JP3013383B2 - データ圧縮符号化装置 - Google Patents

データ圧縮符号化装置

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JP3013383B2
JP3013383B2 JP2089350A JP8935090A JP3013383B2 JP 3013383 B2 JP3013383 B2 JP 3013383B2 JP 2089350 A JP2089350 A JP 2089350A JP 8935090 A JP8935090 A JP 8935090A JP 3013383 B2 JP3013383 B2 JP 3013383B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば入力データの圧縮符号化を行うデー
タ圧縮符号化装置に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、入力信号を所定時間毎に区分してフレーム
を構成し、各フレーム内の信号についての周波数帯域を
検出する帯域検出手段と、上記帯域検出手段からの帯域
検出信号に応じて上記対応するフレーム内の信号の時間
軸を変化させる時間軸可変手段とを有し、上記時間軸可
変手段からの出力を圧縮符号化処理することにより、ま
た、上記帯域検出手段としてフーリエ変換回路を用いて
上記各フレーム内の信号についての周波数帯域を検出す
ることにより、上記圧縮符号化に加え、時間軸方向での
データの圧縮が可能となり、大幅な該データの圧縮を行
えるようなデータ圧縮符号化装置である。
〔従来の技術〕
一般に、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に
おいて、サンプリングを行う場合にはいわゆる標本化定
理に基づいて、そのサンプリングを行おうとする信号の
最大周波数帯域の2倍以上の周波数を用いてサンプリン
グが行われる。これは、上記2倍以上の周波数を用いて
サンプリングを行わないと、折り返しノイズを生じ元の
波形を完全に復元することが不可能となるためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記標本化定理に基づいて、サンプリングを
行おうとする信号の最大周波数帯域の2倍以上の周波数
を用いてサンプリングを行っても、実際、該信号を時系
列で見た場合に、常に各部分の周波数帯域がサンプリン
グ周波数の1/2となるわけではなく、通常は該サンプリ
ング周波数の1/2より低い周波数帯域を有している。こ
のため、非常に無駄な部分が多い。
一方、現在用いられている入力信号の圧縮法では、デ
ジタルデータのビット圧縮は行っているが、時間軸の圧
縮がされておらず、例えばサンプリング周波数の1/2に
対して低い帯域しか持たないような入力信号の部分に対
しては冗長度が高くなってしまう。
本発明は上述のような課題に鑑みて成されたものであ
り、時間軸方向へのデータの圧縮を可能とし、よりデー
タを圧縮して伝送できるようなデータ圧縮符号化装置の
提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明にかかるデータ圧縮符号化装置は、入力ディジ
タル信号を所定時間毎に区分してフレームを構成し、各
フレーム内の各々の周波数帯域を検出する帯域検出手段
と、上記帯域検出手段からの帯域検出信号に応じて上記
対応するフレーム内の信号の時間軸を変化させてフレー
ムの長さを変化させる時間軸可変手段と、上記時間軸可
変手段からの出力を上記時間軸の圧縮が行われたフレー
ムの整数分の1の時間のブロック毎にビット圧縮符号化
を施すビット圧縮手段とを有することを特徴とし、ま
た、上記帯域検出手段としてフーリエ変換回路を用いて
上記各フレーム内の信号についての周波数帯域を検出す
ることを特徴として上述の課題を解決する。
〔作用〕
本発明にかかるデータ圧縮符号化装置は、上記帯域検
出手段からの帯域検出信号を時間軸可変手段に供給する
ことにより、上記各フレーム毎の信号の時間軸を帯域検
出信号に応じて変化させてフレームの長さを変化させ、
時間軸圧縮されたフレーム毎のデータを、フレームの整
数分の1の時間のブロック毎にビット圧縮符号化を施す
ことにより、時間軸圧縮とビット圧縮とを併用してデー
タ圧縮率を高めることができる。
また、本発明にかかるデータ圧縮符号化装置は、上記
帯域検出手段としてフーリエ変換回路を用いることによ
り、上記入力信号の各フレーム毎の周波数帯域の検出を
簡単に行うことができる。
〔実施例〕
以下、本発明にかかるデータ圧縮符号化装置の実施例
について図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明にかかるデータ圧縮符号化装置の実施
例のブロック図である。
この第1図において入力端子1には、所定の時間毎に
フレーム化されたデジタルデータが該フレーム毎に供給
されている。
具体的には、第2図(a)に示すようなアナログ信号
を上記標本化定理に基づいて該アナログ信号の最大周波
数帯域の2倍以上の周波数を用いてサンプリングし、こ
のサンプリングデータをA−D変換して例えば1サンプ
ル16ビットのデジタルデータとし、所定の時間毎に第1
フレーム,第2フレーム,第3フレーム‥‥‥のように
フレーム化し、このフレーム毎のデジタルデータが入力
端子1に供給されている。
この入力端子1に供給されたデジタルデータはフーリ
エ変換回路2及び時間軸可変回路3に供給される。
上記フーリエ変換回路2では、この供給されるデジタ
ルデータのフレーム毎に周波数帯域を検出し、例えば該
検出した周波数帯域中の全エネルギーの90%を含むよう
な信号を帯域検出信号として時間軸可変回路3及び出力
端子5に供給する。
なお、このフーリエ変換回路2としては、例えばFFT
(高速フーリエ変換)回路等を用いることができる。
上記時間軸可変回路3は、上記帯域検出信号をft,サ
ンプリング周波数をfsとして、1フレーム毎に供給され
るデジタルデータの時間軸を、例えば(fs/2)/ftの式
で計算し、この計算結果に応じて圧縮、すなわち、時間
軸をft/(fs/2)倍に圧縮する。これは、いわゆるピッ
チ変換とも見なせる。
具体的に例をあげて説明すると、例えば上記フーリエ
変換回路2に第2図(a)の第1フレームに示すような
低周波のアナログ信号を上記デジタル化したデータが供
給された場合、該フーリエ変換回路2は、上述のように
該第1フレームのデジタルデータの周波数帯域の全エネ
ルギー中90%を含むような信号である同図(b)の第1
フレームに示すような帯域検出信号を時間軸可変回路3
及び出力端子5に供給する。この帯域検出信号は一種の
ピッチデータである。
この場合、上記帯域検出信号は、第2図(b)に点線
で示す周波数fs/2に対して略々1/3程の値を有してい
る。これは、上記第1フレームのデジタルデータが周波
数fs/2に対して、1/3近くの帯域を有していることを示
している。このため、時間軸可変回路3は上式に基づき
計算を行い、上記供給された第1フレームのデジタルデ
ータを第2図(c)に示すように例えば略々1/3程に時
間軸を圧縮して出力する。
このように、上式(fs/2)/ftで計算された値は“1"
以下であることは明らかであるため、確実に時間軸の圧
縮を行うことができる。これは、高周波程圧縮率は上記
“1"に近づくため、圧縮率は低くなり、低周波程圧縮率
が高くなる。なお、この場合無音部分の周波数帯域は非
常に低く検出されることにより、大幅に上記圧縮を行う
ことができる。
ここで、本発明にかかるデータ圧縮符号化装置を音源
データ圧縮に適用する場合に、いわゆるFM音源用の集積
回路を用いて容易に実現することができる。このFM音源
用の集積回路内のFM変調機能を有する回路ユニットは、
入力オーディオデータを、制御端子からの制御入力に応
じてFM変調して出力する。すなわち、上記制御入力に上
記帯域検出信号であるピッチデータを用いることによ
り、入力信号の時間軸を圧縮するいわゆるピッチ変換を
行った出力を得ることができる。
このように時間軸の圧縮が行われたデジタルデータ
は、例えばビット圧縮回路4に供給される。
このビット圧縮回路4は、入力される上記デジタルデ
ータの16サンプルを1ブロックとし、該1ブロック毎に
ビット圧縮符号化を施すものである。なお、上記ブロッ
クは、上記時間軸の圧縮が行われたフレームよりも短い
時間のブロックであり、該ブロックの整数倍が上記フレ
ームとなるようにすることが好ましい。
このビット圧縮回路4の具体的な機能ブロック図を第
3図に示す。
この第3図において、入力端子103からは、上記時間
軸の圧縮の行われたブロック毎の信号がオーディオPCM
信号として0次差分フィルタ104,1次差分フィルタ105,2
次差分フィルタ107に供給される。これらのフィルタ
は、いわゆる差分フィルタの構成を有しており、上記0
次差分フィルタ104に供給された上記1ブロックのオー
ディオPCM信号は、差分をとられることなくそのまま、
いわゆるストレートPCM信号としてレンジディテクタ110
に供給される。
このレンジディテクタ110は、供給されたストレートP
CM信号の1ブロック内のブロック内最大絶対値を検出
し、これを比較(最小値検出)回路116に供給すると共
に該全データをセレクタ118に供給する。
上記1次差分フィルタ105に供給された1ブロックの
オーディオPCM信号は、該ブロック内の1次差分がとら
れレンジディテクタ111に供給される。レンジディテク
タ111は、1ブロックの1次差分データの中からブロッ
ク内最大絶対値を検出し、比較回路116に供給すると共
に該全データをセレクタ118に供給する。
上記2次フィルタ7に供給された1ブロックのオーデ
ィオPCM信号は、該ブロック内の2次差分がとられレン
ジディテクタ112に供給される。レンジディテクタ112
は、供給された1ブロックの2次差分データの中からブ
ロック内最大絶対値を検出し、比較回路116に供給する
と共に該全データをセレクタ118に供給する。
比較回路116は、上記供給されたストレートPCMのデー
タのブロック内最大絶対値、1次差分データのブロック
内最大絶対値及び2次差分データのブロック内最大絶対
値を比較して値が最小のものを検出し、この検出された
最小値のレンジをレンジ情報として出力すると共に、該
最小値が上記3つのフィルタのうち、どのフィルタを介
したかを検出してこれをフィルタ情報として出力する。
上記レンジ情報は量子化器120に供給されると共に出
力端子7を介してに取り出され、フィルタ情報はセレク
タ118及びノイズシェーピング回路122に供給されると共
に出力端子8を介して取り出される。
上記セレクタ118は、比較回路116からのフィルタ情報
により指定されたフィルタを介したオーディオPCM信号
を、例えばスイッチを切り換える等して選択し、この選
択した1ブロックのオーディオPCM信号を量子化器120に
供給する。
このように選択され上記量子化器120に供給された1
サンプル16ビットで1ブロックのオーディオPCM信号
は、上記比較回路116から供給されるレンジ情報に応じ
て例えば4ビットを取り出す、いわゆる再量子化が施さ
れノイズシェーピング回路122を介して出力端子6に供
給される。
上記ノイズシェーピング回路122は、量子化器120の入
力と出力との誤差分である、いわゆる量子化誤差を該量
子化器120の入力側に帰還している。
このように、再量子化された4ビットのデータは、出
力端子6を介して取り出される。
そして、上述の帯域検出信号,4ビットのデータ及び各
情報は、例えば記録媒体等に記録されたり、あるいは直
接デコード側に伝送され再生が行われる。
次に第4図に示すデコーダ側の機能ブロック図を用い
て再生動作を説明する。
この第4図において、ビット伸張回路13には、入力端
子10を介して上記4ビットのデータが、入力端子11を介
して上記レンジ情報が、また、入力端子12を介して上記
フィルタ情報が供給されている。
このビット伸張回路13は、上記供給されたデータをレ
ンジ情報に応じて16ビットのデータに再生する。
この16ビットに再生されたデータは、上記フィルタ情
報に応じて上記エンコーダで介されたフィルタとは逆
の、いわゆる逆フィルタに供給される。
この逆フィルタを介した上記データは時間軸可変回路
14に供給される。
時間軸可変回路14には、入力端子9を介して上記帯域
検出信号が供給されており、該時間軸可変回路14はこの
供給される帯域検出信号に応じて上記供給されるデータ
の時間軸の伸張を行う。
この時間軸の伸張が行われたデータは、出力端子15を
介して取り出され発音等が行われる。
以上の説明から明らかなように本実施例のデータ圧縮
符号化装置は、入力信号を所定時間毎に区分してフレー
ムを構成し、各フレーム内のデータについての周波数帯
域をフーリエ変換回路2で検出し、この検出した帯域検
出信号に応じて上記対応するフレーム内のデータの時間
軸を変化させ、また、この時間軸の可変されたデータを
圧縮符号化処理することにより、該圧縮符号化に加え、
時間軸方向でのデータの圧縮が可能となり、大幅な該デ
ータの圧縮を行うことができる。これは、特に無録音部
分を含むデータに対しては顕著であり、大幅にデータ圧
縮符号化を行うことでできる。
なお、上記時間軸可変回路3及び時間軸可変回路14を
ビット圧縮回路4及びビット伸張回路14と独立に設けた
がそれぞれ該エンコーダ及びデコーダに組み込んでもよ
いとこと等は勿論である。
〔発明の効果〕
本発明にかかるデータ圧縮符号化装置は、入力ディジ
タル信号を所定時間毎に区分してフレームを構成し、各
フレーム内の各々の周波数帯域を検出し、この検出され
た帯域検出信号に応じて上記対応するフレーム内の信号
の時間軸を変化させてフレームの長さを変化させ、この
フレーム長が変化された出力に対して、フレームの整数
分の1の時間のブロック毎にビット圧縮符号化を施すこ
とにより、時間軸圧縮とビット圧縮とを併用することで
データ圧縮率を高め、また、ビット圧縮単位となるブロ
ックをフレームの整数分の1とすることにより、ビット
圧縮ブロックが他のフレームに跨ることがなく、効率的
にビット圧縮符号化処理することができる。
また、本発明にかかるデータ圧縮符号化装置は、上記
帯域検出手段としてフーリエ変換回路を用いて上記各フ
レーム内の信号についての周波数帯域を検出することに
より、上記入力信号の各フレーム毎の周波数帯域の検出
を簡単に行うことができ、ローコスト化を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるデータ圧縮符号化装置の各機能
をブロック的に示した機能ブロック図、第2図は実施例
の時間軸可変動作を説明するための波形図、第3図は実
施例のビット圧縮回路の具体的な機能ブロック図、第4
図は実施例のデコーダの機能ブロック図である。 1,9,10,11,12……入力端子 2……フーリエ変換回路 3,14……時間軸可変回路 4……ビット圧縮回路 5,6,7,8……出力端子 13……ビット伸張回路 104……0次差分フィルタ 105……1次差分フィルタ 106……2次差分フィルタ 110,111,112……レンジディテクタ 116……比較(最小値検出)回路 118……セレクタ 120……量子化器 122……ノイズシェーピング回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力ディジタル信号を所定時間毎に区分し
    てフレームを構成し、各フレーム内の各々の周波数帯域
    を検出する帯域検出手段と、 上記帯域検出手段からの帯域検出信号に応じて上記対応
    するフレーム内の信号の時間軸を変化させてフレームの
    長さを変化させる時間軸可変手段と、 上記時間軸可変手段からの出力を上記時間軸の圧縮が行
    われたフレームの整数分の1の時間のブロック毎にビッ
    ト圧縮符号化を施すビット圧縮手段と を有することを特徴とするデータ圧縮符号化装置。
  2. 【請求項2】上記帯域検出手段としてフーリエ変換回路
    を用いて上記各フレーム内の信号についての周波数帯域
    を検出することを特徴とする請求項(1)記載のデータ
    圧縮符号化装置。
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