JP3014373B1 - 難燃性電線・ケーブル - Google Patents

難燃性電線・ケーブル

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JP3014373B1 JP10294508A JP29450898A JP3014373B1 JP 3014373 B1 JP3014373 B1 JP 3014373B1 JP 10294508 A JP10294508 A JP 10294508A JP 29450898 A JP29450898 A JP 29450898A JP 3014373 B1 JP3014373 B1 JP 3014373B1
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Abstract

【要約】 【課題】 PVC組成物を被覆材料として用いた電線・
ケーブルと同等の難燃性を有するとともに、被覆材料が
焼却処理時に有害なガスを発生せず、かつPVCとの比
重分別が可能である難燃性電線・ケーブルを提供する。 【解決手段】電線・ケーブルの最外被覆層を、第1の難
燃性樹脂組成物からなる内層と、前記第1の難燃性樹脂
組成物とは組成が異なる第2の難燃性樹脂組成物からな
る外層とからなる2層構造とする。第1の難燃性樹脂組
成物および第2の難燃性樹脂組成物はいずれも、ポリオ
レフィン系樹脂からなり、比重が1.14以下、かつ酸
素指数が24以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ塩化ビニル
(PVC)組成物を被覆材料として用いた電線・ケーブ
ルと同等の難燃性を有しており、被覆材料として比重が
PVC組成物よりも小さくて比重分別が可能であり、ハ
ロゲンを含まず、焼却処分可能な難燃性樹脂組成物を用
いた難燃線電線・ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】PVC組成物を被覆材料として用いた電
線・ケーブルは、廃棄物となった場合、導体である銅は
ほぼ100%回収されるが、被覆材料であるPVC組成
物は燃焼時にHCl等の腐食性ガスやダイオキシン等の
有毒ガスを発生するため、焼却処分ができないという問
題があった。そこで、現状では埋立処分がなされている
が、PVC組成物には添加剤としてPb系安定剤が用い
られていることから、これが土壌等に溶出する問題もあ
り、産業廃棄物として処理が困難になってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、PVC
に代わる樹脂組成物として、ハロゲンを含まないポリエ
チレン(PE)やポリプロピレン(PP)を用いれば、
燃焼時に有害ガスが発生しないので焼却処分が可能であ
るが、これらのハロゲンを含まない樹脂組成物はPVC
に比べて難燃性が劣るという欠点があった。例えば、樹
脂組成物の難燃性の評価尺度である酸素指数(OI)を
比較すると、PVCのOIが23〜40であるのに対し
て、PEおよびPPのOIは17〜19程度と劣ってい
ることがわかる。
【0004】そこで、PEやPPといったハロゲンを含
まない樹脂組成物に難燃性を付与するために、通常、こ
れらにMg(OH)2などの金属水和物を添加すること
が行われている。しかしながら、金属水和物の比重が大
きい上に、PVCと同程度の難燃性を得るためには金属
水和物を80重量部以上添加する必要があるので、金属
水和物を添加して得られるハロゲンを含まない難燃性樹
脂組成物は比重がPVCと同程度となってしまう。この
ため以下に述べるような、水を比重液に用いたプラスチ
ックの比重分別ができないという問題があった。すなわ
ち回収されたプラスチックは、リサイクルするために、
あるいは燃焼時にダイオキシンを発生するPVCを除去
するために、一様に流れる水中にプラスチックを投入
し、プラスチックの比重差によって分別することが行わ
れる。例えば図1示すように、PPやPEなどのオレフ
ィン系プラスチック1は水より比重が小さい(比重約
0.9)ので水面に浮き上がり、水より比重の大きいP
VC2(比重約1.3)は水中に沈む。またスチレン系
プラスチック3(比重約1.1)は、比重が水より大き
く、かつPVC2より小さいので、PVC2とは異なる
沈降軌跡をたどり、その結果、選別槽の底には、スチレ
ン系プラスチック3とPVC2の2種類の蓄積分布がで
きる。したがって、この特性を利用することによって、
上記3系統のプラスチックを分別することが可能である
が、上述したハロゲンを含まない難燃性樹脂組成物とP
VCとは比重が同程度であるので、これらを分別するこ
とができないという不都合があった。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、PVC組成物を被覆材料として用いた電線・ケーブ
ルと同等の難燃性を有するとともに、被覆材料が焼却処
理時に有害なガスを発生せず、かつPVCとの比重分別
が可能である難燃性電線・ケーブルを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の難燃性電線・ケーブルは、電線・ケーブルの
最外被覆層が、第1の難燃性樹脂組成物からなる内層
と、前記第1の難燃性樹脂組成物とは組成が異なる第2
の難燃性樹脂組成物からなる外層とからなっており、前
記第1の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して、燃焼時に分解して酸素を遮断する
ガスを放出して難燃性を発現する化合物が10〜50重
量部添加されており、比重が1.14以下、かつ酸素指
数が24以上であり、前記第2の難燃性樹脂組成物は、
ポリオレフィン系樹脂に、少なくとも燃焼時に強固な殻
を形成して難燃性を発現する化合物が添加されており、
比重が1.14以下、かつ酸素指数が24以上であるこ
とを特徴とする。前記燃焼時に強固な殻を形成して難燃
性を発現する化合物としては、硝酸亜鉛、炭酸カルシウ
ム、および炭酸マグネシウムから選ばれる少なくとも1
種が好ましく用いられる。 また前記第1の難燃性樹脂組
成物には、さらに難燃補助剤3〜30重量部が添加され
ることが好ましく、難燃補助剤として、老化防止剤、リ
ン系化合物、および架橋剤から選ばれる少なくとも1種
が好ましく用いられる。また前記第2の難燃性樹脂組成
物は着色可能であることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の難燃性電線・ケーブルは樹脂組成物からなる最
外被覆層を有するもので、その最外被覆層が内層と外層
とが積層された2層構造となっている。本発明は樹脂組
成物からなる最外被覆層を有する電線・ケーブルであれ
ば任意の構成の電線・ケーブルに適用可能である。
【0008】最外被覆層の内層は、ハロゲンを含まない
ポリオレフィン系樹脂に、難燃剤を添加して、比重が
1.14以下で、かつ酸素指数(OI)が24以上とな
るように調製された第1の難燃性樹脂組成物を用いて形
成される。また最外被覆層の外層は、内層を構成する第
1の難燃性樹脂組成物と組成は異なるが、やはりハロゲ
ンを含まないポリオレフィン系樹脂に、難燃剤を添加し
て、比重が1.14以下で、かつ酸素指数(OI)が2
4以上となるように調製された第2の難燃性樹脂組成物
を用いて形成される。第1および第2の難燃性樹脂組成
物の比重が1.14より大きいと、比重分別においてP
VCとの分別が困難になる。また、第1および第2の難
燃性樹脂組成物のOIが24以上であれば、PVCから
なる被覆材と同等の難燃性が得られる。
【0009】第1および第2の難燃性樹脂組成物に用い
られるポリオレフィン系樹脂としては各種のものが使用
可能であるが、例えば、低密度ポリエチレン(LDP
E)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエ
チレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)等のポ
リエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体(EMA)、エチレン
−エチルアクリレート共重合体(EEA)、オレフィン
系共重合体等を好ましく用いることができる。
【0010】これらポリオレフィン系樹脂に添加される
難燃剤としては、燃焼時に酸化物と水蒸気に分解するこ
とによって温度を下げるとともに、発生する水蒸気によ
って燃焼している部分への酸素の供給を抑えることにり
難燃性を発現するものや、燃焼による高温(500℃以
上)によって、殻状の断熱層を形成するようなもの、ま
た高温(400℃)によって著しく発泡してその中に水
蒸気(水)を閉じこめるような作用を生ずるもの、これ
らの効果を同時に生じるようなものが用いられる。例え
ば水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の含水無
機化合物、あるいは硝酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の無機化合物が好ましく用いられ、これら
は2種以上を併用してもよい。特に水酸化マグネシウム
は難燃効果が高いので好ましい。例えばポリオレフィン
系樹脂に水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を添加す
ると、燃焼時に水酸化マグネシウムが酸化物と水蒸気に
分解することによって温度を下げるとともに、発生する
水蒸気によって燃焼している部分への酸素の供給を抑え
る。また燃焼した部分に酸化物が付着することによって
新たな樹脂面へ炎が広がらないようにすることができ
る。難燃剤の添加量は、少なすぎると好ましい難燃性が
得られず、多すぎると難燃性樹脂組成物の比重が1.1
4を越えてしまうので、好ましい難燃性と好ましい比重
とが同時に達成できるように設定される。したがって難
燃剤の好ましい添加量は難燃剤の種類によるが、概ねポ
リオレフィン樹脂100重量部に対して10〜50重量
部の範囲内で好ましく設定される。
【0011】また前記難燃剤の他に難燃補助剤として、
老化防止剤、リン系化合物、架橋剤等が好ましく添加さ
れる。難燃補助剤は少量の添加で難燃性の向上に寄与で
きるものが好ましく、またPb等の重金属を含まないも
のが好ましい。難燃補助剤の添加量は、少なすぎると難
燃性向上効果が得られず、多すぎると難燃性樹脂組成物
の比重が1.14を越えてしまうので、難燃補助剤の種
類に応じて好ましく設定されるが、概ねポリオレフィン
系樹脂100重量部に対して3〜30重量部が好ましい
範囲である。
【0012】また、上記の配合剤以外にも、紫外線吸収
剤、銅害防止剤、少量のタルク等の無機物微粉末など、
用途に応じて適宜の添加剤を配合することができる。添
加剤はハロゲンおよび、特に鉛(Pb)を含まないもの
が選択され、カドミウム(Cd)などの有害な重金属を
できるだけ含まないものが好ましい。本発明において第
1および第2の難燃性樹脂組成物における有害な重金属
の含有量を0.1重量%未満に抑えるのが好ましい。
【0013】第1の難燃性樹脂組成物および第2の難燃
性樹脂組成物はそれぞれ、比重が1.14以下で、かつ
酸素指数(OI)が24以上となるように、上記のポリ
オレフィン系樹脂、難燃剤、難燃補助剤、およびその他
の添加剤を適宜配合して調製されるが、特に内層を構成
する第1の難燃性樹脂組成物は、燃焼時に分解して酸素
を遮断するガスを放出して難燃性を発現するものが好ま
しく用いられ、例えば水酸化マグネシウムが好適に用い
られる。一方外層を構成する第2の難燃性樹脂組成物
は、各種の色調に着色可能であることが好ましく、難燃
剤、難燃補助剤、およびその他の添加剤は淡色ものが好
ましく用いられる。そして着色を施す場合には、顔料、
染料その他の着色剤が適宜配合される。また第2の難燃
性樹脂組成物は、燃焼時に強固な殻を形成して難燃性を
発現するものが好ましく用いられ、例えば硝酸亜鉛、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が用いられる。
【0014】最外被覆層の厚さは、電線・ケーブルの構
成や用途等に応じて設定され、内層および外層それぞれ
の厚さは、第1の難燃性樹脂組成物上に第2の難燃性樹
脂組成物を積層して最外被覆層を形成したときに、JI
S C 3005に制定される60゜傾斜燃焼試験に合
格するように好ましく設定される。したがって、内層の
厚さと外層の厚さの比は、第1の難燃性樹脂組成物およ
び第2の難燃性樹脂組成物それぞれの難燃性に応じて設
定されるが、一方の層が薄すぎると最外被覆層を2層構
造としたことによる効果が十分に得られない。よって、
好ましくは内層の厚さ:外層の厚さの比は3:7〜7:
3の範囲内で設定される。
【0015】本発明の難燃性電線・ケーブルによれば、
最外被覆層を構成する第1の難燃性樹脂組成物および第
2の難燃性樹脂組成物が、PVCと同等の自消性の難燃
性を有しており、火災時に燃え難く、発煙量も少ない。
したがって、PVCを被覆材として用いた電線・ケーブ
ルと同等の良好な難燃性を有し、JIS C 3005
に制定される60゜傾斜燃焼試験に合格する難燃性電線
・ケーブルが得られる。また第1の難燃性樹脂組成物お
よび第2の難燃性樹脂組成物はハロゲンを含まないの
で、燃焼時にダイオキシンやハロゲンガス等の有毒ガス
を発生せず、焼却処分することができ、火災時にも有毒
ガスを発生しない。また比重がPVCよりも小さいの
で、水を比重液に用いた比重分別によってPVCと容易
に分別することができる。したがって分別回収によりリ
サイクルが可能となり、燃料として熱回収、あるいは材
料として再利用することができる。さらに鉛の溶出がな
く、埋立処分も可能である。また本発明の電線・ケーブ
ルは最外被覆層が内層と外層からなる2層構造となって
いるので、内層を構成する第1の難燃性樹脂組成物と外
層を構成する第2の難燃性樹脂組成物の組成、および内
層と外層の厚さを適宜設定することによって好ましい難
燃性を達成できる。したがって最外被覆層を構成する材
料の選択の幅が広がり、例えば内層に難燃性は高いが材
料費が高価な樹脂組成物を用い、外層に内層に比べて難
燃性はやや劣るが材料費が安価な樹脂組成物を用いるこ
とにより、好ましい難燃性を達成できるとともに材料費
を削減することが可能である。またこのような経済的な
効果だけでなく、第1および第2の難燃性樹脂組成物の
組み合わせによって、最外被覆層を1層のみで構成する
場合に比べて、電気的特性、機械的特性等を向上させる
ことが可能である。さらに外層を構成する第2の難燃性
樹脂組成物の材料として淡色のものを用いれば、各種着
色料を添加することにより最外被覆層の外層を任意の色
調に着色可能であり、視覚的に識別可能な着色電線・ケ
ーブルが得られる。また第2の難燃性樹脂組成物の材料
のうち着色料以外が淡色であれば、着色可能な色調の範
囲が広く、色替えの作業も容易である。
【0016】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。本発明の実施例および比較例として、
ポリオレフィン系樹脂、難燃剤、および難燃補助剤を、
下記表1に示す割合(単位:重量部)で配合してなる樹
脂組成物を用いて、最外被覆層の内層および外層をそれ
ぞれ形成して難燃性電線を製造した。内層と外層の厚さ
の比(内層の厚さ:外層の厚さ)は表1に示す通りに設
定した。内層を構成する第1の難燃性樹脂組成物は、ポ
リオレフィン系樹脂としてエチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、および/またはオレフィン系共重合体を用
い、難燃剤として水酸化マグネシウム(Mg(O
H)2)を用い、難燃補助剤としてはホウ酸亜鉛、モリ
ブデン系化合物、リン系化合物、老化防止剤、架橋剤、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムを用いた。一方、外
層を構成する第2の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィ
ン系樹脂としてEEA、EVA、および/またはオレフ
ィン系共重合体を用い、難燃剤として水酸化マグネシウ
ム(Mg(OH)2)を用い、難燃補助剤としてはホウ
酸亜鉛、老化防止剤、架橋剤、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウムを用いた。内層および外層それぞれの難燃
性、および最外被覆層の比重を調べた。難燃性の評価に
は、JIS K7201に制定される試験法に準じた酸
素指数(OI)を用いた。その結果を下記表1に示す。
また得られた難燃性電線についてJIS C 3005
に制定される60゜傾斜燃焼試験を行った。その合否の
結果を下記表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1の結果より、試料No.1〜4では良
好な難燃性と低比重とを同時に達成することができた。
特に難燃剤(Mg(OH)2)を50重量部添加したN
o.3の内層の比重は本発明における比重の上限である
1.14となった。一方、外層の酸素指数が22と本発
明の範囲より低かった試料No.5では60゜傾斜燃焼
試験で不合格となった。また内層の難燃剤および難燃補
助剤の添加量を多く設定した試料No.6では比重が
1.14より大きくなってしまった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
外被覆層を構成する樹脂組成物の酸素指数が24以上で
あるので、PVCを被覆材料として用いた電線・ケーブ
ルと同等の難燃性を有する難燃性電線・ケーブルが得ら
れる。また本発明の難燃性電線・ケーブルの最外被覆層
を構成する樹脂組成物は比重が1.14以下であるの
で、被覆材料が廃棄物となったときに比重分別によりP
VCとの分別回収が可能であり、またハロゲンを含まな
いので焼却処分が可能である。また本発明の難燃性電線
・ケーブルは最外被覆層が内層と外層とからなる2層構
造となっているので、内層を構成する第1の難燃性樹脂
組成物および外層を構成する第2の難燃性樹脂組成物の
組成、および内層と外層の厚さを適宜調整することによ
って好ましい難燃性を達成できるとともに、材料コスト
の低減化、電気的特性や機械的特性等の向上を図ること
が可能である。さらに外層を構成する第2の難燃性樹脂
組成物は着色可能であることが好ましく、視覚的に識別
可能な着色電線・ケーブルを好適に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水流中におけるプラスチックの沈降軌跡を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…オレフィン系プラスチック、2…ポリ塩化ビニル、
3…スチレン系プラスチック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−176631(JP,A) 特開 平8−195128(JP,A) 特開 昭51−80378(JP,A) 特開 昭64−609(JP,A) 実開 昭63−164113(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/34 H01B 3/44 B29B 17/00 - 17/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線・ケーブルの最外被覆層が、第1の
    難燃性樹脂組成物からなる内層と、前記第1の難燃性樹
    脂組成物とは組成が異なる第2の難燃性樹脂組成物から
    なる外層とからなっており 前記第1の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂
    100重量部に対して、燃焼時に分解して酸素を遮断す
    るガスを放出して難燃性を発現する化合物が10〜50
    重量部添加されており、比重が1.14以下、かつ酸素
    指数が24以上であり、 前記第2の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂
    に、少なくとも燃焼時に強固な殻を形成して難燃性を発
    現する化合物が添加されており、 比重が1.14以下、
    かつ酸素指数が24以上であることを特徴とする難燃性
    電線・ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記燃焼時に強固な殻を形成して難燃性
    を発現する化合物が硝酸亜鉛、炭酸カルシウム、および
    炭酸マグネシウムから選ばれる少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の難燃性電線・ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記第1の難燃性樹脂組成物に、さらに
    難燃補助剤3〜30重量部が添加されていることを特徴
    とする請求項1または2のいずれかに記載の難燃性電線
    ・ケーブル。
  4. 【請求項4】 前記難燃補助剤が、老化防止剤、リン系
    化合物、および架橋剤から選ばれる少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項3記載の難燃性電線・ケーブ
    ル。
  5. 【請求項5】 前記第2の難燃性樹脂組成物が着色可能
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の難燃性電線・ケーブル。
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