JP3014944U

JP3014944U - 耐震用差込保持具

Info

Publication number: JP3014944U
Application number: JP1995000795U
Authority: JP
Inventors: 尚雄福原
Original assignee: 白石木産株式会社
Priority date: 1995-02-20
Filing date: 1995-02-20
Publication date: 1995-08-22
Anticipated expiration: 2001-02-20

Abstract

(57)【要約】【目的】家具の前面下部に挿入するだけで、家具の倒れ
防止を図ることができる耐震用差込保持具を提供する。【構成】耐震用差込保持具を家具の前面下部の下面に差
し込むことにより家具は後方に傾斜し、倒れにくくな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、大きな地震等がきた際に家具の倒れを防止できる耐震用差込保持具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来からの一般的な家具は、所定の高さ、奥行き、幅を有する直方体からなり、地震等の揺れに対して安定性が悪く、また内部に収納するものによっては家具の重心位置が高くなって安定性が悪くなり、小さな地震等によっても家具が簡単に倒れてしまったりする等の問題点がある。このため、地震等による家具の倒れを防止するために従来より家具と壁との間に止め金具を取り付ける等の手段が講じられているが、一般住宅においては、止め金を取り付ける適当な場所が無かったり、あるいは、借家等では梁等に傷をつけないように止め金具の使用を禁止しているところがあるなど、家具倒れ防止の有効な対策を取ることができない場合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、家具の前面下部に挿入するだけで、家具の倒れ防止を図ることができる耐震用差込保持具を提供し、上記の問題点を解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案が採用した技術解決手段は、所定の厚みを有し、且つ、家具の前面下部を乗せることができる凹所を有することを特徴とする耐震用差込保持具にあり、また、前記耐震用差込保持具の下面に滑り止めを設けたことを特徴とするものであり、さらに前記耐震用差込保持具を木材、プラスチック、ゴム等の材料で構成したことを特徴とするものであり、これらを課題解決の手段とするものである。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の好ましい実施例について説明する。図１は本考案に係る耐震用差込保持具の断面図であり、図２は同耐震用差込保持具を家具に使用した例を示す側面図である。図において、耐震用差込保持具は、前部１および床密着部３とからなり、床密着部３は所定の厚みを有し、その上面には、家具の下面を支持する家具密着部２が形成されている。家具密着部２は必要に応じて家具の後傾角度に合わせて多少傾斜して形成されている。前部１は、家具下端部が前方にずれるのを防止するために家具密着部２より立ち上がって形成されており、前部１および床密着部３との間に家具の前面下部を乗せることができる凹所（家具密着部２）が形成され、保耐震用差込保持具は全体として断面が略Ｌ字型に構成されている。なお、必要に応じて耐震用差込保持具内部あるいは家具密着部に振動吸収材を使用することもでき、この場合には家具に伝達する揺れを小さくすることができる。

【０００６】耐震用差込保持具は木材あるいはプラスチック、アルミ、ゴム等をはじめ家具の重みに耐えることができる種々の材料で構成することができ、また、前部１の前面には家具の色調にあわせた化粧を施しておくと、使用時の違和感を少なくすることができる。また床密着部３の下面には滑り止めとして小さな凹凸を設けたり、市販の滑り止め材を取り付けておくと、地震等の揺れで耐震用差込保持具が滑ることを防止できる。床密着部３の厚さは標準的な家具の場合には約１０ｍｍ程度でよいが、この厚みは家具に合わせてそれぞれ替えることが望ましく、また厚みを替えるために、所定の厚さを有する厚さ調整部材を使用し、この部材を重ね合わせる枚数により厚みを調節するようにしてもよい。また、調整部材の一部に防振ゴム性のものを使用することにより家具に伝達される揺れを小さくすることもできる。なおこの場合調整部材は両面テープあるいは接着材等により接合しておくと、調整部材がづれる心配がなく、家具を安定して保持することができる。さらに耐震用差込保持具は長く成形したものを家具の幅に合わせて適当な長さに切って使用してもよいし、予め家具とセットにして販売することも可能である。

【０００７】以上のように構成された耐震用差込保持具は、図２に示すように家具の前面下部の下面に挿入されて使用される。耐震用差込保持具を差し込むことにより家具は後方に傾斜し、倒れにくくなる。なお、標準家具の場合には耐震用差込保持具の床密着部３の厚さが約１０ｍｍの場合には傾斜は約２°となり、十分な耐震性能を発揮する。なお、実験によれば、本考案の耐震家具は、震度６の激震状態でも倒れないことが確認されており極めて安全性が高いことが証明されている。また、本考案の精神または主要な特徴から逸脱することなく本考案は他の色々の形で実施することができ、そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。

【０００８】

【考案の効果】

以上詳細に説明した如く本考案によれば、家具の前面下部の下面に耐震用差込保持具を挿入するだけで、家具を後方に傾斜させ倒れにくくすることができる。また厚さも調整部材によって適当に替えることができるため、あらゆる家具に適応することができる。さらに調整部材の材料に防振性のゴム等を使用すると家具の揺れを小さくすることもできる。等の優れた効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例としての耐震用差込保持具
の断面図である。

【図２】本考案に係る耐震用差込保持具を家具の下面に
挿入した状態の側面図である。

【符号の説明】

１前部２家具密着部３床密着部４家具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】所定の厚みを有し、且つ、家具の前面下部
を乗せることができる家具密着部を有することを特徴と
する耐震用差込保持具。
【請求項２】所定の厚みを有する床密着部と、この床密
着部に連続して形成された前部と、前記床密着部の上面
に形成され家具の前面下部を乗せることができる家具密
着部とからなることを特徴とする耐震用差込保持具。
【請求項３】前記の厚みは調整部材を重ねあわせること
により調整できるようにしたことを特徴とする請求項１
または請求項２に記載の耐震用差込保持具。
【請求項４】前記耐震用差込保持具の下面に滑り止めを
設けたことを特徴とする請求項１ないし請求項３のいづ
れかに記載の耐震用差込保持具。
【請求項５】前記耐震用差込保持具を木材、プラスチッ
ク、ゴム等の材料で構成したことを特徴とする請求項１
ないし請求項４のいづれかに記載の耐震用差込保持具。
【請求項６】前記耐震用差込保持具の家具密着部に振動
吸収材料を設けたことを特徴とする請求項１ないし請求
項５のいづれかに記載の耐震用差込保持具。