JP3019416U - ズボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 主として、ズボンのうちのスポーツ用として
使用される野球審判員用のズボンの改良に関するもので
ある。 【構成】 ズボンの腰回りサイズが可変となるように、
打ち合わせ部の内側腰回り部の外面に、内面に係止歯を
長手方向に列設したガイド用テープを設け、前記打ち合
わせ部の外側腰回り部には前記ガイド用テープに沿って
左右にスライドし、係止歯に係脱自在に係合するように
結合したサイズ調節用スライダーを装着して、腰回りの
サイズ調節を可能にするサイズ調節用装置を設けると共
に、ズボンの腰回りに形成したベルトループの形状を背
中中央部分で、他のベルトループよりも幅広に形成し、
且つ、ズボンの腰回りの裏側には、凹凸をつけたインサ
イドベルトを設け、更に股部に伸縮性を有した菱形形状
の生地を配置して縫製したことを特徴とするズボンであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般的にスポーツする人、特に野球審判員用のズボンの改良に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

一例として、従来の野球審判員用のズボンは、特に審判員用のみと言えるズボ ンはなく、普段、ビジネスやカジュアルではくようなズボンを兼用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

競技中の審判員の姿勢というのは、選手と選手のベース上での接触プレーのア ウトやセーフを見極めたり、キャッチャーの後ろに立ってストライクやボールを 見極めたりするために中腰、前傾姿勢で立っていることが非常に多く、腰部分へ の負担が非常に大きく、腰痛の一因にもなっていた。 又、前述のように中腰、前傾姿勢で立っていることが多いため、尻部を突き出 した状態が長く続き、普段はくようなズボンではつっぱるように感じられ、ズボ ン自体の型くずれもおこしやすいと言った欠点を有していた。 又、競技中、アウトやストライクなどを示すのに大きくアクションを取らなく てはいけないため、上着のすそがズボンから出やすく、見た目がだらしなくなる ほか、ウエスト部分は季節によって増減があるため、夏場など薄い上着を着てい るときにベルトをきつく締めるとズボンの腰回りがたぶついてしわになりゴワゴ ワする上に、動作も取りにくくなる欠点をも有していた。そのため、腰回りのだ ぶつきをなくし、審判員が動作しやすく、腰部分の疲労を柔げる機能を有するズ ボンが求められていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために本考案は、ズボンの腰回りサイズが可変となるよう に、打ち合わせ部の内側腰回り部の外面に、内面に係止歯を長手方向に列設した ガイド用テープを設け、前記打ち合わせ部の外側腰回り部には前記ガイド用テー プに沿って左右にスライドし、係止歯に係脱自在に係合するように結合したサイ ズ調節用スライダーを装着して、腰回りのサイズ調節を可能にするサイズ調節用 装置を設けると共に、ズボンの腰回りに形成したベルトループの形状を背中中央 部分で、他のベルトループよりも横幅を幅広に形成し、且つ、ズボンの腰回りの 裏側には、凹凸をつけたインサイドベルトを設け、更に股部に伸縮性を有した菱 形形状の生地を配置して縫製したズボンである。

【０００５】

【作用】

本考案は、ズボンの腰回りサイズが調節できるように、左右にスライドさせる 係止具を形成したことにより、季節にあわせて容易に腰回りのサイズ調節が可能 である。 又、ベルトループの形状を背中中央部分で他のベルトループよりも横幅を幅広 にしたことによって、ベルトをはめた時に腰とベルトがより密着され、腰部分の サポート性が強化され、腰痛の防止が可能となる。 又、凹凸をつけたインサイドベルトは、凸部分が滑り止めとなって上着をズボ ン内で安定させることができる。 又、股部に伸縮性の素材を有した菱形形状の生地を縫製したことによって、か がんだりした時に股部が一番伸びることによりつっぱることがなくなり、充分な 審判の体勢を取れ、ズボンの破れも防ぐものである。

【０００６】

【実施例】

次に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１、２、３、４に示すように、ズボン１の腰回りが調節できるように、ズボ ンの腰部に形成される打ち合わせ部２の内側腰回り部３の外面に設けた生地４と ガイド用テープ５を重ねて縫着一体化されているガイド用テープ５の係止歯６に 係合する前記打ち合わせ部２の外側腰回り部７に設けたサイズ調節用スライダー ８が、スライド方向左右にテープ挿入口９を有すると共にスライド方向上下に操 作体用上支持孔１０と操作体用下支持孔１１を有する扁平筒形の金具本体１２と 、係止歯６に係合する係合突起１３を有し下部には支持脚１４がまた上部には押 圧操作片１５が延設されて前記操作体用上支持孔１０に支持され且つ下方向にバ ネ１６に抗して押圧されるように金具本体１２内に装着された調節用操作体１７ と金具本体１２を固定するための止め金具１８とから構成され、バネ１６に抗し て押下する調節用操作体１７の操作により係合突起１３を係合歯６から外して、 サイズ調節用スライダー８をガイド用テープ５に沿ってスライドさせて調節する ように構成している。 なお、衣服用腰回りサイズ調節用装置１９としては、前述のように特開平７− ７９８０８号のものを使用するものとする。

【０００７】 図５に示すように、ズボン１の腰回りに形成したベルトループ２０の形状を他 のベルトループよりも背中中央部分のみ横幅を幅広に形成したことを示している 。又、ベルトループ２０の縦幅も幅広に形成することによって、出願人が考案し た実登録３００４６７９号の野球用ベルトをはめることが可能になる。 図６は、ズボン１の腰回りの裏側に、凹部２１と凸部２２をつけたインサイド ベルト２３を形成したことを示している。 図７、８は、ズボン１の股部２４に伸縮性を有した菱形形状の生地２５を配置 したことを示している。伸縮性の菱形形状の生地２５としては、丸編ジャージや ツーウェイトリコット、スパンデックスづかいの布地などを使用することが可能 である。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は上記の構成によって、ズボンの腰回りに形成したベルトループの形状 を背中中央部分のみ幅広に形成することにより、ベルトを装着した時に腰部分が より一層安定し、長時間の審判の動作においても腰部分の疲労を柔げることがで きる。又、出願人が考案したベルト中央部分を幅広にし、幅広部分の厚みがベル ト両端部よりも厚くなっている野球用ベルト（実登録３００４６７９号）を装着 することにより、通常のベルトの装着時に比べてより一層腰部分がサポートされ 、腰部分の負担が軽くなるものである。 又、腰回りのサイズ調節においては、特開平７−７９８０８号記載の衣服用腰 回りサイズ調節用装置を使用することにより、構成が簡単で、且つ厚みが薄く腰 回りに違和感を与えず、だぶつきをなくし、ゴワゴワ感を防止できるズボンを供 給できるものである。 又、調節操作においては、指先を差し込むことなく単に上下方向に摘む簡単な 操作で円滑な調節ができるものである。 又、股部に伸縮性のある菱形形状の生地を縫製したことで、かがんだりする時 に尻部のつっぱった感触を防止し、審判動作もしやすくなり、且つ尻部の破れも 防止できるものである。 又、腰回りの裏側に凹凸をつけたインサイドベルトを設けたので、大きなアク ションをしても凹凸部が滑り止め効果となって中から上着が出てこないうえに、 吸汗、速乾性に優れているので蒸れを防止する効果も奏する。又、インサイドベ ルトも幅広にすることによって、腰部分がより安定するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るサイズ調節用スライダーの正面板
を除去した状態を示すサイズ調節用装置の断面図。

【図２】本考案に係るサイズ調節用スライダーの正面板
を除去した状態の他のサイズ調節用装置の実施例を示す
断面図。

【図３】本考案に係るサイズ調節用装置を示す断面図。

【図４】本考案に係るズボンの腰部分のサイズ調節を示
す使用状態説明図。

【図５】本考案に係るズボンのベルトループを示す平面
図。

【図６】本考案に係るズボンのインサイドベルトを示す
平面図。

【図７】本考案に係るズボンの股部を示す平面図。

【図８】本考案に係るズボンの股部を示す使用状態説明
図。

【符号の説明】

１ ズボン ２ 打ち合わせ部 ３ 内側腰回り部 ４ 生地 ５ ガイド用テープ ６ 係止歯 ７ 外側腰回り部 ８ サイズ調節用スライダー ９ テープ挿入口 １０ 操作体用上支持孔 １１ 操作体用下支持孔 １２ 金具本体 １３ 係合突起 １４ 支持脚 １５ 押圧操作片 １６ バネ １７ 調節用操作体 １８ 止め金具 １９ サイズ調節用装置 ２０ ベルトループ ２１ 凹部 ２２ 凸部 ２３ インサイドベルト ２４ 股部 ２５ 菱形形状の生地

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ズボンの腰回りサイズが可変となるよう
   に、打ち合わせ部の内側腰回り部の外面に、内面に係止
   歯を長手方向に列設したガイド用テープを設け、前記打
   ち合わせ部の外側腰回り部には前記ガイド用テープに沿
   って左右にスライドし、係止歯に係脱自在に係合するよ
   うに結合したサイズ調節用スライダーを装着して、腰回
   りのサイズ調節を可能にするサイズ調節用装置を設ける
   と共に、ズボンの腰回りに形成したベルトループの形状
   を背中中央部分で、他のベルトループよりも幅広に形成
   し、且つ、ズボンの腰回りの裏側には、凹凸をつけたイ
   ンサイドベルトを設け、更に股部に伸縮性を有した菱形
   形状の生地を配置して縫製したことを特徴とするズボ
   ン。