JP3009164U - 紐付き袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内容物の重量にかかわらず、長時間持ち続け
ても苦痛を感じることがなく、また束ねて持つ紐が離れ
てバラバラにならないようにする。 【構成】 袋本体１の開口部５に設けられた紐通路６に
挿通されている第１の紐９は第１の引出口７から引き出
されると共に、第２の引き出し口８からも引き出し可能
で、第２の紐１０は第２の引き出し口８から引き出され
ると共に、第１の引き出し口７からも引き出し可能とな
っている。第１の紐９の第１の引き出し口７から引き出
された部分９ａには手掛け部材１１が移動可能に装着さ
れており、この手掛け部材１１の保持溝１１ｂには第１
の紐９のうち第２の引き出し口８から引き出された部分
９ｂ或いは当該部分９ｂに加えて、第２の紐１０のうち
第１及び第２の引き出し口７，８から引き出された部分
１０ａ、１０ｂが掛けられるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、袋の開口部に閉口用の紐を有する袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、スーパーマーケットでは、手提げ紐の付いた角形のプラスチック製の 袋に、例えば半ダースの缶ビールを収納して販売することが行われており、購入 者はその手提げ紐に手を掛けて持ち運びする。 一方、紐付き袋として、袋の開口部を閉じることができるようにしたものもあ る。このものは、袋本体の上端に設けられた紐通路に同じ長さの２本のループ状 の紐が挿通されて構成されている。そして、使用者は袋本体に物を入れた後、２ 本のループ状の紐を紐通路の両側の引き出し口からそれぞれ１本ずつ引き出すか 或は２本のループ状の紐を両側の引き出し口からそれぞれ同じ長さ引き出して、 これらを手に下げて使用する。この際、袋本体の開口部は内容物の自重で閉口す るか若しくは両方の引き出し口から引き出された各一本の紐を引っ張る事によっ て或は２本の紐を両方の引き出し口からそれぞれ同じ長さを引き出すときに紐通 路部分を中央に寄せるようにして開口部を閉口させることになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の紐付き袋は細い紐を手に下げて持つことになり長時間持 ち続けていると紐が手に食い込み、特に内容物が重い場合は、手に食い込む紐は 苦痛を生じさせるものであった。また、束ねて持つ２本の紐の２ないし４本の引 き出し部分が離れて一部の引き出し部分が手から落ちると、紐に締め付けられて 閉口していた開口部が開いて内容物が飛び出すおそれがあった。

【０００４】 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、内容物の重量にかか わらず、長時間持ち続けても手に当たる部分が食い込むことがなく、また２本の 紐をそれぞれ両側の引き出し口から引き出して、或はそれぞれ片側の引き出し口 から引き出して束ねて持っても、これらが離れてバラバラにならない紐付き袋を 提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案の紐付き袋は、袋本体と、この袋本体の開 口部に設けられ、両側に第１の引き出し口及び第２の引き出し口を有する紐通路 と、この紐通路に通され、前記第１の引き出し口から引き出されると共に、前記 第２の引き出し口からも引き出し可能なループ状の第１の紐と、前記紐通路に通 され、前記第２の引き出し口から引き出されると共に、前記第１の引き出し口か らも引き出し可能なループ状の第２の紐と、前記第１の紐のうち、前記第１の引 き出し口から引き出された部分に設けられ、外方に開放された保持溝を有する手 掛け部材とを具備し、前記手掛け部材の保持溝は、前記第２の紐のうち、前記第 ２の引き出し口から引き出された部分を挿入保持可能であると共に、前記第１の 紐のうち、前記第２の引き出し口から引き出された部分及び前記第２の紐のうち 、前記第１及び第２の引き出し口から引き出された２部分を挿入保持可能に構成 されていることを特徴とするものである（請求項１）。

【０００６】 この場合、第１及び第２の紐は、前記手掛け部材の保持溝に前記第２の紐のみ を挿入保持したとき、肩に掛け得る長さに設定されていると良い（請求項２）。 また、袋本体は、プラスチックで形成されていると良い（請求項３）。

【０００７】

【作用】

請求項１記載のものの場合、袋本体に内容物を入れて手に下げて持つ際に、第 １の紐の第１の引き出し口から引き出された部分に設けられた手掛け部材の保持 溝に、第２の紐のうち第２の引き出し口から引き出された部分或は第１の紐のう ち第２の引き出し口から引き出された部分及び第２の紐のうち第１及び第２の引 き出し口から引き出された２部分を挿入保持させることにより、第１及び第２の 紐の引き出し部分がばらばらに離れることがなく束ねて持つことができる。また 、この手掛け部材を握って手に下げると、内容物の重量にかかわらず、細い紐の ように手に食い込むことがない。

【０００８】 請求項２記載のものの場合、手掛け部材の保持溝に第２の紐のみを挿入保持さ せると、紐付き袋は手に下げるだけでなく、肩に掛けて持ち運ぶことができる。 請求項３記載のものの場合、袋本体をプラスチックで形成すると、加工性に優 れて安価に製作でき、また透明度や耐水性等用途に合わせて袋本体を形成するこ とができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１ないし図４を参照して説明する。 紐付き袋全体の斜視図を示す図１において、透明のプラスチック例えば塩化ビ ニルからなる袋本体１は、矩形状の底面２と、この底面２の四辺から上方に延び る２対の対向側面３，４から構成されている。このように袋本体１をプラスチッ ク製とした場合には、プラスチックシートを素材としてこれを熱溶着等すること により容易に袋状に形成することができるので、安価に製作できる。袋本体１の 開口部５に設けられた紐通路６は、２対の対向側面３，４のうち幅の広いほうの 対向側面３の上縁部を中空状に折り重ね端部を溶着により固着して形成され、こ の紐通路６の両側には第１の引き出し口７と第２の引き出し口８が設けられてい る。そしてこの紐通路６には、第１の引き出し口７から引き出されると共に、第 ２の引き出し口８からも引き出し可能な断面円形状をなすループ状の第１の紐９ と、第２の引き出し口８から引き出されると共に、第１の引き出し口７からも引 き出し可能な断面円形状をなすループ状の第２の紐１０とが挿通されている。

【００１０】 第１の引き出し口７から引き出された紐９の引き出し部分９ａには比較的剛性 のある柔らかい素材の弾性体例えばポリウレタンゴムからなる手掛け部材１１が 移動可能に装着されており、この手掛け部材１１は紐９の引き出し部分９ａが挿 通される紐孔１１ａとこの紐孔１１ａと並行する略Ｃ字形の保持溝１１ｂとを有 して構成されている。保持溝１１ｂは紐孔１１ａの周壁との境界に沿って設けら れたスリット１１ｃにより外方に開放されており、このスリット１１ｃから第２ の紐１０のうち第２の引き出し口８から引き出された部分１０ａ、或いは第１の 紐９のうち第２の引き出し口から引き出されている部分９ｂ及び第２の紐１０の うち第１及び第２の引き出し口７，８から引き出された部分１０ａ，１０ｂが掛 けられるようになっており、第１及び第２の紐９，１０は保持溝１１ｂに第２の 紐１０の引出部分１０ａのみを挿入保持したとき、肩に掛け得る長さに設定され ている。また、手掛け部材１１は保持溝１１ｂに紐９，１０の引き出し部分９ｂ ，１０ａ，１０ｂを掛けたとき、スリット１１ｃが上にくるように紐９の引き出 し部分９ａに装着されている。そして、保持溝１１ｂに挿入保持される引き出し 部分９ｂ，１０ａ，１０ｂが不用意に外れないように、スリット１１ｃの幅寸法 （図２に示すＨ１）を紐９，１０の径寸法（図２に示すＨ２）よりやや小さく設 定してあり（Ｈ１＜Ｈ２）、紐９，１０を挿入するときはこのスリット１１ｃを 少し押し広げてから行う。

【００１１】 次に本実施例の作用を述べる。 使用者は、袋本体１の開口部５から図示しない内容物例えば缶ビール等の缶入 り飲料を入れた後、第１及び第２の紐９，１０の両側を第１及び第２の引き出し 口７，８からそれぞれ同じ長さずつ引き出す。そして、図３に示すように、手掛 け部材１１の保持溝１１ｂに、第１の紐９のうち第２の引き出し口８から引き出 された部分９ａと第２の紐１０のうち第１の引き出し口７から引き出された部分 １０ｂ及び第２の引き出し口８から引き出された部分１０ａをスリット１１ｃか ら挿入して、手掛け部材１１を握り、手に下げて使用する。この際、開口部５は 内容物の自重で閉口するか若しくは第１及び第２の紐９，１０を第１及び第２の 引き出し口７，８から引き出すときに紐通路６を中央に寄せて開口部５を閉口さ せることになり、紐９，１０は手下げにとって適当な長さとなる。

【００１２】 このように、紐付き袋を手に下げて持つ際に、手掛け部材１１の保持溝１１ｂ に、第１の紐９のうち第２の引き出し口８から引き出された部分９ｂと第２の紐 １０のうち第１の引き出し口７から引き出された部分１０ｂ及び第２の引き出し 口８から引き出された部分１０ａが挿入保持されると、一旦挿入された引き出し 部分９ｂ，１０ａ，１０ｂは外れ難く、またこの手掛け部材１１を手で握ること で更に引き出し部分９ｂ，１０ａ，１０ｂは外れ難くなるため、４本の引き出し 部分９ａ，９ｂ，１０ａ，１０ｂがばらばらに離れることによって引き起こされ る開口部５の開口ひいては内容物の落下を防止することができる。 また、細い紐９，１０を直接手に持つ場合と異なり手掛け部材１１は幅が広く 、内容物が重い場合も手に食い込むことがないので、苦痛を感じることなく長時 間持ち続けることができる。

【００１３】 次に、図４は図３とは別の使用形態を示しており、これは、第１及び第２の紐 ９，１０を第１及び第２の引き出し口７，８からそれぞれ同じ長さずつ引き出す 代わりに、第１の紐９は第１の引き出し口７から、第２の紐１０は第２の引き出 し口８から引き出し、手掛け部材１１の保持溝１１ｂには第２の引き出し口８か ら引き出された部分１０ａのみを挿入保持させたものである。このときには、紐 ９，１０の長さは長くなるので手掛け部材１１を肩に掛けて使用することができ る。

【００１４】 この場合も、手掛け部材１１を手に下げる場合と同様の効果が得られる。すな わち、保持溝１１ｂに挿入された引き出し部分１０ａは外れ難いため、肩に掛け られた２本の紐９，１０がばらばらに離れることによって引き起こされる開口部 ５の開口ひいては内容物の落下を防止することができる。また、手掛け部材１１ を肩に当てるようにして掛けることによって、内容物が重い場合も肩に食い込む ことがないため、苦痛を感じることなく長時間持ち続けることができる。

【００１５】 なお、本考案は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく 、袋本体１は布製であっても良く、また例えば移動可能に装着されている手掛け 部材１１の紐孔１１ａの内径を紐９の径と同等或は紐９の径より小さくして、手 掛け部材１１が紐９の定位置に固定されるようにしても良く、更には、紐通路６ を一対の対向側面５の上端だけでなく全側面５，６の上端の周縁部にも形成して 、その両側に引き出し口を設ける等、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して 実施し得るものである。

【００１６】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように本考案の紐付き袋によれば、紐通路に通された ２本の紐のうち第１の紐の第１の引出口から引き出された部分に設けられた手掛 け部材の保持溝に、第２の紐、或は第１の紐のうち第２の引き出し口から引き出 された部分及び第２の紐のうち第１及び第２の引き出し口から引き出された部分 が挿入保持されるようになっているため、束ねた紐がばらばらに離れて、閉口さ れていた開口部が開いて内容物が飛び出すおそれがない。また、細い紐と異なり 手掛け部材は幅が広く、内容物が重い場合も手に食い込むことがないので、この 手掛け部材を持って手に下げることにより苦痛を感じることなく長時間持ち続け ることができる。

【００１７】 また、第１及び第２の紐は、前記手掛け部材の保持溝に前記第２の紐のみを挿 入保持したとき肩に掛け得る長さに設定されているので、紐付き袋は手に下げる だけでなく肩に掛けて使用することもでき、便利である。 更に、袋本体をプラスチックで形成すると、加工性に優れて安価に製作でき、 また透明度や耐水性等、用途に合った特徴を有する袋本体を形成することができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す紐付き袋の全体構成を
示す斜視図

【図２】手掛け部材の側面図

【図３】手掛け部材の保持溝に３本の引き出し部分を掛
けて使用する場合を示す斜視図

【図４】手掛け部材の保持溝に１本の引き出し部分を掛
けて使用する場合を示す斜視図

【符号の説明】

１は袋本体、５は開口部、６は紐通路、７は第１の引き
出し口、８は第２の引き出し口、９は第１の紐、１０は
第２の紐、１１は手掛け部材、１１ｂは保持溝を示す。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋本体と、 この袋本体の開口部に設けられ、両側に第１の引き出し
   口及び第２の引き出し口を有する紐通路と、 この紐通路に通され、前記第１の引き出し口から引き出
   されると共に、前記第２の引き出し口からも引き出し可
   能なループ状の第１の紐と、 前記紐通路に通され、前記第２の引き出し口から引き出
   されると共に、前記第１の引き出し口からも引き出し可
   能なループ状の第２の紐と、 前記第１の紐のうち、前記第１の引き出し口から引き出
   された部分に設けられ、外方に開放された保持溝を有す
   る手掛け部材とを具備し、 前記手掛け部材の保持溝は、前記第２の紐のうち、前記
   第２の引き出し口から引き出された部分を挿入保持可能
   であると共に、前記第１の紐のうち、前記第２の引き出
   し口から引き出された部分及び前記第２の紐のうち、前
   記第１及び第２の引き出し口から引き出された２部分を
   挿入保持可能に構成されていることを特徴とする紐付き
   袋。
2. 【請求項２】 前記第１及び第２の紐は、前記手掛け部
   材の保持溝に前記第２の紐のみを挿入保持したとき、肩
   に掛け得る長さに設定されていることを特徴とする請求
   項１記載の紐付き袋。
3. 【請求項３】 前記袋本体は、プラスチックで形成され
   ていることを特徴とする請求項１または２記載の紐付き
   袋。