JP3017172B2 - 風力発電装置 - Google Patents

風力発電装置

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JP3017172B2
JP3017172B2 JP23486798A JP23486798A JP3017172B2 JP 3017172 B2 JP3017172 B2 JP 3017172B2 JP 23486798 A JP23486798 A JP 23486798A JP 23486798 A JP23486798 A JP 23486798A JP 3017172 B2 JP3017172 B2 JP 3017172B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/74Wind turbines with rotation axis perpendicular to the wind direction

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風のエネルギーを
回転エネルギーに変換することによって発電装置を運転
する風力発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、風のエネルギーを回転エネルギー
に変換するものとしては、風力発電があった。上記風力
発電は、風を利用してプロペラを回転させることによ
り、発電装置を駆動していた。プロペラ式の発電装置
は、高い鉄塔を設けたり、あるいはプロペラの作製に特
殊な技術を必要とした。プロペラを使用しない安価な風
力発電装置としては、たとえば、特開平10−4722
7号公報に記載されたエネルギー変換装置がある。上記
公報に記載されている技術は、風を受ける平面からなる
ブレードの自転と、当該ブレードの自転方向と同方向に
公転する出力軸とからなり、ブレードの回転をチェーン
と歯車機構とによって伝達している。
【0003】また、特公昭56−12709号公報に記
載されている風車は、風を受けて仕事をする作用側にお
いて、より効率的に風を受け、他側の抵抗側において、
翼の抵抗を少なくするようにしている。すなわち、上記
公報の発明は、各翼板毎に方向舵を対応させ、この方向
舵が検出する相対的な風向によって、各翼板を最適な向
きに設定している。さらに、特開昭56−27078号
公報に記載されている風車は、主回転軸とクランク軸と
の間隔を調整して、羽の仰角を風速に応じた最適の角度
にすることによって最大の効率を得ようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエネルギー
変換装置は、水平方向にチェーンが配置されているた
め、チェーンがその重力により弛み、常に補修等が必要
であると共に、機械的に滑らかな回転ができるか否かが
問題である。また、ブレードは、平面であるため、固定
軸の重量摩擦、チェーン等の摩擦のため、方向舵の共廻
り等、方向舵が正しい風向を保持できない恐れがある。
【0005】また、ブレードの自転トルクが不足のた
め、チェーン等の伝達機構の損失が大きいという問題が
ある。特開昭54−35544号公報および特開昭56
−27078号公報に記載されている風車は、いずれ
も、風向きに対して、翼の向きを効率のよい最適な角度
に設定しようとするものである。
【0006】以上のような課題を解決するために、本発
明は、弱い風のエネルギーを受けても滑らかに一定方向
に回転を始める回転トルクを容易に得ることができる風
力発電装置を提供することを目的とする。本発明は、エ
ネルギー変換あるいは風力発電に使用する縦中心線を線
対称にして、互いに反対方向で、幅と比べて大きい曲率
半径を有する円弧からなり、かつ横断面が常に同じ形状
の板部材からなる複数の湾曲羽根が安定して一定方向に
回転する風力発電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の風力発電装置
は、風のエネルギーを回転エネルギーに変換して発電装
置を運転するもので、上記発電装置に連結されている
力回転軸11に取り付けられた複数のアーム14、14
1と、上記各アーム14、141に回動自在で、常に回
転トルクを発生させるように取り付け位置をずらして配
置されていると共に、縦中心線を線対称にして、互いに
反対方向で、幅と比べて大きい曲率半径を有する円弧か
らなる複数の湾曲羽根21と、上記複数の湾曲羽根21
によって、上記出力回転軸11に回転トルクを発生させ
る実行角を得る回転トルク発生実行角制御歯車機構2
4、25と、上記回転トルク発生実行角制御歯車機構2
4、25に一端を回動自在にそれぞれ連結されている
ランク棒27と、上記クランク棒27の他端に回動自在
で、上記各湾曲羽根21の縦中心に設けられた回転軸に
それぞれ連結されたかぎ型クランク28と、上記回転ト
ルク発生実行角制御歯車機構24、25に連結され、上
記出力回転軸11が最大の回転トルクを発生させるよう
にする歯車機構22、221、222および風向舵22
とから構成され、上記回転トルク発生実行角制御歯車
の中心軸と当該回転トルク発生実行角制御歯車に設けら
れ、クランク棒を回動自在に連結した枢軸、および上記
かぎ型クランクの回動ピンと上記湾曲羽根の中心軸をそ
れぞれを結ぶ長さが同で、平行リンクを形成しながら回
転することを特徴とする
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の風力発電装置は、風の
ネルギーを回転エネルギーに変換して出力回転軸を回転
させ、発電機を運転するものである。上記出力回転軸
は、たとえば、四つのアームを十字状に組み、その中心
に取り付けられている。湾曲羽根は、縦中心線を線対称
にして、互いに反対方向で、幅と比べて大きい曲率半径
を有する円弧からなる。上記湾曲羽根は、上記各アーム
に回動自在で、常に回転トルクを発生させるように、位
置をずらして取り付けられている。
【0009】上記各湾曲羽根の縦中心に設けられた回転
軸は、回動自在に設けられたかぎ型クランクおよびクラ
ンク棒を介して、回転トルク発生実行角制御歯車機構に
連結されている。出力回転軸に回動自在に取り付けられ
ている歯車機構は、各回転トルク発生実行角制御歯車機
構と連結されていると共に、上記出力回転軸が最大の回
転トルクを発生させるように歯車機構および風向舵に接
続されている。上記各回転トルク発生実行角制御歯車機
構、かぎ型クランク、およびクランク棒は、その接続部
において、不要な力を吸収したり、あるいは梃の力とし
て風による不所望の動きに対しても、一方向への回転を
続けさせる。また、上記回転トルク発生実行角制御歯車
の中心軸と当該回転トルク発生実行角制御歯車に設けら
れ、クランク棒を回動自在に連結した枢軸、および上記
かぎ型クランクの回動ピンと上記湾曲羽根の中心軸は、
それぞれを結ぶ長さが同で、平行リンクを形成し、これ
らの平行リンクが常に平行な状態で回転する
【0010】回転トルク発生実行角制御歯車機構と他の
歯車機構とによって連結されている風向舵は、風向角に
よって、上記湾曲羽根の風向角を最大から最小に調整で
きる。上記風向角の調整は、手動、自動、あるいは遠隔
操作が可能なようにすることができる。また、上記歯車
機構は、風向舵が多少方向を変えても、この部分により
吸収されるので、好都合である。
【0011】上記風向舵は、上記複数の湾曲羽根が取り
付けられているアームより下部に取り付けることができ
る。上記風向舵は、風の予測速度によって、調整する必
要があるため、手動で調整する場合、一番上に取り付け
るより、下方に取り付けた方が有利である。
【0012】上記湾曲羽根は、横断面の厚さが全て同じ
板状部材にすることができ、これらが曲げられている。
当該板状部材は、プラスチック、鉄、ステンレス、銅、
アルミニウム、これらの合金等板材を加工したり、鋳
造、成形等により作製することができる。また、上記湾
曲羽根の代わりに平面羽根として、その両端に、トラッ
プを付けることができる。
【0013】上記湾曲羽根は、前記と同じ板材であり、
一面が平面から構成され、他面において、断面が厚い中
心部と薄い端部とから構成され、縦中心線に対して線対
称にすることができる。前記湾曲羽根の形状は、前記板
材を湾曲させるものよりベルヌーイ効果を大きく発揮す
ることができ、自然に一方向の回転が与えられる。
【0014】上記複数の湾曲羽根の表面は、広告媒体と
して利用することができる。上記湾曲羽根は、幅と比べ
て大きい曲率半径を有する円弧からなっているため、遠
くから見ると平面に見える。したがって、この大きな
面積を利用して、広告媒体として使用するのに適してい
る。また、上記湾曲羽根は、低速で自転しながら公転す
るため、人目を引く広告媒体となる。上記湾曲羽根は、
縦中心線に対する線対称であり、曲率半径が大きいた
め、文字や画像を見易くすることができる。
【0015】上記複数の湾曲羽根の表面は、表示媒体と
して利用することができる。上記湾曲羽根は、面積が大
きいため、表示媒体として使用するのに適している。ま
た、上記湾曲羽根は、低速で自転しながら公転するた
め、人目を引く表示媒体となる。上記湾曲羽根は、表示
媒体として、たとえば、案内板等があり、日中発電装置
により発電して、蓄電池を充電しておき、夜間、発電し
て蓄電池を充電しながら電源として使用でき、案内板の
照明になる。
【0016】
【実 施 例】図1は本発明の一実施例で、風を利用し
た風力発電装置を説明するための概略斜視図である。図
2は本発明の一実施例を保持枠に取り付けた状態を示す
正面概略図である。図1および図2において、出力回転
軸11は、出力回転軸保持用自動調心玉軸受12と、ス
ラストベアリング13とによって回転自在に保持されて
いる。また、上記出力回転軸11は、たとえば、十字状
下部アーム14および同じく平行になっている十字状上
部アーム141が一体になって回転するように取り付け
られている。スラストベアリング13の下方には、出力
回転軸11のラジアル荷重を負荷する自動調心ラジアル
ベアリング15が設けられている。
【0017】さらに、出力回転軸11は、下端にプーリ
ー16が取り付けられており、ベルト17を介して、た
とえば、発電装置18に接続されている。上記出力回転
軸保持用自動調心玉軸受12は、上部保持枠312(図
2参照)に取り付けられている。また、上記スラストベ
アリング13および自動調心ラジアルベアリング15
は、下部保持枠313(図2参照)に取り付けられてい
る。上記上部保持枠312および下部保持枠313は、
縦保持枠311と共に保持枠31を構成して風力発電装
置を保持する。また、上記出力回転軸11は、プーリー
16等を介して、上記出力回転軸11のエネルギーを取
り出すことができる。
【0018】湾曲羽根21は、曲率半径が大きい湾曲面
からなり、かつ縦の中心線に対して、互いに反対方向
で、幅と比べて大きい曲率半径を有する円弧からなり、
かつ横断面の厚さが全て同じである板部材からなり、回
転自在な中心軸211に固定されている。そして、上記
中心軸211は、上記十字状下部アーム14に設けられ
たベアリング212、および十字状上部アーム141状
に設けられてベアリング212によって回転自在に構成
されている。すなわち、図1に示す4枚の湾曲羽根21
は、一方から風圧を受けると、ベルヌーイの定理によ
り、凸面部より凹面部の方が高い圧力を受けるため、図
1において、それぞれ中心軸211を中心に左方向(反
時計方向)に自転することができる。
【0019】出力回転軸11は、上記出力回転軸保持用
自動調心玉軸受12、スラストベアリング13、自動調
心ラジアルベアリング15を介して、回動自在に上部保
持枠312に取り付けられている。風向調整用上部平歯
車22および風向調整用下部平歯車23は、一体に作製
されていると共に、上記出力回転軸11に回動自在に取
り付けられている。
【0020】上記風向調整用上部平歯車22は、風向調
整用下部平歯車23と一体で出力回転軸11と同一中心
軸を有し、出力回転軸11の廻りを自由に回転できるよ
うになっており、風向舵223による風向位置を自動制
御するためのものであり、風向角反転用平歯車221お
よび風向角伝達用上部平歯車222を介して風向舵22
3の角度が伝達される。
【0021】風向舵223は、風の風向が頻繁に変化す
るのを防止するための時定数を持たせた錘224が反対
方向に取り付けられている。また、風向舵223は、途
中にネジ等で所望の角度に折り曲げられるような風向角
調整部225が設けられている。風向角調整部225
は、風向舵223と錘224との角度を0度から90度
変化させることにより、上記湾曲羽根21にかかる風圧
を最大から最小に調整することができる。
【0022】したがって、本実施例の装置を風力発電に
使用する場合、台風あるいは強風を天気予報により事前
に知り、上記湾曲羽根21の回転速度が早過ぎないよう
に、予想風速に合わせて風向角調整部225の角度を調
整する。また、本実施例の装置を宣伝媒体あるいは表示
媒体として使用する場合、予想風速と表示している表示
内容等を考慮して、上記湾曲羽根21の回転速度が所望
の速度となるように風向角調整部225の角度を調整す
る。さらに、上記風向角調整部225は、その角度調整
を遠隔操作できようにすることも可能である。
【0023】風向調整用下部平歯車23は、風向調整用
上部平歯車22と一体で出力回転軸11と同一中心軸を
有し、出力回転軸11の廻りを自由に回転できるように
なっており、周囲に4個の回転角反転用中間平歯車24
が取り巻いている。各4個の回転角反転用中間平歯車2
4は、それぞれ回転トルク発生実行角制御歯車25とか
み合っている。風向調整用下部平歯車23および回転角
反転用中間平歯車24の歯数と回転トルク発生実行角制
御歯車25の歯数とは、1対2である。回転トルク発生
実行角制御歯車25は、実行角制御歯車の表面の一部に
枢軸26が設けられている。上記各中間歯車の歯数は、
任意に選択することができる。
【0024】上記枢軸26には、クランク棒27が上記
枢軸26を軸として回転トルク発生実行角制御歯車25
の上面を回動できるようになっている。上記クランク棒
27の他端は、垂直方向にかぎ型クランク28の回動ピ
ン29を介して回動自在に接合されている。上記かぎ型
クランク28の他方は、十字状上部アーム141上に設
けられてベアリング212によって回動自在であり、上
記湾曲羽根21の中心軸211に接合されている。上記
回転トルク発生実行角制御歯車25およびクランク機構
は、後述する理由により、出力回転軸11を回転させる
トルクを発生させる。
【0025】図3は本発明の実施例で、クランク機構と
歯車機構とによる湾曲羽根の回転を説明するための図で
ある。図4は本発明の実施例で、風向角が0の時の各湾
曲羽根の角度を説明する図である。図3において、湾曲
羽根21は、図1の実施例と異なり、一面が平面から構
成され、他面において、断面が厚い中心部と薄い端部と
から構成され、縦中心線に対して線対称になっている。
また、図3において、湾曲羽根21は、直角方向Wから
風を受けている。この時、湾曲羽根21は、平面部およ
び凸面部の両方に風圧を感じるが、ベルヌーイの定理に
より、中心軸211を中心にして左回転を行う性質があ
る。
【0026】上記湾曲羽根21は、風によって左回転
(反時計方向の回転)による中心軸211を中心に自転
を始める。この湾曲羽根21の自転は、かぎ型クランク
28、クランク棒27、回転トルク発生実行角制御歯車
25によって、安定に左回転のトルクを発生させる。ま
た、上記湾曲羽根21の平面部および凸面部への風圧
は、十字状下部アーム14、十字状上部アーム141に
固定されている出力回転軸11を中心として右回転を発
生させる。
【0027】たとえば、4個の湾曲羽根21は、それぞ
れ45度ずつ向きを変え、かつ一つが最大の風圧を受
け、これと反対側で最小の風圧を受けるような状態で取
り付けられると、回転トルク発生実行角制御歯車25で
制御されて、平均して常に、出力回転軸11の右回転ト
ルクを持続させることができる。反対に、4個の湾曲羽
根21は、一つが最小風圧を受け、これと反対側で湾曲
羽根21の左右に均等な風圧を受ける状態にし、他の2
個の湾曲羽根21が互いに出力回転軸11の右回転トル
クを打ち消し合う位置にすると、出力回転軸11の右回
転トルクが得られないようになる。
【0028】上記湾曲羽根21は、風向調整用下部平歯
車23、回転角反転用中間平歯車24、回転トルク発生
実行角制御歯車25、クランク棒27等からなる歯車機
構およびクランク機構によって回転トルク発生角が制御
される。上記湾曲羽根21は、風を受けるとベルヌーイ
の定理によって、必ず左回転の自転を行うことによっ
て、回転トルク発生実行角制御歯車25の回転制御エネ
ルギーの補助の役割をしている。
【0029】湾曲羽根21の或る位置における風圧によ
る回転トルク発生角(α)=90度+風向角(β)+
〔出力回転軸の回転角(γ)〕/2となる。ただし、回
転トルク発生角(α)の0度は、時計の0時からであ
り、出力回転軸の0度は、時計の3時である。回転角反
転用中間平歯車24と回転トルク発生実行角制御歯車2
5との歯数は1対2である。
【0030】図3において、たとえば、回転トルク発生
角(α)は、風Wに対して90度および270度の時最
大であり、0度および180度の時最小である。また、
上記式により、出力回転軸の回転角(γ)が45度の場
合、 回転トルク発生角(α)=90度+(β)+(γ)/2
=90+45/2=112.5度となる。ただし、風向
角(β)は、一定であるとした。
【0031】風向調整用下部平歯車23および回転角反
転用中間平歯車24と回転トルク発生実行角制御歯車2
5との歯数は、1対2になっている。そのため、湾曲羽
根21は、図4から判るように、出力回転軸11が一回
転するのに対して、半回転しかしないことになる。
【0032】図1に戻り、風向(矢印W)が変わった場
合の自動追従補正機構について説明する。図1におい
て、上記風向角の自動追従補正機構は、たとえば、風向
調整用上部平歯車22、風向角反転用平歯車221、風
向角伝達用上部平歯車222、風向舵223、錘22
4、風向角調整部225とから構成されている。
【0033】たとえば、風の向きが左向きに変化した場
合、風向の変化は、風向角伝達用上部平歯車222−風
向角反転用平歯車221−風向調整用上部平歯車22−
風向調整用下部平歯車23−回転角反転用中間平歯車2
4−回転トルク発生実行角制御歯車25に伝達され、ク
ランク機構27、28により、湾曲羽根21の向きを所
望の向きに補正する。
【0034】上記段落の式において、(β)は、風の向
きが図3におけるW方向の場合0であり、左向きに変化
した場合(負)となり、湾曲羽根21の中心軸211を
より左回転するように補正する。また、風向角(β)
は、右向きに変化した場合(正)となり、湾曲羽根21
の中心軸211をより右回転するように補正する。
【0035】たとえば、風向きが右向きに変化した場
合、上記風向舵223は、やや右向きになる。この回転
により、風向角伝達用上部平歯車222は、同じく右向
きに回転する。この回転により、風向角反転用平歯車2
21は、逆に左向きに回転する。同様に、風向調整用上
部平歯車22および風向調整用下部平歯車23は右向き
回転、回転角反転用中間平歯車24は左向き、回転トル
ク発生実行角制御歯車25は右向き、そして、湾曲羽根
21の中心軸211は、左向きに回転する。すなわち、
風向きが右向きになると、上記自動追従補正機構によ
り、湾曲羽根21は、逆の左向きに回転して補正するこ
とができる。
【0036】図1において、風向舵223が図示の矢印
W方向に一定の風が吹いていたとする。風向角伝達用上
部平歯車222、風向角反転用平歯車221、風向調整
用上部平歯車22、風向調整用下部平歯車23は、一定
方向の風力により、回転せずに位置が一定である。図1
における右上の湾曲羽根21は、最大の風圧を受け、ベ
ルヌーイの定理により自転すると共に、十字状下部アー
ム14および十字状上部アーム141に最大の回転トル
クを与える。
【0037】図1における左下の湾曲羽根21は、風の
方向と略同じであるため、湾曲面にわずかの風圧を得、
少なからず自転力があるが、十字状下部アーム14およ
び十字状上部アーム141に回転トルクを与えない。図
1における右下および左上の湾曲羽根21は、予め決め
られた角度であるため、所定の風圧を受け、自転すると
共に、十字状下部アーム14および十字状上部アーム1
41に回転トルクを与える。
【0038】回転トルク発生実行角制御歯車25より、
かぎ型クランク28、クランク棒27により制御され、
湾曲羽根21は、自転しながら、風向調整用下部平歯車
23の周囲を回転する。図4は各湾曲羽根21の回転状
態を示すものである。
【0039】ここで、風向が変化した場合、風向舵22
3の向きが変化することにより、風向角伝達用上部平歯
車222、風向角反転用平歯車221、風向調整用上部
平歯車22に伝達される。すなわち、風向調整用上部平
歯車22の向きは、風向調整用下部平歯車23に伝達さ
れ、各湾曲羽根21の回転トルク発生実行角の補正がな
されて、各湾曲羽根21に最大の効率となるように風圧
がかかる。
【0040】風向舵223は、たとえば、風向角調整部
225において、ネジを緩めた後、90度向きを変え、
再びネジを締める。これにより、上記風向調整用上部平
歯車22の向きは、90度変えられることになり、各湾
曲羽根21は、風圧がかからない湾曲羽根21、中心の
両側に平均して風圧がかかる湾曲羽根21、互いに風圧
を打ち消す湾曲羽根21ができ、各々が自転しても、出
力回転軸11に回転トルクを与えないことになる。
【0041】風向角調整部225は、手動、自動、遠隔
操作等によって調整することができる。また、風向角伝
達用上部平歯車222、風向角反転用平歯車221、風
向調整用上部平歯車22、風向角調整部225、および
風向舵223等の配置は、保持枠31の下方部分にする
ことができる。上記場合は、特に、風向角調整部225
の調整が手動であると、低い位置において、調整が可能
になる。
【0042】湾曲羽根21は、自転と公転を行うため、
発電装置その他のエネルギー変換装置のみではなく、広
告媒体あるいは表示媒体として利用することができる。
特に、湾曲羽根21の自転および出力回転軸11の回転
は、低速であるため、広告媒体および表示媒体として、
人目に付き易く、また大きさとしても遠くから見ること
ができる。
【0043】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、
本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱する
ことがなければ、種々の設計変更を行うことが可能であ
る。本実施例における各部品、材質、およびこれらの取
り付け構造については、詳述していないが、周知または
公知のもの、あるいは手段を採用することができる。特
に、湾曲羽根は、プラスチック、金属板の何れも使用す
ることができると共に、一体成形、板金加工、その他の
加工手段を採用することができる。また、歯車あるいは
クランク機構は、既製品を使用することができる。湾曲
羽根の枚数、大きさ等は、設計により任意に増減ができ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、湾曲羽根の形状を縦中
心線を線対称にして、互いに反対方向で、幅と比べて大
きい曲率半径を有する円弧からなる板部材とすること
で、上記湾曲羽根にベルヌーイの定理による左回転(反
時計方向の回転)トルクを与え、簡単な歯車機構および
クランク機構により、湾曲羽根の回転トルク発生実行角
の制御を行い、出力回転軸の高回転トルクを得ることが
できる。
【0045】本発明によれば、上記回転トルク発生実行
角制御歯車の中心軸と当該回転トルク発生実行角制御歯
車に設けられ、クランク棒を回動自在に連結した枢軸、
および上記かぎ型クランクの回動ピンと上記湾曲羽根の
中心軸は、それぞれを結ぶ長さが同で、平行リンクを形
成しながら常に平行な状態で回転するため、風力発電装
置を大型にしても一方向に回転することが容易になる。
【0046】本発明によれば、各回転トルク発生実行角
制御歯車機構、かぎ型クランク、およびクランク棒は、
その接続部において、不要な力を吸収したり、あるいは
梃の力として風による不所望の動きに対しても、一方向
への回転を続けさせる。
【0047】本発明によれば、風向舵に連結されている
歯車機構は、風向舵が多少方向を乱しても、この部分に
より吸収されるので、好都合である。
【0048】本発明の構成によれば、低速回転になるた
め、大型になっても、安全で、しかも堅牢な構造とする
ことができる。上記構成の湾曲羽根は、風の向きや強さ
にバラツキがあっても、一定方向の回転トルクを発生す
ると共に、各伝達機構に無理な応力がかからないため、
機構部品に既製品が使用でき、装置が安価で長寿命のも
のが得られる。
【0049】本発明によれば、自動追従補正機構を設け
ることにより、予想される風速に合った効率的な運転が
できるため安全で、プロペラのように精密な加工が不要
であり、またこれらを支える鉄塔がいらないので、製作
費が安価となる。
【0050】本発明によれば、縦中心線を線対称にし
て、互いに反対方向で、幅と比べて大きい曲率半径を有
する円弧からなり、かつ横断面の厚さが全て同じである
板部材からなる複数の湾曲羽根がそれぞれ風圧を受けて
自転しながら公転するため、これらの回転が低速とな
り、回転部分の遠心力による部品の損失がなく、また、
各部の強度を高速回転と同じにする必要がない。
【0051】本発明によれば、大型のものを作製して、
出力回転軸と湾曲羽根の中心までの距離が長くなって
も、不安定なチェーンを使用しないため、防水や機構的
に安定している。本発明によれば、設置場所によって決
まる年間風速を考慮して、湾曲羽根の大きさや枚数を決
めることができる。
【0052】本発明によれば、低速回転であると同時に
低設置ができるため、落雷、台風の時期に鉄塔の倒壊や
プロペラの破損等を心配する必要がない。本発明によれ
ば、低設置であるため、作製、組立等が容易で、かつ安
価にできると共に、プロペラのように風を切らないの
で、運転騒音が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、風を利用した風力発電装
置を説明するための概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を保持枠に取り付けた状態を
示す正面概略図である。
【図3】本発明の実施例で、クランク機構と歯車機構と
による湾曲羽根の回転を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例で、風向角が0の時の各湾曲羽
根の角度を説明する図である。
【符号の説明】
11・・・出力回転軸 12・・・出力回転軸保持用自動調心玉軸受 13・・・スラストベアリング 14・・・十字状下部アーム 141・・十字状上部アーム 15・・・自動調心ラジアルベアリング 16・・・プーリー 17・・・ベルト 18・・・発電機 21・・・湾曲羽根 211・・中心軸 22・・・風向調整用上部平歯車 221・・風向角反転用平歯車 222・・風向角伝達用上部平歯車 223・・風向舵 224・・錘 225・・風向角調整部 23・・・風向調整用下部平歯車 24・・・回転角反転用中間平歯車 25・・・回転トルク発生実行角制御歯車 26・・・枢軸 27・・・クランク棒 28・・・かぎ型クランク 29・・・回動ピン 31・・・保持枠 311・・縦保持枠 312・・上部保持枠 313・・下部保持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−208172(JP,A) 特開 昭56−27078(JP,A) 特開 昭63−146092(JP,A) 特開 平8−200201(JP,A) 特公 昭56−12709(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F03D 3/06,9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風のエネルギーを回転エネルギーに変換
    して発電装置を運転する風力発電装置において、 上記発電装置に連結されている出力回転軸に取り付けら
    れた複数のアームと、 上記各アームに回動自在で、常に回転トルクを発生させ
    るように取り付け位置をずらして配置されていると共
    に、縦中心線を線対称にして、互いに反対方向で、幅と
    比べて大きい曲率半径を有する円弧からなる複数の湾曲
    羽根と、上記複数の湾曲羽根によって、 上記出力回転軸に回転ト
    ルクを発生させる実行角を得る回転トルク発生実行角制
    御歯車機構と、 上記回転トルク発生実行角制御歯車機構に一端を回動自
    在にそれぞれ連結されているクランク棒と、 上記クランク棒の他端に回動自在で、 上記各湾曲羽根の
    縦中心に設けられた回転軸にそれぞれ連結されたかぎ型
    クランクと、 上記回転トルク発生実行角制御歯車機構に連結され、上
    記出力回転軸が最大の回転トルクを発生させるようにす
    る歯車機構および風向舵と、 から構成され 上記回転トルク発生実行角制御歯車の中心軸と当該回転
    トルク発生実行角制御歯車に設けられ、上記クランク棒
    を回動自在に連結した枢軸、および上記かぎ型クランク
    の回動ピンと上記湾曲羽根の中心軸をそれぞれを結ぶ長
    さが同じで、平行リンクを形成しながら回転することを
    特徴とする風力発電装置。
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