JP3018179B1 - 硬化性組成物 - Google Patents
硬化性組成物Info
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Abstract
た硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 可塑剤として下記一般式(1)のポリエ
ーテル化合物(A)を含有するポリウレタン系硬化性組
成物は、可塑剤のブリードアウトが無く、硬化物表面の
汚染、経時での物性低下が著しく改良される。 Z−{(OR1)nOR2}m (1) (式中、mは3〜16の整数;nは4〜150の整数;
Zはm個の活性水素を有するアルコール類、フェノール
類またはアミン類の残基;R1 は炭素数2〜24のアル
キレン基または置換アルキレン基;R2 はアシル基を表
す。)
Description
性組成物に関する。更に詳しくは、硬化後のウレタン系
硬化物からの可塑剤の溶出(ブリードアウト)が少な
く、硬化物の耐汚染性、経時での物性低下が改良され
た、特にシーリング材に適するポリウレタン系硬化性組
成物に関する。
も硬化し、硬化物が良好なゴム弾性を有することから、
塗料、防水材、床材およびシーリング材等として使用さ
れている。このようなポリウレタン系硬化性組成物に
は、通常、柔軟性を付与する目的で可塑剤が配合されて
いる。従来、この種の可塑剤としてはジオクチルフタレ
ート(DOP)、ジブチルフタレートなどのフタル酸エ
ステル、ジオクチルアジペートなどの脂肪酸エステル、
塩素化パラフィンなどが使用されてきた。
子可塑剤を使用したポリウレタン系硬化性組成物を、例
えばシーリング材などに使用した場合、可塑剤の硬化物
の表面への溶出、すなわちブリードアウトが避けられ
ず、硬化物の表面にべた付きが生じ、埃の付着などによ
り汚れを生じさせる。また、硬化物表面に塗装を施す場
合には、ブリードアウトした可塑剤が塗膜を軟化、剥離
させるなど、硬化物の外観を著しく損なう。さらに可塑
剤がブリードアウトすることにより硬化物の柔軟性が失
われ、特に屋外で日光に暴露されるような用途に使用し
た場合、クラックが発生するなどという問題がある。こ
れらの可塑剤のブリードアウトに起因する問題を改善す
る目的で、ポリエーテルポリオールと二塩基酸から合成
されるポリエステル系可塑剤を使用するウレタンシーラ
ント組成物が提案されている(特開平2−160890
号公報)。しかしながら、このものは主成分であるポリ
ウレタンと可塑剤の相溶性が悪く、可塑剤のブリードア
ウトを抑えられず、耐汚染性、柔軟性の維持は十分では
ない。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の化学構造のポリ
エーテル化合物を、ポリウレタン系硬化性組成物中に、
可塑剤として用いることにより、硬化後の硬化物からの
可塑剤のブリードアウトが起こらず、硬化物の耐汚染
性、経時での柔軟性の低下が改善されることを見いだ
し、本発明に到達した。すなわち本発明は、末端イソシ
アネート基含有プレポリマーからなる1液型または2液
型ポリウレタン系硬化性組成物において、可塑剤として
下記一般式(1)のポリエーテル化合物(A)を含有す
ることを特徴とする硬化性組成物である。 Z−{(OR1)nOR2}m (1) (式中、mは3〜16の整数;nは4〜150の整数;
Zはm個の活性水素を有するアルコール類またはフェノ
ール類のm個の水酸基を除いた残基;R1 は炭素数2〜
24のアルキレン基または置換アルキレン基;R2 はア
シル基を表す。)
化合物(A)を表す一般式(1)において、Zはm個
(mは3〜16の整数)の活性水素を有するアルコール
類またはフェノール類のm個の水酸基を除いた残基であ
る。
物のうち、アルコール類としては、通常、炭素数3〜2
4のアルコール類が挙げられ、例えば、グリセリン、ト
リメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエ
リスリト―ル、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、
ソルビト―ル、キシリット、マンニット、ジペンタエリ
スリト−ル、グルコ−ス、フルクト−ス、しょ糖などの
4〜8価のアルコール;縮合多糖類、ポリグリセリン、
ポリビニルアルコールなどの多価のアルコールなどが挙
げられる。
の多価フェノール類が挙げられる。
(すなわちmが4〜8)のアルコール類であり、さらに
好ましくは炭素数4〜12の4〜8価のアルコール類で
ある。
(A)を表す一般式(1)において、R1 は炭素数2〜
24のアルキレン基または置換アルキレン基である。こ
れらのアルキレン基または置換アルキレン基は、通常、
アルコール類、フェノール類またはアミン類に環状エー
テル化合物を付加することで生成する。これらのR1 を
誘導する環状エーテル化合物としては、エチレンオキサ
イド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2
−もしくは2,3−ブチレンオキサイド(BO)、テト
ラヒドロフラン(THF)、スチレンオキサイド、α−
オレフィンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−
ジオキソラン、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリ
シジルエーテルなどがあげられる。これらの環状エーテ
ル化合物は、単独でも2種以上で併用してもよく、後者
の場合はブロック付加でもランダム付加でも両者の混合
系でもよい。これらの環状エーテル化合物のうちで好ま
しいものは、炭素数2〜6のもの(すなわちR1 の炭素
数が2〜6となるもの)であり、さらに好ましくは、P
O単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよ
び/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダ
ム、ブロックおよび両者の混合系)であり、特に好まし
くはPO単独である。
類への環状エーテル化合物の付加は、通常の方法で行う
ことができ、無触媒または触媒(アルカリ触媒、アミン
系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の
段階で)で、常圧または加圧下に、1段階または多段階
で行なわれる。
(A)を表す一般式(1)において、R2 はアシル基で
あり、COR3 と表すことができる。アシル基として
は、炭素数(COのCを含む)1〜18の、R3 が炭化
水素であるアシル基が好ましく、アセチル、ブチリル、
ステアロイル、オレオイルなどの脂肪族アシル基;ベン
ゾイル、トルオイル、ナフトイルなどの芳香族アシル基
(アロイル基)が挙げられる。これらのアシル基のうち
でさらに好ましいものは、脂肪族アシル基、またはベン
ゾイル基であり、特に好ましくはアセチル基、ベンゾイ
ル基である。これらのアシル基を持つ化合物は、上記の
アルコール類、フェノール類またはアミン類に環状エー
テル化合物を付加した化合物と、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフトエ酸などのカル
ボン酸の脱水エステル化により生成できる。また、上記
カルボン酸の酸無水物、酸塩化物を用いることでも生成
できる。
(A)を表す一般式(1)において、mは通常3〜16
の整数である。好ましくはmが4〜8、特に好ましくは
6である。mが16を超える場合、可塑剤の粘度が高く
なり、取り扱い時の作業性が悪くなる。mが3未満のと
きは、可塑剤のブリードアウトが相対的に多くなる。
(A)を表す一般式(1)において、nは、通常4〜1
50、好ましくは6〜100、特に好ましくは8〜30
である。nが4未満の場合は、可塑剤のブリードアウト
が大きくなり、硬化物の耐汚染性、経時での柔軟性の維
持が不十分となる。nが150を超える場合、可塑剤の
粘度が高くなり、取り扱い時の作業性が悪くなる。
(A)の数平均分子量は通常、500〜20000、好
ましくは、1000〜10000、特に好ましくは30
00〜9000のものである。数平均分子量が500未
満の場合、硬化物からの可塑剤のブリードアウトが増加
する傾向があり、20000を超えると硬化性組成物の
粘度が高くなり、取り扱い時の作業性が低下する傾向が
ある。
硬化のタイプとして1液型、2液型のどちらでも良い。
ここでいう1液型とはウレタンプレポリマーの末端イソ
シアネート(NCO)基が施工後に大気中の水分で反応
し硬化するものであり、2液型とは施工時に末端NCO
基を有するプレポリマーを含む主剤と、たとえばポリオ
ール類を含む硬化剤成分とを混合して硬化させるもので
ある。これらの硬化性組成物は、1液型の場合は、通
常、末端NCO基含有プレポリマー、一般式(1)で表
される可塑剤および硬化促進触媒からなりる。また、2
液型の場合は、通常、末端NCO基含有プレポリマーを
主成分とする主剤成分と、硬化剤、一般式(1)で表さ
れる可塑剤、および硬化促進触媒を主成分とする硬化剤
成分の2液からなる。2液型の場合、一般式(1)で表
される可塑剤を主剤の方に配合しても良い。
CO基含有プレポリマーは、通常、ポリオール(a)と
過剰のポリイソシアネート(b)を反応させることによ
り得られる。NCO/OHの当量比は、好ましくは1.
05〜3.0、さらに好ましくは1.2〜2.5、特に
好ましくは1.5〜2.0である。また、プレポリマー
のNCO含量は、好ましくは10%質量以下、さらに好
ましくは0.5〜3.5質量%である。ポリオール
(a)の例としては、2〜6価の高分子ポリオール(好
ましくはOH当量が500〜4000)が挙げられ、前
記のポリエーテル化合物(A)の項で例示した3〜16
個の活性水素を有するアルコール類、フェノール類また
はアミン類のアルキレンオキサイド付加物、および、一
般式(1)においてmが1または2のポリエーテル化合
物の項で後述する化合物のうち、2価アルコール、2価
フェノール、ビスフェノール類またはアミン類(活性水
素数が1個のものを除く)のアルキレンオキサイド付加
物などを用いることができる。具体的な例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール、ブチルアミン、エチレンジアミ
ンなどの活性水素を有する化合物に、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テト
ラヒドロフランなどの1種または2種以上のアルキレン
オキサイドを付加(2種以上付加する場合の重合形式は
ランダムでもブロックでも良い)したポリオールが挙げ
られる。
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、水添
ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの、OH
当量が30〜250の低分子量多価アルコールを上記の
高分子ポリオールと併用してもよい。低分子量多価アル
コールの使用量は、高分子ポリオール100質量部に対
して、通常30質量部以下、好ましくは25質量部以下
である。ポリオール(a)として好ましいものは、平均
価数が2〜3価のアルコール類のアルキレンオキサイド
付加物(OH当量:500〜4000)である。
は、従来からポリウレタン製造に使用されているものが
使用できる。このようなポリイソシアネートには、炭素
数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳
香族ポリイソシアネートおよびその粗製物、炭素数2〜
18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂
環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族
ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネート
の変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネ
ート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、
ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン
基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が
含まれる。
しては、1,3−および/または1,4−フェニレンジ
イソシアネート、2,4−および/または2,6−トリ
レンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,
4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビ
フェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシア
ナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイ
ソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシ
アナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げら
れる。
しては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,1
1−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
などが挙げられる。
しては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジ
シクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート
(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、
メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TD
I)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘ
キセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および
/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが
挙げられる。
例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソ
シアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメ
チルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが
挙げられる。
は、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド
変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MD
I)、ウレタン変性TDI、ビウレット変性HDI、イ
ソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IP
DIなどのポリイソシアネートの変性物;およびこれら
の2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変
性TDI(イソシアネート基含有プレポリマー)との併
用]が含まれる。ポリイソシアネート(b)として好ま
しいものは、TDI、MDIおよびそれらの粗製物もし
くは変性物である。
る末端NCO基含有プレポリマーとしては、前記の1液
型の場合の末端NCO基含有プレポリマーと同様のもの
が用いられる。また、硬化剤成分における硬化剤として
は、通常ポリオールが用いられ、前記の末端NCO基含
有プレポリマーを得るためのポリオール(b)として例
示したものと同様のものが用いられる。2液型の場合の
主剤成分中のNCO基と、硬化剤成分中のOH基との当
量比(NCO/OH比)は、好ましくは0.7〜1.
3、特に好ましくは0.8〜1.2である。
(1)で示される可塑剤の含有量は、硬化物の柔軟性の
点で5質量%以上が好ましく、硬化物の強度の点で70
質量%以下が好ましい。さらに好ましくは15〜50質
量%である。また、硬化性組成物中の、末端NCO基含
有プレポリマー(1液型)、または末端NCO基含有プ
レポリマーと硬化剤の合計(2液型)の含有量は、好ま
しくは10質量%以上、さらに好ましくは30〜70質
量%である。
(1)で示されるポリエーテル化合物(A)であるが、
本発明の効果を損なわない範囲で従来から使用されてい
る可塑剤を併用することもできる。他の可塑剤を併用す
る場合の(A)の使用量は、可塑剤の合計質量に基づい
て、通常10質量%以上、好ましくは50質量%以上で
ある。また、併用する場合の全可塑剤の硬化性組成物中
の含有量は、好ましくは70質量%以下、さらに好まし
くは15〜50質量%である。これらの従来の可塑剤の
例としては、エステル系可塑剤[ジブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ポリエ
チレングリコール(分子量:200)ジアジペート
等];タール系可塑剤(タール、アスファルトなど);
石油樹脂系可塑剤などが挙げられる。また、一般式
(1)においてmが1または2のポリエーテル化合物を
用いてもよい。また、末端にアシル基を有さず水酸基を
有するポリエーテル化合物、および/または、末端にア
シル基と水酸基の両方を有するポリエーテル化合物を併
用することもできる。これらのポリエーテル化合物は、
本発明の可塑剤とは別に製造して配合しても良く、本発
明の可塑剤の製造に際して副生するものを除去せず使用
してもよい。
式(1)においてmが1または2のポリエーテル化合物
の例としては、Zが、炭素数1〜24のアルコール類
[メタノール、ブタノール、ラウリルアルコール、イソ
プロピルアルコール、シクロヘキサノール、アリルアル
コール、オレイルアルコール、ベンジルアルコールなど
の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1、6−ヘキサンジオール、3−メチルペ
ンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロ
ヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼ
ン、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロパンなどの2価アルコール]またはフェノール
類[フェノール、クレゾールなどの1価フェノール;カ
テコール、ヒドロキノンなどの2価フェノール;ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど
のビスフェノール類]のm個の水酸基を除いた残基であ
り、他の部分の組成がポリエーテル化合物(A)と同様
の化合物が挙げられる。
媒としては、金属触媒、たとえば錫系触媒[トリメチル
チンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメ
チルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジ
ブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジブ
チルチンマレエートなど]、鉛系触媒[オレイン酸鉛、
2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛
など]、その他の金属触媒[ナフテン酸コバルトなどの
ナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩な
ど];並びにアミン系触媒、たとえばトリエチレンジア
ミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘ
キシレンジアミン、ジアザビシクロアルケン類[1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DB
U(サンアプロ製,登録商標)〕など];ジアルキルア
ミノアルキルアミン類[ジメチルアミノエチルアミン、
ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジメチルアミ
ノオクチルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミンな
ど]もしくは複素環式アミノアルキルアミン類[2−
(1−アジリジニル)エチルアミン、4−(1−ピペリ
ジニル)−2−ヘキシルアミンなど]の炭酸塩および有
機酸塩(ギ酸塩など)等;N−メチルモルホリン、N−
エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチルエタノ
ールアミン、ジメチルエタノールアミン等;並びにこれ
らの2種以上の併用系が挙げられる。本発明の硬化性組
成物中の硬化促進触媒の含有量は、好ましくは2質量%
以下、さらに好ましくは0.01〜0.5質量%であ
る。
化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤などの安定剤、溶
剤、着色剤(染料、顔料)、難燃剤、殺菌剤などの各種
添加剤を配合することができる。特にシーリング材とし
て用いる場合は、充填剤、安定剤が通常配合され、用
途、作業性の必要性により溶剤なども使用される。充填
剤の例としては、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、アルミナ、シリカ、カ―ボンブラック、酸化亜鉛、
酸化カルシウム、二酸化鉛、酸化チタン、ケイソイ土、
ガラス繊維およびその破砕物(カットガラス、ミルドガ
ラス、ガラスフレ―クなど)、タルク、マイカなどが挙
げられる。本発明の硬化性組成物中の充填剤の含有量
は、好ましくは70質量%以下、好ましくは10〜65
質量%である。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤[イルガノックス1010(チバガイ
ギー社製)など]、ヒンダードアミン系酸化防止剤[サ
ノールLS770(チバガイギー社製)など]などが挙
げられる。硬化性組成物中の酸化防止剤の含有量は、好
ましくは8質量%以下、さらに好ましくは0.5〜5質
量%である。紫外線吸収剤としては、トリアゾール系紫
外線吸収剤[チヌビン320(チバガイギー社製)な
ど]、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤[サイアソーブU
V9(サイアナミド社製)など]などが挙げられる。硬
化性組成物中の紫外線吸収剤の含有量は、好ましくは8
質量%以下、さらに好ましくは0.1〜5質量%であ
る。
ないが、1液型の場合、好ましくは、末端NCO基含有
プレポリマー、可塑剤、充填剤、およびその他の添加剤
を減圧下で十分に混練した後、硬化触媒を加えて(この
際、硬化触媒をトルエンなどの溶媒に溶解しておいても
良い)、減圧下でさらに十分混練するのが良い。2液型
の場合、硬化剤、充填剤、可塑剤、硬化促進触媒および
その他の添加剤を十分に混合した硬化剤と、末端NCO
基含有プレポリマーを主成分とする主剤とを施工前に混
合することで得られる。
が、好ましくは、JIS A5758の測定法による破
断時の伸びが50%以上、さらに好ましくは100〜1
000%となるものである。本発明のポリウレタン系硬
化性組成物は、硬化後、たとえば、シーリング材、塗
料、防水材、床材、接着剤およびポリウレタン成型物等
として使用される。シーリング材としては、その用途は
特に限定されないが、屋内外の建築物の床、壁などの目
地、窓枠、電気機器などのシール材などが挙げられる。
が、本発明はこれに限定されない。以下において、部お
よび%はそれぞれ質量部および質量%を示す。
0部とトリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド
付加物(数平均分子量4000)60部を反応容器に入
れ、120℃、30mmHgの減圧下で脱水し、水分を
0.03%以下にした。次いで、80℃に冷却し、TD
I10部を反応容器に投入し、80±5℃で4時間反応
させ、末端NCO含量1.6%のプレポリマー(1)を
得た。
た炭酸カルシウム60部、乾燥した酸化チタン15部、
可塑剤としてソルビトールのプロピレンオキサイド付加
物のアセチル化物(数平均分子量8000、水酸基価
1.0)50部、キシレン20部、ヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤〔イルガノックス1010、日本チバガ
イギー(株)製〕3部、トリアゾール系紫外線吸収剤
〔チヌビン320、日本チバガイギー(株)製〕2部を
混合し、常温、常圧で1時間混練した。次いで、コロイ
ダルシリカ10部を投入し、常温、常圧で30分間、常
温、30mmHgの減圧下で30分間それぞれ混練し、
本発明の1液型硬化性組成物を得た。次に組成物を型に
流し込み、20℃で7日間養生し、厚さ3mmの硬化物
シートを得た。
イド/ブチレンオキサイド付加物のヘキサアセテート
(数平均分子量5000、水酸基価0.1以下、プロピ
レンオキサイド/ブチレンオキサイドは質量比で97/
3)に代える以外は、実施例1と同様にして、本発明の
1液型硬化性組成物および硬化物シートを得た。
酸/数平均分子量400のポリプロピレングリコール/
2−エチルヘキサノールからなる数平均分子量3000
のポリエステル)に代える以外は、実施例1と同様にし
て、比較の1液型硬化性組成物および硬化物シートを得
た。
3部とグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(数平
均分子量5000)57部を反応容器に入れ、120
℃、30mmHgの減圧下で脱水し、水分を0.03%
以下にした。次いで、80℃に冷却し、MDI13.5
部を反応容器に投入し、80±5℃で4時間反応させ、
末端NCO含量2.2質量%のプレポリマー(2)を得
た。
00部、可塑剤としてペンタエリスリトールのプロピレ
ンオキサイド付加物のアセチル化物(数平均分子量90
00、水酸基価1.8)80部、表面処理炭酸カルシウ
ム120部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤〔イル
ガノックス1010、日本チバガイギー(株)製〕3
部、トリアゾール系紫外線吸収剤〔チヌビン320、日
本チバガイギー(株)製〕2部、硬化促進触媒(鉛オク
トエート)3部、および硬化剤(ポリプロピレングリコ
ール、数平均分子量2000)62部をプラネタリーミ
キサーにて、減圧下30分間混練し、本発明の2液型硬
化性組成物を得た。次にこの組成物を型に流し込み、2
0℃で7日間養生し、厚さ3mmの硬化物シートを得
た。
ド/プロピレンオキサイド付加物のヘキサベンゾエート
(数分子量8000、水酸基価0.1以下、エチレンオ
キサイド/プロピレンオキサイドはランダム付加で質量
比が2/8)に代える以外は同様にして、本発明の2液
型硬化性組成物および硬化物シートを得た。
て、比較の1液型硬化性組成物および硬化物シートを得
た。
用いて、耐汚染性、塗膜軟化性および耐候性試験を行っ
た。また、実施例1〜2に用いた可塑剤の粘度を測定し
た。評価結果を表1に示す。実施例3〜4、比較例2の
硬化物シートを用いて、耐汚染性、塗膜軟化性および耐
候性試験を行った。評価結果を表2に示す。
度を目視により確認した。 ○:汚れ無し、△:やや汚れ、×:汚れ大 (2)塗膜軟化性試験 硬化物シートの表面にアクリルエマルション系塗料を塗
布し、20℃、7日間乾燥させた後、60℃、1ヶ月放
置し、指先にて塗膜を触診し、軟化の有無を確認した。 ○:塗膜軟化なし、△:やや軟化、×:軟化大 (3)耐候性試験 硬化物シートをサンシャインウェザオメーター〔WEL
−SUN−HCH型:スガ試験機(株)製〕に設置し、
サイクル試験500時間、および1000時間後のシー
ト表面のクラックの有無を目視で確認した。○:クラッ
ク発生なし、△:わずかにクラック発生、×:クラック
発生大
は、従来のポリウレタン系硬化性組成物に比較して、可
塑剤のブリードアウトが無いため、硬化物の耐汚染性、
塗膜安定性および経時でのクラックの発生が著しく改善
された組成物である。上記効果を奏することから、本発
明のポリウレタン系硬化性組成物は、シーリング材、塗
料、接着剤、防水材、床材、ポリウレタン成型物等の用
途に有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 末端イソシアネート基含有プレポリマー
からなる1液型または2液型ポリウレタン系硬化性組成
物において、可塑剤として下記一般式(1)のポリエー
テル化合物(A)を含有することを特徴とする硬化性組
成物。 Z−{(OR1)nOR2}m (1) (式中、mは3〜16の整数;nは4〜150の整数;
Zはm個の活性水素を有するアルコール類またはフェノ
ール類のm個の水酸基を除いた残基;R1 は炭素数2〜
24のアルキレン基または置換アルキレン基;R2 はア
シル基を表す。) - 【請求項2】 (A)の数平均分子量が500〜200
00である請求項1記載の硬化性組成物。 - 【請求項3】 (A)の一般式(1)におけるmが4〜
8の整数;R1 が炭素数2〜6のアルキレン基または置
換アルキレン基である請求項1または2記載の硬化性組
成物。 - 【請求項4】 該硬化性組成物中の(A)の含有量が、
5〜70質量%である請求項1〜3のいずれか記載の硬
化性組成物。 - 【請求項5】 末端イソシアネート基含有プレポリマー
が、OH当量が500〜4000の2〜6価の高分子ポ
リオールからなるポリオール(a)とポリイソシアネー
ト(b)とを、NCO/OHの当量比が1.05〜3.
0で反応させてなる請求項1〜4のいずれか記載の硬化
性組成物。 - 【請求項6】 該2液型ポリウレタン系硬化性組成物
が、OH当量が500〜4000の2〜6価の高分子ポ
リオールからなるポリオール(a)を硬化剤として含有
する請求項1〜5のいずれか記載の硬化性組成物。
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-
1998
- 1998-11-05 JP JP10314566A patent/JP3018179B1/ja not_active Expired - Fee Related
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