JP3041264U

JP3041264U - 胸袖連続開閉式患者服

Info

Publication number: JP3041264U
Application number: JP1997002027U
Authority: JP
Inventors: 朝木周
Original assignee: 周朝木; 周加田
Priority date: 1997-03-07
Filing date: 1997-03-07
Publication date: 1997-09-09
Anticipated expiration: 2003-03-07

Abstract

(57)【要約】【課題】医療手当、医療用チューブ使用時や着替える
時の不便さを、袖口から前襟中央部に連続して続くファ
スナーとストッパーによって解決し、しかも見た目も良
い患者服を提供する。【解決手段】それぞれ一枚の布からなる左前袵片１、
右前袵片２、裏片３、左袖４および右袖５で作られる。
左前袵片１と右前袵片２の前襟が合わさる部分に開閉具
６を取り付ける。一つの連続する開閉具６が、少なくと
も一つの左前袵片１あるいは右前袵片２の、前襟中央部
から同じ側の袖口のところまで連続する一つの分かれ目
と、同じところにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、胸袖連続開閉式患者服（病人服）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在の医学界では、病人服にはあまり関心が払われていない。多くの医学研究計画の中において、その主体は医療器材および機器であり、病人服についてはほとんど進展がない状態である。事実、病人にも服を着る権利があり、病気のためにそれが剥奪されるものではない。しかし、現実的には今のところ病院内では、例えば外科病室や集中治療室では従来の睡眠用の服を着ているか、布団で覆われているだけで全然服を着ていないなど、非常に見た目が良くない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

周知のとおり、一般の血圧測定、注射点滴、体温測定等の医療行為は大抵、患者の両手から腋の下にかけて行われる。従来の衣服は上で述べたこれらの医療行為が行われるとき、例えば袖が捲りにくい、或いは点滴管（胸部、腹部からのチューブを含む）がよく引っ張られ、手の使用に支障をきたす等の事態が起きやすい。衣服を着替えるとき従来の衣服はチューブのために着替えにくいか、着替えられないといった状況が起きる。また診察時、不便という以外にプライバシーの問題などもある。今まで上記の欠点のため患者、医者、看護関係者の人達を困らせてきた。本考案の課題は、このような問題を解決することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の胸袖連続開閉式患者服は、それぞれ一枚の布からなる左前袵片、右前袵片、裏片、左袖、及び右袖がお互い縫い合わされて作られ、その内の左前袵片と右前袵片の前襟接合部分に開閉具を取り付け、一つの連続する開閉具が、少なくとも一つ左前袵片あるいは右前袵片の前襟中央部から同じ側の袖口のところまで連続する一つの分かれ目と、同じところにあることを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施例を図１および図２に示す。基本的に本考案、胸袖連続開閉式患者服はそれぞれ一枚の布からなる左前袵片１、右前袵片２、裏片３（背後にあり、投影の角度の関係で一部しか見れない）、左袖４、右袖５で形成され、その左前袵片１、右前袵片２の間は従来の開閉具、例えばボタンやファスナーなどにより開けたり、閉めたりできるようになっている。従来と違うところは少なくとも左前袵片１と左袖４上、或いは右前袵片２と右袖５上に開閉具６を取り付け、左前袵片１あるいは右前袵片２でそれは斜めに取り付けられている。開閉具６は袖口から袖にそって肩まで伸び、それから前襟の中央部に向かって斜めに取り付けられている。ファスナー方式のストッパー６１を使った方式の方が相応しく、胸のところから袖口に向かってファスナーで閉めたり、ストッパーを二つ使う方式（図２に示す）でお互い反対方向に取り付けて、両端から中央に向かって閉めるのも良い。図１に示す一つのストッパーの場合、その左袖４のところに下止め６２を開くことができるように取り付ける。

【０００６】図３は図１を改良した実施例で、少なくとも一つ左前袵片１と左袖４上、或いは右前袵片２と右袖５上に開閉具６を取り付け、左前袵片１或いは右前袵片２の所は蛇行状に取り付ける。開閉具６は袖口から袖にそって肩まで伸び、それから前襟の中央部に向かって蛇行状に取り付けられ、開閉のためにはストッパー６１を使ったファスナー方式が良い。また胸のところから袖口に向かってファスナーで閉めたり、前述のストッパーを二つ使う方式でお互い反対方向に取り付けて閉めるのも良い。

【０００７】本考案者の研究の経験上、心臓が人体の左側に位置するのと、大部分の人が右利きであるし、心導管あるいは点滴管がほとんど左側から出ると、右手が自由に使えることから、開閉具６は本考案の左側につけたほうが良い。左袖４を全部あるいは任意の位置まで開くと医療手当ができる。一般の血圧測定を例にとると、この時ファスナー６１を左肩のところまで上げると左袖４は布状になり、すぐに血圧測定をすることができる。例えば点滴針が左手のどんな位置にあっても、又は注射を中央静脈あるいは導管にするとき、まずチューブを左肩から出し、二つのストッパー６１で前述のチューブを挟む、点滴管あるいは導管が左袖４内に隠れているためチューブは引っ張られにくくなり、同時に左手を自由に動かすことができる。例えば体温測定のとき、開閉具６で左腋の下に開口を作るだけで、すぐに測定することができる。衣服を着替えるときは、まず病人の右手を右袖５の中に入れ、左手を医療用のチューブと一緒に左袖４上に置いてから、開閉具６を閉めると着替えの作業が早く楽にできる。病人が着ている時、正常の状況下では開閉具６が閉まっていると、外から見て痕跡が無いため見た目に影響が無い。医療手当のとき開閉具６を局部だけ開ける、例えば図２の左前袵片４に示すように、医療手当がスムーズに行えるようにストッパー６１を両端に向かって開き局部のチューブを導き出す。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の胸袖連続開閉式病人服は、従来の服では不便だった血圧測定、注射点滴、体温測定などの医療行為や医療用チューブ使用時や着替えの不便さを袖口から前襟中央部に連続して続くファスナーとストッパーによってそれらの問題を解決し、同時に見た目も従来の物より良くなっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案、胸袖連続開閉式病人服の一実施例を示
す説明図である。

【図２】本考案の別の実施例を示す説明図である。

【図３】本考案のさらに別の実施例を示す説明である。

【符号の説明】

１左前袵片２右前袵片３裏片４左袖５右袖６開閉具６１ストッパー６２下止め

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】それぞれ一枚の布からなる左前袵片、右前
袵片、裏片、左袖および右袖を縫い合わせて作られ、そ
の内の左前袵片と右前袵片の前襟が合わさる部分に開閉
具を取り付け、一つの連続する開閉具が、少なくとも一
つの左前袵片あるいは右前袵片の、前襟中央部から同じ
側の袖口のところまで連続する一つの分かれ目と、同じ
ところにあることを特徴とする胸袖連続開閉式患者服。
【請求項２】開閉具にファスナーを使い、両端あるいは
最低一か所、分離することができる下止め、あるいは分
離できない下止めで、一つ又は二つのストッパーにより
開閉することを特徴とする請求項１記載の胸袖連続開閉
式患者服。
【請求項３】開閉具の両端ともに分離しない下止めを取
り付けたことを特徴とする請求項２記載の胸袖連続開閉
式患者服。
【請求項４】開閉具のストッパーが二つお互い反対方向
に取り付けられていることを特徴とする請求項２記載の
胸袖連続開閉式患者服。