JP3013729U - 大型浮体構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、修繕ドックに入梁させずに喫水
部の点検修理を可能とする大型浮体構造物に関するもの
である。 【構成】 大型構造物１の底面に取り付け、取り外しを
可能とした複数の浮き体２を組み合わせた基本構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は修繕ドックに入梁させずに喫水部の点検修理を可能とした海上大型 浮体構造物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、大型浮体構造物喫水部の点検修理はドックに入梁させての作業を余儀な くされていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

大型浮体構造物の点検修理に於いてドックに入梁させなければならない主要因は 喫水部の作業が水中では出来ない事である。 従がって一体式大型浮体構造物の大きさは点検修理を行うドックの大きさに制 約されるし，ドックへの曳航海域の広さ、深さ等の条件にも制約される為、浮体 構造物の効率的超大型化への阻害と有効的設置利用が損なわれていた。 又、ドックより遠隔の大型浮体構造物はドックまでの曳航に多大の時間と費用 がかかるという問題もあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、これらの課題を解決する為に考案されたものであり、これを図面に より説明すれば、大型構造物１の底面に複数の浮き体２を組み合わせた基本構成 で、浮き体２は大型構造物１をバランス良く浮上させる位置とし大型構造物１と の取り付け、取り外しを可能とする機構とするし、又浮き体２は浮沈機構を有す る。

【０００５】

【作 用】

本案は以上のような組み合わせ構造であり、大型構造物１の用途と機構により 点検修理の際は次の二つのケースがある。 まず大型構造物１を軽荷状態とすると浮き体２の浮力により大型構造物１は浮 上する作用であり、喫水部は水面３より上となる為、点検修理が行える状態とな るし、大型構造物１の底面と浮き体２の接触面の点検、修理は複数の浮き体２の うち大型構造物１の浮上とバランスに影響のない数又は位置の浮き体２を浮力調 整し、接触面を移動させるか、大型構造物１の外へ引き出して行う。 浮き体２自体の点検修理は浮力調整し大型構造物１の底面より引き出し後、ド ックへ曳航して行う、すなはち浮き体２は大型ではない為、ドックへの入梁には 問題はなく、点検修理後又大型構造物１の底面に取り付ける作用である。

【０００６】 又、点検修理の時、浮き体２に浮力をつけ大型構造物１を浮上させる作用でも よい、要は浮き体２により大型構造物１を浮沈させる作用であり、点検修理時は 浮上させて喫水部を水面上とし、特に底面部を主とした喫水部の点検修理を可能 とする作用である。

【０００７】

【実施例】

大型構造物１は外郭関連施設、係留関連施設、水産関連施設、備蓄関連施設、 浮体空港施設、レクリエーション関連施設、浮体式産業施設、生活関連施設等と する。 大型構造物１と浮き体２の取り付けは、ボルト接合方式、嵌め込み方式、チェ ーン連結方式、溶接接合方式又はこれらの組み合わせ方式等とする。 浮き体２の取り付け位置は大型構造物１の底面部に限定せず、側部、正面部、 後面部でも、又はその組み合わせでもよい。

【０００８】

【考案の効果】

本考案により大型浮体構造物はドックへ曳航し入梁しての点検修理を必要とし ない為、修繕ドックサイズ又は曳航海域の条件に関係のない効率的な大型浮体構 造物の海上施設が可能となり島国日本にとって画期的な考案であります。 又大型構造物が修繕ドックから遠方の場合、大型構造物自体の曳航を必要とし ない為、コスト的にも非常に有効であります。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図

【図２】荷積載時のＡは側面図 Ｂは正面図

【図３】浮上時のＡは側面図 Ｂは正面図

【図４】浮上し浮き体２を引き出した状態のＡは側面図
Ｂは正面図

【符号の説明】

１は大型構造物 ２は浮き体 ３は水面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 取り付け、取り外しが可能な複数の浮き
   体を大型構造物の底面に組み合わせた大型浮体構造物。