JP3008323B2 - 複数帯水層の層別揚水装置 - Google Patents

複数帯水層の層別揚水装置

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JP3008323B2
JP3008323B2 JP4257002A JP25700292A JP3008323B2 JP 3008323 B2 JP3008323 B2 JP 3008323B2 JP 4257002 A JP4257002 A JP 4257002A JP 25700292 A JP25700292 A JP 25700292A JP 3008323 B2 JP3008323 B2 JP 3008323B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の帯水層を有する
地盤に構築された井戸に設置されて、前記帯水層の水を
層別に揚水するための複数帯水層の層別揚水装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術発明が解決しようとする課題】従来、複数
の帯水層を有する地盤において、地下工事のために前記
各帯水層に対して揚水して地下水圧の減圧等を行う際に
は、地盤に揚水用帯水層に達する井戸を設ける。そし
て、前記井戸の揚水用帯水層の望む位置に透水性のスク
リーンを設けるとともに、揚水対象外の他の帯水層は、
井戸管外側でグラウト等を施して遮水する。しかしなが
ら、前記のような複数帯水層の層別揚水装置の場合、各
揚水帯水層を一様に減圧するため、水圧の調整を層別に
行うことができないといった不満があった。そのため、
水圧の高い帯水層からの井戸への地下水の湧出が多くな
って、必要以上の揚水を必要とするといった問題が生じ
ていた。
【0003】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、各揚水帯水層ごとの揚水量の調整が可能でしかも
非揚水帯水層の止水を井戸管内側で容易かつ完全に行う
ことができ、しかも各帯水層別に揚水流量を調節するこ
とができる複数帯水層の層別揚水装置を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、複数の帯水
層を有する地盤に掘削された井戸内に、前記複数の帯水
層の内、揚水用の帯水層の望む位置に他の地層との間を
止水体で止水して設置したそれぞれ1以上の仕切りパッ
カ及び揚水用仕切りパッカとを異なる揚水用帯水層に互
いに離間して連設してなり、前記各仕切りパッカには、
前記揚水用帯水層からの湧出水を流量調節して仕切りパ
ッカ内部に流入させる1以上のバルブが設けられ、揚水
用仕切りパッカには、1以上の前記バルブと内部に流入
した水を上方に揚水する揚水管及び揚水ポンプが設けら
れ、仕切りパッカと揚水用仕切りパッカとの間に仕切り
パッカ内部に流入した水を揚水用仕切りパッカに流量調
節して送水する送水手段が配設されていることを特徴と
する複数帯水層の層別揚水装置を前記課題の解決手段と
した。
【0005】
【作用】本発明の複数帯水層の層別揚水装置によれば、
各揚水用帯水層と他の地層の間を止水体で遮水して、井
戸内に揚水用帯水層に望む止水体で仕切った空間を形成
するとともに、揚水用帯水層から前記空間に湧出した地
下水を前記空間に開口したバルブを介してパッカ内部に
流量調節して流入させる。また、非揚水用帯水層からの
井戸内への湧出水は、送水管等の止水体で止水されるこ
とにより止水体で仕切られた空間から流出することが無
い。揚水用帯水層から井戸内の止水体で仕切られた空間
に湧出した地下水は、送水用パッカ又は揚水用パッカ内
にそれぞれバルブを介して流入される。送水用パッカに
流入した湧出水は、送水手段で揚水用パッカに送水され
る。前記送水用パッカから揚水用パッカに流入した水及
び揚水用パッカに設けられたバルブを介して揚水用パッ
カの内部に流入した水は、揚水管及び揚水ポンプを介し
て上方に揚水される。
【0006】
【実施例】以下本発明の第1実施例を、図1を参照して
説明する。図中符号1は地盤、2,3,4は第1、第
2、第3の帯水層、6は井戸管、10は本実施例の地盤
1中の3層の帯水層に対応する層別揚水装置、11は止
水体、12は水圧計、20は送水用パッカ、30は揚水
用パッカ、31は揚水用ポンプ、32は揚水管、33,
34は第1、第2のバルブ、40は送水管、41は送水
流量調整バルブである。
【0007】前記地盤1は、互いに離間して水平方向に
延在する各帯水層に比べて透水性の低い複数の不透水性
土層7と、該不透水性土層7、7の間に形成された第
1、第2、第3の帯水層2、3、4とで構成されてい
る。井戸管6は、前記地盤1を垂直に掘削して形成した
掘削孔の壁面より内側に構築した鉄製の円筒状壁体であ
って、前記第1、第2、第3の帯水層2、3、4の望む
位置にはスクリーン8が取り付けられている。掘削孔壁
6”より内側と井戸管6ないしスクリーン8との間に
は、スクリーン8付近にはフィルター材8’が、それ以
外の部分、つまり不透水性土層7付近にはグラウト等に
よる遮水体6’が形成される。図1に示すように、層別
揚水装置10は、複数の第1、第2、第3の帯水層2、
3、4を有する地盤1に掘削された井戸内に、前記第
1、第2、第3の帯水層2、3、4の内、地盤1の上部
に位置する揚水用の第1、第2の帯水層2、3の望む位
置に配置した送水用仕切りパッカ20と、この送水用仕
切りパッカ20の直下に取り付けられて前記第1、第2
の帯水層2、3の下部に位置する揚水用の第3、第4の
帯水層4、5の望む位置に配置した揚水用仕切りパッカ
30と、送水用仕切りパッカ20と揚水用パッカ本体3
0とを連結する送水管40及び送水流量調整バルブ41
とで構成されている。
【0008】前記送水用仕切りパッカ20は、有底円筒
体の送水用仕切りパッカ本体21の外周にリング状の止
水体11を設け、この止水体11を第1の帯水層2の上
下に延在する不透水性土層7、7の望む位置に当接し
て、井戸管6内に上下方向への水の流通を遮断した空間
を形成している。送水用仕切りパッカ本体21は、鋼管
等で形成された水密な有底円筒体であって、上部に前記
第1の帯水層2から井戸管6内に湧出した水を内部に導
く取水口22が開口している。各止水体11は、送水用
仕切りパッカ本体21の外周を囲む形態のリング状のゴ
ム等でなる袋体であって、水や空気等の流体を内部に封
入して膨張させることにより、井戸管6の内壁面に密接
されて井戸管6の内部を上下方向に遮水するものであ
る。前記送水用仕切りパッカ20は、止水体11の井戸
管6内壁面への押圧力や図示しないワイヤ等で地上から
吊支することにより、井戸管6内の目的の位置に吊支さ
れている。なお、止水体11の内部に封入する流体は、
土砂等を混入してもよい。また、止水体11は、井戸管
6内を上下方向に遮水するものであれば、板材等の他の
部材であってもよい。
【0009】揚水用仕切りパッカ30は、自身の外形を
形成する中空円柱状の揚水用パッカ本体35と、揚水用
パッカ本体35の内部に設けた揚水用ポンプ31及び揚
水管32と、前記揚水用パッカ本体35の上端部付近に
設けた第1のバルブ33と、揚水用パッカ本体35の下
端部付近に設けた第2のバルブ34とで構成されてい
る。揚水用パッカ本体35は、水密な材料で形成された
中空円柱体であって、第2、第3の帯水層3、4の間に
延在する不透水性土層7の望む位置に、上下方向への水
の流通を遮断する止水体11が設けられている。揚水用
ポンプ31及び揚水管32は、地上から揚水管32の下
端部を揚水用仕切りパッカ30の天井部に釣り降ろした
状態に挿入されて、前記下端部に形成された開口部か
ら、揚水用仕切りパッカ30の本体内に水を揚水する。
第1のバルブ33及び第2のバルブ34は、それぞれ第
2の帯水層3又は第3の帯水層4の望む位置で開口し、
かつ地上から開口量を調整可能に構成されている。ま
た、第1のバルブ33及び第2のバルブ34は、開口位
置がそれぞれ、前記止水体11を介して上下に離間した
位置であって、互いに揚水した水が相手方向に流入しな
いようになっている。第1のバルブ33の直上部及び第
2のバルブ34の直下には、前記滞留した水の水位を検
知するための水圧計12が取り付けられている。
【0010】送水用仕切りパッカ20と揚水用パッカ3
0の間には、送水用仕切りパッカ20内に流入した水を
揚水用パッカ30に送水する送水管40及び送水流量調
整バルブ41が設けられている。前記送水管40は、井
戸管6内に略鉛直として配設され、送水用仕切りパッカ
本体21の底部に上端部が取り付けられるとともに、揚
水用パッカ本体35の天井部に下端部が取り付けられ
て、それぞれ送水用仕切りパッカ本体21又は揚水用パ
ッカ本体35の内部に開口されている。送水管40の送
水用仕切りパッカ本体21側の端部には、地上から開口
量を制御可能な送水流量調整バルブ41が設けられてい
る。そして、送水管40及び送水流量調整バルブ41
は、送水流量調整バルブ41の開口量を調整することに
より、送水用仕切りパッカ本体21内に流入した水を目
的の流量で揚水用パッカ本体35内に流入させるように
なっている。
【0011】なお、井戸内部にセットする層別揚水装置
10は、全体が図示しない吊支ワイヤを介して地上から
吊支された状態に保持されるとともに、各止水体11が
井戸管6の内壁面に密接されて、井戸管6内の目的の位
置に静止状態でセットされている。
【0012】以下、本実施例の作用を説明する。以下、
前記層別揚水装置10の作用を説明する。前記層別揚水
装置10は、各止水体11を井戸管6の内壁面に当接し
て密接状態とすることにより、井戸管6内の各帯水層を
望む位置に他の帯水層と遮水された水密な空間を形成す
る。第1の帯水層2からの湧出水は、取水口22を介し
て自由に送水用仕切りパッカ本体21内に流入した後、
送水管40を介して揚水用パッカ本体35に送水され、
揚水用ポンプ31で地上に揚水される。送水管40によ
る送水は、前記送水流量調整バルブ41の作用で、目的
の流量に調整される。第1の帯水層2からの水の湧出量
に比して送水管40の送水流量が少ない場合には、送水
用仕切りパッカ20によって遮水された空間内に湧出水
が充満する結果、第1の帯水層2からの湧出量が送水管
40の送水流量と等しくなり、送水流量調整バルブ41
の開口量の制御で、第1の帯水層2からの揚水量が調整
される。第2の帯水層3及び第3の帯水層4からの湧出
水は、地上からその開口量を調整された第1のバルブ3
3又は第2のバルブ34を介して目的の流量で揚水用パ
ッカ本体35内に流入した後、揚水用ポンプ31で地上
に揚水される。すなわち、揚水すべき前記各帯水層の湧
出水は、揚水用パッカ本体35内に集められるととも
に、揚水用ポンプ31の作用で揚水管32を介して揚水
されるのである。
【0013】したがって、本実施例の層別揚水装置10
は、送水用仕切りパッカ20及び揚水用仕切りパッカ3
0を井戸管6内に上下方向に連設した形態でしかも井戸
管6内の空間を各不透水性土層7の望む位置で止水体1
1で遮水しているので、各帯水層の遮水が完全である
上、第1のバルブ33、第2のバルブ34、及び送水流
量調整バルブ41の開口量を調整することにより第1、
第2、第3の帯水層2、3、4の水をそれぞれ目的の流
量で取水して揚水することができ、一本の井戸で3つの
帯水層をそれぞれ目的の水圧にすることができる。すな
わち、前記層別揚水装置10は、止水体11で各帯水層
の止水が完全で、しかも止水作業が止水体11を拡張す
るのみで簡単であるから、止水の精度が高くしかもその
施工能率が向上する。また、必要以上の地下水を揚水す
る必要がないから、揚水のためのポンプ等の設備が簡単
で済むことは勿論、環境の保全や、揚水した地下水の処
理コストを減少することができる。さらに、帯水層別に
揚水量を調整できるから、特定の帯水層から汚染地下水
のみを揚水する場合や、逆に汚染帯水層のみを避けた揚
水にも効果的である。
【0014】以下本発明の第2実施例を、図2を参照し
て説明する。図中、符号50は本発明の複数帯水層の層
別揚水装置である。図2に示すように、前記層別揚水装
置50は、地盤1中で上下方向に積層状態となっている
第1、第2、第3、第4の帯水層2、3、4、5の4つ
の帯水層に対応して各層の水を揚水する装置であって、
前記第1実施例の層別揚水装置10における揚水用パッ
カ本体30の上方に第1の送水用パッカ60を付設し
て、揚水用パッカ本体30と第1の送水用パッカ60と
を送水管40で連結した形態に構成されたものである。
なお、図中、前記図1と同一の構成部分には、同一の符
号を付し、その説明を簡略化する。
【0015】前記層別揚水装置50は、前記第1の送水
用パッカ60と、この第1の送水用パッカ60の下方に
配設された揚水用パッカ70と、揚水用パッカ70の下
方に設けられた第2の送水用パッカ80とを備え、第1
の送水用パッカ60と揚水用パッカ70とを前記送水管
40及び送水流量調整バルブ41で連結し、第2の送水
用パッカ80と揚水用パッカ70とを前記送水管40で
連結してなり、前記井戸管6内にその長さ方向に沿って
設けられている。なお、掘削孔壁6”より内側と、井戸
管6ないしスクリーン8との間には、スクリーン8付近
にはフィルター材8’が、それ以外の部分、つまり不透
水性土層7付近には、グラウトなどによる遮水体6’が
形成される。
【0016】前記第1の送水用パッカ60は、送水用仕
切りパッカ20と同様の構成であって、第1の帯水層2
と第2の帯水層3との間の不透水性土層7付近に止水体
11を当接して第1の帯水層2と第2の帯水層3との間
を遮水し、第1の帯水層2からの湧出水が内部に流入可
能に形成されるとともに、送水管40及び送水流量調整
バルブ41を介して内部に流入した水を揚水用パッカ7
0に送水する構成となっている。
【0017】前記揚水用パッカ70は、前記揚水用パッ
カ本体30と概略同様の構成であって、前記揚水用パッ
カ本体30と異なる点は、揚水用パッカ本体35の底部
に揚水用パッカ70と第2の送水用パッカ80とを連結
する送水管40が接続されていることのみである。揚水
用パッカ70は、第2の帯水層3と第3の帯水層4の間
の不透水性土層7付近に止水体11を当接して双方の帯
水層の間を遮水し、第2の帯水層3からの湧出水が第1
のバルブ33から、第3の帯水層4からの湧出水が第2
のバルブ34から揚水用パッカ本体35内部に適切流量
で流入する構成になっている。
【0018】第2の送水用パッカ80は、前記揚水用パ
ッカ70と概略等しい構成であって、前記揚水用パッカ
70と異なる点は、揚水用パッカ本体81の上部に第2
の送水用パッカ80と揚水用パッカ70とを連結する送
水管40が取り付けられたことと、揚水用パッカ本体8
1の底部に地上から開口量が制御自在の第3のバルブ8
2が設けられたことと、揚水用パッカ本体81の上部に
水圧計12が無く、水圧計12が揚水用パッカ本体81
の下面に突設されていることの3点のみである。第2の
送水用パッカ80は、第3の帯水層4と第4の帯水層5
の間の不透水性土層7付近に止水体11を当接して双方
の帯水層の間を止水し、前記第3のバルブ82から第4
の帯水層5からの湧水が内部に目的の流量で流入する構
成になっている。
【0019】以下、本実施例の作用を説明する。以下、
前記層別揚水装置50による第1ないし第4の各帯水層
2、3、4、5からの揚水は、第1の送水用パッカ6
0、揚水用パッカ70、第2の送水用パッカ80の各パ
ッカで各帯水層の湧水を取水するとともに、前記取水し
た湧水を全て揚水用パッカ70に集水した後、揚水用パ
ッカ70に設けた揚水用ポンプ31及び揚水管32で地
上に揚水する。すなわち、第1の帯水層2の水は、前記
第1の送水用パッカ60で第1の送水用パッカ60が前
記送水用仕切りパッカ20と同様の作用を発揮して取水
された後、送水管40及び送水流量調整バルブ41を介
して揚水用パッカ70に送水される。
【0020】第2の帯水層3及び第3の帯水層4の水
は、前記揚水用パッカ70で揚水用パッカ70が前記揚
水用パッカ本体30と同様の作用を発揮して取水され
る。第4の帯水層5の水は、地上からの制御で開口量が
調整された第3のバルブ82を介して第2の送水用パッ
カ本体81の内部に流入した後、第2の送水用パッカ8
0と揚水用パッカ70とを連結する送水管40を介して
揚水用パッカ70に送水される。第4の帯水層5の水の
揚水用パッカ70への送水は、前記送水管40内が各パ
ッカで取水されて揚水用パッカ70に集水された水で満
たされた状態になるとともに、前記揚水用パッカ70に
集水された水を揚水用ポンプ31で揚水することによ
り、第1の送水用パッカ60内の水を揚水用パッカ70
へ吸引する。なお、第4の帯水層5の水圧が高ければ、
第4の帯水層5内の水が送水管40内を上昇して、第4
の帯水層5内が減圧されるまで湧水の揚水用パッカ70
への流入が継続する。揚水用パッカ70内に流入した水
は、他の各パッカで取水された水とともに揚水用ポンプ
31及び揚水管32で揚水される。
【0021】したがって、前記層別揚水装置50は、一
本の井戸で地盤1内の4層の帯水層の水をそれぞれ目的
の流量で揚水することが出来るから、前記層別揚水装置
10に比して地盤1に設けるべき井戸及び揚水装置の施
工能率が一層向上するとともに、1基の揚水用ポンプ3
1で各帯水層の揚水を行うことができるので、施工コス
トを大幅に減少できるといった優れた効果を奏する。
【0022】なお、層別揚水装置10及び層別揚水装置
50は、さらに多くの送水用パッカを設けるとともに送
水管40で揚水用パッカ70に連結して、さらに多くの
帯水層に対応する構成としてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複数帯水
層の層別揚水装置によれば、複数の帯水層を有する地盤
に掘削された井戸内に、前記複数の帯水層の内、揚水用
の帯水層の望む位置に他の地層との間を止水体で止水し
て設置したそれぞれ1以上の仕切りパッカ及び揚水用仕
切りパッカとを異なる揚水用帯水層に互いに離間して連
設してなり、前記各仕切りパッカには、前記揚水用帯水
層からの湧出水を流量調節して仕切りパッカ内部に流入
させる1以上のバルブが設けられ、揚水用仕切りパッカ
には、1以上の前記バルブと内部に流入した水を上方に
揚水する揚水管及び揚水ポンプが設けられ、仕切りパッ
カと揚水用仕切りパッカとの間に仕切りパッカ内部に流
入した水を揚水用仕切りパッカに流量調節して送水する
送水手段を配設したことを特徴とするから、送水用仕切
りパッカ及び揚水用仕切りパッカを井戸内に上下方向に
連設した形態でしかも井戸内の空間を各不透水性土層の
望む位置で装置に装備された止水体で止水しているの
で、各帯水層の止水が完全である上、前記止水体で仕切
られた各揚水用帯水層の望む空間に開口する各バルブの
開口量を調整することにより各揚水用帯水層の水をそれ
ぞれ目的の流量で取水して揚水することができ、一本の
井戸で複数の帯水層を同時に、しかもそれぞれ目的の流
量で揚水することができる。
【0024】前記の結果、前記層別揚水装置は、必要以
上の地下水を揚水する必要がないから、揚水のためのポ
ンプ等の設備が簡単で済むことは勿論、環境の保全や、
揚水した地下水の処理コストを減少することができる
上、帯水層別に揚水量を調整できるから、特定の帯水層
から汚染地下水のみを揚水する場合や、逆に汚染帯水層
のみを避けた揚水等にも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す正断面図である。
【符号の説明】
1 地盤 2 第1の帯水層 3 第2の帯水層 4 第3の帯水層 5 第4の帯水層 6 井戸管 10 層別揚水装置 11 止水体 20 送水用仕切りパッカ 30 揚水用仕切りパッカ 31 揚水用ポンプ 32 揚水管 33 第1のバルブ 34 第2のバルブ 40 送水管 41 送水流量調整バルブ 50 層別揚水装置 60 第1の送水用パッカ 70 揚水用パッカ 80 第2の送水用パッカ 83 第3のバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉置 克之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−1715(JP,A) 実開 平4−112947(JP,U) 実開 平5−42324(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/10 E03B 3/08 E21B 43/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の帯水層を有する地盤に掘削された
    井戸内に、前記複数の帯水層の内、揚水用の帯水層の望
    む位置に他の地層との間を止水体で止水して設置したそ
    れぞれ1以上の仕切りパッカ及び揚水用仕切りパッカと
    を異なる揚水用帯水層に互いに離間して連設してなり、
    前記各仕切りパッカには、前記揚水用帯水層からの湧出
    水を流量調節して仕切りパッカ内部に流入させる1以上
    のバルブが設けられ、揚水用仕切りパッカには、1以上
    の前記バルブと内部に流入した水を上方に揚水する揚水
    管及び揚水ポンプが設けられ、仕切りパッカと揚水用仕
    切りパッカとの間に仕切りパッカ内部に流入した水を揚
    水用仕切りパッカに流量調節して送水する送水手段が配
    設されていることを特徴とする複数帯水層の層別揚水装
    置。
JP4257002A 1992-09-25 1992-09-25 複数帯水層の層別揚水装置 Expired - Lifetime JP3008323B2 (ja)

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