JP3013963B2 - 非相溶性溶液の混合液の分液界面検出方法および装置 - Google Patents

非相溶性溶液の混合液の分液界面検出方法および装置

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JP3013963B2
JP3013963B2 JP5348081A JP34808193A JP3013963B2 JP 3013963 B2 JP3013963 B2 JP 3013963B2 JP 5348081 A JP5348081 A JP 5348081A JP 34808193 A JP34808193 A JP 34808193A JP 3013963 B2 JP3013963 B2 JP 3013963B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非相溶性溶液の混合液を
分液処理を簡易に行うための分液界面検出方法および装
置に係り、特に化学工場の精密化学品の合成、精製工程
で種々の非相溶性の混合溶媒の溶液を各溶液毎に分離処
理するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、化学工場では、精密化学品の合
成、精製工程で種々の非相溶性の混合溶媒の溶液を反応
器槽に貯槽しておき、槽内で密度差に起因して重液と軽
液の2相状態になった混合液を、各溶液毎に分離処理す
ることが行われている。これは最初に重液を流出管から
抜出した後、溶液界面で一時的に抜出しを停止し、流出
流路の切換えを行った後、上相の軽液の抜出しをなすよ
うな分液操作によって行っている。
【0003】従来の分液操作はいわゆる手動操作とさ
れ、分液容器からの抜出し配管に設けられた覗き窓から
操作員が目視により溶液を監視し、界面部の溶液色等の
違いから界面部を判別し、界面部に達した時点で弁操作
により先出し液の抜出しを停止するようにしていた。こ
の操作は適切な界面検知センサによって容易にできる。
従来のセンサとしては、液密度を超音波にて測定する超
音波界面計、液の光透過率を測定する比色計、液の電気
伝導度を測定する電気伝導度計、あるいはフロートの位
置による界面検知をなすフロート式界面計等が知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
センサによる界面検知方式では、汎用性に乏しいセンサ
を用いるものであって、対称溶液の物性によっては測定
不能となったり、キャリブレーションをやり直す必要が
ある等の欠点があった。したがって、多くのプラントに
おいては、未だに目視による界面検知が行われており、
熟練した人手による煩雑な操作を必要とし、ミスが発生
しやすい問題があった。
【0005】このような観点から出願人は、抜出し液か
ら直接密度を検出しつつ検出密度の変化を把握すること
によって界面を検出できるとの知見から、分液操作を簡
易に行うことができる方法および装置について出願をな
した。これによって分液処理の自動化を図ることが可能
となった。
【0006】ところが、上記手段によって、液密度変化
の大きさを判定して抜き出し流路の開閉を行う場合に
は、自動操作が可能であるものの十分な精度で分液を行
うことができなくなる虞があった。また、非相溶性溶液
であっても界面は所定層厚さを伴っており、この界面層
で液密度は変化している。このとき一律に溶液密度の変
化の大きさによる判定で操作する場合には、重溶液重視
の分液あるいは軽溶液重視の分液などといった任意の分
液操作ができない問題があった。
【0007】本発明の目的は、上記問題点に着目してな
されたもので、高い精度で分液を行うことができるとと
もに、重視溶液を分別して分液させることができるよう
に操作可能な非相溶性溶液の混合液の分液界面検出方法
および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る非相溶性溶液の混合液の分液界面検出
方法は、分液容器の流出経路に介装した流量制御弁の開
度を間欠的に段階的に絞り調整することを繰り返して溶
液流出流量を減少させつつ、前記流出溶液の密度計測を
なし、計測密度の偏差が設定値以上のときに前記流出経
路を遮断して混合液の分液界面出力をなすように構成し
た。
【0009】また第2の方法として、分液容器の流出経
路に介装した流量制御弁の開度を間欠的に段階的に絞り
調整することを繰り返して溶液流出流量を減少させつ
つ、前記流出溶液の密度計測をなし、計測密度の変化率
を算出してその変化率が設定値以上のときに前記流出経
路を遮断して混合液の分液界面出力をなすように構成し
たものである。
【0010】更に、本発明に係る非相溶性溶液の混合液
の分液界面検出装置は、第1に、分液容器の流出経路に
開閉バルブと流量制御バルブを介装するとともに流出溶
液の密度計測センサを設け、前記流量制御バルブに対し
て静置時間をおいて間欠的に段階的絞り操作信号を出力
可能としかつ前記開閉バルブへの開閉信号の出力可能と
したバルブ制御駆動部を備え、前記密度計測センサの計
測信号を入力して設定値との偏差を演算する演算部と当
該演算部による検出偏差が設定値以上の時に分液完了信
号を出力する判定部とを備えてこの判定部からの分液完
了信号に基づき前記バルブ制御駆動部に前記開閉バルブ
閉鎖信号を出力する制御手段を備えた構成とした。
【0011】第2の装置構成としては、分液容器の流出
経路に開閉バルブと流量制御バルブを介装するとともに
流出溶液の密度計測センサを設け、前記流量制御バルブ
に対して静置時間をおいて間欠的に段階的絞り操作信号
を出力可能としかつ前記開閉バルブへの開閉信号の出力
可能としたバルブ制御駆動部を備え、前記密度計測セン
サの計測信号を入力して計測信号間の変化率を算出して
設定変化率との偏差を演算する演算部と当該演算部によ
る算出変化率が設定閾値領域を越えた時に分液完了信号
を出力する判定部とを備えてこの判定部からの分液完了
信号に基づき前記バルブ制御駆動部に前記開閉バルブ閉
鎖信号を出力する制御手段を備えたものである。
【0012】
【作用】上記構成によれば、分液容器の流出経路から最
初の重液を抜出すに際して初期抜出しを行って界面近傍
まで所定量の抜出しを行った後に分液操作に入るが、こ
の分液操作では静置と抜出しを繰り返しながら徐々に弁
開度が絞られる。これは流出経路に介装した開閉バルブ
のオンオフ動作と、流量制御バルブによる段階的な絞り
動作により行うことができる。間欠的な静置により界面
層への軽液の巻き込みが防止され、密度計測誤差の発生
を有効に防止できる。流量制御バルブの開弁時には抜出
し液が密度計測センサに送給され、密度計測が行われる
が、この計測値を入力するバルブ制御駆動部では密度設
定値と比較し、その偏差が設定値以上であるときに、界
面であると判定して開閉バルブを閉鎖する。これにより
設定された密度域で溶液を分液を行うことができるので
ある。
【0013】あるいは、密度計測に際して予め密度の変
化率を定めておき、計測値の変化率との偏差を求めてお
き、設定された偏差閾値領域を越えたときにバルブ制御
駆動部から開閉バルブの閉弁信号を出力させることがで
きる。これによれば、重液かた界面層に変化する時点あ
るいは界面層から軽液に変化する時点を把握することが
でき、重液重視あるいは軽液重視の分液操作が簡単に行
われるのである。
【0014】いずれの場合も、実質的な分液操作では開
閉バルブの閉止による分液容器内の液静置と、段階的に
流量を絞りつつ液の抜出しを繰り返しつつ、密度計測を
なすようにしているので、分液を所望の条件で確実かつ
精度良く分液することができるものとなっている。
【0015】
【実施例】以下に本発明に係る非相溶性溶液の混合液の
分液界面検出方法および装置の具体的な実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0016】図1は実施例に係る分液界面検出装置の構
成図である。分液容器10が設けられており、これには
化学的製造工程の抽出工程、洗浄工程などで調製される
ような非相溶性の混合溶液が入れられている。このよう
な混合液としては一定時間静置することにより、互いに
分離して図示のように2種以上の溶液層を形成する重溶
液12および軽溶液14が対象となっている。この混合
溶液は例えば(1)水と、プロピルアルコール、ブタノ
ールなどの炭素数3〜8のアルコール系溶媒との混合
液、またはこれらに溶質を溶解したもの、(2)水と、
ベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒との混合液、ま
たはこれらに溶質を溶解したもの、(3)水と、ヘキサ
ン、ヘブタンなどの脂肪族系溶媒との混合液、またはこ
れらに溶質を溶解したもの、(4)水と、塩化メチレ
ン、クロロホルムなどのハロゲン化物溶媒との混合液、
またはこれらに溶質を溶解したもの、(5)水と、シク
ロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどの脂肪族ケ
トンとの混合液、またはこれらに溶質を溶解したもの、
などを挙げることができる。
【0017】上記分液容器10の底部には流出配管16
が接続されており、これを分液された溶液を収容する収
容容器18に接続している。この実施例では重力流出を
行わせるものとしており、このため収容容器18は分液
容器10の下位に設置している。このような流出配管1
6には分液容器10に近い上流側から、順次、流路の遮
断開放のオンオフ開閉をなす電磁開閉バルブ20、通流
する溶液の流量および密度を直接計測することができる
密度計測器22、並びに流量を任意に調整することがで
きる電磁流量制御バルブ24を介装している。この場
合、前記密度計測器22はU字型チューブに振動を付与
した状態で溶液を通流させ、振動数が通流流体の密度に
比例することを利用した質量センサを用いることが望ま
しい。このような構成により、開閉バルブ20と流量制
御バルブ24の開操作により分液容器10から収容容器
18に対し、下層の重溶液12から流出させるとともに
流量を調節しながら流出させることができ、同時にその
溶液密度を測定することが可能となっている。
【0018】また、分液操作の各処理制御をなす制御装
置26が設けられ、前記開閉バルブ20や流量制御バル
ブ24の駆動制御を行わせている。これは分液作業の初
期にまず分液容器10から重液12の初期抜出しを行わ
せるものとしている。このため制御装置26は分液流量
制御駆動部28を備えており、これによって重溶液12
と軽溶液14の界面30近くまで一律に開閉バルブ20
および流量制御バルブ24を開放して抜出しを行わせる
ものとしている。抜出し量は予め分液容器10内の総量
および各溶液12、14の割合は概略算定できるので、
積算器32を設けておき、この積算器32のカウンタに
よって設定している。
【0019】更に、初期抜出し後には分液操作に入る
が、この分液操作を確実に行わせるために、分液流量制
御駆動部28では、分液操作完了まで、溶液の抜出しと
静置を繰り返しつつ、順次抜出し量を段階的に絞って減
少させ、かつ抜出し中においても抜出し流量が漸減する
ように開度を絞り調整制御している。これは図4(1)
に示しているように、初期抜出しの後、静置時間T1を
おいて界面30の安定化を図り、抜出し溶液の密度変化
をキャッチするための少量抜出しを一定時間T2行い、
またその後に静置を一定時間T3おき、これらの作業を
繰り返すものとしている。このため分液流量制御駆動部
28はタイマ34から上記設定時間T1、T2、T3を取
り込み、各時間毎に流量制御バルブ24に対する絞り信
号をバルブ制御駆動部36に出力して開度制御を行わせ
ている。
【0020】このような流量制御中において、制御装置
26では密度計測器22からの検出信号に基づいて、分
液界面30の検出を行うものとしている。これは前記密
度計測器22からの検出信号を入力し、所定の演算を行
って分液界面30を検出するように前記バルブ20、2
4を制御駆動するものとしている。すなわち、この制御
装置26には、密度計測器22からの信号を入力する入
力ポート38が設けられており、また、この入力ポート
38には直接入力をなすための設定用操作パネル40も
接続し、初期設定条件などの設定信号を設定入力させる
ようにしている。前記入力ポート40からの出力端には
密度偏差演算部42、密度変化率演算部44が接続さ
れ、それぞれ分液されている溶液の密度偏差や密度変化
率を演算するものとしている。
【0021】まず、密度偏差演算部42では、密度計測
器22からの検出信号をサンプリング入力し、前もって
読み込んだ密度PvAと計測読込密度Pvとの偏差ΔPvを
演算して出力するようにしている。すなわち、
【数1】ΔPv=PvA−Pv を演算させている。
【0022】この密度偏差演算部42の出力端は密度偏
差判定部46に接続されており、当該判定部46では、
予め設定されたセット値ΔPvsetとの比較判定をなすよ
うにしている。この判定は、
【数2】ΔPv≧ΔPvset に基づいて判定するものとされ、密度偏差が設定値以上
となったときに分液終了の判定信号を出力させるように
している(図4(2)上図参照)。この判定信号は前記
バルブ制御駆動部36に分液終了信号として入力され、
前記両バルブ20、24にバルブ閉止信号を各々出力す
る。閉止動作は最初に前記流量制御バルブ24を閉止
し、次いで開閉バルブ20を閉止して分液操作を完了す
るものとしている。
【0023】また、密度変化率演算部44は、密度計測
器22からの検出信号を毎回サンプリング入力し、前回
読込密度Pvと今回読込密度Pv1からその密度変化率Δ
ρvを算出させるようにしている。すなわち、
【数3】Δρ1=|Pv−Pv1|/Δt を演算させている。
【0024】この密度変化率演算部44の出力端は密度
変化率判定部48に接続されており、当該判定部48で
は、予め設定されたセット値Δρsetとの比較判定をな
すようにしている。この判定は、
【数4】Δρ1>Δρset に基づいて判定するものとされ、密度変化率Δρ1が設
定値Δρsetを越えたときには重溶液12から界面30
の相に移行したものと判断できるので、重溶液12を重
視した場合の分液終了の判定信号として出力させる。こ
の判定信号は前記バルブ制御駆動部36に入力され、重
溶液12重視の分液終了信号として前記両バルブ20、
24が閉止されるのである。
【0025】更に、この密度変化率演算部44では、軽
溶液14を重視した分液も可能とされており、このため
前記密度変化率判定部48によって式4での判定が否定
されたときに、継続して次式で変化率Δρ2を算出する
ようにしている。
【数5】Δρ2=|Pv−Pv1|/Δt そして、この結果を、
【数6】Δρ2<Δρset によって判定し、この密度変化率Δρ2が設定値Δρset
を越えたときには界面30の相から軽溶液14の相に移
行したものと判断できるので、軽溶液14を重視した場
合の分液終了の判定信号として出力させる。この判定信
号は前記バルブ制御駆動部36に入力され、軽溶液14
重視の分液終了信号(B信号)として前記両バルブ2
0、24が閉止されるのである。
【0026】また、この制御装置26では、抜出し過量
防止をなすために、積算器32のカウントを監視するよ
うにしており、重溶液12の最大容量に対応するカウン
ト数が所定値に達したときに強制的に分液終了信号をバ
ルブ制御駆動部36に出力し、もってバルブ20、24
を閉止させるものとしている。
【0027】このように構成された分液界面検出装置に
よる制御フローを図2〜図3を参照して説明する。図2
は抜出し流量制御のフローチャートであり、図3は分液
検出のフローチャートである。まず、最初に条件設定を
なし(ステップ100)、操作パネル40から各種の条
件を入力し、図示していないメモリに記憶させる。これ
はタイマ34の設定時間や積算器32のカウント値、あ
るいは設置密度偏差、設定密度変化率等の初期設定を行
う。
【0028】条件の設定の後、初期抜出し作業に入り、
開閉バルブ20を開き(ステップ110)、次いで流量
制御バルブ24を開放する(ステップ120)。これに
よって分液容器10から下層の重溶液12が収容容器1
8に流出される。この初期抜出し量は界面30を越えて
行われないように、積算器32によって監視されてお
り、そのカウント値が設定値と比較判定される(ステッ
プ130)。これが設定値に達したときに分液流量制御
駆動部28によってバルブ制御駆動部36に閉止信号が
出力され、流量制御バルブ24が閉止される(ステップ
140)。このような初期抜出しによって分液容器10
には少量の重溶液12と軽溶液14が残留することにな
る。
【0029】初期抜出しの直後は界面30は相の乱れが
発生し、軽溶液14の巻き込みのおそれがあるので、タ
イマ34によって設定された時間T1だけ静置させて界
面30の安定化を図るようにしている(ステップ15
0)。この静置時間T1が経過した後、密度計測器22
にて計測される流体密度Pvの読込みを開始する(ステ
ップ160)。
【0030】このような初期抜出し操作の後、界面検出
モードに入り、これは分液流量の制御とともに、抜出し
溶液の密度計測に基づく界面検出をなすものとなってい
る。分液流量の制御は、重溶液12の少量の抜出しを静
置時間T2をおきながら繰り返して行い、繰り返すごと
に段階的に抜出し流量を減少させるものとしている。そ
して、同時に各抜出し操作時にはバルブ開度を漸減させ
るものとしている。
【0031】このため、予め設定された開度に流量制御
バルブ24をセットして溶液抜出しを行い(ステップ1
70)、これを抜出し時間T2だけ行う(ステップ18
0)。抜出し時間T2が終了したと判定されたら流量制
御バルブ24を閉止し(ステップ190)、静置時間T
3だけ待機させた後(ステップ200)、流量制御バル
ブ24の開度を1段階絞るように開度の更新をなした上
で(ステップ210)、ステップ170に戻る。このよ
うな操作によって重溶液12は流出と静置を繰り返すも
のとなる。
【0032】流量制御バルブ24を開いて流出を行う際
には(ステップ170)、同時にバルブ開度を漸減させ
るようにしており(ステップ220)、各抜出し時間T
2中に流出流量を減少させ界面検出が行われたときの停
止処理を迅速かつ正確に行わせるようにしている。そし
て、抜出し時間T2のカウント中に微小時間T4が計測さ
れ(ステップ230)、この時間T4経過ごとにバルブ
開度を漸減させるのである。これによって図4(1)に
示すように、分液抜出し時間T2中においてもバルブ開
度が絞られ、流出流量を減少させるものとしているので
ある。その後、分液完了信号の有無が判定され(ステッ
プ240)、完了信号を確認することによって流量制御
バルブ24の閉止(ステップ250)、開閉バルブ20
の閉止(ステップ260)を行って界面検出作業が完了
する。
【0033】このような流出流量の制御過程で、界面3
0を検出するために、図3に示される処理を行うものと
している。すなわち、液密度の計測値の読取りがなされ
ると(ステップ160)、密度偏差の検出を行うか否か
(ステップ300)、積算器32による過量抜出し防止
処理をなすか否か(ステップ400)、あるいは密度変
化率の検出をなすか否か(ステップ500)の判定が行
われる。
【0034】偏差検出をなす場合には、密度偏差演算部
42が前記式1の演算をなし(ステップ310)、この
演算結果を密度偏差判定部46に出力してここで設定値
ΔPvsetと比較される(ステップ320)。比較の結
果、検出密度偏差が設定値以上であれば分液完了信号を
バルブ制御駆動部36に出力し(ステップ240)、流
量制御バルブ24、開閉バルブ20を順次閉止し、分液
作業を完了する。
【0035】また、過量抜出し防止処理をなす場合、積
算器32による設定されたカウンタ値を監視するものと
し、カウントアップしたときに分液完了信号を出力させ
るようにしている(ステップ410)。
【0036】更に、密度変化率の検出による分液操作を
行う場合には、密度変化率演算部44が前記式3の演算
をなし(ステップ510)、この演算結果Δρ1を密度
変化率判定部48に出力してここで設定値Δρsetと比
較される(ステップ520)。比較の結果、検出密度偏
差が設定閾値を越えていなければ所定時間T5をまって
ステップ510にジャンプし、これを繰り返す(ステッ
プ530)。閾値を越えていれば、重溶液12から界面
30の相に移行していると判断でき、重溶液重視の分液
処理の場合には、これを界面検出点(A)として分液完
了信号を出力できるようにしている。初期設定によりA
点検出を条件としている場合には、この条件設定がなさ
れているか否かが判定され(ステップ540)、分液完
了信号をバルブ制御駆動部36に出力し、流量制御バル
ブ24、開閉バルブ20を順次閉止し、分液作業を完了
する。軽溶液14重視の検出を行う場合には、ステップ
540からステップ550にジャンプし、密度変化率演
算部44が前記式5の演算をなし、この演算結果Δρ2
を密度変化率判定部48に出力してここで設定値Δρse
tと比較される(ステップ560)。比較の結果、検出
密度偏差が設定閾値より大きければ所定時間T5をまっ
てステップ550にジャンプし、これを繰り返す(ステ
ップ570)。閾値より小さければ、界面30の相から
軽溶液14の相に移行していると判断でき、軽溶液重視
の分液処理の場合には、これを界面検出点(B)として
分液完了信号を出力させるのである。
【0037】このように本実施例によれば、図4(1)
に示すように、初期抜出しで重溶液12の所定量を抜出
した後、静置と抜出しを繰り返しながら徐々に流量制御
バルブ24の開度を絞っていき、界面30をキャッチす
ることができる。分液時の密度および密度変化率の経時
変化は、図4(2)に示すようになり、A点で分液を終
了すると重溶液12を重視した分液操作となり、B点で
分液を終了すると軽溶液14を重視した分液操作とな
る。分液の終了条件として密度偏差、変化率、および抜
出し量の積算値を自由に組合せることができ、正確な分
液操作の自動化を図ることができるのである。
【0038】次に、図5に第2実施例に係る分液界面検
出装置の構成図を示す。この例は多相溶液を分液操作す
るためのものであり、特に分液された溶液を強制分配す
るのに好適な構造とした。すなわち、分液容器10から
の流出配管16に電磁開閉バルブ20、密度計測器2
2、および電磁流量制御バルブ24を介装しているが、
この例では特に密度計測器22と流量制御バルブ24の
間に流体ポンプ50を設けると共に、流量制御バルブ2
4に第2電磁開閉バルブ52を並列に介装した構造とし
ている。更に、流出配管16の末端を複数に分岐させて
おき、各分岐管16n(n=1、2、……)に第三開閉バルブ
54n(n=1、2、……)を介して複数の収容容器18n(n
=1、2、……)に接続している。制御装置30はこれら各
バルブを駆動制御の対象としており、これは特に初期抜
出し操作において、前記実施例と異なる。すなわち、図
6に示すように、分液操作の開始に際しての初期抜出し
は、初期条件の設定(ステップ600)の後、第1開閉
バルブ20および第2開閉バルブ52を開放し(ステッ
プ610、620)、ポンプ50の起動準備時間T5を
待つ(ステップ630)。準備時間が経過した後、第2
開閉バルブ52を閉止し(ステップ640)、ポンプ5
0を起動する(ステップ650)。これによって管路の
ガス抜きを行い、しかる後、第2開閉バルブ52を開放
して初期抜出しを行う(ステップ660)。初期抜出し
量は積算器32によるカウントによって行い(ステップ
670)、設定したカウント値に達した時点で第2開閉
バルブ52を閉止する(ステップ680)。このとき予
め初期抜出し溶液の収容容器18n(n=1、2、……)と、
これに対応する第3開閉バルブ54n(n=1、2、……)は
選択されている。そして、上記初期抜出し作業が終了し
た後、静置時間T11だけ放置して界面30の安定化を図
り(ステップ690)、しかる後、液密度読取りを開始
して(ステップ700)、分液流量の段階絞り制御モー
ド、分液界面検出モードに移行させるのである。以後の
操作処理は前記実施例の場合と同様であるので、説明を
省略する。
【0039】このような第2実施例によれば、複数液の
分液操作の自動化が容易に実現でき、もって多層の溶液
分液を迅速に行うことができる。したがって、分液操作
性が非常に向上し、短時間で高い精度の分液を行わせる
ことができる。
【0040】上記いずれの実施例構成でも、熟練作業者
に依存することがなく、省力化を図りつつ誤操作を防止
することができ、もって従来極めて困難であった分液操
作を簡単かつ正確に実施できるものとなる。このような
方法および装置は、分液対象が液密度や液ヘッドが一定
でない場合に有効であり、タンクからの水抜きにも適用
することができる。また、液組成の連続監視や高圧、高
粘度、スラリー等の特殊な流体の流量計測等に適用する
ことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
分液容器の流出経路に密度計測センサを取付け、流出流
体の密度を検出し、密度偏差あるいは密度変化率を算出
するとともに、これを設定値と比較して界面の検出を行
わせるようにしたので、高い精度で分液を行うことがで
きるとともに、重視溶液を分別して分液させることがで
き、これらを自動化させることができるという優れた効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る分液界面検出装置の構成図であ
る。
【図2】同装置による分液流量制御のフローチャートで
ある。
【図3】同装置による界面検出制御のフローチャートで
ある。
【図4】同装置による溶液抜出し時のバルブ開度動作の
説明図および分液時の密度変化、密度変化率の説明図で
ある。
【図5】第2実施例に係る分液界面検出装置の構成図で
ある。
【図6】同装置による初期抜出しのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 分液容器 12 重溶液 14 軽溶液 16 流出配管 18 収容容器 20 電磁開閉バルブ 22 密度計測器 24 電磁流量制御バルブ 26 制御装置 28 分液流量制御駆動部 30 分液界面 32 積算器 34 タイマ 36 バルブ制御駆動部 38 入力ポート 40 操作パネル 42 密度偏差演算部 44 密度変化率演算部 46 密度偏差判定部 48 密度変化率判定部 50 流体ポンプ 52 第2開閉バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−138535(JP,A) 特開 昭61−71806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 9/36 B01D 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分液容器の流出経路に介装した流量制御
    弁の開度を間欠的に段階的に絞り調整することを繰り返
    して溶液流出流量を減少させつつ、前記流出溶液の密度
    計測をなし、計測密度の偏差が設定値以上のときに前記
    流出経路を遮断して混合液の分液界面出力をなすことを
    特徴とする非相溶性溶液の混合液の分液界面検出方法。
  2. 【請求項2】 分液容器の流出経路に介装した流量制御
    弁の開度を間欠的に段階的に絞り調整することを繰り返
    して溶液流出流量を減少させつつ、前記流出溶液の密度
    計測をなし、計測密度の変化率を算出してその変化率が
    設定値以上のときに前記流出経路を遮断して混合液の分
    液界面出力をなすことを特徴とする非相溶性溶液の混合
    液の分液界面検出方法。
  3. 【請求項3】 分液容器の流出経路に開閉バルブと流量
    制御バルブを介装するとともに流出溶液の密度計測セン
    サを設け、前記流量制御バルブに対して静置時間をおい
    て間欠的に段階的絞り操作信号を出力可能としかつ前記
    開閉バルブへの開閉信号の出力可能としたバルブ制御駆
    動部を備え、前記密度計測センサの計測信号を入力して
    設定値との偏差を演算する演算部と当該演算部による検
    出偏差が設定値以上の時に分液完了信号を出力する判定
    部とを備えてこの判定部からの分液完了信号に基づき前
    記バルブ制御駆動部に前記開閉バルブ閉鎖信号を出力す
    る制御手段を備えたことを特徴とする非相溶性溶液の混
    合液の分液界面検出装置。
  4. 【請求項4】 分液容器の流出経路に開閉バルブと流量
    制御バルブを介装するとともに流出溶液の密度計測セン
    サを設け、前記流量制御バルブに対して静置時間をおい
    て間欠的に段階的絞り操作信号を出力可能としかつ前記
    開閉バルブへの開閉信号の出力可能としたバルブ制御駆
    動部を備え、前記密度計測センサの計測信号を入力して
    計測信号間の変化率を算出して設定変化率との偏差を演
    算する演算部と当該演算部による算出変化率が設定閾値
    領域を越えた時に分液完了信号を出力する判定部とを備
    えてこの判定部からの分液完了信号に基づき前記バルブ
    制御駆動部に前記開閉バルブ閉鎖信号を出力する制御手
    段を備えたことを特徴とする非相溶性溶液の混合液の分
    液界面検出装置。
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