい
る。
【0004】このような固体撮像素子5がレンズ取り付
け用の開口部を有するハウジング内に収納される。ハウ
ジングの開口部には、固体撮像素子を保護するための固
体撮像素子保護ガラスが取り付けられてる。
【0005】このような従来のビデオカメラにおいて、
撮像の際には、被写体からの光が固体撮像素子保護ガラ
スおよびウエハ保護ガラス30を透過し、フォトダイオ
ードウエハ6の受光面に結像される。フォトダイオード
ウエハ6では、光電変換が行われ、被写体に対応する出
力信号が得られる。フォトダイオードウエハ6の出力信
号に種々の信号処理がなされ、被写体の画像を示す映像
信号が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなビデオカ
メラは、種々の検査および測定を行うために用いること
ができる。例えば、レーザダイオードの検査では、レー
ザダイオードから出射されるレーザ光のビームスポット
の形状が真円となっているか否かを判定するとともにビ
ームスポットの直径を測定する必要がある。この場合に
は、レーザダイオードから出射されたレーザ光をビデオ
カメラの固体撮像素子に直接入射させることによりレー
ザ光のビームスポットを撮像し、ビームスポットの画像
に基づいてビームスポットの直径を算出するとともにビ
ームスポットの形状を観察する。
【0007】また、例えば格子パターンの格子間隔を測
定する際には、レーザ光を格子パターンに照射し、その
透過光をビデオカメラの固体撮像素子に入射させること
により、格子パターンの影を撮像し、この影の画像に基
づいて格子パターンの格子間隔を算出することができ
る。
【0008】しかしながら、上記の従来のビデオカメラ
では、得られた画像にゴーストやモアレ縞が発生し、画
質が低下することがあった。そのため、微小なスポット
や微細なパターンを高精度に検査または測定することが
困難となっていた。
【0009】そこで、本発明の目的は、ゴーストやモア
レ縞の発生が防止され、高精度な撮像が可能なビデオカ
メラを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者は、固体撮像素子を用いたビデオカメラによる高精度
な撮像を可能とすべく種々の実験および検討を行った結
果、ゴーストやモアレ縞の発生がフォトダイオードウエ
ハ保護ガラスおよび固体撮像素子保護ガラスによる光の
多重反射に起因するという知見を得た。そして、その知
見に基づいて以下の発明を案出した。
【0011】第1の発明に係るビデオカメラは、開口部
を有するレンズ取り付け部が設けられたハウジウング
と、凹部を有し、凹部がレンズ取り付け部の開口部に面
するようにハウジウング内に配置されたパッケージと、
パッケージの凹部内に設けられた固体撮像素子チップ
と、凹部を覆うようにパッケージに装着され、特定の波
長域の光を透過する反射防止膜光学フィルタとを備え、
レンズ取り付け部の開口部と反射防止膜光学フィルタと
の間に連続空間が形成されたものである。
【0012】本発明に係るビデオカメラにおいては、レ
ンズ取り付け部の開口部から入射した光が連続空間を通
してパッケージに装着された反射防止膜光学フィルタに
到達し、特定の波長域の光が反射防止膜光学フィルタを
ほとんど減衰することなく透過して固体撮像素子チップ
の受光面に入射する。この場合、固体撮像素子チップの
受光面で一部の光が反射されても、その反射光は特定の
波長域の波長を有するので、反射防止膜光学フィルタを
透過する。レンズ取り付け部の開口部と反射防止膜光学
フィルタとの間には連続空間が形成されているので、反
射防止膜フィルタを透過した特定の波長域の反射光は再
び反射されることなく、外部へ出射される。
【0013】それにより、反射防止膜光学フィルタと固
体撮像素子チップの受光面との間で光の多重反射が生じ
ない。したがって、ゴーストやモアレ縞を生じることな
く固体撮像素子チップの受光面に被写体に対応する像が
正確に形成される。
【0014】また、レンズ取り付け部の開口部から入射
した光のうち特定の波長域以外の波長の光は反射防止膜
光学フィルタで反射される。この反射光は、再び反射さ
れることなく連続空間を通して外部へ出射される。
【0015】したがって、特定の波長域の光自体を被写
体として撮像する場合または特定の波長域の光を用いて
被写体を撮像する場合には、外乱光の影響を受けること
なく、被写体を正確に撮像することができる。
【0016】また、反射防止膜光学フィルタにより撮像
素子チップの受光面が保護されるので、撮像素子チップ
の受光面が物理的または化学的損傷を受けることもな
い。
【0017】第2の発明に係るビデオカメラは、第1の
発明に係るビデオカメラの構成において、反射防止膜光
学フィルタは、波長650nmから1000nmの範囲
内の光を透過するものである。
【0018】この場合、波長650nmから1000n
mの範囲内の光のみが反射防止膜フィルタを透過し、固
体撮像素子チップの受光面に入射する。したがって、波
長650nmから1000nmの範囲内の光自体を撮像
する際または波長650nmから1000nmの範囲内
の光を用いて被写体を撮像する際に、外乱光の影響を受
けることなく正確な像が得られる。
【0019】第3の発明に係るビデオカメラは、第1の
発明に係るビデオカメラの構成において、反射防止膜光
学フィルタは、波長650nmから1000nmの範囲
内で1%以下の光の反射率を有するものである。
【0020】この場合、波長650nmから1000n
mの範囲内の光のほとんどが反射防止膜フィルタを透過
し、固体撮像素子チップの受光面に入射する。したがっ
て、波長650nmから1000nmの範囲内の光自体
を撮像する際または波長650nmから1000nmの
範囲内の光を用いて被写体を撮像する際に、外乱光の影
響を受けることなく正確な像が得られる。
【0021】第4の発明に係るビデオカメラは、開口部
を有するレンズ取り付け部が設けられたハウジングと、
凹部を有し、凹部がレンズ取り付け部の開口部に面する
ようにハウジング内に配置されたパッケージと、パッケ
ージの凹部内に設けられた固体撮像素子チップと、固体
撮像素子チップの受光面にコーティングされた透明絶縁
膜とを備え、レンズ取り付け部の開口部と透明絶縁膜と
の間に連続空間が形成されたものである。
【0022】本発明に係るビデオカメラにおいては、レ
ンズ取り付け部の開口部から入射した光が連続空間を通
してほとんど減衰することなく透明絶縁膜に到達し、透
明絶縁膜を透過して固体撮像素子チップの受光面に入射
する。
【0023】この場合、レンズ取り付け部の開口部と透
明絶縁膜との間には連続空間が形成されているので、固
体撮像素子チップの受光面で一部の光が反射しても、そ
の反射光は再び反射されることなく連続空間を通して外
部へ出射される。
【0024】それにより、光の減衰および多重反射が生
じない。したがって、ゴーストやモアレ縞を生じること
なく撮像素子チップの受光面に被写体に対応する像が正
確に形成される。
【0025】また、透明絶縁膜により撮像素子チップの
受光面が保護されるので、撮像素子チップの受光面が物
理的または化学的損傷を受けることもない。
【0026】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明の第1の実施
例におけるビデオカメラの断面図、図1(b)は図1
(a)のビデオカメラの正面図である。
【0027】図1に示すように、ビデオカメラ1は、角
筒形状のハウジング3内に固体撮像素子5、撮像素子基
板9および複数の電子回路基板10を備える。固体撮像
素子5は撮像素子基板9に保持されている。
【0028】この固体撮像素子5は、感光部であるフォ
トダイオードウエハ(固体撮像素子チップ)6およびパ
ッケージ7により構成される。パッケージ7には矩形の
凹部7aが設けられ、その凹部7aの底面にフォトダイ
オードウエハ6が取り付けられている。パッケージ7の
凹部7aを覆うように反射防止膜光学フィルタ8が装着
されている。固体撮像素子5は、反射防止膜光学フィル
タ8がハウジング3の開口部側を向くように配置されて
いる。
【0029】ハウジング3の開口部にはレンズマウント
2が取り付けられている。レンズマウント2の前面には
円形の凹部2aが形成され、円形の凹部2aの底面の中
央部に矩形の開口部2bが形成されている。レンズマウ
ント2の円形の凹部2aには円形の開口部4aを有する
円筒状のレンズリング4が取り付けられている。レンズ
リング4の内周面にはレンズ取り付け用の雌ねじが形成
されている。
【0030】レンズリング4の開口部4aおよびレンズ
マウント2の開口部2bにより外部と反射防止膜光学フ
ィルタ8とをつなぐ連続空間15が形成されている。
【0031】フォトダイオードウエハ6は、光を受光す
ると電荷を発生するフォトダイオードからなる画素が数
μmの等ピッチで数十万個〜数百万個2次元マトリクス
状に配列されたものである。反射防止膜光学フィルタ8
は、特定の波長域の光を透過し、特定の波長域以外の波
長の光を反射する性質を有する。図2は図1の反射防止
膜光学フィルタ8の反射率の波長依存性を示す図であ
る。
【0032】図2に示すように、この反射防止膜光学フ
ィルタ8においては、波長650nmから1000nm
の範囲で反射率が1.0%よりも小さく、波長700n
mから950nmの範囲で反射率が0.5%よりも小さ
くなっている。これにより、反射防止膜光学フィルタ8
は、波長650nmから1000nmの範囲の光をほと
んど減衰させることなく透過し、波長650nm以下の
光を反射する。
【0033】図3は図1のビデオカメラ信号処理系の構
成を示すブロック図である。図3において、同期信号発
生器22は、同期信号を発生し、その同期信号をタイミ
ング発生器21およびシャッタ制御部23に与える。タ
イミング発生器21は、同期信号に基づいてタイミング
信号を発生し、そのタイミング信号をドライバ回路部2
0およびシャッタ制御部23に与える。
【0034】ドライバ回路部20は、垂直ドライバおよ
び水平ドライバを含み、タイミング信号に応答して固体
撮像素子5における電荷の転送動作および出力動作を制
御する。シャッタ制御部23は、タイミング信号および
同期信号に応答して固体撮像素子5における画像の取り
込みの開始タイミングを制御する。ビデオ増幅回路部2
4は、固体撮像素子5の出力信号を増幅するとともにそ
の出力信号に信号処理を行い、所定の形式の映像信号を
出力する。
【0035】なお、ドライバ回路部20、タイミング発
生器21、同期信号発生器22、シャッタ制御部23お
よびビデオ増幅回路部24は、図1の電子回路基板10
に形成される。
【0036】図1のビデオカメラにおいては、レンズリ
ング4の開口部4aから入射した光が連続空間15を通
して固体撮像素子5のパッケージ7に装着された反射防
止膜光学フィルタ8に到達し、特定の波長域の光がほと
んど減衰することなく反射防止膜光学フィルタ8を透過
してフォトダイオードウエハ6の受光面に入射する。こ
の場合、フォトダイオードウエハ6の受光面で一部の光
が反射されても、その反射光は特定の波長域の波長を有
するので、反射防止膜光学フィルタ8を透過する。反射
防止膜光学フィルタ8とレンズリング4の開口部4aと
の間には連続空間15が形成されているので、反射防止
膜光学フィルタ8を透過した特定の波長域の反射光は再
び反射されることなく、外部へ出射される。
【0037】このように、反射防止膜光学フィルタ8と
フォトダイオードウエハ6の受光面との間で光の多重反
射が生じないので、ゴーストやモアレ縞を生じることな
くフォトダイオードウエハ6の受光面に被写体に対応す
る像が正確に形成される。その結果、映像信号のノイズ
成分が少なく、S/N(信号対雑音)比の高い良質の映
像が得られる。
【0038】また、レンズリング4の開口部4aから入
射した光のうち特定の波長域以外の光は反射防止膜光学
フィルタ8で反射される。この反射光は、再び反射され
ることなく連続空間15を通して外部に出射される。
【0039】したがって、特定の波長域の光自体を被写
体として撮像する場合または特定の波長域の光を用いて
被写体を撮像する場合には、外乱光の影響を受けること
なくかつ光の減衰が生じることなく、被写体を正確に撮
像することができる。
【0040】また、反射防止膜光学フィルタ8によりフ
ォトダイオードウエハ6の受光面が保護されるので、フ
ォトダイオードウエハ6の受光面が器物の接触等による
物理的損傷または薬品の付着等による化学的損傷を受け
ることがない。
【0041】図4は図1のビデオカメラを用いたレーザ
光のビームスポットの撮像を示す図であり、(a)は固
体撮像素子の断面図、(b)はフォトダイオードウエハ
の受光面を示す図である。また、図5は従来のビデオカ
メラを用いたレーザ光のビームスポットの撮像を示す図
であり、(a)は固体撮像素子の断面図、(b)はフォ
トダイオードウエハの受光面を示す図である。
【0042】図4(a)に示すように、図1のビデオカ
メラにおいては、650nmから1000nmの範囲内
の波長を有するレーザ光100が反射防止膜光学フィル
タ8に入射すると、そのレーザ光100は反射防止膜光
学フィルタ8をほとんど減衰することなく透過し、フォ
トダイオードウエハ6の受光面に入射する。それによ
り、図4(b)に示すように、フォトダイオードウエハ
6の受光面にビームスポット像35が形成される。
【0043】フォトダイオードウエハ6の受光面で一部
の光が反射すると、その反射光32は波長650nmか
ら1000nmの範囲内の波長を有するので、反射防止
膜光学フィルタ8を透過し、外部へ出射される。反射光
32のうち一部が反射防止膜光学フィルタ8の内側の面
で反射されると、その反射光によりフォトダイオードウ
エハ6の受光面のビームスポット像35の周囲に環状の
像36が形成される。
【0044】しかし、この反射防止膜光学フィルタ8で
は、波長650nmから1000nmの範囲内の光の反
射率が1.0%以下と小さいので、環状の像36の光量
は極めて小さくなる。したがって、フォトダイオードウ
エハ6の受光面には、実質的にレーザ光100のビーム
スポット像35のみが形成される。
【0045】また、波長650nmから1000nmの
範囲外の光は、反射防止膜光学フィルタ8で反射され、
フォトダイオードウエハ6の受光面には到達しない。そ
のため、フォトダイオードウエハ6の受光面のビームス
ポット像35が外乱光の影響を受けない。
【0046】このように、図1のビデオカメラによれ
ば、光の多重反射によるゴーストおよびモアレ縞が生じ
ないので、ビームスポット35の形状および直径を正確
に測定することができる。
【0047】一方、従来のビデオカメラにおいては、図
5(a)に示すように、レーザ光100がフォトダイオ
ードウエハ保護ガラス30に入射すると、一部の光がフ
ォトダイオードウエハ保護ガラス30で反射され、残り
の光がフォトダイオードウエハ保護ガラス30を透過す
る。それにより、図5(b)に示すように、フォトダイ
オードウエハ6の受光面にレーザ光100のビームスポ
ット像35が形成される。
【0048】フォトダイオードウエハ6の受光面で一部
の光が反射され、その反射光32の一部がフォトダイオ
ードウエハ保護ガラス30を透過し、残りの光がフォト
ダイオードウエハ保護ガラス30の内側の面で再び反射
され、その反射光32bがフォトダイオードウエハ6の
受光面に入射する。それにより、ビームスポット像35
の周囲に環状の像36が形成される。
【0049】さらに、反射光32bの一部がフォトダイ
オードウエハ6の受光面で反射され、その反射光33の
一部がフォトダイオードウエハ保護ガラス30を透過
し、残りの光がフォトダイオードウエハ保護ガラス30
の内側の面で反射され、その反射光33bがフォトダイ
オードウエハ6の受光面に入射する。それにより、フォ
トダイオードウエハ6の受光面の環状の像36の周囲に
さらに環状の像37が形成される。
【0050】フォトダイオードウエハ保護ガラス30に
よる反射光31および透過光32a,33aは固体撮像
素子保護ガラス(図示せず)により反射される。
【0051】このように、従来のビデオカメラによれ
ば、光の多重反射によりレーザ光100のビームスポッ
ト像35の周囲に環状の像36,37が多重に形成され
るとともに、固体撮像素子保護ガラスおよびフォトダイ
オードウエハ保護ガラス30をレーザ光100が透過す
る際に光量が減衰するため、ビームスポット35の形状
および直径を正確に測定することが困難となる。
【0052】図6は図1のビデオカメラを用いた格子状
部材の撮像を示す斜視図、図7は格子状部材を撮像した
際のフォトダイオードウエハの受光面を示す図である。
【0053】図6において、格子状部材40の格子間隔
を測定する際には、レーザ光100を格子状部材40に
照射し、その透過光を固体撮像素子5のフォトダイオー
ドウエハ6の受光面に入射させる。それにより、フォト
ダイオードウエハ6の受光面に格子状部材40の影に相
当する像41が形成される。
【0054】図7に示すように、フォトダイオードウエ
ハ6の受光面には、フォトダイオードからなる複数の画
素6aが2次元マトリクス状に配列されている。フォト
ダイオードウエハ6の受光面に形成される像41の画素
位置を検出することにより格子状部材40の格子間隔を
算出することができる。
【0055】本実施例のビデオカメラによると、ゴース
トおよびモアレ縞を生じることなく格子状部材40を正
確に撮像することができるので、格子状部材40の格子
間隔を正確に測定することが可能となる。
【0056】図7の例では、例えばフォトダイオード6
aが7μm×7μmのピッチで等間隔に配列されている
場合には、格子状部材40の格子間隔は28μmと測定
される。
【0057】なお、本実施例のビデオカメラは、上記の
例に限らず、その他の種々の被写体の検査または測定に
用いることができる。例えば、レーザ光をレンズを通し
てビデオカメラのフォトダイオードウエハ6に入射さ
せ、レーザ光のビームスポットを撮像し、ビームスポッ
トの形状を観察することにより、レンズの特性を検査す
ることもできる。
【0058】また、被写体にレーザ光を照射し、その反
射光をフォトダイオードウエハ6で受光することにより
被写体の検査または測定を行うことができる。たとえ
ば、CCDにレーザ光を照射し、その反射光をフォトダ
イオードウエハ6で受光することにより、CCDの画素
の並びを検査することができる。
【0059】図8(a)は本発明の第2の実施例におけ
るビデオカメラの断面図、図8(b)は図8(a)のビ
デオカメラの正面図である。
【0060】本実施例のビデオカメラ1aと図1の第1
の実施例のビデオカメラ1との違いは、本実施例のビデ
オカメラ1aのフォトダイオードウエハ6の受光面には
透明絶縁膜12がコーティングされていること、およ
び、本実施例のビデオカメラ1aでは、図1の反射防止
膜光学フィルタ8が設けられず、パッケージ7の凹部7
a、レンズマウント2の開口部2bおよびレンズリング
4の開口部4aにより透明絶縁膜12と外部とをつなぐ
連続空間15aが形成されていることである。
【0061】透明絶縁膜12の材料としては、光を透過
する公知の絶縁膜、例えばSiO2,Al2 3 、その
他の種々の絶縁膜を用いることができる。また、透明絶
縁膜12として、第1の実施例の反射防止膜光学フィル
タ8と同様に、特定の波長域、例えば波長650nm〜
1000nmの範囲の光を透過する反射防止膜を用いて
もよい。
【0062】図8のビデオカメラ1aにおいては、レン
ズリング4の開口部4aから入射した光が連続空間15
aを通して減衰することなく透明絶縁膜12に到達し、
透明絶縁膜12を透過してフォトダイオードウエハ6の
受光面に入射する。
【0063】この場合、レンズリング4の開口部4aか
ら透明絶縁膜12との間に連続空間15aが形成されて
いるので、フォトダイオードウエハ6の受光面で反射し
た反射光は連続空間15aを通して外部へ出射される。
【0064】このように、光の減衰または多重反射が生
じないため、ゴーストやモアレ縞を生じることなくフォ
トダイオードウエハ6の受光面に被写体に対応する像が
正確に形成される。その結果、映像信号のノイズ成分が
少なく、S/N比の高い良質の映像が得られる。
【0065】また、透明絶縁膜12によりフォトダイオ
ードウエハ6の受光面が保護されるので、気体による腐
食などの化学変化がフォトダイオードウエハ6の受光面
に生じない。
【0066】図9は図8のビデオカメラを用いたレーザ
光のビームスポットの撮像を示す図であり、(a)は固
体撮像素子の断面図、(b)はフォトダイオードウエハ
の受光面を示す図である。
【0067】図9(a)に示すように、図8のビデオカ
メラ1aの透明絶縁膜12にレーザ光100が入射する
と、そのレーザ光100は透明絶縁膜12を透過してフ
ォトダイオードウエハ6の受光面に入射する。それによ
り、図9(b)に示すように、フォトダイオードウエハ
6の受光面にビームスポット像35が形成される。
【0068】フォトダイオードウエハ6の受光面で光が
反射すると、その反射光32は連続空間15を通して外
部へ出射される。
【0069】このように、図8のビデオカメラ1aで
は、透明絶縁膜12から外部までの間に連続空間15が
形成されているので、レーザ光が減衰することなくフォ
トダイオードウエハ6の受光面に入射する。さらに、光
の多重反射によるゴーストおよびモアレ縞が生じること
もない。そのため、ビームスポット35の形状および直
径を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるビデオカメラの
断面図および正面図である。
【図2】図1の反射防止膜光学フィルタの反射率の波長
依存性を示す図である。
【図3】図1のビデオカメラ信号処理系の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図1のビデオカメラを用いたレーザ光のビーム
スポットの撮像を示す図である。
【図5】従来のビデオカメラを用いたレーザ光のビーム
スポットの撮像を示す図である。
【図6】図1のビデオカメラを用いた格子状部材の撮像
を示す斜視図である。
【図7】格子状部材を撮像した際のフォトダイオードウ
エハの受光面を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例におけるビデオカメラの
断面図および正面図である。
【図9】図8のビデオカメラを用いたレーザ光のビーム
スポットの撮像を示す図である。
【図10】従来の固体撮像素子の断面図である。
【符号の説明】
1,1a ビデオカメラ 2 レンズマウント 2b 開口部 3 ハウジウング 4 レンズリング 4a 開口部 6 フォトダイオードウエハ 7 パッケージ 7a 凹部 8 反射防止膜光学フィルタ 12 透明絶縁膜 15,15a 連続空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−5687(JP,A) 特開 平1−262661(JP,A) 特開 平1−194465(JP,A) 特開 昭63−131550(JP,A) 特開 昭63−10963(JP,A) 実開 昭62−55358(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225 H04N 5/335

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有するレンズ取り付け部が設け
    られたハウジングと、 凹部を有し、前記凹部が前記レンズ取り付け部の前記開
    口部に面するように前記ハウジング内に配置されたパッ
    ケージと、 前記パッケージの前記凹部内に設けられた固体撮像素子
    チップと、 前記凹部を覆うように前記パッケージに装着され、特定
    の波長域の光を透過する反射防止膜光学フィルタとを備
    え、 前記レンズ取り付け部の前記開口部と前記反射防止膜光
    学フィルタとの間に連続空間が形成されたことを特徴と
    するビデオカメラ。
  2. 【請求項2】 前記反射防止膜光学フィルタは、波長6
    50nmから1000nmの範囲内の光を透過すること
    を特徴とする請求項1記載のビデオカメラ。
  3. 【請求項3】 前記反射防止膜光学フィルタは、波長6
    50nmから1000nmの範囲内で1%以下の光の反
    射率を有することを特徴とする請求項1記載のビデオカ
    メラ。
  4. 【請求項4】 開口部を有するレンズ取り付け部が設け
    られたハウジングと、 凹部を有し、前記凹部が前記レンズ取り付け部の前記開
    口部に面するように前記ハウジング内に配置されたパッ
    ケージと、 前記パッケージの前記凹部内に設けられた固体撮像素子
    チップと、 前記固体撮像素子チップの受光面にコーティングされた
    透明絶縁膜とを備え、 前記レンズ取り付け部の前記開口部と前記透明絶縁膜と
    の間に連続空間が形成されたことを特徴とするビデオカ
    メラ。
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