JP3015185B2 - 亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置 - Google Patents

亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置

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JP3015185B2
JP3015185B2 JP4013284A JP1328492A JP3015185B2 JP 3015185 B2 JP3015185 B2 JP 3015185B2 JP 4013284 A JP4013284 A JP 4013284A JP 1328492 A JP1328492 A JP 1328492A JP 3015185 B2 JP3015185 B2 JP 3015185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板上に亜鉛をメッキ
した亜鉛メッキ鋼板の合金化の進行状況を測定する亜鉛
メッキ鋼板の合金化度測定装置に係わり、特にパスライ
ンの変動による亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定の影響を
回避する光源の配置手段を改良した亜鉛メッキ鋼板の合
金化度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、亜鉛メッキ鋼板は、鋼板上に亜
鉛をメッキした後、所要とする温度で加熱して下地の鉄
を亜鉛中に拡散させることにより合金化を行っている
が、高品質、かつ、均質なる亜鉛メッキ鋼板を製造する
観点から、その合金化の進行状況を正確に測定すること
が必要不可欠なものである。ところで、この種の合金化
度測定方法としては、化学分析法や蛍光X線法などが用
いられている。
【0003】前者の化学分析法は、合金化された亜鉛メ
ッキ鋼板を塩酸中に浸して合金化部分を溶かし、その溶
液中の成分含有量を化学分析することにより、鉄と亜鉛
との割合を求める方法である。この分析法は、亜鉛メッ
キ鋼板を塩酸中に浸して合金化部分を溶かす処理を行う
ことから、オフラインによる破壊検査であり、オンライ
ンによる測定が難しい。
【0004】後者の蛍光X線法は、亜鉛メッキ鋼板にX
線を照射し、この鋼板中の鉄および亜鉛から放射される
蛍光X線を測定し、予め求めておいた蛍光X線の強度と
鉄および亜鉛との相関関係から、鉄と亜鉛との割合を求
める方法である。しかし、この方法は、装置が非常に大
がかりなものとなり、合金化ライン中での合金化の進行
状況を測定するために利用するのが困難である。
【0005】従来、ライン中で合金化の進行状況を測定
する具体的技術として、特公昭60−56425号公報
および特公平1−44782号公報などが提案されてい
る。特公昭60−56425号公報は、図14に示すよ
うにレーザ光1を斜め方向から亜鉛メッキ鋼板2に照射
し、そのときの鋼板2からの反射光3をリニアアレイな
どの光検出器4で受光し、この受光強度の状態から反射
光の分布を求め、その半値幅から合金化度を測定する装
置である。
【0006】一方、特公平1−44782号公報は、図
15に示すようにレーザ光1を斜め方向から亜鉛メッキ
鋼板2に照射し、そのときの鋼板2からの反射光3を、
鋼板面に対して垂直方向の位置およびレーザ光の入射方
向と反対側の方向の位置に設置する光検出器4a,4b
により受光し、その反射光強度から合金化度を求めるも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
60−56425号の合金化測定装置は、反射光の分布
をリニアアレイなどの光検出器4を用いて検出した後、
コンピュータで半値幅の演算処理を行うので、装置の構
成が複雑であるばかりでなく、価格的に高価であり、ま
た演算にかなりの時間を要する。しかも、オンライン状
態で合金化度を測定する場合、亜鉛メッキ鋼板2が常に
パスライン変動を起こしているので、鋼板の傾きによっ
てレーザ光1の入射角θが変わってしまう問題がある。
【0008】一方、特公平1−44782号の合金化測
定装置は、前例の半値幅を求める方法よりも、装置の構
成が簡単であるが、オンライン中に亜鉛メッキ鋼板2に
生ずるパスラインの変動の影響を除去できない問題があ
る。
【0009】特に、亜鉛メッキ鋼板における合金化度の
進行は、加熱温度,ラインスピード,亜鉛メッキの付着
量,亜鉛中の微量介在物等の影響を受けやすく、一定の
操業条件を維持している場合でも、合金化度の進行状態
はもとより、最終的な合金化度の状態も異なったものと
なる場合がある。そこで、合金化度の状況を早期に測定
し、その合金化度の状況に応じて合金化ラインを適切に
制御することが必要となってくる。
【0010】また、合金化ラインでは、外気が高温多湿
である上,空気中のダスト等も非常に多く、測定器にと
って非常に激しい環境にある。従って、この種の測定器
としては、それらの条件に十分に耐え、かつ、メンテナ
ンスも容易でなければならない。また、ラインを走行す
る亜鉛メッキ鋼板2にはパスライン変動があるので、当
該鋼板と測定器との間の距離や角度が周期的に変化して
いるが、少くともその影響を受けないか、或いはその影
響を極力低減化する必要がある。
【0011】しかし、従来の装置は、図14および図1
5に示す如く、1つの光源を用いて一方向から亜鉛メッ
キ鋼板2にレーザ光1を照射し、その鋼板2からの反射
光の分布や反射光の強度を測定し、合金化度を求めるよ
うにしている。そのため、ライン中を走行する亜鉛メッ
キ鋼板2のパスライン変動の影響を受けざるを得ず、こ
の影響を解決しない限り測定誤差を生ずる問題がある。
【0012】
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、亜鉛メッキ鋼板のパスラインの変動による角度変動
の影響を受けることなく、合金化度の開始から終了まで
の全ての合金化度を測定でき、しかも簡単な構成で実現
でき、コイトの低減化にも大きく貢献する亜鉛メッキ鋼
板の合金化度測定装置を提供することにある。
【0014】
【0015】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1に対応す
る発明は上記課題を解決するために、鋼板上に亜鉛をメ
ッキした亜鉛メッキ鋼板の合金化度をオンラインにより
測定する亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置において、
亜鉛メッキ鋼板上に、当該鋼板のパスライン変動による
角度変動に対し、上部全円方向から入射する光の入射角
度の変動分が互いに測定部分からの反射光量によって相
殺するようにリング状とした光源を配置するとともに、
この光源のほぼ中心ライン上に光検出器を設置し、前記
光源からの光を前記亜鉛メッキ鋼板の前記測定部分に
定の入射角度で照射するとともに、この測定部分から得
られる反射光の強度を前記光検出器で検出し合金化度を
測定する亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置である。
【0016】さらに、請求項2に対応する発明では、2
つ以上の光源を用いる場合、パスラインの変動による前
記亜鉛メッキ鋼板との周期的な距離変動を回避するため
に、それぞれ異なる所定の入射角をもって入射する2つ
以上の光源を前記亜鉛メッキ鋼板の走行ライン方向に位
置を異ならせて配置し、また請求項3に対応する発明で
は、異なるリング径の2つ以上の光源を同心円的に配置
し、これら光源を交互に点灯させることにより、2つ以
上の光源からの光の照射によって得られる測定部分から
の反射光の強度を1個の光検出器で検出可能とする構成
である。しかも、2つ以上の光源を用いた場合、これら
光源から亜鉛メッキ鋼板の測定点に対して異なる入射角
で照射するように構成したものである。
【0017】
【0018】
【作用】従って、請求項1ないし請求項4に対応する発
明においては、亜鉛メッキ鋼板上にリング状とする光源
と当該光源のほぼ中心ライン上に位置するように光検出
器とを設置する構成であるので、オンライン測定時にパ
スラインの変動による亜鉛メッキ鋼板の角度変動が生じ
ても、光源がリング状となるように配置されているの
で、相対する方向から入射する光の入射角度の変動分が
互いに反射光量で相殺するので、亜鉛メッキ鋼板のパス
ラインの変動による角度変動の影響を十分に低減化で
き、また非常に簡単な構成で実現することができ、しか
も2つの光源についてそれぞれ適宜な入射角度をもって
光を入射するように構成しているので、亜鉛メッキ鋼板
に対する距離変動の影響の少ない状態で合金化度を測定
することができる。
【0019】また、2つの光源を同心円的に配置する
と、距離変動の影響を少なくできるだけでなく、スペー
ス的に節減でき、ひいてはラインに比較的容易な設置で
きることになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明装置を実現する基本構成につい
て図1を参照して説明する。同図において11は鋼板表
面に亜鉛をメッキした亜鉛メッキ鋼板であって、この鋼
板11上の測定部分の真上に所要とする距離を隔ててリ
ング状の光源12が配置されている。この光源12は、
点光源をリング状に配置してもよく、或いはリングライ
ト蛍光灯の如きリング状に分布する光源を用いてもよ
い。
【0021】そして、かかるリング状の光源12からの
光(入射光13)をθなる入射角をもって鋼板11に照
射するとともに、この光源12を形づくるリングの中央
ライン上に光検出器14を設置し、亜鉛メッキ鋼板11
から垂直に反射されてくる反射光15の強度を検出する
ものである。
【0022】なお、光源12を設置するに際し、光源1
2からの光の入射角θを種々可変することが考えられる
が、例えば入射角θを20度以下とした場合には鋼板1
1からほぼ正反射の反射光15を検出することになる。
その結果、合金化度と反射光強度との関係については図
2(a)のような特性が得られる。つまり、鋼板表面に
未だ合金化されていない亜鉛(フリージンク)が残って
いる場合には、反射光強度が非常に大きく、合金化の初
期進行段階で反射光強度が急激に低下し、その後、合金
化が進行するに従って反射光強度が徐々に低くなる特性
となっている。
【0023】また、光13の入射角θを30度以上に設
定した場合には鋼板11から拡散反射光15を検出する
ことになる。この場合には合金化度と反射光強度との関
係は図2(b)のような特性となる。
【0024】次に、光源12および光検出器14を図1
のような位置関係をもって設置する理由について説明す
る。亜鉛メッキ鋼板11の合金化反応は、初めは下地鋼
板と亜鉛メッキとの接触面で起こり、合金化が進行する
に従って次第に合金結晶が表面まで成長してくる。
【0025】このとき、合金化度が約6%以下の亜鉛メ
ッキ鋼板11の場合には、鋼板表面に未だ合金化されて
いない亜鉛が残っている状態となっている。その結果、
かかる鋼板11に光を入射したとき、鋼板表面はフリー
ジンクによりほぼ鏡面に近い状態になっているので、光
は正反射の位置に反射してくる。
【0026】さらに、合金化が進んで約6%以上になる
と、合金化した結晶層が鋼板の表面全体を覆うようにな
るので、鋼板表面は粗面となり、亜鉛の合金化が進行す
るにつれて表面の粗度が次第に増してくる。ゆえに、か
かる状態の亜鉛メッキ鋼板11に光13を入射すると、
その光は鋼板表面で拡散され、正反射位置よりもむしろ
一定の反射角をもった位置に光が多く反射する。さら
に、合金化度が進むにつれて反射光の拡散状態が変化
し、反射光量も弱くなってくる。従って、予め反射光量
と合金化度との関係を求めておけば、反射光量から合金
化度を測定することが可能となる。
【0027】次に、フリージンク消失後、約6%以上の
合金化度の亜鉛メッキ鋼板11に光を入射した場合につ
いて考える。このときの鋼板表面は粗面であるので、直
線光を入射したときの反射光の強度分布は図3に示すよ
うになる。つまり、鋼板11の真上から直線光13aを
入射すると、亜鉛メッキ鋼板11から全方向に拡散反射
するが、そのときの反射光15の強度分布は角度に依存
した状態となり、最も反射光強度の強くなる角度αが存
在する。ゆえに、図4に示すように上記角度αに対応す
る円周の全ての位置に光源12をリング状に配置すれ
ば、この光源12からの光13が入射角αの全方向から
測定点に入射し、その鋼板11からの反射光15をリン
グ中央の一点で受光することができ、より高精度な測定
が可能となる。つまり、リング状光源12にてあらゆる
方向から鋼板11の測定部分に光13を入射するので、
従来のように一方向から鋼板11の一点に光を入射する
方法に比べて、光の入射方向に依存しない、平均化され
た安定した反射光を受光することができ、より高精度に
亜鉛メッキ鋼板12の合金化度を測定できる。
【0028】さらに、異なる2つの入射角αをもつ光源
を用いる場合の有効性について述べる。入射角αを30
度以上に設定したときの反射光強度は、図2(b)のよ
うに、合金化の開始とともに強くなり、その後は合金化
度の進行に伴って徐々に減少する。つまり、光の入射角
がαの場合、図2(b)から明らかなように、1つの反
射光強度に対して2つの合金化度をもつことになり、こ
のためフリージンク前後の判別ができなくなる。
【0029】そこで、以上のようにリング状とする光源
を配置することにより、例えば入射角αを20度以下に
設定すれば、図2(a)のように亜鉛メッキ鋼板11か
らは正反射光の強度を検出することになる。この場合に
はフリージンク前後の判別が可能となる。ゆえに、入射
角の異なる2つの光源を設置し、亜鉛メッキ鋼板11か
らそれら2つの反射光強度を測定することにより、合金
化度をより精度よく測定できる。
【0030】さらに、オンライン測定の場合には、亜鉛
メッキ鋼板11に傾きが生じる角度変動や亜鉛メッキ鋼
板11と光検出器14との距離が変化する距離変動が生
じる。例えば鋼板11が図5(a)に示す状態から同図
(b)のごときβだけ角度変動が生じたとする。このと
き、従来のような1つの光源から直線光を入射させた場
合、入射角がθであったものが、角度変動によって図示
するように開き角度の大きな反射光15が反射され、図
示一点鎖線の法線に対する入射角度が(θ+β)とな
り、例えばライン上の真上に光検出器14を配置してい
る場合には、光検出器14への入射光量が少なくなる。
【0031】しかし、本発明装置のようにリング状の光
源11を配置した場合、図6に示すように、ある一方向
の光源12からの法線に対する光の入射角度(θ+
β)となり、それと向い合う位置の光源12からの法線
に対する光の入射角度(θ−β)となるので、亜鉛メ
ッキ鋼板11の測定部分から反射されてくるお互いの反
射光量が入射角θのときに比較し、一方が多くなり、他
方が少なくなり、お互いに打ち消し合う方向に変化する
ので、図7に示すように角度変動の影響を最小限に抑え
ることができる。
【0032】一方、鋼板に距離変動が生じた場合、図8
(a),(b)に示すように反射光量に影響を受ける。
図8(a)は、入射角を15°に設定し、リング径を変
えたときの影響を示す。この図から明らかなようにリン
グ径が大きいほどその反射光量の変動量が少なく、リン
グ径150mm以上では、10%以下になることが分か
る。同図(b)はリング径を175mmに設定し、入射角
を30°〜50°まで変化させたときの距離変動の影響
を示す。この図から入射角度を40°とすることによ
り、距離変動の影響を少なくできることが分かる。ま
た、距離変動には一定の周期があるので、計算機や平滑
用回路を用いて平滑化することが可能である。ゆえに、
亜鉛メッキ鋼板11の距離変動は、入射角を15°と4
0°とし、リング径を150mm以上にし、さらに出力値
を平滑化することによって取り除くことができる。
【0033】従って、以上のような測定方法によれば、
リング状の光源12を配置するとともに、この光源の光
を全方向から鋼板11の測定点に入射し、この鋼板11
からの反射光をリング中央の一点で受光することによ
り、従来のように直線光を一方向から当てた場合に比べ
てより高精度な測定が可能となる。また、互いに向かい
合う位置にある光源どうしは互いに打ち消しあうような
方向に変動するので、鋼板の角度変動を最少限に押さえ
ることが可能となる。
【0034】さらに、2つの光源の入射角を15°,4
0°に設定し、かつ、リング径を150mm以上の大きさ
にすることにより、出力値を平滑化でき、これによって
鋼板の距離変動を低減化でき、より精度の高い測定が可
能となる。
【0035】次に、上記方法を適用した測定装置につい
て図9を参照して説明する。同図において21は鋼板に
亜鉛をメッキした亜鉛メッキ鋼板であって、この鋼板2
1の真上には例えば位置を異ならせてリング状に形成さ
れた2つの光源22a,22bが配置されている。これ
らの光源22a,22bはそれぞれ例えば高周波蛍光灯
が使用され、そのうち、一方の光源22aは例えば入射
角15°、他方の光源22bは例えば入射角40°に設
定されている。23a,23bは光源22a,22bか
ら亜鉛メッキ鋼板21の測定部分に照射される入射光、
24a,24bはフォトダイオードを用いた光検出器、
25a,25bは亜鉛メッキ鋼板21の測定部分から反
射されてくる反射光である。
【0036】26は光源22a,22bの周囲光の影響
を取り除くハイパスフイルター、27はゲイン調整用ア
ンプ、28はアンプ出力を整流する整流回路、29は整
流出力を平滑化して出力値を得るともに、この出力値に
基づいて亜鉛メッキ鋼板21の合金化度を得る計算機で
ある。
【0037】なお、当該出力値から合金化度を得る手段
として種々考えられるが、例えば予め正確に反射光の強
度と合金化度との関係を求めておき、前記計算機29で
得られた出力値に基づいて予め求めておいた反射光の強
度と合金化度の相関関係から合金化度を得ることができ
る。
【0038】従って、以上のような合金化度測定装置に
よれば、2つの光源22a,22bからそれぞれ異な
入射角(20度以下と30度以上)の入射光23a,2
3bを亜鉛メッキ鋼板21上に入射する。そして、この
とき亜鉛メッキ鋼板21から反射されてくる反射光23
a,23bをそれぞれ対応する光検出器24a,24b
で受光して電圧信号に変換し、ハイパスフィルター26
に送出する。このハイパスフィルター26では変換され
た電圧信号の中から光源22a,22bの周囲光の影響
を取り除いた後、ゲイン調整用アンプ27および整流回
路28を通して計算機29に導き、ここで平滑化を行っ
た後、平滑化された信号から亜鉛メッキ鋼板21の合金
化度を得るものである。
【0039】図10は前記測定装置を合金化ラインのい
かなる地点に設置するかを説明する図である。すなわ
ち、この合金化ラインは、所定方向から入ってくる鋼板
21を亜鉛ポット31に浸漬して亜鉛をメッキするとと
もに、エアノズル32によりエアを吹き付けてメッキ量
を制御した後、合金化炉33に導き、ここで亜鉛メッキ
鋼板を加熱して合金化を行う。さらに、亜鉛メッキ鋼板
21は、少なくとも1台以上の保温炉34,…および冷
却炉35を通した後、複数のガイドローラを経て所要と
する個所36に導びいていく。
【0040】この合金化ラインにおいては、当該ライン
のa〜f地点の何れかまたは複数の地点に図9に示す測
定装置を設置するが、本実験例ではf地点に測定装置を
設置し、合金化度の測定を行うこととする。f地点とし
た理由は合金化のほぼ終了する地点であるためである。
【0041】なお、本測定装置の出力値の評価には合金
化ラインの最終地点gにあるX線による合金化度のFe
%測定値と比較し、その相関関係から合金化度を得るも
のとする。図11はその結果を示す図である。この実験
例から明らかなように、本測定装置によって合金化度を
精度よく測定することが可能である。
【0042】なお、図9に示す合金化ラインの各a〜f
地点にそれぞれ本測定装置を設置し、各地点での合金化
の進行状況を計測すると、図12のような結果が得られ
た。この図から明らかなように次第に合金化が進んでい
く様子がよく表れている。
【0043】従って、以上のような実施例の測定装置に
よれば、非常に構成が簡単であり、メンテナンス性に優
れている。ゆえに、オンラインへの設置も容易であり、
かつ、リアルタイムに測定できるので、亜鉛メッキ鋼板
の合金化の進行状態を常時監視することができる。その
結果、合金化の進行状況に合せたライン操業が可能とな
り、不良の亜鉛メッキ鋼板を低減化できる。
【0044】なお、上記実施例では、鋼板の走行方向に
位置をずらして2つの光源22a,22bを設置した
が、この場合には合金化ラインの構成部材などの関係か
ら設置するのが難しい。そこで、本発明装置において
は、図13に示すようにリング状の2つの光源22a,
22bを同心円的に配置する一方、リング径の大小を利
用して2つの所要とする入射角を得るような構成とす
る。そして、これら2つの光源22a,22bを交互に
点灯することにより、1個の光検出器25を用いて異な
る入射角の光の照射によって亜鉛メッキ鋼板の測定部分
から得られる反射光を受光する構成としてもよい。その
他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
ような種々の効果を奏する。
【0046】
【0047】請求項1〜4の発明は、亜鉛メッキ鋼板の
角度変動だけでなく、入射角の異なる2つの光源を用い
ることによって合金化度の開始から終了までの全ての合
金化度を測定でき、さらに鋼板に対する距離変動の影響
を低減化でき、しかも簡単な構成で実現でき、コストの
低減化にも大きく貢献できる亜鉛メッキ鋼板の合金化度
測定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる亜鉛メッキ鋼板の合金化度測
装置を説明するための基本構成図。
【図2】 光の入射角を異ならせたときの合金化度と反
射光強度との関係を示す図。
【図3】 亜鉛メッキ鋼板の真上から光を入射したとき
の反射光の強度分布を示す図。
【図4】 図3において最大の反射光強度分布を示す円
周上にリング状光源を配置したときの光源と光検出器と
の関係を示す図。
【図5】 非リング状光源を用いたときに鋼板に角度変
動が生じたときの入射角の変化を説明する図。
【図6】 リング状光源を用いたときに鋼板に角度変動
が生じたときの入射角の変化を説明する図。
【図7】 非リング状およびリング状光源を用いたとき
の角度変動に対する反射光量の変動量を示す図。,
【図8】 鋼板に距離変動が生じたときの反射光量の変
動量を示す図であって、同図(a)はリング径を異なら
せたとき、同図(b)は入射角を異ならせたときの図。
【図9】 本発明方法を適用した測定装置の一実施例を
示す構成図。
【図10】 合金化ラインに図9に示す測定装置を設置
するための地点を説明する図。
【図11】 本発明装置の測定値と比較するために予
め求めたX線による合金化度のFe%と出力値との関係
を説明する図。
【図12】 ある特定の入射角で照射したときの各測定
地点における出力値(合金化度)の変化状態を説明する
図。
【図13】 2つのリング状光源を同心円的に配置した
ときの構成図。
【図14】 従来における亜鉛メッキ鋼板の合金化度測
定装置の概略構成図。
【図15】 従来におけるもう1つの亜鉛メッキ鋼板の
合金化度測定装置の概略構成図。
【符号の説明】
11,21…亜鉛メッキ鋼板、12,22a,22b…
リング状光源、13,23a,23b…入射光、14,
24,24a,24b…光検出器、26…ハイパスフィ
ルター、27…アンプ、28…整流回路、29…計算
機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 昭芳 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 山内 賢志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−4150(JP,A) 特開 平2−231510(JP,A) 特開 平2−236439(JP,A) 実開 平1−120650(JP,U) 特公 昭60−56425(JP,B2) 実公 昭42−14753(JP,Y1)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板上に亜鉛をメッキした亜鉛メッキ鋼
    板の合金化度をオンラインにより測定する亜鉛メッキ鋼
    板の合金化度測定装置において、 前記亜鉛メッキ鋼板上に、当該鋼板のパスライン変動に
    よる角度変動に対し、上部全円方向から入射する光の入
    射角度の変動分が互いに測定部分からの反射光量によっ
    て相殺するようにリング状とした光源を配置するととも
    に、この光源のほぼ中心ライン上に光検出器を設置し、
    前記光源からの光を前記亜鉛メッキ鋼板の前記測定部分
    所定の入射角度で照射するとともに、この測定部分か
    ら得られる反射光の強度を前記光検出器で検出し合金化
    度を測定することを特徴とす る亜鉛メッキ鋼板の合金
    化度測定装置。
  2. 【請求項2】 2つ以上の光源を用いる場合、パスライ
    ンの変動による前記亜鉛メッキ鋼板との周期的な距離変
    動を回避するために、それぞれ異なる所定の入射角をも
    って入射する2つの光源を前記亜鉛メッキ鋼板の走行ラ
    イン方向に位置を異ならせて配置することを特徴とする
    請求項1記載の亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置。
  3. 【請求項3】 2つ以上の光源を用いる場合、異なるリ
    ング径の2つ以上の光源を同心円的に配置し、これら光
    源を交互に点灯させることにより、2つ以上の光源から
    の光の照射によって得られる測定部分からの反射光の強
    度を1個の光検出器で検出可能とした請求項1記載の
    亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置。
  4. 【請求項4】 2つ以上の光源を用いる場合、これら光
    源から前記亜鉛メッキ鋼板の測定点に対して異なる入射
    角で照射することを特徴とする請求項1または請求項3
    に記載の亜鉛メッキ鋼板の合金化度測定装置。
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