JP3017269U - 簡易火災警報器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】周囲温度が上昇すると、温度センサが温度を感
知して変形し、スイッチがオンとなってブザーが作動し
て警報を発する簡易火災警報器を提供することにある。 【構成】壁等に吊下げることができる吊下げ用紐６を有
するケース本体１と、このケース本体１の内部に設けら
れた電池１０およびブザー１２と、前記ケース本体１の
下面に露出して設けられたバイメタル１７と、前記ケー
ス本体１の内部に設けられ前記バイメタル１７が設定温
度を感知したときスイッチ１８がオンし、前記ブザー１
２を作動させて警報する発振回路１５とを具備したこと
を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、温度を感知して警報を発生する簡易火災警報器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に火災警報器は、火災を発見したときに警報器のボタンを押して周囲の 人に火災の発生を知らせるタイプのものと、ビル等の天井に埋設もしくは取り付 け、火災の発生によって室内温度が異常に上昇したとき温度センサが感知して警 報を発するタイプのもの、あるいは警報と同時に水を噴出して消火するものが知 られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の火災警報器はビル等の壁や柱あるいは天井等に固定的 に設置されるもので、ビルの建設と同時に設置および配線、配管されるものであ る。したがって、大掛かりな工事となり、据付費用も膨大となる。しかも、従来 の火災警報器は、ガス器具、電熱器等の近傍に据え付けることができず、ガス器 具、電熱器等が異常過熱を起こしても温度センサが即座に感知しなかったり、火 災が発生して初めて温度センサが感知して警報を発することが多い。また、ガス 器具、電熱器等の設置場所が変更になっても、火災報知器を一緒に移すには工事 が必要となり、不経済である。

【０００４】 この考案は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、 ガス器具、電熱器等の近傍に据え付けることができ、ガス器具、電熱器等が異常 過熱を起こしたとき、即座に感知して警報を発することができ、火災を未然に防 止できると共に、吊下げ用紐によってどんな場所にも吊下げることができる便利 な簡易火災警報器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案は、前述した目的を達成するために、請求項１は、吊下げ用紐を有 するケース本体と、このケース本体の内部に設けられた電池およびブザーと、前 記ケース本体の外表面に露出して設けられた温度センサと、前記ケース本体の内 部に設けられ前記温度センサが設定温度を感知したとき前記ブザーを作動させて 警報する発振回路とを具備したことを特徴とする。

【０００６】 請求項２は、吊下げ用紐を有するケース本体と、このケース本体の内部に設け られた電池およびブザーと、前記ケース本体の下面に露出して設けられたバイメ タルと、前記ケース本体の内部に設けられ前記バイメタルが設定温度を感知した ときスイッチがオンし、前記ブザーを作動させて警報する発振回路とを具備した ことを特徴とする。

【０００７】 請求項３は、吊下げ用紐を有するケース本体と、このケース本体の内部に設け られた電池およびブザーと、前記ケース本体の下面に露出して設けられ設定温度 以上を感知したときオンして前記ブザーを作動させ、設定温度以下を感知したと きオフして前記ブザーの作動を停止させるバイメタルスイッチとを具備したこと を特徴とする。

【０００８】

【作用】

ガス器具、電熱器等の消し忘れ、あるいは何らかの原因によって異常過熱を 起し、周囲温度が上昇し、設定温度、例えば７５℃以上に達すると、バイメタル が温度を感知して上向きに円弧状に変形する。バイメタルが変形すると、そのバ イメタルによってスイッチがオンとなり、発振回路を介してブザーが作動し、警 報を発する。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は簡易火災警報器の全体を示し、図２は火災警報器の内部構造を示し、図 ３は回路図を示す。図中１はケース本体を示し、これはプラスチック材料によっ て形成された分割可能な上部ケース２と下部ケース３とからなり、全体として例 えば直径が７〜８ｃｍの偏平球状に構成されている。上部ケース２と下部ケース ３の周壁には複数のスリット４が設けられている。上部ケース２の天頂部にはボ ス５が設けられ、このボス５には金属ワイヤ等の不燃材料によって形成された吊 下げ用紐６が接続され、ケース本体１を柱、壁等に吊下げることができるように なっている。下部ケース３の下端中央部には後述する温度センサが設けられる開 口部７が設けられている。

【００１０】 前記ケース本体１の内部には絶縁材料からなる円板状のベース８が収納されて おり、これは下部ケース３に対してビス等によって水平状態に取り付けられてい る。ベース８の上面には電池収納部９が設けられ、この電池収納部９には例えば 単３電池１０を３本直列に接続する端子板１１が設けられている。ベース８の下 面にはスピーカからなるブザー１２が設けられている。

【００１１】 さらに、前記ベース８の下面には複数本のボス１３が下方に向かって突設され ており、これらボス１３にはプリント基板１４が取り付けられている。このプリ ント基板１４には発振回路１５が設けられている。また、プリント基板１４の下 面中央部には円筒状のホルダ１６が固定されており、このホルダ１６の下端部は 前記下部ケース３の開口部７に嵌合されている。

【００１２】 ホルダ１６の下端開口には開口を閉塞するように温度センサとしての円板状の バイメタル１７が装着されている。このバイメタル１７は例えば７５℃を感知し たとき上向きに円弧状に変形するように温度設定されており、設定温度以下では 平坦状に保持している。このバイメタル１７の上部に位置するホルダ１６の内部 にはスイッチ１８が設けられている。このスイッチ１８はバイメタル１７の上向 きの変形によってオンし、バイメタル１７が平板状に復帰するとオフするように なっている。

【００１３】 前記電池１０、ブザー１２、発振回路１５およびスイッチ１８は、図３に示す ように配線されている。すなわち、直列に接続された電池１０とスイッチ１８の 両端子間は発振回路１５を介してブザー１２に接続されて閉回路を構成しており 、バイメタル１７の変形によってスイッチ１８がオンすると、発振回路１５を介 してブザー１２が作動し、警報を発するようになっている。

【００１４】 このようにケース本体１には電池１０、ブザー１２、発振回路１５およびスイ ッチ１８が内蔵され、下部ケース３の下面にはバイメタル１７が外部に露出して 設けられている。この火災警報器を一般家庭の台所、事務所等の給湯室、レスト ラン等の厨房室あるいは実験室等のガス器具、電熱器等を使用する場所の柱、壁 等に吊下げ用紐６によって吊下げる。

【００１５】 消し忘れ、あるいは何らかの原因によってガス器具、電熱器等が異常過熱を起 し、周囲温度が上昇し、設定温度、例えば７５℃以上に達すると、バイメタル１ ７が温度を感知して上向きに円弧状に変形する。バイメタル１７が変形すると、 そのバイメタル１７によってスイッチ１８がオンとなり、発振回路１５を介して ブザー１２が作動し、警報を発する。したがって、ガス器具、電熱器等が異常過 熱していることが周辺の人に知らせることができ、ガス器具、電熱器を止めるな どの緊急時の対策を取ることができる。このため、火災の発生を未然に防止でき ると共に、火災の発生に際しても初期消火でき、大火を防止できる。ガス器具、 電熱器を止めたり、消火を行って周囲の温度が設定温度以下になると、スイッチ １８はオフとなり、ブザー１２の作動は停止する。したがって、ブザー１２が鳴 ったままになることはなく、電池１０の消費を防止できる。

【００１６】 また、この火災警報器は吊下げ用紐６によって吊下げるタイプであるため、ど んな場所でも吊下げることができ、また小型であるために場所を取らず、邪魔に なることもない。

【００１７】 なお、前記一実施例においては、ケース本体１を偏平球状に形成したが、真球 状でもよく、また楕円、四角形でもよく、その形状は限定されるものではない。 また、バイメタル１７によってスイッチ１８をオンするようにしたが、これらを 一体にしたバイメタルスイッチ、または各種温度センサでもよい。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、ガス器具、電熱器等の消し忘れ、 あるいは何らかの原因によって異常過熱を起して周囲温度が上昇すると、温度セ ンサが温度を感知して変形し、スイッチがオンとなってブザーが作動し、警報を 発する。したがって、ガス器具、電熱器等が異常過熱していることが周辺の人に 知らせることができ、ガス器具、電熱器を止めるなどの緊急時の対策を取ること ができる。このため、火災の発生を未然に防止できると共に、火災の発生に際し ても初期消火でき、大火を防止できる。また、ガス器具、電熱器を止めたり、消 火を行って周囲の温度が設定温度以下になると、スイッチはオフとなり、ブザー の作動は停止するため、電池の消費を防止できる。

【００１９】 また、この火災警報器は吊下げ用紐によって吊下げるタイプであるため、どん な場所でも吊下げることができ、また小型であるために場所を取らず、邪魔にな ることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す簡易火災警報器の正
面図。

【図２】同実施例の火災警報器の内部構造を示す縦断正
面図。

【図３】同実施例の電気回路図。

【符号の説明】

１…ケース本体、６…吊下げ用紐、１０…電池、１２…
ブザー、１７…バイメタル、１８…スイッチ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊下げ用紐を有するケース本体と、この
   ケース本体の内部に設けられた電池およびブザーと、前
   記ケース本体の外表面に露出して設けられた温度センサ
   と、前記ケース本体の内部に設けられ前記温度センサが
   設定温度を感知したとき前記ブザーを作動させて警報す
   る発振回路とを具備したことを特徴とする簡易火災警報
   器。
2. 【請求項２】 吊下げ用紐を有するケース本体と、この
   ケース本体の内部に設けられた電池およびブザーと、前
   記ケース本体の下面に露出して設けられたバイメタル
   と、前記ケース本体の内部に設けられ前記バイメタルが
   設定温度を感知したときスイッチがオンし、前記ブザー
   を作動させて警報する発振回路とを具備したことを特徴
   とする簡易火災警報器。
3. 【請求項３】 吊下げ用紐を有するケース本体と、この
   ケース本体の内部に設けられた電池およびブザーと、前
   記ケース本体の下面に露出して設けられ設定温度以上を
   感知したときオンして前記ブザーを作動させ、設定温度
   以下を感知したときオフして前記ブザーの作動を停止さ
   せるバイメタルスイッチとを具備したことを特徴とする
   簡易火災警報器。