JP3017707B2 - パチンコ機の弾球槌製造用の治具及びそれを用いた弾球槌の製造方法 - Google Patents

パチンコ機の弾球槌製造用の治具及びそれを用いた弾球槌の製造方法

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JP3017707B2 JP9346271A JP34627197A JP3017707B2 JP 3017707 B2 JP3017707 B2 JP 3017707B2 JP 9346271 A JP9346271 A JP 9346271A JP 34627197 A JP34627197 A JP 34627197A JP 3017707 B2 JP3017707 B2 JP 3017707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の弾球
製造用の治具及びそれを用いた弾球槌の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機の弾球槌としては、本出願人
の特公昭51−898号公報に記載されているように、
非円形穴が打ち抜き加工された鋼板製の本体部分の先端
を切削加工してテーパ部とし、このテーパ部に槌先バネ
を取り付けたものが知られている。ところが従来は槌先
バネ自体のバネ性を利用してテーパ部に取り付けていた
ので、一日に何万回も弾球を繰り返すうちに槌先バネが
緩んで脱落したり、テーパ部の回りに回転して槌先バネ
の巻き終いの位置が変化し、球飛びが安定しなくなるお
それがあった。
【0003】またこのような弾球槌を製造するために
は、金属板を打ち抜き加工した素材を治具により旋盤に
取り付け、素材の先端部をテーパ状に切削する方法が採
用されている。しかし、弾球槌のテーパ部の角度や、弾
球槌の回転中心となる非円形穴からテーパ部までの距離
などがパチンコ機のメーカー毎に異なるため、弾球槌の
製造の際には多種類の治具を要し、治具の交換に多くの
手数を要するという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、槌先バネの緩みのない弾球槌の製造
方法を提供するとともに、メーカー毎に異なる形状の弾
球槌を頻繁に治具を交換することなく製造することがで
きる弾球槌製造用の治具を提供することを目的としてな
されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めになされた本発明は、旋盤により素材の先端部を切削
するために用いられる治具であって、旋盤の主軸上に固
定される治具本体に、素材の非円形穴を挿入するための
ピンと、治具本体上でスライドさせることによって治具
本体に対する素材の角度を調節できる枕とを設けたこと
を特徴とするパチンコ機の弾球槌製造用の治具を第1の
発明とするものである。
【0006】さらに前記の治具により、金属板を非円形
穴とともに打ち抜き加工した素材を旋盤の主軸上に固定
し、その先端部をテーパ状に切削するとともに、先端部
の基部にこのテーパ部に嵌合される槌先バネの巻き終い
を固定する環状のむすび部を切削することを特徴とする
パチンコ機の弾球槌の製造方法を第2の発明とするもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明
のパチンコ機の弾球槌を示すもので、1は肉厚鋼板等の
金属板を打ち抜き加工した弾球槌の細長い本体部分、2
は弾球槌をパチンコ機の弾球軸に回転しないように取り
付けるために、本体部分1の基端寄りの位置に設けられ
た角穴や小判穴のような非円形穴である。この本体部分
1の上部は側方に湾曲しており、その先端に切削加工に
よりテーパ部3が一体に形成されている。
【0008】このテーパ部3の基部には、環状のむすび
部4が形成されている。むすび部4はテーパ部3の基部
を切削加工して形成されたものである。5はこのテーパ
部3に取り付けられる槌先バネである。この槌先バネ5
は両端部を密に巻いたつる巻きバネであり、その巻き終
い6は径が細く巻かれて上記のむすび部4に密に挿入さ
れるようになっている。このため、テーパ部3に挿入さ
れた槌先バネ5は脱落のおそれがなくなり、また巻き終
い6が回転することによる球飛びの不安定を防止するこ
とができる。
【0009】次にこのようなパチンコ機の弾球槌の製造
方法を、弾球槌製造用の治具とともに説明する。図2は
肉厚の金属板を打ち抜き加工して得られた素材10を示
す図であり、全体は細長く、テーパ部3を削り出すため
の先端部をほぼ90°の角度で屈曲させた形状となって
いる。素材10の基端寄りの位置には非円形穴2が同時
に打ち抜き加工されている。このように外形と非円形穴
2とをプレス金型で同時に打ち抜くことにより、正確な
成形精度を得ることができる。
【0010】図3は本発明の弾球槌製造用の治具を示す
斜視図であり、11は治具本体、12は素材10の非円
形穴2を挿入するためのピン、13は治具本体11上で
スライドさせることにより位置調節できるよう設けられ
た枕である。治具本体11には治具を旋盤の主軸上に固
定するための取付け孔14が設けられている。ピン12
は例えば図4(A) に示すように素材10の非円形穴2と
同形状の角型の突起15を持つピンであっても、あるい
は図4(B) に示すように素材10の非円形穴2をがたつ
きなく保持できる丸型の突起15を持つピンであっても
よい。特に図4(B) に示すように偏心位置に突起15を
設けておけば、ピン12の治具本体11への取付け角度
を変化させることにより、素材10の非円形穴2の保持
位置を変えることができる利点がある。
【0011】枕13は長孔16を持ち、この長孔16に
貫通するボルト17により治具本体11上に位置調節で
きるように取り付けられている。また枕13は長孔16
に対して傾斜する側面18を持ち、この側面18で図5
に示すように素材10の背面を支持する。このため、枕
13を治具本体11上でスライドさせることにより、図
5に示すように治具本体11に対する素材10の取付け
角度を調節することができる。
【0012】この治具は図6に示すように旋盤の主軸上
に取り付けられており、治具本体11上に素材10をセ
ットしたうえ、上下のチャック19、19で挟み付ける
ようにして素材10を治具本体11に確実に固定する。
このとき、素材10の先端部が主軸の回転中心軸と一致
するようにする。そして図7に示すように各種のバイト
20を用いて先端部をテーパ状に切削してテーパ部3を
形成するとともに、その基部に環状のむすび部4を切削
して図8の形状とする。そしてテーパ部3に槌先バネ5
を取り付けてその巻き終い6をむすび部4に挿入して固
定すれば、図1に示した通りの弾球槌を得ることができ
る。
【0013】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば槌先バネ
の緩みのおそれのない弾球槌を容易に製造することがで
きる。しかもパチンコ機のメーカー毎に異なる角度や距
離を有する弾球槌を、治具の簡単な調整だけで製造する
ことができるため、従来のように多種類の治具を必要と
せず、治具の交換に多くの手数を要することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造したパチンコ機の弾球槌を示
す正面図である。
【図2】素材を示す正面図である。
【図3】治具を示す斜視図である。
【図4】ピンの斜視図である。
【図5】治具上に素材をセットした状態を示す正面図で
ある。
【図6】旋盤への取付け状態を示す斜視図である。
【図7】切削状態を示す正面図である。
【図8】切削された素材を示す正面図である。
【符号の説明】
1 弾球槌の本体部分 2 非円形穴 3 テーパ部 4 環状のむすび部 5 槌先バネ 6 槌先バネの巻き終い 10 素材 11 治具本体 12 ピン 13 枕 14 取付け孔 15 突起 16 長孔 17 ボルト 18 枕の傾斜する側面 19 チャック 20 バイト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋盤により素材の先端部を切削するため
    に用いられる治具であって、旋盤の主軸上に固定される
    治具本体に、素材の非円形穴を挿入するためのピンと、
    治具本体上でスライドさせることによって治具本体に対
    する素材の角度を調節できる枕とを設けたことを特徴と
    するパチンコ機の弾球槌製造用の治具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の治具により、金属板を
    非円形穴とともに打ち抜き加工した素材を旋盤の主軸上
    に固定し、その先端部をテーパ状に切削するとともに、
    先端部の基部にこのテーパ部に嵌合される槌先バネの巻
    き終いを固定する環状のむすび部を切削することを特徴
    とするパチンコ機の弾球槌の製造方法。
JP9346271A 1997-12-16 1997-12-16 パチンコ機の弾球槌製造用の治具及びそれを用いた弾球槌の製造方法 Expired - Fee Related JP3017707B2 (ja)

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JP4643816B2 (ja) * 2000-11-13 2011-03-02 有限会社浅間 パチンコ玉発射用槌加工機のチャッキング装置
JP4679712B2 (ja) * 2000-11-13 2011-04-27 有限会社浅間 槌先端切削加工機に槌先端部バネ挿入装置を組み込んだ専用加工機
JP5374790B2 (ja) * 2009-10-23 2013-12-25 株式会社浅間製作所 遊技機の弾球槌の製造方法および弾球槌

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