JP3019312U - 蓄冷パネル組立式冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 冷蔵庫内に保存する食品の鮮度を長期間にわ
たって保つためには、冷蔵庫内の湿度を高く保つことが
必要である、そのためには冷蔵庫内の水分が凍結や着霜
によって奪われないように、氷温域に近い高温の冷媒を
冷蔵庫内の壁面全体に充満させて冷却することにより、
水分が凍結や着霜によって奪われない効果を上げること
で、冷蔵庫内の乾燥を防ぐことができる。 【構成】 断熱層１と蓄冷層２からなる冷蔵庫におい
て、その箱体の５壁面、即ち、内壁床面３と内壁側面
４，４′と内壁天井面５と内壁背面６の全壁側面をそれ
ぞれ独立したユニットパネルで組立て冷蔵庫の箱体を形
成し冷蔵庫内を隈無く均等に冷却するために、蓄冷層２
に液体の冷媒を充満させ、冷蔵庫外に設置されている液
送ポンプにより冷却機を経て蓄冷層２を循環させると同
時にマイナスの電子シャワーを浴びせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は冷蔵庫内の食品の鮮度保持に供するための、冷蔵庫の冷却装置の組立 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、冷蔵庫は箱体を一体成形しこれに庫内の必要装置を設置して製作されて いた、そして庫内の最上部に設置された冷却装置から放出される冷気の対流によ って冷蔵庫内を冷却していた、そのために冷却装置の占有する庫内空間が大きく なり、その分食品の収納空間が少なくなるために、冷蔵庫全体を大きくしなけれ ばならなかった、また冷却装置を内臓しているために冷蔵庫の箱体をパネルユニ ットの組立構造にすることは不可能であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の方法では、効率のよい大型冷蔵庫を製造するにあたっては 、大がかりな設備が必要であり、経済的にもコスト高となるため、それに代わる ものが求められていた、そこで本考案が解決しようとする問題点は、従来とは異 なる方法で、冷蔵庫内の壁面５面全体を冷却すことに着目し、以下に述べるよう な方法で解決した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案ではこの問題を解決するために、以下実施例で詳述するように、冷蔵庫 の箱体を構成する扉部を除く５壁面全体に断熱層と蓄冷層を設け、蓄冷層に冷却 液を充満さる、この冷却液は冷蔵庫外の任意の場所に設置された冷却装置と液送 ポンプを介してパイプ配管で連結されており、液送ポンプから送られた冷却液は 、最初のパネルユニットの蓄冷層にに送られ連結パイプを通って次々とパネルユ ニット内を通過し、冷蔵庫の庫内温度を一定に保ちながら循環するのである、従 ってガス冷却装置を持った大型冷蔵庫と比べて製作コスト及び運搬コストを大き く引き下げることができる。

【０００５】

【作用】

冷蔵庫の箱体を構成する６面体の内、扉部分を除く５壁面を、断熱層と蓄冷層 を備えたそれぞれのパネルユニットで構成しているため、ガス冷却装置に見られ るような複雑な装置を設置する必要がなく、組立解体が極めて簡単であり遠隔地 へ送る輸送費の軽減に多大の効果がある。

【０００６】

【実施例】

本考案は、上述のとおり液体を用いた冷媒によって、冷蔵庫内壁の扉を除く５ 壁面全体を隈無く冷却することで、冷却体の凍結温度よりやや高い氷温域乃至こ れに近い温度を保ちながら、冷蔵庫内を常に一定の温度と湿度で食品を長期保存 し、しかも鮮度をベストに保つことが出来る組立式冷蔵庫の構造と特徴について 詳述する。

【０００７】 本考案は基本的には、外壁を断熱層、内壁を蓄冷層とし、この２層から構成さ れており、その構成を実施例で説明すれば、先ず冷蔵庫の蓄冷層（２）を図１に 示すように、１体型の中空ユニットパネルを成形し、蓄冷層（２）の外側に外装 を兼ねた断熱層（１）に断熱材を装着したことで、冷蔵庫の箱体を構成するユニ ットパネルを完成させる。

【０００８】 さらに詳しく説明すれば冷蔵庫の箱体５面を５箇の独立したパネルを組立部品 としてユニット化し、これを組立ることで１台の冷蔵庫を製造しようとするもの である。この方式では蓄冷層（２）と断熱層（１）をあらかじめ接着して１体と なした側壁ユニットパネルを５枚と扉１組を加えて１組のパーツとし、これをそ れぞれ接続しながら組立て１箇の箱体を構成してゆくのであるが、このとき冷却 液の循環用配管を完璧におこなうために、各パネルには接続面に複数のパイプ（ ７）を突設し、他方の接続面には相手のパイプ（７）を受け入れるための開口部 にオイルシール（８）を埋設し、これが雌雄１対となって嵌合する、しかも組立 時の一工程でオイルシール（８）によって完全にシーリングされるため、大型の 冷蔵庫の製造には極めてシンプルで優れた製造方法である。特に業務用で大型冷 蔵庫を遠隔地へ運搬するときには、各パネルをコンパクトにまとめて梱包し、現 地において組立れば即座に運転、使用出来るため運送費が極度に節減できる、尚 組立工程に要する部品等については、特別な制限をするものではなく、従来から の慣用技術をもちうれば十分組立られる。こうして完成された冷蔵庫に、現地の 環境に合わせて、冷却機及び液送ポンプの設置位置を選定し配管工事を施せば、 設置工事に関してなんら制限を受けることはない。

【０００９】 次に第２実施例を説明する、図２に示すように冷蔵庫内にマイナス静電子発生 装置（９）を取り付け、冷蔵庫内にマイナス静電子を発生させることにより、生 鮮食料品の保存状態をさらに良くしようとするものである、この静電子の発生効 果として、例えば果物を切るとその切り口から腐敗が始まることは周知のとおり であるが、これは切り口からマイナスイオンの電子が離脱し、その分結果として プラスイオンの陽子が増加する、その結果酸化現象が起こり腐敗が促進される、 そこで本発明では冷蔵庫内にマイナスの電子をシャワーのように均一に充満させ ることにより、果物から電子が逃げられない環境を作り、腐敗の促進を抑えると 同時にこマイナスの電子シャワー（１０）によって食品の水分を逃さない効果も ある。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は前述のとおり、冷蔵庫内の５壁面を均一に冷却するので余分な冷却温 度を必要とせず、氷温に近い高い温度で冷却するため、冷蔵庫内の湿度が凍結に よって失われることがなく、常に冷蔵庫内の湿度が一定に保たれているため、収 納された食品は乾燥することがない、従って食品の鮮度を長期間保持させる効果 がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例を示す組立断面図

【図２】本考案の第一実施例の分解図

【図３】本発明の第二実施例を示す斜視図

【符号の説明】

１ 断熱層 ２ 蓄冷層 ３ 内壁底面 ４．４´内壁側面 ５ 内壁天井面 ６ 内壁背面 ７ パイプ ８ オイルシール ９ 静電子発生器 １０ 静電子シャワー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断熱層（１）と蓄冷層（２）からなる蓄
   冷パネルをそれぞれ一つのユニットとして、冷蔵庫の箱
   体の５壁面、即ち、内壁床面（３）内壁側面（４）（４
   ´）内壁天井面（５）内壁背面（６）の５壁面を図２に
   示すようにそれぞれ独立したパネルで構成し、それぞれ
   のパネルの接続面には、複数のパイプ（７）を突設し、
   他方の接続面には相手のパイプ（７）を受け入れるため
   の開口部にオイルシール（８）を埋設し、これを雌雄１
   対となして嵌合させ液体の冷媒を循環させることを特徴
   とする、蓄冷パネル組立式冷蔵庫。
2. 【請求項２】 図２に示すように冷蔵庫にマイナス静電
   子発生装置（９）を取り付け、冷蔵庫内にマイナスの静
   電子シャワー（１０）を発生させることを特徴とした請
   求項１の庫内５壁面蓄冷式冷蔵庫。