JP3009069U - 炭焼窯用消煙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭焼窯で発生する排煙を簡易確実に脱煙し消
煙化できるようにした炭焼窯用消煙装置に関する。 【構成】 上下方向に連続して連通する一つ以上段設さ
れた噴霧用シャワー手段付洗浄室と、該各洗浄室の下部
において出入自在に構成された引出し式濾過手段と、該
最下部の洗浄室の下段に設けられた排煙導入室と、該最
上部の洗浄室の上段に設けられた集煙排出手段と、該排
煙導入室の下方に設けられた貯水手段と、該貯水手段に
貯留された水を前記各シャワー手段に揚水する配水管
と、該配水管の下部に介在した揚水用ポンプとからな
り、前記引出し式濾過手段には炭粒層が敷設される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、炭焼窯で発生する排煙を簡易確実に脱煙し消煙化できるようにした 炭焼窯用消煙装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、かまどを築いて薪を焼き炭を作る、いわゆる築窯製炭法では、炭焼窯で 炭焼き時に発生する排煙から木酢液を採取して有効利用されているが、該排煙か ら抽出されて木酢液に変わるのは僅かであり、大部分の煙は大気中に排出されて いるのが現状である。しかし、近年、環境問題から煙を大気中に出さないように 排出前に無煙化することが強く要請されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、炭焼窯で発生する排煙を可及的に脱煙できると共に稼動コ ストが安価で且つ簡易手軽に消煙消臭化できる炭焼窯用消煙装置を得ようとする ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、以上の如き観点に鑑みてなされたものであって、上下方向に連続し て連通する一つ以上段設された噴霧用シャワー手段付洗浄室と、該各洗浄室の下 部において出入自在に構成された引出し式濾過手段と、該最下部の洗浄室の下段 に設けられた排煙導入室と、該最上部の洗浄室の上段に設けられた集煙排出手段 と、該排煙導入室の下方に設けられた貯水手段と、該貯水手段に貯留された水を 前記各シャワー手段に揚水する配水管と、該配水管の下部に介在した揚水用ポン プとからなり、前記引出し式濾過手段には炭粒層が敷設される炭焼窯用消煙装置 を提供しようとするものである。

【０００５】

【作用】 次に本考案の作用について説明する。 まず、炭焼作業開始に当たって、揚水用ポンプを作動させて貯水手段に貯留さ れている水を揚水して各シャワー手段から噴出させることにより、その洗浄室全 体に噴霧させる。その状態において炭焼窯で発生した排煙を排煙導入手段に導煙 する。その導入された排煙は、立ち上って一つ以上の洗浄室を通過して集煙排出 手段から外部に捨気される。その洗浄室の通過過程で、前記排煙は引出し式濾過 手段の炭粒層の空隙を流通し、その間で殆どの煤やタール、臭気が除去され、引 続き噴霧された微細な水滴により炭粒層で充分に除去されない物質が洗い落とさ れて、集煙排出手段から外部に捨気される排煙は、消煙と消臭された無煙化ガス として処理される。そして、前記各シャワー手段から噴出して各洗浄室及び炭粒 層を流下した水は濾過されて貯水手段に貯水され、循環水として再利用される。 その際、濾過手段の炭粒層を逆洗する働きをすることにもなる。又、前記炭粒層 は適宜洗浄されるか新規なものと入れ換えられる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案一実施例の構成を図面を参照しながら説明する。 所要高さと面積を有して連続する縦長のハウジング１が設けられている。該ハ ウジング１は上下方向に一つ以上の洗浄室２が段設されている。該各洗浄室２に は天井位置に噴霧用ノズル３が取り付けられ、該ノズル３への通水によってその 洗浄室全体にシャワー４となって水が噴出するようにして噴霧用シャワー手段付 洗浄室が構成されている。該各洗浄室２の下部には出入自在に構成された引出し ５が取り付けられ、該引出し５の底は所要メッシュの金網６が張設されて上下方 向に連通されて引出し式濾過手段が構成されている。そして、その最下部の洗浄 室２Ａの下段には炭焼窯で発生する排煙を誘導する煙道７の先端が取付開放され た排煙導入室８が構成されている。その最上部の洗浄室２Ｂの上段にはその下方 から上がってくる煙を集めて外部に排出する排気口９が設けられて集煙排出手段 が構成されている。前記排煙導入室８の下方には前記洗浄室２Ａ乃至排煙導入室 ８から流れ落ちる落水を全面的に受ける漏斗形受水体１０を介して所要容積の貯 水槽１１が設置されており、該受水体１０には濾過フィルター１２を介在して貯 水手段が構成されている。前記貯水槽１１と各洗浄室２の噴霧用ノズル３との間 を結ぶ配水管１３が配管され、該配水管１３の下部には揚水用ポンプ１４が関係 させてある。前記引出し５の底の金網６には所要粒度の炭粒層１５が敷設されて いる。

【０００７】 尚、図中、１６は配水管１３から貯水槽１１に分岐された調整管であり、１７ はその調整バルブである。１８は二段目以降の洗浄室２の天井付近に取り付けら れた笠状の孔明き邪魔板であって、上方から流下する落水を可及的均等に割り振 りするものである。１９、２０はそれぞれ洗浄室２と煙道７の点検用孔である。 ２１は引出し５の把手である。

【０００８】

【考案の効果】

以上に説明したことから明らかなように、本考案によれば、炭焼窯で発生する 排煙の消煙と消臭を簡易手軽に施せると共に、稼動コストが安価である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の構成を示す正面説明図であ
る。

【図２】本考案の一実施例の構成を示す側面説明図であ
る。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 洗浄室 ２Ａ 最下部の洗浄室 ２Ｂ 最上部の洗浄室 ３ 噴霧用ノズル ４ シャワー ５ 引出し ６ 金網 ７ 煙道 ８ 排煙導入室 ９ 排気口 １０ 受水体 １１ 貯水槽 １２ 濾過フィルター １３ 配水管 １４ 揚水用ポンプ １５ 炭粒層 １６ 調整管 １７ 調整バルブ １８ 孔明き邪魔板 １９ 点検用孔 ２０ 点検用孔 ２１ 引出し５の把手

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向に連続して連通する一つ以上段
   設された噴霧用シャワー手段付洗浄室と、該各洗浄室の
   下部において出入自在に構成された引出し式濾過手段
   と、該最下部の洗浄室の下段に設けられた排煙導入室
   と、該最上部の洗浄室の上段に設けられた集煙排出手段
   と、該排煙導入室の下方に設けられた貯水手段と、該貯
   水手段に貯留された水を前記各シャワー手段に揚水する
   配水管と、該配水管の下部に介在した揚水用ポンプとか
   らなり、前記引出し式濾過手段には炭粒層が敷設される
   ことを特徴とする炭焼窯用消煙装置。
2. 【請求項２】 前記貯水手段には濾過フィルターが付設
   されている請求項１記載の炭焼窯用消煙装置。