JP3012276U - 位置決め金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 鋼製矢板１の肉厚と略同一の間隔を備えるよ
うに鉄板を逆Ｕ字型に折り曲げた係止部材９の頂部にナ
ットを固定し、該ナットに長ボルト８を螺合した位置決
め金具。 【効果】 コンクリート笠置ブロックの位置決めを簡単
に行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、河川や海岸の鋼製矢板の護岸においては、施工後の鋼製矢板の上端 面等が景観を損なうため、これを仕上げるためのコンクリート笠置ブロックによ る鋼製矢板の上端面補修護岸工法に使用して、コンクリート笠置ブロックの位置 決めを行う位置決め金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の、河川や海岸の鋼製矢板の護岸においては、施工後の鋼製矢板の上端 面等が不安定で、強度上問題があり、かつ、景観を損なうため、現場打ちコンク リートで鋼製矢板の上部端面を包み込んで補強し、景観の向上を図ることが実施 されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記の従来技術における、河川や海岸の鋼製矢板の護岸技術は 、現場打ちコンクリートで鋼製矢板の上部端面を包み込んで補強し、景観の向上 を図る事が実施されていたので、コンクリート笠置ブロックの位置を決めるため の位置決め金具は必要なかった。 ところが、鋼製矢板の上端面を補修仕上げするために、現場打ちコンクリート を注入する場合は、先ず型枠を製作しなければならない。この型枠の製作を無く すために、コ字型のコンクリート笠置ブロックを開口側を下に向くように伏せて 並設する鋼製矢板の上端面補修護岸工法を本考案者は考えた。 ところが、このコンクリート笠置ブロックを設置した際の位置決めが大変であ るという問題が起った。

【０００４】 本考案は、この事情に鑑み、鋼製矢板の上端面を補修する上でコ字型のコンク リート笠置ブロックを伏せて並設する際、鋼製矢板との間隔調整をするための位 置決めを行う位置決め金具を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記課題を解決するために、鋼製矢板の肉厚と略同一の間隔を備え るように鉄板を逆Ｕ字型に折り曲げ、頂部にナットを固定し、該ナットに長ボル トを螺合したことを特徴とする位置決め金具という技術手段を採用した。

【０００６】

【作用】

本考案は、以上の技術手段を採用した結果、逆Ｕ字型に折り曲げた部分を鋼製 矢板の水路側の上端面に係合し、長ボルトを回転させて、突出量を調整し、鋼製 矢板の上端面にかぶせた伏せコ字型のコンクリート笠置ブロックを長ボルトに当 たるまで岸側に引き寄せて位置決めすることを可能にした。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を添付図面で詳細に説明する。 先ず、本考案のコンクリート製笠置ブロックを利用しての護岸工法を図１によ って説明すると次のようになる。 先ず最初は、水路側の鋼製矢板の前面に所定寸法の棚板６を架装するために、 所定の高さに水糸を張り、水糸に合わせてブロック底部受け部材５を鋼製矢板１ に溶接する。

【０００８】 次いでブロック底部受け部材５間に棚板６を載置し、この棚板６の上に底板材 ２を載置する。 底板材２の先端部は鋼製矢板１の凹部に設けた底板受け片１２の上に載置され る。 水路側底板材２の上には、生コンクリートの洩れ止めのパッキン材１０が設け られている。 鋼製矢板１の水路側上端部には被せられるコンクリート笠置ブロック７との間 隔をきめる位置決め金具１１がはめ込まれる。この位置決め金具１１について、 図２に示す一実施例に基づいて詳細に説明する。 鋼鉄板製で逆Ｕ字型に折り曲げた係止部材９と、この係止部材９の頂部にナッ トを固設し、このナットに長ボルト８を螺合して、突出量を調節して位置決めす るものである。 次にコンクリート笠置ブロック７が、底板材２の上に載置され、位置決め金具 １１に当るまで岸側に引き寄せられる。

【０００９】 鋼製矢板１の背面側は、従来工法と同様に、ブロック底部受け部材５の高さま で埋め戻して填圧し、岸側の鋼製矢板１のコンクリート笠置ブロック７の底部相 当位置に適宜本数の鉄筋１３を水平に溶接してあり、鉄筋１３の上部に油紙１４ を敷いたあと、伏せコ字型のコンクリート笠置ブロック７をトラッククレーン等 で吊り上げて鋼製矢板１の上方から、鋼製矢板１にかぶせる様に降ろせば、コン クリート笠置ブロック７の前面側は、パッキン材１０を介して棚板６の上に載り 、背面側は填圧した土の上の鉄筋１３に置かれる事になる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、以上の構成を採用した結果、次のような効果を得ることができる。 （１）コンクリート笠置ブロックの位置決めを簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例であるコンクリート笠置ブロ
ックによる工法の説明側面図である。

【図２】本考案の１実施例である位置決め金具を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１‥‥鋼製矢板 ２‥‥底板材 ５‥‥ブロック底部受け部材 ６‥‥棚板 ７‥‥笠置ブロック ８‥‥長ボル
ト ９‥‥係止部材 １０‥‥パッキ
ン材 １１‥‥位置決め金具 １２‥‥底板
受け片 １３‥‥鉄筋 １４‥‥油紙

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼製矢板の肉厚と略同一の間隔を備える
   ように鉄板を逆Ｕ字型に折り曲げ、頂部にナットを固定
   し、該ナットに長ボルトを螺合したとこを特徴とする位
   置決め金具。