JP3019037U - 養豚用給餌器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短期間のうちに餌が排出され難くなるのを防
止し、餌がスムーズに排出されるようにして、常に一定
量の餌を良好に排出することことができ、しかも構造が
簡単で安価な養豚用給餌器を提供する。 【構成】 下方に漸次小径となる円錐状とした給餌槽４
を設け、この給餌槽４の上端部に懸垂軸８を揺動かつ回
動自在に懸垂する。上端部を給餌槽４の下端開口４ｂよ
り小径、下端部を下端開口４ｂより若干大径とし、下方
に漸次拡開する傾斜周面９ａを有する餌量調整部材９を
懸垂軸８の下端部に取着し、給餌槽４の下端開口４ｂと
餌量調整部材９の傾斜周面９a との間隙から餌ａを底皿
２に供給する。懸垂軸８を上下移動させて下端開口４ｂ
と傾斜周面９ａとの間隙を調整自在とし、懸垂軸８に固
着した２本の当接ピン１５が支持板７に吊設した係止ピ
ン１３に当接することにより所定角度餌量調整部材９を
回動自在としてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、豚の餌付けに好適な養豚用給餌器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の養豚用給餌器はいずれも、給餌槽下部を漸次小径又は幅狭としていたの で、重力により餌を自然落下させるものにあっては、給餌槽下部の餌がブリッジ 状になり易く、給餌槽下端の給餌口から餌が排出されない虞れがあった。 また、給餌槽内に攪拌器を設けて餌の落下を助長するものにあっては、餌がブ リッジ状になるのをかなりの程度防止できるが、動力源が必要となるとともに、 給餌槽内の清掃が面倒であった。

【０００３】 このような問題点を解消すべく、図４に示すように、上端部を固定し、給餌槽 ５１内を挿通し、下端部を給餌槽５１の下端開口５１ａより突出させた懸垂軸５ ２を設け、この懸垂軸５２の下端部に餌受板５３を回転自在に取り付けた養豚用 給餌器５４が提案されている（実開平５−３９２５６号）。 この養豚用給餌器５４によれば、豚が鼻、口により餌受板５３を押圧すること により、懸垂軸５２が揺動するとともに餌受板５３が回転又は揺動するため、給 餌槽５１内の餌は攪拌されてブリッジ状とはならず、給餌槽５１の下端開口５１ ａよりスムーズに排出される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記養豚用給餌器５４にあっては、餌受板５３が平坦な円板状 であるため、比較的短期間のうちに餌受板５３上面に餌が山状に付着し、給餌槽 ５１の下端開口５１ａから餌がスムーズに排出されなくなる。従って、頻繁に餌 受板５３及び給餌槽５１の下端部を清掃する必要があった。 又、餌は給餌槽５１の下端開口５１ａから餌受板５３上面へ垂直方向に落下し た後、餌受板５３の回転又は揺動により水平方向に搬出されるので、下端開口５ １ａにおいて餌が詰まったり、ボタ落ちし易く、常に一定量の餌を良好に排出す るのは困難であった。

【０００５】 本考案は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、短期間のうちに給餌槽の 下端開口から餌が排出され難くなるのを防止して、頻繁に給餌槽の下端部等を清 掃することを不要とするとともに、給餌槽の下端開口から餌がスムーズに排出さ れるようにして、常に一定量の餌を良好に排出することことができ、しかも構造 が簡単で安価な養豚用給餌器を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の養豚用給餌器は、下方に漸次小径となる 円錐状とした給餌槽を設け、この給餌槽の上端部に懸垂軸を揺動かつ回動自在に 懸垂し、上端部を給餌槽の下端開口より小径、下端部を給餌槽の下端開口より若 干大径とし、下方に漸次拡開する傾斜周面を有する餌量調整部材を前記懸垂軸の 下端部に取着し、給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾斜周面との間隙から餌を 底皿に供給するようにしたことを特徴とするものである。

【０００７】 ここで、前記懸垂軸の上端部を前記給餌槽に架設した支持板と螺合させ、懸垂 軸を上下移動させて給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾斜周面との間隙を調整 自在としてもよい。

【０００８】 また、前記懸垂軸に水平方向に所定角度を為して固着した２本の当接ピンが前 記支持板に上下移動自在に吊設した係止ピンに当接することにより所定角度前記 餌量調整部材を回動自在としてもよい。

【０００９】

【作用】

豚が底皿内に鼻、口を突っ込み、餌量調整部材に鼻、口を押圧すれば、懸垂軸 が揺動するとともに餌量調整部材が前後左右に揺動かつ回動し、給餌槽内の餌は 餌量調整部材の傾斜周面に沿って流動し、給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾 斜周面との間隙からスムーズに排出されて底皿内に落下する。

【００１０】 係止ピンを上方移動して当接ピンが係止ピンに当接しないようにすれば、懸垂 軸を上下移動することができ、給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾斜周面との 間隙を適宜設定し、底皿への餌の供給量を調整することができる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の養豚用給餌器の実施例について、図面を参照して説明する。

【００１２】 本考案の養豚用給餌器１は、図１に示すように、底皿２の外周面部にカバー３ の下端部を固着してカバー３を立設し、このカバー３の上端部に給餌槽４の上端 部を固着して給餌槽４を吊下保持してある。

【００１３】 給餌槽４は、図１に示すように、下方に漸次小径となる円錐状とし、下端部を 円管状とし、上端開口４ａを餌投入口、下端開口４ｂを餌排出口としてある。 又、給餌槽４の上端部には、中央部及び中間部に挿通孔５及び６を穿設した支 持板７を架設してある。

【００１４】 懸垂軸８は、図１に示すように、上端部に雄ネジ部８ａを形成し、下端部に餌 量調整部材９を取着してある。 餌量調整部材９は、図２に示すように、上端部を給餌槽４の下端開口４ｂより 小径、下端部を給餌槽４の下端開口４ｂより若干大径とし、外周面を下方に漸次 拡開する傾斜周面９ａとしてある。

【００１５】 図３に示すように、前記挿通孔５に前記懸垂軸８の雄ネジ部８ａを挿通し、ナ ット１０を螺合させ、懸垂軸８を支持板７に揺動かつ回動自在に懸垂してある。 尚、ナット１０の一側面には前記支持板７の幅と略同一長さとした管部材１１ の外周面を溶接等により固着し、この管部材１１の挿通孔１１ａに両端部を折曲 部１２ａとしたコ字状の回転防止部材１２を挿通し、これら折曲部１２ａを支持 板７の側面に位置させ、ナット１０の自由回転を防止している。

【００１６】 又、図３に示すように、前記挿通孔６には上端部の雄ネジ部１３ａにナット１ ４を螺合した係止ピン１３を挿通してある。一方、前記懸垂軸８の上部外周面に は水平方向に所定角度αを為して２本の当接ピン１５，１５を固着してある。 従って、２本の当接ピン１５，１５が係止ピン１３に当接する角度範囲αだけ 懸垂軸８は回動することができる。ここで、所定角度αとしては６０°程度であ ることが好ましい。

【００１７】 本考案の養豚用給餌器１は、以上のように構成してあるから、豚が底皿２内に 鼻、口を突っ込み、餌量調整部材９に鼻、口を押圧すれば、懸垂軸８が揺動する とともに餌量調整部材９が前後左右に揺動かつ回動し、給餌槽４内の餌ａは餌量 調整部材９の傾斜周面９ａに沿って流動し、給餌槽４の下端開口４ｂと餌量調整 部材９の傾斜周面９ａとの間隙からスムーズに排出され、底皿２内に落下する。

【００１８】 ここで、懸垂軸８が揺動するとともに餌量調整部材９が前後左右に揺動かつ回 動して給餌槽４内の餌ａを攪拌するから、給餌槽４内の餌ａはブリッジ状となる ことはない。 又、餌量調整部材９は下方に漸次拡開する傾斜周面９ａを有するから、給餌槽 ４内の餌ａは傾斜周側面９ａに沿って流動し、給餌槽４の下端開口４ｂと餌量調 整部材９の傾斜周面９ａとの間隙からスムーズに排出される。

【００１９】 係止ピン１３を上方移動して当接ピン１５，１５が係止ピン１３に当接しない ようにし、回転防止部材１２の折曲部１２ａを上方回動して支持板７との係合を 解くようにすれば、ナット１０を回転することにより懸垂軸８を上下移動でき、 給餌槽４の下端開口４ｂと餌量調整部材９の傾斜周面９ａとの間隙を適宜設定し 、底皿２への餌ａの供給量を調整することができる。

【００２０】

【考案の効果】 本考案の養豚用給餌器は、懸垂軸が揺動するとともに餌量調整部材が前後左右 に揺動かつ回動するから、給餌槽内の餌は攪拌されてブリッジ状となることはな い。

【００２１】 そして、餌量調整部材は下方に漸次拡開する傾斜周面を有するから、給餌槽内 の餌は傾斜周側面に沿って流動し、給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾斜周面 との間隙からスムーズに排出される。 従って、短期間のうちに餌がスムーズに排出されなくなることはなく、又、下 端開口において餌が詰まったり、ボタ落ちすることもなく、常に一定量の餌を良 好に排出することができる。

【００２２】 又、本考案の養豚用給餌器は、懸垂軸、餌量調整部材以外には特別な部材を必 要とせず、構造が極めて簡単なものであるから、安価であるとともに、故障も発 生し難い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の養豚用給餌器の外観斜視図である。

【図２】給餌槽の餌排出口近傍の縦断面図である。

【図３】懸垂軸の取着部近傍における（Ａ）は平面図、
（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は側方断面図である。

【図４】従来の養豚用給餌器の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 養豚用給餌器 ２ 底皿 ４ 給餌槽 ４b 下端開口 ７ 支持板 ８ 懸垂軸 ９ 餌量調整部材 ９a 傾斜周面 13 係止ピン 15 当接ピン ａ 餌

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【手続補正書】

【提出日】平成７年６月１３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図４】

【図３】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下方に漸次小径となる円錐状とした給餌
   槽を設け、この給餌槽の上端部に懸垂軸を揺動かつ回動
   自在に懸垂し、上端部を給餌槽の下端開口より小径、下
   端部を給餌槽の下端開口より若干大径とし、下方に漸次
   拡開する傾斜周面を有する餌量調整部材を前記懸垂軸の
   下端部に取着し、給餌槽の下端開口と餌量調整部材の傾
   斜周面との間隙から餌を底皿に供給するようにしたこと
   を特徴とする養豚用給餌器。
2. 【請求項２】 前記懸垂軸の上端部を前記給餌槽に架設
   した支持板と螺合させ、懸垂軸を上下移動させて給餌槽
   の下端開口と餌量調整部材の傾斜周面との間隙を調整自
   在としたことを特徴とする請求項１に記載の養豚用給餌
   器。
3. 【請求項３】 前記懸垂軸に水平方向に所定角度を為し
   て固着した２本の当接ピンが前記支持板に上下移動自在
   に吊設した係止ピンに当接することにより所定角度前記
   餌量調整部材を回動自在としたことを特徴とする請求項
   ２に記載の養豚用給餌器。