JP3015665B2 - 超音波センサ - Google Patents

超音波センサ

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JP3015665B2
JP3015665B2 JP6111253A JP11125394A JP3015665B2 JP 3015665 B2 JP3015665 B2 JP 3015665B2 JP 6111253 A JP6111253 A JP 6111253A JP 11125394 A JP11125394 A JP 11125394A JP 3015665 B2 JP3015665 B2 JP 3015665B2
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泰之 長沢
雅之 武石
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波を用いた非破
壊検査、液中物体映像化等に適用される超音波センサに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波は、工業や医療等の様々な
分野で用いられている。このため、超音波を検出するセ
ンサは非常に重要なものとなっている。従来の超音波セ
ンサは、図6に示すように電気的な手段を用いて超音波
を検出している。図6において、2は圧電媒体で、その
両側に電極1a,1bを備えている。この圧電媒体2に
超音波信号5が電極1aを透過して圧電媒体2に進入す
ると、圧電媒体2中に歪みが生じる。この結果、超音波
信号5の振動に対応した電気分極が圧電媒体2中に生
じ、この電気分極の振動によって電極1aと電極1bと
の間に電圧変化が起きる。この電圧変化を電気ケーブル
3により計測器4に送出してモニタすることにより、超
音波信号5を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように電気的に
超音波信号5を検出する従来の超音波センサにおいて
は、電極1a,1bと圧電媒体2との整合性に注意する
必要がある。また、センサ出力を電気信号の状態で計測
器4に伝送するために、例えば電磁波が多く発生してい
る場所のような電気的悪環境下で超音波信号の検出を行
なった場合、超音波センサは上記電磁波等の電気的外乱
の影響を受け易く、センサを集積させる場合には、電気
ケーブルの密集化に伴ない、各ケーブル間でお互いにノ
イズ的な影響を与えてしまうクロストークが発生してセ
ンシングが不安定になるので、正しいレベルの電気信号
を検出することができない。さらに電気ケーブルにおけ
る電気抵抗を低くする必要があるため、どうしてもケー
ブル径をある程度の大きさにしなければならず、この点
についても小型化には限界がある。
【0004】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、電気的悪環境下であっても電気的なノイズの影響を
受けず、かつ、小型化の実現が可能な超音波センサを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、レーザ光を
出射するレーザ光源と、このレーザ光源から出射された
レーザ光を受光して伝搬し、外部に出射する第1の光伝
搬部と、この第1の光伝搬部から出射されたレーザ光を
受光し、このレーザ光の透過率が超音波が進入すること
によって変化する音響光学媒体と、この音響光学媒体を
透過したレーザ光を受光して伝搬する第2の光伝搬部
と、この第2の光伝搬部から伝搬されたレーザ光の光量
を検知し、この光量の変化をモニタする光検出器とを具
備したことを特徴とする。
【0006】
【作用】レーザ光源から出射されたレーザ光は、光ファ
イバケーブル内を伝搬し、音響光学媒体内に入射され
る。この音響光学媒体内に、外部から別に超音波信号が
進入していた場合、音響光学媒体内でビーム角度のドリ
フトが生じることにより入射されたレーザ光は光路が変
化して分岐し、音響光学媒体の外部から出射する。出射
されたレーザ光は別の光ファイバケーブル内に入射さ
れ、伝搬されて光検出器に到達する。光検出器は伝搬さ
れてきたレーザ光の光量の検出を行なう。
【0007】検出されたレーザ光は、上記に説明したよ
うに光路が変化しているために音響光学媒体に超音波信
号が進入していない場合に比べ、光量が変化しているの
で、この光量の変化により超音波信号の検出を行なうこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の一実施例に係る超音波セ
ンサの構成を示す図である。図1に示すように、超音波
センサは、基本的にはレーザ光源11、光伝搬部13
a,13b、音響光学媒体17、光検出器19から構成
される。レーザ光源11から出射するレーザ光12を音
響光学媒体17に入射させるためにレーザ光源11に光
伝搬部13aが接続されている。この光伝搬部13a
は、ケーブル入射光処理部14a、光ファイバケーブル
15a、ケーブル出射光処理部16aから構成されてい
る。レーザ光源11から出射される平行光であるレーザ
光12は、ケーブル入射光処理部14aにおいて集光さ
れ、光ファイバケーブル15a内に入射されて伝搬し、
光ファイバケーブル15aから拡散光として出射し、ケ
ーブル出射光処理部16aによって集光されて音響光学
媒体17に入射される。
【0009】音響光学媒体17は、例えばモリブデン酸
鉛単結晶(PbMoO4 )や二酸化テルル単結晶(Te
2 )等のような結晶材料で構成される光学的な媒体で
あり、外部から進入する超音波信号5に対して超音波吸
収作用の発生により、別方向から入射されるレーザ光1
2のビーム角度ドリフトを発生させる性質を持ち、レー
ザ光12の光量変化をもたらす。光伝搬部13bは、音
響光学媒体17から出射するレーザ光を光検出器19に
伝搬するもので、光伝搬部13aと同じようにケーブル
入射光処理部14b、光ファイバケーブル15b、ケー
ブル出射光処理部16bから構成される。光検出器19
は、音響光学媒体17から光伝搬部13bを介して出射
されるレーザ光18を受光し、その光量の変化から超音
波信号5のレベル、波形を検出する。
【0010】図2は、光伝搬部13aにおけるケーブル
入射光処理部14aを説明する図である。図2におい
て、ケーブル入射光処理部14aは、レーザ光源11か
ら出射される平行光のレーザ光12を集光して光ファイ
バケーブル15a内部に入射させるためのレンズ系であ
り、凸レンズ21を有している。
【0011】図3は、光伝搬部13aにおけるケーブル
出射光処理部16aを説明する図である。図3におい
て、ケーブル出射光処理部16aは、光ファイバケーブ
ル15aから出射される拡散されたレーザ光12を集光
して音響光学媒体17内に入射させるためのレンズ系で
あり、屈折率分布レンズ22を有している。
【0012】図4は、光伝搬部13aにおけるケーブル
出射光処理部16aから出射されたレーザ光12が、音
響光学媒体17内を透過し、レーザ光18として出射す
る過程を示す図であり、音響光学媒体17内に超音波信
号5の進入がなかった場合について説明するものであ
る。
【0013】図5は、図4と同じく、光伝搬部13aに
おけるケーブル出射光処理部16aから出射されたレー
ザ光12が、音響光学媒体17内を透過し、分岐レーザ
光18a,18bとして出射する過程を示す図であり、
音響光学媒体17内に超音波信号5の進入があった場合
について説明するものである。なお、図4、図5の説明
においては、レーザ光12,18,18a,18bは光
の進行方向のみを示すものとする。
【0014】次に上記実施例の動作について説明する。
図1において、レーザ光源11から出射されたレーザ光
12は、図2に示すように、ケーブル入射光処理部14
a内の凸レンズ21を透過することにより集光され、光
ファイバケーブル15a内部に入射される。光ファイバ
ケーブル15a内部を伝搬し、出射した拡散されたレー
ザ光12は、図3に示すように、ケーブル出射光処理部
16a内の屈折率分布レンズ22を透過して集光され、
音響光学媒体17の内部に入射される。ここで音響光学
媒体17に対して超音波信号5の進入がなかった場合
は、図4に示すように、入射したレーザ光12はそのま
ま変化のない状態で音響光学媒体17からレーザ光18
として出射され、ケーブル入射光処理部14bを透過
し、図1に示すように光ファイバケーブル15b内部を
伝搬してケーブル出射光処理部16bを透過した後に光
検出器19に入射される。光検出器19は、レーザ光1
2と同じ光量のレーザ光18を検出する。
【0015】次に音響光学媒体17に対して、超音波信
号5の進入があった場合は、音響光学媒体17内部で超
音波吸収が発生し、音響光学媒体17中に温度勾配が生
じる。この状態の音響光学媒体17内部に、図5に示す
ように、ケーブル出射光処理部16aからレーザ光12
が入射すると、入射したレーザ光12に対してビーム角
度のドリフトが発生するため、レーザ光12の光路が偏
向されて分岐し、2つの分岐レーザ光18a,18bと
なって音響光学媒体17の外部に出射される。このと
き、分岐レーザ光18aがケーブル入射光処理部14b
に入射し、分岐レーザ光18bが空気中に出射されたと
すると、上述した過程で光検出器19により検出される
分岐レーザ光18aの光量は、上述した超音波信号5の
進入がない場合においての光検出器19に入射するレー
ザ光18の光量とは当然異なっており、光検出器19
は、この光量の変化を検出して超音波信号5の進入があ
ったことを検知し、また、音響光学媒体17の内部にお
いて偏向される光量は、音響光学媒体17の外部から進
入する超音波信号5のレベルに依存するために、光量の
変化により、超音波信号5のレベルや波形等の情報を得
ることができる。
【0016】上述した実施例においては、光ファイバケ
ーブルというケーブル径の極めて小さなものを用いてお
り、そして光ファイバケーブルは、電気ケーブルのよう
に電気抵抗を低くするためにケーブル径を大きくする必
要がないので、従来の超音波センサに比べて小型化が容
易である。また、光ファイバケーブルの代わりに光導波
路を用いることも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
レーザ光源と、超音波信号の進入によりレーザ光の透過
率が変化する音響光学媒体と、レーザ光源からのレーザ
光を受光、伝搬、出射させる手段として光ファイバケー
ブル、あるいは光導波路等を用いて超音波信号を光学的
に検出するため、たとえ電源ノイズや電磁波等による電
気的なノイズが存在している環境下で超音波の検出測定
を行なっても、その影響を受けず、また、信号の伝送系
が光であるため、従来の電気ケーブルを用いていた超音
波センサに比べて小型化が容易である。また、実際に超
音波信号を受信するセンシング部である音響光学媒体に
電極の形成等の加工が不要である等、産業上の大きな利
用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る超音波センサの構成
図。
【図2】同実施例における光ファイバケーブル内に、レ
ーザ光源から出射されるレーザ光が入射されるまでの過
程を説明する図。
【図3】同実施例における光ファイバケーブル内から出
射された拡散レーザ光が、音響光学媒体に入射されるま
での過程を説明する図。
【図4】音響光学媒体内に超音波信号が存在しない際の
レーザ光の透過を説明する図。
【図5】音響光学媒体内に超音波信号が進入した際のレ
ーザ光の透過を説明する図。
【図6】従来における電気的に超音波を検出する超音波
センサの構成図。
【符号の説明】
11 レーザ光源 12,18 レーザ光 13a,13b 光伝搬部 14a,14b ケーブル入射光処理部 15a,15b 光ファイバケーブル 16a,16b ケーブル出射光処理部 17 音響光学媒体 18a,18b 分岐レーザ光 19 光検出器 21 凸レンズ 22 屈折率分布レンズ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28 H04R 23/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出射するレーザ光源と、この
    レーザ光源から出射されたレーザ光を受光して伝搬し、
    外部に出射する第1の光伝搬部と、この第1の光伝搬部
    から出射されたレーザ光を受光し、このレーザ光の透過
    率が超音波が進入することによって変化する音響光学媒
    体と、この音響光学媒体を透過したレーザ光を受光して
    伝搬する第2の光伝搬部と、この第2の光伝搬部から伝
    搬されたレーザ光の光量を検知し、この光量の変化をモ
    ニタする光検出器とを具備したことを特徴とする超音波
    センサ。
JP6111253A 1994-05-25 1994-05-25 超音波センサ Expired - Lifetime JP3015665B2 (ja)

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