JP3018411B2 - クロマキー装置 - Google Patents

クロマキー装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、クロマキー装置に関し、特に、前景画像信
号と背景画像信号とを切り換えて合成するようなクロマ
キー装置に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、前景画像信号から得られたキー信号に応じ
て、該前景画像信号と背景画像信号とを選択して出力す
るクロマキー装置において、互いに直交する3つの色座
標軸から成る色空間内で、前景画像の任意の点の色座標
について、該前景画像内での位置の変化に応じた色空間
内での変化の方向及び量をバックカラーの色座標との関
連性を考慮して計算し、この計算結果に応じてキー信号
の値を出力することにより、バックカラーとの関連性に
応じて変化するキー信号をS/N劣化なく得ることがで
き、またブルーフリンジの発生を防止できるものであ
る。
〔従来の技術〕
クロマキー装置とは、前景画像として、所定のバック
カラー(一般には青)のスクリーンの前に人物や物体等
の被写体を配置して得られる画像を用い、この前景画像
のバックカラーの部分を風景等の背景画像と置き換える
ものである。このクロマキー装置として、前景画像の信
号から得られたキー信号に応じて前景画像と背景画像と
を切換選択して合成画像を得るものが、例えば特開昭58
−46783号公報等において知られている。
このようなクロマキー装置による画像合成の具体例に
ついて、第10図及び第11図を参照しながら説明する。
第10図Aは前景画像61を示し、所定のバックカラー
(通常は青)のバックスクリーン62の前に例えば人物等
の被写体63が位置している。この前景画像61を表示する
前景画像信号SFGが、第11図の入力端子71に供給されて
いる。第10図Bは風景等の背景画像66を示しており、こ
れを表示するする背景画像信号SBGが第11図の入力端子7
2に供給されている。キー信号発生回路73では、上記前
景画像信号SFG中のバックカラー部分を“0"とし、被写
体部分を“1"とするようなキー信号SKを発生する。ただ
し実際のキー信号は、例えば0〜255のような多値を有
し、上記前景画像61をバックスクリーン62に写った影の
部分62S等が中間値で表されている。このキー信号SK
表示される画像は第10図Cのようになる。この第10図C
において、白抜き部分67が上記被写体63に対応し、黒レ
ベル部分68が上記バックスクリーン62に対応している。
また、上記前景画像61内のバックスクリーン62の影の部
分62Sは中間レベル部分68Sとなり、被写体63の毛髪等の
微細部分63Dは白と黒の微細パターン部分67Dとなってい
る。このような画像で示されるキー信号SKが乗算器74に
送られて上記前景画像信号SFGと乗算されることで、前
景画像61内の被写体63のみが取り出され、これが加算器
75に送られる。またキー信号SKがインバータ(反転器)
76で反転されて乗算器77に送られ、上記背景画像信号S
BGと乗算されることで、上記前景画像61中のバックスク
リーン62が見えている領域の分の背景画像のみが取り出
され、加算器75に送られる。従って、加算器75から出力
端子78を介して取り出される出力信号によって表示され
る画像は、第10図のDに示すような合成画像となる。こ
の第10図Dにおいて、上記キー信号の黒レベル部分68に
上記背景画像66が配置されて背景部分64となり、上記キ
ー信号の白レベル部分67に上記被写体63が配置されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、この第10図のDに示すようなクロマキー合
成された画像において、(a)被写体63の毛髪等の微細
な部分と背景部分64とが入り組んで表示される微細パタ
ーン部分65aが不明瞭となる(ディテイルのロス、細部
の損失)、(b)特に影の部分65bでのS/Nが劣化する、
(c)被写体63の輪郭部65cにバックカラー(通常は
青)の縁取り(いわゆるブルーフリンジ)が現れる、等
の点が従来より問題となっている。
ここで、上記(a)のディテイルのロスは、キー信号
を前景画像信号等と乗算することにより生ずるものであ
る。すなわち、キー信号及び前景画像信号をそれぞれフ
ーリエ展開したときの任意の周波数項sinωkt及びsinω
ftの積Pkfは、 Pkf=sinωkt×sinωft =1/2(cos(ω−ω)t−cos(ω+ω)t) となる。このような信号をディジタル処理する場合等に
は、和の周波数ω+ωがいわゆるナイキスト周波数
(すなわちサンプリング周波数fsの1/2)を越えている
と、折り返し雑音(エリアシングノイズ)が発生する。
また、上記ω+ωがfs/2に近いと、この項はD/A変
換後のフィルタにより減衰される。さらに、アナログシ
ステムにおいて、ω+ωが周波数帯域を越えている
と、この項は失われる。このようなことから、上記細部
の損失が生ずるものである。
次に、上記(b)のS/Nの劣化については、キー信号
を得る際の増幅及びクリップ処理により生ずるものであ
る。すなわち、前景画像信号から得られる第12図Aのよ
うな信号を増幅して第12図Bのような信号とした後、レ
ベルLPCでクリップ(ピーククリップ)処理してキー信
号を形成する場合に、上記第10図Aの前景画像61内の影
の部分62sに対応する信号部分rsや、バックスクリーン6
2に対応する信号部分rbに表れているノイズ成分も増幅
され、S/Nが低下する。第10図Bの信号中のバックスク
リーン部分rbについてはボトムクリップ処理すること等
によりノイズを除去することもできるが、影の部分rsに
ついては適当な処理がなく、S/N劣化を回避することが
できない。
次に、上記(c)の青(バックカラー)の縁取りが生
ずる理由について説明する。
第13図は、例えばPLA方式の場合の色差信号のU信号
とV信号とをそれぞれ表すU軸とV軸とを縦横の座標軸
とする色度図を示している。図中の原点を中心とする六
角形の3つの頂点R、G、Bは、それぞれ赤、緑、青を
示し、六角形の他の3つの頂点は、RとGとの間が黄
に、GとBとの間がシアンに、BとRとの間がマゼンタ
にそれぞれ対応している。この色度図における各点Qa、
Qb、Qcは、上記第10図のAに示す前景画像61内の任意の
点Pa、Pb、Pcの色度を示しており、具体的には例えば、
点Paは黄色の上着の一点、点Pbはバックスクリーン62の
一点、点Pcはやや青みがかったマゼンタのシャツの一点
にそれぞれ対応している。次に、第13図中の2本の曲線
(折れ線)LK1、LK0は、キー信号レベルが変化する境界
を示しており、これらの曲線LK1、LK0で囲まれた領域TR
は、キー信号を得るためのレベル弁別動作の遷移領域と
なる。具体的には、例えば色度がQaからQbに変化する途
中で曲線LK1と交差し遷移領域TRを通って曲線LK0と交差
するまでの間に、キー信号は“1"から“0"に変化する。
ここで第14図は、上述した前景画像61内の点Paから点
Pbまでの間の色の変化を説明するための図であり、横軸
は前景画像61内での距離を、縦軸は上記色度図上での距
離をそれぞれ示している。すなわち第14図において、画
像内での上記点Paから点Pbまでの空間的な移動に対応し
て、曲線R1は色度図平面上での点Qaから点Qbまでの変化
を示し、曲線R2はバックカラーであるB(青)について
の変化を示している。曲線R1においては、上記LK1、LK0
との間の遷移領域TRを通る間にキー信号レベルが“1"か
ら“0"に変化(曲線R3参照)する。このキー信号は、前
景画像信号に乗算されるから、キー信号乗算後のバック
カラーであるB(青)成分の変化形態は第14図の斜線部
に示すようになる。なお第14図中の曲線R4は、背景画像
信号に乗算される反転キー信号を示している。
これに対して、前景画像61内の点Pcから点Pbまでの間
の色の変化は、第15図に示すようになる。この第15図に
おいて、上記点Pcから点Pbまでの空間的な移動に応じ
て、曲線R6は色度図上での点QCから点QBまでの変化を、
曲線R7はバックカラーであるB(青)の変化を示してい
る。曲線R6が上記LK1、LK0との間の遷移領域TRを通る間
に、キー信号レベルは曲線R8に示すように“1"から“0"
に変化する。このキー信号乗算後のバックカラー(B)
成分は、第15図の斜線部に示すように変化する。なお曲
線R9は背景画像信号に乗算される反転キー信号を示して
いる。
これらの図から明らかなように、バックカラーである
B(青)に色度図平面上で近い色(点Qcの青にやや近い
マゼンタ等)の場合には、第15図の斜線部に示すように
B(青)成分が少なく、被写体輪郭部での青い縁取りは
殆ど現れないのに対し、色度図平面上でB(青)から離
れた距離にある色(点Qaの黄色等)の場合には、第14図
の斜線部に示すようにB(青)成分が多くなり、第6図
のDに示す合成画像中では、被写体63の輪郭部の青い縁
取り65cとして現れる。
なお、これらの第14図及び第15図において、各斜線部
内の各破線は、従来のいわゆる色相抑制(ヒューサプレ
ッション)の技術により得られる効果を示すものである
が、上記青い縁取りに関しては殆ど改善効果がない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
上述したような各問題点、特に、影の部分等でのS/N劣
化、及びいわゆるブルーフリンジによる悪影響を改善し
得るようなクロマキー装置の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るクロマキー装置は、バックカラースクリ
ーンの前に被写体が配置されて構成される前景画像を表
す前景画像信号からキー信号を取り出し、上記前景画像
信号と背景画像信号とを上記キー信号に応じて選択して
出力するクロマキー装置において、互いに直交する3つ
の色座標軸から成る色空間内での上記前景画像の任意の
点の色座標について、画像上での位置の変化に応じた上
記色空間内での変化を表すベクトルを求める色変化ベク
トル検出手段と、上記色変化ベクトル検出手段からの色
変化ベクトルの絶対値を求める色変化ベクトル絶対値出
力手段と、上記色変化ベクトル検出手段からの色変化ベ
クトルの向きの上記バックカラーの色座標に対する関連
性に応じた重み付け係数を求める重み付け係数出力手段
と、上記色変化ベクトル絶対値出力手段からの色変化ベ
クトルの絶対値に上記重み付け係数出力手段からの重み
付け係数を乗算して関連速度を求める乗算手段と、上記
関連速度に応じてキー信号の値を出力するキー信号出力
手段とを有して成ることにより、上述の課題を解決す
る。
〔作 用〕
画像上の位置変化に応じた色座標上での色変化がバッ
クカラーとどのような関係を持つかに応じてキー信号を
求めているため、バックカラーとは無関係な色の変化に
対するキー信号のレベル変動等が無くなり、また、色変
化とバックカラーとの関連性を調整することにより、前
景画像の被写体の輪郭部に生ずる悪影響(いわゆるブル
ーフリンジ)を軽減することができる。
〔実施例〕
第1図は本発明に係るクロマキー装置の一実施例の要
部(キー信号発生部)を示すブロック図である。この第
1図のキー信号発生ブロックは、例えば前述した第11図
のクロマキー装置のキー信号発生回路73等として用いら
れるものである。
この第1図において、3つの入力端子11R、11G、11B
には、前記第10 Aで示したような前景画像61を表示する
カラーの3原色信号(R、G、B信号)がそれぞ供給さ
れている。これらのR、G、B信号は、上記前景画像61
内での位置の変化に応じた色の変化を検出するための色
変化検出回路12R、12G、12B及び13R、13G、13Bにそれぞ
れ送られている。ここで、色変化検出回路12R、12G、12
Bは、前景画像61内での水平方向(X軸方向)の位置変
化に応じた色変化ベクトル∂IxのR、G、B成分(∂
Rx,∂Gx,∂Bx)をそれぞれ検出しており、また、色変化
検出回路13R、13G、13Bは、同様に画像内垂直方向(Y
軸方向)の位置変化に応じた色変化ベクトル∂IyのR、
G、B成分(∂Ry,∂Gy,∂By)をそれぞれ検出してい
る。
第2図はこのような色変化ベクトル∂Iを説明するた
めのRGB座標から成る色空間を示している。この色空間
内の点Iは、前景画像中の任意の点PIの色を示してお
り、この任意の点PIからのX軸方向の位置変化あるいは
Y軸方向の位置変化に応じた色の変化により、上記∂Ix
あるいは∂Iyが決定されるわけである。なお、第2図の
色変化ベクトル∂Iは一般化して示したものであり、上
記X軸方向の位置変化に対応する色変化ベクトル∂Ix
るいはY軸方向の位置変化に対応する色変化ベクトル∂
Iyのいずれでもよい。第2図中の点IのR、G、B成分
を、それぞれRI,GI,BIとしている。色空間内のB軸上の
点BSは、前記第10図Aの前景画像61中のバックスクリー
ン62の色(いわゆるバックカラー)の一具体例を示して
いる。
本発明実施例においては、上記前景画像中の現在の位
置及び位置の変化に応じたRGB空間内での上記位置I及
び上記色変化ベクトル∂Iを求め、これらの位置I及び
色変化ベクトル∂Iを、上記バックカラーBSとの関連性
を考慮した変化量や方向のパラメータに変換し、この関
連性を考慮したパラメータに基づいてキー信号を得るよ
うにしている。なお実際には、上記R、G、B信号の現
在の値であるRI,GI,BIは、3つの次元内で、すなわち水
平(X軸)方向、垂直(Y軸)方向及び時間軸方向につ
いて変化するが、本発明実施例では、水平(X軸)方向
及び垂直(Y軸)方向の変化についてのみ考察し、時間
軸方向の変化については省略している。
ここで第2図において、B軸とR軸とで形成されるBR
平面に対して垂直で点I及び点BSを通る平面をF1とし、
BR平面に対して垂直で点I及び原点0を通る平面をF2
し、RG平面に対して垂直で点I及び原点0を通る平面を
F3とする。また、点IをBR平面に垂直に投射した点をI
BR、色変化ベクトル∂IをBR平面に垂直に投射したベク
トルを∂IBRとし、点IをRG平面に垂直に投射した点をI
RG、色変化ベクトル∂IをRG平面に垂直に投射したベク
トルを∂IRGとする。いま、上記点BSとの関連性を調べ
るのに好適なパラメータとして、点IBRから見た点BS
び原点0の方向角やベクトル∂IBRの向き、及び点IRG
ら見たB軸の方向角やベクトル∂IRGを用いるようにし
ている。すなわち、点IBRの回りでB軸方向を基準0゜
とするとき、点BSのなす角度をθとし、原点0のなす
角度をθとし、ベクトル∂IBRのなす角度をαとす
る。また、点IRGの回りでR軸方向を基準0゜とすると
き、原点0のなす角度をθとし、ベクトル∂IRGのな
す角度をαとする。これらの各パラメータの内、角度
θ12は色空間での上記点Iの位置をバックカラ
ーBSと関連付けて示すためのパラメータであり、角度α
1は色の変化∂IとBSとの関連性を示すパラメータ
である。
上記位置関連パラメータθ12は、 θ=270゜+tan-1((Bs−BI)/RI =180゜+tan-1(RI/BI) =180゜+tan-1(GI/RI) と表せ、第1図の位置計算回路14にて、上記入力端子11
R、11G、11BからのR、G、B信号(の各値RI,GI,BI
の基づいて計算してあるいはROMテーブルを用いたデー
タ変換等によりθ12の値を求めている。上記変
化関連パラメータα1は、 α=tan-1(∂R/∂B) α=tan-1(∂G/∂R) と表せる。明らかに 0゜≦α1<360゜ である。
そして、バックカラーBSとの関連性を考慮して、上記
角度αが角度θ1の間にあって角度αが角度θ
に等しいとき、すなわち、 θ≦α≦θかつα=θ のときを、関連有りとしている。
このようなバックカラーBSとの関連性の有無に応じた
2値的な表現を、中間値を含む連続的な値で円滑に表す
ために、第3図及び第4図に示すように、重み付け変数
w1,w2を用いるようにし、w=1のとき関連有り、w=
0のとき関連無しとしている。
これらの第3図及び第4図から得られる各重み付け変
数w1,w2の乗算値をw、すなわち w=w1・w2 とするとき、RGB空間上での色変化ベクトルの絶対速度
|∂I|は、 |∂I|=(∂R2+∂G2+∂B21/2 となり、これに上記バックカラーBSとの関連性を考慮す
ることにより、所定の関連速度S S=|∂I|・w が得られる。
これらの計算は、画像上のX軸方向の位置変化及びY
軸方向の位置変化のそれぞれについて行われる。すなわ
ちX軸方向については、第1図の色変化ベクトル絶対値
出力回路15にて|∂Ix|が、重み付け変数出力回路16に
てwxがそれぞれ計算され、乗算器17に送られている。Y
軸方向については、第1図の色変化ベクトル絶対値出力
回路18にて|∂Iy|が、重み付け変数出力回路19にてwy
がそれぞれ計算され、乗算器20に送られている。各乗算
器17、20では、X軸、Y軸方向についての各関連速度
Sx、Syがそれぞれ計算される。
ここで、前述した前景画像の被写体の境界(エッジ)
部においては、第5図に示すように、上記関連速度Sは
0から最大値まで増加し、次に再び0にまで減少する。
この関連速度Sの時間的変化分である関連加速度は、第
5図中の曲線aのように変化し、関連速度Sが最大値S
maxのとき0となる。第5図中の破線の曲線SNは、正規
化した関連速度を示し、 SN=(S−|a|)/Smax である。この正規化関連速度SNについても、上記X軸方
向及びY軸方向についてそれぞれ計算される。すなわ
ち、第1図の回路部21にてX軸方向の正規化関連速度S
Nxが、また回路部22にてY軸方向の正規化関連速度SNy
が、それぞれ計算される。
このような関連速度Sや正規化関連速度SNは、画像上
での位置の変化に対応するRGB空間上での色の変化の速
度について、上記バックカラーの色BSとの関連性を数値
化して表したものである。換言すれば、画像上での位置
変化に応じてRGB空間内で色が変化する際に、上記点BS
と原点0との間の軸に近付くか遠退くかの成分のみを表
すような色変化についての速度である。
この正規化関連速度SNに応じて、キー信号Kを得てい
る。上記第5図に示すキー信号Kは、第6図に示すよう
なSN−K特性に応じて出力されるものである。すなわち
第6図Aは、前述した第10図Aのバックスクリーン62の
任意の点から被写体63の任意の一点まで位置が変化する
ときの上記正規化関連速度SNに対するキー信号Kのレベ
ルを示しており、上記関連速度aが正のときには、正規
化関連速度SNが0から1に変化するに従って、キー信号
レベルは0から0.5まで増加し、変化率は0のときが小
さく0.5のときが最も大きくなっているのに対し、加速
度aが負のときには、正規化関連速度SNが1から0に変
化するに従って、キー信号レベルは0.5から1.0まで増加
し、変化率は0.5のときが最も大きく1.0まで徐々に小さ
くなっている。また、第6図Bは、第6図Aとは逆に被
写体からバックスクリーンに向かって位置が変化すると
きのSN−K特性を示すものであり、キー信号レベルは、
第6図Aとは対称的に1.0から0.5を介して0にまで変化
している。
この第6図AやBに示すような関数は、ROM等のいわ
ゆるファームウェアにより容易に実現できる。具体的に
は、第1図のデータ変換器23、24としていわゆるROMテ
ーブル等が用いられており、上記回路部21、22からのX
軸方向、Y軸方向の各正規化関連速度SNx、SNyが、これ
らのデータ変換器23、24に入力されることに応じて、第
6図AやBに示すような関数に従ったデータ変換を行っ
て、キー信号Kx、Kyをそれぞれ出力する。これらのキー
信号Kx、Kyは、乗算器25に送られて乗算されることによ
り、最終的な(画像上でX、Yの両方向を考慮した2次
元的な)キー信号Kxyが得られ、出力端子26より取り出
される。なお、第6図等でキー信号Kのレベルは0.0〜
1.0の値で示しているが、具体的なディジタルデータと
しては、例えば8ビットのとき0〜255のような値で用
いられる。
このようにバックカラーの色度BSとの関連数を考慮し
て、BSに対して近付くか遠退くかの成分のみを表すよう
な色変化の速度(関連速度S)を求め、この関連速度に
応じてキー信号を得るようにしているため、バックカラ
ーと被写体とを確実に弁別するようなキー信号を得るこ
とができ、増幅やクリップ処理を軽減することができる
ため、S/N劣化を低減できる。
ところで、第6図AやB中の交差点のキー信号レベル
は、0.5とする以外にも他の値とすることができ、この
値の変化に応じてキー信号は水平方向にSNに関連して移
動する。
第7図は、上述のようなキー信号の求め方により、ど
のようにして前述したブルーフリンジを除去できるかを
説明するためのグラフである。この第7図のBは、前述
した第14図の同様な条件での前景画像信号に対するキー
信号の乗算動作を説明する図である。この第7図Bの曲
線R1、R2や各点Pa、Pb、Qa、Qb等は、前述した第14図の
対応する各部と同じものを示しているため、説明を省略
する。この第7図の具体例に用いられているキー信号K
は、本発明の実施例により求められたものであり、例え
ば第8図のA、Bに示すように、上記交差点のキー信号
レベルを0.1としたSN−K特性から得られるものであ
る。このようなキー信号Kが前景画像信号に乗算される
ことによって、バックカラーであるB(青)成分の変化
形態が斜線部に示すように小さくなっていることが分か
る。なお第7図のAは、正規化関連速度SN及び前記背景
画像信号に乗算される反転キー信号(1−K)を参考の
ために示している。
ところで、キー信号レベルの下限値について、第6図
や第8図では0としているが、実際には、影の部分(上
記RGB空間内で色度BSから原点0までの色度)を表現す
るために、0から1までの範囲で変化する。この変化
は、バックカラーの本来の色度BSから原点0までのB軸
に沿って、略々線形(リニア)となる。第9図はこのよ
うなキー信号レベルの下限値として好ましい一具体例を
示すものである。
このような実施例によれば、バックカラーBSに対する
関連性に応じてキー信号を求めているため、従来のよう
な増幅及びクリップ処理を抑えても良好なキー信号を得
ることができ、S/N劣化を低減できるとともに、被写体
とバックスクリーンとの間でのキー信号の変化位置を第
7図に示すように被写体側に寄せてバックカラー成分を
抑えることができ、被写体の輪郭部で生ずるいわゆるブ
ルーフリンジを低減できる。
さらに、本発明実施例のように、重み付け関数の形状
を第3図や第4図に示すように滑らかな変化部分を持た
せたり、正規化関連速度とキー信号レベルとの関係を第
6図や第8図に示すような滑らかな特性曲線をすること
により、得られるキー信号も変化の滑らかなものとな
り、例えば加算合成の際の前景画像と背景画像との接続
部分が円滑に連続する。
なお、本発明は、上記実施例のみに限定されるもので
はなく、例えば、バックカラーはB(青)に限らず他の
色を用いてもよい。また、重み付け関数の形状は第3図
や第4図の具体例に限定されず、また正規化関連速度と
キー信号レベルとの関係も第6図や第8図の具体例に限
定されない。
〔発明の効果〕
本発明のクロマキー装置によれば、互いに直交する3
つの色座標軸から成る色空間内で、前景画像の任意の点
について、画像内での位置変化に応じた色座標上での色
変化がバックカラーとどのような関係を持つかに応じて
キー信号を求めているため、すなわち、バックカラーに
対して近付くか遠退くかの成分のみを表すように色変化
の速度(関連速度S)を求め、この関連速度に応じてキ
ー信号を得るようにしているため、バックカラーと被写
体とを確実に弁別するようなキー信号を得ることがで
き、バックカラーとは無関係な色の変化に対するキー信
号のレベル変動等が無くなり、増幅及びクリップ処理を
無くすか抑えることが可能となって、S/N劣化を防止あ
るいは低減することができる。また、重み付け係数の求
め方や、関連速度とキー信号との対応関係を調整するこ
とにより、前景画像の被写体の輪郭部に生ずる悪影響
(いわゆるブルーフリンジ)を軽減することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るクロマキー装置の一実施例の要部
(キー信号発生部)を示すブロック回路図、第2図は画
像上での位置変化に応じた色空間内での色変化を説明す
るための図、第3図及び第4図は色空間内での色変化ベ
クトルの角度に対する重み付け変数を示すグラフ、第5
図は画面上の位置に対する関連速度、関連加速度及びキ
ー信号レベルを示すグラフ、第6図は加速度が正、負の
ときの正規化関連速度SNに対するキー信号レベルの一具
体例を示すグラフ、第7図は被写体輪郭部での悪影響
(いわゆるブルーフリンジ)の軽減効果を説明するため
の図、第8図は正規化関連速度SNに対するキー信号レベ
ルの他の具体例を示すグラフ、第9図はキー信号レベル
の下限値を示すグラフ、第10図はクロマキー画像合成動
作を説明するための図、第11図はクロマキー装置の基本
構成の一例を示すブロック回路図、第12図は従来のキー
信号の増幅及びクリップ処理を説明するためのグラフ、
第13図は従来のキー信号発生のための遷移領域を示す色
度図、第14図及び第15図は前景画像信号に対するキー信
号の乗算動作を説明するためのグラフである。 11R,11G,11B……前景画像信号入力端子 12R〜13B……色変化検出回路 14……距離計算回路 15、18……色変化ベクトル絶対値出力回路 16、19……重み付け変数出力回路 17、20、25……乗算器 21、22……正規化関連速度出力回路 23、24……データ変換器 26……キー信号出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/75 H04N 5/272

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バックカラースクリーンの前に被写体が配
    置されて構成される前景画像を表す前景画像信号からキ
    ー信号を取り出し、上記前景画像信号と背景画像信号と
    を上記キー信号に応じて選択して出力するクロマキー装
    置において、 互いに直交する3つの色座標軸から成る色空間内での上
    記前景画像の任意の点の色座標について、画像上での位
    置の変化に応じた上記色空間内での変化を表すベクトル
    を求める色変化ベクトル検出手段と、 上記色変化ベクトル検出手段からの色変化ベクトルの絶
    対値を求める色変化ベクトル絶対値出力手段と、 上記色変化ベクトル検出手段からの色変化ベクトルの向
    きの上記バックカラーの色座標に対する関連性に応じた
    重み付け係数を求める重み付け係数出力手段と、 上記色変化ベクトル絶対値出力手段からの色変化ベクト
    ルの絶対値に上記重み付け係数出力手段からの重み付け
    係数を乗算して関連速度を求める乗算手段と、 上記関連速度に応じてキー信号の値を出力するキー信号
    出力手段と を有して成ることを特徴とするクロマキー装置。
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