JP3018260U - 電動シャッターの動作検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動シャッターの移動量、移動方向の検出や
障害物検出等の検出ユニットを可動部に取付けたとき、
電源供給や検出信号の伝達のための配線をなくし、メン
テナンスフリーとする。 【構成】 ガイドレール４に平行にリボン５を取付け、
このリボン５に導線５１を一定ピッチで屈曲して形成し
ておき、導線５１に高周波電流を供給する。検出ユニッ
ト６では、フェライトコア６４とコイル６５とにより高
周波電流を取出して信号検出のための電源を作る。ま
た、高周波電流による電磁パターンの変化を磁気ヘッド
６６，６７で検出し、シャッターの移動量，方向を検出
して、安全テープスイッチ８や下限リミットスイッチ６
８の検出信号と共に、無線９で外部へ送信する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電動シャッターの動作検出装置に関し、特に電動シャッターの上下移 動量や方向の検出や、更には障害物検出等を行うための電動シャッターの動作検 出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

電動シャッターの安全装置の例として、シャッター下降時に障害物に当接した 場合にこれを検出するためにシャッターの最下部の水切り板に、安全テープスイ ッチを設け、この安全テープスイッチが何等かの障害物に当接したときに、この 安全テープスイッチが作動してこの作動状態をシャッター駆動装置へ伝達し、駆 動モータを停止制御するものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この様な従来の構成では、電動シャッターという可動部分に取付けられた安全 テープスイッチのオン情報を、本体側のシャッター駆動系へ伝達する必要がある ために、情報伝達のための信号線を信頼性を損なうことなくどの様に取付けるか が問題となる。

【０００４】 障害物検出のみならず、電動シャッターの移動量や移動方向等を検出してシャ ッターの動作制御を行う場合にも、電動シャッターという可動部分に移動量や移 動方向等を検出する検出回路を取付けて、この検出結果情報を本体側のシャッタ ー駆動系へ伝達するシステムを開発する場合、やはりこれ等検出結果情報の伝達 のための手段の開発が要求される。

【０００５】 この場合、電動シャッターにこれ等検出回路を取付けると、やはりこの検出回 路の動作電源の供給方法も問題となり、信頼性のある電源供給手段の開発も要求 される。そこで、簡便な電池を用いる方法が考えられるが、電池の消耗は不可避 であるために、定期的な交換が必要となる。

【０００６】 特に、安全装置を正確に動作させ続けることは、電動シャッターには不可欠な ことであることから、電池の消耗により安全装置が動作しなくなるようなことは 極力避けなければならず、よってメンテナンスフリー性が要求されるのである。

【０００７】 そこで、本考案はこの様な要求に基づいてなされたものであって、その目的と するところは、電池交換等のメンテナンスをなくしてメンテナンスフリーとし、 また移動量や移動方向の検出、更には障害物検出等の検出情報を高信頼性をもっ て外部へ伝達することが可能な電動シャッターの動作検出装置を提供することに ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、電動シャッターの動作検出装置であって、前記シャッターの 上下動を案内するためのガイドレールに平行に設けられ所定周期で強度が変化す る如き電磁パターンを生成する電磁パターン生成部材と、前記シャッター下部に 取付けられて前記電磁パターンに基づき前記シャツターの移動量及び移動方向を 検出する移動状態検出手段と、前記シャッターに取付けられ前記電磁パターンを 検出してこの電磁エネルギを電力に変換して前記検出手段の動作電源とする電源 手段と、前記シャッターに取付けられ前記移動状態検出手段による移動量及び移 動方向を無線として外部へ送信する送信手段とを含むことを特徴とする電動シャ ッターの動作検出装置が得られる。

【０００９】 前記シャッター下部に取付けられた障害物との当接を検出する障害物検出手段 を更に含み、前記送信手段は前記障害物検出手段の検出信号をも外部へ無線とし て送信する様に構成されていることを特徴とする。

【００１０】

【実施例】

以下に、本考案について図面を用いて説明する。

【００１１】 図１は本考案の実施例を示す構成図であり、図２は図１の実施例の水切り板の 部分における水平断面図である。また、図３は図１の実施例の検出ユニットの具 体例を示す図である。

【００１２】 図１〜図３を参照すると、本体１は商用電源２を入力として自回路の動作直流 電源を生成すると共に、後述するリボン５内の導線５１（図３参照）へ高周波電 流を供給するための高周波電流源をも生成する。また、本体１は信号受信器３に より受信した各種信号を図示せぬ駆動制御装置へ送出するための信号処理機能を も有する。

【００１３】 レール４はシャッター（図示せぬ）の上下動を案内するためのガイドレールで あり、このレール４に平行にリボン５が取付けられている。このリボン５は絶縁 性の薄板状のテープであり、図３にその一部を示す如く、一定周期のピッチで屈 曲して形成された導線５１を有する。

【００１４】 この導線５１には本体１から高周波電流が供給されている。従って、このリボ ン５には高周波電流により電磁パターンが形成されることになり、この電磁パタ ーンは導線５１の屈曲ピッチに応じた周期の強度変化パターンとなる。この電磁 パターンを検出すべく検出ユニット６がシャッター下部の水切り板７に取付けら れており、この検出ユニット６は図３に示す構成である。

【００１５】 図３を参照すると、リボン５に対向した２つの磁気ヘッド６６，６７が設けら れており、これ等磁気ヘッド６６，６７は互いに上下位置がずれる様に検出ユニ ット内で予め取付けられているものとする。これ等２つの磁気ヘッド６６，６７ による磁気パターンの検出出力は２相エンコーダ信号となって信号発生部６１へ 供給され、この２相エンコーダ信号をデコードすることにより、シャッターの上 下移動量や上下移動方向が検出される。

【００１６】 更に、下限リミットスイッチ６８及び安全テープスイッチ８の各検出信号も信 号発生部６１へ入力され、これ等各検出信号は全て送信器６３を介して無線９と なって本体１の信号受信器３へ送信される。

【００１７】 この信号発生部６１や送信器６３の動作用電源として、電源部６２からの電源 が用いられるが、この電源はリボン５の導線５１における高周波電流をフェライ トコア６４に巻回されたコイル６５により、トランスの作用で取出し、これを直 流電圧に整流平滑することで生成される。

【００１８】 信号受信器３で受信された各種検出信号は本体１にて復調されて信号処理され て上限リミット信号や下限リミット信号や、更には安全信号（障害物当接信号） 等となって、図示せぬ駆動制御装置へ供給されるようになっている。

【００１９】 磁気ヘッド６６，６７は互いに上下位置関係がずれて取付けられているので、 導線５１による周期的な磁気パターンのこれ等磁気ヘッド６６，６７による検出 出力の位相関係は、シャッターの上下動に応じて変化し、またその周波数はシャ ッターの移動速度に応じて変化するので、これ等２つの磁気ヘッド６６，６７の ２相出力信号を２相エンコード信号として用い、デコードすれば、シャッターの 移動量や上下方向が検出できることになる。

【００２０】 これ等検出結果は電波として空中に放出しても良く、赤外線方式としても良い ものである。また、フェライトコア６４に別のコイルを巻回して、電源供給のた め高周波電流の周波数とは異なる周波数を搬送波としてこのコイルへ供給し、リ ボン５内の導線５１を介して本体１へ送信する様にしても良いものである。

【００２１】

【考案の効果】

叙上の如く、本考案によれば、電動シャッターの移動量や方向検出、更には障 害物検出のための検出ユニットをシャッター可動部に取付けても、電源供給用や 検出信号伝達用の配線が全く不要となり、かつ電池も不要となるので、メンテナ ンスフリーの極めて高信頼性の電動シャッターの動作検出装置が得られるという 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の構成を示す図である。

【図２】図１の水切り板の部分における水平断面図であ
る。

【図３】図１の検出ユニットの具体例を示す図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 商用電源 ３ 信号受信器 ４ レール ５ リボン ６ 検出ユニット ７ 水切り板 ８ 安全テープスイッチ ９ 送信信号 ５１ 導線 ６１ 信号発生部 ６２ 電源部 ６３ 送信器 ６４ フェライトコア ６５ コイル ６６，６７ 磁気ヘッド ６８ 下限リミットスイッチ

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動シャッターの動作検出装置であっ
   て、前記シャッターの上下動を案内するためのガイドレ
   ールに平行に設けられ所定周期で強度が変化する如き電
   磁パターンを生成する電磁パターン生成部材と、前記シ
   ャッター下部に取付けられて前記電磁パターンに基づき
   前記シャツターの移動量及び移動方向を検出する移動状
   態検出手段と、前記シャッターに取付けられ前記電磁パ
   ターンを検出してこの電磁エネルギを電力に変換して前
   記検出手段の動作電源とする電源手段と、前記シャッタ
   ーに取付けられ前記移動状態検出手段による移動量及び
   移動方向を無線として外部へ送信する送信手段とを含む
   ことを特徴とする電動シャッターの動作検出装置。
2. 【請求項２】 前記シャッター下部に取付けられ障害物
   との当接を検出する障害物検出手段を更に含み、前記送
   信手段は前記障害物検出手段の検出信号をも外部へ無線
   として送信するよう構成されていることを特徴とする請
   求項１記載の電動シャッターの動作検出装置。
3. 【請求項３】 前記電磁パターン生成部材は、絶縁性の
   薄板状テープと、このテープ上において一定周期のピッ
   チで屈曲して形成された導線と、この導線に対して高周
   波電流を供給する高周波電流供給手段とを有することを
   特徴とする請求項１または２に記載の電動シャッターの
   動作検出装置。
4. 【請求項４】 前記検出手段は、上下位置関係が互いに
   ずれて前記薄板状テープに対向して設けられた２個の磁
   気ヘッドと、これ等２個の磁気ヘッドの出力を２相エン
   コーダ信号として前記移動量及び移動方向を検出するデ
   コード手段とを有することを特徴とする請求項３記載の
   電動シャッターの動作検出装置。
5. 【請求項５】 前記電源手段は、前記導線に流れる高周
   波電流を交流電源として取出すトランスと、このトラン
   スによる交流出力を直流に変換する手段とを有すること
   を特徴とする請求項４記載の電動シャッターの動作検出
   装置。
6. 【請求項６】 前記送信手段は赤外線送信方式による送
   信を行うよう構成されていることを特徴とする請求項１
   〜５いずれか記載の電動シャッターの動作検出装置。
7. 【請求項７】 前記送信手段は無線送信に代えて前記導
   線により送信信号を送信するよう構成されていることを
   特徴とする請求項１〜５いずれか記載の電動シャッター
   の動作検出装置。
8. 【請求項８】 前記送信手段は、前記高周波電流とは異
   なる送信周波数により前記送信信号を送信するよう構成
   されていることを特徴とする請求項７記載の電動シャッ
   ターの動作検出装置。