JP3014384U - ザック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトかつ軽量であり、使い易く丈夫で
クッション性、保温性もあり、敷物や寝床としたり椅子
として使用することができる多用途のザックを経済的に
提供する。 【構成】 ザック本体（１）を展開可能に形成すると共
にこれをファスナ−（１１）で組立可能に形成し、その
展開した状態において背面部（２）に設けたバンド
（７）を側面部（５）側の連結具（１７）に結合して背
面部（２）を背当てに前面部（３）を座部とする椅子状
に形成できるようにしている。またザック本体（１）に
フレ−ム（１５）を設けて保形性を得るようにし、更に
そのザック本体（１）にクッション体（１３）を設け緩
衝作用を施すようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は登山，ハイキング，スキ−等に用い得る多目的用途を備えたザックに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、登山やハイキング等において、目的地あるいは途中の適当な場所で休憩 する際に、ザック内より敷物を取り出して敷いたり、又ザック内あるいはザック 外に取り付けた折りたたみ式の椅子を取り出して使用したりしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように敷物や椅子をザック内に収容した場合は、ザックが重くなると共に 嵩ばり持ち運びにくく、又敷物が薄いものであるからクッション性がなく地面の 凹凸のあるところでは使いにくい上に地面から湿気を感じることがある。 本考案はこれに鑑みその点を改良するものであって、快適で使い易く、重くな らない上に嵩ばらずに使用でき、しかも丈夫でクッション性，保温性があり、敷 物や寝床として使用したり椅子として使用したりすることができる多目的用途の ザックを経済的に提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はザック本体を展開可能に形成すると共にこれをファスナ−で組立可能 に形成し、その展開した状態において背面部に設けたバンドを側面部側に結合し て背面部を背当てに前面部を座部とする椅子状に形成できるようにすると共にザ ック本体にフレ−ムを設けて保形性を得るようにし、更にそのザック本体にクッ ション体を設け緩衝作用を施こすようにしたものである。

【０００５】

【実施例】

ザック本体（１）は、布地やプラスチック材，革材その他丈夫な材料で、一種 あるいは数種を組合わせて、又これに適宜防水加工を施こしたりして形成されて いるもので、背面部（２），前面部（３），底部（４），側面部（５），蓋部（ ６），バンド（７），補助カバ−（８）を備えている。なお、バンド（７）は図 示のものでは背面部の上部に取り付けてあるが、背面部の側面等に取り付けるよ うにしてもよい。

【０００６】 ザック本体は、図２及び図３に示すように展開することができ、この場合前面 部（３），底部（４），背面部（２）及び蓋部（６）は長手方向に連接していて 、その前面部（３）の両側に側面部（５）が連接している。

【０００７】 連接する前面部（３）と側面部（５）の縁部（９）及び底部（４）と背面部（ ２）と蓋部（６）の縁部(10)には、ファスナ−(11)が設けられており、このファ スナ−の開閉によってザック本体を展開状態や組立て状態に形成することができ る。

【０００８】 補助カバ−（８）は、図示のものでは前面部（３）と側面部（５）の端部に設 けられているが、場合によっては設けないこともある。 なお、上記側面部（５）は、背面部（２）の両側に設けるようにしてもよい。

【０００９】 前面部（３）, 底部（４）, 背面部（２）及び側面部（５）は二重になってい て袋部(12)を備えており、この袋部の前面部（３）, 底部（４）, 背面部（２） に亘る位置にプラスチック発泡材等で形成されるクッション体(13)が挿入されて いる。図示のものでは、背面部（２）はクッション体が二重に厚く形成されてお り、又該クッション体は縫着(14)によって固定されているが、クッション体全体 を一定の厚さにしたり、その一部を厚くしたり、側面部や蓋部にもクッション体 を設けたり、又これらを接着や接着テ−プ等を用いて保定することができる。

【００１０】 上記袋部には、アルミ合金その他の金属，硬質プラスチック，カ−ボン，グラ スファイバ−樹脂等の材料で板やパイプ等に形成したフレ−ム(15)が設けられて いる。 該フレ−ムは、実施例では背面部（２）と側面部（５）に設けられており、そ の袋部(12)に設けたポケット(16)にフレ−ムの端部を挿入して保持している。な お、該フレ−ムはその他の部位に設けることができ、又その支持方法はその他適 宜の慣用手段を用いることができる。

【００１１】 ザック本体を展開すると（図２）マット状になり、この上で休憩したり寝床と したりすることができ、その際上記クッション体(13)が身体に対して適度の緩衝 作用をもたらしている。なおザック本体は展開した際その内外面のどちらを表面 にしてもよい。

【００１２】 又、ザック本体が展開した状態で、その背面部（２）を起立させ、背面部のバ ンド（７）を側面部（５）の補助カバ−（８）側に設けた連結具(17)に結合する と、図４に示すような形状になり椅子として用いることができる。

【００１３】 ザック本体を組立てる際は、ファスナ−(11)を閉じて該本体の各部を接合し、 バンド（７）を側面部の底部側に設けた連結具(18)に結合するようにする。上記 補助カバ−（８）を使用しないときは、丸めて紐(19)でくくっておき、使用の際 はこれを広げその両端に設けたファスナ−(20)を閉じ、上部に設けた紐(21)を引 いて結んでおく（図５）。

【００１４】 ザック本体（１）には、その側面に把手(22)を設けたり、側面部（５）や蓋部 （６）その他適宜個所に収容部(23)を設けてファスナ−(24)で開閉したりするこ とができる。 上記蓋部（６）は連結具(25)を用いて保定することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、上記のようにファスナ−の開閉によってザック本体を簡易に展開し たり組立てたりすることができ、展開した際に敷物や床となるのでこの上で休憩 したり寝床として用いたりすることができる。又展開した状態から背面部を起立 させバンドを側面部側と結合することによって簡便に椅子に変形することができ 、使い易い。しかもこのように展開したりバンドを用いることで別途他の部品を 用いることなく敷物（床）や椅子に形成することができるので経済的であって重 くならず嵩ばらないし、持ち運ぶ際の支障にもならない。更にザック本体にクッ ション体を設けると、敷物（床）や椅子にした際に緩衝となり、しかも敷物用の 別のマットを持つ必要がなく物を入れる際によりコンパクトにかつ軽量にするこ とができ、その上暖かく湿気を帯びることがなく、背負う際には背中の保護とな る。又ザック本体にフレ−ムを設けると、組立てた際の補強になると共に椅子に した場合に保形性がよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜面図である。

【図２】ザック本体の内面を表にした展開図である。

【図３】ザック本体の外面を表にした展開図である。

【図４】ザック本体を展開し椅子状に組立てた状態を示
す斜面図である。

【図５】ザック本体の蓋部を開いた状態を示す斜面図で
ある。

【図６】フレ−ムの取付け状態を示す一部拡大斜面図で
ある。

【図７】側面部と前面部における袋部内のクッション体
とフレ−ムの取付け状態を示す一部拡大断面図である。

【図８】背面部の袋部内のクッション体とフレ−ムの取
付け状態を示す一部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ ザック本体 ２ 背面部 ３ 前面部 ４
底部 ５ 側面部 ６ 蓋部 ７ バンド ８ 補助カバ− １１
ファスナ− １２ 袋部 １３ クッション体 １５ フレ−ム
１７ 連結具

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面部，底部，前面部，側面部，蓋部及
   びバンドを備えたザック本体を有し、該ザック本体は展
   開可能であって組立時に接合する各部の縁部を開閉可能
   に連結するファスナ−を備え、その展開したザック本体
   の背面部を起立し上記バンドを背面図と側面部側間に連
   結して椅子状に形成する構造を備えたザック。
2. 【請求項２】 ザック本体の前面部，底部，背面部，蓋
   部を長手方向に一連に形成すると共に前面部もしくは背
   面部の両側に側面部を形成し、これら前面部，側面部，
   底部，背面部を展開かつ組立可能にその接合する各部の
   縁部にファスナ−を設け、上記背面部と側面部または背
   面部と前面部にフレ−ムを設け、その背面部に設けたバ
   ンドを上記側面部に設けた連結具に結合して椅子状に形
   成する構造を備えたザック。
3. 【請求項３】 上記背面部，底部及び前面部に袋部を形
   成し、該袋部にクッション体を挿入し、その背面部側の
   クッション体を底部，前面部側のクッション体に比して
   厚く形成した請求項２記載のザック。