JP3018940B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JP3018940B2
JP3018940B2 JP7149579A JP14957995A JP3018940B2 JP 3018940 B2 JP3018940 B2 JP 3018940B2 JP 7149579 A JP7149579 A JP 7149579A JP 14957995 A JP14957995 A JP 14957995A JP 3018940 B2 JP3018940 B2 JP 3018940B2
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halide
arc
lamp
metal halide
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Inventor
二郎 本多
中野  邦昭
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日本電池株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタルハライドランプの
改良に関し、ランプ点灯時のア−ク不安定の改善に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、メタルハライドランプは多くの用
途に使用されており、特に高演色、高効率のメタルハラ
イドランプの用途が広がってきている。高演色、高効率
のメタルハライドランプに用いられている発光管内封入
物の代表的なものとしては、Dy−Ho−Tm−Tl−
Cs系やDy−Nd−Cs系などがある。
【0003】これら封入物系のうち、Dy−Nd−Cs
系のように希土類金属ハロゲン化物+CsXという形の
封入物系を用いたランプでは、立ち上がり時の主発光が
水銀の発光から希土類金属の発光に移り変わる時に、ア
−クが不安定(ゆれ、湾曲)になり、ア−クが発光管の
管壁に接触して破損の原因にもなる。また特に発光管内
に封入されている水銀量が0.9mg/cc以下のラン
プでは、立ち上がり時のア−ク不安定(ゆれ、湾曲)に
加えて、安定時にもア−クが不安定になることが我々の
実験より明らかになった。
【0004】図1は、1500Wのメタルハライドラン
プで発光管の管壁負荷を19W/cm2 一定とし、発光
管内径を24mm、27mm、30mmの3種類の発光
管を用いて、水銀量を変化させたときのア−ク状態を観
察したものである。図中の×印は、安定時、必ず水銀の
主発光部出現によってア−クが不安定になることを示
し、△印はア−クが不安定になるときもあれば安定なと
きもあることを示し、○印はア−クが安定であることを
示す。
【0005】図1より、水銀量/容積が0.9mg/c
c以下になると、ランプ安定時必ず水銀の主発光部が出
現しア−クが不安定になることが判った。また低ワット
や1500W以上の高ワットでも同様の試験をしたとこ
ろ、水銀量/容積が0.9mg/cc以下になると、ラ
ンプ安定時、必ず水銀の主発光部が出現しア−クが不安
定になることが判った。
【0006】図2は、水銀量/容積が0.9mg/cc
以下で試作したランプの、点灯してからランプが安定す
るまでのア−ク状態を示したものである。まず、希土類
金属が発光し始めてア−クが不安定になり、ランプが安
定してくると一時的にア−クの不安定はなくなり発光管
全体に広がるア−クになるが、すぐにア−ク中に水銀の
主発光部が出現しア−クは不安定になる。
【0007】このようにランプ立ち上がり時のア−ク不
安定は破損の原因にもなり危険であり、また安定時にア
−クが不安定になると、ア−クがゆれる場合は一般照明
に使用することができず、ア−クが湾曲すると破損や寿
命が短くなるという問題がある。
【0008】また特に点灯方向を水平±60°にしたと
き、浮力の影響でア−クの不安定が激しくなり破損など
の問題が顕著に現れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決するためになされたもので、ランプ立ち上がり時及
び安定時の水銀の主発光部の出現によるア−クの不安定
を改善し、さらに光束を低下させることなく演色性を高
めることができるメタルハライドランプを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、石英ガラス製
発光管の両端に一対の主電極を封着し、内部に水銀及び
不活性ガスと共に、ハロゲンをヨウ素又は臭素又は塩素
あるいはその混合とするハロゲン化ジスプロシウム(D
yX3 )、ハロゲン化ホルミウム(HoX3 )、ハロゲ
ン化エルビウム(ErX3 )、ハロゲン化ツリウム(T
mX3 )のうち少なくとも1種類以上の希土類金属ハロ
ゲン化物と、ハロゲン化ネオジウム(NdX3 )、ハロ
ゲン化プラセオジム(PrX3 )、ハロゲン化セリウム
(CeX3 )のうち少なくとも1種類以上の希土類金属
ハロゲン化物と、ハロゲン化セシウム(CsX)とハロ
ゲン化インジウム(InX)とが添加封入されており、
水銀量が0.9mg/cc以下のランプにおいて、 InX/希土類金属ハロゲン化物=A(モル比) CsX/希土類金属ハロゲン化物=B(モル比) としたとき、次式が成り立つよう構成したことを特徴と
するメタルハライドランプにより、上記課題を解決する
ものである。
【0011】0.04≦A≦0.21 0.5≦B≦1−2A
【0012】
【作用】Dy−Nd−Cs系は、Dyの可視域全体にわ
たる発光とNdの550nmを中心とした発光とを組み
合わせることによって、高演色、高効率のランプを作る
ことができる。またDyと類似した発光波長域を持つE
r、Ho、Tmと、とNdと類似した発光波長域を持つ
Pr、Ceを組み合わせることによって、Dy−Nd−
Cs系と同等の特性が得られる。なお、これらを組み合
わせた封入物系でも前記で述べたア−クの不安定が生じ
る。ここではDy−Nd−Cs系を代表として述べるこ
とにする。
【0013】まずDy−Tl−Cs系とDy−Nd−C
s系のランプで点灯比較したところ、Dy−Tl−Cs
系ではア−クの不安定は見られず、Dy−Nd−Cs系
ではア−クが不安定になったので、TlXのように蒸気
圧が高く、励起電圧の低い物質の添加が効果があると考
えた。
【0014】Dy−Nd−Cs系にTlXを添加すると
白色光源から外れてしまうので、一般照明には使用でき
ない。そこでTlXに近い蒸気圧、励起電圧特性を持つ
InXに着目し、Dy−Nd−Cs系に添加したとこ
ろ、白色光源範囲のままア−クの不安定が改善され、さ
らに光束が低下することなく演色性を高めることができ
た。なお、DyのかわりにEr、Ho、Tmを、Ndの
かわりにPr、Ceを用いた場合でも同様の効果が得ら
れた。
【0015】そして、本発明は、種々検討の結果、その
好適なモル比を見いだしたことに基づくものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基ずき説明す
る。
【0017】図3は本発明に係わる1500Wメタルハ
ライドランプの側面図である。図中、1は両端に一対の
主電極を装着した石英ガラス製の発光管であり、内部に
は水銀及びアルゴンガスと共にDyI3 、NdI3 、C
sI、InIが添加封入してある。発光管1の端部外表
面には保温膜2が塗布してある。発光管1は、一端に口
金5を固定した外球6内に、一対の発光管支柱3a、3
bを介して機械的に支持され、かつワイヤ4により電気
的に接続されている。
【0018】次に実験例について説明する。図3に示す
構造のランプにおいて、内容積66cc、ア−ク長88
mmの発光管内に、DyI3 を32mg、NdI3 を2
0mg、そして0.8〜0.9mg/ccの水銀とアル
ゴンガス25torrを添加封入したランプに、InI
とCsIを変化させて添加封入したランプを試作し、ア
−ク状態の観察及び発光特性を測定した。測定はランプ
を水平に取り付けて行った。
【0019】まずア−クの不安定が無くなる最小InI
量を調べた。図4にその結果を示す。図4より、InI
/(DyI3 +NdI3 )を0.04(モル比)以上添
加することによって、立ち上がり時及び安定時のア−ク
の不安定は改善されることがわかる。
【0020】次に効率と平均演色評価数について調べ
た。その結果を図5に示す。図5より、InI/(Dy
3 +NdI3 )が0.21を越えると、InI添加無
しのランプの効率より低くなることがわかる。
【0021】従って、InI/(DyI3 +NdI3
の範囲は、下限はア−クの不安定が無くなる境界値0.
04で、上限はCsI/(DyI3 +NdI3 )と組み
合わしてInI添加無しのランプの効率より低くなる境
界値0.21とした。また、CsI/(DyI3 +Nd
3 )の範囲は、InI/(DyI3 +NdI3 )と組
み合わせたとき、効率がInI添加無しのランプより同
等又はそれ以上になる範囲(下限は0.5、上限は式1
−2A(A=InI/(DyI3 +NdI3 ))にし
た。
【0022】次に式1−2A(AはInI/(DyI3
+NdI3 ))を算出した過程を説明する。
【0023】図6は、図5のInI/(DyI3 +Nd
3 )(モル比)0.04と0.21を抜き出したグラ
フである。図6から、InI/(DyI3 +NdI3
が0.04の時にCsI/(DyI3 +NdI3 )を変
化させると、CsI/(DyI3 +NdI3 )が0.5
未満だとInI添加無しのランプの効率より低くなり、
また0.92を越えてもInI添加無しのランプの効率
より低くなることがわかる。
【0024】そして、InI/(DyI3 +NdI3
が0.21の時、CsI/(DyI3 +NdI3 )が
0.5未満又は0.58を越えるとInI添加無しのラ
ンプの効率より低くなる。
【0025】従って、CsI/(DyI3 +NdI3
は、下限を0.5とし、上限は(InI/(DyI3
NdI3 )、CsI/(DyI3 +NdI3 ))が
(0.04、0.92)、(0.21、0.58)を結
ぶ範囲、いわゆる1−2A(AはInI/(DyI3
NdI3 )の範囲)とした。平均演色評価数は、上記の
範囲内ではInI添加無しのランプより高くなる。
【0026】なお希土類金属ヨウ化物のかわりに、臭化
物、塩化物を用いた場合でも同様の効果が得られ、また
DyのかわりにEr、Ho、Tmを、NdのかわりにP
r、Ceを用いた場合でも同様の効果が得られた。
【0027】このように、InX、CsXを下記の範囲
にすることによって、立ち上がり時及び安定時のア−ク
の不安定が改善され、さらに効率はInX添加無しの場
合と同等又はそれ以上であり、平均演色評価数はInX
添加無しの場合より高くなる。
【0028】InX/希土類金属ハロゲン化物=A(モ
ル比) CsX/希土類金属ハロゲン化物=B(モル比) としたとき、 0.04≦A≦0.21 0.5 ≦B≦1−2A
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればラ
ンプ立ち上がり時及び安定時のア−クの不安定を無く
し、さらに演色性を高めることができる。これによって
一般照明でも使用可能な高演色及び長寿命のランプを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 封入水銀量変化によるランプ安定時のア−ク
の安定領域と不安定領域を示す図である。
【図2】 従来ランプの点灯初期から安定時までのア−
ク状態を示す図である。
【図3】 本発明の一実施例を示すメタルハライドラン
プの側面図である。
【図4】 InI、CsIを変化させたときのア−クの
安定領域と不安定領域を示す図である。
【図5】 InI、CsIを変化させたときの効率を示
す図である。
【図6】 InI、CsIを変化させたときの効率(I
nI/(DyI3 +NdI3 )が0.04と0.21の
み)
【符号の説明】
1 発光管 2 白色保温膜 3a、3b 支柱 4 ワイヤ 5 口金 6 外球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス製発光管の両端に一対の主電
    極を封着し、内部に水銀及び不活性ガスと共に、ハロゲ
    ンをヨウ素又は臭素又は塩素あるいはその混合とするハ
    ロゲン化ジスプロシウム(DyX3 )、ハロゲン化ホル
    ミウム(HoX3 )、ハロゲン化エルビウム(Er
    3 )、ハロゲン化ツリウム(TmX3 )のうち少なく
    とも1種類以上の希土類金属ハロゲン化物と、ハロゲン
    化ネオジウム(NdX3 )、ハロゲン化プラセオジム
    (PrX3 )、ハロゲン化セリウム(CeX3 )のうち
    少なくとも1種類以上の希土類金属ハロゲン化物と、ハ
    ロゲン化セシウム(CsX)とハロゲン化インジウム
    (InX)とが添加封入されており、水銀量が0.9m
    g/cc以下のランプにおいて、 InX/希土類金属ハロゲン化物=A(モル比) CsX/希土類金属ハロゲン化物=B(モル比) としたとき、次式が成り立つよう構成したことを特徴と
    するメタルハライドランプ。 0.04≦A≦0.21 0.5 ≦B≦1−2A
  2. 【請求項2】 ランプ点灯方向が水平±60°となるよ
    う構成されたことを特徴とする請求項1記載のメタルハ
    ライドランプ。
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