JP3015107U - 自走式破砕機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走式破砕機１の被破砕物の投入位置を大幅
に低くして投入を容易にし、大型の積込機を不要とす
る。 【構成】 走行台車２上にチェンコンベヤ３を前後傾動
可能に枢支し、縦軸を中心として左右に揺動する可動ジ
ョーと、可動ジョーに対向する固定ジョーとを備えたジ
ョークラッシャ４をチェンコンベヤ３上に跨架し、チェ
ンコンベヤ３の後段に走行台車２上で旋回可能なコンベ
ヤ５を設ける。破砕作業の際には、チェンコンベヤ３を
前方に傾動させて前端を接地させ、被破砕物を積込機で
チェンコンベヤ３の前端部に投入する。投入された被破
砕物はチェンコンベヤ３で後方へ搬送され、ジョークラ
ッシャ４の破砕空間内へ送り込まれ、破砕されて後段の
コンベヤ５に投入され、ダンプトラック等へ積み込まれ
搬出される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、採石場の切羽付近で岩石を破砕したり、建設作業の現場付近でコン クリート等の廃棄物を破砕するための自走式破砕機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、採石場では、切羽の岩石を発破し、得られた原石を大型のホイールロ ーダやローディングショベル等の積込機でダンプトラックに荷積みし、切羽から 離れた採石プラントへ運搬する。採石プラントでは、搬入された原石を破砕し所 定のサイズに分級して製品としている。

【０００３】 しかし、積込機でダンプトラックに原石を積み込む作業は能率が悪く、しかも 大塊をそのまま積み込むため容積効率が悪く、ダンプトラックの運搬回数が多く なる。 また、建設作業の現場で発生するコンクリート等の廃棄物は、廃棄物の処理場 又は投棄場所まで長距離の運搬が必要となる。

【０００４】 そこで、近年、走行台車上に破砕機や篩分機を搭載した自走式の破砕プラント が開発され、作業現場付近で原石やコンクリートの廃棄物等を破砕減容するため に使用されるようになってきている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような自走式の破砕プラントは大型で、作業現場の移動に伴っ て頻繁に移動させるのは容易でない。また、機械設備が高価となるため、中小規 模の採石場などでは採用が難しい。 さらに、破砕機として被破砕物を上部から投入する通常のジョークラッシャを 搭載した場合、被破砕物の投入位置が高くなり大型の積込機が必要で投入作業の 能率が低下する。

【０００６】 本考案は、採石場や建設作業の破砕作業における上記問題を解決するものであ って、被破砕物の投入位置を大幅に低くして大型の積込機を不要とし、作業現場 への搬送、移動が容易であり、狭隘な現場でも効率良く使用することができる自 走式破砕機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案では、走行台車上にチェンコンベヤを前後傾動可能に枢支し、縦軸を中 心として左右に揺動する可動ジョーと該可動ジョーに対向する固定ジョーとを備 えたジョークラッシャを前記チェンコンベヤ上に跨架し、チェンコンベヤの後段 に走行台車上で旋回可能なコンベヤを設けて自走式破砕機を構成することにより 、上記課題を解決している。

【０００８】

【作用】

破砕作業行う場合には、自走式破砕機を現場へ移動させ、チェンコンベヤを前 方に傾動させて前端を接地させる。次いで被破砕物を積込機でチェンコンベヤの 前端部に投入する。このとき投入位置の高さは低くなっているので、投入作業は 極めて容易に行うことができる。

【０００９】 投入された被破砕物は、チェンコンベヤで後方へ搬送され、チェンコンベヤ上 に跨架されているジョークラッシャの破砕空間内へ送り込まれる。被破砕物はジ ョークラッシャで破砕され、後段の旋回可能なコンベヤに投入され、このコンベ ヤによりダンプトラック等へ積み込まれ、搬出される。

【００１０】

【実施例】

図１は本考案の一実施例である自走式破砕機の構成を示す側面図、図２はジョ ークラッシャの平面図である。 本実施例では、自走式破砕機１は、走行台車２上にチェンコンベヤ３と、ジョ ークラッシャ４と、コンベヤ５とを備えている。

【００１１】 チェンコンベヤ３は、その後部が走行台車２上の支持フレーム３１に枢支され ており、チェンコンベヤ３と支持フレーム３１との間に設けた傾動シリンダ３２ の縮伸により前後に傾動される。チェンコンベヤ３の前部には被破砕物を投入す るスカート３３が取り付けられている。 チェンコンベヤ３の後部には門型フレーム６が設置され、この門型フレーム６ によってジョークラッシャ４がチェンコンベヤ３上に跨架されている。

【００１２】 ジョークラッシャ４は、本体フレーム４１内部の一側に可動ジョー４２、他側 に可動ジョー４２と対向する固定ジョー４３を備えている。可動ジョー４２は、 前端部が縦軸４４で枢支され、後端部がエキセントリック軸４５に連係されてお り、エキセントリック軸４５の回転により縦軸４４を中心として左右に揺動する 。エキセントリック軸４５は、上端にプーリ４６を備えており、原動機４７の出 力軸に設けたプーリ４８との間に張設されたＶベルト４９によって回転が与えら れる。

【００１３】 走行台車２上の支持フレーム３１の後方には、旋回フレーム９が設置されてい る。コンベヤ５は、その後部が旋回フレーム９に枢支されており、旋回フレーム ９との間に設けた起伏シリンダ５１の伸縮により起伏される。 破砕作業行う場合には、自走式破砕機１を現場へ移動させ、傾動シリンダ３２ を縮小しチェンコンベヤ３を前方に傾動させて前端を接地させる。次いで被破砕 物を積込機でチェンコンベヤ３の前端部に投入する。このとき投入位置の高さＨ は低くなっているので、投入作業は極めて容易に行うことができる。

【００１４】 投入された被破砕物は、チェンコンベヤ３で後方へ搬送され、チェンコンベヤ ３上に跨架されているジョークラッシャ４の破砕空間内へ送り込まれる。被破砕 物は、左右に揺動する可動ジョー４２と対向する固定ジョー４３との間で移動し ながら破砕され、後段のコンベヤ５に投入され、ダンプトラック等へ積み込まれ 、搬出される。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、被破砕物の投入位置を大幅に低くでき るので積込作業が容易で大型の積込機は不要となる。また、作業現場への搬送、 移動が容易であり、狭隘な現場でも効率良く使用することができるので、大塊の 被破砕物を減容して容積効率を改善しダンプトラックの運搬回数を少なくし作業 能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である自走式破砕機の構成を
示す側面図である。

【図２】ジョークラッシャの平面図である。

【符号の説明】

１ 自走式破砕機 ２ 走行台車 ３ チェンコンベヤ ４ ジョークラッシャ ５ コンベヤ ６ 門型フレーム ９ 旋回フレーム ３１ 支持フレーム ３２ 傾動シリンダ ４２ 可動ジョー ４３ 固定ジョー ４４ 縦軸 ４５ エキセントリック軸 ５１ 起伏シリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行台車上にチェンコンベヤを前後傾動
   可能に枢支し、縦軸を中心として左右に揺動する可動ジ
   ョーと該可動ジョーに対向する固定ジョーとを備えたジ
   ョークラッシャを前記チェンコンベヤ上に跨架し、該チ
   ェンコンベヤの後段に走行台車上で旋回可能なコンベヤ
   を設けてなる自走式破砕機。