JP3019686U - 草刈機の刈刃 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】草刈機の刈刃が低速回転でも切れ味が良く、基
板用固定孔を変えることによって外縁の全周に刃部が形
成されている円板状の刈刃の全ての刃部が使用でき、更
に、刃部の損傷少なく安全性の高い草刈機の刈刃を提供
する。 【構成】草刈機本体の回転機構と基板用固定具により固
定させる刈刃基板の中心へは回転機構用固定孔を穿設す
ると共に、刈刃基板の外周辺へ複数の刈刃用固定孔を等
間隔で穿設し、夫々の刈刃用固定孔と刈刃用固定具によ
り遊動可能に且つ着脱可能に固定される夫々の刈刃は円
板状の外縁の全周に刃部を形成すると共に複数の基板用
固定孔を等間隔で且つ中心より一定巾ずらせた偏心位置
へ穿設したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、草刈機の刈刃に関するものであり、詳細には、刈刃基板の刈刃用固 定孔へ遊動可能に且つ着脱可能に固定する刈刃の基板用固定孔を偏心位置へ穿設 したものである。

【０００２】

【従来技術】

従来、この種の草刈機の刈刃は電動モーター又はエンジン等の動力によって回 転する回転軸等の回転機構に円板状の刈刃基板を固定し、その刈刃基板の外周辺 へ矩形状又は鋸刃状を形成した複数の鋼板製の刈刃を固定し、刈刃基板と共に高 速回転させ雑草を刈り取るタイプのものと、刈刃基板の外周辺へ多数のナイロン コードを取着し、刈刃基板と共に高速回転させて遠心力を付与したナイロンコー ドで雑草を刈り取るタイプのものが一般的に使用されている。

【０００３】

【解決しようとする課題】

然し乍、刈刃基板の外周辺へ矩形状又は鋸刃状を形成した複数の鋼板製の刈刃 を固定したタイプのものは、刈刃の速度を上げないと刃部が雑草に直角に当たり 切れないため、刈刃を高速回転させて対応しているが、高速回転させている時に 刈刃が周辺の固形物に接触すると跳ね返ったり、小石等を遠くに飛ばし周辺のガ ラスや物、人等に当たり、事故を招くことも屡々あり、更に、高速回転は刈刃の 損傷や破損が著しく、その為、刈刃の交換を頻繁に行っており時間的にも、経済 的にも負担となっている実情である。

【０００４】 又、刈刃基板の外周辺へ多数のナイロンコードを取着したタイプのものは、前 述の複数の鋼板製の刈刃を用いたタイプのものより低速回転で雑草を刈り取るこ とができ、危険性は低いものの、ナイロンコードの強度不足から直ぐ切れなく成 ってしまい、頻繁に草刈機の回転を止めて、その都度ナイロンコードを適宜引き 出したり取り替えたりして使用しており、非能率的であると共に、ススキのよう な太くて丈夫な雑草では強度不足から刈り取ることができないものである。

【０００５】

【課題を解決した手段】

本考案の草刈機の刈刃は上記の事由に着目して鋭意研鑽の結果創案したもので 、草刈機本体の回転機構と基板用固定具により固定させる刈刃基板の中心へは回 転機構用固定孔を穿設すると共に、刈刃基板の外周辺へ複数の刈刃用固定孔を等 間隔で穿設し、夫々の刈刃用固定孔と刈刃用固定具により遊動可能に且つ着脱可 能に固定される夫々の刈刃は円板状の外縁の全周に刃部を形成すると共に複数の 基板用固定孔を等間隔で且つ中心より一定巾ずらせた偏心位置へ穿設したもので ある。

【０００６】

【考案の作用】

本考案の作用は、刈刃基板の複数の刈刃用固定孔と、外縁の全周に刃部を形成 した円板状の刈刃の基板用固定孔とを刈刃用固定具により遊動可能に且つ着脱可 能に固定したことによって、刈刃基板を回転させると複数の刈刃は遠心力によっ て外方向に位置して低速回転でも雑草を刈り取ることができ、更に、遊動可能な 刈刃部は固形物等に接触した場合でも、接触した刈刃が回転方向と逆方向に瞬間 的に移動するものであり、加えて、刈刃の偏心位置に複数の基板用固定孔を穿設 したことと着脱可能に固定したことにより刈刃の外縁の全周に形成した刃部を全 て使用することができるものである。

【０００７】

【考案の目的】

本考案は、草刈機の刈刃が低速回転でも切れ味が良く、基板用固定孔を変える ことによって外縁の全周に刃部が形成されている円板状の刈刃の全ての刃部が使 用でき、更に、刃部の損傷少なく安全性の高い草刈機の刈刃を提供することを目 的としたものである。

【０００８】

【実施例】

斯る目的を達成した本考案を以下実施例の図面によって説明する。

【０００９】 図１は本考案の実施例の草刈機の刈刃の説明のための平面図であり、図２は本 考案の実施例の草刈機の刈刃の説明のための一部断面とした要部側面図である。

【００１０】 本考案は、草刈機の刈刃３に関するものであり、詳細には、刈刃基板１の刈刃 固定用孔１ｂへ遊動可能に且つ着脱可能に固定する刈刃３の基板用固定孔３ｂを 偏心位置へ穿設したものであり、モーター等の動力を得て回転する草刈機本体の 回転機構に着脱可能に固定する刈刃３であって、前記草刈機本体の回転機構と基 板用固定具により固定させる刈刃基板１の中心へは回転機構用固定孔１ａを穿設 すると共に、前記刈刃基板１の外周辺へ複数の刈刃固定用孔１ｂを等間隔で穿設 し、該夫々の刈刃固定用孔１ｂと刈刃用固定具２により遊動可能に且つ着脱可能 に固定される夫々の刈刃３は円板状の外縁の全周に刃部３ａを形成すると共に複 数の基板用固定孔３ｂを等間隔で且つ中心より一定巾ずらせた偏心位置へ穿設し たものである。

【００１１】 即ち、本考案の草刈機本体（図示しない）は電動モーター、エンジン等の動力 源を内装した駆動部から伸縮自在な杆状部材を延設させ、該杆状部材の先端に回 転軸等の回転機構を配設しているものであり、前記杆状部材へは肩掛けベルト、 グリップ及びセーフティカバー等が適宜付設されている公知のものである。

【００１２】 前記草刈機本体の先端に配設された回転軸等の回転機構に着脱可能に固定する 刈刃基板１は中心へ回転軸等の回転機構を挿通させる回転機構用固定孔１ａを穿 設しているものであり、前記回転軸の先端には螺条を螺設しており、ナット等の 刈刃基板固定具（図示しない）で着脱可能に固定しているものである。

【００１３】 そして、刈刃基板１の後述する刈刃３の半径より巾狭の一定巾を有した外周辺 へは複数の刈刃固定用孔１ｂを等間隔で穿設しているものであり、図１に図示す る如く、実施例では角部をカットした略正三角形状の刈刃基板１としているもの であるが、円板状のものでも正方形状のものでも構わなく、更に、複数の刈刃固 定用孔１ｂの数も特に限定しないものである。

【００１４】 更に、本考案の刈刃３は円板状の外縁の全周に刃部３ａを形成したもので、刈 刃基板１に穿設した複数の刈刃固定用孔１ｂと刈刃３に穿設した後述する基板用 固定孔３ｂとを夫々刈刃用固定具２によって遊動可能に且つ着脱可能に固定する ものであり、前記刈刃用固定具２は図２に図示の如く、刈刃固定用孔１ｂと基板 用固定孔３ｂとの肉厚より若干厚い短管状のスペーサー２ａを貫挿すると共に、 スペーサー２ａに更にボルト２ｂを貫通させて、ボルト２ｂの螺子部にナット２ ｃを螺着させて固定するものであり、尚、ナット２ｃはシングルでも構わないが ダブルナットとした方が緩むことがなくより安定して固定できるものである。

【００１５】 そして、刈刃基板１の夫々の刈刃固定用孔１ｂと刈刃用固定具２よって夫々固 定させる複数の基板用固定孔３ｂは刈刃３の中心より一定巾ずらせた偏心位置へ 等間隔で穿設したものであり、つまり、基板用固定孔３ｂを偏心位置へ穿設して 遊動可能に固定したことによって、刈刃３は回転の遠心力によって固定した基板 用固定孔３ｂが最も回転の中心に近い処に位置し、最も遠い位置の近傍に有する 刃部３ａにより雑草を刈り取るものである。

【００１６】 経時使用して基板用固定孔３ｂより最も遠い位置の近傍の刃部３ａが摩耗した 場合、刈刃用固定具２を取外し、基板用固定孔３ｂを隣にずらせ再固定すること によって未使用の刃部３ａで草刈を行えるものである。

【００１７】 つまり、本考案の草刈機の刈刃３は、図１に図示する矢印の方に回転させて、 回転中は遠心力によって実線で描く位置に夫々の刈刃３は配置しており、図示の 上方に表わす刈刃３が固形部等に接触した場合、仮想線で描く位置へ移動するも のである。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の草刈機の刈刃は前述の構成によって、円板状の刈刃の外縁の全周に刃 部を形成しているため、低速回転でも切れ味が良く、経済的で省エネにも成り、 楽に作業をすることができ、更に、着脱可能で刈刃は刃部が消耗した場合、偏心 位置に穿設した複数の基板用固定孔の位置を変えることによって外縁の全周に形 成されている刃部３ａの未使用部分を使用することができ経済的であり、加えて 、遊動可能な刈刃は草刈中に固形物等に接触した場合でも、回転方向と逆方向に 移動して固形物等を跳ね飛ばすこともなく安全性も向上させたものであり、画期 的で実用性に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例の草刈機の刈刃の説明の
ための平面図ある。

【図２】図２は本考案の実施例の草刈機の刈刃の説明の
ための一部断面とした要部側面図である。

【符号の説明】

１ 刈刃基板 １ａ 回転機構用固定孔 １ｂ 刈刃固定用孔 ２ 刈刃用固定具 ２ａ スペーサー ２ｂ ボルト ２ｃ ナット ３ 刈刃 ３ａ 刃部 ３ｂ 基板用固定孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】モーター等の動力を得て回転する草刈機本
   体の回転機構に着脱可能に固定する刈刃であって、前記
   草刈機本体の回転機構と基板用固定具により固定させる
   刈刃基板の中心へは回転機構用固定孔を穿設すると共
   に、前記刈刃基板の外周辺へ複数の刈刃用固定孔を等間
   隔で穿設し、該夫々の刈刃用固定孔と刈刃用固定具によ
   り遊動可能に且つ着脱可能に固定される夫々の刈刃は円
   板状の外縁の全周に刃部を形成すると共に複数の基板用
   固定孔を等間隔で且つ中心より一定巾ずらせた偏心位置
   へ穿設したことを特徴とする草刈機の刈刃。