JP3013472B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3013472B2 JP3047787A JP4778791A JP3013472B2 JP 3013472 B2 JP3013472 B2 JP 3013472B2 JP 3047787 A JP3047787 A JP 3047787A JP 4778791 A JP4778791 A JP 4778791A JP 3013472 B2 JP3013472 B2 JP 3013472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを利用して電
気光学材料層を駆動し画素選択を行う画像表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶ディスプレイを高解像度
化,高コントラスト化するための手段としては、各表示
画素毎にトランジスタ等の能動素子を設け、これを駆動
する方法(いわゆるアクティブマトリクスアドレス方
式)が一般に行われている。しかしながら、この場合、
薄膜トランジスタの如き半導体素子を多数設ける必要が
あることから、特に大面積化したときに歩留りの問題が
懸念され、どうしてもコスト高になるという大きな問題
が生ずる。
【0003】そこで、これを解決する手段として、ブザ
ク等は、特開平1−217396号公報において、能動
素子としてMOSトランジスタや薄膜トランジスタ等の
半導体素子ではなく放電プラズマを利用する方法を提案
している。以下、放電プラズマを利用して液晶を駆動す
る画像表示装置の構成を簡単に説明する。
【0004】この画像表示装置は、図7に示すように、
電気光学材料層である液晶層101と、プラズマ室10
2とが、ガラス等からなる薄い誘電体のシート103を
介して隣接配置されてなるものである。プラズマ室10
2は、ガラス基板104に互いに平行な複数の溝105
を形成することにより構成されるもので、この中にはイ
オン化可能なガスが封入されている。また、各溝105
には、互いに平行な一対の電極106,107が設けら
れており、これら電極106,107がプラズマ室10
2内のガスをイオン化して放電プラズマを発生するため
のアノード及びカソードとして機能する。一方、液晶層
101は、前記誘電体のシート103と透明基板108
とによって挟持されており、透明基板108の液晶層1
01側の表面には、透明電極109が形成されている。
この透明電極109は、前記溝105によって構成され
るプラズマ室102と直交しており、これら透明電極1
09とプラズマ室102の交差部分が各画素に対応して
いる。
【0005】上記画像表示装置においては、プラズマ放
電が行われるプラズマ室102を順次切り換え走査する
とともに、液晶層101側の透明電極109にこれと同
期して信号電圧を印加することにより、該信号電圧が各
画素に保持され、液晶層101が駆動される。したがっ
て、各溝105,すなわち各プラズマ室102がそれぞ
れ1走査ラインに相当し、走査単位毎に放電領域が分割
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に放電プラズマを利用した画像表示装置では、半導体素
子を用いたものより大面積化が容易に行われるものと考
えられるが、プラズマ放電を走査するためにどうしても
高い電圧(150〜300V程度)の駆動回路が必要と
なる。このため、駆動回路部が大型化し、コストも高く
なる。そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案
されたものであって、駆動回路の低電圧化を図ることが
でき、低コスト化が可能な画像表示装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の画像表示装置は、一主面上に互いに略平
行な複数の第1電極を有する第1の基板と、一主面上に
前記第1電極と略直交し且つ互いに略平行な複数の第2
電極を有する第2の基板とを備え、これら第1の基板と
第2の基板が第1電極と第2電極が対向する如く互いに
略平行に配置されてなり、前記第1の基板の第1電極と
接するように電気光学材料層が間挿され、前記電気光学
材料層と第2の基板間にイオン化可能なガスが封入され
て放電領域とされるとともに、全ての走査単位分の放電
領域が空間的に連続された部分を有し、第2電極間での
局在的なプラズマ放電が自己走査されることを特徴とす
るものである。
【0008】
【作用】放電領域が空間的に連続されている画像表示装
置においては、隣接した放電電極で放電が起こっている
と、その直後は周囲で全く放電が起こっていなかった場
合に比べて放電開始電圧が低下する。これは、放電によ
り発生した荷電粒子が前記放電領域の連続された部分を
介して拡散される、いわゆるプライミング効果(放電が
開始し易くなる効果。)によるものである。ここで、放
電電極間に印加する電圧をプライミング効果によって低
下した放電電圧に設定すると、隣接する放電電極へと放
電が順次移行し、自己走査動作が行われる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例で
採用した画像表示装置の構造は、全ての放電領域が連続
空間として形成された、いわゆるオープンセル構造であ
る。したがって、放電領域を分割する隔壁は存在しな
い。以下、本実施例の画像表示装置の構成を説明する
と、本実施例の画像表示装置は、図1及び図2に示すよ
うに、平坦で光学的に十分に透明な第1の基板1と、や
はり平坦で透明な第2の基板2との間に、電気光学材料
層である液晶層3を間挿するとともに、前記液晶層3と
第2の基板2との間の空間を放電領域4としてなるもの
である。これら基板1,2は、ここでは非導電性で光学
的に透明な材料により形成されるが、これは透過型表示
装置を考慮してのことで、直視型あるいは反射型表示装
置とする場合には、いずれか一方の基板が透明であれば
よい。
【0010】上記第1の基板1には、その1主面1aに
帯状の電極5が形成されるとともに、この電極5に接し
てネマチック液晶等からなる液晶層3が配置されてい
る。この液晶層3は、ガラス、雲母、プラスチック等か
らなる薄い誘電体膜6によって第1の基板1との間に挟
持されており、これら第1の基板1、液晶層3及び誘電
体膜6によって、いわゆる液晶セルが構成された形にな
っている。上記誘電体膜6は、液晶層3と放電領域4の
絶縁遮断層として機能するものであり、この誘電体膜6
が無いと液晶材料が放電領域4に流れ込んだり、放電領
域4内のガスにより液晶材料が汚染される虞れがある。
ただし、液晶材料の代わりに固体あるいはカプセル化さ
れた電気光学材料等を使用する場合には、必要ないこと
もある。また、上記誘電体膜6は、誘電体材料により形
成されることからそれ自身もキャパシタとして機能し、
したがって放電領域4と液晶層3との電気的結合を十分
に確保し、且つ電荷の2次元的な拡散を抑制するために
は、なるべく薄い方がよい。
【0011】一方、第2の基板2にも放電電極群7が帯
状電極として形成されるとともに、周囲を枠体状のスペ
ーサ8によって支持することにより、上記誘電体膜6か
ら所定の間隔をもって配置され、この第2の基板2と誘
電体膜6の間の空間が放電プラズマを発生する放電領域
4とされている。したがって、この放電領域4は、画面
全域で連続した空間となっている。この放電領域4に
は、イオン化可能なガスが封入されているが、イオン化
可能なガスとしてはヘリウム、ネオン、アルゴン、ある
いはこれらの混合ガス等が用いられる。
【0012】以上が本実施例の画像表示装置の概略構成
であるが、各基板1,2にはそれぞれ前記液晶層3を駆
動するための電極が形成されている。そこで、次にこれ
ら電極構成について説明する。
【0013】先ず、上記第1の基板1のうち上記第2の
基板2と対向する主面1a上には、所定の幅をもった帯
状の電極5が複数形成されている。これら電極5は、例
えばインジウム錫オキサイド(ITO)等の透明導電材
料により形成されており、光学的に透明である。また、
各電極5は互いに平行に配列され、例えば画面に垂直に
配列されている。一方、第2の基板2のうち上記第1の
基板と対向する主面2a上にも、やはり放電電極群7が
形成されている。これら放電電極群7も、平行な線状電
極であるが、その配列方向は先の第1の基板1上に形成
された電極5と直交する方向である。すなわち、これら
放電電極群7は画面に水平に配列されている。また、こ
れら放電電極群7は、アノード電極A0 ,A1 ,A2
3 ・・・An-1 ,An とカソード電極K0 ,K1 ,K
2 ,K3 ・・・Kn-1 ,Kn からなり、これらを対にし
て放電用電極が構成されている。
【0014】図3に第1の基板1に形成された電極5と
第2の基板に形成された放電電極群7の配列状態を模式
的に示す。ここで、第1の基板1の電極5には、データ
ドライバ回路9と出力増幅器10とで構成された第1信
号印加手段が接続され、各出力増幅器10から出力され
るアナログ電圧が液晶駆動信号として供給される。
【0015】これに対して、第2の基板2上の放電電極
群7のうち、各カソード電極K0 ,K1 ,K2 ,K3
・・Kn-1 ,Kn には、データストローブ回路11と出
力増幅器12から構成される第2信号印加手段が接続さ
れており、出力増幅器12から出力されるパルス電圧が
データストローブ信号として供給される。データストロ
ーブ回路11からの出力φは、例えばφ0 ,φ1
φ2 ,φ3 の4系統からなり、そのうちのφ1 ,φ2
φ3 なる3相によって、カソード電極K1 ,K2 ,K3
・・・Kn-1 ,Kn にストローブ信号が順次供給され
る。したがって、カソード電極K1 ,K2 ,K3 ・・・
n-1 ,Kn は、3走査単位毎に並列に出力φ1
φ2 ,φ3 に接続されている。また、出力φ0 は、スタ
ートパルスを供給するためのもので、最端部に位置する
カソード電極K0 に接続されている。一方、各アノード
電極A0 ,A1 ,A2 ,A3 ・・・An-1 ,An には、
共通の基準電圧(接地電圧)が印加される。したがっ
て、第2の基板2に形成された放電電極群7の接続構造
は、図4に示す通りである。
【0016】また、表示面の全体にわたって画像を形成
するために、前記データドライバ回路9及びデータスト
ローブ回路11と接続して走査制御回路13が設けられ
ている。この走査制御回路13は、データドライバ回路
9とデータストローブ回路11との機能を調整し、液晶
層3の全ての画素列について、行から行へと順次アドレ
ス指定するものである。
【0017】上述の構成を有する画像表示装置において
は、液晶層3が第1の基板1に形成された電極5に印加
されるアナログ電圧のサンプリング・キャパシタとして
機能し、放電領域4で発生する放電プラズマがサンプリ
ング・スイッチとして機能することを基本原理として画
像表示が行われる。この画像表示動作を説明するための
モデルが図6である。図6において、各画素に対応する
液晶層3は、キャパシタ・モデル14として捉えること
ができる。すなわち、キャパシタ・モデル14は、電極
5とガスがイオン化された領域が重なった部分に形成さ
れる容量性液晶セルを表している。
【0018】いま、各電極5にデータドライバ回路9よ
りアナログ電圧が印加されているとする。ここで、第2
の基板2のカソード電極K1 にデータストローブ信号
(パルス電圧)が印加されていないとすると、すなわち
オフ状態であるとすると、アノード電極A1 とカソード
電極K1 での放電が起こらず、この近傍のガスはイオン
化されていない状態となる。したがって、プラズマ・ス
イッチS1 (電極5とアノード電極A1 との電気的接
続)もオフの状態となって、電極5に如何なるアナログ
電圧が印加されても、各キャパシタ・モデル14にかか
る電位差に変化はない。
【0019】一方、第2の基板2のカソード電極K2
データストローブ信号が印加されていると、すなわちオ
ン状態であるとすると、アノード電極A2 とカソード電
極K2 間での放電によりガスがイオン化され、これら電
極A2 ,K2 に沿って帯状にイオン化領域(放電プラズ
マ)が発生する。すると、いわゆるプラズマ・スイッチ
ング動作によって電極5とアノード電極A2 が電気的に
接続された状態となり、回路的に見たときにはプラズマ
・スイッチS2 がオンされたのと等価な状態となる。そ
の結果、カソード電極K2 がストローブされている列の
キャパシタ・モデル14には、電極5に供給されるアナ
ログ電圧がストアされる。そして、カソード電極K2
のストローブが終了し放電プラズマが消失した後も、次
のストローブが行われるまでの間(少なくともその画像
のフィールド期間中)はこのアナログ電圧がキャパシタ
・モデル14にそれぞれストアされたままの状態とな
り、電極5に印加されるアナログ電圧のその後の変化の
影響を受けない。
【0020】したがって、カソード電極K1 ,K2 ,K
3 ・・・Kn-1 ,Kn を順次アドレス指定してデータス
トローブ信号を印加すると同時に、各電極5にこれに同
期して液晶駆動信号をアナログ電圧として印加すること
で、プラズマ・スイッチが薄膜トランジスタ等の半導体
素子と同様に能動素子として働き、アクティブマトリク
スアドレシング方式と同様に液晶層3が駆動される。こ
の場合、対になるアノード電極A1 ,A2 ,A3 ・・・
n-1 ,An とカソード電極K1 ,K2 ,K3 ・・・K
n-1 ,Kn 間に発生する帯状のイオン化領域が各走査線
に相当し、これら各イオン化領域が走査単位ということ
になる。
【0021】本実施例の画像表示装置においては、各走
査線での放電が自己走査される。以下、この自己走査動
作について説明する。例えば、周囲に放電が全くなかっ
た状態での放電開始電圧をVB 、隣接するラインが放電
した直後の放電開始電圧をVb1、n本離れたラインが放
電した直後の放電開始電圧をVbnとすると、VB >・・
・>Vb3>Vb2>Vb1となる。これは、放電により発生
した荷電粒子の拡散によって生ずるプライミング効果に
よるものである。
【0022】そこで、図5に示すように、 先ず、出力
φ0 よりカソード電極K0 にスタートパルスPS を印加
する。このスタートパルスPs によるカソード電極K0
とアノード電極A0 間の電位差VS は、周囲に放電が全
くなかった状態での放電開始電圧VB よりも大きい。す
なわち、VS ≧VB である。すると、カソード電極K0
とアノード電極A0で放電が起こり、放電プラズマが発
生する。
【0023】次に、スタートパルスPs の終了と同時
に、出力φ1 より、走査パルスP11を印加する。これに
よって、並列に接続されたカソード電極K3n+1(n=
0,1,2・・・)の全てに走査パルスP11が印加され
る。ここで、走査パルスP11による電位差VP を、Vb1
<VP <Vb2なる範囲に設定すると、実際に放電を開始
するのは、プライミング効果によって放電開始電圧が低
下した放電電極、すなわちカソード電極K0 に隣接する
カソード電極K1 のみである。
【0024】さらに、走査パルスP11が終了すると、出
力φ2 より並列に接続されるカソード電極K3n+2(n=
0,1,2・・・)の全てに走査パルスP21が印加され
る。すると、こんどはカソード電極K1 に隣接するカソ
ード電極K2 でのみ放電が起こる。同様に、出力φ3
り走査パルスP31が印加され、カソード電極K3 で放電
が行われる。
【0025】走査パルスP31が終了すると、再び出力φ
1 より走査パルスP12が印加され、カソード電極K3n+1
(n=0,1,2・・・)の全てに走査パルスP12が印
加される。ただし、こんどは直前に放電が起こったカソ
ード電極K3 に隣接するカソード電極K4 にのみ放電が
励起され、2本離れたカソード電極K1 ではプライミン
グ効果による放電開始電圧の低下が少なく放電が起こら
ない。以下、同様にして全てのラインが順次走査され
る。
【0026】このように、本実施例においては、出力φ
1 ,φ2,φ3 の3相と、スタートパルスのための出力
φ0 の計4系統の駆動回路のみで、全てのラインが駆動
される。なお、本例では3相の場合についてのみ説明し
たが、必要に応じて出力系統をより多くすることも可能
である。例えば、10相(カソード電極を10本毎に並
列に接続する。)で駆動することもできる。この場合、
走査パルスを出力するための駆動回路数は増加するが、
走査パルスの条件がVb1<VP <Vb9となり、電圧のマ
ージンが広がるという利点がある。したがって、荷電粒
子の拡散の程度に応じて設定すればよい。また、前記カ
ソード電極K0 の外側に隣接して、常時放電している種
火放電電極を設けてもよい。これにより、スタートパル
スもVb1<VS とすればよくなり、制御する全ての電極
での振幅を小さく揃えることができ、回路設計上有利で
ある。
【0027】以上のように、プライミング効果を利用し
て自己走査動作させることにより、放電電極用の駆動回
路数を大幅に削減することができ、また放電電極の駆動
電圧を下げることができる。したがって、プラズマ部の
駆動回路を大幅に低コスト化することができる。また、
表示部に接続する電極数が大幅に削減されるため、実装
が極めて容易なものとなり、また駆動回路数が走査線数
に依存しないことから、駆動回路の汎用化が可能とな
る。さらに、自己走査を行わせるための複雑な構造を必
要とせず、オープンセル構造を採用することで極めて容
易に実現することができ、通常の走査も同一の装置で行
うことができる。
【0028】ところで、オープンセル構造を採用した場
合、放電領域4が画面全体で連続した空間とされている
ので、放電によって発生する荷電粒子の拡散による解像
度の劣化が懸念される。しかしながら、これについては
次のような手段によって解決される。先ず、良く知られ
るように、放電領域4に封入されるガスのガス圧につい
ては、これが高いほど荷電粒子の平均自由行程が小さく
なり、局在化の傾向となる。したがって、このガス圧を
ある程度高く設定することにより、放電プラズマを適当
な拡がりに制御することが可能となる。
【0029】たたし、ガス圧を高くすると放電開始電圧
が高くなる場合がある。これについては、パッシェン
(Paschen)の法則により、放電用の電極の間
隔、すなわち、各アノード電極A0 ,A1 ,A2 ,A3
・・・An-1 ,An とカソード電極K0 ,K1 ,K2
3 ・・・Kn-1 ,Kn 間の間隔dをガス圧に反比例し
て小さくすることで調整することができる。これらガス
圧や電極間隔dの最適値は、使用するガスの種類等によ
っても異なるが、例えばNe−Ar混合ガスを使用し電
極間隔dを0.1mmとした場合、1気圧で放電が可能
であった。
【0030】また、放電領域4のギャップ間隔Wをある
程度小さくすることでも、放電プラズマの実効的な拡が
りをある程度制御することができる。実験的には、放電
用の電極のピッチpに対して、ギャップ間隔WをW≦p
なる範囲とすれば、十分に局在化が可能となる。
【0031】以上により、荷電粒子の拡散による解像度
の劣化を解消できるが、仮に放電プラズマにある程度の
拡がりがあって、これらが相互に重なり合うような状態
になったとしても、実質的にはボケ等の原因とはならな
い。例えば、各走査単位に相当する放電プラズマに重な
りがあった場合、隣接する放電電極対(各走査単位に対
応する一対のアノードとカソード)の中間部では、両方
の放電電極対での放電により2回信号の書き込みが行わ
れるが、実際には2回目に書き込まれた信号が1フィー
ルドあるいは1フレームの期間保持される。すなわち、
例えば走査線数400本のノンインターレース走査であ
るとすると、1回目に書き込まれた信号が保持されるの
は、1ライン分の時間のみであるのに対して、2回目に
書き込まれた信号は、399ライン分の時間保持される
ことになる。したがって、この場合1回目の信号書き込
みによるクロストーク量は、1/400(=0.25
%)となり、これは完全に無視できる。
【0032】逆に、オープンセル構造を採用することに
よる利点としては、先ず製造が非常に容易となることが
挙げられる。すなわち、オープンセル構造の画像表示装
置においては、放電領域4が連続した空間とされてお
り、第2の基板2に溝を形成する必要がない。したがっ
て、多くの困難を伴う溝加工が不要となり、生産性は大
幅に向上する。また、溝型構造で問題となった無効部分
や透過光の乱れを解消することができ、これによってコ
ントラストや透過率等の特性を著しく向上することがで
きることも、大きな利点の一つである。
【0033】以上、本発明を適用した一実施例について
説明したが、本発明がこの実施例に限定されるものでは
なく、プラズマ室の構造、形状等は任意である。要は、
全ての走査単位に連なる空間があればよく、これによっ
てプライミング効果を利用した自己走査が可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明を画像表示装置においては、全ての走査単位に連なる
空間を設け、プライミング効果を利用した自己走査を行
うようにしているので、プラズマ放電のための駆動回路
の低電圧化を図ることができる。したがって、駆動回路
の小型化や回路構成の簡略化を図り、低コスト化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オープンセル構造の画像表示装置の一例を一部
破断して示す要部拡大斜視図である。
【図2】オープンセル構造の画像表示装置の一例の要部
拡大断面図である。
【図3】液晶層を駆動するための電極構成を示す模式図
である。
【図4】放電電極の配列及び接続状態を示す模式図であ
る。
【図5】放電電極へ出力されるパルス信号の波形図であ
る。
【図6】画像表示動作を説明するための等価回路図であ
る。
【図7】従来の画像表示装置の一例を一部破断して示す
要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1・・・第1の基板 2・・・第2の基板 3・・・液晶層(電気光学材料層) 4・・・放電領域 5・・・電極 7・・・放電電極群
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/133 G09F 9/30 G09F 9/00 G09G 3/28 G09G 3/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一主面上に互いに略平行な複数の第1電
    極を有する第1の基板と、一主面上に前記第1電極と略
    直交し且つ互いに略平行な複数の第2電極を有する第2
    の基板とを備え、これら第1の基板と第2の基板が第1
    電極と第2電極が対向する如く互いに略平行に配置され
    てなり、前記第1の基板の第1電極と接するように電気
    光学材料層が間挿され、前記電気光学材料層と第2の基
    板間にイオン化可能なガスが封入されて放電領域とされ
    るとともに、全ての走査単位分の放電領域が空間的に連
    続された部分を有し、第2電極間での局在的なプラズマ
    放電が自己走査されることを特徴とする画像表示装置。
JP3047787A 1991-02-20 1991-02-20 画像表示装置 Expired - Fee Related JP3013472B2 (ja)

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