JP3020822B2 - 記録再生ディスクの記録再生装置 - Google Patents

記録再生ディスクの記録再生装置

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JP3020822B2
JP3020822B2 JP6326476A JP32647694A JP3020822B2 JP 3020822 B2 JP3020822 B2 JP 3020822B2 JP 6326476 A JP6326476 A JP 6326476A JP 32647694 A JP32647694 A JP 32647694A JP 3020822 B2 JP3020822 B2 JP 3020822B2
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英夫 堀口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数枚の記録再生ディ
スクを収納したマガジンを装着し、このマガジン内の記
録再生ディスクのうちの1枚を選択的に記録再生する記
録再生ディスクの記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数枚重ねた記録再生ディスクの
うちの1枚を選択的に記録再生する記録再生方法を採用
した記録再生装置としては、例えば、コンパクトディス
ク(以下、CDと呼ぶ)の再生を行なうCDチェンジャ
がある。
【0003】このCDチェンジャは、例えば特開平3−
235248号公報に記載されているように、マガジン
装填部に挿入されたマガジンを開閉する開閉機構を設け
るとともに、マガジン内の再生位置とマガジンから退避
する退避位置とに移動する再生ユニットを設けている。
なお、開閉機構による開閉動作および再生ユニットの移
動には、それぞれ専用のモータが1つずつ用いられる。
【0004】そして、マガジン装填部に挿入されたマガ
ジンを開閉機構によって開放し、退避位置に退避されて
いた再生ユニットを開放されたマガジン内の再生位置に
移動させ、再生ユニットのCD回転駆動用モータでCD
を回転させながらレーザピックアップでCDの再生を行
なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構造では、開閉機構による開閉動作および再生ユニット
の移動に、それぞれ専用のモータが1つずつ用いられる
ため、コストが高くなり、小形化の障害となる問題があ
る。
【0006】そこで、同一のモータの駆動力を開閉機構
および再生ユニットに伝達するようにすれば、1つのモ
ータで開閉機構による開閉動作および再生ユニットの移
動を行なうことが可能となる。
【0007】ところで、開閉機構による開閉動作の負荷
と再生ユニットの移動の負荷とは、開閉機構による開閉
動作の方が再生ユニットの移動に比べて高負荷となる。
そのため、同一のモータでそれらを駆動する場合には、
開閉機構による開閉動作の負荷に対応した電圧をモータ
に供給することになる。
【0008】しかし、負荷の軽い再生ユニットの移動時
にも、開閉動作時と同一電圧がモータに供給されるので
は、再生ユニットが再生位置および退避位置を規制する
ストッパに当接する際に衝撃が加わり、再生ユニット自
体や再生ユニットに組み込まれたピックアップなどに影
響を与える問題がある。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、開閉機構による開閉動作と記録再生ユニットの移
動との各負荷に応じてモータを制御することができる記
録再生ディスクの記録再生装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の記録再生ディス
クの記録再生装置は、複数枚の記録再生ディスクを重ね
て収納するとともにそのディスク積層方向に開閉可能と
するマガジンを用いる記録再生ディスクの記録再生装置
において、前記マガジンを着脱可能とするマガジン装填
部を有する記録再生装置本体と、前記マガジン装填部に
装填される前記マガジンを開閉させる開閉機構と、前記
記録再生ディスクを回転させる駆動部および記録再生デ
ィスクに対して記録再生するヘッドを有し、前記マガジ
ン内の記録再生位置とマガジン内から退避する退避位置
とに移動する記録再生ユニットと、同一のモータからの
駆動力を前記開閉機構と記録再生ユニットとにそれぞれ
の動作時期に応じて伝達する伝達機構と、前記記録再生
ユニットの動作時期を検知する検知手段と、この検知手
段による検知に基づいて、前記記録再生ユニットに駆動
力を伝達するときは前記開閉機構に駆動力を伝達すると
きよりも前記モータへの供給電圧を低くする制御手段と
を備えるものである。
【0011】
【作用】本発明の記録再生ディスクの記録再生装置で
は、再生ユニットのアームが再生位置または待機位置へ
回動する際、モータへの供給電圧をマガジンの開閉時よ
りも低くして、アームを低速で移動させるため、モータ
への供給電圧がマガジンを開閉するときと同じ場合に比
べて、記録再生ユニットやヘッドなどに強い衝撃が加わ
るのが減少する。したがって、開閉ユニットによるマガ
ジンの開閉動作と再生ユニットの移動との各負荷に応じ
てモータへの供給電圧が制御される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例の構成を図面を参照
して説明する。
【0013】この実施例では、記録再生ディスクとして
再生専用のコンパクトディスク(以下、CDと呼ぶ)を
取り扱う記録再生装置としてのCDチェンジャについて
説明する。
【0014】CDチェンジャは、図2に示すように、C
Dを収納するマガジン1と、このマガジン1を装着して
再生を行なうチェンジャ装置2とから構成されている。
【0015】前記マガジン1は、図12(アウター体11
は向きを変えて開いた状態)ないし図14に示すよう
に、アウター体11と、インナー体12とを備え、チェンジ
ャ装置2へ挿入するマガジン挿入方向の端面には開口部
13が形成されている。
【0016】アウター体11は、上板部14、この上板部14
の下面から開口部13の部分を除いて下方に垂設された周
壁部15、マガジン挿入方向の両側の平行な側壁部16、マ
ガジン挿入方向と反対の側壁部17から一体形成されてい
る。周壁部15の開口部13に臨む両端縁は左下がり状に傾
斜する傾斜縁部18が形成され、各傾斜縁部18の内縁部に
ガイド溝部19が平行に形成されている。周壁部15の各傾
斜縁部18の内側および開口部13と対向する内面の3箇所
に傾斜縁部18と同じ傾斜の傾斜突部20がそれぞれ突出形
成されている。
【0017】インナー体12は、略円形の底板部21、この
底板部21の周縁から開口部13の部分を除いて上方に突出
された周壁部22とから一体形成されている。周壁部22の
開口部13に臨む両端縁は左下がり状に傾斜する前記傾斜
縁部18と同じ傾斜の傾斜縁部23が形成され、周壁部22の
開口部13と対向する内側には前記アウター体11の傾斜突
部20が係合するガイド溝24が形成されている。周壁部22
の各傾斜縁部23の内側およびガイド溝24の側部の3箇所
に各傾斜縁部23などと同じ傾斜の傾斜突部25がそれぞれ
突出形成されている。周壁部22の一端外面には閉用突部
26が突出形成されている。さらに、底板部21の開口部13
に臨む縁部には開用突部27が形成されている。
【0018】そして、アウター体11の下面内側にインナ
ー体12が組み込まれ、傾斜突部20とガイド溝24が摺動自
在に係合されるとともに、アウター体11のガイド溝部19
に摺動自在に係合するスライド部材28を介してねじ29が
インナー体12に螺着され、それらの係合構造により、ア
ウター体11に対してインナー体12が左回りに回動したと
きに下方に移動し、右回りに回動したときに上方に移動
する。なお、スライド部材28およびねじ29は、アウター
体11とインナー体12との連結保持手段を構成する。
【0019】アウター体11とインナー体12との間には、
CDを1枚ずつ搭載する複数枚のホルダ30と、この各ホ
ルダ30の間に配置されるセパレータ31とが重ねて配設さ
れている。
【0020】ホルダ30は、開口部13に臨んで扇状の切欠
部32を有する円板状に形成され、周縁上面には搭載した
CDの周縁部を保持する保持壁33が突出形成されてい
る。周縁部の3箇所には各傾斜突部20,25がそれぞれ係
合する溝部34,35が形成され、切欠部32に臨む一端の周
縁部から選択レバー36が外方に突出形成されている。な
お、各ホルダ30の選択レバー36は、図13に示すように
閉じた状態で上下方向に並ぶように配設されている。
【0021】セパレータ31は、中央に孔部37を有する円
板状に形成され、周縁部の3箇所には各傾斜突部20,25
が係合する溝部38,39が形成されたガイド部材40が取り
付けられている。開口部13の他端側に臨むガイド部材40
の開用レバー41の位置は、図13に示すように閉じた状
態で上下方向に並ぶように配設されている。
【0022】そして、マガジン1は、例えば図14に示
すように、選択されたCDを搭載したホルダ30よりも下
側のホルダ30をインナー体12とともに左回りに回動させ
ることにより、その下側のホルダ30が左回りに回動しな
がら下方へ移動し、上側のホルダ30との間に間隙が開け
られ、この間隙を通じて選択されたCDの再生動作が行
なわれる。このマガジン1を開いた状態では、移動され
ないホルダ30の選択レバー36の位置に対して移動された
下側のホルダ30の選択レバー36が左回り下方へ移動する
とともに、移動されないセパレータ31の開用レバー41の
位置に対して移動された下側のセパレータ31の開用レバ
ー41が左回り下方へ移動する。
【0023】アウター体11の両側壁部16には、マガジン
側ラックギヤ42およびガイド部43がマガジン挿脱方向に
沿って形成されている。ガイド部43の下側にはガイド片
44が突出形成されている。
【0024】アウター体11の周壁部15と一側の側壁部16
との間には、アウター体11とインナー体12とを閉じた状
態でロックするロック体45が配設されている。このロッ
ク体45は、中間部をピン46によって回転自在に取り付け
られ、一端に周壁部15に形成された窓孔15a を通じて周
壁部15の内側に突出可能とする爪部47が形成されている
とともに、他端に側壁部16に形成された窓孔16a を通じ
て側壁部16の外側に突出可能とするロック解除部48が形
成されている。ピン46には、爪部47およびロック解除部
48が各窓孔15a ,16a から突出する方向に回動付勢する
ばね49が取り付けられている。
【0025】そして、アウター体11とインナー体12とが
閉じた状態で、窓孔15a から突出する爪部47がインナー
体12の周壁部22に形成された係止孔22a に係合してロッ
クする。このロック状態ではロック解除部48が窓孔16a
から突出しており、このロック解除部48をばね49の付勢
に抗して内方へ押動することにより、爪部47が係止孔22
a から外れてロックを解除できる。
【0026】次に、前記チェンジャ装置2は、図2に示
すように、記録再生装置本体としてのケース51を備え、
このケース51は前記マガジン1よりやや大きい程度の大
きさの略正方形枠状に形成され、このケース51内にマガ
ジン装填部52が形成され、このマガジン装填部52の正面
にマガジン1を挿脱する挿入口53が形成されている。
【0027】ケース51内には、マガジン装填部52の両側
にイジェクトユニット55(図3(a)(b)に示す)が配設さ
れ、マガジン装填部52の奥側隅部にCDの再生を行なう
記録再生ユニットとしての再生ユニット56が配設され、
マガジン装填部52の一側に再生を行なうCDを選択する
選択ユニット57が配設され、マガジン装填部52の奥側下
部にマガジン1を開閉する開閉機構としての開閉ユニッ
ト58が配設され、選択ユニット57および開閉ユニット58
に駆動力を伝達する伝達機構としての駆動ユニット59が
配設されている。
【0028】前記イジェクトユニット55は、図3(a)(b)
に示すように、ケース51の挿入口53に臨む両側板51a の
内側にそれぞれ取り付けられたガイド部材61を有してい
る。このガイド部材61には、マガジン装填部52に対して
挿脱されるマガジン1のアウター体11の両側壁部16をガ
イドするガイド面62が形成され、このガイド面62にマガ
ジン側ラックギヤ42およびガイド部43が係合するガイド
溝63が形成され、挿入口53に臨む端部にガイド面62およ
びガイド溝63に向かって傾斜する導入面64が形成されて
いる。
【0029】ガイド部材61のガイド面62の略中央に凹部
65が形成され、この凹部65の内側壁面にマガジン挿脱方
向に沿って固定側ラックギヤ66が形成され、上下壁面に
マガジン挿脱方向に沿って長孔67が形成されている。
【0030】凹部65内には固定側ラックギヤ66に噛合す
るピニオンギヤ68が配置され、このピニオンギヤ68を貫
通する回転軸69の上下端が長孔67に挿入されている。長
孔67から突出する回転軸69の上下端はスライド部材70に
回転自在に取り付けられており、このスライド部材70は
ガイド部材61に対してマガジン挿脱方向に摺動自在と
し、スライド部材70とガイド部材61との間に張設された
付勢手段としてのスプリング71によってスライド部材70
およびピニオンギヤ68がマガジン1のイジェクト方向に
付勢されている。
【0031】なお、マガジン装填部52の所定位置に挿入
されるマガジン1をロックする図示しないマガジンロッ
ク機構が設けられているとともに、図4に示すように、
このマガジンロック機構によるロックを解除するイジェ
クトレバー72がケース51の一方の側板51a の内面に取り
付けられている。イジェクトレバー72は、側板51a の内
面にマガジン挿脱方向に沿って摺動自在に取り付けら
れ、側板51a に取り付けられたピン73との間に張設され
たスプリング74によってマガジン1のイジェクト方向に
付勢されている。
【0032】このイジェクトレバー72には、マガジン1
の開放時のイジェクト操作を防止するためのイジェクト
操作禁止手段75が組み込まれている。このイジェクト操
作禁止手段75は、イジェクトレバー72の端部72a に臨ん
でロックレバー76をねじ77によって揺動自在に取り付
け、ねじ77に装着されたばね78でロックレバー76の一端
の係合部76a が端部72a に係合するロック位置(図4実
線位置)に付勢されている。ロックレバー76の他端には
マガジン1の閉塞時に開閉ユニット58の後述するスライ
ド体171 が当接する当接部76b が形成されており、この
当接部76b が押されると、イジェクトレバー72の操作を
許容するロック解除位置(図4二点鎖線)に回動する。
【0033】また、図5に示すように、挿入口53の底面
はケース51の底板51b にて形成され、この底板51b のマ
ガジン装填部52に臨む縁部に挿入口53へ向けて傾斜する
ガイド手段としてのガイド板51c が形成されている。そ
して、インナー体12がアウター体11の下縁から底部が突
出して完全に閉じていない状態でマガジン1がイジェク
トされる際に、インナー体12の下部がガイド板51c に当
接し、このガイド板51c の傾斜によってインナー体12を
上方へ持ち上げてアウター体11に閉じさせる。
【0034】次に、前記再生ユニット56は、図1、図
2、図6ないし図8に示すように、ベース81と、ベース
81に基端側が取り付けられるアーム82と、アーム82の先
端側に取り付けられるターンテーブル83および駆動部と
してのモータM1と、アーム82上に搭載されるヘッド85と
から構成されている。
【0035】ベース81は、板状に形成され、その上面に
回動中心となる円筒部91が突出形成され、この円筒部91
が突出する周縁部に、リブ部92を介して、待機位置用凹
部93と、再生位置用凹部94とが形成されている。円筒部
91には、内周に図示しない雌ねじが形成され、外周上側
に扇状のギヤ部95が突出形成されている。
【0036】アーム82は、一対のアーム部101a,101bを
有し、この一対のアーム部101a,101bの基端側に基端取
付板102 が形成され、先端側に先端取付板103 が形成さ
れている。基端取付板102 は、円筒部91が挿通する切欠
部104 を有しており、図6に示すように、2つの連結手
段105 と1つの調整手段106 とによってベース81に取り
付けられている。
【0037】連結手段105 は、円筒部95よりアーム先端
側の各アーム部101a,101bの接続部近傍に配置され、ベ
ース81に形成された取付孔96にゴムなどからなる中空状
のブッシュ107 が取り付けられ、このブッシュ107 の中
央に下方からスリーブ108 が挿入されるとともにブッシ
ュ107 の下面にスリーブ108 の押圧板109 が押し当てら
れ、スリーブ108 内を通じて連結ねじ110 が基端側取付
板102 に螺合されている。そして、ブッシュ107 が基端
側取付板102 と押圧板109 との間に挟持されるととも
に、このブッシュ107 の周面中間部にベース81が支持さ
れ、ベース81と基端側取付板102 およびスリーブ108 や
連結ねじ110 などの間にブッシュ107 が介在される。な
お、ベース81の取付孔96の周囲下面および基端取付板10
2 の下面にはブッシュ107 を嵌合する環状のリブ87,11
1 がそれぞれ形成されている。
【0038】調整手段106 は、両連結手段105 よりアー
ム基端側に配置され、ベース81に形成された通孔88の下
側に弾性体としてのスプリング112 が配置され、ワッシ
ャ113 を装着した調整体としての調整ねじ114 がスプリ
ング112 および通孔88を通じて基端側取付板102 に螺着
されている。そして、スプリング112 の弾性によって調
整ねじ114 を介して基端側取付板102 をベース81に接近
する方向に付勢している。
【0039】また、図7に示すように、アーム81の先端
側取付板103 の下面にモータM1が取り付けられ、先端側
取付板103 の上面に突出するスピンドル84にターンテー
ブル83が取り付けられている。
【0040】ターンテーブル83は、スピンドル84に固定
されるボス部121 を有し、このボス部121 の周囲からC
Dを載せるテーブル部122 が形成され、このテーブル部
122の上面中央にCDの中心孔hが着脱自在に嵌合され
るキャップ部123 が形成されている。キャップ部123 内
には、3つの爪体124 およびこの爪体124 を動作させる
着脱機構125 が収容されて、カバー126 で覆われてい
る。
【0041】爪体124 は、キャップ部123 の周囲の3箇
所に形成された開口127 から放射方向に進退自在に配置
されており、その開口127 から進退自在とする外面上側
にCDのターンテーブル83への装着を許容する傾斜面か
らなる導入面128 が形成されているとともに、外面下側
にCDの中心孔hの縁部に係合してターンテーブル83に
押し付ける傾斜面からなる保持面129 が形成され、キャ
ップ部123 内に臨む内面にカム面130 が形成されてい
る。
【0042】着脱機構125 は、ボス部121 の周囲に嵌合
して上下方向にのみ移動自在とする昇降板131 を有し、
この昇降板131 の上側に昇降板131 を下方へ押圧するス
プリング132 が配置され、昇降板131 の下側にカム板13
3 が回動自在に配置されている。そして、カム板133 に
対してターンテーブル83が正転方向へ所定角度回動する
ことにより、図7(b) に示すように、カム板133 のカム
部134 で昇降板131 がチャック解除位置に上昇されて、
爪体124 が進退自在となり、また、カム板133に対して
ターンテーブル83が逆転方向へ所定角度回動することに
より、図7(c)に示すように、スプリング132 の付勢で
昇降板131 がチャック位置に下降されるとともに、昇降
板131 の押圧部135 で爪体124 のカム面130 が押圧され
て、爪体125 が進出される。
【0043】ターンテーブル83の下面には着脱レバー13
6 が回動自在に配置され、この着脱レバー136 の下面を
覆って先端側取付板103 との間にブッシュ137 が取り付
けられている。着脱レバー136 は、テーブル部83に形成
されたガイド溝83a を貫通するピン138 によってカム板
133 と一体的に連結され、ピン138 がガイド溝83a 内を
移動可能とする範囲内で回動可能とされている。着脱レ
バー136 には、ターンテーブル83の周囲より突出する係
合部139 が形成されている。
【0044】そして、ターンテーブル83の正転時に、着
脱レバー136 の係合部139 がヘッド85の後述するストッ
パ145 に係合することにより、着脱レバー136 と一体の
カム板133 が停止してターンテーブル83のみが回転し、
図7(c) に示すように、カム板133 のカム部134 による
押上が解除された昇降板131 がスプリング132 の付勢で
チャック位置に下降し、この昇降板131 で各爪体124 が
キャップ部123 から進出し、爪体124 の保持面129 がC
Dの中心孔hの縁部に係合してチャックする。また、タ
ーンテーブル83の逆転時に、着脱レバー136 の係合部13
9 がヘッド85のストッパ145 に係合することにより、着
脱レバー136 と一体のカム板133 が停止してターンテー
ブル83のみが回転し、図7(b) に示すように、カム板13
3 のカム部134 で昇降板131 がチャック解除位置に上昇
されて、爪体124 が進退自在となり、CDのチャックが
解除される。
【0045】また、ヘッド85は、レーザピックアップ14
1 を内蔵した移動体142 を有し、図1および図6に示す
ように、この移動体142 がアーム82の各アーム部101a,
101bに沿って移動自在に取り付けられているとともに、
一方のアーム部101aの内側に配置されたねじ軸143 に螺
合されている。ねじ軸143 の端部にはギヤ144 が取り付
けられ、このギヤ144 を図示しない送り用のモータで正
逆転駆動することにより、移動体142 が移動される。レ
ーザピックアップ141 は、上方へレーザ光を照射してC
Dで反射する反射光を受光して読み取る。
【0046】移動体142 には、図7に示すように、ター
ンテーブル83に最も近接する最内周位置で着脱レバー13
6 の係合部139 と係合するストッパ145 が設けられてい
る。
【0047】また、図1および図2に示すように、ケー
ス51内に支軸としてのねじ軸151 が回動自在に立設さ
れ、このねじ軸151 の外周に再生ユニット56の円筒部91
が嵌合されるとともにねじ軸151 の雄ねじ152 に円筒部
91の雌ねじが螺合される。ねじ軸151 の上端にはギヤ15
3 が形成され、このギヤ153 にケース51に回動自在に取
り付けられたギヤ軸154 のギヤ155 が噛合されるととも
に、ギヤ軸154 のギヤ156 にケース51に取り付けられた
駆動手段としての昇降用のモータM2のウォームギヤ158
が螺合される。したがって、昇降用のモータM2の正逆転
駆動により、ねじ軸154 が正逆回動し、再生ユニット56
が上下方向に移動される。
【0048】次に、前記選択ユニット57は、図1、図
2、図8に示すように、ケース51内に立設される図示し
ないブラケットに、スライド板161 が上下方向に移動自
在に取り付けられている。スライド板161 には、一端側
にマガジン1の傾斜縁部23などと同じ傾斜の2つの傾斜
溝162 が形成され、他端側に図示しない水平溝が形成さ
れ、他端側下部から駆動ユニット59の方向へ係合片部16
3 が突出形成されている。
【0049】スライド板161 の内面側にはホルダセレク
タ164 が配置されており、このホルダセレクタ164 は、
一端側に各傾斜溝162 を通じて一対の止め具165 が取り
付けられ、傾斜溝162 に沿って斜め方向に摺動自在に支
持されている。ホルダセレクタ164 の他端側には、縦溝
166 が形成されているとともに、マガジン1の選択レバ
ー36の両側に嵌合する断面略コ字状の保持枠167 が形成
されている。
【0050】スライド板161 の他端側面側にはラックギ
ヤ168 が配置されており、このラックギヤ168 は、ホル
ダセレクタ164 の縦溝166 およびスライド部材161 の水
平溝を通じて止め具169 が取り付けられ、ホルダセレク
タ164 の斜め方向への摺動と同時に水平溝に沿って水平
方向に摺動自在に支持されている。
【0051】なお、ブラケット、スライド板161 、ホル
ダセレクタ164 は、マガジン1の円周面部分の形状に合
わせて円弧状に形成されている。
【0052】次に、前記開閉ユニット58は、図1および
図9に示すように、マガジン1の開口部13側の円周面部
分に対応して円弧状のスライド体171 を有している。こ
のスライド体171 は、ケース51上に、両端近傍および中
央近傍に形成された4つの溝部172 に嵌合する止め具17
3 によってマガジン1の閉位置に対応した閉移動位置
(円周方向右回りに回動した位置)とマガジン1の開位
置に対応した開移動位置(円周方向左回りに回動した位
置)との間を円周方向に移動自在に取り付けられてい
る。
【0053】スライド体171 には、一端外面に、ギヤ部
174 、開移動位置決め用の凹部175および押動部176 が
形成され、一端上面にマガジン1の閉用突部26に係合可
能とする閉用係合部177 が立設されている。なお、押動
部176 は、図4に示すように、スライド体171 の閉移動
位置で当接部76b に当接してロックレバー76をロック解
除位置に回動させる。
【0054】スライド体171 の他端には、支軸178 が立
設されているとともにねじ軸179 が回動自在に立設さ
れ、支軸178 に摺動自在に嵌合するとともにねじ軸179
に螺合する取付部180 を有するセパレータセレクタ181
が取り付けられている。このセパレータセレクタ181 に
は、マガジン1のインナー体12の開用突部27に係合可能
とする開用係合部182 が形成されている。ねじ軸179 に
はギヤ183 が固着され、このギヤ183 に支軸178 に回動
自在に設けられたギヤ184 が噛合され、このギヤ184 と
一体のギヤ185 にスライド体171 上に取り付けられる昇
降用のモータM3のウォームギヤ187 がギヤ188 を介して
噛合される。したがって、昇降用のモータM3の正逆転駆
動により、ねじ軸179 が正逆転回動し、セパレータセレ
クタ181 が上下方向に移動される。
【0055】スライド体171 の中央近傍の外面には、閉
用凹部189 および開用凹部190 が形成されているととも
に、閉用検知片191 および開用検知片192 が形成されて
いる。
【0056】また、図9に示すように、ケース51にはス
ライド体171 の外面に臨んで板ばね193 が取り付けられ
ている。この板ばね193 は、スライド体171 の外面に当
接し、スライド体171 の閉移動位置で閉用凹部189 に係
合するとともに、開移動位置で開用凹部190 に係合し、
スライド体171 の閉移動位置および開移動位置に位置決
め保持する。
【0057】また、ケース51にはスライド体171 の外面
に臨んで検知手段としてのスイッチSW1 が取り付けられ
ている。このスイッチSW1 は、検知軸195 に閉用検知片
191または開用検知片192 に係合可能とする検知レバー1
96 が取り付けられている。そして、検知レバー196 が
スライド体171 の閉用検知片191 および開用検知片192
のいずれにも押されない中立位置をオフとし、スライド
体171 の閉移動位置で検知レバー196 が閉用検知片191
に押されて揺動すると閉検知接点がオンし、開移動位置
で検知レバー196 が開用検知片192 に押されて揺動する
と開検知接点がオンし、検知レバー196 の揺動でスライ
ド体171 の閉移動位置および開移動位置を検知する。
【0058】次に、前記駆動ユニット59は、図1および
図2、図8および図9に示すように、ケース51内に軸体
201 が回動自在に立設され、この軸体201 は下部にギヤ
202が形成され、このギヤ202 にケース51に回動自在に
取り付けられたギヤ軸203 のギヤ204 が噛合するととも
に、ギヤ軸203 のギヤ205 にケース51に取り付けられた
駆動手段としてのローディング用のモータM4のウォーム
ギヤ207 が噛合する。したがって、ローディング用のモ
ータM4の逆転駆動および正転駆動により、軸体201 が逆
転方向(図1矢印方向であり、スライド体171 の開移動
位置への移動方向、再生ユニット56の再生位置への移動
方向)および正転方向(図1矢印方向とは逆方向であ
り、スライド体171 の閉移動位置への移動方向、再生ユ
ニット56の待機位置への移動方向)に回動する。
【0059】軸体201 のギヤ202 の下側には、スライド
体171 のギヤ部174 と噛合可能とするギヤ部208 が噛合
範囲に対応する所定角度域にのみ突出形成されていると
ともに、ギヤ部208 以外の角度域に開移動位置決め用の
凹部175 と係合可能とする円板部209 が形成されてい
る。
【0060】軸体201 のギヤ202 よりも上側には、ギヤ
部208 の逆転方向の上流部分の位置近傍に、再生ユニッ
ト56のギヤ部95と噛合可能とするギヤ部210 が軸方向全
域に突出形成されている。
【0061】軸体201 のギヤ202 よりも上側には、円筒
状の筒体211 がギヤ部210 と上下方向に摺動自在に嵌合
されている。この筒体211 には、下部周縁に再生ユニッ
ト56のベース81およびスライド板161 の係合片部163 が
それぞれ係合する溝部212 が形成され、ギヤ部210 と外
れた部分にホルダセレクタ164 と一体のラックギヤ168
と噛合可能とするギヤ部213 が形成されている。したが
って、筒体211 を介して、再生ユニット56およびスライ
ド板161 が一体的に上下動する。
【0062】軸体201 のギヤ202 にケース51に回動自在
に立設されたギヤ214 が噛合し、このギヤ214 と一体の
ギヤ215 に再生ユニット56のねじ軸151 に隣接してケー
ス51に回動自在に立設されたギヤ216 が噛合し、このギ
ヤ216 の上部にカム軸217 が一体形成されている。カム
軸217 は、周面がベース81の待機位置用凹部93または再
生位置用凹部94に係合可能とし、その周面には再生ユニ
ット56の回動時にリブ部92に臨んで再生ユニット56の回
動を許容する切欠部218 が形成されている。
【0063】図15はチェンジャ装置2の制御系の一部
のブロック図を示し、221 は制御手段としてのCPU
で、このCPU221 には、検知手段としての各種のスイ
ッチSW1 ,SW2 ,SW3 ,SW4 、各種モータM1,M2,M3,
M4が接続されている。スイッチSW2 は、スライド板161
の高さ位置を検知し、これにより、再生ユニット56の高
さ位置およびホルダセレクタ164 の高さ位置を検知す
る。スイッチSW3 は、セパレータセレクタ181 の高さ位
置を検知する。スイッチSW4 は再生ユニット56のアーム
82が再生位置に位置していることを検知する。
【0064】CPU221 は、スイッチSW1 による検知に
基づいて記録再生ユニット56の回動時にはマガジン1の
開閉時よりもモータM4への供給電圧を低くする電圧制御
手段の機能、後述する監視用タイマT1〜T6および待機用
タイマtなどを計時するタイマ手段の機能、再生ユニッ
ト56の位置と選択されるCDの位置とを比較する比較手
段の機能、モータM2によって再生ユニット56を選択され
たCDの位置に移動させるとともに所定時間経過しても
再生ユニット56が選択されたCDの位置に到達しないと
きにはモータM2を停止させる停止手段の機能を有してい
る。
【0065】次に、本実施例の作用を説明する。
【0066】まず、マガジン1について説明する。マガ
ジン1にCDを装着するには、CDをその記録面を下面
として、開口部13を通じて各ホルダ30の上面に挿入して
搭載する。なお、マガジン1のロックを外し、アウター
体11とインナー体12とを開いてCDを搭載することもで
きる。
【0067】マガジン1は、ロック体45によってアウタ
ー体11とインナー体12とが閉じた状態にロックされるた
め、マガジン1の取扱時にアウター体11とインナー体12
とが不意に開くようなことがなく、チェンジャ装置2へ
の装着および取出を閉状態で確実に行なえる。
【0068】次に、マガジン1のチェンジャ装置2への
装着および取出について説明する。
【0069】マガジン1の装着は、CDを搭載したマガ
ジン1を開口部13側を挿入方向前面としてチェンジャ装
置2の挿入口53を通じてマガジン装填部52に挿入する。
【0070】そして、図3に示すように、マガジン1を
挿入口53を通じて両ガイド部材61間に挿入していくと、
マガジン1は二点鎖線位置でマガジン側ラックギヤ42が
ピニオンギヤ68に噛合し、ピニオンギヤ68が各ラックギ
ヤ42,66との噛合で回転しながらスプリング71の付勢に
抗してマガジン挿入方向に移動する。マガジン1をマガ
ジン装填部52の所定位置まで挿入すると、図示しないマ
ガジンロック機構でマガジン1をロックする。
【0071】このとき、マガジン1のマガジン側ラック
ギヤ42がピニオンギヤ68に噛合してからのマガジン1の
移動距離L1 は、回動しながら移動するピニオンギヤ68
の移動距離L2 の略2倍程度になる。
【0072】また、マガジン1の取出は、イジェクトレ
バー72を押動操作することにより、マガジンロック機構
によるロックを解除する。なお、図4に示すように、イ
ジェクトレバー72は、スライド体171 の閉移動位置で押
動部176 が当接部76b に当接してロックレバー76をロッ
ク解除位置に回動させた状態でのみ操作でき、マガジン
1の開状態でのイジェクトを防止できる。
【0073】マガジン1のロック解除により、スプリン
グ71の付勢によって、ピニオンギヤ68が各ラックギヤ4
2,66との噛合で回転しながらイジェクト方向移動する
とともに、ピニオンギヤ68とマガジン側ラックギヤ42と
の噛合を介してマガジン1がイジェクト方向に移動し、
マガジン1の後部が挿入口53から突出する。
【0074】このとき、マガジン1は、回動しながら移
動するピニオンギヤ68の移動距離L2 に対して、マガジ
ン1の移動距離L1 は略2倍程度となる。
【0075】したがって、マガジン1のイジェクト距離
を確保した上で、イジェクトユニット55のマガジン挿脱
方向の小形化を図れる。しかも、マガジン1の挿入時に
はなめらかに挿入できるとともに、マガジン1のイジェ
クト時にもなめらかにイジェクトでき、操作感を良好に
できる。
【0076】また、マガジン1をマガジン装填部52に挿
入する途中で、ロック体45のロック解除部48がガイド部
材61と当接し、ロック体45が回動してアウター体11とイ
ンナー体12とのロックが解除されて開放可能となる。一
方、マガジン1のイジェクトの途中で、ロック体45のロ
ック解除部48がガイド部材61から外れ、ロック体45が回
動してアウター体11とインナー体12とをロックする。
【0077】また、マガジン1のイジェクト時、図5に
示すように、インナー体12が完全に閉じていない状態で
マガジン1がイジェクトされようとしても、インナー体
12の下部がガイド板51c に当接し、このガイド板51c の
傾斜によってインナー体12を上方へガイドしてアウター
体11に確実に閉じさせることができる。
【0078】次に、CPU221 によるチェンジャ装置2
の制御動作を図16に示すフローチャートを参照して説
明する。
【0079】まず、プログラムチェック(ステップ
1)、制御データの設定(ステップ2)が行なわれ、各
種コマンドを受入可能とする待機状態(ステップ3)と
なる。コマンド受入時に、ブランチ処理を通じて(ステ
ップ4)、メカインニシャライズ処理、再生処理、停止
処理が行なわれる。
【0080】メカインニシャライズ処理においては、再
生ユニット56のアーム82上のヘッド85が最外周(基端
側)に移動し(ステップ5)、マガジン1が閉じ(ステ
ップ6)、再生ユニット56のアーム82、選択ユニット57
のスライド板161 およびセパレータセレクタ181 が第1
番目のCDの位置にそれぞれ移動する(ステップ7)。
【0081】チェンジャ装置2の待機状態では、図2に
示すように、再生ユニット56のアーム82は、マガジン装
填部52の奥側の待機位置に位置し、待機位置用凹部93に
カム軸217 の周面が係合してその待機位置でロックされ
ている。ターンテーブル83の爪体124 は、図7(b) に示
すように、カム板133 のカム部134 で昇降板131 がチャ
ック解除位置に上昇して進退自在とする。
【0082】スライド板161 に取り付けられたホルダセ
レクタ164 は、ラックギヤ168 が筒体211 の周面と当接
してスライド板161 の水平溝の最も一端側(傾斜溝162
側)に位置することから、傾斜溝162 に沿って最も上昇
した高さ位置に位置する。
【0083】スライド体171 は、図9に示すように、円
周方向右回りに回動された閉移動位置に位置していて、
ギヤ部174 の一部が軸体201 のギヤ部208 に噛合し、板
ばね193 が閉用凹部189 に係合して閉移動位置に保持さ
れている。
【0084】また、マガジン1をチェンジャ装置2に挿
入した状態では、マガジン1の選択レバー36がホルダセ
レクタ164 の保持枠167 に嵌合し、マガジン1のインナ
ー体12の開用突部27がスライド体171 の開用係合部182
に係合するとともに閉用突部26がスライド体171 の閉用
係合部177 に係合する。
【0085】そして、チェンジャ装置2を制御する操作
部が操作されて、ある1つのホルダ30上に搭載されたC
Dが選択されると、その選択されたCDの再生処理が開
始する。
【0086】まず、再生ユニット56のアーム82が選択さ
れたCDの位置になければ、昇降用のモータM2が正転駆
動または逆転駆動し、再生ユニット56のアーム82が上昇
または下降して選択されたCDの位置すなわちそのCD
を搭載したホルダ30よりやや低い高さ位置に移動する。
このアーム82の移動に伴って、筒体211 を介してスライ
ド板161 が一体的に昇降し、このスライド板161 と一体
的に移動するホルダセレクタ164 の保持枠167 が選択さ
れたCDを搭載したホルダ30の選択レバー36に係合する
高さ位置に移動する。さらに、昇降用のモータM3が正転
駆動または逆転駆動され、セパレータセレクタ181 が上
昇または下降して選択されたCDの位置すなわちそのC
Dを搭載したホルダ30上にあるセパレータ31の開用レバ
ー41の高さ位置に移動する(ステップ8)。
【0087】ここで、ステップ8における再生ユニット
56のアーム82(およびホルダセレクタ164 )の移動制御
の詳細を図17のフローチャートを参照して説明する。
まず、100msの待機時間があけられた後(ステップ2
1)、監視用タイマT1がスタートし(ステップ22)、ア
ーム82が選択されたCDの位置に到達したか判断すると
ともに(ステップ23)、アーム82の位置が選択されたC
Dの位置よりも低いか高いか判断する(ステップ24)。
低ければモータM2が正転駆動されてアーム82が上昇し
(ステップ25)、逆に、高ければモータM2が逆転駆動さ
れて下降する(ステップ26)。そして、監視用タイマT1
がタイムアップしたか判断するとともに(ステップ2
7)、アーム82が選択されたCDの位置に到達せずに最
上昇位置あるいは最下降位置の「0」の位置に達してし
まったか否か判断する(ステップ28)。
【0088】例えば、アーム82が選択されたCDの位置
を通り越すなどして、モータM2の正逆転による再生ユニ
ット56の上下移動を延々と繰り返したり、アーム82の移
動不良が生じるなどして、監視用タイマT1がタイムアッ
プしてもアーム82が選択されたCDの位置に到達しない
場合には、モータM2を停止させてエラー処理が行なわれ
る(ステップ29)。また、アーム82が選択されたCDの
位置を通り越すなどして、アーム82の位置が最上昇位置
あるいは最下降位置の「0」の位置となった場合には、
監視用タイマT1のタイムアップ後に、モータM2を停止さ
せてエラー処理が行なわれる。
【0089】監視用タイマT1がタイムアップする前に、
アーム82が選択されたCDの位置に到達すれば、モータ
M2が停止する(ステップ30)。
【0090】さらに、ここで、ステップ8におけるセパ
レータセレクタ181 の移動制御の詳細について図18の
フローチャートを参照して説明する。まず、100msの
待機時間があけられた後(ステップ31)、監視用タイマ
T2がスタートし(ステップ32)、セパレータセレクタ18
1 が選択されたCDの位置に到達したか判断するととも
に(ステップ33)、セパレータセレクタ181 の位置が選
択されたCDの位置よりも低いか高いか判断する(ステ
ップ34)。低ければモータM3が正転駆動されてセパレー
タセレクタ181 が上昇し(ステップ35)、逆に、高けれ
ばモータM3が逆転されて下降する(ステップ36)。そし
て、監視用タイマT2がタイムアップしたか判断するとと
もに(ステップ37)、セパレータセレクタ181 が選択さ
れたCDの位置に到達せずに最上昇位置あるいは最下降
位置の「0」の位置に達してしまったか否か判断する
(ステップ38)。
【0091】例えば、セパレータセレクタ181 が選択さ
れたCDの位置を通り越すなどして、モータM3の正逆転
による再生ユニット56の上下移動を延々と繰り返した
り、セパレータセレクタ181 の移動不良が生じるなどし
て、監視用タイマT2がタイムアップしてもセパレータセ
レクタ181 が選択されたCDの位置に到達しない場合に
は、モータM3を停止させてエラー処理が行なわれる(ス
テップ39)。また、セパレータセレクタ181 が選択され
たCDの位置を通り越すなどして、セパレータセレクタ
181 の位置が最上昇位置あるいは最下降位置の「0」の
位置となった場合には、監視用タイマT2のタイムアップ
後に、モータM3を停止させてエラー処理が行なわれる。
【0092】監視用タイマT2がタイムアップする前に、
セパレータセレクタ181 が選択されたCDの位置に到達
すれば、モータM3が停止する(ステップ40)。
【0093】次に、図16において、ステップ9に示す
ように、マガジン1が開き、このマガジン1内に再生ユ
ニット56のアーム82が進入する。
【0094】ここで、マガジン1の開放からアーム82の
進入までの一連の動作の詳細を図19のフローチャート
を参照して説明する。まず、100msの待機時間があけ
られた後(ステップ41)、監視用タイマT3がスタートし
(ステップ42)、スイッチSW1 の開検知接点がオンした
か判断し(ステップ43)、ローディング用のモータM4に
マガジン1の開放の負荷に対応した電圧が加えられ、そ
のモータM4の逆転駆動にて軸体201 の逆転回動が開始す
る(ステップ44)。
【0095】軸体201 の逆転回動初期には、軸体201 の
ギヤ202 とスライド体171 のギヤ部174 との噛合を介し
てスライド体171 が開移動位置に向けて円周方向左回り
に移動し、スライド体171 の開用係合部182 が係合する
マガジン1のインナー体12が一体的に左回りに回動しつ
つ下降し、同時に、ホルダセレクタ164 の保持枠167が
嵌合して回動が規制されたホルダ30より下側のホルダ30
およびセパレータ31がインナー体12とともに左回りに回
動しつつ下降する。
【0096】そして、軸体201 が所定角度回動すると、
スライド体171 が開移動位置に到達する。このとき、軸
体201 のギヤ202 がスライド体171 のギヤ部174 から外
れ、円板部209 がスライド体171 の凹部175 に係合し、
スライド体171 を開移動位置にロックする。さらに、ス
ライド体171 の開用検知片192 がスイッチSW1 の検知レ
バー196 に当接して揺動させ、スイッチSW1 の開検知接
点がオンしてスライド体171 が開移動位置に到達したこ
とを検知する。かつ、板ばね193 が開用凹部190 に係合
し、スライド体171 を開移動位置に保持する。
【0097】したがって、選択されたCDを搭載したホ
ルダ30の下側に、再生ユニット56が進入可能とする間隙
が開けられる。
【0098】また、ホルダセレクタ164 によって保持さ
れたホルダ30の選択レバー36の位置に対して下降移動さ
れたホルダ30の選択レバー36が左回り下方へ移動すると
ともに、ホルダセレクタ164 によって保持されたホルダ
30上にあるセパレータ31の開用レバー41の位置に対して
下降移動された下側のセパレータ31の開用レバー41が左
回り下方へ移動する。そして、図11に示すように、ホ
ルダセレクタ164 によって保持されたホルダ30上にある
セパレータ31の開用レバー41の下方に、スライド体171
のセパレータセレクタ181 が位置し、そのセパレータ31
の下降を規制する。
【0099】さらに、軸体201 の逆転回動初期には、カ
ム軸217 が図中反時計回りに回動し、切欠部218 が再生
ユニット56のベース81の待機位置用凹部93と再生位置用
凹部94と間のリブ部92に臨む。
【0100】なお、マガジン1の不良や開閉ユニット58
の動作不良などによって、監視用タイマT3がタイムアッ
プしても(ステップ45)、スイッチSW1 の開検知接点が
オンとならない場合には、モータM4を停止させてエラー
処理が行なわれる(ステップ46)。
【0101】次に、スイッチSW1 の開検知接点がオンす
ると、監視用タイマT4がスタートし(ステップ47)、ス
イッチSW4 がオンしたか判断し(ステップ48)、ローデ
ィング用のモータM4への供給電圧がマガジン1を開閉す
るときよりも低い供給電圧に切り換えられ、モータM4の
逆転駆動が低速になる(ステップ49)。
【0102】そして、軸体201 の逆転回動中期には、軸
体201 が低速回動しながら、軸体201 のギヤ部210 が再
生ユニット56のギヤ部95に噛合し、再生ユニット56のア
ーム82が図中時計回り方向に低速回動してマガジン1の
開けられた間隙に進入していく。このとき、カム軸217
の切欠部218 が再生ユニット56のベース81の待機位置用
凹部93と再生位置用凹部94と間のリブ部92に臨むため、
アーム82の待機位置でのロックが解除されてアーム82の
回動が許容される。
【0103】そして、アーム82の先端のターンテーブル
83がマガジン1のセンタ位置すなわちCDのセンタ位置
に一致する再生位置に達すると、スイッチSW4 がオンし
(ステップ49)、軸体201 のギヤ部210 が再生ユニット
56のギヤ部95から外れ、かつ、カム軸217 の周面がベー
ス81の再生位置用凹部94に係合してアーム82を再生位置
でロックする。
【0104】このとき、回動するアーム82が再生位置に
達して停止する際、モータM4への供給電圧がマガジン1
の開閉時よりも低い供給電圧とし、モータM4が低速で逆
転駆動して、アーム82が低速で回動するため、モータM4
への供給電圧がマガジン1を開閉するときと同じ場合に
比べて、アーム82やアーム82上のヘッド85のピックアッ
プ141 などに強い衝撃が加わるのを防止できる。
【0105】なお、アーム82の移動不良などによって、
監視用タイマT4がタイムアップしても(ステップ50)、
アーム82の先端のターンテーブル83が再生位置に到達せ
ず、8イッチSW4 がオンしない場合には、モータM4を停
止させてエラー処理が行なわれる(ステップ51)。
【0106】続いて、軸体201 の逆転回動後期には、軸
体201 に嵌合した筒体211 のギヤ部213 がホルダセレク
タ164 のラックギヤ168 に噛合し、ホルダセレクタ164
が左回り方向へ移動するとともにスライド板161 の傾斜
溝162 に沿って下降し、ホルダセレクタ164 の保持枠16
7 で選択レバー36を保持していたホルダ30が左回りに回
動しつつ下降する。このとき、ホルダ30には切欠部32が
形成されているため、ホルダ30が再生ユニット56のアー
ム82に当接することなく移動する。
【0107】そのため、選択されたホルダ30に搭載され
ているCDも一緒に下降し、下降途中でCDの孔部hが
ターンテーブル83のキャップ部123 に嵌合してテーブル
部122 上に載置され、そして、ホルダ30がさらに下降さ
れた位置で、ローディング用のモータM4の逆転駆動が停
止する(ステップ52)。このとき、下降するホルダ30お
よびCDの上側のセパレータ31はセパレータセレクタ18
1 で下降規制されているため、選択されたCDに対して
下側のホルダ30および上側のセパレータ31とも離反した
状態となる。
【0108】次に、図16において、ステップ10〜12に
示すように、ターンテーブル83がCDをチャックする。
すなわち、ヘッド85が最内周(ターンテーブル83側)に
移動し(ステップ10)、モータM1が正転駆動されて、タ
ーンテーブル83が正転する。これにより、ターンテーブ
ル83と一体的に回動する着脱レバー136 の係合部139が
ヘッド85のストッパ145 に係合し、着脱レバー136 と一
体のカム板133 が停止してターンテーブル83のみが回転
し、図7(c) に示すように、カム板133 のカム部134 に
よる押上が解除された昇降板131 がスプリング132 の付
勢でチャック位置に下降し、この昇降板131 で各爪体12
4 がキャップ部123 から進出し、爪体124 の保持面129
がCDの中心孔hの縁部に係合し、CDをターンテーブ
ル83に押し付けてチャックする(ステップ11)。CDの
チャック後、ヘッド85が外周側(基端側)に少し移動し
(ステップ12)、再生のためのメカ動作済み信号を出力
する(ステップ13)。
【0109】そして、再生時には、モータM1が正転駆動
されて、ターンテーブル83と一体的にCDが回転し、ヘ
ッド85がアーム82上を移動しながら、ヘッド85のレーザ
ピックアップ141 でCDに記録された信号の読取再生が
行なわれる。
【0110】次に、CDの再生状態において、チェンジ
ャ装置2を制御する操作部で停止操作がなされると、停
止処理が開始する。
【0111】まず、CDの再生中であればモータM1の正
転駆動が停止し、ヘッド85が最内周(ターンテーブル83
側)に移動し(ステップ14)、モータM1が所定時間だけ
逆転駆動されて、ターンテーブル83が逆転する。これに
より、ターンテーブル83と一体的に回動する着脱レバー
136 の係合部139 がヘッド85のストッパ145 に係合し、
着脱レバー136 と一体のカム板133 が停止してターンテ
ーブル83のみが回転し、図7(b) に示すように、カム板
133 のカム部134 で昇降板131 がチャック解除位置に上
昇されて、爪体124 が進退自在となり、CDのチャック
が解除される(ステップ15)。その後、ヘッド85が最外
周(基端側)に移動する(ステップ16)。
【0112】次に、ステップ17において、マガジン1が
閉じられる。そして、アーム82の退避からマガジン1が
閉じるまでの一連の動作の詳細を図20のフローチャー
トを参照して説明する。
【0113】まず、100msの待機時間があけられた後
(ステップ61)、待機用タイマtがスタートし(ステッ
プ62)、スイッチSW4 がオンしているか判断するととも
に(ステップ63)、スイッチSW3 の開検知接点がオンし
ているか判断する(ステップ64)。
【0114】通常は、スイッチSW4 がオンしているた
め、ローディング用のモータM4が逆転駆動されて、軸体
201 が逆転回動する(ステップ65)。
【0115】軸体201 の正転回動初期には、軸体201 に
嵌合した筒体211 のギヤ部213 とホルダセレクタ164 の
ラックギヤ168 との噛合により、ホルダセレクタ164 が
右回り方向へ移動されるとともにスライド板94の傾斜溝
162 に沿って上昇し、ホルダセレクタ164 の保持枠167
で選択レバー36を保持しているホルダ30が右回りに回動
しつつ上昇する。
【0116】そのため、そのホルダ30の上昇途中で再生
したCDを押し上げ、ターンテーブル83からCDを抜き
外し、ホルダ30上にCDを搭載して一緒に上昇する。
【0117】そして、筒体211 のギヤ部213 がホルダセ
レクタ164 のラックギヤ168 から外れると、筒体211 の
周面がラックギヤ168 に当接し、ホルダセレクタ164 が
上昇位置で保持される。
【0118】続いて、軸体201 の正転回動中期には、軸
体201 のギヤ部210 が再生ユニット56のギヤ部95に噛合
し、再生ユニット56のアーム82が図中反時計回り方向に
回動してマガジン1の開けられた間隙から退出してい
く。このとき、カム軸217 の切欠部218 が再生ユニット
56のベース81の待機位置用凹部93と再生位置用凹部94と
間のリブ部92に臨むため、アーム82の再生位置でのロッ
クが解除されてアーム82の回動が許容される。
【0119】アーム82の回動途中で、待機用タイマtが
タイムアップする(ステップ66)。待機用タイマtのタ
イムアップにより、監視用タイマT5がスタートし(ステ
ップ67)、スイッチSW1 の開検知接点がオンしているか
判断し(ステップ68)、ローディング用のモータM4への
供給電圧がマガジン1を開閉するときよりも低い供給電
圧に切り換えられ、モータM4の逆転駆動が低速になり、
アーム82が低速回動する(ステップ69)。
【0120】そして、アーム82が初期の待機位置に達す
ると、軸体201 のギヤ部210 が再生ユニット56のギヤ部
95から外れ、かつ、カム軸217 の周面がベース81の待機
位置用凹部93に係合してアーム82を待機位置でロックす
る。
【0121】このとき、回動するアーム82が待機位置に
達して停止する際、モータM4への供給電圧がマガジン1
を開閉するときよりも低い供給電圧とし、モータM4が低
速で逆転駆動されて、アーム82が低速で回動しているた
め、モータM4への供給電圧がマガジン1を開閉するとき
と同じ場合に比べて、アーム82やアーム82上のヘッド85
のピックアップ141 などに強い衝撃が加わるのを防止で
きる。
【0122】続いて、軸体201 の正転回動後期には、軸
体201 の円板部202 がスライド体171 の凹部175 から外
れるとともに、軸体201 のギヤ部208 がスライド体171
のギヤ部174 に噛合し、スライド体171 が円周方向右回
りに移動し、スライド体171の閉用係合部177 がマガジ
ン1のインナー体12の閉用突部26を押して、インナー体
12および下降位置にあったCD、ホルダ30およびセパレ
ータ31が一体的に右回りに回動しつつ上昇し、マガジン
1に開けられた間隙が閉じられ始まる。
【0123】そして、スライド体171 が円周方向右回り
に少し移動すると、スライド体171の開用検知片192 に
よるスイッチSW1 の検知レバー196 の押動が解除され、
スイッチSW1 の開検知接点がオフする。
【0124】なお、アーム82の移動不良などによって、
監視用タイマT5がタイムアップしても(ステップ70)、
アーム82が待機位置に到達せず、スイッチSW1 の開検知
接点がオフしない場合には、モータM4を停止させてエラ
ー処理が行なわれる(ステップ71)。
【0125】スイッチSW1 の開検知接点がオフすると、
監視用タイマT6がスタートし(ステップ72)、スイッチ
SW1 の閉検知接点がオンした判断し(ステップ73)、ロ
ーディング用のモータM4への供給電圧がマガジン1の閉
鎖の負荷に対応した供給電圧、すなわちアーム82の移動
時よりも高い供給電圧に切り換えられ、モータM4の逆転
駆動が比較的高速になり、スライド体171 が比較的高速
で円周方向右回りに移動する(ステップ74)。
【0126】そして、スライド体171 が初期の閉移動位
置に到達する際、スライド体171 の閉用検知片191 がス
イッチSW1 の検知レバー196 を揺動し、スイッチSW1 の
閉検知接点がオンしてスライド体171 が閉移動位置に到
達したことを検知し、ローディング用のモータM4の正転
駆動が停止する(ステップ76)。かつ、板ばね193 が閉
用凹部189 に係合し、スライド体171 を開移動位置に保
持する。これにより、待機状態に復帰する。
【0127】なお、マガジン1の不良や開閉ユニット58
の動作不良などによって、監視用タイマT6がタイムアッ
プしても(ステップ75)、スイッチSW1 の閉検知接点が
オンとならない場合には、モータM4を停止させてエラー
処理が行なわれる(ステップ76)。
【0128】そして、停止処理を終了したら、図16に
おいて、ステップ18に示すように、停止のためのメカ動
作済み信号を出力する(ステップ18)。
【0129】次に、再生を行なうCDを変えるときに
は、再生ユニット56およびマガジン1を待機状態に戻し
た後、再生ユニット56、ホルダセレクタ164 、セパレー
タセレクタ181 を次に選択されたCDの位置に合わせ、
前述のように待機状態から再生状態として再生を行な
う。
【0130】また、待機状態において、イジェクトレバ
ー72を押動操作することにより、マガジン1をチェンジ
ャ装置2からイジェクトさせることができる。
【0131】以上のように、複数枚重ねて配置したCD
のうちの任意のCDをディスク積層方向に移動させて、
再生を行なうCDに臨ませて間隙を開け、その間隙に再
生ユニット56を進入させることにより、CDを複数枚重
ねて配置した位置において、再生ユニット56によりCD
を回転させて再生を行なうことができ、チェンジャ装置
2の小形化を図れる。
【0132】しかも、マガジン1は、アウター体11とイ
ンナー体12とが重合する側面において、連結保持手段と
してのスライド部材28やねじ29により、アウター体11と
インナー体12とが互いに相反するディスク円周方向へ回
動するとともにこのディスク円周方向への回動に伴って
互いにディスク積層方向へ接離して開閉する連結状態に
保持するため、簡単な構造で、アウター体11とインナー
体12とを確実に開閉でき、しかも、一定の縦寸法内での
CDの多連装化を図れる。
【0133】そのため、自動車用の例えば6連装CDチ
ェンジャとして採用した場合、チェンジャ装置2をイン
ストルメントパネルの中央部分に組み込むことも可能で
ある。
【0134】さらに、マガジン1は、ロック体45によっ
てアウター体11とインナー体12とが閉じた状態にロック
されるため、マガジン1の取扱時にアウター体11とイン
ナー体12とが不意に開くようなことがなく、チェンジャ
装置2への装着および取出を閉状態で確実に行なえる。
【0135】また、マガジン装填部52の内側面に固定側
ラックギヤ66に噛合してスプリング71でイジェクト方向
に付勢されるピニオンギヤ68を配置し、マガジン装填部
52へのマガジン1の挿入時にマガジン1のマガジン側ラ
ックギヤ42がピニオンギヤ68と噛合して挿入されるた
め、回動しながら移動するピニオンギヤ68の移動距離は
マガジン1の移動距離に対して略半分程度で済む。した
がって、マガジン1のイジェクト距離を確保した上で、
イジェクトユニット55のマガジン挿脱方向の小形化を図
れる。しかも、マガジン1の挿入時にはなめらかに挿入
できるとともに、マガジン1のイジェクト時にもなめら
かにイジェクトでき、操作感を良好にできる。
【0136】また、マガジン1のイジェクト時におい
て、インナー体12が完全に閉じていない状態でマガジン
1がイジェクトされようとしても、インナー体12の下部
がガイド板51c に当接し、このガイド板51c の傾斜によ
ってインナー体12を上方へガイドしてアウター体11に確
実に閉じさせることができる。
【0137】また、ターンテーブル83によるCDの装脱
着時において、ヘッド85をターンテーブル83に接近させ
てターンテーブル83を正転させることにより、ターンテ
ーブル83の着脱レバー136 の係合部139 がヘッド85のス
トッパ145 に係合し、爪体124 がターンテーブル83のキ
ャップ部122 から進出してCDを保持でき、かつ、ヘッ
ド85をターンテーブル83に接近させてターンテーブル83
を逆転させることにより、ターンテーブル83の着脱レバ
ー136 の係合部139 がヘッド85のストッパ145に係合
し、爪体124 がターンテーブル83のキャップ部122 から
後退可能となる。そのため、特別な外力を必要とせず、
チェンジャ装置2内の狭いスペースでのCDの装脱着を
行なえる。
【0138】また、再生ユニット56は、ねじ軸151 を介
してケース51側に取り付けられるベース81に対して、ア
ーム82が連結手段105 のブッシュ107 を介して支持され
るとともに調整手段106 のスプリング112 を介して支持
されるため、アーム82は基端側のみが支持された片持ち
支持構造であるが、そのアーム82に対する外部すなわち
ケース51側からの振動の影響を少なくでき、再生不良の
発生を防止できる。
【0139】また、再生ユニット56のアーム82を再生位
置または待機位置へ回動させる際、モータM4への供給電
圧をマガジン1の開閉時よりも低くして、アーム82を低
速で移動させるため、モータM4への供給電圧がマガジン
1を開閉するときと同じ場合に比べて、アーム82やアー
ム82上のヘッド85のピックアップ141 などに強い衝撃が
加わるのを防止できる。したがって、開閉ユニット58に
よるマガジン1の開閉動作と再生ユニット56の移動との
各負荷に応じてモータM4への供給電圧を適切に制御する
ことができる。
【0140】また、モータM2によって再生ユニット56を
選択されたCDの位置に移動させる際、CDが選択され
たCDの位置を通り越すなどして、モータM2によるCD
の移動を延々と繰り返したり、再生ユニット56が移動方
向の端部に行き着いてしまうなどにより、再生ユニット
56が選択されたCDの位置に到達しない場合には、所定
時間後にモータM2を自動的に停止させることができ、モ
ータM2や駆動系を保護できる。
【0141】なお、記録再生ディスクには、再生専用、
記録と再生の両用が含まれる。したがって、記録再生デ
ィスクとしては、CDに限られず、ビデオディスク、記
録再生可能とする光磁気ディスク、磁気ディスクなどが
含まれ、それらの記録再生ディスクの記録再生を行なう
記録再生装置に適用できる。
【0142】また、磁気ディスクの記録再生を行なう記
録再生装置においては、再生ユニット56に磁気ディスク
に対して磁気記録再生を行なう磁気記録再生ヘッドを用
いる。
【0143】また、マガジン1は、前記実施例ではアウ
ター体11の内側にインナー体12を嵌合したが、アウター
体11とインナー体12との外側と内側との組み合わせを逆
にしてもよく、さらに、アウター体11側を開閉のために
回動させる場合には、そのアウター体11に閉用突部26や
開用突部27を設けてもよい。
【0144】
【発明の効果】本発明の記録再生ディスクの記録再生装
置によれば、再生ユニットのアームが再生位置または待
機位置へ回動する際、モータへの供給電圧をマガジンの
開閉時よりも低くし、アームを低速で移動させるため、
モータへの供給電圧がマガジンを開閉するときと同じ場
合に比べて、記録再生ユニットやヘッドなどに強い衝撃
が加わるのを防止できる。したがって、開閉ユニットに
よるマガジンの開閉動作と再生ユニットの移動との各負
荷に応じてモータへの供給電圧を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録再生ディスクの記録再生装置の一
実施例を示すチェンジャ装置の一部の分解状態の斜視図
である。
【図2】同上実施例のチェンジャ装置のマガジン装填状
態の一部を切り欠いた平面図である。
【図3】同上実施例のチェンジャ装置のイジェクトユニ
ットの構造を示し、(a) は一部を切り欠いた平面図、
(b) は一部を切り欠いた外側面図である。
【図4】同上実施例のチェンジャ装置のイジェクト機構
の平面図である。
【図5】同上実施例のチェンジャ装置のガイド手段の側
面図である。
【図6】同上実施例のチェンジャ装置の再生ユニットの
構造を示し、(a) は一部を切り欠いた側面図、(b) は一
部を切り欠いた底面図、(c) は一部を切り欠いた側面図
である。
【図7】同上実施例のチェンジャ装置の再生ユニットの
構造を示し、(a) は一部の平面図、(b) はチャック解除
状態の一部を切り欠いた側面図、(c) はチャック状態の
一部を切り欠いた側面図である。
【図8】同上実施例のチェンジャ装置の一部を切り欠い
た平面図である。
【図9】同上実施例のチェンジャ装置の一部を切り欠い
た平面図である。
【図10】同上実施例の図2のA−A断面図である。
【図11】同上実施例の図2のB矢視図である。
【図12】同上実施例のマガジンの分解状態の斜視図で
ある。
【図13】同上実施例のマガジンの閉状態の斜視図であ
る。
【図14】同上実施例のマガジンの開状態の斜視図であ
る。
【図15】同上実施例の制御系のブロック図である。
【図16】同上実施例のメインのフローチャートであ
る。
【図17】同上実施例のアームの移動のフローチャート
である。
【図18】同上実施例のセパレータセレクタの移動のフ
ローチャートである。
【図19】同上実施例の再生のフローチャートである。
【図20】同上実施例の停止のフローチャートである。
【符号の説明】
1 マガジン 51 記録再生装置本体としてのケース 52 マガジン装填部 56 記録再生ユニットとしての再生ユニット 58 開閉機構としての開閉ユニット 59 伝達機構としての駆動ユニット 84 駆動部としてのモータ 85 ヘッド 221 制御手段 CD 記録再生ディスク M4 モータ SW1 検知手段としてのスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の記録再生ディスクを重ねて収納
    するとともにそのディスク積層方向に開閉可能とするマ
    ガジンを用いる記録再生ディスクの記録再生装置におい
    て、 前記マガジンを着脱可能とするマガジン装填部を有する
    記録再生装置本体と、 前記マガジン装填部に装填される前記マガジンを開閉さ
    せる開閉機構と、 前記記録再生ディスクを回転させる駆動部および記録再
    生ディスクに対して記録再生するヘッドを有し、前記マ
    ガジン内の記録再生位置とマガジン内から退避する退避
    位置とに移動する記録再生ユニットと、 同一のモータからの駆動力を前記開閉機構と記録再生ユ
    ニットとにそれぞれの動作時期に応じて伝達する伝達機
    構と、 前記記録再生ユニットの動作時期を検知する検知手段
    と、 この検知手段による検知に基づいて、前記記録再生ユニ
    ットに駆動力を伝達するときは前記開閉機構に駆動力を
    伝達するときよりも前記モータへの供給電圧を低くする
    制御手段とを備えることを特徴とする記録再生ディスク
    の記録再生装置。
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