JP3013989B2 - アミド誘導体及びノシセプチンアンタゴニスト - Google Patents

アミド誘導体及びノシセプチンアンタゴニスト

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JP3013989B2
JP3013989B2 JP11080886A JP8088699A JP3013989B2 JP 3013989 B2 JP3013989 B2 JP 3013989B2 JP 11080886 A JP11080886 A JP 11080886A JP 8088699 A JP8088699 A JP 8088699A JP 3013989 B2 JP3013989 B2 JP 3013989B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアミド誘導
体又は製薬上許容し得るその塩を含むノシセプチンアン
タゴニストに関する。更に詳しくは、選択的にOpio
id receptor like−1受容体に作用す
ることでノシセプチンアンタゴニストとして鎮痛効果を
有し、痛み特に激しい痛み或るいは痛覚過敏及びアロデ
ィニア等の知覚神経異常による痛みの治療に有用な新規
なアミド誘導体又は製薬上許容し得るその塩を有効成分
として含む鎮痛剤に関する。また本発明は、ある種のア
ミド誘導体のノシセプチンアンタゴニスト及び鎮痛剤と
しての新規な用途に関する。
【0002】
【従来の技術】痛みは誰にでもある感覚であり、生存信
号或るいは警告信号として重要な役割を担っている。一
方、外傷、外科手術、炎症等により引き起こされる痛
み、更には傷害が回復した後の神経の損傷・機能障害等
から生じる慢性的な痛みは臨床上の大きな問題の一つで
ある。また、慢性的な痛みにより自律神経障害、運動障
害、及び精神障害を生じることもあり、痛みそのものが
他の病気の原因ともなり得る。また、通常の痛い刺激に
対して反応の亢進を示す痛覚過敏、正常な場合痛みを感
じない刺激に対し痛みを感じるアロディニア等の知覚神
経異常による痛みも知られている。
【0003】鎮痛薬はその主な作用部位によって中枢性
鎮痛薬、末梢性鎮痛薬に分けられる。また、痛みは自律
神経反応や感情等が複雑に絡み合って生じるため、鎮静
薬、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、鎮痙薬、血管拡張薬
等が鎮痛補助薬として用いられる。中枢性鎮痛薬は、麻
薬性鎮痛薬、非麻薬性鎮痛薬、解熱性鎮痛薬に大別され
る。麻薬性及び非麻薬性オピオイドは術後疼痛や心筋梗
塞、火傷等の激しい痛みに用いられている。これら鎮痛
薬は強力な鎮痛作用に加え、痛みへの恐怖感を除く作用
も持ち合わせ著しい効果を示す。しかし、麻薬性鎮痛薬
は、身体依存性、精神依存性を示し、薬物依存による退
薬症状を発現する。また、その他の副作用として呼吸抑
制作用、悪心、嘔吐、便秘、排尿困難等の症状が現れる
ため、その使用が制限されると言う欠点を持つ。解熱性
鎮痛薬は、歯痛、筋肉痛等の表在痛には有効であるが、
内臓痛には無効とされる。その解熱作用は視床下部体温
調節中枢に作用し、鎮痛作用は主に末梢神経を介する作
用であると言われるがその中枢作用機序は不明な点が多
い。その鎮痛効果は一般に麻薬性及び非麻薬性オピオイ
ドより低く、よって臨床では激しい痛みに対しては副作
用の少ない範囲で慎重に麻薬性及び非麻薬性オピオイド
が用いられる。
【0004】ヒトにおけるモルヒネの髄腔内投与による
鎮痛作用が確認され臨床応用されて以来20年以上経過
した現在でも、鎮痛作用に伴う種々の副作用や脊髄に対
する組織毒性等の点から、モルヒネを明らかに凌駕する
薬剤は出現していない。また、神経の損傷・機能障害等
によって起こる疼痛には、現在通常臨床で使用されてい
る鎮痛薬、例えば解熱性鎮痛薬・麻薬性鎮痛薬に対し抵
抗性を示し、有効な鎮痛作用を示さない症状も見られ
る。よって安全性と有効性を兼ね備えた鎮痛剤特に耽溺
性を有さない強力な鎮痛剤、或るいは痛覚過敏及びアロ
ディニア等の知覚神経異常に対する鎮痛剤の開発が望ま
れている。
【0005】痛みは、侵害的な刺激(化学的刺激、機械
的刺激、熱刺激)で組織障害が起こったときに遊離する
発痛物質が知覚神経終末の痛覚受容器(自由神経終末)
を興奮させることによって発生し、その情報が大脳皮質
に至り痛みとして認識される。また、内臓痛は内臓平滑
筋の収縮により、知覚神経が機械的に伸展され興奮する
ことに起因するとされる。痛覚の大部分は2種類の細い
神経繊維Aδ及びC線維によって伝達され、強い機械刺
激は有髄のAδ線維を、鈍い痛みは無髄のC線維を伝導
する。発痛物質の代表としてブラジキニン、セロトニ
ン、ヒスタミン等が挙げられ、神経終末に存在する痛み
の受容器に作用する。末梢組織の炎症部位で合成される
プロスタグランジンの様に発痛物質の作用の助長に関わ
る物質も存在する。これら痛覚繊維(一次求心性繊維)
は脊髄後角の表層部でシナプスを形成する。一次求心性
繊維は興奮性アミノ酸或るいはサブスタンスP等の痛覚
伝達物質を介し侵害受容ニューロンを興奮させ、その情
報は脊髄後角から、延随、視床、大脳皮質へと伝わる。
圧及び触覚は主としてより太いAβ繊維により伝達さ
れ、痛覚神経繊維と同様に情報を知覚神経終末から脊髄
後角、視床、大脳皮質へと伝える。痛覚に関係するオピ
オイド受容体はこれら脊髄視床路の各所に存在し、呼吸
抑制作用及び催吐作用等の作用は延随のオピオイド受容
体への作用によるものである。オピオイドによる鎮痛作
用は脊髄、延随、視床及び大脳皮質に作用し強い鎮痛効
果を表すが、視床及び大脳皮質の抑制作用は主作用では
なく、脊髄後角ニューロンにおけるオピオイド受容体へ
の直接的な抑制作用と中脳及び延随を介する下行性抑制
作用による脊髄後角ニューロンへの抑制作用がその主作
用とされる。
【0006】触覚では同じ強さの刺激を持続的に加える
と次第に刺激を感じなくなる現象が見られる。痛みの場
合この順応は起こりにくいが、知覚神経への長期的な刺
激による神経伝達物質の持続的な放出が神経細胞の興奮
性或るいは情報伝達効率を変化させることにより慢性疼
痛を引き起こすと考えられている。また、γ−アミノ酪
酸(GABA)及びグリシン等の抑制性神経伝達物質
は、それぞれの受容体が活性化されると神経の興奮を抑
制する働きを持つ。知覚神経への反復刺激によりこれら
神経伝達の抑制作用の働きが鈍ることがアロディニアを
引き起こす一因として考えられているが、これら慢性疼
痛、痛覚過敏及びアロディニアの発症メカニズムに関す
る知見は未だ乏しい。この様に知覚神経伝達には興奮性
神経繊維、抑制性神経繊維が複雑に絡み合い調節されて
おり、それに係わる神経伝達物質が数多く存在すること
が明らかになってきたため、有効な鎮痛作用を示す薬剤
を求めるためのターゲットも多く存在する様になった。
【0007】1973年脳内のモルヒネ受容体の発見に
続き、1975年鎮痛作用を有する内因性ペンタペプチ
ドであるエンケファリンが始めて単離・発見された。オ
ピオイドペプチドと称され痛覚情報の伝達を抑える作用
を有するこれらモルヒネ様ペプチドは、現在までに20
種以上が知られるようになった。これらモルヒネを含む
オピオイドはオピオイド受容体に作用する。オピオイド
受容体には数種のサブタイプの存在が知られ、モルヒネ
が高い親和性を示すμ受容体、エンケファリンが高い親
和性を示すδ受容体、ダイノルフィンが高い親和性を示
すκ受容体がその基本となる。この中で、μ受容体の関
与が鎮痛作用に重要であることは古くから知られてお
り、その機構の解明も最も進んでいる。オピオイド拮抗
薬の各サブタイプへの禁断症状誘発能の検討等により、
モルヒネの耽溺性は、主としてμ受容体を介する作用で
あると考えられている。
【0008】Opioid receptor lik
e−1(ORL−1)受容体は、オピオイド受容体と高
い相同性を有するにもかかわらず、従来のオピオイドリ
ガンドは結合しない受容体として1993年にクローニ
ングされた*1*2。これに次いで、1995年にORL−
1受容体の内因性リガンドとして、アミノ酸17個から
なるペプチドが単離、構造決定され、Nocicept
in(ノシセプチン;或るいはOrphanin F
Q)と命名された*3*4(*1;FEBS Lett.,3
41,33−38,1994)(*2;FEBS Let
t.,347,284−288,1994)(*3;Na
ture,377,532−535,1995)(*4;
Sience,270,792−794,1995)。
ノシセプチンのアミノ酸配列は内因性オピオイドペプチ
ドであるDynorphin A(ダイノルフィンA)
と類似である。ダイノルフィンAはκ受容体アゴニスト
として鎮痛作用を示すが、ORL−1受容体との結合は
弱く活性を持たないとされる*5。また、ノシセプチンは
オピオイド受容体には極めて弱くしか結合せず*6、マウ
スへのホットプレートテスト*7或るいはマウスの両後肢
による下腹部へのScratching、両後肢へのb
iting及びlicking(SBL)行動誘発テス
ト*8等の痛覚テストにより痛みの情報伝達に促進的に働
いていることが明かとなった。これらの報告により、ノ
シセプチンとORL−1受容体は互いに特異的な親和性
を示し、かつオピオイドペプチドとは逆に痛みを誘発或
るいは増幅するペプチドであることが知られ、現在その
作用メカニズムに関する研究が進められている(*5;E
ur.J.Pharmacol.,321,97,19
97)(*6;J.Biol.Chem.,271,23
642,1996)(*7;麻酔,45,1060−10
66,1996)(*8;第18回鎮痛薬・オピオイドペ
プチドシンポジウム要旨集,11−14,1997)。
また、ORL−1受容体は、大脳皮質、視床下部、脊髄
等の中枢神経系で多く発現していること*9、ノシセプチ
ンが痛覚一次求心性繊維の終着する脊髄後角の表層部に
多く分布することが示されており*10、ノシセプチンの
痛覚伝達は中枢神経系作用が主作用であると考えられて
いる(*9;J.Neurochemistry,64,
34−40,1995)(*10;NeuroRepor
t 7,3021−3025,1996)。また、ノシ
セプチン投与により侵害受容過感受性(痛覚過敏*3*4・
アロディニア*11)を誘発することを示す報告がなさ
れ、熱及び触覚による興奮性の刺激を増幅していること
が示されている(*11;Molecular Brai
n Research,43,96−104,199
6)。
【0009】この様な状況下で、ノシセプチン拮抗作用
を示す物質としてはノシセプチン類似のポリペプチド、
モルヒネ類似構造のκ受容体アンタゴニストであるナロ
キソンベンゾイルヒドラゾンにORL−1受容体親和性
が見られる他は報告されておらず、ORL−1受容体に
対し特異的な拮抗作用を示す薬剤の開発には至っていな
い。
【0010】キノリン骨格を有する鎮痛剤としては、オ
ピオイド或るいは麻酔薬拮抗性の鎮痛剤として、特開昭
63−264460(EP277794;BOC In
c.)、その他の作用機序を示す鎮痛剤として特開昭6
2−503030(US5104884;アルカロイダ
ベギエステイ ギヤル,抗真菌作用)、WO96/1
3485(EP807105;藤沢薬品工業株式会社,
ブラジキニンアンタゴニスト)、WO96/11930
(Smithkline beecham P.L.
C.,セロトニン受容体アンタゴニスト)、特開昭59
−210084(US4839366;キエシ・フアル
マチエウチチ・エッセ・ピ・ア,プロスタグランジン合
成阻害)、特開昭54−73784(US429354
9;レオ・フアーマシユーテイカル・プロダクツ・リミ
テツド・エイ/エス)、FR1557928及びFR1
543405(M.Robert ARIES)等が知
られているが、これらの発明中には本発明の構造を有す
る化合物は開示されておらず、かつ本発明のごとくノシ
セプチン或るいはORL−1受容体に対する作用に関し
ての記載は一切ない。
【0011】一方、鎮痛以外の用途を持ち、構造的に本
発明化合物と類似のキノリン骨格を有する化合物とし
て、DE831100及びDE947552(抗血中寄
生生物剤)、WO97/14681(骨代謝異常治療
薬)、特開昭63−99069(US4753951;
抗精神薬)、特開平2−167265(US50195
74;精神神経機能改善薬)、Journal of
American Chemistry Societ
y(76,3703−3708,1956)(抗菌
剤)、HU34479{イミダゾ[4,5−c]キノリ
ン誘導体(鎮痛薬)の合成中間体としてキノリン骨格の
開示}等に類似の化合物が示されているがいずれにも鎮
痛薬として有効であるとする記載は見られない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これらの知見によりノ
シセプチン拮抗作用を有する薬剤は、痛み特に術後疼痛
等の激しい痛み或るいは痛覚過敏、アロディニア等の知
覚神経異常による痛みに有効な薬剤となり、また、OR
L−1受容体に対し選択的な作用を示すことで顕著な副
作用を示さない安全な薬剤となり得る。従って、本発明
は既存の鎮痛薬とは異なった作用機序を示すノシセプチ
ン拮抗作用を介する薬剤を提供することを目的とする。
また本発明は、ノシセプチン拮抗作用を示し、鎮痛剤と
して有用な新規化合物を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、鎮痛作用を有する
新規化合物を見出し本発明を完成するに至った。より詳
しくは下記(1)乃至(12)に示す通りである。
【0014】(1) 下記一般式[1]
【化10】 [式中、R及びRはそれぞれ同一若しくは異なって
水素原子、水酸基によって置換されてもよい低級アルキ
ル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基又はジ低級アル
キルアミノ基であり、R及びRはそれぞれ同一若し
くは異なって水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル
基であり、環Aはアリール基又は複素環基であり、環B
はフェニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピ
ロリジニル基、オキサゾリル基又はシクロヘキセニル基
であり、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ
基によって置換されてもよい低級アルキル基、低級アル
ケニル基、アミノ基、シアノ基又は
【0015】
【化11】 {式中、Eは単結合、−CH=CR−(式中、R
水素原子又はアリール基である。)、−O−、−S−、
−NR−(式中、Rは水素原子、水酸基、低級アル
キル基又は低級アルコキシカルボニル基である。)、カ
ルボニル基、スルフィニル基又は−NHCO−であり、
環Gはアリール基、複素環基、シクロアルキル基又は縮
合アリール基であり、Rはハロゲン原子;水酸基;低
級アルコキシ基によって置換されてもよい低級アルコキ
シ基、ハロゲン原子、水酸基、低級アルカノイルオキシ
基の何れかによって置換されてもよい低級アルキル基;
低級アルコキシ基によって置換されてもよい低級アルコ
キシ基;アミノ基;低級アルキルアミノ基;ジ低級アル
キルアミノ基;ニトロ基;シアノ基;低級アルカノイル
基;低級アルカノイルオキシ基;カルボキシ基;低級ア
ルコキシカルボニル基;低級アルキルスルホニル基又は
フェニル基であり、tは環G上の置換基の数を表す0又
は1乃至5の整数であり、tが2乃至5の整数であると
きRは同一若しくは異なってもよく、mは0又は1乃
至8の整数であり、nは0又は1乃至4の整数であ
る。}である。]で表されるアミド誘導体又は製薬上許
容されるその塩を有効成分として含有してなるノシセプ
チンアンタゴニスト。
【0016】(2) 環Aがキノリル基である(1)記
載のアミド誘導体又は製薬上許容されるその塩を有効成
分として含有してなるノシセプチンアンタゴニスト。
【0017】(3) 環Bがフェニル基であり、Xが
【化12】 (式中、E、環G、R、t、m及びnは(1)記載の
通りである。)である(1)記載のアミド誘導体又は製
薬上許容されるその塩を有効成分として含有してなるノ
シセプチンアンタゴニスト。
【0018】(4) 環Aが
【化13】 (式中、Rは低級アルキルチオ基である。)である
(3)記載のアミド誘導体又は製薬上許容されるその塩
を有効成分として含有してなるノシセプチンアンタゴニ
スト。
【0019】(5) 一般式[1]において環Aがキノ
リル基であり、Rがアミノ基であり、R及びR
水素原子であり、Xが
【化14】 (式中、E、環G、R、t、m及びnは(1)記載の
通りである。)である下記一般式[1']
【化15】 (式中、R、環B、E、環G、R、t、m及びnは
(1)記載の通りである。)で表されるアミド誘導体又
は製薬上許容されるその塩。
【0020】(6) 環Bがフェニル基であり、R
低級アルキル基である(5)記載のアミド誘導体又は製
薬上許容されるその塩。
【0021】(7) キノリン骨格上のアミノ基が4位
に置換し、Rがメチル基でありかつキノリン骨格上の
2位に置換し、Eが−O−でありかつ
【化16】 (式中、環G、R、t、m及びnは(1)記載の通り
である。)で示される置換基が環Bであるフェニル基の
2位に置換する(6)記載のアミド誘導体又は製薬上許
容されるその塩。
【0022】(8) N−(4−アミノ−2−メチル−
6−キノリル)−2−[(4−エチルフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(2,4−ジクロロフェ
ノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−ア
ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−(フェノキシ
メチル)ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2
−メチル−6−キノリル)−2−[(4−メトキシフェ
ノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−ア
ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(3,5−
ジメチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、
N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(3,4−ジメトキシフェノキシ)メチル]ベンズア
ミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キ
ノリル)−2−[(4−ニトロフェノキシ)メチル]ベ
ンズアミド、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノ
リル)−2−[(2,3−ジメトキシフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(3−メチルフェノキ
シ)メチル]ベンズアミド、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(3,5−ジメトキシフ
ェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−
アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−ク
ロロフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(4−アセチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド
塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
ル)−2−[(4−ヒドロキシフェノキシ)メチル]ベ
ンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−
6−キノリル)−2−[(4−メトキシメトキシフェノ
キシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミ
ノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(3−メトキ
シフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、
【0023】N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノ
リル)−2−[(4−シアノフェノキシ)メチル]ベン
ズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6
−キノリル)−2−[(4−メチルフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(4−トリフルオロメチ
ルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(3−ニトロフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩
酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)
−2−[(2−ニトロフェノキシ)メチル]ベンズアミ
ド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノ
リル)−2−[(4−アセトキシフェノキシ)メチル]
ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル
−6−キノリル)−2−[(2−メトキシフェノキシ)
メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2
−メチル−6−キノリル)−2−[(4−アミノフェノ
キシ)メチル]ベンズアミド 二塩酸塩、N−(4−ア
ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(3−クロ
ロフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(4−フルオロフェノキシ)メチル]ベンズアミド
塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
ル)−2−[(3,4−ジクロロフェノキシ)メチル]
ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル
−6−キノリル)−2−[(2−クロロフェノキシ)メ
チル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−
メチル−6−キノリル)−2−[(4−ジメチルアミノ
フェノキシ)メチル]ベンズアミド 二塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]ベンズ
アミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−
キノリル)−2−(4−ビフェニリルオキシメチル)ベ
ンズアミド 塩酸塩、
【0024】N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノ
リル)−2−[(4−イソプロピルフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(4−ニトロフェノキ
シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−ブロモフ
ェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−
アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−プ
ロピルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N
−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(3−フルオロフェノキシ)メチル]ベンズアミド
塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
ル)−2−[(3−トリフルオロメチルフェノキシ)メ
チル]ベンズアミド塩酸塩、メチル 4−[2−{N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)カルバモイ
ル}ベンジルオキシ]安息香酸 塩酸塩、N−(4−ア
ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−ヨー
ドフェノキシ)メチル]ベンズアミド、N−(4−アミ
ノ−2−メチル−6−キノリル)−2−(3−ピリジル
オキシメチル)ベンズアミド 塩酸塩、4−[2−
{(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)カルバモ
イル}ベンジルオキシ]安息香酸 塩酸塩、N−(4−
アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(3−シ
アノフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(4−メシルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩
酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)
−2−[(2−クロロ−4−エチルフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(4−クロロ−3−メチ
ルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)メチル]ベン
ズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6
−キノリル)−2−[(4−エチルフェノキシ)メチ
ル]ベンズアミド、N−(4−アミノ−2−メチル−6
−キノリル)−2−[(4−クロロ−3−メチルフェノ
キシ)メチル]ベンズアミド、4−[2−{(4−アミ
ノ−2−メチル−6−キノリル)カルバモイル}ベンジ
ルオキシ]ベンジル 酢酸 塩酸塩、N−(4−アミノ
−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−ヒドロキ
シメチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩及
びN−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2
−[(4−エチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド
塩酸塩 一水和物からなる群より選ばれる(7)記載の
アミド誘導体又は製薬上許容されるその塩。
【0025】(9) 一般式[1]においてRがアミ
ノ基であり、R及びRが水素原子であり、環Bがフ
ェニル基であり、Xが
【化17】 であり、Eが−O−であり、環Gがフェニル基であり、
mが1であり、nが0である下記一般式[1'']
【化18】 (式中、環A、R、R及びtは(1)記載の通りで
ある。)で表されるアミド誘導体又は製薬上許容される
その塩。
【0026】(10) (5)乃至(9)記載のアミド
誘導体又は製薬上許容されるその塩と製薬上許容される
担体を含有してなる医薬組成物。
【0027】(11) (5)乃至(9)記載のアミド
誘導体又は製薬上許容されるその塩を有効成分として含
有してなるノシセプチンアンタゴニスト。
【0028】(12) (1)乃至(9)記載のアミド
誘導体又は製薬上許容されるその塩を有効成分として含
有してなる鎮痛剤。
【0029】本明細書において使用する各置換基及び各
部位の定義は、次の通りである。「ハロゲン原子」と
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子で
あり、R、R、R及びR''において好ましくは
塩素原子である。
【0030】「低級アルキル基」とは、炭素数1乃至6
の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、具体的にはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチ
ル基、ヘキシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1
乃至4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、R
、R、R、R10、R11及びR'において
より好ましくはメチル基であり、R'においてより好
ましくはメチル基又はエチル基である。
【0031】「低級アルコキシ基」とは、そのアルキル
部位が上記定義の「低級アルキル基」であるアルキル−
オキシ基である。具体的にはメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、tert−ブト
キシ基等が挙げられる。
【0032】「低級アルキルチオ基」とは、そのアルキ
ル部位が上記定義の「低級アルキル基」であるアルキル
−チオ基である。具体的にはメチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、tert−
ブチルチオ基等が挙げられる。好ましくはそのアルキル
部位が炭素数1乃至4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であ
り、Rにおいてより好ましくはメチルチオ基である。
【0033】「低級アルカノイル基」とは、そのアルキ
ル部位が上記定義の「低級アルキル基」であるアルキル
−カルボニル基である。具体的にはアセチル基、プロピ
オニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基
等が挙げられる。好ましくはそのアルキル部位が炭素数
1乃至4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、Rにお
いてより好ましくはアセチル基である。
【0034】「低級アルキルスルホニル基」とは、その
アルキル部位が上記定義の「低級アルキル基」であるア
ルキル−スルホニル基である。具体的にはメシル基、エ
チルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピ
ルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等が挙
げられる。好ましくはそのアルキル部位が炭素数1乃至
4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、Rにおいてよ
り好ましくはメシル基である。
【0035】「低級アルカノイルオキシ基」とは、その
アルキル部位が上記定義の「低級アルキル基」であるア
ルキル−カルボニル−オキシ基である。具体的にはアセ
トキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、
イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基等が挙げら
れる。好ましくはそのアルキル部位が炭素数1乃至4の
直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、Rにおいてより好
ましくはアセトキシ基である。
【0036】「低級アルコキシカルボニル基」とは、そ
のアルキル部位が上記定義の「低級アルキル基」である
アルキル−オキシ−カルボニル基である。具体的にはメ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、t
ert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。好まし
くはそのアルキル部位が炭素数1乃至4の直鎖又は分岐
鎖アルキル基である。Rにおいてより好ましくはメト
キシカルボニル基であり、Rにおいてより好ましくは
tert−ブトキシカルボニル基である。
【0037】「水酸基によって置換されてもよい低級ア
ルキル基」とは、上記定義の「低級アルキル基」が1若
しくは複数個の水酸基に置換されてもよいものであり、
無置換のアルキル基を含む。具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル
基、1,2−ジヒドロキシエチル基、2−(ヒドロキシ
メチル)ブチル基等が挙げられる。R及びRにおい
て好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基及びヒドロキシメチル基であり、より好ましく
は、メチル基及びエチル基である。
【0038】「低級アルコキシ基によって置換されても
よい低級アルキル基」とは、上記定義の「低級アルコキ
シ基」によって置換されてもよい上記定義の「低級アル
キル基」であり、無置換のアルキル基を含む。具体的に
はメチル基、エチル基、メトキシメチル基、エトキシメ
チル基、2−(メトキシメチル)ブチル基等が挙げられ
る。好ましくはその基幹のアルキル部位が炭素数1乃至
4の直鎖アルキル基であり、Xにおいてより好ましくは
メトキシメチル基である。
【0039】「低級アルコキシ基によって置換されても
よい低級アルコキシ基」とは、上記定義の「低級アルコ
キシ基」によって置換されてもよい上記定義の「低級ア
ルコキシ基」であり、無置換のアルコキシ基を含む。具
体的にはメトキシ基、エトキシ基、メトキシメトキシ
基、メトキシエトキシ基、2−(メトキシメチル)ブチ
ルオキシ基等が挙げられる。好ましくはその基幹のアル
キル部位が炭素数1乃至4の直鎖又は分岐鎖アルキル基
であり、Rにおいてより好ましくはメトキシ基、メト
キシメトキシ基である。
【0040】「低級アルコキシ基によって置換されても
よい低級アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、低級ア
ルカノイルオキシ基の何れかによって置換されてもよい
低級アルキル基」とは、上記定義の「低級アルキル基」
が同一若しくは異なって、1若しくは複数個の上記定義
の「低級アルコキシ基によって置換されてもよい低級ア
ルコキシ基」、上記定義の「ハロゲン原子」、水酸基若
しくは上記定義の「低級アルカノイルオキシ基」で置換
されてもよいものであり、無置換のアルキル基を含む。
具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基、ヒドロキシメチル基、2
−ヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシエチル
基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、
ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメト
キシメチル基、メトキシエトキシメチル基等が挙げられ
る。好ましくはその基幹のアルキル部位が炭素数1乃至
4の直鎖又は分岐鎖アルキル基である。Rにおいてよ
り好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、tert−ブチル基、ヒドロキシメチル基、
アセトキシメチル基、トリフルオロメチル基及びメトキ
シメトキシメチル基であり、更に好ましくはエチル基で
ある。
【0041】「低級アルキルアミノ基」とは、そのアル
キル部位が上記定義の「低級アルキル基」であるモノア
ルキル−アミノ基である。具体的にはメチルアミノ基、
エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミ
ノ基、tert−ブチルアミノ基等が挙げられる。好ま
しくはそのアルキル部位が炭素数1乃至4の直鎖又は分
岐鎖アルキル基であり、R及びRにおいてより好ま
しくはメチルアミノ基である。
【0042】「ジ低級アルキルアミノ基」とは、そのア
ルキル部位が同一若しくは異なって上記定義の「低級ア
ルキル基」であるジアルキル−アミノ基である。具体的
にはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチ
ルアミノ基、N−イソプロピル−N−イソブチルアミノ
基等が挙げられる。好ましくはそのアルキル部位が炭素
数1乃至4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、R
、Rにおいてより好ましくはジメチルアミノ基で
ある。
【0043】「低級アルケニル基」とは、炭素数1乃至
6の直鎖アルケニル基を表し、ビニル基、1−プロペニ
ル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニ
ル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2,
4−ブタジエニル基、1−ペンテニル、1,3−ペンタ
ジエニル基及び1,3,5−ヘキサトリエニル基等が挙
げられる。Xにおいて好ましくはビニル基である。
【0044】「アリール基」とは、炭素数6乃至18の
芳香族炭化水素基でありフェニル基、ナフチル基、アン
トリル基、インデニル基、アズレニル基、フルオレニル
基、フェナントリル基、ピレニル基等が挙げられる。環
Aにおいて好ましくはフェニル基及びナフチル基であ
り、より好ましくはフェニル基である。環G及びR
おいて好ましくはフェニル基である。また、環Gがフェ
ニル基であるとき、置換基Rの好ましい置換位置はパ
ラ位である。
【0045】「複素環基」とは、ヘテロ原子として酸素
原子、窒素原子、硫黄原子のいづれかを1種或るいは復
数種、1個或るいは複数個含み、環を構成する原子数が
5乃至20の環式化合物基である。具体的にはピリジル
基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、チエ
ニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オ
キサゾリル基、チアゾリル基、キノリル基、イソキノリ
ル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダ
ゾリル基、イミダゾリジニル基、インドリニル基、ピロ
リジニル基、ピロリニル基、ピペリジニル基、ピペラジ
ニル基、クロマニル基、モルホリニル基、フタラジニル
基、ナフチリジニル基、キナゾリニル基、キノキサリル
基、シノリニル基、プテリジニル基、4H−キノリジニ
ル基、カルバゾリル基、1,3,5−トリアジニル基、
2,3−ジヒドロベンゾフラニル基、5,6,7,8−
テトラヒドロキノリル基、5,6,7,8−テトラヒド
ロアクリジニル基、2,3−ジヒドロ−1H−シクロペ
ンタ[b]キノリル基等が挙げられる。環Gにおいて好
ましくはピリジル基、ベンゾフラニル基及び2,3−ジ
ヒドロベンゾフラニル基であり、より好ましくは2,3
−ジヒドロベンゾフラニル基である。環Aにおいて好ま
しくは、ヘテロ原子として窒素原子を1個或るいは複数
個含み、環を構成する原子数が9乃至14の環式化合物
基であり、より好ましくはキノリル基、イソキノリル
基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、5,6,
7,8−テトラヒドロキノリル基、5,6,7,8−テ
トラヒドロアクリジニル基及び2,3−ジヒドロ−1H
−シクロペンタ[b]キノリル基であり、更に好ましく
はキノリル基、5,6,7,8−テトラヒドロアクリジ
ニル基及び2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ
[b]キノリル基であり、最も好ましくはキノリル基で
ある。なお、環Aがキノリル基であるとき、Rがアミ
ノ基でありかつ4位に置換することが好ましく、R
低級アルキル基でありかつ2位に置換することが好まし
く、−NHCO−は6位に置換することがこのましい。
【0046】「シクロアルキル基」とは炭素数3乃至8
個の飽和シクロアルキルである、シクロプロピル基、シ
クロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘプチル基及びシクロオクチル基を表す。環Gに
おいて好ましくはシクロヘキシル基である。
【0047】「縮合アリール基」とは、上記定義の「シ
クロアルキル基」が縮合した上記定義の「アリール基」
であり、環を構成する炭素数が5乃至18の環式化合物
基である。具体的には、インダニル基、5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル基、5,6,7,8−テ
トラヒドロ−3−ナフチル基、1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒド
ロ−2−アントリル基、1,2,3−トリヒドロアズレ
ニル基等である。環Gにおいて好ましくは、5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基である。
【0048】「保護されたアミノ基」とは、通常の化学
合成に用いられるアミノ保護基で保護されたアミノ基で
あり、保護基として具体的にはホルミル基、アセチル
基、ベンゾイル基、ベンジルオキシカルボニル基、メト
キシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、
フタロイル基、ベンジル基、トシル基等が挙げられる。
【0049】「カルボキシ基の保護基」とは、通常の化
学合成に用いられるカルボキシ基の保護基であり、具体
的にはメチル基、メトキシエトキシメチル基、フェナシ
ル基、フタルイミドメチル基、エチル基、2,2,2−
トリクロロエチル基、2−メチルチオエチル基、ter
t−ブチル基、ベンジル基、p−ニトロベンジル基、p
−メトキシベンジル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基等が挙げられる。「水酸基の保護基」とは、通常の
化学合成に用いられる水酸基の保護基であり、具体的に
はトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基、メチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル
基、tert−ブチル基、トリチル基、テトラヒドロピ
ラニル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル
基、アセチル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0050】上記一般式[1]、[1’]、[1’’]
の各記号の定義において好ましい態様を以下に示す。環
Gにおいて好ましくはアリール基である。Rにおいて
好ましくは、ハロゲン原子;低級アルコキシ基によって
置換されてもよい低級アルコキシ基、ハロゲン原子、水
酸基、低級アルカノイルオキシ基の何れかによって置換
されてもよい低級アルキル基;低級アルコキシ基によっ
て置換されてもよい低級アルコキシ基;ニトロ基;シア
ノ基;低級アルカノイル基であり、より好ましくは低級
アルコキシ基によって置換されてもよい低級アルコキシ
基、ハロゲン原子、水酸基、低級アルカノイルオキシ基
の何れかによって置換されてもよい低級アルキル基であ
る。tにおいて好ましくは0又は1乃至2の整数であ
り、より好ましくは1である。Eにおいて好ましくは単
結合及び−O−であり、さらに好ましくは−O−であ
る。Eが−O−のとき、mにおいて好ましくは1乃至7
の整数であり、より好ましくは1であり、nにおいて好
ましくは0である。Eが単結合のとき好ましくは、m+
nが2のものである。
【0051】また、上記一般式[1]で示される化合物
においては、種々の異性体が存在する。例えば、幾何異
性体としてE体及びZ体が存在し、また、不斉炭素原子
が存在する場合は、これらに基づく立体異性体としての
鏡像異性体及びジアステレオマーが存在する。場合によ
っては互変異性体が存在し得る。従って、本発明の範囲
にはこれらすべての異性体及びそれらの混合物が包含さ
れる。
【0052】また、「製薬上許容されるその塩」とは、
上記一般式[1]、[1']又は[1'']で示される化
合物と無毒の塩を形成するものであればいかなる塩でも
よく、例えば塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機
酸;又はシュウ酸、マロン酸、クエン酸、フマル酸、乳
酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、グルコン酸、
アスコルビン酸、メチルスルホン酸、ベンジルスルホン
酸等の有機酸;又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ンモニウム等の無機塩基;又はメチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エ
チレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルア
ミン、グアニジン、コリン、シンコニン等の有機塩基;
又はリジン、アルギニン、アラニン等のアミノ酸と反応
させることにより得ることができる。なお、本発明にお
いては各化合物の含水物或るいは水和物及び溶媒和物も
包含される。
【0053】また、本発明においては各化合物のプロド
ラッグ及び代謝物も包含される。「プロドラッグ」と
は、化学的又は代謝的に分解し得る基を有し、生体に投
与された後、元の化合物に復元して本来の薬効を示す本
発明化合物の誘導体であり、共有結合によらない複合体
及び塩を含む。
【0054】本発明化合物を医薬製剤として用いる場
合、通常それ自体公知の製薬上許容される担体、賦形
剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝
剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味
剤、溶解補助剤、その他添加剤、具体的には水、植物
油、エタノール又はベンジルアルコール等のアルコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセロールトリアセテ
ート、ゼラチン、ラクトース、デンプン等の炭水化物、
ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラノリン、ワセリ
ン等と混合して、常法により錠剤、丸剤、散剤、顆粒、
坐剤、注射剤、点眼剤、液剤、カプセル剤、トローチ
剤、エアゾール剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、シロ
ップ剤等の形態となすことにより、全身的或るいは局所
的に、経口若しくは非経口で投与することができる。投
与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法等により
異なるが、通常、成人ひとり当たり、1回に0.01m
g乃至1gの範囲で、1日1回乃至数回が投与される。
【0055】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施するための化
合物の製造方法の一例を説明する。しかしながら、本発
明化合物の製造方法はこれらに限定されるものではな
い。また、各工程において、反応処理は通常行われる方
法を行えばよく、単離精製、結晶化、再結晶化、シリカ
ゲルクロマトグラフィー、分取HPLC等の慣用される
方法を適宜選択し、また組み合わせて行えばよい。ま
た、必要に応じて官能基に保護基を導入、脱保護を行っ
て製造を行えばよい。
【0056】製法1 下記一般式[I]の化合物の合成法を以下に示す。
【化19】 (式中、環A、R、R及びRは前述の通りであ
る。) 環Aがキノリン環の場合、カンプス(Camps)のキ
ノリン合成法、コンブ(Combes)のキノリン合成
法、フリードレンダー(Friedlander)のキ
ノリン合成法、クノル(Knorr)のキノリン合成
法、ニーメントウスキー(Niementowski)
のキノリン合成法等を用いて合成することができる。ま
た一部化合物は市販試薬として得ることもできる。置換
基を有するキノリン環の製法例を以下に挙げる。
【0057】製法1−1 本製法はβ−ケト酸エステルとアニリン化合物との反応
により4−ヒドロキシキノリン化合物を得る方法であ
る。
【化20】 (式中、Rは前述の通りであり、R'は低級アルキ
ル基であり、Yはニトロ基又は保護されたアミノ基であ
る。)
【0058】第1工程 化合物[I−1]と化合物[I−2]をメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のア
ルコール系溶媒中、室温若しくは加熱下で縮合すること
により化合物[I−3]を得ることができる。
【0059】第2工程 製法1−1の第1工程で得られる化合物[I−3]を加
熱した溶媒中に少量づつ加え、環化することにより化合
物[I−4]を得ることができる。溶媒としては、ジフ
ェニルエーテル若しくはジフェニルエーテルとジフェニ
ルとの混合物、例えばDowtherm A(商標登録
名,Fluka)が好ましい。なお、化合物[I−1]
においてβ−ケト酸エステルのα位が低級アルキル基に
置換されていても本製法を用いることができる。
【0060】製法1−2 本製法はイサチン化合物からキノリン化合物を得る方法
である。
【化21】 (式中、R及びYは前述の通りである。)
【0061】第1工程 化合物[I−5]、アセトン及びアンモニア水を加圧
下、加熱下で反応させることにより化合物[I−6]を
得ることができる。 第2工程 製法1−2の第1工程で得られる化合物[I−6]を次
亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム等の酸化剤
の存在下、冷却下で反応させ、次いでこの反応混合物を
熱水に滴下し更に加熱することにより化合物[I−7]
を得ることができる。また、特定の置換基を導入する若
しくは特定の置換位置に置換基を導入するため以下の製
法を用いることができる。
【0062】製法1−3 本製法はアセチレンジカルボン酸エステル化合物とアニ
リン化合物より4−ヒドロキシ−2−メトキシカルボニ
ルキノリン化合物を得る方法である。該化合物のメトキ
シカルボニル基は後工程で還元することによりヒドロキ
シメチル基に変換することができる。
【化22】 (式中、R及びYは前述の通りである。)
【0063】第1工程 化合物[I−8]と化合物[I−9]を製法1−1の第
1工程と同様にして縮合することにより化合物[I−1
0]を得ることができる。 第2工程 製法1−3の第1工程で得られる化合物[I−10]を
製法1−1の第2工程と同様にして環化することにより
化合物[I−11]を得ることができる。
【0064】製法1−4 本製法は4−ニトロキノリン−N−オキシド化合物よ
り、4,6−ジアミノキノリン化合物を得る方法であ
る。
【化23】
【0065】第1工程 化合物[I−12]と金属鉄を塩酸、酢酸等の酸溶媒
中、加熱下で反応させた後、溶液をアルカリ性にするこ
とで化合物[I−13]を得ることができる。また、ス
ズ又は塩化スズ(II)と濃塩酸;硫化ナトリウム水溶液
の様な硫化アルカリ金属;接触還元等の通常用いられる
還元法を用いてもよい。 第2工程 製法1−4の第1工程で得られる化合物[I−13]を
酢酸中、冷却若しくは室温下、臭素で処理しハロゲン化
することにより化合物[1−14]を得ることができ
る。なお、臭素に換えて次亜塩素酸塩等の次亜ハロゲン
酸塩、N−ブロムスクシンイミド等のハロゲン化剤を用
いてハロゲン化することもできる。
【0066】第3工程 製法1−4の第2工程で得られる化合物[I−14]を
硫酸溶媒中、冷却下、濃硝酸を加えニトロ化することに
より化合物[I−15]を得ることができる。また、硝
酸−硫酸混合液に換えて、硝酸若しくは無機硝酸塩−硫
酸を用いてニトロ化してもよい。 第4工程 製法1−4の第3工程で得られる化合物[I−15]を
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール等のアルコール系溶媒中に塩酸若しくは臭化水
素−酢酸溶液を加え、室温若しくは加熱下、常圧乃至高
圧下で水素化触媒を用いて接触還元することにより化合
物[I−16]を得ることができる。水素化触媒として
はパラジウム炭素、水酸化パラジウム、パラジウムブラ
ック、ラネーニッケル、酸化白金等が挙げられる。環A
がイソキノリン環の場合の合成例を以下に示す。
【0067】製法1−5 本製法はテトラヒドロイソキノリンより1−ハロゲノ−
7−ニトロイソキノリンを得る方法である。
【化24】
【0068】第1工程 化合物[I−17]を製法1−4の第3工程と同様にし
てニトロ化することにより化合物[I−18]を得るこ
とができる。 第2工程 製法1−5の第1工程で得られる化合物[I−18]
に、室温下でフレミー塩の4%炭酸ナトリウム水溶液を
用いて数日間、脱水素反応を行うことにより化合物[I
−19]を得ることができる。
【0069】第3工程 製法1−5の第2工程で得られる化合物[I−19]を
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲ
ン系溶媒中、室温下でm−クロロ過安息香酸と反応させ
N−オキシド化することにより化合物[I−20]を得
ることができる。 第4工程 製法1−5の第3工程で得られる化合物[I−20]を
トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒中、加熱下でオ
キシ塩化リンと反応させることにより化合物[I−2
1]を得ることができる。
【0070】製法1−6 本製法は飽和環状ケトンとアントラニロニトリル化合物
との縮合反応によりシクロアルキル縮合キノリン化合物
を得る方法である。
【化25】 (式中、Yは前述の通りであり、pは0若しくは整数1
である。) 化合物[I−22]と化合物[I−23]の混合物に加
熱下、酸触媒として塩化亜鉛の様なルイス酸を加え縮合
させることで化合物[I−24]を得ることができる。
【0071】製法1−7 本製法は化合物の置換基をアミノ基又は置換アミノ基に
置換する方法である。
【化26】 (式中、環A、R、R及びYは前述の通りであり、
は水素原子又は低級アルキル基であり、R10は低
級アルキル基である。)
【0072】第1工程 製法1−1で得られる或るいは市販試薬として得られる
化合物[I−25]をアセトニトリル又はジクロロエタ
ン溶媒中、加熱下でイソシアン酸クロロスルホニルを加
え反応させることにより化合物[I−26]を得ること
ができる。 第2工程 製法1−1で得られる或るいは市販試薬として得られる
化合物[I−25]を溶媒中、加熱若しくは室温下でア
ルキル化剤と反応させることにより化合物[I−27]
を得ることができる。アルキル化剤としては図中に示さ
れるメトキシ基を導入するためにはジメチル硫酸或るい
はp−トルエンスルホン酸メチルを用いればよい。溶媒
としてはベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の
炭化水素系溶媒;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒が好ましい。 第3工程 製法1−1で得られる或るいは市販試薬として得られる
化合物[I−25]を加熱下でオキシ塩化リン、五塩化
リン等のハロゲン化剤と反応させた後、反応液をアルカ
リ性とすることにより化合物[I−28]を得ることが
できる。
【0073】第4工程 製法1−5又は製法1−7の第3工程で得られる或るい
は市販試薬として得られる化合物[I−28]をメタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール溶媒中、加熱下で金属アルコキシドと反応させる
ことにより化合物[I−27]を得ることができる。金
属アルコキシドとしては、図中に示されるメトキシ基を
得るためにはナトリウムメトキシドを用い、溶媒には対
応するアルコール溶媒としてメタノールを選択する。 第5工程 製法1−7の第2工程又は製法1−7の第4工程で得ら
れる或るいは市販試薬として得られる化合物[I−2
7]を加熱下で酢酸アンモニウム等のアミノ化剤と反応
させることにより化合物[I−26]を得ることができ
る。 第6工程 製法1−7の第3工程で得られる或るいは市販試薬とし
て得られる化合物[I−28]を炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等の塩基の存在下、加熱下で化合物[I−2
9]と反応させることにより化合物[I−30]を得る
ことができる。
【0074】なお、本製法1−7における化合物[I−
25]は製法1−3で得られる化合物[I−11]であ
ってもよい。
【0075】製法1−8 本製法は化合物のアミノ保護基を脱離する或るいはニト
ロ基を還元する方法である。
【化27】 (式中、環A、R、R、R及びYは前述の通りで
ある。)
【0076】Yが保護されたアミノ基であるとき、保護
基に応じた通常の脱保護法を用いる。例えば保護基がア
セチル基であるとき、製法1−7で得られる或るいは市
販試薬として得られる化合物[I−31]に濃塩酸を加
え、加熱し脱アセチル化することにより化合物[I]を
得ることができる。濃塩酸処理に換えて、濃アンモニア
中加熱処理、水酸化カリウム処理等を施してもよい。
【0077】Yがニトロ基であるとき、通常のニトロ基
の還元によるアミノ化法を用いる。例えば、製法1−7
で得られる或るいは市販試薬として得られる化合物[I
−31]を溶媒中、室温若しくは加熱下、常圧乃至高圧
下で水素化触媒を用いて接触還元することにより化合物
[I]を得ることができる。溶媒としては1,4−ジオ
キサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、アセトン等の極性溶媒;メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール溶媒;ぎ酸エ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;水若しく
はそれらの混合溶媒が挙げられる。水素化触媒としては
パラジウム炭素、水酸化パラジウム、パラジウムブラッ
ク、ラネーニッケル、酸化白金等が挙げられる。
【0078】製法2 下記一般式[II]の化合物の合成法を以下に示す。
【化28】 (式中、環B、R及びXは前述の通りである。)
【0079】Xが
【化29】 (式中、環G、R及びtは前述の通りである。)であ
るとき、以下の製法例が挙げられる。
【0080】製法2−1 本製法はメチル置換カルボン酸化合物のメチル基をエー
テル化する方法である。
【化30】 (式中、環B、環G、R、R及びtは前述の通りで
あり、Zはカルボキシ基の保護基である。)
【0081】第1工程 化合物[II−1]を四塩化炭素溶媒中、加熱下で過酸化
ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル
開始剤及びN−ブロムスクシンイミドと反応させること
により化合物[II−2]を得ることができる。 第2工程 製法2−1の第1工程で得られる化合物[II−2]を溶
媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の塩基の存在
下、加熱下で化合物[II−3]と反応させることにより
化合物[II−4]を得ることができる。溶媒としてはベ
ンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系
溶媒;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル、アセトン等の極性溶媒;メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール溶媒が挙げられる。化合物[II−3]の多くは市販
試薬として容易に入手可能であるが、入手困難である化
合物は以下の製法例を用いて合成することができる。
【0082】製法2−2 本製法は置換基を有する環状化合物にハロゲン原子を置
換させる方法である。
【化31】 (式中、環Gは前述の通りであり、R'は低級アルキ
ル基であり、R''はハロゲン原子である。) 化合物[II−5]を製法1−4の第2工程と同様にして
ハロゲン化することにより化合物[II−6]を得ること
ができる。また、ハロゲン化剤として塩化スルフリルを
用いて、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
テトラクロロエチレン等のハロゲン系溶媒中でハロゲン
化を行うことにより、4−アルキル置換フェノールのオ
ルト位に塩素原子を置換させることもできる。
【0083】製法2−3 本製法は環状化合物にアルキルスルホニル基を置換させ
る方法である。
【化32】 (式中、環Gは前述の通りであり、Qは水酸基の保護基
であり、R11は低級アルキル基である。)
【0084】第1工程 化合物[II−7]をジクロロメタン、クロロホルム、四
塩化炭素、テトラクロロエチレン等のハロゲン系溶媒
中、加熱下でメタンスルホン酸無水物の様なアルキルス
ルホン酸無水物と反応させることにより化合物[II−
8]を得ることができる。 第2工程 製法2−3の第1工程で得られる化合物[II−8]を常
法により脱保護することにより化合物[II−9]を得る
ことができる。例えば、R11がメチル基であるとき、
臭化水素水を加え加熱する或るいはジメチルスルホキシ
ド中でシアン化ナトリウムと加熱処理をすることにより
脱保護が可能である。
【0085】製法2−4 本製法はフェノール化合物からベンゾフラン化合物或る
いは2,3ジヒドロベンゾフラン化合物を合成する方法
である。
【化33】 (式中、Qは前述の通りである。)
【0086】第1工程 化合物[II−10]をジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、アセトン等の極性溶媒
中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化リチウム、
水素化ナトリウム、水素化カリウム等の塩基の存在下、
加熱下で化合物[II−11]と縮合反応させることによ
り化合物[II−12]を得ることができる。 第2工程 製法2−4の第1工程で得られる化合物[II−12]を
ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素
系溶媒中、加熱下で、ポリリン酸等の縮合剤を用いて環
化することにより化合物[II−13]を得ることができ
る。 第3工程 製法2−4の第2工程で得られる化合物[II−13]を
製法1−4の第4工程と同様にして接触還元することに
より化合物[II−14]及び[II−15]を得ることが
できる。なお、溶媒としてはアルコール系溶媒の他、
1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメ
トキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒
若しくはそれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0087】製法2−5 本製法は化合物のカルボン酸保護基を脱離する方法であ
る。
【化34】 (式中、環B、R、X及びZは前述の通りである。)
【0088】カルボン酸保護基の脱離は、保護基に応じ
た通常の脱保護法を用いればよい。例えばZがメチル基
のとき、化合物[II−16]をメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコー
ル系溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基の
存在下、加熱下で反応させ脱保護した後、溶液を酸性に
することにより化合物[II]を得ることができる。
【0089】製法3 本製法はアミン化合物とカルボン酸化合物をアミド縮合
させる方法である。
【化35】 (式中、環A、環B、R、R、R、R及びXは
前述の通りである。)
【0090】製法1で得られる或るいは市販試薬として
得られる化合物[I]及び製法2で得られる或るいは市
販試薬として得られる化合物[II]を通常用いられるア
ミド縮合法により縮合させればよい。例えば、化合物
[II]を溶媒中、室温下で塩化オキザリル、塩化チオニ
ル、オキシ塩化リン、五塩化リン等のハロゲン化剤と処
理し対応する酸クロライドを得る。次いでトリエチルア
ミン等の三級アミン或るいはピリジンの存在下、室温若
しくは冷却下で化合物[I]と縮合させることにより化
合物[1]を得ることができる。溶媒としてはジクロロ
メタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン系溶媒;1,4−ジオキサン、ジエ
チルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒド
ロフラン等のエーテル系溶媒が好ましい。
【0091】また、化合物[I]及び化合物[II]を溶
媒中、縮合剤の存在下、室温で反応させることにより化
合物[1]を得ることができる。なお、本反応をスムー
ズに行うために活性化剤を使用しても良い。縮合剤とし
ては、N,N'−カルボニルジイミダゾール、N,N'−
ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'−ジイソプ
ロピルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)等
が挙げられ、活性化剤としては、ヒドロキシスクシンイ
ミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等が挙げられ
る。また、溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ヘキサ
ン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン系溶媒;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒若しくはそれ
らの混合溶媒が好ましい。
【0092】なお、収率向上、コスト低減等の製造効率
を高めるため、アミド縮合を行った後に還元反応若しく
は脱保護等の工程を行ってもよい。例えば、化合物
[I]又は化合物[II]がニトロ基を有するときアミド
縮合後にニトロ基を還元する、或るいは化合物[I]及
び化合物[II]が水酸基等官能基を有するとき、アミド
縮合後に脱保護を行ってもよい。また、製法1−3及び
製法3で得られるメトキシカルボニル置換化合物を、
1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメ
トキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒
に加え、アルゴン気流中、冷却下でテトラヒドロほう酸
リチウムを少量づつ加え還元することにより、ヒドロキ
シメチル置換化合物を得ることができる。
【0093】次に、本発明に係る一般式[1]で示され
る化合物及びその製造方法を実施例によって具体的に説
明する。しかしながら、本発明はこれら実施例によって
限定されるものではない。
【0094】参考例1−1 4,6−ジアミノ−2−メチルキノリンの合成 本合成は参考文献(Journal of the A
merican Chemical Society,
70,4065,1948)をもとに実施した。 第1工程 4−アミノアセトアニリド(150.2g,1mol)をアセト酢
酸メチル(136.8g,1.1mol)のメタノール(450ml)溶
液に加え17時間加熱環流した。反応容器を0℃に冷や
した後、生じた白色沈殿を濾取し、β−(p−アセタミ
ドフェニルアミノ)クロトン酸 メチル(231.5g,93
%,白色結晶)を得た。 第2工程 参考例1−1の第1工程で得られたβ−(p−アセタミ
ドフェニルアミノ)クロトン酸 メチル(231.5g,0.93
mol)を加熱環流したDowtherm A(登録商標
名,600ml)に少量づつ加えた。更に10分間加熱環流
した後反応液を室温まで冷やした。生じた沈殿を濾取
し、酢酸エチルで洗浄した。得られた粗結晶をメタノー
ルに懸濁した後濾取し、N−(4−ヒドロキシ−2−メ
チル−6−キノリル)アセタミド(178.3g,88%,濃黄
色結晶)を得た。 第3工程 参考例1−1の第2工程で得られたN−(4−ヒドロキ
シ−2−メチル−6−キノリル)アセタミド(100g,0.
46mol)のトルエン(490ml)懸濁液にジメチル硫酸(75
ml,0.79mol)を加え、8時間加熱環流した。生じた沈
殿を濾取し水(1350ml)に溶かし70℃に加熱した。溶
液を濾過し濾液に35%水酸化ナトリウム水溶液(100m
l)を加え、生じた沈殿を濾取し、N−(4−メトキシ
−2−メチル−6−キノリル)アセタミド(55.3g,52
%,淡褐色結晶)を得た。 第4工程 参考例1−1の第3工程で得られたN−(4−メトキシ
−2−メチル−6−キノリル)アセタミド(55.6g,0.2
4mol)を酢酸アンモニウム(279.4g,3.62mol)と混合
し、135℃で4時間加熱撹拌した。反応混合物に水
(280ml)と濃塩酸(450ml)を加え90℃で5時間加熱
撹拌した。反応物を0℃に冷却し、生じた沈殿を濾取し
た。得られた結晶を熱水に溶かし活性炭処理した後、濾
過した。濾液を氷で冷却しながら35%水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えた。生じた沈殿を濾取し水で洗浄した
後、100℃で減圧乾燥し、表題化合物(28.4g,68
%,淡黄色結晶)を得た。
【0095】参考例1−2 4,6−ジアミノ−2−メチルキノリンの合成 第1工程 5−ニトロイサチン(19.21g,0.1mol)にアセトン(3
6.7ml,0.5mol)とアンモニア水(100ml)を加え、オー
トクレーブ中100℃で12時間加熱した。反応溶液を
室温まで冷却し生成した結晶を濾取し水で洗浄した。得
られた結晶を減圧下加熱乾燥し、2−メチル−6−ニト
ロキノリン−4−カルボキサミド(18.30g,79%)を得
た。 第2工程 参考例1−2の第1工程で得られた2−メチル−6−ニ
トロキノリン−4−カルボキサミド(231mg,1mmol)に
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(0.851ml,1.2mmol)を加
え、0℃で2.5時間撹拌した。この反応混合物を、加
熱環流している熱水(10ml)に滴下し、更に20分加熱
環流した。反応液を室温に戻し、生じた結晶を濾取した
後減圧下加熱乾燥し、4−アミノ−2−メチル−6−ニ
トロキノリン(177mg,87%)を得た。 第3工程 参考例1−2の第2工程と同様にして得られた4−アミ
ノ−2−メチル−6−ニトロキノリン(337mg,1.7mmo
l)をメタノール(15ml)に溶解させた後、10%パラ
ジウム炭素(200mg)を加え、室温、3気圧水素下で1
5時間撹拌した。反応液をセライト吸引濾過後、濾液を
減圧下濃縮し、表題化合物(200mg,70%)を得た。
【0096】参考例1−3 6−アミノ−2−メチル−4−メチルアミノキノリンの
合成 第1工程 N−(4−ヒドロキシ−2−メチル−6−キノリル)ア
セタミド(4.32g,20mmol)とオキシ塩化リン(9.32m
l,100mmol)を100℃で15分加熱した。反応混合物
を室温に戻した後、氷水に注ぎ、28%アンモニア水溶
液を加えアルカリ性にした。生じた不溶物を濾取し、エ
ーテルと水で洗浄後、減圧下80℃で乾燥させ、N−
(4−クロロ−2−メチル−6−キノリル)アセタミド
(6.85g,crude,黄色固体)を得た。 第2工程 参考例1−3の第1工程で得られたN−(4−クロロ−
2−メチル−6−キノリル)アセタミド(4.0g,crud
e)と85%水酸化カリウム(6.6g,100mmol)のN−メ
チルホルムアミド(100ml)懸濁液を170℃で3時間
20分加熱した。室温に戻した後、反応液をクロロホル
ムと水で希釈した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた黒色油状物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=85:15→クロロホルム:メタノール:28
%アンモニア水=85:15:0.1)により精製し、N−
(2−メチル−4−メチルアミノ−6−キノリル)アセ
タミド(255mg,N−(4−ヒドロキシ−2−メチル−
6−キノリル)アセタミドより9.5%)を淡褐色固体と
して得た。 第3工程 参考例1−3の第2工程で得られたN−(2−メチル−
4−メチルアミノ−6−キノリル)アセタミド(248m
g,1.08mmol)を6N塩酸(10ml)中、加熱環流させ
た。2時間後室温に戻し、4N水酸化ナトリウム水溶液
を加えpHを13以上にした後、氷冷した。生じた不溶
物を濾取し、減圧下60℃で乾燥させ、表題化合物(20
2mg,99.7%,淡黄色固体)を得た。
【0097】参考例1−4 4,6−ジアミノキノリン 二臭酸塩の合成 本合成第2工程乃至第4工程は参考文献(薬学雑誌,7
2,665,1952)をもとに実施した。 第1工程 4−ニトロキノリン N−オキシド(10g,52.5mmol)
と金属鉄(26.4g,0.47mol)の酢酸(500ml)懸濁液を
110℃で3時間加熱撹拌した。反応混合物を濾過した
後、濾液を減圧濃縮した。残渣に水酸化ナトリウム水溶
液を加えアルカリ性とした後、クロロホルム(50ml×6
回)で抽出を行った。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄
した後、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮し4−アミノ
キノリン(6.0g,79%,褐色結晶)を得た。 第2工程 参考例1−4の第1工程で得られた4−アミノキノリン
(2.28g,15.8mmol)の酢酸(30ml)溶液に氷冷撹拌下
臭素(2.78g,17.4mmol)を加え、室温で30分撹拌し
た。ジエチルエーテルを加え、生じた沈殿を濾取し4−
アミノ−3−ブロモキノリン 臭化水素酸塩(4.39g,9
1%)を得た。得られた結晶を水に溶かし、1N水酸化
ナトリウム水溶液を加えアルカリ性とした。生じた沈殿
を濾取し水で洗浄した後減圧乾燥することにより、4−
アミノ−3−ブロモキノリン(2.91g,82%,淡灰色結
晶)を得た。 第3工程 参考例1−4の第2工程で得られた4−アミノ−3−ブ
ロモキノリン(2.90g,13mmol)の濃硫酸(25ml)溶液
に氷冷撹拌下60%硝酸(1.5ml,20mmol)を加え、1
時間撹拌した。反応混合物に氷冷下水酸化ナトリウム
(40g)を加え生じた沈殿を濾取した。得られた結晶を
アセトンに溶かし活性炭処理した後再結晶し、4−アミ
ノ−3−ブロモ−6−ニトロキノリン(1.65g,47%,
黄色結晶)を得た。 第4工程 参考例1−4の第3工程で得られた4−アミノ−3−ブ
ロモ−6−ニトロキノリン(0.82g,3.05mmol)のエタ
ノール(30ml)溶液に25%臭化水素−酢酸溶液(0.7m
l,3.05mmol)と10%パラジウム炭素触媒を加え、室
温下6時間接触還元した。触媒を濾去し、水洗し、濾液
を減圧濃縮した。得られた残渣を、水−エタノール−酢
酸エチルで再結晶し、表題化合物(0.92g,94%,緑褐
色結晶)を得た。
【0098】参考例1−5 1,7−ジアミノイソキノリンの合成 第1工程 氷冷下、テトラヒドロイソキノリン(24.4g,183mmol)
へ濃硫酸(80ml)を少量ずつ加え溶解させた。次いで6
0%硝酸(18ml)を滴下ロートより滴下し、氷冷下3時
間撹拌した。さらに室温で18時間撹拌した後、氷冷下
反応液を水で希釈し、次いで35%水酸化ナトリウム水
溶液を加えpH12とした。クロロホルムで抽出した
後、有機層を 水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥
後減圧下濃縮した。残渣をエタノール(180ml)に溶解
後氷冷下、濃塩酸(20ml)を加え析出してきた茶褐色結
晶を吸引濾取し、7−ニトロテトラヒドロイソキノリン
塩酸塩(7.18g,22%)を得た。 第2工程 参考例1−5の第1工程で得られた7−ニトロテトラヒ
ドロイソキノリン 塩酸塩(7.18g,33mmol)へフレミ
ー塩(100g,280mmol)の4%炭酸ナトリウム水溶液
(1.5L)を加えた。室温で7日間撹拌した後、反応液を
クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後
減圧下濃縮した。残渣を中性アルミナカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=3:
2)、7−ニトロイソキノリン(3.21g,55%)を得
た。 第3工程 参考例1−5の第2工程で得られた7−ニトロイソキノ
リン(2.38g,14mmol)のクロロホルム(68ml)溶液へ
m−クロロ過安息香酸(3.54g,21mmol)を加えた。室
温下21時間撹拌した後、クロロホルム中の不溶物を吸
引濾去、クロロホルムで洗浄した。濾液を炭酸水素ナト
リウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧下濃縮し7−ニトロイソキノリン
N−オキシドを得た。得られた化合物は未精製のまま
次の反応に用いた。
【0099】第4工程 参考例1−5の第3工程で得られた7−ニトロイソキノ
リン N−オキシドのトルエン(185ml)懸濁液へオキ
シ塩化リン(3.5ml,37mmol)を加え90℃加熱下撹拌
した。2時間後、室温まで冷却し反応液を炭酸水素ナト
リウム水溶液へ空け水層を酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:アセトン=30:1)に
より精製し、1−クロロ−7−ニトロイソキノリン(54
0mg,14%)を得た。 第5工程 参考例1−5の第4工程で得られた1−クロロ−7−ニ
トロイソキノリン(670mg,3.21mmol)のメタノール(1
00ml)懸濁液へナトリウムメトキシドの1M溶液(6.5m
l,6.5mmol)を加え3時間加熱環流した後、減圧下濃縮
した。残渣を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:アセトン=30:1)により精製し、1−メトキ
シ−7−ニトロイソキノリン(530mg,81%)を得た。 第6工程 参考例1−5の第5工程で得られた1−メトキシ−7−
ニトロイソキノリン(530mg,2.60mmol)と酢酸アンモ
ニウム(3g,39.0mmol)の混合物を135℃で4時間加
熱撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液へ
加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3)により精製し、1
−アミノ−7−ニトロイソキノリン(246mg,50%)を
得た。 第7工程 参考例1−5の第6工程で得られた1−アミノ−7−ニ
トロイソキノリン(246mg,1.3mmol)及び5%パラジウ
ム炭素(100mg)のメタノール(100ml)中混合物を室
温、常圧水素下で8時間撹拌した。反応液をセライト吸
引濾過後、濾液を減圧下濃縮し、表題化合物(203mg,9
9%)を得た。
【0100】参考例1−6 7,9−ジアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアク
リジンの合成 第1工程 5−ニトロアントラニロニトリル(1.63g,10mmol)と
シクロヘキサノン(10.3ml,100mmol)の混合物に塩化
亜鉛(1.36g,10mmol)を加え、20分間加熱環流し
た。室温に戻した後、酢酸エチルで希釈し、不溶物を濾
去した。濾液を減圧濃縮し、得られた褐色油状残渣にク
ロロホルムを加えた。生じた黄色沈殿を濾取し、減圧下
80℃で乾燥した。この固体(1.56g)を酢酸エチルと
1N水酸化ナトリウム水溶液で希釈し、さらにエーテル
を加えた。不溶物を濾取し、減圧下80℃で乾燥するこ
とにより、9−アミノ−7−ニトロ−1,2,3,4−
テトラヒドロアクリジン(810mg,33%)を黄色固体と
して得た。 第2工程 参考例1−6の第1工程で得られた9−アミノ−7−ニ
トロ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(773m
g,3.18mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)とエタノー
ル(5ml)の混合溶媒に溶解させ、5%パラジウム炭素
(500mg)を加えた後、室温、常圧で水素添加した。7
時間後、反応液をセライト濾過し、濾液を濃縮すること
により、表題化合物(665mg,98%)を黄色油状物とし
て得た。
【0101】参考例2−1 2−[(4−エチルフェノキシ)メチル]安息香酸の合
成 第1工程 o−トルイル酸 メチル(15.0g,0.1mol)の四塩化炭
素(200ml)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(18.7
g,0.1mol)と過酸化ベンゾイル(触媒量)を加え、2
時間加熱環流した。反応溶液を室温に戻した後、生じた
沈殿を濾去した。濾液を減圧濃縮しα−ブロモ−o−ト
ルイル酸 メチル(黄色油状)を得た。得られた油状物
質は未精製のまま次の反応に用いた。 第2工程 参考例2−1の第1工程で得られたα−ブロモ−o−ト
ルイル酸 メチル(2.29g,10mmol)と4−エチルフェ
ノール(1.28g,10.5mmol)のジメチルホルムアミド(5
0ml)溶液に炭酸カリウム(4.15g,30mmol)を加え、1
00℃で1時間加熱撹拌した。反応混合物を酢酸エチル
(100ml)に加え水及び飽和食塩水で洗浄した。有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥した後溶媒を減圧留去した。粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=100:5)により精製し、2−
[(4−エチルフェノキシ)メチル]安息香酸 メチル
(1.96g,73%)を得た。 第3工程 参考例2−1の第2工程で得られた2−[(4−エチル
フェノキシ)メチル]安息香酸 メチル(1.96g,7.3mm
ol)のエタノール(20ml)溶液に2N水酸化カリウム水
溶液(11ml,21.8mmol)を加え、2時間加熱環流撹拌し
た。反応混合物に水(70ml)及び6N塩酸(5ml)を加
え、生じた沈殿を濾取し、水で洗浄した。得られた固体
を減圧乾燥し表題化合物(1.75g,94%,白色結晶)を
得た。
【0102】参考例2−2 2−クロロ−4−エチルフェノールの合成 4−エチルフェノール(25.4g,0.21mol)と塩化スルフ
リル(18.5ml,0.23mol)の四塩化炭素(40ml)溶液を7
0℃で3時間加熱撹拌した。反応混合物をクロロホルム
で希釈した後、水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥し溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)
により精製し、2−クロロ−4−エチルフェノール(2
5.1g,77%)を得た。
【0103】参考例2−3 4−メチルスルホニルフェノールの合成 第1工程 アニソール(3.3ml,30mmol)のテトラクロロエチレン
(30ml)溶液にメタンスルホン酸無水物(5.75g,33mmo
l)を加え、145℃で18時間加熱撹拌した。反応混
合物に水を加えジエチルエーテル抽出を行った。有機層
を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精
製し、得られた結晶をヘキサン−酢酸エチルから2度再
結晶し、4−メチルスルホニルアニソール(505mg,9
%,無色結晶)を得た。 第2工程 参考例2−3の第1工程で得られた4−メチルスルホニ
ルアニソール(505mg,2.7mmol)に48%臭化水素水
(3ml)を加え、10時間加熱環流した。反応混合物に
水を加えクロロホルムで抽出を行った。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥し溶媒を減圧留去し表題化合物(256m
g,55%,無色結晶)を得た。得られた化合物は未精製
のまま次の反応に用いた。
【0104】参考例2−4 2−[(5−ベンゾフラニルオキシ)メチル]安息香酸
メチル及び2−[(2,3−ジヒドロベンゾフラン−
5−イルオキシ)メチル]安息香酸 メチルの合成 第1工程 4−(ベンジルオキシ)フェノール(10.01g,50mmol)
とブロモアセトアルデヒド ジエチルアセタール(7.52
ml,50mmol)のジメチルホルムアミド(100ml)溶液に
炭酸カリウム(10.37g,75mmol)を加え、170℃に加
熱した。2.5時間後室温に戻した。水と酢酸エチルで
希釈し、水層を除去した。有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)により精
製し、2−[4−(ベンジルオキシ)フェノキシ]アセ
トアルデヒド ジエチルアセタール(11.902g,75%,
淡褐色油状物)を得た。 第2工程 参考例2−4の第1工程で得られた2−[4−(ベンジ
ルオキシ)フェノキシ]アセトアルデヒド ジエチルア
セタール(3.16g,10mmol)とポリリン酸(3.16g)をト
ルエン(30ml)中、100℃で加熱した。40分後、室
温に戻した。反応液をエーテルで希釈し、デカンテーシ
ョンにより上澄み液を分取した。これを減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=20:1)により精製し、5−(ベンジル
オキシ)ベンゾフラン(1.032g,46%,淡黄色油状物)
を得た。 第3工程 参考例2−4の第2工程で得られた5−(ベンジルオキ
シ)ベンゾフラン(1.02g,4.55mmol)をエタノール(5
ml)と酢酸エチル(5ml) の混合溶液に溶解させ、5%
パラジウム炭素(500mg)を加え、室温常圧で水素添加
した。2時間後反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃
縮した。残渣をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解さ
せ、α−ブロモ−o−トルイル酸 メチル(1.042g,4.
55mmol)、炭酸カリウム(1.26g,9.10mmol)を加え、
1.25時間100℃で加熱した。室温に戻した後、反
応液を水と酢酸エチルで希釈後分層した。有機層を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)で精製することにより、2−[(5−ベンゾフ
ラニルオキシ)メチル]安息香酸 メチル(352mg,27
%,白色結晶)と2−[(2,3−ジヒドロベンゾフラ
ン−5−イルオキシ)メチル]安息香酸 メチル(220m
g,17%,淡黄色油状物)を得た。
【0105】実施例1 N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
[(4−エチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩
酸塩の合成 参考例2−1で得られた2−[(4−エチルフェノキ
シ)メチル]安息香酸(1.13g,4.4mmol)のクロロホル
ム(20ml)溶液に塩化オキザリル(0.6ml,6.8mmol)を
加え、室温で1時間撹拌した後反応液を減圧濃縮した。
得られた酸クロライドにピリジン(20ml)と参考例1−
1で得られた4,6−ジアミノ−2−メチルキノリン
(623mg,4mmol)を加え、室温で10時間撹拌した。反
応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。得られた粗生成物
をエタノールに溶かし活性炭処理をした後溶媒を留去し
た。得られた残渣を酢酸エチルに溶かし、1N塩酸エー
テル溶液を加え、生じた沈殿を濾取した。得られた固体
を加熱減圧乾燥し表題化合物(1.06g,59%,淡黄色結
晶)を得た。 元素分析 C2625・HCl 理論値;C:69.71%,H:5.85%,N:9.38% 測定値;C:69.77%,H:5.78%,N:9.41% 融点:235℃
【0106】実施例131 N−(4−アミノ−2−ヒドロキシメチル−6−キノリ
ル)−2−[(4−メチルフェノキシ)メチル]ベンズ
アミド 塩酸塩の合成 第1工程 4−ニトロアニリン(6.91g,50mmol)とアセチレンジ
カルボン酸ジメチルエステル(7.82g,55mmol)のメタ
ノール(100ml)溶液を24.5時間加熱環流した。反応
容器を室温に戻し、一日静置した。生じた結晶を濾取
し、2−[(4−ニトロフェニル)アミノ]−2−ブテ
ン二酸 ジメチルエステル(6.43g,46%,黄色結晶)
を得た。 第2工程 加熱環流したDowtherm A(登録商標名,30m
l)に実施例131の第1工程で得られた2−[(4−
ニトロフェニル)アミノ]−2−ブテン二酸 ジメチル
エステル(6.32g,22.6mmol)を少量づつ5分かけて加
えた。25分間加熱環流した後、反応液を室温に戻し
た。エーテルで希釈し、生じた沈殿を濾過した。得られ
た粗結晶をメタノールに懸濁した後、濾取し、1,4−
ジヒドロ−6−ニトロ−4−オキソ−2−キノリンカル
ボン酸メチルエステル(4.75g,85%,黒褐色結晶)を
得た。 第3工程 実施例131の第2工程で得られた1、4−ジヒドロ−
6−ニトロ−4−オキソ−2−キノリンカルボン酸メチ
ルエステル(3.72g,15mmol)のアセトニトリル(50m
l)懸濁液にイソシアン酸クロロスルホニル(1.30ml,1
5mol)を加え、1時間加熱環流した。室温に戻し、メタ
ノールを加えた後減圧濃縮した。残渣に2mol/l 炭酸
ナトリウム水溶液を加え、懸濁させた後、不溶物を濾取
した。減圧下80℃で乾燥し4−アミノ−6−ニトロ−
2−キノリンカルボン酸メチルエステルの茶褐色粗結晶
(3.23g)を得た。これを精製せず次の反応に用いた。
【0107】第4工程 実施例131の第3工程で得られた4−アミノ−6−ニ
トロ−2−キノリンカルボン酸メチルエステルの粗結晶
(494mg)と5%パラジウム炭素(500mg)のエタノール
(10ml)懸濁液を室温、常圧で水素添加した。2.5時
間後に反応液をセライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、
4,6−ジアミノ−2−キノリンカルボン酸メチルエス
テルの粗生成物(275mg,黄色泡状固体)を得た。これ
を精製せず次の反応に用いた。 第5工程 実施例131の第4工程で得られた4,6−ジアミノ−
2−キノリンカルボン酸メチルエステルの粗生成物(27
0mg)と参考例2−1と同様にして得られた2−[(4
−メチルフェノキシ)メチル]安息香酸(363mg,1.5mm
ol)より実施例1と同様にしてアミド縮合することによ
り、N−(4−アミノ−2−メトキシカルボニル−6−
キノリル)−2−[(4−メチルフェノキシ)メチル]
ベンズアミド(175mg,1,4−ジヒドロ−6−ニトロ
−4−オキソ−2−キノリンカルボン酸メチルエステル
より17%)を黄色固体として得た。 第6工程 実施例131の第5工程で得られたN−(4−アミノ−
2−メトキシカルボニル−6−キノリル)−2−[(4
−メチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド(170mg,
0.385mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に氷冷
下、アルゴン気流中、テトラヒドロほう酸リチウム(42
mg,1.927mmol)を少量ずつ加えた。10分後室温に戻
し撹拌した。2時間後、飽和食塩水と酢酸エチルで希釈
し、分層した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた黄色残渣
を酢酸エチルに溶解させ、4N塩酸ジオキサン溶液(0.
5ml)を加えることにより塩酸塩を析出させた。この塩
を濾取し、減圧下、80℃で乾燥させ、表題化合物(11
6mg,67%,淡黄色結晶)を得た。
【0108】参考例1−1から1−6と同様な方法で得
られた若しくは市販のアミノ置換化合物及び参考例2−
1から2−4と同様な方法で得られた若しくは市販のカ
ルボン酸誘導体から実施例1若しくは131と同様な方
法により実施例2から実施例130及び132の化合物
を得た。物性値を表1から表44に示す。
【0109】実施例133 N−(4−アミノ−2−メ
チル−6−キノリル)−2−[(4−エチルフェノキ
シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩 一水和物の合成 実施例1と同様にして得られたN−(4−アミノ−2−
メチル−6−キノリル)−2−[(4−エチルフェノキ
シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩の粗結晶(24.0g,5
3.7mmol)にエタノール(120ml)を加え、55〜60℃で加
温溶解した。この溶液を濾過し、55〜60℃で加熱攪拌
下、濾液に水(120ml)を滴下した。この反応溶液を室
温まで放冷し、生じた沈殿を濾過した。得られた固体を
1mmHg,60℃で3日間乾燥することにより、表題化合物
(22.6g,94%,無色結晶)を得た。 元素分析 C2625・HCl・HO 理論値;C:67.02%,H:6.06%,N:9.02% 測定値;C:66.64%,H:6.06%,N:8.99% 融点:130℃
【0110】
【表1】
【0111】
【表2】
【0112】
【表3】
【0113】
【表4】
【0114】
【表5】
【0115】
【表6】
【0116】
【表7】
【0117】
【表8】
【0118】
【表9】
【0119】
【表10】
【0120】
【表11】
【0121】
【表12】
【0122】
【表13】
【0123】
【表14】
【0124】
【表15】
【0125】
【表16】
【0126】
【表17】
【0127】
【表18】
【0128】
【表19】
【0129】
【表20】
【0130】
【表21】
【0131】
【表22】
【0132】
【表23】
【0133】
【表24】
【0134】
【表25】
【0135】
【表26】
【0136】
【表27】
【0137】
【表28】
【0138】
【表29】
【0139】
【表30】
【0140】
【表31】
【0141】
【表32】
【0142】
【表33】
【0143】
【表34】
【0144】
【表35】
【0145】
【表36】
【0146】
【表37】
【0147】
【表38】
【0148】
【表39】
【0149】
【表40】
【0150】
【表41】
【0151】
【表42】
【0152】
【表43】
【0153】
【表44】
【0154】次に、本発明化合物の鎮痛効果の評価方法
について説明する。in vitroでの評価としては
ORL−1受容体及び選択性を評価するためμ受容体へ
のバインディング アッセイを行った。また、in v
ivoでの評価としては、鎮痛効果を判断する試験法と
して古くから広く用いられているホットプレートテスト
及びテイルフリックテスト、更にアロディニアに対する
評価としてアロディニア病態モデルを用いた触覚刺激テ
ストを行った。
【0155】試験例[1] ORL−1受容体 bin
ding assay ヒトORL−1発現細胞より得た細胞膜懸濁液をトリス
緩衝液[50mM Tris、2mM EDTA、0.
1mM (p-Amidoinophenyl)methanesulphonylFluoride
Hydrochloride(p−APMSF)、2mg/mlBS
A]にて膜タンパク量が約25μg/ml(2.5μg
/well)になる様に調製した。これに[H]ノシ
セプチン(トリス緩衝液で終濃度0.5nMに希釈)、
及び被験物質(トリス緩衝液で終濃度10nM〜10μ
Mに希釈)を混合し、室温で60分インキュベートし
た。Cell harvesterを用いて膜を G/
F−Bフィルター(Packard,Unifilter 96GF/B)に回
収し、反応を停止させた。さらに3回洗浄後、フィルタ
ーを42℃で1時間乾燥し、scintilation
solution(Packared,microscint-20)を添
加し、放射活性(Packard,Top count A9912V)を測定
した。なお、非特異的結合は1μM ノシセプチン存在
下での結合とし、総結合と非特異的結合との差を特異的
結合とした。また、各濃度の化合物の特異的結合に対す
る阻害率からIC50値を求め、これと[H]ノシセ
プチンのKd値から被検物質のKi値を算出した。
【0156】試験例[2] μ受容体 binding
assay ラット大脳膜標品(終濃度0.755mg・Prote
in/ml)、[3H]DAMGO(Try−D−Al
a−Gly−NMe−Phe−Gly−ol)[トリス
緩衝液(50mM Tris−HCl、0.1mM p
−APMSF、2mg/mlBSA(pH=7.4))
で終濃度1nMに希釈]、及び被験物質(トリス緩衝液
で終濃度10nM〜10μMに希釈)を混合し、室温で
90分インキュベートした。Cell harvest
erを用いて膜をG/F−Bフィルター(同上)に回収
し、反応を停止させた。さらに3回洗浄後、フィルター
を42℃で1時間乾燥し、scintilation
solution(同上)を添加し、放射活性(同上)
を測定した。なお、非特異的結合は10μM Nalo
xone存在下での結合とし、総結合と非特異的結合と
の差を特異的結合とした。また、各濃度の化合物の特異
的結合に対する阻害率からIC50値を求め、これと[
H]DAMGOのKd値から被検物質のKi値を算出
した。
【0157】試験例[3] Hot−plate te
st マウス(Crj,ICR,4週齢,雄)をhot−pl
ate(温度55.5±0.5度)上に乗せ、飛び上がっ
て逃げようとするまでの時間を測定記録し、その値と体
重を基に各投与群毎に偏りのないように群分けをした。
被検物質を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸
濁し、マウスに経口投与した後、投与60分後再びマウ
スをhot−plate上に乗せ、後肢を舐めるまでの
時間あるいは飛び上がって逃げようとするまでの時間を
測定記録した。結果は、溶媒投与群に対する有意差をA
NOVAの後、Dunnett two−tailed
testを用いて検討した。
【0158】試験例[4] Tail−flick t
est ラット(Crj,SD,7若しくは8週齢,雄)をta
il−flick鎮痛効果測定装置(ウゴ・バジレ社
製)にて尾部付け根付近に下から熱光線を照射し、尻尾
を動かし逃避するまでの時間を測定した。薬物投与前に
3回測定を繰り返し、その値と体重を基に各投与群毎に
偏りのない様に群分けをした。被検物質を0.5%MC
溶液に懸濁し、ラットに経口投与した後、投与30、6
0、90、120、180分後に再び測定を行った。結
果は、溶媒投与群に対する有意差をANOVAの後、D
unnett two−tailed testを用い
て検討した。
【0159】試験例[5] Allodynia te
st マウス(Crj,ICR,4週齢,雄)に、無麻酔下に
てノシセプチン(50pg/5μl)を髄腔内に投与し
た。投与後20分間5分毎にマウスの側腹部から尾部を
絵筆にて撫で、それに対する反応を観察した。評価は、
0;変化なし、1;触覚刺激を加えると逃げる、啼く、
2;触覚刺激に対して激しく啼く、勢いよく逃げるとし
た。被検物質は0.5%MC溶液に懸濁し、ノシセプチ
ン投与の60分前に経口投与した。結果は、ノシセプチ
ン投与20分後の各投与群毎のスコアの溶媒投与群に対
する有意差をMann−Whitny U−testを
用いて検討した。これら試験[1]から試験[5]の結
果を表45〜47に示す。
【0160】
【表45】
【0161】
【表46】
【0162】
【表47】
【0163】
【発明の効果】上記試験結果から明らかな様に、本発明
の化合物はノシセプチン拮抗阻害作用を介する強い鎮痛
効果を示し、その一部はμ受容体を始めとするオピオイ
ドレセプター(μ、κ、δ受容体)に比し選択的にOR
L−1受容体への作用を示す。よってこれら化合物は痛
み特に術後疼痛等の激しい痛み或るいは痛覚過敏、アロ
ディニア等の知覚神経異常による痛みに有効な薬剤とな
る。また、ORL−1受容体に対し選択的な作用を示す
ことで顕著な副作用を示さない安全な薬剤となり得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/472 A61K 31/472 31/4725 31/4725 31/473 31/473 31/498 31/498 A61P 25/04 A61P 25/04 43/00 111 43/00 111 C07D 217/22 C07D 217/22 219/10 219/10 221/16 221/16 235/28 235/28 A 241/42 241/42 401/12 401/12 405/12 405/12 409/12 409/12 413/12 413/12 (56)参考文献 国際公開99/48492(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1] 【化1】 [式中、R及びRはそれぞれ同一若しくは異なって
    水素原子、水酸基によって置換されてもよい低級アルキ
    ル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基又はジ低級アル
    キルアミノ基であり、R及びRはそれぞれ同一若し
    くは異なって水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル
    基であり、環Aはアリール基又は複素環基であり、環B
    はフェニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピ
    ロリジニル基、オキサゾリル基又はシクロヘキセニル基
    であり、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ
    基によって置換されてもよい低級アルキル基、低級アル
    ケニル基、アミノ基、シアノ基又は 【化2】 {式中、Eは単結合、−CH=CR−(式中、R
    水素原子又はアリール基である。)、−O−、−S−、
    −NR−(式中、Rは水素原子、低級アルキル基又
    は低級アルコキシカルボニル基である。)、カルボニル
    基、スルフィニル基又は−NHCO−であり、環Gはア
    リール基、複素環基、シクロアルキル基又は縮合アリー
    ル基であり、Rはハロゲン原子;水酸基;低級アルコ
    キシ基によって置換されてもよい低級アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、水酸基、低級アルカノイルオキシ基の何れ
    かによって置換されてもよい低級アルキル基;低級アル
    コキシ基によって置換されてもよい低級アルコキシ基;
    アミノ基;低級アルキルアミノ基;ジ低級アルキルアミ
    ノ基;ニトロ基;シアノ基;低級アルカノイル基;低級
    アルカノイルオキシ基;カルボキシ基;低級アルコキシ
    カルボニル基;低級アルキルスルホニル基又はフェニル
    基であり、tは環G上の置換基の数を表す0又は1乃至
    5の整数であり、tが2乃至5の整数であるときR
    同一若しくは異なってもよく、mは0又は1乃至8の整
    数であり、nは0又は1乃至4の整数である。}であ
    る。]で表されるアミド誘導体又は製薬上許容されるそ
    の塩を有効成分として含有してなるノシセプチンアンタ
    ゴニスト。
  2. 【請求項2】 環Aがキノリル基である請求項1記載の
    アミド誘導体又は製薬上許容されるその塩を有効成分と
    して含有してなるノシセプチンアンタゴニスト。
  3. 【請求項3】 環Bがフェニル基であり、Xが 【化3】 (式中、E、環G、R、t、m及びnは請求項1記載
    の通りである。)である請求項1記載のアミド誘導体又
    は製薬上許容されるその塩を有効成分として含有してな
    るノシセプチンアンタゴニスト。
  4. 【請求項4】 環Aが 【化4】 (式中、Rは低級アルキルチオ基である。)である請
    求項3記載のアミド誘導体又は製薬上許容されるその塩
    を有効成分として含有してなるノシセプチンアンタゴニ
    スト。
  5. 【請求項5】 一般式[1]において環Aがキノリル基
    であり、Rがアミノ基であり、R及びRが水素原
    子であり、Xが 【化5】 (式中、E、環G、R、t、m及びnは請求項1記載
    の通りである。)である下記一般式[1'] 【化6】 (式中、R、環B、E、環G、R、t、m及びnは
    請求項1記載の通りである。)で表されるアミド誘導体
    又は製薬上許容されるその塩。
  6. 【請求項6】 環Bがフェニル基であり、Rが低級ア
    ルキル基である請求項5記載のアミド誘導体又は製薬上
    許容されるその塩。
  7. 【請求項7】 キノリン骨格上のアミノ基が4位に置換
    し、Rがメチル基でありかつキノリン骨格上の2位に
    置換し、Eが−O−でありかつ 【化7】 (式中、環G、R、t、m及びnは請求項1記載の通
    りである。)で示される置換基が環Bであるフェニル基
    の2位に置換する請求項6記載のアミド誘導体又は製薬
    上許容されるその塩。
  8. 【請求項8】 N−(4−アミノ−2−メチル−6−キ
    ノリル)−2−[(4−エチルフェノキシ)メチル]ベ
    ンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−
    6−キノリル)−2−[(2,4−ジクロロフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−(フェノキシメチ
    ル)ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(4−メトキシフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(3,5−ジメ
    チルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
    (4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(3,4−ジメトキシフェノキシ)メチル]ベンズア
    ミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キ
    ノリル)−2−[(4−ニトロフェノキシ)メチル]ベ
    ンズアミド、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノ
    リル)−2−[(2,3−ジメトキシフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチ
    ル−6−キノリル)−2−[(3−メチルフェノキシ)
    メチル]ベンズアミド、N−(4−アミノ−2−メチル
    −6−キノリル)−2−[(3,5−ジメトキシフェノ
    キシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミ
    ノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−クロロ
    フェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4
    −アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−
    アセチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、
    N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(4−ヒドロキシフェノキシ)メチル]ベンズアミド
    塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
    ル)−2−[(4−メトキシメトキシフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(3−メトキシフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−シアノフ
    ェノキシ)メチル]ベンズアミド塩酸塩、N−(4−ア
    ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−メチ
    ルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
    (4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(4−トリフルオロメチルフェノキシ)メチル]ベン
    ズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6
    −キノリル)−2−[(3−ニトロフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(2−ニトロフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−アセトキ
    シフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
    (4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(2−メトキシフェノキシ)メチル]ベンズアミド
    塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
    ル)−2−[(4−アミノフェノキシ)メチル]ベンズ
    アミド 二塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6
    −キノリル)−2−[(3−クロロフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(4−フルオロフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(3,4−ジク
    ロロフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
    (4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(2−クロロフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩
    酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)
    −2−[(4−ジメチルアミノフェノキシ)メチル]ベ
    ンズアミド 二塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル
    −6−キノリル)−2−[(4−tert−ブチルフェ
    ノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−ア
    ミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−(4−ビフェ
    ニリルオキシメチル)ベンズアミド 塩酸塩、N−(4
    −アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−
    イソプロピルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸
    塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−
    2−[(4−ニトロフェノキシ)メチル]ベンズアミド
    塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリ
    ル)−2−[(4−ブロモフェノキシ)メチル]ベンズ
    アミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−
    キノリル)−2−[(4−プロピルフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(3−フルオロフェノキ
    シ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(3−トリフル
    オロメチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸
    塩、メチル 4−[2−{N−(4−アミノ−2−メチ
    ル−6−キノリル)カルバモイル}ベンジルオキシ]安
    息香酸 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−
    キノリル)−2−[(4−ヨードフェノキシ)メチル]
    ベンズアミド、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キ
    ノリル)−2−(3−ピリジルオキシメチル)ベンズア
    ミド 塩酸塩、4−[2−{(4−アミノ−2−メチル
    −6−キノリル)カルバモイル}ベンジルオキシ]安息
    香酸 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キ
    ノリル)−2−[(3−シアノフェノキシ)メチル]ベ
    ンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−
    6−キノリル)−2−[(4−メシルフェノキシ)メチ
    ル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メ
    チル−6−キノリル)−2−[(2−クロロ−4−エチ
    ルフェノキシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−
    (4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−2−
    [(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]ベン
    ズアミド 塩酸塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6
    −キノリル)−2−[(2−クロロ−4−メチルフェノ
    キシ)メチル]ベンズアミド 塩酸塩、N−(4−アミ
    ノ−2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−エチル
    フェノキシ)メチル]ベンズアミド、N−(4−アミノ
    −2−メチル−6−キノリル)−2−[(4−クロロ−
    3−メチルフェノキシ)メチル]ベンズアミド、4−
    [2−{(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)カ
    ルバモイル}ベンジルオキシ]ベンジル 酢酸 塩酸
    塩、N−(4−アミノ−2−メチル−6−キノリル)−
    2−[(4−ヒドロキシメチルフェノキシ)メチル]ベ
    ンズアミド 塩酸塩及びN−(4−アミノ−2−メチル
    −6−キノリル)−2−[(4−エチルフェノキシ)メ
    チル]ベンズアミド 塩酸塩 一水和物からなる群より
    選ばれる請求項7記載のアミド誘導体又は製薬上許容さ
    れるその塩。
  9. 【請求項9】 一般式[1]においてRがアミノ基で
    あり、R及びRが水素原子であり、環Bがフェニル
    基であり、Xが 【化8】 であり、Eが−O−であり、環Gがフェニル基であり、
    mが1であり、nが0である下記一般式[1''] 【化9】 (式中、環A、R、R及びtは請求項1記載の通り
    である。)で表されるアミド誘導体又は製薬上許容され
    るその塩。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至9記載のアミド誘導体又
    は製薬上許容されるその塩と製薬上許容される担体を含
    有してなる医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項5乃至9記載のアミド誘導体又
    は製薬上許容されるその塩を有効成分として含有してな
    るノシセプチンアンタゴニスト。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至9記載のアミド誘導体又
    は製薬上許容されるその塩を有効成分として含有してな
    る鎮痛剤。
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