JP3017795B2 - 冊子体用印刷装置および冊子体への印刷方法 - Google Patents

冊子体用印刷装置および冊子体への印刷方法

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JP3017795B2 JP2316092A JP31609290A JP3017795B2 JP 3017795 B2 JP3017795 B2 JP 3017795B2 JP 2316092 A JP2316092 A JP 2316092A JP 31609290 A JP31609290 A JP 31609290A JP 3017795 B2 JP3017795 B2 JP 3017795B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、冊子体のページに重ね合わせ印刷を行うた
めの冊子体用印刷装置および印刷方法に関する。
(従来の技術) 従来、用紙に重ね合わせ印刷をした後、これら用紙を
冊子状に綴じて冊子体(本,ノート,通帳など)を形成
することは行われていたが、予め形成された冊子体の所
定のページの所定の位置に複数回印刷をするといったこ
とは行われていなかった。
(発明が解決しようとする課題) このように、予め形成された冊子体の所定のページに
重ね合わせ印刷をすることを考えた場合、例えば以下の
ようなことが問題となる。
重ね合わせ印刷一回ごとにページが位置ずれしないよ
うに正確に位置決めしなければ、高精細な文字や画像が
印刷されない。
ページいっぱいに印刷するために冊子体を綴じ目から
十分に開くことが必要であるが、あまり広くと逆に冊子
体が傷んでしまう。
また、通常など予めページに印刷が施されているも
のにおいては、冊子体の所定の場所(行,枠内など)に
新たに印刷を行う場合、ページの正確な位置決めが行わ
れなければ、双方の印刷位置がずれてしまう。
本発明は、上記,,などの問題点を解決した冊
子体用印刷装置および冊子体への印刷方法の提供を目的
とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために本発明においては、冊子
体の所定のページを位置決め保持する保持手段と、冊子
体の任意のページに張力を与える張力発生手段と、前記
所定のページに印刷を行う印刷手段とを有するものとし
た。つまり、冊子体の任意のページに張力を作用させな
がら、冊子体の所定のページに印刷を行うようにした。
(作用) 冊子体は複数のページからなっており、これが綴じ目
にて全て連結されているので、いずれかのページに張力
を付与することができれば印刷ページにも張力が及ぶ。
これによって印刷ページの平面性が向上し、印刷時の印
刷ずれに起因する文字や画像の精細度を大きく改善する
ことが可能となる。特に、ページいっぱいに印刷を行う
場合には、印刷ページに張力を加える適当な場所がなく
なることも考えられるので、印刷ページと異なるページ
に張力を与えるようにすると都合がよい。また、他のペ
ージに比較して厚みの大きな表紙や裏表紙に張力を作用
させる手段を採用した場合、印刷時における冊子体の損
傷を確実に防止することができる。
(実施例) 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について詳
細に説明する。なお、図面では便宜上、一部を透視状態
で示してある。
第1図ないし第3図に示すように、銀行の通常などの
冊子体に印刷するための印刷装置は、ベース10と、ベー
ス10上に垂直に立設され互いに対向した一対の側板12,1
4とを備えている。そして、これらの側板12,14間には、
後述する、通帳のガイド機構,通帳のページをめくるめ
くり機構,通帳の送り機構,通常の印刷ページを保持す
る保持機構,通帳の印刷ページへの印刷機構,およびこ
れらの機構を駆動する種々の駆動機構などが配設されて
いる。
ガイド機構16は、装置の前壁に形成された入口17から
装置の後壁に形成された出口18まで連続して配設された
第1ないし第3の下部ガイド20a,20b,20cと、入口17か
ら出口18に向かって連続して配設された第1および第2
の上部ガイド22a,22bと、を備えている。第1および第
2の上部ガイド22a,22bは第1ないし第3の下部ガイド2
0a,20b,20cと平行に、かつ、通帳1の厚さよりもわずか
に大きな間隔をもって対向している。そして、これらの
各ガイドにより、入口17から出口18まで通帳を搬送する
ための搬送路23が規定されている。ただし、入口17近傍
部分において、第1の上部および下部ガイド20a,22aと
の隙間は十分に大きく設定されており、これにより、搬
送路23への通帳1の挿入が容易となっている。また、処
理の終了した通帳を第1の下部ガイド20aに沿って入口1
7側に排出することもできるようになっている。
第2の下部ガイド20bは、第1図に示すように、搬送
路23を規定する上昇位置と、搬送路23から下方に離間し
た下降位置(第14図参照)との間を回動可能に変位する
ように設けられており、印字動作時には、下部ガイド駆
動機構24により回動される。
この下部ガイド駆動機構24は第6図に示すように、回
動アーム25を備え、この回動アーム25は、第2の下部ガ
イド20bに連結された一端と、側板12に回動自在に支持
された他端とを有している。回動アーム25の他端は、カ
ム26,揺動レバー27,連結アーム28を介して、プランジャ
/ソレノイドユニット30に接続されている。第2の上部
ガイド20bは、プランジャ/ソレノイド30の通電時に同
図(b)の状態となっており、プランジャ/ソレノイド
ユニット30への通電が切断されると、第2の下部ガイド
20(b)は同図(a)に示すように、下降位置から上昇
位置へ回動される。
また、第2の上部ガイド22bは、第1図に示す前進位
置と後退位置(第12図参照)との間を、搬送路23に沿っ
て移動可能に設けられ、印刷動作時、上部ガイド駆動機
構29によって後退位置まで移動される。前進位置におい
て、第2の上部ガイド22bの前端は第1の上部ガイド22a
に隣接して位置し、後端は第3の下部ガイド20cのほぼ
中間と対向している。また、後退位置において、第2の
上部ガイド22bの前端は第3の下部ガイド20cの前端とほ
ぼ整列し、後端は出口18の近傍に位置する。
上部ガイド駆動機構29は第7図に示すように、第2の
上部ガイド22bの後端両側縁に固定された一対のスライ
ダ(一方のみ図示する)31と、各スライダ31が摺動自在
に係合した一対のガイドロッド32とを有している。ガイ
ドロッド32は、対応する側壁に固定され搬送路23と平行
に延びている。スライダ31は、側板12に基端部を回動自
在に取り付けられた回動アーム33の先端に係合してい
る。回動アーム33の基端部はカム34に固定され、側板12
に回動自在に取り付けられた揺動アーム35、そして連結
アーム36を介して、プランジャ/ソレノイドユニット37
に接続されている。そして、プランジャ/ソレノイドユ
ニット37に通電されると、スライダ31はガイドロッド32
に沿って出口18方向に向かって移動され(同図(b)か
ら同図(a)へ)、これにより、第2の上部ガイド22b
は後退位置へ移動される。
通帳1は、表紙1aが開かれた状態で、かつ、その綴じ
目1bが搬送路23の延出方向と直交する状態で、入口17を
介して搬送路内23へ挿入される。挿入された通常1は、
搬送機構38により搬送路23内を搬送される。この搬送機
構38は、第1図および第2図に示すように、搬送路23に
沿って互いに離間して配設された第1ないし第3の上部
送りローラ40a,40b,40cと、搬送路23を挟んで各上部送
りローラと対向して設けられた下部送りローラ41a,41b,
41cとを有している。下部送りローラ41a,41b,41cは、搬
送路23内において、上部送りローラ40a,40b,40cにそれ
ぞれ所定の圧接力にて転接している。また、それぞれの
下部送りローラ41a,41b,41cは同一の径に形成されてい
る。上部送りローラ40aと上部送りローラ40bとの間隔
は、開いた状態における通帳1の搬送路23の延出方向に
沿った長さよりも短く、かつ、表紙1aの上記長さよりも
長く設定されている。また、上部送りローラ40bと下部
送りローラ40c間の間隔は、表紙1aの長さよりも短く設
定されている。なお、第2の上部送りローラ40bを除く
各ローラは、側板12,14に架設された支軸により回転自
在に支持されている。
第3図に示すように、第2の上部送りローラ40bは2
個設けられ、搬送路23に対して直角に延びる支軸42に回
転自在に支持されている。この支軸42の両端はそれぞれ
支持アーム43に回転自在に支持され、さらに、支持アー
ム43は側板12,14に架設された支軸44に回動自在に支持
されている。したがって、第2の上部送りローラ40b
は、支持アーム43の回動に応じ、第2の下部送りローラ
41bに接触あるいは離間可能となっている。
また、一方の支持アーム43は、引張りバネ45を介して
圧接力調整機構 46に接続されている。つまり、圧接力調整機構46は第8
図に示すように、側板12に支軸47aにて回動自在に支持
された回動レバー47と、回動レバー47の一端に回転自在
に取り付けられたアイドラローラ48と、側板12に固定さ
れた駆動モータ(図示せず)の回転軸49に固定された偏
心カム50とを備えている。バネ45は回動レバー47の他端
に接続されており、アイドラローラ48は、引張りバネ45
の引張り力によって偏心カム50に接触している。同図
(b)に示す回動レバー47の圧接位置において、支持ア
ーム43は引張りバネ45により支軸44の回りで反時計方向
に付勢され、第2の上部送りローラ40bは第2の下部送
りローラ41bに所定の圧力にて圧接されている。そし
て、駆動モータによる偏心カム50の回転に伴って回動レ
バー47が時計方向に回動されると、引張りバネ45が同図
(a)のように縮み、第2の下部送りローラ41bに対す
る第2の下部送りローラ41bの圧接力が低減される。
第2図に示すように、送り機構38は、側板14に取り付
けられた駆動モータ52を備え、この駆動モータ52の駆動
軸に固定された駆動プーリ52aと第2および第3の下部
送りローラ41b,41cに支軸に固定された第2および第3
のプーリ51b,51cとには、無端ベルト53が巻装されてい
る。また、無端ベルト53に常に一定の張力を与えるため
に、無端ベルト53を一方向に付勢する張力調整機構55が
設けられている。また、第1の下部送りローラ41aの支
軸に固定された第1のプーリ51aと第2のプーリ51bとに
は無端ベルト54が巻装されている。したがって、駆動モ
ータ52が駆動されると、下部送りローラ41a,41b,41cは
同一の方向に回転される。また、これらの下部送りロー
ラ41a,41b,41cは同一の径を有しているので、同一の速
度で回転する。上部送りローラ40a,40b,40cは所定の圧
力で対応する下部送りローラ41a,41b,41cに接触してい
ることから、独立した駆動源を設けることなくすべての
上部送りローラ40a,40b,40cが下部送りローラ41a,41b,4
1cの回転に連動して回転される。したがって、通帳1
は、上部送りローラ40a,40b,40cと下部送りローラ41a,4
1b,41cとの間に挟まれた状態でこれらにより所定の方向
へ搬送される。
第1図ないし第5図に示すように、上部ガイド22a,22
bの上方には、通帳1の印刷ページが巻き付けられるプ
ラテンローラ56が配設されている。プラテンローラ56
は、搬送路23の延出方向に直角な方向に延び、そのプラ
テン軸57の両端はそれぞれ側板12,14に回転自在に支持
されている。そして、プラテンローラ56はプラテン駆動
機構58により回転される。プラテン駆動機構58は、側板
14に固定された駆動モータ59と、側板14に回転自在に取
り付けられているとともに小径の第2の従動プーリ60b
を一体に有する大径の第1の従動プーリ60aと、プラテ
ン軸57に固定された第3の従動プーリ60cとを備えてい
る。そして、駆動モータ59の駆動軸に固定された駆動プ
ーリ59aと第1の従動プーリ60aとには無端ベルト61aが
巻装され、第2の従動プーリ60bと第3の従動プーリ60c
とには無端ベルト61bが巻装されている。
めくり機構62の一部を構成する一対のめくりローラ63
が、プラテンローラ56の近傍で第2の上部ガイド22bの
上方に設けられている。第3図,第4図に示すように、
めくりローラ63はプラテン軸57と平行に延びる支軸64に
取り付けられ、この支軸64はその両端がローラホルダ66
に回転自在に支持されている。ローラホルダ66は、プラ
テンローラ56の両端でプラテン軸57に回動自在に支持さ
れている。そのため、ローラホルダ66は、プラテンロー
ラ56と独立して回動可能であるとともに、めくりローラ
63の支軸64とプラテン軸57との距離は常に一定に保たれ
ている。また、ローラホルダ66はガイド面66aを有し、
このガイド面66aはプラテンローラ56の外周面近傍から
めくりローラ63の外周面近傍まで、これらのローラ56,6
3の接線方向に沿って延びている。めくりローラ63の各
々の外周部は、摩擦係数の大きな物質、例えばゴムで形
成されている。
また、めくり機構62は、側板14に固定された駆動ロー
ラ67と、側板14に回転自在に取り付けられているととも
に小計の従動プーリ68を有する駆動ローラ69と、プラテ
ン軸57に回転自在に取り付けられた第1の従動ローラ70
と、めくりローラ63の支軸64に固定された第2の従動ロ
ーラ71とを備えている。駆動モータ67の駆動軸に固定さ
れた駆動プーリ67aと従動プーリ68との間には無端ベル
ト72が巻装されている。また、第3図からわかるよう
に、第1の従動ローラ70は駆動ローラ69およびおよび第
2の従動ローラ71に転接している。そのため、駆動モー
タ67が駆動されると、めくりローラ63はベルト72,プー
リ68,ローラ69,70,71を介して回転される。
さらに、第1図に示すように、めくり機構62は、ロー
ラホルダ66を回動させてめくりローラ63を所望の位置、
例えば通帳1の印刷ページに接触する位置へ移動させる
移動機構73を有している。移動機構73は第9図に示すよ
うに、側板12に固定された駆動モータ74と、側板12に回
動自在に支持された回動アーム75とを有している。回動
アーム75の先端部には長孔75aが形成され、この長孔75a
にローラホルダ66から突出したピン66bが挿入されてい
る。また、回動アーム75には、その支軸と同軸的にプー
リ76が固定されており、駆動モータ74の駆動軸に固定さ
れた駆動プーリ74aとプーリ76との間に無端ベルト77が
巻装されている。したがって、駆動モータ74を駆動する
ことにより、ローラホルダ66を所望の位置へ回動させる
ことができる。
第1図、第3図ないし第5図に示すように、チャッキ
ング機構80は、プラテンローラ56の軸方向両端面に設け
られた一対のチャッキング機構82と、これらのチャッキ
ング機構82を作動させる駆動部83とを有している。各チ
ャッキング機構82は、プラテンローラ56の端面にこのプ
ラテンローラ56とほぼ同軸的に設けられた支持板84と、
支持板84の周縁からプラテンローラ56の外周面に沿って
プラテンローラ56の軸方向に突出したチャッキングアー
ム85とを有している。支持板84には、その一端部に孔84
aが形成されている。そして、支持板84はワッシャ(図
示せず)および孔84aを介してプラテンローラ56にねじ
込まれたネジ86aによりプラテンローラ56の端面に回動
可能に取り付けられている。また、チャッキングアーム
85のプラテンローラ56と対向する面には、摩擦係数の大
きな弾性部材、例えばゴムからなる押圧パッド85aが固
定されている。
支持板84の端には連結部87が形成され、この連結部87
とプラテンローラ56の端面に立設された連結部88との間
に引張りバネ89が架設されている。したがって、支持板
84は引張りバネ89によりネジ86aを中心として時計方向
へ付勢され、その結果、チャッキングアーム85はプラテ
ンローラ56の外周面に押圧されている。
また、支持板84の孔84a側の端には、駆動部83と係合
する係合部90が形成されている。駆動部83は第10図に示
すように、チャッキング機構82の係合部90にそれぞれ当
接可能な一対の押圧爪91を有し、これらの押圧爪91は支
軸92に固定されている。支軸92は、側板12,14間に回転
自在に支持されプラテンローラ56と平行に延びている。
一方の押圧爪91は、側板12に固定されたプランジャ/ソ
レノイドユニット93に、連結ロッド94を介して接続され
ている。プランジャ/ソレノイドユニット93への通電時
には、押圧爪91は対応するチャッキング部材82の係合部
90から離間し、各部材82は引張りバネ89の付勢力によ
り、同図(a)に示すチャッキング位置に保持され
る。、印刷時にはまず、プランジャ/ソレノイドユニッ
ト93への通電が停止されており、押圧爪91は連結ロッド
94を介して、支軸92とともに矢印A方向に回動され、そ
れぞれチャッキング機構82の係合部90を押圧する。これ
により、チャッキング機構82は引張りバネ89の付勢力に
抗して、同図(b)に示す待機位置へ回動される。この
待機位置において、各チャッキングアーム85の押圧パッ
ド85aはプラテンローラ56の外周面から離間している。
その後、チャッキングアーム85とプラテンローラ56外周
面との間に印刷ページ1cが挿入された時点で、プランジ
ャ/ソレノイドユニット93へ通電される。これにより、
チャッキング機構82は引張りバネ89により再びチャッキ
ング位置へ回動され、チャッキングアーム85は、押圧パ
ッド85aを介して印刷ページ1cをプラテンローラ56の外
周面に押し付ける。したがって、印刷ページ1cは、チャ
ッキングアーム85とプラテンローラ56とにより挟持され
所定の位置に位置決め保持される。
第1図および第2図に示すように、プラテンローラ56
の上方には、印刷機構96が配設されている。印刷機構96
は、ヘッドユニット97およびリボンユニット98を備えて
いる。ヘッドユニット97は、側板12,14に回動自在に支
持された円弧状の支持アーム97aと、この支持アーム97a
の先端部に取り付けられてプラテンローラ56の上方に位
置した印刷ヘッド97bとを有している。また、リボンユ
ニット98は、側板12,14間に回転自在に支持された一対
のリール98a,98bと、一方のリール98aから引き出され、
印刷ヘッド97bとプラテンローラ56との間を通り、他方
のリール98bに巻き付けられたインクリボン98cとを有し
ている。印刷ヘッド97bはサーマルヘッドで構成されて
おり、インクリボン98cに熱を加えることにより熱転写
印刷を行う。インクリボン98cは、その送り方向に沿っ
て順に並んだYMCの3原色(およびブラックB)のイン
ク領域を備え、文字印刷はもちろんカラー画像の印刷も
可能となっている。
支持アーム97aは、側板14に固定されたプランジャ/
ソレノイドユニット99に、連結ロッド100を介して接続
されている。そして、通常、印刷ヘッド97bはプラテン
ローラ56から離間して保持されており、印刷時にプラン
ジャ/ソレノイドユニット99に通電されると、支持アー
ム97aとともに、プラテンローラ56外周面に接触する位
置へ回動される。
なお、上記の各動作は、機器内に配置したここでは図
示しない各種センサや、通帳1の搬送時間をもとにして
行われている。
次に、以上のように構成された印刷装置の動作につい
て、第11図から第19図を用いて説明する。なお、これら
の図面は第1図から動作の説明に必要な部分のみを抽出
した動作説明図である。
まず、図示しない別の機構を経て搬送されてきた通帳
1は、印刷装置の入口17を通して搬送路23内に挿入され
る。この際、通帳1は、その右ページに相当する表紙1a
が開かれた状態で搬送路23に挿入され、表紙1aの先端部
は第1の上部および下部送りローラ40a,41a間に挟持さ
れる。この状態で、搬送機構38の駆動モータ52が作動
し、通帳1は上部および下部送りローラ40a,41aにより
搬送路23内を出口に向かって搬送される。この際、通帳
1の先端は第2の上部および下部送りローラ40b,41b間
に挟持され、通帳1の搬送は連続して行われる。第11図
に示す状態では、図示しない圧接力調整機構46の回動レ
バー47は圧接位置に設定されており、第2の上部送りロ
ーラ40bは通帳1に対して、他の送りローラと等しい圧
力にて接触している。そして、通帳1の綴じ目1bが第2
のローラ40b,41b近傍に到達した時点で、駆動モータ52
が停止され、通帳1の搬送が停止される。
続いて、通帳1のページめくり動作が行われる。
第12図に示すように、上部ガイド駆動機構29によっ
て、第2の上部ガイド22bが後退位置へ移動され、通帳
1の左ページの上方が開放される。続いて、めくり機構
62の移動機構73の駆動モータ74が駆動し、ローラホルダ
66とともにめくりローラ63が、通常1の左ページの上
面、つまり印刷ページ1cの上面に接触する位置へ回動さ
れる。めくりローラ63は第13図に示すように、第2の下
部ガイド20bと共同して通帳1の左ページに十分な圧接
力を加える。この状態で、めくり機構62の駆動モータ67
が駆動し、めくりローラ63は矢印B方向へ回転される。
そして、印刷ページ1cがめくられ始める。なお、この
間、第2の上部送りローラ40bは圧接力調整機構46によ
り圧接位置に付勢されている。そのため、表紙1aは送り
ローラ40b,41b間、および送りローラ40c,41c間に挟持さ
れ、移動不能に保持されている。したがって、印刷ペー
ジ1cのめくり動作は安定して行われる。
印刷ページ1cがめくられは始めた時点で、第14図に示
すように、下部ガイド駆動機構24により第2の下部ガイ
ド20bが下降位置に回動され、それにより、2ページ目
以降の左ページが連続してめくり上げられることが防止
される。そして、印刷ページ1cは、めくりローラ63によ
り、第13図,第14図に示すような、波状に浮き上がった
状態にめくり上げられる。めくりローラ63が所定量回転
して、波状に浮き上がった印刷ページ1cの稜線、つまり
頂部1dがある程度の高さまで上昇すると、第15図に示す
ように、印刷ページ1cは自己の弾性により変形して、ロ
ーラホルダ66のガイド面66a上にもたれかかる。なお、
印刷ページ1cの頂部1dが所定の高さまで上昇すると、こ
の頂部がここでは図示しないセンサによって検出され、
めくりローラ63の駆動を停止する信号を出力する。
続いて、第15図に示すように、送り機構38により、下
部送りローラ41bないし41cが逆方向、つまり矢印C方向
に所定量回転され、通帳1は下部送りローラ41b,41cお
よび上部送りローラ40b,40cにより入口17に向かって搬
送される。同時に、チャッキング機構80の駆動部83が駆
動され、チャッキング部材82が退避位置へ回動される。
これにより、チャッキングアーム85はプラテンローラ56
の外周面から離間する。印刷ページ1cはローラホルダ66
のガイド面66aに沿って上方へ搬送され、その先端部は
プラテンローラ56の外周面上に達する。また、印刷ペー
ジ1cの先端部の両側部はチャッキングアーム85とプラテ
ンローラ56外周面との間に挿入される。
この状態で、チャッキング機構80の駆動部83が再び駆
動し、第16図に示すように、チャッキング部材82は、引
張りバネ89によりチャッキング位置に回動される。これ
により印刷ページ1cの先端部両側部はチャッキングアー
ム85とプラテンローラ56外周面とにより挟持され、所定
の位置に位置決めおよび保持される。第2の下部ガイド
20bは下降位置に位相されていることから、通帳1の左
ページは垂れ下がった状態となる。
続いて、第16図から第19図に示すように、移動機構73
により、ローラホルダ66とともにめくりローラ63が第1
の上部ガイド22a近傍まで回動される。また、印刷ペー
ジ1cがプラテンローラ56上に保持された状態で、プラテ
ン駆動機構58によりプラテンローラ56が所定角度だけ矢
印D方向に回転される。同時に、送り機構38が駆動さ
れ、通帳1を出口18方向へ搬送するように下部送りロー
ラ41b,41cが矢印E方向へ回転される。その結果、通帳
1の表紙1aには張力が作用し、この張力は通帳1の綴じ
目1bを介して印刷ページ1cにも作用する。そして、この
張力の作用により、印刷ページ1cの曲りや反りが除去さ
れ、平面性が確保される。また、送りローラの駆動と同
時に、圧接力調整機構46の駆動モータが駆動され、偏心
カム50が矢印F方向(第8図)に180゜回動して第17図
の状態となる。すると、アイドラローラ48を介して回動
アーム47が矢印G方向(第8図)へ回動され、引張りバ
ネ45が縮められる。したがって、支持アーム43を介して
第2の上部送りローラ40bに作用する付勢力が減少し、
第2の下部送りローラ41bに対するローラ40bの圧接力が
減少する。このため、ローラ40bは通帳1を搬送せず、
印刷ページ1cに適当な張力を付加するべく通帳1上を滑
りながら回転する。その結果、表紙1aを介して印刷ペー
ジ1cに過度の張力が作用することが防止され、通帳1の
損傷が防止される。このように、第2の上部および下部
送りローラ40b,41b、圧接力調整機構46、および送り機
構38は、印刷ページ1cに適切な張力を作用させるための
張力付加機構を構成している。なお、偏心カム50の回転
角を調整することにより、送りローラ40bの圧接力およ
び印刷ページに作用する張力を調整することができる。
次に、印刷機構96のプランジャ/ソレノイドユニット
99が作動され、第18図に示すように、印刷ヘッド97bが
プラテンローラ56に接触する位置へ回動される。これに
より、印刷ページ1cおよびインクリボン98cが印刷ヘッ
ド97bとプラテンローラ56との間に挟持される。
上記のようにして印刷ページ1cに張力を作用させた状
態で、印刷行程が行われる。つまり、第19図に示すよう
に、プラテン駆動機構58により印刷ページ1cとともにプ
ラテンローラ56が矢印D方向に所定角度回転される。同
時に、リボンユニット98の巻き取り側のリール98bが回
転され、インクリボン98cが矢印H方向へ所定量走行さ
れる。そして、この間に、印刷ヘッド97bによりインク
リボン98c上のインクが印刷ページ1c上に熱転写され、
文字、画像などの所望の情報が印刷される。なお、カラ
ー印刷する場合には、YMCの各色に関して、第18図およ
び第19図に示す工程を繰り返して行う。
また、印刷ページ1cの印刷終了後、さらに次のページ
に印刷を行う場合には、第14図に示す状態において、第
2の下部ガイド20bが上昇位置へ回動されるとともに、
めくりローラ63が通帳1の左ページを押圧しない位置へ
上昇される。続いて、送り機構38により、通帳1が入口
17方向へ搬送される。その際、ローラホルダ66のガイド
面66a上に位置した印刷ページ1cはめくりローラ63によ
って移動が妨げられ、その結果、右ページ側へ折り返さ
れる。そして、入口17方向への通帳1の搬送に伴い、印
刷ページ1cは最終的に完全に開かれる。その後、送り機
構38により、再び通帳1を出口18方向へ搬送して第12図
に示す状態へ戻すことにより、次のページのめくり動作
および印刷動作が可能となる。
以上のように構成された印刷装置によれば、印刷動作
時、通帳1の表紙1aに搬送方向への張力を付与すること
により、第16図から第19図に示すように、表紙1aと印刷
ページ1cとが略平面を構成するまでに引張り力を作用さ
せている。そして、仮にページ1cの次のページに印刷を
する場合を考えたとき、第16図から第19図における表紙
1aの位置には、表紙1aおよび印刷ページ1cがくるが、張
力は表紙1aと印刷ページ1cのどちらに加えても同様に平
面性を確保することができる。もちろん、表紙1aと印刷
ページ1cの両方に張力を加えてもよい。そしてこのよう
な手法を採用することにより印刷ずれが極めて減少さ
れ、高精細な文字や画像が印刷可能となる。また、通帳
など予めページに印刷が施されているものの所定の場所
(行,枠内など)に新たに印刷を行う場合にも、ページ
の正確な位置決めが行われるので、双方の印刷位置がず
れることがなくなる。
なお、本実施例では第2の上部,下部送りローラ40b,
41bにより引張り方向が通帳1の綴じ目と直角な方向に
一致しているが、印刷ページ1cに張力が加わる方向であ
ればいずれの方向に引張り力を作用させてもよい。もち
ろん、ローラ以外の機構を用いて張力を付与しても、同
様の作用効果を期待することができる。また、通帳1の
印刷ページ1cに印刷するために任意のページに張力を付
与するという特徴を実現するためには、本実施例に示し
た圧接力調整機構46を用いなくてもよく、従来からある
他の方法を用いて張力を付与しても構わない。
なお、本実施例の他の特徴として、第2の上部送りロ
ーラ40bの圧接力を調整する圧接力調整機構46がある。
つまりここでは、第2の上部送りローラ40bの回転速度
を一定として第2の上部,下部送りローラ40b,41bの圧
接力だけを変化させている。仮にこれとは逆に、第2の
上部,下部送りローラ40b,41bの圧接力を一定として第
2の上部送りローラ40bの回転速度だけを変化させた場
合を考える。回転速度の変更により張力を制御しようと
すると、印刷ページ1cがプラテンローラ56に巻装されて
ゆくに従って第2の上部送りローラ40bの回転方向を逆
方向にするなどの必要が生じる。そのため制御が難しく
なり、印刷ページの平面性が安定しない。あるいは通帳
1の綴じ目1bに無理な張力が加わって通帳1が著しく劣
化するなどの危険性もある。本実施例のように、第2の
上部,下部送りローラ40b,41bの圧接力を小さくして第
2の上部送りローラ40bに滑り状態を発生させれば、印
刷ページ1cがプラテンローラ56に徐々に巻装されていっ
た張力の変化が生じても、第2の上部,下部送りローラ
40b,41b間の滑り摩擦によって張力の余剰分だけ表紙1a
が第2の上部,下部送りローラ40b,41b間を摺動して移
動する。そのため、印刷ページ1cに作用する張力が自動
的に調整されて印刷ページ1cの平面性が確保される。
また、上記圧接力調整機構46により、第2の上部,下
部送りローラ40b,41bの圧接力を大きくすれば、通帳1
を搬送するだけの駆動力を発生させることができる。従
って、目的に応じて第2の上部,下部送りローラ40b,41
bの圧接力を変化させれば、通帳1に対して様々な動作
を行わせることが可能となる。これによって、通帳1の
搬送にのみ用いる独立した駆動手段を設ける必要がなく
なり、装置の小形化,簡略化が促進される。
また、上記圧接力調整機構46に係る第2の下部送りロ
ーラ41bは、送り機構38の駆動モータ52によって逆回転
制御が可能である。これによって通帳1はプラテンロー
ラ56方向へ搬送され、印刷動作へスムーズに移行するこ
とができる。また、第2の下部送りローラ41bは、通帳
1を移動不能に保持するべく停止制御も可能なので、先
にも述べたように、この逆回転制御と停止制御を用いる
ことにより複雑なページめくり動作を極めて容易に達成
することができる。
また、ガイド機構16の第2の下部ガイド20bは第14図
から第19図に示す如く、印刷動作時には下方に退避する
ようになっている。そのため、通帳1の裏表紙を含む複
数の左ページ(以下、ページ群という)が重力を影響で
垂れ下がり、結果的にこれらページ群の移動が妨害され
ることがない。つまり、仮に第2の下部ガイド20bが第1
3図の状態のまま印刷動作が行われてしまうとすると、
上記ページ群は第2の下部ガイド20bとめくりローラ63
とに挾まれた状態でめくりローラ63の表面に巻き付くよ
うな曲げ変形を起こしてしまい、ここに無理な力が加わ
ってしまう。一般に通帳などの冊子体の表紙や裏表紙
は、冊子体を保護するという目的から他のページに比べ
て厚みが大きい場合が多く、表紙あるいは裏表紙がこの
ような曲げ変形を受けると冊子体としての寿命に影響を
及ぼしてしまう。本実施例のようにページ群がその自重
で垂れ下がることができるようにすれば、ページ群が略
平面に保たれながら印刷動作が行われる。したがって、
通帳1の寿命を縮めることもなくなる。なお、第2の下
部ガイド20bを第2の上部ガイド22bと同様に、搬送方向
の平行に退避する構造としてもよい。
また、第16図から第19図に示すように、めくりローラ
63を第1の上部ガイド22aの近傍まで下方へ退避させる
ことも、先に述べた通帳1の曲げ変形および綴じ目1bの
剛性劣化を防止するために有利である。
また、プラテンローラ56とめくりローラ63とをローラ
ホルダ66にて接続する構成とすれば、両者の位置関係
(距離)は常に一定となる。従って、めくりローラ63に
よりいずれのページをめくっても、第2の下部送りロー
ラ41bを一定駆動することによって、このページが正確
にプラテンローラ56上の所定位置に位置決めされるよう
になる。
更に、プラテンローラ56とめくりローラ63との間にガ
イド面66aを設けることによって、このガイド面66aが印
刷ページ1cをプラテンローラ56へ誘導する搬送路の役割
を果たす。そのため、印刷ページ1cをプラテンローラ56
へ誘導する動作が極めてスムーズに行われる。特にガイ
ド面66aの配置状態は、プラテンローラ56とめくりロー
ラ63の両者の接線に略一致したものとすることが最も好
ましい。しかし、もちろんガイド面66aは搬送路の機能
を果たす限りにおいて例えば曲線面からなるものであっ
てもよい。このような構成とすることにより、印刷動作
に移行する際に印刷ページ1cが途中で引っ掛かったり巻
き込まれたりすることなく、確実にチャッキングアーム
85まで導かれる。
また、ガイド面66aを設けることにより、印刷ページ1
cとガイド面66aとは第15図に示すようにほぼ面接触する
ことになる。そのため、印刷ページ1cがプラテンローラ
56に巻装され始めるまで印刷ページ1cを安定な状態に保
持することができる。したがって、印刷ページ1cの先端
にのみ無理な力がかかって、この先端がプラテンローラ
56の外周面から浮き上がってしまうのを防止できる。
以上のことから、この実施例に係る冊子体用印刷装置
によれば、あらかじめ形成された冊子体の所定のページ
の所定の領域に複数回印刷する場合においても、文字や
画像を精度よく印刷することができるとともに、ページ
の全領域にわたって印刷する場合でも冊子体の損傷を防
止することができる。
続いて、図面を参照しながら本発明の第2の実施例に
ついて説明する。第20図から第24図は本発明に係る冊子
体用印刷装置の第2の実施例と動作様態を示す図であ
る。なお、第1の実施例と同一の構成要素には同一符号
を付して詳細な説明を省略する。また、図面は便宜上、
一部透視状態で示してある。
冊子体である通帳1は、綴じ目1bを通帳1の搬送方向
に対して直角な方向となるようにして本機構内を搬送さ
れるものであり、ここでは表紙1aが開かれた状態で図面
A方向に搬送されようとしている。通帳1の搬送方向に
は、通帳1の厚みよりやや大きめの間隔を有するよう
に、第1ないし第3の下部ガイド20a,20b,20cと、第1
ないし第2の上部ガイド22a,22b,22cが配設されてい
る。これらガイド20,22は搬送路23を形成し、ガイド20,
22間に通帳1が挿通され、搬送される。また、搬送路23
の所定位置には、搬送路23を挾んで上下に対向し接触す
るように第1の上部,下部送りローラ40a,41aおよび第
2の上部,下部送りローラ40b,41bが配置されている。
第1の上部,下部送りローラ40a,41aと、第2の上部,
下部送りローラ40b,41bの間の距離は、通帳1の搬送方
向長さよりも短く設定されている。また下部送りローラ
41a,41bは駆動モータ52の回転駆動力によって回転する
ものであり、駆動モータ52と第1の下部送りローラ41a,
および第1の下部送りローラ41aと第2の下部送りロー
ラ41bをそれぞれ連結するように巻装される無端ベルト5
3,54によって動力が伝達される。尚、ここでは第1の下
部送りローラ41aと第2の下部送りローラ41bの直径は等
しく、両者の回転が等速回転となるように設定されてい
る。第1の上部送りローラ40aおよび第2の上部送りロ
ーラ40bは、第1の下部送りローラ41aおよび第2の下部
送りローラ41bに対して所定の圧力にて接触しているが
独立の駆動源を持っておらず、下部送りローラ41a,41b
の回転駆動に伴いこれらに連動して回転する。第2の下
部送りローラ41bに接触する第2の上部送りローラ40bは
支持アーム43に保持されており、支持アーム43は支軸44
を中心に回転可能となっている。一方、支持アーム43の
端部には引張りバネ45の一端が接続しており、該引張り
バネ45はその他端を直動アクチュエータ14の直動軸14a
に接続している。直動アクチュエータ14を駆動すると、
直動軸14aの直動運動により引張りバネ45に張力が加わ
って支持アーム43を牽引・弛緩し、これにより第2の上
部送りローラ40bは第2の下部送りローラ41bに対しての
圧接力を変化させることが可能となる。なお、直動アク
チュエータ14を駆動しない状態の方が、第2の下部送り
ローラ41bに対する第2の上部送りローラ40bの圧接力が
大きい。
第2の上部,下部ガイド20b,22bの上部には、重ね合
わせ印刷に係る印刷機構96が配置されている。印刷ヘッ
ド97bはここで感熱式サーマルヘッドであり、インクリ
ボン98cに熱を与えることによって熱転写印刷を行う。
インクリボン98cは例えばYMCの3原色(およびブラック
B)のインク領域を具備したものであって、文字印刷は
もちろん、カラー画像を印刷することもできるように構
成されている。インクリボン98cを介して印刷ヘッド97b
と対向する位置にはプラテンローラ56が配置される。プ
ラテンローラ56は、ここでは図示しない駆動モータによ
りプラテン軸57を中心に回転運動可能である。プラテン
ローラ56の近傍には、プラテンローラ56と独立に回転運
動可能なめくりローラ63があり、両者は互いの支軸57,6
4の中心の距離を一定に保つようにローラホルダ66にて
連結されている。めくりローラ63の表面は摩擦係数の大
なる部分(例えばゴム)からなっている。尚、同図に示
すように、プラテンローラ56にはその側面に沿って切り
欠き56aが形成されており、プラテンローラ56の側面か
ら見たプラテンローラ56の輪郭は、ここでは曲線と直線
とによって構成されている。また、プラテンローラ56の
端面には回転軸86aを中心に回転可能なチャッキングア
ーム85が設けられている。このチャッキングアーム85の
前記プラテンローラ56側面に対向する部位には、摩擦係
数の大なる部材(例えばゴム)からなる押圧パッド85a
が固定されている。プラテンローラ56の端面には連結部
88が設けてあり、この連結部88とチャッキングアーム85
に設けられた回転軸86aとに両端を固定するように引張
りバネ89が配置されている。この引張りバネ89のバネ作
用のため、チャッキングアーム85には部材24が押圧パッ
ド85aに接触する方向に引張り力が働いているが、印刷
が行われていない時には、ここでは図示しないカムやピ
ンが作動してチャッキングアーム85はプラテンローラ56
から離れた位置に固定される。尚、プラテンローラ56の
めくりローラ63のそれぞれの側面を直線的に連結するよ
うに(両者の接線に略一致するように)、ローラホルダ
66にガイド面66aが固定されている。
なお、上記の各動作は、機器内に配置したここでは図
示しない各種センサや、通帳1の搬送時間などをもとに
して行われている。
続いて、上記構成を有する本実施例の動作を説明す
る。
まず、通帳1の搬送動作が行われる。第20図に示す如
く、ここでは図示しない別の機構を経て搬入されてきた
通帳1は、A方向に搬送されてゆくべく、同図左端に位
置している。ここでは通帳1の右ページ側に相当する表
紙1aの先端部が第1の上部,下部送りローラ40a,41a間
に挾されている状態であり、駆動モータ52の駆動力によ
る第1の下部送りローラ41aの回転によってA方向に搬
送が開始される。通帳1はガイド20a,22a間からガイド2
0b,22b間というように搬送路23内を移動してゆく。そし
て、第1の上部,下部送りローラ40a,41aと通帳1との
接触部位が通帳1の左ページ側先端部に到達する前に、
通帳1の右ページ側先端部が第2の上部,下部送りロー
ラ40b,41bに挾まれ、搬送が連続的に行われる。尚、第2
0図の状態にて、直動アクチュエータ14による引張りバ
ネ45の牽引力は、通帳1に対する第2の上部,下部送り
ローラ40b,41bの圧接力が第1の上部,下部送りローラ4
0a,41aの圧接力に等しくなるように制御されている。
次に、通帳1のページめくり動作が行われる。第21図
に示すように通帳1の綴じ目1bが第2の上部,下部送り
ローラ40b,41b付近まで搬送されると、駆動モータ52に
停止信号が送られ、通帳1の搬送が停止される。そして
第2の上部,下部送りローラ40b,41bは通帳1の表紙1a
を圧接し固定することにより、通帳1が移動しないよう
に保持する。このような状態となった後、第2の上部ガ
イド22bが搬送方向に退避し、続いてめくりローラ63が
下降して通帳1の左ページ(印刷ページ)1cに接触す
る。めくりローラ63は第2の下部ガイド20bをベースと
して印刷ページ1cに十分な圧接力を加える。めくりロー
ラ63は同図B方向に回転駆動され、これによって印刷ペ
ージ1cがめくられ始めると、第2の下部ガイド20bは下
方に退避して(第22図参照)、2ページ目以降が連続し
てめくられることが防止される。そして印刷ページ1cは
同図1c′のような浮き上がり状態となる。そして、めく
りローラ63が所定量回転してページ1cがある程度の浮き
上がり高さまでめくられると、同図1c″の如く印刷ペー
ジ1cがガイド面66a上にもたれかかるように変形する。
このとき、めくりローラ63の回転は停止され、2枚目以
降のページめくり動作は行われないように制御される。
次に、プラテンローラ56への印刷ページ1cの保持動作
が行われる。印刷ページ1cが第21図の状態となった後、
第2の下部送りローラ41bおよび第2の上部送りローラ4
0bが今までと逆方向に回転駆動され、通帳1をA方向と
反対の方向に移動する。すると、印刷ページ1cがガイド
面66aに沿って上方へ搬送され、プラテンローラ56表面
にまで到達する。そして、印刷ページ1c先端が押圧パッ
ド85a付近まで搬送されると、図示しないカムやピンの
解除によりチャッキングアーム85が引張りバネ89の引張
り力を受け、印刷ページ1cをプラテンローラ56に圧接し
固定する。そして上述したように第2の下部ガイド20b
は下方に退避しているので、通帳1は第3図に示すよう
に表紙1aを第2の上部,下部送りローラ40b,41bに、印
刷ページ1cをプラテンローラ56およびチャッキングアー
ム85にそれぞれ保持され、裏表紙を含む他のページ(ペ
ージ群)が垂れ下がった状態となる。
次に、印刷ページ1cへの印刷動作が行われる。印刷ペ
ージ1cがチャッキングアーム85に保持された後、めくり
ローラ63およびガイド面66aは、ここで図示しないロー
ラホルダ66を駆動する駆動モータにより、第23図に示す
如く支軸57を中心として第1の上部ガイド部22aの付近
にまで退避する。ここで駆動モータ52が再び駆動し、通
帳1の表紙1aをA方向に搬送するように駆動モータ52が
回転する。また、駆動モータ52の駆動と同時に直動アク
チュエータ14に制御信号が与えられて直動軸14aが伸長
し、第2の下部送りローラ41bに対する第2の上部送り
ローラ40bの押圧力がわずかに減少する。従って第2の
上部送りローラ40bは通帳1をA方向へは搬送せずに、
表紙1aにA方向への所定の張力を付与するべく空回りを
行う。結果的に表紙1aと印刷ページ1cとが一平面となる
ような状態になる。このような状態を保ちながらプラテ
ンローラ56がC方向へ回転駆動されてゆき、印刷ページ
1c上に印刷が行われる。印刷時には印刷ヘッド97bが印
刷ページ1cに対してインクリボン98cを押圧し、YMCを一
色づつ計3回の走査によって画像その他が印刷される。
もちろん1回の走査によって印刷を行うこともできる。
印刷ページ1cがプラテンローラ56に十分に巻装され、
印刷動作が通帳1の綴じ目1b付近にまで及んだとき、通
帳1は第24図に示すような状態になる。つまりプラテン
ローラ56の切り欠き56aの始点付近に綴じ目1bが対向
し、通帳1の表紙1aと裏表紙1dとが対向するまで開かれ
たものとなる。プラテンローラ56に切り欠き56aを形成
したために、表紙1aと裏表紙1dとは、互いが対向する状
態での開き角α(≠0゜)を有する。
このようにして印刷ページ1cへの印刷を終了すると、
上述した動作と逆の動作が行われ、通帳1は第21図の状
態に戻される。そして再び駆動モータ52を駆動して第2
の下部送りローラ41bを回転させることにより、通帳1
を次なる処理過程へと搬送する。また、更に次ページへ
の印刷を行う場合は、第21図にてめくりローラ63を通帳
1に圧力を与えない位置まで上昇すると共に、印刷ペー
ジ1cが1c″の状態のまま駆動モータ52を駆動して第2の
下部送りローラ41bを回転させ、通帳1をA方向と反対
の方向に移動する。通帳1の綴じ目1bがめくりローラ63
付近を通過する際、印刷ページ1cはめくりローラ63によ
って進路を妨害されるので、印刷ページ1cが右ページ側
に折り返され、最終的に印刷ページ1cは完全に開かれ
る。そして再び第2の下部送りローラ41bを逆方向つま
り通帳1をA方向に移動させるように回転させ、第21図
の状態に戻すことにより、次ページのめくり動作,印刷
動作が可能となる。
本実施例では、プラテンローラ56にはその側面に沿っ
て切り欠き56aが形成されている。これは第24図に示す
ように、プラテンローラ56に通帳1を完全に巻き付けた
状態であっても、表紙1aと裏表紙1dとが対向した状態で
の開き角α(≠0゜)を有するようにするためのもので
ある。もしもこの切り欠き56aが存在しないとすると、
通帳1の表紙1aと裏表紙1dとがほぼ逆開きの状態になっ
てしまい、綴じ目1bの剛性を劣化させ、やはり通帳1の
寿命に悪影響を及ぼすことになる。特に本実施例では表
紙1aに十分な張力を与えている方式を採用しているの
で、プラテンローラ56が断面円形状であると綴じ目1bが
完全に逆向きに折れ曲がってしまう。これに対し開き角
αがあれば、綴じ目1bには未処理ページの重み分の逆開
きのみが作用するだけで済む。もちろん、プラテンロー
ラ56の形状は種々変形することができ、開き角αを任意
に設定することができる。
また、第23図および第24図に示すめくりローラ63の下
方への退避も、先に述べた通帳1の曲げ変形および綴じ
目1bの剛性劣化を防止するために行われているものであ
る。
[発明の効果] 以上述べたように本発明の冊子体用印刷装置とすれ
ば、予め形成された通帳の所定のページの所定位置に複
数回印刷をする場合においても、高精細な文字や画像が
印刷可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の冊子体用印刷装置の内部構造
を示す両側面図、第3図は同じく内部構造を示す平面
図、第4図,第5図はプラテン駆動機構を示す斜視図お
よび側面図、第6図は駆動機構を示す側面図、第7図は
上部ガイド駆動機構を示す側面図、第8図は圧接力調整
機構を示す側面図、第9図は移動機構を示す側面図、第
10図は駆動部を示す側面図、第11図から第19図は第1の
実施例に係る冊子体用印刷装置の動作状態を示す図、第
20図から第24図は本発明の第2の実施例に係る冊子体用
印刷装置の動作状態を示す図である。 1……通帳 1a……表紙 1b……綴じ目 1c……印刷ページ 1d……裏表紙 16……ガイド機構 20,22……ガイド 23……チャッキングアーム 24……駆動機構 29……上部ガイド駆動機構 38……送り機構 40,41……送りローラ 46……圧接力調整機構 56……プラテンローラ 56a……切り欠き 62……めくり機構 63……めくりローラ 66a……ガイド面 73……移動機構 82……チャッキング機構 83……駆動部 96……印刷機構 97b……印刷ヘッド

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冊子体の所定の印刷ページのみを位置決め
    保持する保持手段と、 前記冊子体の任意のページに張力を与える張力発生手段
    と、 前記所定のページに印刷を行う印刷手段と、 を有することを特徴とする冊子体用印刷装置。
  2. 【請求項2】前記任意のページは、前記所定の印刷ペー
    ジとは異なるページであることを特徴とする請求項1記
    載の冊子体用印刷装置。
  3. 【請求項3】前記張力発生手段は、前記冊子体の搬送駆
    動力を発生する機能を有するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の冊子体用印刷装置。
  4. 【請求項4】冊子体の所定の印刷ページのみを巻装する
    断面非円形状の巻装手段と、 前記所定のページを前記巻装手段に対して位置決めする
    保持手段と、 前記所定のページに印刷を行う印刷手段と、 を有することを特徴とする冊子体用印刷装置。
  5. 【請求項5】前記巻装手段に対し前記所定の印刷ページ
    を、前記冊子体の表紙と裏表紙とが対向してなす角度が
    0゜とならないように巻装することを特徴とする請求項
    4記載の冊子体用印刷装置。
  6. 【請求項6】冊子体の所定のページに摩擦力を与えて前
    記所定のページをめくるページめくり手段と、 前記ページめくり手段によりめくられた前記所定のペー
    ジを巻装し、固定する巻装手段と、 前記ページめくり手段と前記巻装手段との間隔を略一定
    に保つための手段と、 を有することを特徴とする冊子体用印刷装置。
  7. 【請求項7】冊子体の任意のページに張力を作用させな
    がら、冊子体の所定の印刷ページのみを保持し、前記印
    刷ページに印刷を行うことを特徴とする冊子体への印刷
    方法。
  8. 【請求項8】前記任意のページは前記所定の印刷ページ
    とは異なるページであることを特徴とする請求項7記載
    の冊子体への印刷方法。
  9. 【請求項9】前記所定の印刷ページと前記任意のページ
    とを除いた他のページを、その自重で垂れ下がった状態
    にて印刷することを特徴とする請求項7記載の冊子体へ
    の印刷方法。
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