JP3008740U - 水流選別機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】木くず等が混入したコンクリ−ト砕片から、微
細な木くず等でも確実に選別し、除去する。 【構成】ほぼ長方形の水槽の一側壁１に切り欠き２を設
け、前記の側壁１に対峙する側壁８部に設けた噴出管１
０から、側壁１に向かって水を噴出させ、コンクリ−ト
砕片と一緒に投入され、水面に浮き上がった木くず等を
強制的に切り欠き２部の方へ運び、そこから水槽の外へ
流出させる。なお、流出した水は収集し、揚水ポンプ６
によって、パイプ７を経由し、噴出管１０へ循環する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、木くず等を含んだコンクリ−ト砕片から木くず等を選別するた めに使用される選別機に係るもので、詳しくは微細な木くず等を精度よく選別で きるように工夫した選別機の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ビル、家屋等の固体廃棄物を再利用するために、例えば、図２に示す ような粉砕機１００で、固体廃棄物を粉砕し、磁選機２００で鉄筋類を除去した のち、木くず等を含んだコンクリ−トを、ふるい式の選別機３００に導き、木く ず等を含んだコンクリ−ト砕片４００を機械的にふるい、木くず等の砕片５００ を選別除去し、コンクリ−ト砕片４００を再生砂利として利用していた。

【０００３】 しかし、この方式では、ふるいの目よりも小さい木くず等は、コンクリ−ト 砕片と一緒にふるい落とされ、コンクリ−ト砕片に混入してしまうという欠点が あった。このような不純物が混入した再生砂利は再利用ができないか、又は不純 物を含んだ部分が構造的な弱点部になるという重大な欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、従来の技術で述べた欠点を解消するためになされたもので、微 細な木くず等をコンクリ−ト砕片から精度よく選別、除去できる水流選別機の提 供を目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上端が開放したほぼ長方形の水槽において、一側壁に、切り欠きを設け、前 記側壁の外側に、切り欠きから斜降し、底部に水切り部を有する樋を設け、樋の 下方に、水切り部から流出する水を受ける容器を設け、容器の適宜箇所に揚水ポ ンプを設置し、揚水ポンプの排水口にパイプを接続し、そのパイプを前記側壁と 対峙する側壁部に導き、パイプの先端部に、切り欠きを設けた側壁に向かって噴 出する適宜数の噴出口を有する噴出管を取り付ける。なお、切り欠きの端部から 左右側壁の一方又は双方の上部の適宜箇所に固定した誘導板を取り付けることが 好ましい。

【０００６】

【作用】

水槽に水を満タンにすると、水は切り欠きから樋に流出し、樋を下る間に、 水切り部から、下方の容器へ流れ落ち、容器に貯蔵される。揚水ポンプを作動さ せると、容器に溜った水は、揚水ポンプの排水口からパイプを経て、対峙する側 壁部の噴出管の噴出口から切り欠きを設けた側壁に向かって噴出する。

【０００７】 この状態で、水槽の中に、木くず等を含んだコンクリ−トの砕片を投入する と、木クズ等は、水の表面に浮き上がり、前記の噴出水で、切り欠き部へ強制的 に運ばれ、樋に押し流され、水切りされて収集される。また、コンクリ−ト砕片 は、水槽の底に沈むので、コンベア等によって、待機しているトラック等へ運び こまれる。水は循環して使用するので、途中における、水の補給は殆ど必要がな い。なお、浮遊した木くず等は、誘導板によって、確実に切り欠き部へ運ばれる 。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施の一例を示す図面について説明するに、上端が開放したほ ぼ長方形の水槽において、側壁１に切り欠き２を設け、側壁１の外側に、切り欠 き２部から斜降し、底部に水切り部３を有する樋４を設け、樋４の下方に、水切 り部３から流出する水を受ける容器５を設け、容器５の適宜箇所に揚水ポンプ６ を設置し、揚水ポンプ６の排水口にパイプ７を接続し、パイプ７を側壁１と対峙 する側壁８部に導き、パイプ７の先端部に、側壁１に向かって噴出する適宜数の 噴出口９を有する噴出管１０を取り付ける。

【０００９】 なお、切り欠き２の一端から側壁１１の上部の適宜箇所に固定した誘導板１ １を取り付けることが好ましい。

【００１０】 本例では、切り欠き２を、側壁１の片端に設けているが、これは樋４を流下 する木くず等の水切りを効率よく行うためで、好ましいが、限定的なものではな い。水切り部３は、金網又は格子から成り、木くず等が下方の容器５へ落ちこぼ れない程度の所定の寸法に設計されている。

【００１１】 切り欠き２の深さ及び巾は、選別する廃棄物の種類に応じて、適当に調節で きるようにしてもよい。本例では、誘導板１２を一枚設けた場合を示したが、例 えば、切り欠き２を側壁１の中央部等に設けた場合には、切り欠き２の端部から 左右側壁の双方の上部に固定した二枚の誘導板を取り付けることが好ましい。

【００１２】

【効果】

この考案は上述のように構成されているので、次のような効果を呈する。

【００１３】 従来はふるいの目から漏れていたような微細な木くず等でも正確に選別、除 去できる。

【００１４】 噴出水によって、木くず等を強制的に速やかに移動させ、収集するので、従 来に比し、選別速度が速い。

【００１５】 本願により選別されたコンクリ−ト砕片は、木くず等を含まないので、再生 砂利としての品質が向上する。

【００１６】 循環水式であるので、途中における水の補給は殆ど必要ない。

【００１７】 構造が簡単であるので、安価に量産できる。 この考案は以上のような効果を有し、その工業的利用価値は顕著である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の一例を示す斜視図である。

【図２】従来の実施例を示す概略説明図である。

【符号の説明】

１ 側壁 ２ 切り欠き ３ 水切り部 ４ 樋 ５ 容器 ６ 揚水ポンプ ７ パイプ ８ 側壁 ９ 噴出口 １０ 噴出管 １１ 側壁 １２ 誘導板 １００ 粉砕機 ２００ 磁選機 ３００ 選別機 ４００ コンクリ−ト砕片 ５００ 木くず等の砕片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】側壁（１）に切り欠き（２）を設け、 前記側壁（１）の外側に、切り欠き（２）部から斜降
   し、底部に水切り部（３）を有する樋（４）を設け、 樋（４）の下方に、水切り部（３）から流出する水を受
   ける容器（５）を設け、容器（５）の適宜箇所に揚水ポ
   ンプ（６）を設置し、 揚水ポンプ（６）の排水口にパイプ（７）を接続し、 パイプ（７）を前記側壁（１）と対峙する側壁（８）部
   に導き、 パイプ（７）の先端部に、前記側壁（１）に向かって噴
   出する適宜数の噴出口（９）を有する噴出管（１０）を
   取り付けたことを特徴とする水流選別機
2. 【請求項２】切り欠き（２）の一端から側壁（１１）の
   上部の適宜箇所に固定した誘導板（１２）を設けたこと
   を特徴とする請求項１に記載した水流選別機