JP3010885U - 定期券 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定期券が適正使用者以外の者によって不正に
使用され難くする。 【構成】 乗車区間と有効期間と使用者が特定されてい
る定期券であり、その定期券表面に前記使用者が指定す
る図柄が表示されている。 【効果】 定期券が使用者の個性を発揮したものとなる
結果、借用して不正に使用することに対する抑止力が発
生する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、乗車区間と有効期間と使用者が特定されている乗車券、すなわち定 期券に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年改札の自動化ないし無人化が普及するにつれて定期券も改善され、乗車区 間や有効期間等の情報が電子化された状態で記憶されるようになっている。この ためにこれらの電子化情報が自動改札機で読み取り可能となっており、乗車区間 と有効期間に関する限り、不正使用が効果的に防止できるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、使用者に関する不正使用の防止策についてはさほど有効な手段 がいまだ提案されていない。一部地方自治体の公共輸送機関では、例えば敬老パ スと称される定期券の使用時には、自動改札機にその旨の表示がなされるように して、敬老パスが不正に使用されることに抑止力を働かせる試みがなされている が、例えば通勤用定期についての不正使用には有効な手段がいまだ存在していな い。 そこで本考案は定期券を改善しておのずと使用者に関する不正使用が抑制され るようにすることを解決すべき課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段と作用】

本考案の一つの態様に係わる定期券は、その定期券の表面に使用者が指定する 図柄が表示されていることを特徴とする。ここで使用者が指定する図柄は、使用 者の趣味、嗜好に対応して任意に指定することのできる図柄であり、例えば思い 出の記念写真、風景写真、人物写真あるいは寄せ書き、座右の銘等が典型的であ る。

【０００５】 さて使用者が自ら指定した図柄が定期券に表示されていると、その定期券は、 図柄を指定した者以外の者にとって使用しずらく、またその図柄を指定した者に とっても他人に使用させることに対して抑制力が働く。このために不正使用に対 する抑制力が効果的に作用することになる。 またその定期券に、適正使用者が指定する写真が表示ないし印刷されていると 、その写真のもつ写実的効果によって前記抑制力が一層増大する。

【０００６】 なお前記の定期券は、その定期券表面に使用者が指定する図柄を表示するため の領域が確保されている定期券によっても作成することができる。この領域に対 して使用者の指定する写真等の図柄が表示されることから、使用者の一人一人に ついて異なる態様の図柄が表示された定期券、すなわち使用者の個性が発揮され た定期券となる。この結果、不正使用者には極めて使用し難い定期券となる。

【０００７】 また本考案の他の一つの態様に係わる定期券では、その定期券の表面に使用者 の属する団体が指定する図柄が表示される。ここでその使用者の属する団体とは 、通学する学校、通勤する企業、法人、工場等であり、これらの団体が指定する 図柄が定期券に表示されていると、その団体に属しない者による不正使用が効果 的に抑制される。なお団体の所在地と乗車区間は通常関連しており、団体の指定 する図柄によって乗車区間に関する不正使用に対しても抑制力が発生する。

【０００８】

【実施例】

図１は第１実施例を示し、この実施例は使用者の属する団体が指定する図柄が 定期券の表面全域に、すなわち定期券の表面の背景として印刷されている例を示 している。ここで団体が指定する図柄とは、例えば学生用の定期であれば、その 学生の属する学校の校舎写真、校章等のその団体が任意に指定する図柄であり、 通勤用の定期であれば、その者の属する企業、法人、工場等の風景写真、シンボ ルマーク等の図柄が典型的である。これらは予め定期券用用紙に図柄を印刷して 用意しておくことができる。

【０００９】 さてこのような図柄が定期券表面に表示されていると、その団体に属しない者 が借用して使用するといった不正使用に対して抑止力が働き、おのずと使用者に 関する不正使用が抑制される。また団体所在地と乗車区間は密接に関連しており 、表面に表示されている図柄によって乗車区間に関する不正使用もおのずと抑制 される。

【００１０】 図２から図４は、使用者の指定する図柄が表示される例を示しており、特に図 ２の例は、図柄を表示するためにそのための領域が確保されている定期券の例を 示している。近年印刷技術が進み、各自が持参ないし指定する写真等の図柄を定 められた領域に容易に印刷できるようになっている。そこで図２に示す定期券を 用いると、前記の印刷サービスを利用することによって、容易に使用者の指定す る図柄が表示された定期券が完成する。

【００１１】 図３と図４は、定期券の発行段階において使用者の指定する図柄が定期券表面 に表示されて発行される例を示し、図３と図４のように、使用者の個性によって そのレイアウトが選択可能な例を示している。この定期券は、現在使用されてい る定期券発券機に写真から印刷する印刷機を付設することで発行される。

【００１２】

【考案の効果】

この考案に係わる定期券は、使用者ないし使用者の属する団体の指定する図柄 が表面に表示されており、使用者の個性が強く反映されている結果、適正使用者 以外の者の使用に対して強い抑止力が働き、不正使用が効果的に防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の定期券表面を模式的に示す図

【図２】第２実施例の定期券表面を模式的に示す図

【図３】第３実施例の定期券表面を模式的に示す図

【図４】第４実施例の定期券表面を模式的に示す図

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗車区間と有効期間と使用者が特定され
   ている定期券であり、その定期券表面に前記使用者が指
   定する図柄が表示されていることを特徴とする定期券。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の定期券において、その
   定期券表面に表示する図柄が使用者の指定する写真であ
   ることを特徴とする定期券。
3. 【請求項３】 乗車区間と有効期間と使用者が特定され
   ている定期券であり、その定期券表面に前記使用者が指
   定する図柄を表示するための領域が確保されていること
   を特徴とする定期券。
4. 【請求項４】 乗車区間と有効期間と使用者が特定され
   ている定期券であり、その定期券表面に前記使用者の属
   する団体が指定する図柄が表示されていることを特徴と
   する定期券。