JP3014387B2 - ヒト成長ホルモンの測定方法 - Google Patents

ヒト成長ホルモンの測定方法

Info

Publication number
JP3014387B2
JP3014387B2 JP11078756A JP7875699A JP3014387B2 JP 3014387 B2 JP3014387 B2 JP 3014387B2 JP 11078756 A JP11078756 A JP 11078756A JP 7875699 A JP7875699 A JP 7875699A JP 3014387 B2 JP3014387 B2 JP 3014387B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
growth hormone
human growth
concentration
hgh
blood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11078756A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11344496A (ja
Inventor
吉秀 橋本
直子 河野
正 槇野
實 入江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP11078756A priority Critical patent/JP3014387B2/ja
Publication of JPH11344496A publication Critical patent/JPH11344496A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3014387B2 publication Critical patent/JP3014387B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投与されたヒト成長
ホルモンのヒト血液中又はヒト尿中濃度の測定方法、あ
るいはヒト成長ホルモンの投与の有無を検査する方法に
関する。更に詳しくは、本発明はヒト血液または尿中に
存在する2種類のヒト成長ホルモンの濃度の比率、或い
はヒト成長ホルモン全体に占めるそれぞれのヒト成長ホ
ルモンの比率を正常時(否投与時)と投与時又は投与が
疑われる時とで比較して、それらの比率の変化に基づい
て、投与されたヒト成長ホルモンの血液又は尿中濃度測
定、あるいはヒト成長ホルモンの投与の有無を判定する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト成長ホルモン(以下hGH)には、
同一の遺伝子からオルタナティヴスプライシングによっ
て生じる分子量約22000のヒト成長ホルモン(以下
22KhGH)と分子量約20000の成長ホルモン
(以下20KhGH)の2種類が存在することが知られ
ている。22KhGHはアミノ酸191個からなる蛋白
質である。血液中のhGHのうち90%程度がこの22
KhGHであることが知られている。一方、20KhG
Hはアミノ酸176個からなる蛋白質である。その血液
中の存在量は22KhGHに比べて少なく、血液中のh
GHのうち約10%程度がこの20KhGHであると予
測されてきた。20KhGHと22KhGHは元々唯一
の遺伝子にコードされている蛋白質である。そのため両
者は構造、即ちアミノ酸配列がよく似ている。唯一の相
違点は、20KhGHが22KhGHのN末端から32
番目から46番目までの15アミノ酸残基が欠失した構
造をしている点のみである。
【0003】22KhGHは10年以上前から組換えD
NA技術を応用して多量に生産され、それに特異的な抗
体も得られていた。そのため、22KhGH特異的な免
疫化学的測定法も開発されていた。一方、20KhGH
は組換えDNA技術を応用して発現させることが困難で
あり、天然型の20KhGHと同じ構造を持つ組換え2
0KhGHを、高純度でかつ多量に得ることが不可能で
あった。従って20KhGHに特異的な測定方法も知ら
れていなかった。近年、大腸菌の形質転換体を用いて、
この天然型20KhGHを高純度でかつ多量に得る方法
が開発された(Uchida et al., J.Biotechnology:55:10
1-112、(1997))。また、天然型20KhGHに特異的で
あり22KhGHと実質的に交差反応をしないモノクロ
ーナル抗体が作製されると共に、特異的抗体を用いた血
液中の20KhGH濃度測定法が開発された(欧州特許
公開第0814091号明細書)。
【0004】近年、22KhGHが比較的多量に供給さ
れるようになるに従い、22KhGHの様々な生理活性
が明らかにされるようになった。hGHは、当初のヒト
成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療から、成人ヒト
成長ホルモン欠損症等の治療に適応拡大が進められてい
る。更に現在、hGHの分泌は欠損していない場合の低
身長症、火傷や創傷の治療、術後回復、骨粗鬆症等への
適応拡大が図られている。そのような臨床試験における
hGHの使用に際しては、投与されたhGHの動態を把
握する必要がある。しかし、hGHが完全に欠損してい
ない患者の場合、その人体中には本来生産されているh
GHが存在するために、単に血液中のhGH濃度を測定
しただけでは、その測定値が外部からの投与によるもの
か、本来血液中に存在していたもの(生理的なhGH)
かの区別が付かない。これまで、そのための測定方法は
全く知られていなかった。一方、このような医薬品とし
ての使用の他に、さらに近年、スポーツにおいて、hG
Hが禁止薬物(ドーピング、doping)として検査対象と
なるようになっていることは周知の事実である。
【0005】とはいえ、hGHは、存在量が多い22K
hGHであっても、その血液中濃度が数ng/ml〜
数十ng/mlと低く、検出が困難であること、また検
出が可能であっても、血液中濃度が、個人差、性差、
年齢差等によって著しく異なること、さらにhGHは
間欠的に下垂体から分泌されるため、同一個人であって
も、採血をする時間によって著しく異なること等によ
り、単に血液中のhGH濃度を測定しその高低からのみ
では、hGHが投与されたかどうかを判断することは不
可能である。また、hGHにより二次的に引き起こされ
る生理反応も、個人差、性差、年齢差が大きく、投与し
たhGHとの相関も複雑であるため、ドーピング検査の
指標としては不適切である。現在ドーピング検査の対象
となっているのは22KhGHである。一方、生体内の
22KhGHは、hGH全体の大部分を占めると言わ
れ、22KhGHのみを特異的に測定しても、ドーピン
グの有無は判定できない。
【0006】20KhGHについては、前述のように特
異的な測定法が極最近開発されたばかりであり、血液中
の全hGH濃度及び22KhGH濃度の測定から、全h
GHの10%程度存在すると予測されてはいたが、22
KhGHと20KhGHの正確な存在比率は測定された
例がなく、況や、個人差、性差、年齢差、さらに一日に
おける変動、負荷試験によりhGH分泌を促して血液中
hGH濃度を向上させた場合の変化等々については全く
知られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、血液
中又は尿中の22KhGHと20KhGHの比率を指標
として、正常時(hGH否投与時)と投与時のこれらh
GHの濃度比率に基づいて、hGHの投与の有無の判
定、及び生理的なhGH以外の投与されたhGHに起因
するhGHの血液中又は尿中濃度の測定を行う方法を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多種のヒ
ト血漿あるいは血清を用い、22KhGH及び20Kh
GHに特異的な測定方法によって、血液中の22KhG
H濃度及び20KhGH濃度を測定すると共に、それら
の比率を算出した。また、この22KhGHと20Kh
GHの血液中における濃度比率が、種々の要因によって
どのように変動するかについて検討を行った。その結
果、個々の22KhGH濃度及び20KhGH濃度は、
個人差、性差、年齢差が大きく、また、一日における大
きな変動もあり、さらに、負荷試験によって大きく上昇
する場合もあることがわかった。しかし、全hGH濃度
(22KhGH濃度と20KhGH濃度の和)に対する
20KhGH(又は22KhGH)濃度の比率は、個人
差、性差、年齢差が比較的小さいことが初めて明らかに
なった。さらに、驚くべきことに、全hGH濃度は、一
日の間大きく変動するにも関わらず、上記比率はほぼ一
定であること、また、負荷試験によって血液中hGH濃
度が変化しても、上記比率は大きな影響を受けないこと
がわかった。
【0009】これらの知見から、ヒトに22KhGHま
たは20KhGHを単独で投与した場合、投与前後で血
液中における22KhGH濃度と20KhGH濃度の比
率が変化することが示唆された。そして、血液中の22
KhGH濃度と20KhGH濃度をそれぞれ測定し、そ
れらの比率をモニターすることによって、hGHが投与
されたかどうかの判定、及び投与されたhGHの血液中
の濃度を算出することができると考えられた。また、こ
のような考え方は、測定対象をヒトの血液からヒト尿と
しても、同様であると予測された。本発明は以上の知見
に基づいてなされたものである。
【0010】即ち、本発明は、分子量約22000のヒ
ト成長ホルモン(22KhGH)と分子量約20000
のヒト成長ホルモン(20KhGH)の血液中又は尿中
濃度の比に基づいて、投与されたヒト成長ホルモン(h
GH)の血液中濃度を測定する方法、及び、分子量約2
2000のヒト成長ホルモン(22KhGH)と分子量
約20000のヒト成長ホルモン(20KhGH)の血
液中又は尿中濃度の比に基づいて、ヒト成長ホルモン
(hGH)の投与を判定する方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細について述べ
る。本発明において測定対象となるヒト成長ホルモンと
は、22KhGH及び20KhGHを含むものの総称で
ある。そのうち20KhGHは、ヒト血液中の20Kh
GH、ヒト尿中の20KhGHであり、アミノ酸176
個からなる蛋白質である。20KhGHはN末端から1
4番目のアミノ酸がメチオニンであるものと、セリンで
あるものが知られているが本発明に係る20KhGHと
しては、そのどちらでもよい。20KhGHは例えば欧
州特許公開第0587427号明細書に記載の方法に従
って遺伝子組み換えの方法により得ることが出来る。2
2KhGHはヒト血液中の22KhGH、ヒト尿中の2
2KhGHであり、アミノ酸191個からなる蛋白質で
ある。22KhGHは例えば商品名:ジェノトロピン
(ファルマシア・アップジョン製)として市販されてい
る。
【0012】ヒト血液中又は尿中の22KhGH及び2
0KhGHの濃度を測定するには、抗体測定法を用いれ
ばよい。特に抗体としてモノクローナル抗体を用いると
感度よく測定することが出来る。抗体測定法を用いる場
合には、測定感度が10pg/mlであることが好まし
く、特に1pg/ml前後であることがより好ましい。
また、抗体測定法の他に、SDS電気泳動等の電気泳
動、各種のカラムクロマトグラフィー、液体クロマトフ
ラフィー(HPLC)等の方法がヒト血液中又は尿中の
22KhGH及び20KhGHの濃度の測定に使用可能
であり、更に、それらのカラムクロマトグラフィー法と
抗体測定法を組み合わせて実施してもよい。
【0013】ヒト血液中の22KhGHの濃度を測定す
る方法には、特開昭63−273496号公報に記載さ
れているように、22KhGHに特異的に反応するモノ
クローナル抗体を用いた免疫化学的測定方法により行え
ばよい。上記モノクローナル抗体は、抗22KhGH抗
体産生細胞とミエローマ細胞株との細胞融合により得ら
れるハイブリドーマから得ることが出来る。該モノクロ
ーナル抗体としてはA36020047P(BiosPacifi
c社)が例示される。
【0014】一方、ヒト血液中の20KhGHの濃度を
測定するには、欧州特許公開第0814091号明細書
に記載されたように、20KhGHに特異的に反応し2
2KhGHと実質的に反応しないモノクローナル抗体を
用いた免疫測定方法で行えばよい。上記モノクローナル
抗体は、抗20KhGH抗体産生細胞とミエローマ細胞
株との細胞融合により得られるハイブリドーマから得る
ことが出来る。そのようなハイブリドーマとしてMTC
6A株(FERM BP−5913)が例示される。M
TC6A株は、茨城県つくば市東1丁目1番3号の通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号F
ERM BP−5913として微生物の寄託に関するブ
タペスト条約に基づいて寄託されている。
【0015】20KhGHに特異的に反応するモノクロ
ーナル抗体生産性ハイブリドーマから目的とするモノク
ローナル抗体を製造するには、通常の細胞培養法や腹水
形成法により該ハイブリドーマを培養し、培養上清ある
いは腹水から該モノクローナル抗体を精製すればよい。
培養上清もしくは腹水からのモノクローナル抗体の精製
は、常法により行なうことができる。例えば、硫安分
画、ゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィーなどを適宜組み合わせて使
用すればよい。
【0016】モノクローナル抗体を用いる22KhGH
及び20KhGHの免疫測定方法とは、該モノクローナ
ル抗体を利用したものである。本発明の免疫測定方法と
しは、例えば酵素免疫測定法、ラジオイムノアッセイ、
蛍光免疫測定法、発光免疫測定法等が例示され、好まし
くは酵素免疫測定法である。特に酵素免疫測定法におい
て、該モノクローナル抗体を不溶性担体に結合させてモ
ノクローナル抗体結合不溶性担体を得、このモノクロー
ナル抗体結合不溶性担体を用いた、いわゆるサンドイッ
チ酵素免疫測定法が好ましい。
【0017】以下、サンドイッチ酵素免疫測定法に基づ
いて20KhGHの測定方法を説明する。22KhGH
の測定方法は、20KhGHを22KhGHに置き換え
て考えればよい。第1段階として、本発明のモノクロー
ナル抗体を不溶性担体に結合させたモノクローナル抗体
結合不溶性担体と、ヒト成長ホルモンを含む被検液を反
応させて、20KhGHのみを特異的に該モノクローナ
ル抗体結合不溶性担体に結合させた結合体を形成する。
不溶性担体としては、マイクロプレート、プラスティッ
クビーズ、ガラスビーズ、磁性微粒子等が挙げられる。
モノクローナル抗体をこれらの不溶性担体に結合させる
方法は、公知の化学的結合方法でもよいが物理的吸着方
法で十分である。即ち、本発明のモノクローナル抗体を
炭酸緩衝液やリン酸緩衝液等に溶解し、前記不溶性担体
を加えて、0℃〜室温にて1時間以上放置した後、Tw
een20(ポリオキシエチレン・ソルビタール・モノ
ラウレート)、アジ化ナトリウム等を添加したTris
塩酸緩衝液、リン酸緩衝液等により洗浄して未結合の抗
体を除去する。次に、得られたモノクローナル抗体結合
不溶性担体にヒト成長ホルモンを含む被検液を反応さ
せ、被検液中の20KhGHを結合させる。
【0018】さらに第2段階として、第1段階で得られ
た結合体に抗hGH抗体を酵素標識したもの(以下抗h
GH酵素標識抗体と略す)を反応させ、モノクローナル
抗体結合不溶性担体上に本発明の抗20KhGHモノク
ローナル抗体−20KhGH−抗hGH酵素標識抗体と
いうサンドイッチ状複合体を形成させる。
【0019】ここで抗hGH酵素標識抗体に用いる抗h
GH抗体は、20KhGHのみに反応し前記の抗20K
hGHモノクローナル抗体とは認識するエピトープの異
なる抗体、もしくは20KhGHと22KhGHの両方
に反応する抗体のいずれでもよく、モノクローナル抗体
またはポリクローナル抗体のいずれでもよい。そのよう
な抗体は、それ自体公知の方法で容易に得ることが出来
る。そのような例としてモノクローナル抗体D14を例
示することが出来る。
【0020】抗hGHを標識する酵素としては、西洋ワ
サビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グ
ルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ等が挙げ
られる。
【0021】これらの酵素を抗hGH抗体または抗体の
F(ab’)2、Fab’フラグメントに標識する方法
は、酵素の糖鎖を過ヨウ素酸で酸化し、生成したアルデ
ヒド基に抗hGH抗体などのアミノ酸を結合させる方法
や、酵素にマレイミド基あるいはピリジルスルフィド基
等を導入し、抗hGH抗体のFab’フラグメントに存
在するチオール基と結合させる方法等の公知の方法で実
施することができる。
【0022】第3段階として、第2段階で得られたサン
ドイッチ状複合体中の標識に用いた酵素の活性量を測定
する。すなわち該酵素の活性量は、最初に反応させた2
0KhGH量に依存するので、被検液中の20KhGH
量のみを測定することができる。該酵素の活性測定はそ
の酵素の基質となる物質を添加することにより行なわれ
る。また、抗hGH酵素標識抗体の代わりに、抗hGH
抗体をビオチンで標識した抗hGHビオチン標識抗体を
使用し、モノクローナル抗体結合不溶性担体上に本発明
の抗20KhGHモノクローナル抗体−20KhGH−
抗hGHビオチン標識抗体というサンドイッチ状複合体
を形成さた後、酵素標識アビジンまたは酵素標識ストレ
プトアビジンを反応させ、本発明の抗20KhGHモノ
クローナル抗体−20KhGH−抗hGHビオチン標識
抗体−酵素標識アビジンまたは酵素標識ストレプトアビ
ジンというサンドイッチ状複合体を形成させ、該サンド
イッチ状複合体中の酵素活性量を測定する方法でもよ
い。
【0023】尚、上記サンドイッチ酵素免疫測定法にお
いて、本発明の抗20KhGHモノクロ−ナル抗体(抗
22KhGHモノクロ−ナル抗体)と抗hGH酵素標識
抗体とを入れ代えて用いる測定法も当然ながら可能であ
る。
【0024】免疫測定方法の測定対照となる試料として
は、ヒト血液、ヒト尿、その他のヒト体液、それらを希
釈、精製又はpH調製等の処理をしたものが挙げられ
る。
【0025】免疫測定方法の検量線作成に用いる標準2
0KhGH及び標準22KhGHとしては、遺伝子組換
えによって作製された20KhGH及び22KhGHを
用いることができる。
【0026】上記の測定法によって測定された20Kh
GH及び22KhGHの血液中又は尿中の濃度を用いて
投与されたhGHの血液中、又は尿中濃度を測定する方
法としては、得られた全hGH濃度(22KhGH血液
中濃度と20KhGH血液中濃度の和、或いは22Kh
GH尿中濃度と20KhGH尿中濃度の和)に対する2
0KhGHの血液中又は尿中濃度或いは22KhGH濃
度の血液中又は尿中濃度の比率から算出する方法が考え
られる。
【0027】20KhGH及び22KhGHの血液中又
は尿中の濃度の比率から算出する方法は以下のとおりで
ある。まずはじめに、患者等の測定対象となる者につい
て、明らかにヒト成長ホルモンが投与されていない時に
血液又は尿を採取し、該血液又は尿中の22KhGHと
20KhGHの濃度をそれぞれ別々に測定する。得られ
た22KhGH(又は20KhGH)の血液又は尿中濃
度と全hGH濃度に対するの比率を生理的比率として決
定する。この生理的比率はヒトによってほぼ安定してお
り、時間、全hGH量に影響されずほぼ一定の値を示
す。生理的比率を正確に決定するためには、時間、日を
変えて何度が測定を行い、得られた値を平均するなどす
ればよい。
【0028】次に、生理的比率を測定したのと同一の対
象者について、ヒト成長ホルモンを投与したことが明ら
かな時、またはヒト成長ホルモン投与が疑われる時の血
液又は尿を採取し、上記と同様に22KhGH(又は2
0KhGH)の血液又は尿中濃度の全hGH濃度に対す
る比率を測定比率として決定する。そして、上記で得ら
れた生理的比率と測定比率とを比較してその相違から投
与されたhGHの量を算出する。
【0029】一方のhGHを投与したことが明らかな場
合には、投与したhGHとは反対のhGH(22KhG
Hが投与された場合には20KhGH)を基準とし、測
定比率算出時の基準のhGHの血液中又は尿濃度から測
定比率算出時の生理的なhGH濃度を決定し、この測定
比率算出時の生理的なhGH濃度と測定比率算出時のh
GH濃度の差から投与されることによって増加した血液
中又は尿のhGH濃度を決定する。
【0030】例えば、22KhGHを投与したことが明
らかな場合には、20KhGHの生理的比率を基準とす
る。20KhGH濃度に対する22KhGHの比は一定
であり、このことは測定比率算出時の測定においても同
様である。よって測定比率算出時の20KhGH濃度に
基づいて、20KhGH濃度に対する22KhGHの比
により、生理的な22KhGH濃度が決定される。この
測定比率算出時の生理的な22KhGH濃度と測定比率
算出時の実際の22KhGH濃度の差が投与によって増
加した血液中又は尿中の22hGHの濃度であることに
なる。
【0031】生理的比率の測定は必ずしも測定比率の測
定に先立って行う必要はなく。測定比率の測定の後で生
理的比率の測定を行ってもよい。本発明の方法は、投与
されたhGHが20KhGHのみ或は22KhGHのみ
の場合により有効であり、投与されたhGHが20Kh
GHと22KhGHの混合物である場合にも有効である
が、混合物中の20KhGHと22KhGHの比が本発
明における生理的比率と一致または近似している場合は
hGHの生理的比率と測定比率との差以外の判定方法を
併用することが好ましい。
【0032】20KhGH及び22KhGHの尿中の濃
度を用いて投与されたhGHの尿中濃度を測定する方法
としては、得られた全hGH濃度(22KhGH尿中濃
度と20KhGH尿中濃度の和)に対する20KhGH
濃度或いは22KhGH濃度の比率から算出する方法が
考えられる。算出方法の詳細は上記の血液を試料として
用いる場合と同様である。
【0033】次に、hGHが投与されたか否かを判定す
る方法について述べる。hGH投与の有無を判定する方
法としては、上記の生理的比率と測定比率を用いる投与
されたhGHの濃度を測定する方法の場合と同様に、各
測定対象者について、血液中(又は尿中)の20KhG
H及び22KhGHの濃度を別々に測定し、生理的比率
と測定比率を決定すればよい。
【0034】hGH投与の有無を判定する方法において
は、投与されたhGHの濃度を測定する方法の場合とは
異なり、生理的比率と測定比率が相違していることを確
認すればよい。例えば、22KhGHに関する測定比率
が生理的比率よりも増加していれば、22KhGHが投
与されたと判定し、逆にそれが生理的比率よりも減少し
ていれば、20KhGHが投与されたと判定される。
【0035】本発明の態様としては、投与されたhGH
の血液中又は尿中濃度を測定するための測定キット、或
いはhGHが外部から投与されたか否かを判定するため
の判定キットを含む。このようなものは、血液中又は尿
中の22KhGH及び20KhGHの濃度を免疫測定す
るために必要な試薬、抗体、溶媒、洗浄液、器具等より
構成され、本発明の測定方法及び判定方法をより簡便に
実施しうるためのものである。
【0036】本発明の別の態様としては、投与されたh
GHの血液中又は尿中濃度を測定するための方法、或い
はhGHが外部から投与されたか否かを判定するための
方法を自動化した機械、又は装置を含む。これら機械及
び装置においては、本発明の本発明の測定方法及び判定
方法をより簡便に実施しうるため手順が自動化されてい
る。そして、そのような自動化のプログラムを内蔵した
装置も広義には本発明の範疇である。
【0037】
【実施例】[実施例1] ヒト血液中の22KhGH、
20KhGHの濃度測定 (1) 20KhGHの免疫測定方法 (1)-1.モノクローナル抗体の調製 20KhGH特異的なモノクローナル抗体;MTC6A
は、ハイブリドーマMTC6A株(FERM BP−5
913)より欧州特許公開第0814091号明細書に
記載の方法により分離した。22KhGH特異的なモノ
クローナル抗体A36020047PはBiosPacificよ
り購入した。MTC6AあるいはA36020047P
と競合することなく20Kあるいは22KhGH両者に
反応しうるモノクローナル抗体D14は、上記MTC6
A獲得時の方法を用いて発明者らが得たものである。BI
Acore(ファルマシア製)を用い、3種類のモノクロー
ナル抗体MTC6A、A36020047P、D14の
20Kおよび22KhGHに対する解離常数(KD)を
求めたところ表1(表1)の様な結果が得られた。表1
(表1)中NDではBIAcoreでは結合性が認めら
れなかったことを示す。
【0038】
【表1】
【0039】(1)-2.酵素標識抗体の調製 抗体の酵素標識は石川らの方法(Nonisotopic Immunoas
say; Ngo, T.T.編; Plenum Press発行; p27-55(198
8))に従って実施した。すなわち、精製したモノクロー
ナル抗体D14に、S−アセチルメルカプトスクシニッ
クアンハイドライドを用いSH基を導入し、マレイミド
化した西洋わさびペルオキシダーゼ(以下PODと略)
と反応させPOD標識D14を得た。
【0040】(1)-3.ヒト血中20KhGH濃度の測定 血液中の20KhGH濃度測定は以下のとおりにして行
った。20KhGHに特異的に結合するモノクローナル
抗体MTC6AをPBSで40μg/mlに希釈し、9
6ウェルマイクロプレート(Greiner製)に1ウェルあ
たり60μlずつ分注し、4℃で2晩放置した。このプ
レートを洗浄液(0.05%Tween20を含む10
mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0))で洗浄後、ブロ
ックエース(大日本製薬製)でブロッキングした。ブロ
ックエースを除去した後、反応緩衝液(1%BSA、1
0μg/ml Heterophilic Block
ing Reagent 1(Scantibodies社製)、1
M NaClを含むPBS)100μlと、標準20K
hGHまたは被検試料液25μlを添加し、2時間振と
うした。プレートを洗浄液で洗浄した後、0.5%BS
A、0.15MNaCl、0.05%カゼイン、1%ウ
サギ血清および0.02%8−アニリノ−1−ナフタレ
ンスルホン酸アンモニウムを含むリン酸緩衝液(pH
6.5)(以下、標識抗体希釈液と略)で希釈し調製し
たPOD標識抗hGHモノクローナル抗体D14(0.
5μg/ml)100μlを添加し、2時間振とうし
た。プレートを洗浄液で洗浄した後、POD基質溶液
(100mMクエン酸緩衝液(pH3.8)に希釈した
3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン(65μg/
ml))100μlを添加し、30分間静置した。反応
液に1N硫酸100μlを添加し、450nmにおける
吸光度を620nmの吸光度を対照にイムノリーダー
(インターメッド製)により測定し、検量線と対比して
被検試料中の20KhGH濃度を求めた。標準曲線を図
1(図1)に示す。22KhGHとの交叉反応は0.1
%以下であった。
【0041】(2) 22KhGHの免疫測定方法 本発明の血中22KhGH濃度測定法は、22KhGH
に特異的なモノクローナル抗体として市販hGHモノク
ローナル抗体の中からA36020047P(BiosPaci
fic製)を選択した。22KhGH特異抗体A3602
0047PをPBSで10μg/mlに希釈し、96ウ
ェルマイクロプレートに1ウェルあたり60μlずつ分
注し、4℃で2晩放置した。このプレートを上記洗浄液
で洗浄後、ブロックエースでブロッキングした。ブロッ
クエースを除去した後、上記反応緩衝液100μlと、
標準22KhGHまたは被検試料液25μlを添加し、
2時間振とうした。プレートを洗浄液で洗浄した後、上
記標識抗体希釈液で希釈し調製したPOD標識抗hGH
モノクローナル抗体D14(0.05μg/ml)10
0μlを添加し、2時間振とうした。プレートを洗浄液
で洗浄した後、上記POD基質溶液100μlを添加
し、30分間静置した。反応液に1N硫酸100μlを
添加し、450nmにおける吸光度を620nmの吸光
度を対照にイムノリーダーにより測定し、検量線と対比
して被検試料中の22KhGH濃度を求めた。標準曲線
を図2(図2)に示す。20KhGHとの交差性は、
0.1%以下であった。
【0042】(3) hGHの分泌と性別の関係 健常な男性275人、健常な女性263人より、血液を
採取し、上記(1)及び(2)に記載の方法で、22K
hGHと20KhGHの血液中濃度を測定した。測定値
に基づき、生理的比率を算出し、それぞれの値の男女否
を計算した。結果を表2(表2)に示した。表中の値は
平均値±標準偏差を表している。その結果、22KhG
H及び20KhGHの血液中濃度(表2の左欄及び中央
欄)は個人によってバラツキが極めて大きく、標準偏差
は平均値の2倍前後であった。また、男女間でも差が見
られ、22KhGH、20KhGHとも女性の方が男性
よりも約50%も高い値を示した。一方、生理的比率の
値(表2の右欄)はhGH濃度に比べて一定しており、
標準偏差は平均値の1/3程度であるとともに、男性・
女性間で全く差がなかった。
【0043】
【表2】
【0044】(4) hGHの分泌と年齢との関係 0歳から79歳までの健常人460人から採取して調製
した血清試料を上記(1)及び(2)に記載の方法で、
20KhGH及び22KhGHの血液中濃度を測定し、
20KhGHの生理的比率を求めた。その結果は図3〜
図6(図3〜図6)に示したとおりであり、20KhG
Hおよび22KhGH濃度は個々人において大きく異な
った(図3、4)が、両hGH濃度には高い相関性(r
=0.947)が認められ(図6)、その生理的比率は
年齢によらずほぼ一定(約6%)であった(図5)。
【0045】(5) 個人による濃度の変動 A〜Fの対象者に対し、何回か血液を採取し、(1)及
び(2)に記載の方法で、20KhGH及び22KhG
Hの血液中を濃度測定し、血液中のhGH濃度のばらつ
きと、20KhGHの生理的比率を比較した。表3(表
3,4)に示したとおり、個人によっても、血液中のh
GH濃度は大きくばらつくことがわかる。しかし、20
KhGHの生理的比率はほぼ一定していることがわかっ
た。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】(6) hGHの生理的比率と身長、体重、体
脂肪との関係 健常成人70人から採取して調製した血清試料を上記
(1)、(2)に記載のの方法で20KhGH及び22
KhGHの血液中濃度を測定し、20KhGHの生理的
比率を求めた。図7〜9(図7〜9)に示すように、両
hGHの生理的比率と身長、体重、体脂肪との相関は認
められなかった。
【0049】(7) hGHの経時的な血液中の動態(1) 小児から夜間就寝後20分おきに採取して調製した血清
試料を上記(1)、(2)の方法で20KhGH及び2
2KhGH濃度を測定し、20KhGHの生理的比率を
求めた。図10(図10)に示すように、夜間の生理的
hGH分泌亢進時において両hGHはほぼ同時に分泌ピ
ークを示し両者の比率に大きな変化は認められなかっ
た。
【0050】(8) hGHの経時的な血液中の動態(2) 同一健常成人から4日おきに採取して調製した血清試料
を上記(1)、(2)の方法で20KhGH及び22K
hGH濃度を測定し、20KhGHの生理的比率を求め
た。図11(図11)に示すように約1ヶ月間において
両hGHの比率に大きな変化は認められなかった。
【0051】(9) hGH亢進時のhGHの血液中濃度の
測定(負荷試験1) 同一小児にインスリンまたはグロニジンを負荷しhGH
の分泌を亢進せしめて調製した血清試料を上記1の
(1)、(2)の方法で20KhGH及び22KhGH
の濃度を測定し、20KhGHの測定比率を求めた。図
12(図12)、図13(図13)に示すように両負荷
試験のhGH分泌亢進時において両イソフォームはほぼ
同時に分泌ピークを示し両者の比率に大きな変化は認め
られなかった。
【0052】[実施例2] 投与されたhGHの測定 小児に22KhGH(2.75U)(約1mg)を皮下
投与して調製した血清試料を実施例1の(1)、(2)
に記載の方法で20KhGH及び22KhGHの血液中
濃度を測定し、20KhGHの、生理的比率と測定比率
を求めた。表4(表5)に示すように20KhGHの比
率は投与前の4.8%から投与4時間後に0.4%と大
きな低下が認められた。
【0053】
【表5】
【0054】
【発明の効果】本発明により、血液または尿中のhGH
のうち外部より投与されたhGHに起因する濃度を測定
することができる。そのため、本発明により、投与され
たhGHに起因する血液または尿中のhGH濃度の簡便
且つ正確な測定が可能となる。本発明の測定方法は20
KhGH又は22KhGHの臨床適応において、投与さ
れたhGHの体内動態をモニターするために極めて有用
である。
【0055】また、外部よりhGHが投与されたか否か
を判定することが出来る。そのため、本発明の判定方法
はスポーツのドーピング検査にとって有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 20KhGHの免疫測定における標準曲線を
示すグラフである。
【図2】 22KhGHの免疫測定における標準曲線を
示すグラフである。
【図3】 20KhGHの分泌と年齢との関係を示すグ
ラフである。
【図4】 22KhGHの分泌と年齢との関係を示すグ
ラフである。
【図5】 20KhGHの生理的比率と年齢との関係を
示すグラフである。
【図6】 20KhGHと22KhGHと血液中濃度の
相関性を示すグラフである。
【図7】 20KhGHの生理的比率と身長との関係を
示すグラフである。
【図8】 20KhGHの生理的比率と体重との関係を
示すグラフである。
【図9】 20KhGHの生理的比率と体脂肪との関係
を示すグラフである。
【図10】 小児の就寝後hGHの血中動態を示すグラ
フである。
【図11】 成人の約1カ月間にわたるhGHの血中動
態を示すグラフである。
【図12】 インスリン負荷によりhGHが亢進した時
のhGHの血中動態を示すグラフである。
【図13】 クロニジン負荷によりhGHが亢進した時
のhGHの血中動態を示すグラフである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/74 G01N 33/53 G01N 33/577 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量約22000のヒト成長ホルモン
    (22KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホル
    モン(20KhGH)の血液中濃度の比に基づいて、投
    与されたヒト成長ホルモン(hGH)の血液中濃度を測
    定する方法。
  2. 【請求項2】 以下の行程よりなる、請求項1記載の投
    与されたhGHの血液中濃度を測定する方法、 (1)ヒト成長ホルモンを投与していない時の対象者に
    ついて、分子量約22000のヒト成長ホルモン(22
    KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホルモン
    (20KhGH)の血液中濃度をそれぞれ測定し、得ら
    れた全hGH濃度(22KhGH血液中濃度と20Kh
    GH血中濃度の和)に対する20KhGH濃度或いは2
    2KhGH濃度の比率を生理的比率として決定する。 (2)ヒト成長ホルモンを投与したか又は投与が疑われ
    る時の該対象者の血液を採取し、行程(1)と同様に全
    hGH濃度(22KhGH血液中濃度と20KhGH血
    液中濃度の和)に対する20KhGH濃度或いは22K
    hGH濃度の比率を測定比率として決定する。 (3)行程(1)で決定された生理的比率と、行程
    (2)で決定された測定比率との違いから、投与された
    ヒト成長ホルモンの血液中濃度を決定する。
  3. 【請求項3】 分子量約22000のヒト成長ホルモン
    と分子量約20000のヒト成長ホルモンの血液中濃度
    の測定を、それぞれのヒト成長ホルモンに特異的な抗体
    を用いて行うことを特徴とする、請求項2記載の測定方
    法。
  4. 【請求項4】 抗体がモノクローナル抗体であることを
    特徴とする、請求項3記載の測定方法。
  5. 【請求項5】 投与されたヒト成長ホルモンが分子量約
    22000のヒト成長ホルモンであることを特徴とす
    る、請求項2記載の測定方法。
  6. 【請求項6】 投与されたヒト成長ホルモンが分子量約
    20000のヒト成長ホルモンであることを特徴とす
    る、請求項2記載の測定方法。
  7. 【請求項7】 分子量約22000のヒト成長ホルモン
    (22KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホル
    モン(20KhGH)の血液中濃度の比に基づいて、ヒ
    ト成長ホルモン(hGH)の投与を判定する方法。
  8. 【請求項8】 以下の行程よりなる、請求項7記載のヒ
    ト成長ホルモン(hGH)の投与を判定する方法、 (1)ヒト成長ホルモンを投与していない時の対象者に
    ついて、分子量約22000のヒト成長ホルモン(22
    KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホルモン
    (20KhGH)の血液中濃度をそれぞれ測定し、得ら
    れた全hGH濃度(22KhGH血液中濃度と20Kh
    GH血液中濃度の和)に対する20KhGH濃度或いは
    22KhGH濃度の比率を生理的比率として決定する。 (2)ヒト成長ホルモンを投与したか又は投与が疑われ
    る時の該対象者の血液を採取し、行程(1)と同様に全
    hGH濃度(22KhGH血液中濃度と20KhGH血
    液中濃度の和)に対する20KhGH濃度或いは22K
    hGH濃度の比率を測定比率として決定する。 (3)行程(1)で決定された生理的比率と、行程
    (2)で決定された測定比率とを比較して、ヒト成長ホ
    ルモンの投与の有無を決定する。
  9. 【請求項9】 分子量約22000のヒト成長ホルモン
    と分子量約20000のヒト成長ホルモンの血液中濃度
    の測定を、それぞれのヒト成長ホルモンに特異的な抗体
    を用いて行うことを特徴とする、請求項8記載の判定方
    法。
  10. 【請求項10】 抗体がモノクローナル抗体であること
    を特徴とする、請求項9記載の判定方法。
  11. 【請求項11】 投与されたヒト成長ホルモンが分子量
    約22000のヒト成長ホルモンであることを特徴とす
    る、請求項8記載の判定方法。
  12. 【請求項12】 投与されたヒト成長ホルモンが分子量
    約20000のヒト成長ホルモンであることを特徴とす
    る、請求項8記載の判定方法。
  13. 【請求項13】 分子量約22000のヒト成長ホルモ
    ン(22KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホ
    ルモン(20KhGH)の尿中濃度の比に基づいて、投
    与されたヒト成長ホルモン(hGH)の尿中濃度を測定
    する方法。
  14. 【請求項14】 分子量約22000のヒト成長ホルモ
    ン(22KhGH)と分子量約20000のヒト成長ホ
    ルモン(20KhGH)の尿中濃度の比に基づいて、ヒ
    ト成長ホルモン(hGH)の投与を判定する方法。
JP11078756A 1998-03-30 1999-03-24 ヒト成長ホルモンの測定方法 Expired - Lifetime JP3014387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11078756A JP3014387B2 (ja) 1998-03-30 1999-03-24 ヒト成長ホルモンの測定方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-84333 1998-03-30
JP8433398 1998-03-30
JP11078756A JP3014387B2 (ja) 1998-03-30 1999-03-24 ヒト成長ホルモンの測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11344496A JPH11344496A (ja) 1999-12-14
JP3014387B2 true JP3014387B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=26419820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11078756A Expired - Lifetime JP3014387B2 (ja) 1998-03-30 1999-03-24 ヒト成長ホルモンの測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3014387B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7793769B2 (en) 2003-12-26 2010-09-14 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. Automatic vending machine

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE335763T1 (de) * 2002-11-20 2006-09-15 Brahms Ag Sandwich-immunoassay zur bestimmung von proanp- teilpeptiden

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7793769B2 (en) 2003-12-26 2010-09-14 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. Automatic vending machine

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11344496A (ja) 1999-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hudson et al. An immunoassay to detect human mullerian inhibiting substance in males and females during normal development
EP1681566B1 (en) Method of selectively assaying adiponectin multimers
Ohta et al. A simple immunoradiometric assay for measuring the entire molecules of adrenomedullin in human plasma
KR101669918B1 (ko) 사람 체액 중의 시스타틴 c의 측정방법
JP4459299B2 (ja) 可溶性lr11の定量方法
JPH09509736A (ja) 体液中のコラーゲン断片を測定する方法、該方法を実施するためのテストキット及び手段、並びにコラーゲンの代謝に関連する疾患の存在を診断するために該方法を使用する方法・用途
US7235376B2 (en) Gastrin hormone immunoassays
Hashimoto et al. Construction of a specific and sensitive sandwich enzyme immunoassay for 20 kDa human growth hormone
WO1999015691A1 (fr) Procede permettant de diagnostiquer un dysfonctionnement du metabolisme osseux
US20030175802A1 (en) Method for determining the biologically effective parathyroid hormone activity in a sample
JP2665503B2 (ja) インシュリン様成長因子の免疫分析を可能にするインシュリン様成長因子に対するモノクローナル抗体対
CN110183530A (zh) 瘦素免疫原、杂交瘤细胞、单克隆抗体、多克隆抗体及应用
EP1853924B1 (en) A method for measuring proinsulin and c-peptide and a kit therefor
Hong et al. A monoclonal antibody sandwich ELISA for vitamin D-binding protein (VDBP) is unaffected by Gc-globulin phenotype peptides and actin and demonstrates reduced levels in sepsis and non-sepsis intensive care patients
WO2011078384A1 (ja) ヒトインスリン測定方法及び測定試薬
JP3014387B2 (ja) ヒト成長ホルモンの測定方法
CN117164715A (zh) 一种抗人激肽释放酶1单克隆抗体及其应用
EP0532757A1 (en) Highly sensitive assay of tissue factor and kit therefor
AU712583B1 (en) A method of measurement of human growth hormone
Stadler et al. Monoclonal anti-acid-labile subunit oligopeptide antibodies and their use in a two-site immunoassay for ALS measurement in humans
Moura et al. ELISA for determination of human growth hormone: recognition of helix 4 epitopes
CN113156134A (zh) 用于检测人白介素23的elisa试剂盒及检测方法
KR100345811B1 (ko) 분자량약20,000의사람성장호르몬에특이적으로반응하는모노클로날항체,이항체를생산하는세포주및이항체를사용하는분자량약20,000의사람성장호르몬의면역측정방법
US6258552B1 (en) Estimation of change in bone mineral density and diagnosis of osteoporosis
JP2845347B2 (ja) オステオカルシンのプロペプチド、プロオステオカルシンを免疫学的に測定するための方法及びキツト