JP3012787U - トイレ用の汚物入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、各種のトイレに設置され、かつ体
裁よく、しかも使用に便利な汚物入れに関する。 【構成】 本考案は、構造簡単となりワンタッチな使用
ができること、また収容した汚物の後処理は手を汚すこ
となく簡便に行い得ること、等の効果があるトイレ用の
汚物入れであって、このトイレ用の汚物入れは、底面１
１１及び上面１１２に開閉自在の底蓋４及び上蓋２をそ
れぞれ設けたワンタッチで汚物を収容・排出できる構造
の汚物入れ箱１と、当該汚物入れ箱の下方に設けられた
袋係止体６、６と、前記汚物入れ箱の収容口部１１ａに
設けた水切り兼隠蔽内蓋片３と、で構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、トイレに設置される汚物入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般に設置されている汚物入れは、つぼ型又は箱型を呈し、把手を有す る蓋の開閉により使用する構成となっている。したがって、不衛生であること、 又は汚物入れの清掃・管理等において煩わしいこと、等の課題が考えられる。ま た従来の紋切り型の汚物入れは、不特定多数の人が利用する場所、例えば、百貨 店、会社等のトイレでは体裁がよくないこと、及び不釣合であること、等改良の 余地がある。以上の従来の状況から、その課題解決、又は改良策として役立つ考 案で、かつ本考案と関連性がある先願考案（先行技術）を列挙すると、下記の数 件が挙げられる。（１）実開昭６０−１１９００１号の組立式メンス処理物用ボ ードケースと、その処理構造の考案がある。その内容は、ケース本体の投入口に ガイド板及び覆板部を設け、メンス処理物のスムーズな収容と、収容物の隠蔽を 意図する考案である。（２）実開昭６２−８６３０１号の生理用ナプキンの収容 ボックスの考案がある。その内容は、紙袋の収容ボックスに投入口を設けかつこ の収容ボックスに袋を設けてなり、後処理の簡便性及び使い捨て方式を採用する とともに、収容物を目視できない構成である。（３）実開昭６２−１２４９０４ 号の使用済み生理用品の収容ボックスの考案がある。この内容は、紙製の収容ボ ックスに開閉自在の上蓋を設けるとともに、当該収容ボックスを香気装置に載架 する構成である。（４）実開平３−９３０２号の汚物入れの考案がある。この内 容は、汚物投入口を有する容器に、汚物をパックするパックシートを設け、この 容器に投入された汚物を１つずつパックする構成である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記各考案は、汚物収容の簡便性、及び収容された汚物を隠蔽する特徴を有す る。しかし、収容された汚物の後処理に対する配慮が十分でないこと、並びに衛 生的かつ迅速に対処する手段が施されておれず一面的な改良にとどまっている。 殊に、いずれのトイレにも違和感なく、かつ体裁よく処理するためには、不充分 であり、改良すべき点が挙げられる。尚、パック用シートで汚物をパックする実 開平３−９３０２号は、前述の改良点は幾分解消されるが、パック用シートを使 用することから、省資源、低コスト化等の面で課題を残す。又は構造複雑となり 、取り扱いの不便性、高価格化を招来し、課題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記に鑑み、本考案は、構造簡単でワンタッチ使用ができること（低コスト化 、取り扱いの容易化）、及び収容した汚物の後処理で手を汚すことなく簡便に行 い得ること、又は構造簡便で使い易く、しかも後処理の簡易化等の特徴を利用す ることにより、いずれのトイレにも簡易に設置できること（汎用性）、等を意図 し、下記の構成を採用する。

【０００５】 即ち、本考案のトイレ用の汚物入れは、 底面及び上面に開閉自在の底蓋及び上蓋をそれぞれ設けたワンタッチで汚物を 収容・排出できる構造の汚物入れ箱と、 当該汚物入れ箱のロック片又はその周面に設けられた袋係止体と、 前記汚物入れ箱の収容口部に設けた水切り兼隠蔽内蓋片と、 で構成されている。

【０００６】

【作用】

次に、本考案の作用を説明する。

【０００７】 一般に本考案の汚物入れ箱は底面が底蓋により開閉自在となっていることから 、トイレの床面との間に空隙をもって設置される。例えば、トイレの壁面に架承 される設置（図１、図２参照）、又は支持体に架承される設置（図３参照）等が 考えられる。前述のようにして設置された汚物入れ箱に汚物を入れる場合は、手 、足踏み、又はその他方法で上蓋を解放する。この場合、収容口部には水切りを 兼ねる隠蔽用の内側蓋片（舌片）、即ち、水切り兼隠蔽内蓋片が設けられている ので、汚物入れ箱の収容部に収容されている汚物は視認できない構成となってお り、衛生的でありかつ体裁がよいこと、又は気楽に使用できる特徴がある。一方 、前述の如く、上蓋が開放されると、収容部は開口されるので、その収容口部よ り使用済みの汚物を投入する。これにより、当該汚物は水切りされた後、収容部 の底面上に落下され収容されるとともに、前記投入時に折れ曲がった（揺動した ）水切り兼隠蔽内蓋片は回復し、収容部及び収容口部を隠蔽する。その後、上蓋 を閉塞することにより、汚物の収容は終了する。

【０００８】 尚、汚物入れ箱を清掃する場合は、ロック片又は汚物入れ箱の周面に設けた袋 係止体に袋（袋は、通常の把手付き袋が理想であるが、限定されない。）の把手 、その他孔を係止する。その後、ロック片を解除し、底蓋を観音開きでの開放（ 図１参照）、又は引出し、巻き上げ式等の底蓋の開放（図７、図８参照）を介し て、収容部に収容されている当該汚物を当該袋に直接収容する。そして、この収 容の際に、ゴムバンドで一回ずつ締付け、収容した汚物が見えないようにすると 大変感じがよくかつ臭気の拡散防止に役立つこと及び衛生的である（後述の如く 、袋係止体より袋を取外した後にする場合も有り得る。）。この収容方法では、 ゴムバンドで締付け後、その上方の袋部を利用して再び収容できるので（再々収 容も可能であるので）、袋の有益使用が図れる利点、並びに袋全体を利用でき利 点、等を有する。以上で説明した操作及び手順により袋内に、当該汚物が収容さ れた後は、袋係止体より袋を取外し、当該袋を閉塞するとともに、汚物入れ箱の 底蓋を閉塞する。以後は、前述と同様に使用される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を基に説明する。

【００１０】 １は底面１１１及び上面１１２が開閉自在となる箱型（方形、円形、半円形等 の各種形状を含む）でなる汚物入れ箱で、望ましくは上面１１２の上方に係止板 部１１３を備えている。この係止板部１１３には係止孔１１３ａ（後述する収容 ポケットの部位がよい。限定されない）又は係止フック等の係止部を備える。図 中１ｂは汚物入れ箱１の収容部１ａに設けたシューターである。尚、汚物入れ箱 １の材質は自由であるが、樹脂製、陶磁器製、金属製、木製等の各種材料を使用 する。

【００１１】 そして、前記汚物入れ箱１の上面１１２には開閉自在の上蓋２が設けられてお り、当該上面１１２は上蓋２により閉塞される。また上蓋２の解放時には、上面 １１２の収容口部１１１ａは、前記上面１１２に設けた水切り兼隠蔽内蓋片３で 常時隠蔽されており、図示の如く、収容部１ａの取付側に隙間Ａが形成されてい ることが望ましい。尚、水切り兼隠蔽内蓋片３は、ゴム、不織布、合成樹脂、合 成皮革等の材料で構成する。また水切りとは撥水機能を付与する場合も有り得る 。更に肉厚は薄い構成が理想である。

【００１２】 また汚物入れ箱１の底面１１１には開閉自在の底蓋４が設けられており、当該 底面１１１は底蓋４により閉塞される。そして、底蓋４の構造としては、図１の 如く、観音開き式で、汚物入れ箱１の下方に蝶着した底蓋４、４（以下、単に４ とする。）をほぼＬ字形のロック片５、５により開閉する構造、又は図７の如く 、引出し式で、汚物入れ箱１の図示の如く前面又は図示しないが側面等の周面に 設けた挿入孔に底蓋４を出し入れ自在とする構造、更には図８の如く、巻上げ式 で、汚物入れ箱１の係止板部１１３に、底蓋４を巻き上げる構造、図９の如く、 枢軸１０を介して底蓋４を揺動する構造、等の各種構造が考えられるが、要は底 蓋４が自動又は人的手段等の方法でかつ簡易に操作できる構造であれば、何れで も可能である。図中６は袋係止体であり、この袋係止体６は、各構成例があり、 例えば、図１では、ロック片５に設けられる（ロック片５に設けず、汚物入れ箱 １の周面の適宜位置に設けることも可能である。）。また引出し式及び巻上げ式 等の底蓋４では、汚物入れ箱１の周面に設ける。この袋係止体６の形状、材質、 構造は自由であり、例えば、磁石を介して磁着する構造、また突起、溝、窪み等 に袋を貫入係止する構造、又はひもで緊締する構造、更には粘着する構造、挾込 み構造等種々の構造が採用できる。図中４１は底蓋４の把手部、５１はロック片 ５の爪を示し、この爪５１は底蓋４の窪み部に設けた係止突起４２に係止される 。尚、底蓋４にウェート１１を設ける構造、又は図示しないが、磁石を設ける構 造（他の例でも有り得る。）、足踏み式で開閉する構造（他の例でも有り得る。 ）、等の各種構造を採用して、開閉の容易化、迅速化、又は自動化等に役立てる ことも可能であり、何れも本考案の範疇である。

【００１３】 図中１２は前記係止板部１１３に設けた造花、香水、ポケットティシュ、塵紙 、小物等の収容ポケットを示しており、必要に応じて設けられる。また１３は汚 物入れ箱１を係止する支持体を示しており、図３の如く、汚物入れ箱１を架承又 は支持する構造となっている。また図中Ｂは袋を示す。１４は取付け具である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、以上で詳述したように、底面及び上面に開閉自在の底蓋及び上蓋を それぞれ設けたワンタッチで汚物を収容・排出できる構造の汚物入れ箱に設けら れた袋係止体を設けるとともに、前記汚物入れ箱の収容口部に設けた水切り兼隠 蔽内蓋片を設ける構成であるので、構造簡単となりワンタッチな使用ができるこ と、また収容した汚物の後処理は手を汚すことなく簡便に行い得ること、等の効 果がある。また前記の如く、構造簡単で使い易く、違和感なく使用できること、 体裁がよいこと、等の点から、例えば、百貨店、会社等のトイレから、家庭用の トイレの如く、いずれのトイレにも簡易に設置でき、有益性及び汎用性を備えて なる優れた考案である。更に本考案は、構造簡単であり、かつ特殊な構造を採用 しないことから、低コストに提供できること、取扱いが簡便であること、等の実 用的な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例を示す全体の一部欠截の斜視図で
ある。

【図２】図１の断面図である。

【図３】本考案の他の一例を示す全体の斜視図である。

【図４】図１の底面図である。

【図５】図１のロック片と汚物入れ箱との関係を示す拡
大断面図である。

【図６】図１の使用状態で袋を係止した状態の正面図で
ある。

【図７】底蓋の他の一例を示す断面図である。

【図８】底蓋の更に他の一例を示す断面図である。

【図９】底蓋の更にまた他の一例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 汚物入れ箱 １ａ 収容部 １ｂ シューター １１１ 底面 １１１ａ 収容口部 １１２ 上面 １１３ 係止板部 １１３ａ 係止孔 ２ 上蓋 ３ 水切り兼隠蔽内蓋片 ４ 底蓋 ４１ 把手部 ４２ 係止突起 ５ ロック片 ５１ 爪 ６ 袋係止体 １０ 枢軸 １１ ウェート １２ 収容ポケット １３ 支持体 １４ 取付け具 Ａ 隙間 Ｂ 袋

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面及び上面に開閉自在の底蓋及び上蓋
   をそれぞれ設けたワンタッチで汚物を収容・排出できる
   構造の汚物入れ箱と、 当該汚物入れ箱に設けられた袋係止体と、 前記汚物入れ箱の収容口部に設けた水切り兼隠蔽内蓋片
   と、 で構成されているトイレ用の汚物入れ。
2. 【請求項２】 上記底蓋は観音開き式で、かつ当該底蓋
   はロック片で閉塞される構成とした請求項１のトイレ用
   の汚物入れ。
3. 【請求項３】 上記底蓋は引出し式で、かつ当該底蓋に
   は把手部を設ける構成とした請求項１のトイレ用の汚物
   入れ。
4. 【請求項４】 上記汚物入れ箱に架承用の取付板を設け
   る構成とした請求項１のトイレ用の汚物入れ。
5. 【請求項５】 上記汚物入れ箱の取付板に装飾部を設け
   る構成とした請求項４のトイレ用の汚物入れ。