JP3013406B2 - 有機着色剤含有二酸化珪素被膜被覆体 - Google Patents

有機着色剤含有二酸化珪素被膜被覆体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は基材表面に有機着色剤を含有する二酸化珪素
被膜を形成して成る着色被覆体の耐久性の改良に関し、
更に詳しくは有機着色剤含有二酸化珪素被膜の表面に保
護膜を形成して成る化学的、機械的耐久性にすぐれた着
色被覆体の提供に関する。
〔従来の技術〕
今日、ガラス、セラミックス、プラスチック、金属な
どあらゆる材料分野で着色処理は極めて重要な要素技術
となりつつある。これらの多くは着色による基体の装飾
効果の向上、情報表示、フィルターまたはミラーなどの
光学部品、あるいは感熱、感光などの機能性材料等への
応用を目的としたもので、その着色処理技術も極めて多
岐にわたっている。
例えば、ガラスを見てもガラスの原料への無機着色剤
への添加、ガラス表面層に金属コロイドを分散したも
の、低融点着色ガラスの塗布、酸化物あるいは金属の薄
膜の吸収、反射を利用したもの、セラックカラーペイン
トなど極めて多くの着色技術が試みられてきた。しかし
ながら、これら無機材料を用いた着色技術には、色の種
類が少ない、色の鮮やかさに欠けるなどの問題があり、
特に色の特質を重要視する用途では有機着色剤に依らざ
るを得ない場合が少なくなかった。
これに対し有機顔料は色の種類の豊富さ、色彩などの
特徴はあるものの、多くがタール色素であり、皮膚障
害、発ガン性、変異原性など人体への安全面の問題か
ら、その使用については法律的に厳しい規制が設けら
れ、実用上大きな制約があった。
一方、プラスチック材料の着色処理においても、基体
中に無機顔料、有機色素を混入する方法が試みられてき
たが、ガラス基体の場合と同様の問題が見られ、実用上
少なからぬ制約となっていた。
かかる着色技術の問題点を考え、本発明者らは先に特
願平1−83816号にて、有機着色剤を含む二酸化珪素膜
で基体表面を被覆する方法を提供した。この方法は、二
酸化珪素の過飽和状態となった珪弗化水素酸水溶液に有
機着色剤を添加して成る処理液と基体を接触させること
で、その基体表面に有機着色剤を含む二酸化珪素膜を形
成させることから成る。この改良された方法によれば、
有機着色剤の色の種類の豊富さ、色の鮮やかさを利用し
つつ、二酸化珪素マトリックスにより有機着色剤の耐久
性、安全性の問題が大巾に改善される。
しかしながら、この方法に於いても有機着色剤を含む
二酸化珪素膜(以下SiO2膜)の表面近傍の有機着色剤
は、水、温水、酸あるいはアルカリ性の溶液、各種有機
溶剤に接触すると、幾分溶出し、全体の着色効果が低下
するのは避けられなかった。更には、紫外線により二酸
化珪素中の有機着色剤が劣化するのを完全に防止するこ
とはできなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、かかる有機着色剤を含有するSiO2膜を基材
表面に形成して成る着色被覆体の耐久性の改良を目的と
する。更に詳しくは、有機着色剤を含有するSiO2膜で被
覆された着色被覆体において、その表面に保護膜を形成
することにより、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶
剤性あるいは耐候性など化学的、物理的耐久性にすぐれ
た着色被覆体の提供を目的としている。
〔問題点を解決する手段〕
本発明では、先ず有機染料、顔料などの有機着色剤を
含む二酸化珪素被膜で粉粒体表面を被覆することから始
める。
被覆の方法としては、二酸化珪素を過飽和に含む珪弗
化水素酸の水溶液に染料、顔料などの有機着色剤を添加
して成る処理液と粉粒体を接触させることで、該粉粒体
表面に有機着色剤を含有する二酸化珪素被膜を形成させ
ることを利用するものである。この場合、二酸化珪素を
過飽和に含む珪弗化水素酸の水溶液は、珪弗化水素酸の
水溶液に二酸化珪素を飽和した溶液にホウ酸、アンモニ
ア水、金属ハライドあるいは水素よりもイオン化傾向の
大きい金属を添加することによって得られる。あるいは
低温の珪弗化水素酸の水溶液に二酸化珪素を添加した
後、該溶液の温度を上昇させること(温度差法)によっ
ても得られる。有機着色剤の添加は、水溶性のものであ
れば、直接処理液に添加することができ、水に不溶のも
のであってもエタノールなど水溶性有機溶媒中に溶解さ
せた後、処理液に添加することもできる。また、添加の
仕方は、珪弗化水素酸の二酸化珪素飽和溶液に有機着色
剤を加えてもよく、二酸化珪素を過飽和に含む状態とし
た後の溶液に添加してもよい。条件的には珪弗化水素酸
の濃度は1.0モル/以上、望ましくは1.5〜3.0モル/
が使われる。また、粉粒体を接触させる時の処理液の
温度は15〜60℃、望ましくは25〜40℃であり、温度差法
では通常10℃以下の温度で二酸化珪素を飽和させ、20℃
以上、好ましくは40〜60℃の温度で処理液と粉粒体を接
触させる。接触の方法は、一般的には処理液の中に粉粒
体を分散、攪拌する方法がとられる。
有機着色剤としては、染料、顔料などがあげられ、例
えば、ローダミン 6G[RHODAMINE 6G]、フルオレセイ
ン[FLUORESCEIN]、マラカイトグリーン[MALACHITE G
REEN](保土谷化学)、クマリン6[COUMARIN 6]、ス
ルホローダミン B[SULFO−RHODAMINE B]、ローダミ
ン 123、ローダミン 110、ローダミン 116、ローダ
ミン 19、カヤシル イエローGG[KAYACYL YELLOW G
G](日本化薬)、レッド 21P S−011[RED 21P S−
011](東京化成)、アクリジン レッド[ACRDIN RE
D]、カヤシルローダミン FB[KAYACYL RHODAMINE F
B](日本化薬)、レッド 3P T−016[RED 3P T−0
16](東京化成)、ビクトリア ブルー BH[VICTORIA
BLUE BH](保土谷化学)、アリザリン アストール
[ALIZARIN ASTOL](東京化成)、メチル バイオレッ
ト ピュアー SP[METHYL VIOLET PURE SP](保土谷
化学)、グリーン 10P P−005[GREEN 10P P−005]
(東京化成)、などがあげられる。
一方、粉粒体としては、酸化チタン、酸化第二鉄、硫
酸バリウム、雲母など無機結晶から成るものでもよく、
ガラスビーズ、ガラスバルーン、フレークなど非晶質無
機材料から成るものでもよい。更には、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂など有機材料から成る粉粒体でも
よい。この場合、密着力のよい着色層を形成するために
は、有機粉粒体の表面をシランカップリング剤から成る
有機珪素化合物、それらの加水分解物およびコロイダル
シリカ等から成る群より選ばれた少なくとも1種の珪素
化合物で被覆した後、処理液中に浸漬、分散させ有機着
色剤含有二酸化珪素被膜を形成することが望ましい。
本発明では、このようにして形成された有機着色剤含
有SiO2膜被覆体の表面に、更に保護膜を形成することを
特徴としている。保護膜としては、有機着色剤の劣化を
招くことなく有機着色剤含有SiO2膜被覆体(以下着色被
覆体)表面を均一に保護被覆する処理方法が求められ、
有機着色剤の一般的性質を考えれば、熱的劣化あるいは
水分、酸素、酸、アルカリ、各種有機溶剤などによる劣
化を招くことがないような処理方法が求められる。この
ような処理方法としては、着色被覆体をSiO2が過飽和状
態となった珪弗化水素酸の水溶液と接触させて、その表
面にSiO2膜を形成する、いわゆるLPD法(LiquidPhase D
eposition)が最適で、本発明の一つは保護膜としてLPD
法によるSiO2膜を利用する処に特徴がある。
SiO2膜の形成条件としては、先に述べた有機着色剤を
含むSiO2膜の形成条件と同様で、成膜手順としては有機
着色剤の添加の有無の違いのみで他に異る処はない。保
護膜形成にLPD法を用いれば、保護膜SiO2膜が15〜60℃
で形成されるため、着色被覆体中の有機着色剤が熱的に
劣化することは殆どの場合避けられる。更には、同じ珪
弗化水素酸の中で着色被覆処理が行われているため、保
護膜形成過程で有機着色剤が化学的に変質を受けるとの
恐れもない。即ち、LPD法により着色被覆体へ何ら影響
を及ぼすことなく保護膜を形成することができる。この
ようにして得られたSiO2膜は極めて緻密で保護膜として
は極めてすぐれている。例えば、水、温水、反応性ガ
ス、酸、アルカリなどに対する耐久性では、保護膜とし
ては陽イオン、陰イオンの拡散が防止できればよく、こ
の種の目的ではLPD法のSiO2膜は膜厚にして300Åあれば
十分である。また、LPD法では珪弗化水素酸の水溶液中
でSiO2膜が析出、成長するため、基材の表面形状が複雑
異型であっても均一な膜厚のSiO2膜形成ができ、このた
め基材としては平板状に限らず、球状、円筒状、繊維
状、棒状、粉粒状などどのような形であってもよい。
また、本発明では保護膜の形成方法として、Si,Al,T
i,Zr,Sn,In,Zn,Niを含む化合物の一群から選ばれた1種
を含む、あるいは2種以上を混合して含む、溶液を着色
被覆体表面に塗布して成る方法を用いることができる。
このような金属を含む化合物の溶液としては、一般的に
は金属アルコレート、金属アシレート、金属錯体などの
有機金属化合物を含む有機溶媒溶液やこれら有機金属化
合物を加水分解して得られる金属水酸化物あるいは金属
酸化物の水和物などのコロイドを含む溶液が用いられ
る。こられの溶液を着色被覆体表面に塗布し、例えば空
気中60〜150℃の温度で溶媒を蒸発させることで、着色
被覆体中の有機着色剤の劣化を招くことなく、SiO2、Al
2O3、TiO2、ZrO2、SnO2、In2O3、ZnO、NiOの一群から選
ばれた1種あるいは2種以上を混合して含む保護膜が得
られる。この場合、着色被覆体への溶液の塗布方法とし
ては、ディッピング、スピンコート、ロールコート、フ
ローコート、スクリーンプリントなど極く一般的な方法
が適用できる。また、この場合の保護膜としての膜厚は
500Å以上であれば十分である。
更に、着色被覆体の耐紫外線については、SiO2膜に有
機紫外線吸収剤を含有せしめたものを保護膜とするのが
効果的で、このようなSiO2膜はSiO2が過飽和状態となっ
た珪弗化水素酸水溶液の中に有機紫外線吸収剤を含む処
理液に着色被覆体を接触させることで得られる。
この場合、SiO2を過飽和に含む珪弗化水素酸水溶液
は、珪弗化水素酸水溶液に二酸化珪素を飽和した溶液
に、ホウ酸、アンモニア水、金属ハライドあるいは水素
よりもイオン化傾向の大きい金属を添加することによっ
て得られる。あるいは、低温の珪弗化水素酸水溶液に二
酸化珪素を添加した後、この溶液の温度を上昇させるこ
とによっても得られる(特開昭61−281047)。有機紫外
線吸収剤の添加については、直接添加してもよいし、
水、エタノールなどの水溶性有機溶剤に溶解させて添加
してもよい。有機紫外線吸収剤の添加時期については、
珪弗化水素酸の二酸化珪素飽和溶液に加えてもよく、二
酸化珪素が過飽和状態になった後の溶液に添加してもよ
い。薄膜作製条件の中で、珪弗化水素酸の濃度としては
1.0モル/以上、望ましくは1.5〜3.0モル/が使用
される。また、基材を接触させる時の処理液の温度は15
〜60℃、望ましくは25〜40℃であり、温度差を利用する
場合には通常10℃以下の温度で二酸化珪素を飽和させ、
20〜60℃の温度で処理液と基材とを接触させる。接触方
法は、一般的には処理液の中に基材を浸漬する方法がと
られる。
有機紫外線吸収剤としては、例えば、2−(1−ナフ
チル)−5−フェニルオキサゾール[2−(1−Naphth
yl)−5−phenyloxazole](Lancaster Synthesis)、
2,5−ジフェニルオキサゾール[2,5−Diphenyloxazol
e](東京化成)、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキ
サゾリル)]ベンゼン[1,4−Bis〔2−(5−phenylox
azolyl)〕−benzene](東京化成)、NK−78[1−Eth
yl−4−〔3−chloro−5−(1−ethyl−4(1H)−q
uinolylidene)−1,3−pentadienyl〕quinoliniumiodit
e](日本感光色素研究所)、NK−863[3−Ethyl−2
−〔(3−ethyl−2−benzoxazoliylidene)methyl〕b
enzoxazolium iodide](日本感光色素研究所)、NK−1
144[1−Ethyl−4−〔5−(1−ethyl−4(1H)−q
uinolylidene)−1,3−pentadienyl〕quinolinium iodi
de](日本感光色素研究所)などを用いることができ
る。
以下に本発明を実施例をもって説明する。
〔実施例1〕 第1図に示す装置により、平均径0.2ミクロンのSiO2
微粒子の表面にSiO2を過飽和に含む珪弗化水素酸とロー
ダミンBから成る水溶液(35℃)を用い、ローダミンB
を含む厚さ1800ÅのSiO2膜を形成し、赤色のSiO2微粒子
を得た。
この時のSiO2膜中のローダミンBの濃度は同時に浸漬
したガラス上のSiO2膜の吸収スペクトルでのモル吸光係
数の値から、10-1mol/であった。次いで、この微粒子
をSiO2被膜用液(東京応化製商品名OCD,SiO211%)中に
重量比で10%添加、混合、攪拌した後、遠心分離機にて
過し、得られた微粒子を更に120℃で30分間加熱し
た。このようにして得られた微粒子とOCD液でSiO2被覆
を施す前の微粒子をそれぞれ別の温水中に添加し、240
時間後に温水中に溶出したローダミンBの量を、遠心分
離により微粒子を除去した後の液の吸光度の変化によ
り比較した。この場合、微粒子の量は1gとし、温水は10
mlであり、温度は60℃で一定とした。結果は、OCD液でS
iO2膜被覆を施さない微粒子の場合、0.08の吸光度の増
加が見られたが、OCD液でSiO2膜被覆を施したものでは
温水(液)の吸光度には全く変化が見られなかった。
〔実施例2〕 第1図に示す装置により、縦75mm、横25mm、厚さ2mm
のガラスの表面にSiO2を過飽和に含む珪弗化水素酸とマ
ラカイトグリーンから成る水溶液(35℃)を用い、マラ
カイトグリーンを含む厚さ3100ÅのSiO2膜を形成し、緑
色の着色ガラスを2個作製した。この時のSiO2膜中のマ
ラカイトグリーンの濃度は10-1mol/であった。次にシ
リカゲルを飽和させた珪弗化水素酸水溶液1000ccに、金
属アルミニウム4gを溶解させた処理液に有機紫外線吸収
剤NK−863を0.5g添加し、更に35℃に加温の上、先に作
製したマラカイトグリーン含有SiO2膜被覆ガラスを浸漬
した。このようにして該被覆ガラス上に3500Åの厚みの
NK−863含有SiO2膜を形成した。
以上の操作により得られた2種類のガラス、すなわち
HK−863含有SiO2膜の有無がマラカイトグリーン含有SiO
2膜被覆ガラスの耐候性にどのようなちがいをもたらす
か確認のため、デューパネル試験に促した。試験はスガ
試験機(株)製のデューパネル光コントロールウェザー
メーターDPWL−5Rを用いて行ない、70℃で紫外線照射
(強度3.5mW/cm2)を8時間行った後、50℃で結露させ
この状態を4時間保持するといった12時間を1サイクル
とする促進テストとした。結果は第2図に示す。この結
果より、本発明の有機紫外線吸収剤含有SiO2膜の耐候性
に対し、効果的な保護膜となり得ることがわかる。
〔実施例3〕 縦80mm、横80mm、厚さ1.4mmのポリメチルメタクリレ
ート基板の表面にプライマー層を形成の後、更にその表
面にSiO2を飽和した珪弗化水素酸とスルホローダミンか
ら成る水溶液(35℃)を用い、スルホローダミンを10-2
mol/含む膜厚2600ÅのSiO2膜を形成した。この場合、
資料は2つ作成し、いずれの場合もプライマー処理には
メチルトリメトキシシラン207部、コロイダルシリカ
(日産化学工業(株)製、商品名スノーテックスC、固
形分20%)341部及び酢酸6部を混合して成る加水分解
溶液160部に対し、エチルセロソルブ30部、塩化アンモ
ニウム0.5部、フローコントロール剤小量を添加した塗
布液を用いた。その後、2つの試料のうちの1つの試料
の表面に第1図に示す装置により、シリカゲルを飽和さ
せた珪弗化水素酸の水溶液(35℃)1000ccに金属アルミ
ニウム4gを溶解させた処理を用い、その表面にSiO2膜を
500Åの厚味で析出させた。
次いで、これらSiO2(500Å)膜被覆のないものと、
あるものの2種類のガラスを60℃の温水中に浸漬し、24
0時間後の吸光度の変化を初期値を1.0とし比較した。結
果はSiO2膜保護がない場合、0.13の吸光度低下が見られ
たが、SiO2膜の保護のある試料では、吸光度の低下はわ
ずか0.02に留まった。これらの結果より、本発明により
化学的に安定した着色被覆体が得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で使用した装置の概要図であ
る。第2図は、NK−863含有SiO2膜被覆の効果を示す図
である。 1……外槽 2……水 3……電熱ヒーター 4……内槽 5……処理液 6……粉粒体 7……攪拌機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−50111(JP,A) 特開 平3−271112(JP,A) 特開 昭63−310713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 - 33/193 CA(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に有機着色剤を含有する二酸化珪
    素被膜を形成した後、該被膜上に保護膜を形成して成る
    有機着色剤含有二酸化珪素被膜被覆体。
  2. 【請求項2】有機着色剤を含有する二酸化珪素被膜が、
    二酸化珪素が過飽和状態となった珪弗化水素酸の水溶液
    に有機物を添加して成る処理液と、基材を接触させるこ
    とにより該基材表面に形成されることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の被覆体。
  3. 【請求項3】有機着色剤が染料、顔料などの有機着色剤
    から成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    2項に記載の被覆体。
  4. 【請求項4】基材が板状、球状、円筒状、繊維状、棒
    状、粉粒状のガラス、セラミックス、プラスチック、金
    属であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    3項に記載の被覆体。
  5. 【請求項5】保護膜が、二酸化珪素を過飽和に含む珪弗
    化水素酸の水溶液に基材を接触させることにより形成さ
    れる、二酸化珪素被膜であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項乃至第4項に記載の被覆体。
  6. 【請求項6】保護膜が、Si,Al,Ti,Zr,Sn,In,Zn,Niを含
    む化合物の一群から選ばれた1種あるいは2種以上を混
    合して含む、溶液を基材上に塗布して成る特許請求の範
    囲第1項乃至第4項に記載の被覆体。
  7. 【請求項7】保護膜が有機紫外線吸収剤を含んだ二酸化
    珪素薄膜であって、前記の二酸化珪素薄膜が二酸化珪素
    の過飽和状態となった珪弗化水素酸水溶液の中に有機紫
    外線吸収剤を含む処理液に基材を接触させて形成したも
    のであることを特徴とする特許の請求の範囲第1項乃至
    第4項に記載の被覆体。
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