JP3015955U - 病人服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 医療手当を妨げることなく完全に展開し着用
することができる病人服を提供する。 【構成】 背片１の左背片チャック１１と左袵片４の左
助チャックとを合わせ、背辺１の右背辺チャック１２
と、右袵片５の右助チャック５１とを合わせ、左袵片４
の左袵チャック４２と右袵片５の右袵チャック５２とを
合わせてそれぞれヘッドを引き下げてチャックを閉め
る。さらに、左袖片２の左袖片チャック２１および右袖
片３の右袖片チャック３１を閉め、左袖止め２２と左袵
止め４３および右袖止め３２と右袵止め５３とを貼り合
わせると、普通の上着と同様の外観の衣服となる。診察
箇所に応じて各チャックまたは袖止めと袵止めを外すこ
と賀できるので診療の妨げとならない。各チャックは上
から下にヘッドを引き下ろして閉めるので、着用後にヘ
ッドが落下しない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、病人服に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在の医学界では、病人服にはあまり関心を払われていない。多くの医学研 究計画の中において、その主体は医療器材および機器であり、病人服については ほとんど進展がない状態である。また、病人は常に医療のための手当を受けなけ ればならなく、もし正常な人のような服装をすれば医療の手当に影響がでる。こ のため、例えば外科病室ではパジャマやガウンを着用している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このようなパジャマやガウンは外見がよくない場合が多い。また、病 人にも服を着る権利があり、病気のためにそれが剥奪されるものではない。 本考案の目的は、医療手当を妨げることなく完全に展開して着ることができる 病人服を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案の請求項１記載の病人服は、左右にそれ ぞれ右背片チャックおよび左背片チャックが設けられた背片と、 両側に右袖片チャックが設けられ、前記右袖片チャックを閉じることにより環 状の右袖が形成され、かつ外側面に袖止めを有する右袖片と、 両側に左袖片チャックが設けられ、前記左袖片チャックを閉じることにより環 状の左袖が形成され、かつ外側面に袖止めを有する左袖片と、 脇側辺に背片チャックと対応する右助チャックが設けられ、反脇側辺には右袵 チャックが設けられ、かつ脇側内面に袵止めが設けられた右袵片と、 脇側辺に背片チャックと対応する左助チャックが設けられ、反脇側辺には左袵 チャックが設けられ、かつ脇側内面に袵止めが設けられた左袵片と、 襟、前記右袖片、および前記右袵辺の一部と連結されて中通しの二層重ねに取 り付けられた右裏片と、 襟、前記左袖片、および前記左袵辺の一部と連結されて中通しの二層重ねに取 り付けられた左裏片とからなり、 前記右背片チャックと前記右助チャック、前記左背片チャックと前記左助チャ ック、前記右袵チャックと前記左袵チャックをそれぞれ閉じ、前記右袖チャック および前記左袖チャックを閉じ、さらに右袖止めと右袵止めおよび左袖止めと左 袵止めとを貼り合わせることにより着用されることを特徴とする。

【０００５】 本考案の請求項２記載の病人服は、請求項１記載の病人服であって、前記右背 片チャックおよび前記左背片チャックを閉じるとき、チャックのヘッドを下向き に引くことを特徴とする。

【０００６】

【作用および考案の効果】

本考案の請求項１記載の病人服によると、着用すると完全な衣服となり普通の 上着と同様の外観となる。各部のチャックを外すことにより病人服を全開するこ とができるので、手足の不自由な患者に着用させる場合にも看護者一人で行うこ とができ、医療と看護の品質向上に有益である。また、着用後に病人の診察箇所 に対応して取外しが可能である。右袖止めと右袵止め、または左袖止めと左袵止 めを外して上半身へ通すチューブ用の通路にすることができるので診察の妨げと ならない。また、袖片チャックおよび袖止めと袵止めを一緒に外すことにより、 病人の点滴管を袖止めと袵止めの間から引き出すことができる。これにより、病 人の腕が点滴注射を受ける際にチューブ移動によって起こる不快を和らげ、かつ 病人が体を動かす時のチューブの巻き付き等の問題を低減し、病人の腕の自由度 を高めることができる。

【０００７】 本考案の請求項２記載の病人服によると、背片チャックは上から下へ引き下げ ることにより閉じるように設計されている。すなわち、チャックを閉じた状態で はチャックのヘッドは下側にあるのでチャックヘッドの落下によりチャックが開 くことを防止する効果がある。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本考案の一実施例を図１および図２に示す。本実施例の病人服は、体の障害が 両手や上半身にある場合にこれらの箇所を診察しやすくするため、また多くの医 療手当の際に心臓部は常に診察される箇所であるので診察しやすくするため、袵 、背片および袖片をそれぞれ開閉可能な形に設計されている。

【０００９】 図１は本実施例の病人服を完全に展開したときの背面図である。本実施例の病 人服は、それぞれ一枚の布からなる背片１、左袖片２、右袖片３、左袵片４、右 袵片５、左裏片６および右裏片７から構成される。 背片１は、左袵片４、右袵片５、左袖片２および右袖片３と隣接し、ミシンな どによりそれぞれの隣接部分が縫い合わされている。背片１の左右両側には、人 体の腋下に対応する箇所から下向きに左背片チャック１１および右背片チャック １２が設けられている。

【００１０】 左袖片２の両側には、左袖片チャック２１が左右に分割されて取付けられてい る。左袖片チャック２１を肩から袖口方向に閉じると中空の左袖が形成される。 左袖片２と背片１とは、ミシンにより縫い合わされている。また、左袖片２の上 側裏面には、後述の左袵片４と貼り合わせるための左袖止め２２が設けられてい る。

【００１１】 右袖片３は、左袖片２と対称に同様の構造で形成されている。右袖片３の両側 には右袖片チャック３１が取付けており、右袖片チャック３１を肩から袖口方向 に閉じると中空の右袖管が形成される。右袖片３と背片１とは、ミシンにより縫 い合わされている。また、右袖片３の上側裏面には、後述の右袵片５との貼り合 せに使用する右袖止め３２が設けられている。

【００１２】 左袵片４の脇側辺には、左背片チャック１１に対応する左助チャック４１が取 り付けられている。左背片チャック１１と左助チャック４１とを合わせ、チャッ クのヘッドを脇から裾方向に引き下げることにより左背片チャック１１と左助チ ャック４１とが閉じられる。また、左袵片４の反脇側辺には、左袵チャック４２ が取り付けられている。左袵辺４と背片１の肩部とは、ミシンにより縫い合わさ れている。また、左袵片４の脇側内面には、左袖止め２２との貼り合わせに用い られる左袵止め４３が設けられている。

【００１３】 右袵片５は、左袵片４と対称に同様の構造で形成されている。右袵片５の脇側 辺には、右背片チャック１２に対応する右助チャック５１が取り付けられている 。右背片チャック１２と右助チャック５１とを合わせ、チャックのヘッドを脇か ら裾方向に引き下げることにより右背片チャック１２と右助チャック５１とが閉 じられる。また、右袵片５の反脇側辺には、右袵チャック５２が取り付けられて いる。右袵辺４と背片１の肩部とは、ミシンにより縫い合わされている。また、 右袵片５の脇側内面には、右袖止め３２との貼り合わせに用いられる右袵止め５ ３が設けられている。

【００１４】 左裏片６は、左袵片４の裏側に配置され、ミシンにより襟、背片１および左袖 片２と縫い合わされ、さらに左袵片４の一部と縫い付け連接されている。左袵片 ４と左裏片６の間とは中通しの二層重ねになっているので、本実施例の病人服が 展開された場合に各片の連結を確保することができる。 右裏片７は、左裏片６と同様に右袵片５の裏側に配置され、ミシンにより襟、 背片１および右袖片２と縫い合わされ、さらに右袵片５の一部と縫い付け連接さ れている。右袵片５と右裏片７との間は中通しの二層重ねになっているので本実 施例の病人服が展開された場合に各片の連結を確保することができる。

【００１５】 上記の構成の病人服を着用するときは、左背片チャック１１と左助チャック４ １、右背片チャック１２と右助チャック５１、左袵チャック４２と右袵チャック ５２とをそれぞれ合わせて閉じる。さらに、左袖片チャック２１および右袖片チ ャック３１を閉じ、左袖止め２２と左袵止め４３、右袖止め３２と右袵止め５３ をそれぞれ貼り合わせる。このようにして本実施例の病人服を着用すると完全な 衣服となり、また外観からはいかなる連接の形跡もなく普通の上着と同様の外観 となる。

【００１６】 本実施例の病人服は、着用後に病人の診察箇所に対応して取外しが可能であり 、また右袖止め３２と右袵止め５３、または左袖止め３２と左袵止め５３を外し て上半身へ通すチューブ用の通路にすることができるので診察の妨げとならない 。また、袖片チャックおよび袖止めと袵止めを一緒に外すことにより、病人の点 滴管を袖止めと袵止めの間から引き出すことができる。これにより、病人の腕が 点滴注射を受ける際にチューブ移動によって起こる不快を和らげ、かつ病人が体 を動かす時のチューブの巻き付き等の問題を低減し、病人の腕の自由度を高める ことができる。

【００１７】 本実施例の病人服は、手足の不自由な患者に着用させる場合にも看護者一人で 行うことができるので、医療と看護の品質向上に有益である。また、本考案の袖 片チャックおよび背片チャックはすべて上から下へ引き下げることにより閉じる ように設計されている。このため、チャックを閉じた状態ではチャックのヘッド は下側にあるのでチャックヘッドの落下が免れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による病人服の全開状態を示
す裏面図である。

【図２】本考案の一実施例による病人服の着用時を示す
正面図である。

【符号の説明】

１ 背片 ２ 左袖片 ３ 右袖片 ４ 左袵片 ５ 右袵片 ６ 左裏片 ７ 右裏片 １１ 左背片チャック １２ 右背片チャック ２１ 左袖片チャック ２２ 左袖止め ３１ 右袖片チャック ３２ 右袖止め ４１ 左助チャック ４２ 左袵チャック ４３ 左袵止め ５１ 右助チャック ５２ 右袵チャック ５３ 右袵止め

フロントページの続き (72)考案者 周 加田 台湾 台北市木柵路四段159巷２−９号５ Ｆ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右にそれぞれ右背片チャックおよび左
   背片チャックが設けられた背片と、 両側に右袖片チャックが設けられ、前記右袖片チャック
   を閉じることにより環状の右袖が形成され、かつ外側面
   に袖止めを有する右袖片と、 両側に左袖片チャックが設けられ、前記左袖片チャック
   を閉じることにより環状の左袖が形成され、かつ外側面
   に袖止めを有する左袖片と、 脇側辺に背片チャックと対応する右助チャックが設けら
   れ、反脇側辺には右袵チャックが設けられ、かつ脇側内
   面に袵止めが設けられた右袵片と、 脇側辺に背片チャックと対応する左助チャックが設けら
   れ、反脇側辺には左袵チャックが設けられ、かつ脇側内
   面に袵止めが設けられた左袵片と、 襟、前記右袖片、および前記右袵辺の一部と連結されて
   中通しの二層重ねに取り付けられた右裏片と、 襟、前記左袖片、および前記左袵辺の一部と連結されて
   中通しの二層重ねに取り付けられた左裏片とからなり、 前記右背片チャックと前記右助チャック、前記左背片チ
   ャックと前記左助チャック、前記右袵チャックと前記左
   袵チャックをそれぞれ閉じ、前記右袖チャックおよび前
   記左袖チャックを閉じ、さらに右袖止めと右袵止めおよ
   び左袖止めと左袵止めとを貼り合わせることにより着用
   されることを特徴とする病人服。
2. 【請求項２】 前記右背片チャックおよび前記左背片チ
   ャックを閉じるとき、チャックのヘッドを下向きに引く
   ことを特徴とする請求項１記載の病人服。