JP3009607U - 状態設定用回路装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 システム制御回路の出力ポートや入力ポート
を効率的に使用することのできる状態設定用回路装置を
提供する。 【構成】 システム制御回路１の初期設定の内容に対応
した電圧レベルを発生させる電圧レベル生成回路Ｒ１，
Ｒ２と、該電圧レベル生成回路により発生させた電圧レ
ベルに応じて設定される前記初期設定の内容を前記電圧
レベルを基に識別する識別手段ＴＬとを備えた状態設定
用回路装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、システム制御回路であるマイクロコンピュータの初期設定を行う ための状態設定用回路装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、システム制御回路であるマイクロコンピュータの初期設定を行うため の従来の状態設定用回路装置の構成を示す回路図である。図において１はマイク ロコンピュータ、２はダイオードマトリクス回路である。このダイオードマトリ クス回路２は行線と列線の交点位置の夫々に必要に応じてダイオード２ａ，２ｂ ，２ｃ，２ｄを接続することでマイクロコンピュータの初期設定を行う回路であ り、列線に出力したパルス信号と、そのパルス信号が出力されたときにダイオー ドマトリクス回路２のダイオードの接続状態に応じて前記行線に出力されるパル ス信号との関係から、前記行線と前記列線の交点の数だけの夫々異なった初期設 定を行うことを可能にする。ＯＰ１とＯＰ２とは初期設定用のダイオードマトリ クス回路２へそれぞれ所定の時間差をつけて供給するパルス信号の出力ポート、 ＩＰ１とＩＰ２とはダイオードマトリクス回路２における初期設定の状態に応じ て出力されるパルス信号を取り込むための入力ポートである。ダイオードマトリ ックス回路２に接続されるダイオード２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄの有無により４項 目の機能の有無を判別し、それに対応した初期設定を行える。その一例として図 ４にタイマ機能、ビデオ機能、Ｓ・ＭＰＸ機能、ビデオミュート機能の有無をそ れぞれダイオート２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄの有無で判別できることを示した。 すなわち、先ず出力ポートＯＰ１に‘Ｈ’レベルのパルス信号を送り入力ポー トＩＰ１，ＥＰ２の信号レベルを検出してそれぞれのダイオード２ａ，２ｃの有 無を調べ、次に出力ポートＯＰ２により同様に入力ポートＩＰ１，ＩＰ２により ダイオード２ｂ，２ｄの有無を調べて、それぞれの機能の有無を判別し、その設 定状態を知る。 ＯＰ８，ＯＰ９，ＯＰ１０，ＯＰ１１，ＯＰ１２は出力ポートであり、ダイオ ードマトリクス回路２において設定されている初期設定の状態に応じた制御信号 が出力される。

【０００３】 この状態設定用回路装置では、行線２本と列線２本との交点の数だけの初期設 定を行うことができ合計４種類の初期設定が可能である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の状態設定用回路装置は以上のように構成されているので、複数の初期設 定を行うためには行線と列線との交点位置に接続するダイオードが必要であり、 また行線の本数に応じた出力ポート端子を要し、また列線の本数に応じた入力ポ ート端子を要し、初期設定を行うためにダイオードマトリクス回路２に接続する 出力ポート端子や入力ポート端子により本来の制御信号の入出力に使用するポー ト端子が制約されてしまう問題点があった。

【０００５】 本考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、システム制御 回路であるマイクロコンピュータの出力ポートや入力ポートを効率的に使用する ことのできる状態設定用回路装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る状態設定用回路装置は、システム制御回路の初期設定の内容に対 応した電圧レベルを発生させる電圧レベル生成回路と、該電圧レベル生成回路に より発生させた電圧レベルに応じて設定される前記初期設定の内容を前記電圧レ ベルを基に識別する識別手段とを備えたことを特徴とする。 また、前記電圧レベル生成回路は所定電圧を直列に接続した抵抗器によって分 圧する構成であることを特徴とする。 また、前記識別手段は前記電圧レベル生成回路で生成した電圧レベルをＡ／Ｄ 変換し、メモリに記憶された初期設定内容とデジタル値との対応表により前記Ａ ／Ｄ変換したデジタル値に対応した初期設定内容を識別することを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案における状態設定用回路装置は、システム制御回路の初期設定の内容に 対応した電圧レベルを発生させ、この電圧レベルに応じ初期設定の内容を判別し て初期設定を行う。よって、ダイオードマトリクス回路を不要にして、さらに初 期設定に要するポートを前記電圧レベルを取り込むための１つの入力ポートのみ にすることで出力ポートや入力ポートの数を大幅に減らす。 また、電圧レベル生成回路は所定電圧を直列抵抗器で分圧して初期設定内容に 対応する電圧レベルを生成する。 また、識別手段は前記電圧レベルをＡ／Ｄ変換し、メモリ内の初期設定内容と デジタル値との対応表により、前記Ａ／Ｄ変換したデジタル値に対応する初期設 定内容を識別する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図について説明する。図１は、本実施例の状態設定 用回路装置の回路図であり、図３と同一または相当の部分については同一の符号 を付し説明を省略する。図１において、Ｒ１とＲ２とは直列接続された抵抗であ り、抵抗Ｒ１の一端は電源ラインＶＤＤに接続され、抵抗Ｒ２の一端はグランド に接続されている。この抵抗Ｒ１と抵抗Ｒ２は固定抵抗あるいは可変抵抗いずれ でもよい。システム制御回路であるマイクロコンピュータ１には、図２に示すよ うに内蔵するＡ／Ｄコンバータ３によりデジタルデータに変換され出力されるＡ ／Ｄ出力信号ＤＤと、そのＡ／Ｄ出力信号ＤＤに対応した機能を設定するための 機能情報との対応表であるテーブルＴＬが格納されている。Ａ／Ｄ１は、抵抗Ｒ １と抵抗Ｒ２との接続点Ｖｐの電圧レベルが供給される入力ポートである。尚、 図２のテーブルＴＬの対応表の項目数は製造予定される品種数だけ格納する。

【０００９】 次に動作について説明する。従来の状態設定用回路装置では、例えばビデオテ ープレコーダにおいてタイマ機能とビデオミュート機能を備えるようにするため には、前記タイマ機能とビデオミュート機能に応じてダイオードマトリクス回路 の行線と列線との交点位置にダイオードを接続するのに対し、本実施例の状態設 定用回路装置では、図２に示すテーブルＴＬの機能情報に示すタイマ機能・ビデ オミュート機能に対応したＡ／Ｄ出力信号ＤＤ４が得られるように抵抗Ｒ１と抵 抗Ｒ２とを設定あるいは調整し、抵抗Ｒ１と抵抗Ｒ２との接続点Ｖｐの電圧レベ ルをＡ／Ｄ出力信号ＤＤ４が得られるような値にする。

【００１０】 この接続点Ｖｐの電位は、マイクロコンピュータ１の入力ポートＡ／Ｄ１から Ａ／Ｄコンバータ３に供給されてデジタルデータに変換され、Ａ／Ｄ出力信号と して出力される。マイクロコンピュータ１は、Ａ／Ｄコンバータ３から出力され るＡ／Ｄ出力信号ＤＤ４を基にテーブルＴＬを参照して対応する機能情報を読み 出し、読み出した機能情報を設定するための制御信号を出力ポートＯＰ８，ＯＰ ９，ＯＰ１０，ＯＰ１１，ＯＰ１２に出力し、テーブルＴＬから読み出した機能 情報が示すタイマ機能・ビデオミュート機能を設定する。

【００１１】 従って、ビデオテープレコーダを他の機能を備えたものとするためには、抵抗 Ｒ１と抵抗Ｒ２との値を変更すればよく、従来の状態設定用回路装置のようにダ イオードの接続位置を変える必要はない。また、接続点Ｖｐの電圧レベルを取り 込むための入力ポートはＡ／Ｄ１一つだけでよく、さらに従来のようなダイオー ドマトリックス回路判別用のパルス信号の出力ポートも不要である。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、本考案によればシステム制御回路の初期設定の内容に対応した 電圧レベルにより初期設定を行うので、製造コストの高いダイオードマトリック ス回路が不要となる。 さらに初期設定に要するポートを前記電圧レベルを取り込むための入力ポート 一つのみに削減することで出力ポートや入力ポートを効率的に使用できる効果が ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による状態設定用回路装置を
示す回路図である。

【図２】本考案の一実施例による状態設定用回路装置の
テーブルＴＬを示す説明図である。

【図３】従来の状態設定用回路装置を示す回路図であ
る。

【図４】従来のダイオードの所定機能の有無を示す。

【符号の説明】

１ マイクロコンピュータ（システム制御回路） Ｒ１，Ｒ２ 抵抗（電圧レベル生成回路） ＴＬ テーブル（識別手段）

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 システム制御回路の初期設定の内容に対
   応した電圧レベルを発生させる電圧レベル生成回路と、
   該電圧レベル生成回路により発生させた電圧レベルに応
   じて設定される前記初期設定の内容を前記電圧レベルを
   基に識別する識別手段とを備えたことを特徴とする状態
   設定用回路装置。
2. 【請求項２】 前記電圧レベル生成回路は所定電圧を直
   列に接続した抵抗器によって分圧する構成であることを
   特徴とする請求項１記載の状態設定用回路装置。
3. 【請求項３】 前記識別手段は前記電圧レベル生成回路
   で生成した電圧レベルをＡ／Ｄ変換し、メモリに記憶さ
   れた初期設定内容とデジタル値との対応表により前記Ａ
   ／Ｄ変換したデジタル値に対応した初期設定内容を識別
   することを特徴とする請求項１または２記載の状態設定
   用回路装置。