JP3010788U - メガネフレーム用ツル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メガネを長時間着用しても痛みを感じたり、
疲れたりすることなく、また多少の運動を行っても位置
ズレしないようにしたメガネフレーム用ツルの提供。 【構成】 柔軟性のあるチューブをツル芯に挿通したも
のであり、チューブはツル芯の基部にその開口を嵌着し
て取着し、ツル芯とチューブ間には僅かな隙間を残し、
したがってチューブは撓み変形し、また捩り変形する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はメガネフレームの金属製ツル又は弾力性のある樹脂製ツルであって、 耳にフィットし易く柔軟性のあるチューブ製モダンを挿着したツルに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

メガネフレームにはそのフロント部に鼻当てパットを取着し、またツルを備え ている。したがって、フロントを鼻当てパットにて支持するとともに、ツルを耳 に掛けてメガネを着用する訳であるが、ツル先端には肌当りを良好ならしむため に樹脂製のモダンを挿着している。ところが、従来のモダンは樹脂製であるため 比較的硬く、また表面（肌当り面）が滑らかであるために、メガネを長時間着用 しているならば痛みを感じるとともに、該モダンが滑って位置ズレする。

【０００３】 したがって、該モダンの滑りを防止するためにモダン表面に小さい凸部を多数 形成したものも知られているが、これら凸部は肌に食い込んで滑りを防止する反 面、肌に食い込むことで上記痛みを助長することになってしまう。したがって、 滑り防止用として硬質表面の凹凸化は決して好ましい方法とは言えない。メガネ フレームを安定して着用するためにツル先端に設けているモダンの役割は大きく 、また長時間にわたってメガネを着用しても痛みを感じないモダンが望まれる。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来のメガネフレームツルには上記のごとき問題がある。本考案 が解決しようとする課題はこれら問題点であって、耳にフィットして滑ることな く、また長時間着用しても痛みを感じないメガネフレームのツルを提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のツル先端の芯に挿着されるモダンは、従来の硬質樹脂で構成するので はなく、柔軟性のある細いチューブを挿着して構成する。ツルの芯は一段と細く し、該チューブはその中心孔が貫通してはおらず、該チューブ先端の中心孔は更 に小さくなってツル芯先端に嵌着している。又、反対側の開口はツル芯の基部に 嵌着し、該チューブは抜けないようになっている。ここで、ツル芯先端が嵌着す る嵌着孔を持たない場合もある。

【０００６】 柔軟性のあるチューブをこのように挿着することで、該チューブは入口の開口 側と先端側がツル芯に嵌着して止着状態となり、芯から抜けることがないように 取着される。そして、挿着された該チューブは両端を除いてツル芯との間には空 間が形成され、該空間の範囲内で撓み変形し、特に捩じれ変形することが出来る 。ツル芯を嵌着する嵌着孔を持たない場合には該捩り変形は更に大きくなる。以 下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係るメガネフレームのツルを示す実施例である。同図の１はツ ル芯を、２はチューブを表し、該チューブ２はツル芯１に挿着されている。ツル は改めて説明するまでもなく、フロントフレームのヨロイに蝶番を介して連結し 、折り畳み出来る構造となっている。同図に示すごとく、ツル先端部は耳に掛か るように湾曲してモダン部を形成し、上記チューブ２がモダンに相当する。ここ で、ツル並びにツル芯１は金属製であったり、弾性に富む樹脂製であったりする 。

【０００８】 チューブ２はゴム等の柔軟性の高い材質が用いられ、中心孔３は貫通しておら ず、先端側は閉鎖されている。逆に、反対側は開口し、該開口４からツル芯１に 挿通して取着される。図２はチューブ２の断面を示した具体例であるが、上記中 心孔３の底となる先端側には、より小径の嵌着孔５が形成されている。このチュ ーブ２にツル芯１が挿通した状態が前記図１であり、チューブ２はツル芯１の基 部６に開口４が嵌着するとともに先端７が嵌着孔５に嵌着する。

【０００９】 従って、柔軟性のあるチューブ２はツル芯１に取着され、基部６には接着剤を 介して開口を固着することもある。ここで、上記中心孔３の内径はツル芯１の外 径よりも大きい為に、僅かな空間８が形成され、チューブ２はこの空間８の範囲 内で撓み変形することが出来る。図３は図１のＡ−Ａ断面拡大図であり、通常は チューブ２と同心を成してツル芯１が位置することになる。

【００１０】 しかし、メガネを着用した場合、チューブ２の外表面に外圧が作用するならば 、チューブ２は撓み変形する。しかも、ツル芯１とチューブ２間は僅かな空間が 残されている為に、該チューブ２は捩り変形することが出来、特に先端が嵌着さ れていないフリーな状態にある場合には捩り変形量は大きい。上記空間８の大き さは特に限定せず、該チューブ２に捩りを与えるには極僅かな空間であっても可 能であるが、撓み変形を与えるにはある程度の大きさが必要である。

【００１１】 本考案のチューブ２は柔軟性のある材質が適している訳であり、例えば変形ポ リエステルエラストマーを用いることが出来る。単に、柔軟性がある材質である ならば大きな制約は受けないが、メガネツルのモダンとして使用するには耐薬品 性、耐候性等が必要であり、外観に悪影響を及ぼす材質ではいけない。上記材質 は油脂類、酸類、塩基類、アミノ酸、グリコール類のような極性有機溶媒に対し て優れた抵抗性を持ち、又耐熱老化性、耐候性、耐オゾン性はゴムよりも優れ、 一方、食品衛生法の規格に合格した材質である。更に、染色や転写も可能であり 、成形品の表面にはシルク印刷を行うことも出来る。

【００１２】 メガネは毎日着用する為に、汗等で変色したり、悪臭を発するようではならず 、常に安定した性質を持続することが要求され、しかも、外観を装飾する場合が ある為に、シルク印刷が可能であることは有用である。鼻当てパットとして多用 しているシリコンは汗を吸収して臭いを発生し、又表面が劣化してニチャ付くよ うになる為に好ましい材質ではない。以上述べたように、本考案のメガネツルは ツル先端の芯に柔軟性のあるチューブを挿着したものであり、次のような効果を 得ることが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のメガネフレーム用ツルは、その先端のツル芯に取着するモダンとして 柔軟性のあるチューブを挿着している為に、肌当たりがよく、長時間メガネを着 用しても痛みを感じることはない。又、該チューブはツル芯との間に空間を形成 しており、その為にクッション性が高く、肌当たりは一段と向上する。更に、チ ューブはツル芯との間の空間では、単に撓み変形して肌になじむのみならず、チ ューブは捩り変形することが出来る。このことは、撓み変形に加えてクッション 性や肌とのなじみ度において大きな要素である。

【図面の簡単な説明】

【図１】メガネフレームのツルを示す。

【図２】本考案のツル先端に挿着するチューブ断面を示
す実施例。

【図３】図１のＡ−Ａ断面拡大図。

【符号の説明】

１ ツル芯 ２ チューブ ３ 中心孔 ４ 開口 ５ 嵌着孔 ６ 基部 ７ 先端 ８ 空間

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メガネフレームのツルにおいて、ツル先
   端側のツル芯には柔軟性のあるチューブを挿着し、チュ
   ーブは上記ツル芯の外径よりも大きな中心孔を有し、該
   中心孔は貫通せず先端にツル芯が嵌着する嵌着孔を有
   し、反対側には開口を形成し、該チューブの開口部をツ
   ル芯の基部に嵌着し、ツル芯を上記中心孔に挿入し、中
   心孔とツル芯間には僅かな隙間を残するとともに、ツル
   先端を上記嵌着孔に嵌着して取着したことを特徴とする
   メガネフレーム用ツル。
2. 【請求項２】 メガネフレームのツルにおいて、ツル先
   端側のツル芯には柔軟性のあるチューブを挿着し、チュ
   ーブは上記ツル芯の外径よりも大きな中心孔を有し、該
   中心孔は貫通せずに先端を閉じ、反対側には開口を形成
   し、該チューブの開口部をツル芯の基部に嵌着し、ツル
   芯を上記チューブの中心孔に挿入し、中心孔とツル芯間
   には僅かな隙間を残して取着したことを特徴とするメガ
   ネフレーム用ツル。