JP3012299B2 - 熱硬化性塗料 - Google Patents

熱硬化性塗料

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JP3012299B2
JP3012299B2 JP02245233A JP24523390A JP3012299B2 JP 3012299 B2 JP3012299 B2 JP 3012299B2 JP 02245233 A JP02245233 A JP 02245233A JP 24523390 A JP24523390 A JP 24523390A JP 3012299 B2 JP3012299 B2 JP 3012299B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱硬化性塗料更に詳しくは、特に耐酸性およ
び耐スリ傷性に優れた塗膜を形成できる、上塗り塗料に
適した塗料に関する。
(従来の技術およびその問題点) 従来、金属等の素材には防錆性及び美粧性を付与する
ために塗膜が被覆されている。
近年、大気汚染が進み、森林が枯れる等、酸性雨によ
る被害が深刻な社会問題となっているが、自動車外板な
ど屋外で使用される物品に塗装された塗膜に於いても酸
性雨によって塗膜がエッチングされたり、塗膜に白化、
シミ等が発生するという問題があり、耐酸性の良い塗膜
の要求は非常に強いものがある。
また、上塗塗膜、例えば自動車外板等に塗装された上
塗塗膜は走行中の砂やホコリ等との衝突又は洗浄ブラシ
等による摩擦等によってスリ傷がつき易く、外観低下の
原因の1つになっており、特に黒、紺、褐色などの濃彩
色塗膜においてスリ傷発生が非常に目立ち易く、上塗塗
膜の耐スリ傷性向上の要求は非常に強いものがある。
現在、熱硬化性上塗塗料としては、水酸基含有樹脂お
よびアミノ樹脂をバインダーとする塗料が広く用いられ
ているが、耐酸性および耐スリ傷性の両者を満足するも
のは得られていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、塗膜の耐候性、耐溶剤性、耐水性、機
械的性質及び塗膜外観を損なうことなく、耐酸性と耐ス
リ傷性の飛躍的向上を実現することを目的として、水酸
基含有樹脂およびアミノ樹脂系において、水酸基含有樹
脂のガラス転移点、分子量、組成などについて検討を行
なった。その結果、これらを変化させることによってあ
る程度の効果は認められるが、まだまだ不充分であっ
た。
そこで本発明者らは、ポリマーブレンドについて鋭意
研究の結果、水酸基含有樹脂とアミノ樹脂入との架橋点
以外に新たにシラノール基とシラノール基との反応、シ
ラノール基と水酸基との反応、エポキシ基とシラノール
基との反応、エポキシ基とカルボキシル基との反応によ
る耐酸性の良い架橋点を形成するポリオルガノシロキサ
ン(C)をブレンドすることにより塗膜の性能や外観を
損なうことなく大幅に耐酸性および耐スリ傷性の向上し
た塗膜が得られること、およびそれらの性能に加えて耐
水性や耐溶剤性の優れた塗膜が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記成分(A)、(B)および
(C)の合計量100重量部中、 アクリル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれた水酸
基含有樹脂(A)5〜90重量部、 アミノ樹脂(B)5〜50重量部、および 1分子中に平均2個以上のシラノール基と平均1個以上
のエポキシ基とを含有する数平均分子量500以上のポリ
オルガノシロキサン(C)1〜90重量部の割合で含有す
る樹脂組成物をバインダーとすることを特徴とする熱硬
化性塗料を提供するものである。
本発明塗料におけるバインダーは、必須成分として、
水酸基含有樹脂(A)、アミノ樹脂(B)および特定の
ポリオルガノシロキサン(C)を含有するものである。
本発明における水酸基含有樹脂(A)は、アクリル樹
脂およびポリエステル樹脂から選ばれた水酸基含有樹脂
であり、これらのうちの1種または2種以上の混合物で
あってもよい。
このアクリル樹脂としては、例えば、水酸基含有ビニ
ルモノマーとその他のビニルモノマーとの共重合体を挙
げることができる。水酸基含有ビニルモノマーとして
は、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
の如きアクリル酸またはメタクリル酸のC2〜C24ヒドロ
キシアルキルエステル;N−メチロールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチ
ルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルア
ミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−
ジヒドロキシエチルメタクリルアミドなどの如きアクリ
ル酸またはメタクリル酸のモノ−もしくはジ−C1〜C12
ヒドロキシアルキルアミドが挙げられる。その他のビニ
ルモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エ
チルアルリレート、プロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、iso−ブチルアクリレート、3−ペンチ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−ヘプチル
アクリレート、オクチルアクリレート、2−オクチルア
クリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルブチ
ルアクリレートなどのアクリル酸のC1〜24アルキルエ
ステル、およびメチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、iso−ブチルメタクリレート、ペンチルメタク
リレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメ
タクリレート、ステアリルメタクリレートなどのメタク
リル酸のC1〜24アルキルエステル及びアクリル酸、メ
タアクリル酸などのカルボキシル基含有ビニルモノマ
ー、さらにスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタ
アクリレートなどがあげられる。
これらのモノマーを共重合するには、従来公知の方法
が用いられ、重合法により有機溶剤溶液型又は、非水分
散液型にすることができ、いずれの形態のものも用いる
ことができる。又、該アクリル樹脂は、数平均分子量が
1000〜50000、好ましくは3000〜30000の範囲であること
が望ましい。
本発明において水酸基含有樹脂(A)となり得るポリ
エステル樹脂は、オイルフリーポリエステル樹脂および
アルキド樹脂のいずれをも包含するものであり、フタル
酸およびその酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸およびその酸無水物、ヘキサヒドロフタ
ル酸およびその酸無水物、コハク酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、セバシン酸、ブラシリン酸などの多塩基酸成分
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメタノ
ールなどのポリオール成分とを常法に従い縮合重合させ
たものが包含される。
上記縮合重合反応において末端封鎖剤として、例えば
安息香酸、p−t−ブチル安息香酸などを使用して分子
量を調節してもよい。又、上記酸成分およびポリオール
成分にさらに油脂を配合して反応させたり、上記酸成分
の一部としてヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマシ油
脂肪酸などの脂肪酸を使用して油変性したものも包含さ
れる。また1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど
の脂肪族ポリイソシアネートやε−カプロラクトンなど
で鎖延長して変性したものでもかまわない。
上記ポリエステル樹脂は、数平均分子量が800〜5000
0、好ましくは2000〜20000の範囲であることが望まし
い。
上記および前記水酸基含有樹脂(A)であるアクリル
樹脂およびポリエステル樹脂はいずれも架橋反応点とな
る水酸基を有していることが必要であり、これらの樹脂
の水酸基価は、20〜150、好ましくは30〜130の範囲内で
あることが適しており、酸価は50以下、好ましくは5〜
30であることが望ましい。
水酸基含有樹脂(A)としては、上記アクリル樹脂お
よびポリエステル樹脂のいずれであってもよいが、耐候
性の点からアクリル樹脂がより好ましい。
本発明において、(B)成分として用いられるアミノ
樹脂は架橋剤として作用するものであり、メラミン、尿
素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログア
ナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミ
ノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロー
ル化アミノ樹脂があげられる。アルデヒドとしては、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、ベンツアルデヒド等がある。また、このメチロー
ル化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化
したものも使用でき、エーテル化に用いられるアルコー
ルの例としてはメチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、2−エチ
ルブタノール、2−エチルヘキサノールなどがあげられ
る。アミノ樹脂としてはエーテル化度の高いメラミン、
すなわちトリアジン核1個当り、平均3個以上メチルエ
ーテル化されたメラミンやそのメトキシ基の一部を炭素
数2個以上のアルコールで置換したメラミン樹脂であっ
て、かつ平均縮合度約2以下で1核体の割合が約50重量
%以上である低分子量メラミンが耐スリ傷性の点から好
ましく、このものを用いるときは、例えばパラトルエン
スルホン酸のような常用の硬化触媒を添加するこのが好
ましい。
本発明において使用されるポリオルガノシロキサン
(C)は、1分子中に平均2個以上、好ましくは2〜10
個のシラノール基と平均1個以上、好ましくは1〜30個
のエポキシ基を有する数平均分子量500以上、好ましく
は1000〜50000のポリオルガノシロキサンである。
このポリオルガノシロキサンはラダー構造部分を有す
ることが好ましく、下記一般式(I)で示されるシラン
と一般式(II)で示されるエポキシ基含有シランとを加
水分解共縮合させることによって得ることができる。
R1 xSi(OR24-x …………(I) (上記式中、R1およびR2は同一又は異なっていてもよ
く、炭素数1〜13の炭化水素基を示し、xは1、2又は
3を表わす。) [上記式中、R3およびR4は同一又は異なっていてもよ
く、炭素数1〜13の炭化水素基を示し、yは1、2又は
3を示し、Gは下記式(III)又は(IV)で表わされる
基を示す。] [上記式(III)および(IV)において、R5は炭素数1
〜13の2価の炭化水素基を示し、R6は同一又は異なって
水素原子又はメチル基を示す。] 上記(I)および(II)式において、R1、R2、R3およ
びR4としては、それぞれ、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、
フェネチル基などが挙げられる。
共縮合反応における(I)式のシランと(II)式のシ
ランとの配合比率は特に限定されるものではないが、通
常、(I)式のシラン:(II)式のシランは95:5〜10:9
0(重量比)の範囲であり、また、配合するシラン中、
(I)式におけるxが1のシランと、(II)式における
yが1のシランとの和が30重量%以上であることが好ま
しく、80重量%以上であることがより好ましい。
(I)式のシランの代表例としては、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブ
チルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシ
シラン、フェネチルトリメトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニ
ルジエトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、
ジイソブチルジプロポキシラン、トリメチルトキシシラ
ンなどが挙げられる。
(II)式のシランの代表例としては、γ−グリシドオ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシ
プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン
などが挙げられる。
(I)式及び(II)式のシラン加水分解共縮合反応
は、これらのシラン化合物を必要に応じて水溶性溶媒
(例えばアルコール系溶媒、セロソルブ系溶媒など)と
混合し、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸あるいは、ギ
酸、酢酸等の有機酸などの触媒および水の存在下で、好
ましくはpH6以下にて、20℃〜100℃程度で30分〜20時間
程度撹拌下に加水分解と縮合反応を進行せしめることに
よって行なわれる。
ポリオルガノシロキサンの分子量は、使用する水の
量、触媒の種類・量、反応温度および反応時間などによ
って適宜調整できる。
ポリオルガノシロキサン1分子中のシラノール基の数
が平均2個未満の場合、架橋が不十分となり、得られる
塗膜の耐酸性、耐スリ傷性が劣り、また1分子中のエポ
キシ基の数が平均1個未満の場合、ノンサンドリコート
性や耐スリ傷性の低下がみられ好ましくない。
また、ポリオルガノシロキサンの数平均分子量が500
未満では塗膜の耐酸性が十分でなくなる。耐酸性の点か
ら数平均分子量が1000以上であることがより好ましい。
本発明において、バインダーとなる水酸基含有樹脂
(A)、アミノ樹脂(B)及びポリオルガノシロキサン
(C)の配合割合は、該3成分の合計量(樹脂固形分)
100重量部に基づいて、水酸基含有樹脂5〜90重量部、
好ましくは30〜60重量部、アミノ樹脂5〜50重量部、好
ましくは10〜40重量部、硬化性樹脂(C)1〜90重量
部、好ましくは5〜60重量部、更に好ましくは10〜40重
量部である。
水酸基含有樹脂(A)の配合量が5重量部未満では下
地に対する密着性が低下し、一方、90重量部を超えた場
合、得られる塗膜の耐スリ傷性、耐酸性が劣る。アミノ
樹脂(B)の配合割合が5重量部未満では、水酸基含有
樹脂(A)の架橋密着度が小さく耐水性、耐スリ傷性が
著しく損なわれ、50重量部を超えて配合すると、機械的
性質及び下地に対する密着性が劣るなどの問題が生ず
る。また、ポリオルガノシロキサン(C)の配合割合が
1重量部未満では補助架橋の効果が小さく、塗膜の耐酸
性、耐スリ傷性の向上がはかれなくなり、一方、90重量
部を超えた場合、下地に対する密着性が劣るなどの問題
が生ずる。
本発明の熱硬化性塗料は、上記(A)、(B)および
(C)成分を必須成分とするバインダー以外に、必要に
応じて有機溶剤;顔料;紫外線吸収剤、塗面調整剤、硬
化触媒、顔料分散剤等の添加剤などを含有してもよい。
上記有機溶剤としては、例えばキシレン、トルエン等
の芳香族炭化水素系;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル等のエステル系;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン系;エチレングリコール、セロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、セロソルブセテート等のエーテル系等が
挙げられる。該有機溶剤は1種もしくは2種以上混合し
て使用できる。また、硬化性の点からは沸点が150℃程
度以下のものが好ましいが、これに限定されるものでは
ない。
本発明塗料中に含有してもよい顔料としては、例えば
有機顔料(例えばキナクリドンレッド等のキナクリドン
系、ピグメントレッド等のアゾ系、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系
等)、無機顔料(例えば酸化チタン、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム、バリタ、クレー、シリカ等)、炭素系顔
料(カーボンブラック)、鱗片状メタリック粉末(例え
ばアルミニウム、雲母状酸化鉄、ステンレススチール
等)、防錆顔料(例えばベンガラ、ストロンチウムクロ
メート等)が使用できる。
本発明塗料は、金属(例えば鋼板、表面処理鋼板
等)、プラスチック等被塗物素材に直接又は被塗物素材
にプライマーもしくはプライマー/中塗りを施した塗膜
面に塗布できる。また自動車用塗料の上塗として使用す
る場合には、例えば2コート1ベーク、2コート2ベー
ク等の上塗エナメル塗料及びトップコート用クリヤー塗
料;1コート1ベーク等のソリッドカラー塗料として使用
できる。
自動車上塗用塗料として使用する場合における本発明
組成物の塗装方法について例示すると、例えば本発明塗
料を12〜30秒程度(フォードカップNo.4、20℃)の塗装
粘度に調整したのち、静電塗装(ベル型、REA型等)、
エアースプレー塗装等の手段により、乾燥膜厚で10〜60
μ程度に塗装することにより実施でき、焼付条件として
は、約120〜約180℃の温度で、10〜30分間程度が適当で
ある。
(作用および発明の効果) 本発明組成物は、バインダー成分として、シラノール
基とエポキシ基との両者を1分子中に有するポリオルガ
ノシロキサン(C)を含有しており、加熱によってシラ
ノール基とシラノール基との反応、シラノール基と水酸
基との反応、エポキシ基とシラノール基との反応、エポ
キシ基とカルボキシル基との反応によって、強固かつ密
で、しかも耐加水分解性に優れた架橋構造を形成するた
め、大幅に耐酸性および耐スリ傷性を向上でき、しかも
耐水性、耐溶剤性の優れた塗膜が得られるものと考えら
れる。また、バインダーの成分(A)、(B)、(C)
の配合量を特定の範囲内とすることによって、塗膜の耐
候性、機械的性質及び膜外観などを損なうことのないよ
うにできたものである。
(実施例) 以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
なお、以下、「部」及び「%」は、それぞれ「重量
部」及び「重量%」を意味する。
製造例1 キシロール85部、n−ブタノール15部の有機溶剤中で
スチレン30部、n−ブチルメタクリレート40部、2−エ
チルエキシルアクリレート10部、2−ヒドロキシエチル
アクリレート18部、アクリル酸2部のモノマーを反応さ
せて、樹脂固形分50%、ガードナー泡粘度(25℃)Jの
水酸基含有アクリル系樹脂溶液(A−1)を得た。得ら
れた樹脂は数平均分子量6600であった。
製造例2 キシロール85部、n−ブタノール15部の有機溶剤中で
スチレン30部、n−ブチルメタクリレート30部、2−エ
チルヘキシルアクリレート15部、2−ヒドロキシエチル
アクリレート25部のモノマーを反応させて、樹脂固形分
50%、ガードナー泡粘度(25℃)Bの水酸基含有アクリ
ル系樹脂溶液(A−2)を得た。得られた樹脂は数平均
分子量5000であった。
製造例3 イソフタル酸0.29モル、フタル酸0.23モル、ヘキサヒ
ドロフタル酸0.43モル、トリメチロールプロパン0.4モ
ル、ネオペンチルグリコール0.6モル、ヤシ油脂肪酸0.1
モルを反応容器に加え200〜230℃で縮合重合により酸価
8、水酸基価72のヤシ油変性ポリエステル樹脂を得た。
該ポリエステル樹脂100部にキシレン43部を加え、樹脂
固形分60%の樹脂溶液(A−3)を得た。この樹脂溶液
の粘度はY-(25℃、ガードナー気泡粘度)であった。
製造例4 を混合し、60℃で15時間反応後、減圧によってメタノー
ルを除去し、酢酸ブチルを添加して固形分50%、ガード
ナー粘度(25℃)Gのポリオルガノシロキサン液C−1
を得た。得られたポリオルガノシロキサンは数平均分子
量約2000であり、1分子当り、平均10個のシラノール基
と平均7個のエポキシ基を有していた。
製造例5 を混合し、60℃で10時間反応後、減圧によってメタノー
ルを除去し、キシロールを添加して固形分50%、ガード
ナー粘度(25℃)DEのポリオルガノシロキサン液C−2
を得た。得られたポリオルガノシロキサンは数平均分子
量約8000であり、1分子当り、平均6個のシラノール基
と平均20個のエポキシ基を有していた。
実施例1 製造例1で得た樹脂溶液(A−1)100部(固形分量
で50部)、ユーバン20SE(注1)33.3部(固形分量で20
部)、製造例4で得た樹脂溶液(C−1)60部(固形分
量で30部)およびレイボー#3(注2)1部の混合物を
撹拌し、ついでスワゾール1000(注3)を加えて塗料粘
度25秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して試験に供
した。
(注1)ユーバン20SE…三井東圧化学(株)製、固形分
約60%のブチルエーテル化メラミン樹脂溶液、商品名。
(注2)レイボー#3…レイボーケミカル(株)製、有
効成分約1%のシリコン系表面調整剤液、商品名。
(注3)スワゾール1000…コスモ石油(株)製、石油系
芳香族溶剤、商品名。
実施例2〜3および比較例1〜3 粘調前の混合物の配合を表−1に示したとおりとする
以外は実施例1と同様に行ない、それぞれ、塗料粘度25
秒(フォードカップ#4/25℃)に調整し試験に供した。
なお、表−1中における実施例及び比較例の配合割合
は、固形分量又は有効性分量に換算した量(部)であ
る。
表−1中の(注)は下記のとおりである。
(注4)サイメル303…三井サイアナミド(株)製、固
形分約100%のヘキサメトキシメチロールメラミン、商
品名。
(注5)ネイキュア5225…米国、キング インダストリ
イズ社製、有効成分約25%のドデシルベンゼンスルフォ
ン酸アミン中和物、商品名。
(塗膜作成条件) 前記実施例及び比較例の粘調した塗料を用いて、塗装
及び硬化塗膜の作成を行なった。
リン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上
にエポキシ系カチオン電着塗料を乾燥塗膜約20μとなる
ように電着塗装し、焼付けた電着塗膜上に自動車中塗り
サーフェーサーを乾燥塗膜厚約20μmとなるように塗装
焼付けした後、#400のサンドペーパーで水研ぎし、水
切り乾燥し、ついで石油ベンジンで脱脂し試験用の素材
とした。
この素材上にマジクロンベースコートHM−22(関西ペ
イント社製、メタリック塗料、商品名)をエアースプレ
ーガンF5(明治機械製作所製、商品名)を用いて硬化膜
厚で約15μmとなるように塗装し、室温で約3分間放置
後、実施例1〜3及び比較例1〜3の粘調した塗料を、
前記エアースプレーガンF5を用いて硬化膜厚で約40μm
の厚さになるよう塗装した後、約10分間室温に放置セッ
ティングした。次いで、このものを電気熱風乾燥機で14
0℃30分間加熱硬化せしめた。
得られたそれぞれの焼付塗板について種々の試験を行
なった。その試験結果を表−1に示す。
表−1における試験は下記試験方法に従って行なっ
た。
試験方法 塗膜外観 :塗膜の仕上り外観をツヤ感、肉持感から次
の基準で評価した。
60゜光沢 :60゜で鏡面反射率を測定した。
鉛筆硬度 :JIS K 5400による鉛筆引っ掻き値を表示
した。
耐 酸 性:40%硫酸溶液に、試験塗膜を1/2浸漬し、50
℃で5時間放置した後、水洗いし塗面を観察し次の基準
で評価した。
◎:全く変化のないもの ○:塗面に異常はないが、浸漬部と非浸漬部の境界
にわずかに段差が認められるもの ×:塗面が白化したもの 耐 水 性:40℃の温水に240時間浸漬した後、水洗し塗
面を観察し次の基準で評価した。
耐溶剤性 :キシロールを浸みこませたガーゼで、塗面
を10回払拭した後、塗面を観察し、次の基準で評価し
た。
耐スリ傷性:ルーフに試験用塗板を貼りつけた自動車を
洗車機で20回洗車した後の該塗板の塗面状態を観察し
た。洗車機はヤスイ産業製「PO 20 FWRC」を用いた。
評価基準は次のとおりである。
◎:目視観察で殆んどスリ傷が見つからず、合格 ○:少しスリ傷が見つかるが、その程度は極く軽微
である。
×:目視観察ではっきりとスリ傷が目立ち、不合格 ××:目視観察ではっきりと著しいスリ傷が判り不
合格 ゲル分率 :140℃で30分間焼付けて得た遊離のクリヤフ
ィルムを、300メッシュのステンレススチール製の網状
容器に入れソックスレー抽出器でアセトン/メタノール
=1/1溶媒を用いて6時間抽出させた後、次式に従って
ゲル分率の算出を行なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 167/02 C09D 167/02 183/04 183/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 133/00,167/00 C09D 161/00,183/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)、(B)および(C)の合
    計量100重量部中、アクリル樹脂およびポリエステル樹
    脂から選ばれた水酸基含有樹脂(A)5〜90重量部、 アミノ樹脂(B)5〜50重量部、および 1分子中に平均2個以上のシラノール基と平均1個以上
    のエポキシ基とを有する数平均分子量500以上のポリオ
    ルガノシロキサン(C)1〜90重量部の割合で含有する
    樹脂組成物をバインダーとすることを特徴とする熱硬化
    性塗料。
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