JP3007632B1 - 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP3007632B1
JP3007632B1 JP11095185A JP9518599A JP3007632B1 JP 3007632 B1 JP3007632 B1 JP 3007632B1 JP 11095185 A JP11095185 A JP 11095185A JP 9518599 A JP9518599 A JP 9518599A JP 3007632 B1 JP3007632 B1 JP 3007632B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
die pad
sealing
semiconductor chip
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11095185A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000294717A (ja
Inventor
匡紀 南尾
邦和 竹村
雄一郎 山田
史人 伊藤
隆広 松尾
Original Assignee
松下電子工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松下電子工業株式会社 filed Critical 松下電子工業株式会社
Priority to JP11095185A priority Critical patent/JP3007632B1/ja
Priority to US09/432,216 priority patent/US6208020B1/en
Priority to TW088119156A priority patent/TW428295B/zh
Priority to DE69917880T priority patent/DE69917880T2/de
Priority to EP03008809A priority patent/EP1335427B1/en
Priority to DE69927532T priority patent/DE69927532T2/de
Priority to EP03008810A priority patent/EP1335428B1/en
Priority to DE69932268T priority patent/DE69932268T2/de
Priority to EP99121878A priority patent/EP1032037B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3007632B1 publication Critical patent/JP3007632B1/ja
Publication of JP2000294717A publication Critical patent/JP2000294717A/ja
Priority to US09/771,548 priority patent/US6338984B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48245Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic
    • H01L2224/48247Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic connecting the wire to a bond pad of the item
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01005Boron [B]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01023Vanadium [V]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01046Palladium [Pd]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01078Platinum [Pt]

Landscapes

  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 ダイパッドの下面を封止樹脂より露出させ、
リードを片面封止したタイプの樹脂封止型半導体装置に
おいて、ダイパッド表面と封止樹脂との間の剥離の進行
を抑制しうる樹脂封止型半導体装置及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 樹脂封止型半導体装置において、ダイパ
ッド2の半切断部11により周辺部2bからアップセッ
トされた中央部2a(支持部)の上面には、中央部2a
を囲む環状の溝部64が形成されている。そして、周辺
部2bの上面と半導体チップ4の裏面との間隙には封止
樹脂6が充填されて間隙充填部6aとなっている。耐湿
性の劣化や、熱応力の発生により、間隙充填部6aとダ
イパッド2との間に剥離が生じ、その剥離が進行した場
合でも、その剥離自体が溝部64でトラップされるた
め、樹脂剥離の進行を停止させ、樹脂封止型半導体装置
の信頼性を高く維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ及び
リードフレームを封止樹脂により封止してなる樹脂封止
型半導体装置に係り、特に、パワー素子からの発熱を放
散するためにダイパッド下面を露出させたものの改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に対応するため
に、電子機器に搭載される半導体部品を高密度に実装す
ることが要求され、それにともなって、半導体チップ及
びリードフレームを封止樹脂により封止した樹脂封止型
半導体装置などの半導体部品の小型、薄型化が進んでい
る。このような目的を達成する樹脂封止型半導体装置の
1種として、パッケージの側方に突出していたアウター
リードをなくし、下面側に母基板との電気的接続を行な
うための外部電極を設けたいわゆるQFN(Quad Fla
tpack Non-leaded package )型のパッケージが知られ
ている。
【0003】ここで、特に、半導体チップ内にパワー素
子を内蔵する場合には、放熱性を考慮しながら小型化や
薄型化を図る必要がある。そこで、従来より、パワー素
子用のQFN(以下、パワーQFN)として、半導体チ
ップを搭載したダイパッドの下面は封止樹脂で覆わずに
露出させた下面露出型構造が採用されている。以下、従
来のパワー素子用のQFNの構造及び製造方法について
説明する。
【0004】図18(a)は従来のパワーQFNの斜視
図であり、図18(b)は図18(a)のXVIIb−XVIIb
線における断面図であり、図18(c)は従来のパワー
QFNの裏面図である。
【0005】図18(a)〜(c)に示すように、従来
のパワーQFNは、信号用リード101と、ダイパッド
102と、そのダイパッド102を支持する吊りリード
103とよりなるリードフレームを備えている。そし
て、ダイパッド102上に、パワー素子を内蔵する半導
体チップ104が接着剤108により接合されており、
半導体チップ104の電極パッド(図示せず)と信号用
リード101とは、金属細線105により電気的に接続
されている。そして、ダイパッド102の下面を除く部
分と、半導体チップ104と、信号用リード101と、
吊りリード103と、金属細線105とは封止樹脂10
6により封止されている。この構造では、信号用リード
101の裏面側には封止樹脂106は存在せず、信号用
リード101の裏面側は露出されており、この露出面を
含む信号用リード101の下部が外部電極101aとな
っている。
【0006】そして、ダイパッド102の下面102a
は封止樹脂106に覆われずに露出して放熱板として機
能しており、おり、このダイパッド102を母基板の放
熱部に接触させることにより、消費電力の高いパワー素
子から出る熱量を外部に放出させて、パッケージ内の温
度上昇を抑制するようにしている。
【0007】また、従来においては、プリント基板等の
実装基板上にパワーQFNを実装する場合、信号用リー
ド101の下部である外部電極101aと実装基板の電
極との接合において必要な封止樹脂106裏面からのス
タンドオフ高さを確保するために、外部電極101a上
に半田からなるボール電極を設け、ボール電極によりス
タンドオフ高さを確保して、実装基板上に実装してい
た。
【0008】このようなパワーQFNは、例えば以下の
ような工程により形成される。まず、信号用リード10
1、ダイパッド102,吊りリード103などを有する
リードフレームを用意する。なお、このリードフレーム
には、樹脂封止の際、封止樹脂の流出を止めるためのダ
ムバーが設けられていることが多い。次に、用意したリ
ードフレームのダイパッド102の上に半導体チップ1
04を接着剤108により接合する。この工程は、いわ
ゆるダイボンド工程である。そして、ダイパッド102
上に接合された半導体チップ104と信号用リード10
1とを金属細線105により電気的に接続する。この工
程は、いわゆるワイヤーボンド工程である。金属細線1
05には、アルミニウム細線、金(Au)線などが適宜
用いられる。
【0009】次に、ダイパッド102,半導体チップ1
04の下面を除く部分,信号用リード101,吊りリー
ド103及び金属細線105を、エポキシからなる封止
樹脂106により封止する。この場合、半導体チップ1
04が接合されたリードフレームが封止金型内に収納さ
れて、トランスファーモールドされるが、特に、信号用
リード101の裏面が封止金型の上金型又は下金型に接
触した状態で、樹脂封止が行なわれる。最後に、樹脂封
止後に封止樹脂106から外方に突出している信号用リ
ード101の先端部を切断する。この切断工程により、
切断後の信号用リード101の先端面と封止樹脂106
の側面とがほぼ同じ面上にあるようになる。つまり、従
来外部端子として機能していたアウターリードのない構
造であり、信号用リード101の下部で封止樹脂に覆わ
れずに露出している外部電極101aの下方に半田から
なるボール電極が外部端子として形成される。また、半
田ボールのかわりに半田メッキ層を形成する場合もあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のパワーQFNにおいては、以下のような問題があっ
た。半導体装置の裏面において、外部電極101aの下
面と封止樹脂106との面がほぼ同じ面上にあるので、
封止樹脂106からのスタンドオフ高さが得られない。
そのために、半田等からなるボール電極を設けて、実装
基板上に実装しなければならず、効率的な実装を行なう
ことができないという不具合があった。
【0011】また、従来の樹脂封止型半導体装置の製造
方法の樹脂封止工程においては、半導体チップが接合さ
れたリードフレームを封止金型内に収納し、下金型の面
に信号用リードを押圧して密着させて、樹脂封止してい
るが、それでも封止樹脂が信号用リードの裏面側にまわ
り込んで、外部電極の表面に樹脂バリ(樹脂のはみ出し
分)が発生するという不具合もあった。
【0012】そこで、例えば樹脂封止工程において、封
止テープを外枠や信号用リードの下面と封止金型の金型
面との間に介在させ、封止テープに信号用リードの下端
部を食い込ませた状態で樹脂封止を行なうことにより、
信号用リードの下端部を封止樹脂の下方に突出されるよ
うな工夫も行なわれている。その場合、主として外枠及
び外枠に隣接する信号用リードに加わる型締め力によっ
て外枠が変形すると、その変形が吊りリードを経てダイ
パッドにまで及び、ダイパッドの変形や位置の変動など
をきたすことがある。この不具合を回避するためには、
吊りリードをなくすことも考えられるが、ダイパッドを
確実に支持できないと信頼性を損なうおそれがある。
【0013】上述のような諸点を考慮すると、吊りリー
ドの一部に曲げ部を設けて他の部分よりも高くなった立
ち上がり部を形成することにより変形吸収機能(バネ的
な機能)を持たせ、これによりリードフレームの外枠に
加わる型締め力に起因するダイパッドの変形などの不具
合を回避することが好ましい。
【0014】しかるに、吊りリードに立ち上がり部を設
けて変形吸収機能を持たせた場合、小サイズの半導体チ
ップに対してはともかく、大サイズの半導体チップを搭
載しようとすると半導体チップと信号用リードの立ち上
がり部とが干渉する,つまりチップサイズに対する適応
性に乏しいという不具合があった。
【0015】本発明の目的は、半導体チップのサイズの
広い範囲にわたって適応し得る樹脂封止型半導体装置、
その製造方法を提供するとともに、さらに、樹脂封止型
半導体装置としてダイパッドと封止樹脂との樹脂剥離を
抑制し、信頼性を高めた樹脂封止型半導体装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂封止型半導
体装置は、中央部付近に周辺部よりもアップセットされ
た支持部を有するダイパッドと、上記ダイパッドの支持
部の上に搭載された半導体チップと、上記ダイパッドを
支持する複数の吊りリードと、上記ダイパッドに向かっ
て延びる複数の信号リードと、上記半導体チップと上記
信号リードとを電気的に接続する金属細線と、上記半導
体チップ、ダイパッド、吊りリード、金属細線および信
号リードを封止し、上記信号リードの下端面および外方
側の側端面を外部端子として露出させるとともに信号リ
ードの下部を下方に突出させて封止する封止樹脂とを有
する樹脂封止型半導体装置であって、上記ダイパッドの
上記周辺部の上面と上記半導体チップの裏面との間には
上記封止樹脂の一部が介在しており、上記ダイパッドの
上記周辺部における上面には、上記支持部を囲む溝部が
設けられている。
【0017】これにより、本発明の樹脂封止型半導体装
置においては、ダイパッドの支持部を取り囲む周辺部の
上面と半導体チップの裏面との間には間隙が存在し、そ
の間隙に封止樹脂が充填されて、周辺部の上面に封止樹
脂が密着した状態となっている。しかし、耐湿性が劣化
したり、熱応力が発生するなどによって、封止樹脂のう
ちダイパッドの周辺部と半導体チップとの間に間隙に充
填された部分とダイパッドとの間に剥離が生じ、その剥
離が進行し、剥離領域が拡大するおそれもある。この場
合、本発明の樹脂封止型半導体装置においては、封止樹
脂との剥離が発生するおそれがある周辺部の上面にには
溝部が設けられているため、たとえいずれかの部分で樹
脂とダイパッドとの剥離が発生し、その剥離が進行した
場合でもその剥離自体が溝部でトラップされる。したが
って、樹脂とダイパッドとの剥離の進行を止め、樹脂封
止型半導体装置の信頼性を高く維持しうる。
【0018】上記樹脂封止型半導体装置において、上記
支持部をプレス加工による半切断によりアップセットさ
せて、ほぼ円形の平面形状を有するものとすることがで
きる。
【0019】上記樹脂封止型半導体装置において、上記
溝部は、複数個設けられていることが好ましい。
【0020】本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法
は、電極を有する半導体チップを準備する工程(a)
と、上記半導体チップを搭載しようとする領域に設けら
れた開口部と、上記開口部を取り囲む外枠と、上記開口
部内に配置され半導体チップを支持するためのダイパッ
ドと、上記ダイパッドを支持する複数の吊りリードと、
上記外枠に一端が接続され、他端が上記ダイパッドに向
かって延びる複数の信号リードとを有し、上記ダイパッ
ドの中央部付近がその周辺部からアップセットされて上
記半導体チップを搭載するための支持部となっており、
上記周辺領域の上面には溝部が設けられているリードフ
レームを用意する工程(b)と、上記ダイパッドの支持
部の上面と上記半導体チップの裏面とを接着剤により接
合することにより、半導体チップをダイパッドに搭載す
る工程(b)と、上記ダイパッド上に搭載された半導体
チップの電極と上記リードフレームの信号リードとを金
属細線で電気的に接続する工程(c)と、封止樹脂によ
り上記半導体チップ、ダイパッド、吊りリード、金属細
線および信号リードを、上記信号リードの下端面および
外方側の側端面を外部端子として露出させるとともに下
部を下方に突出させた状態で封止する工程(d)と、上
記信号リードの先端面と上記封止樹脂の側面とがほぼ一
致するように上記信号リードを切断するとともに、上記
吊りリードを切断して、樹脂封止型半導体装置をリード
フレームの外枠から切り離す工程(a)とを含んでい
る。
【0021】この方法により、上述の構造を有する樹脂
封止型半導体装置を容易に形成することができる。
【0022】上記樹脂封止型半導体装置の製造方法にお
いて、上記工程(b)では、プレス加工による半切断を
行なうことにより、上記ダイパッドの支持部を上記周辺
部からアップセットさせることが好ましい。
【0023】この方法により、ダイパッドの支持部を周
辺部からアップセットさせる際に発生するダイパッド内
の歪みをできるだけ小さく抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下の実施形
態においては、樹脂封止型半導体装置としてパワー素子
を内蔵するパワーQFNに本発明を適用した場合の構造
を例にとって説明する。
【0025】−パワーQFNの構造− 図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係るパワーQ
FNの構造を拡大して示す断面図であって、図1(b)
に示すIa−Ia線における断面図である。また、図1
(b)は、本実施形態のパワーQFNの平面図である。
ただし、図1(a)においては、構造の理解を容易にす
るために断面の縦方向における寸法拡大率を横方向にお
ける寸法拡大率よりも高くしている。また、図1(b)
においては封止樹脂6を透明体として扱っている。
【0026】図2は、本実施形態のパワーQFNの裏面
図であって、図2においては封止樹脂を不透明体として
扱っている。
【0027】図1(a),(b)及び図2に示すよう
に、本実施形態のパワーQFNは、リードフレームから
分離された以下の部材を備えている。すなわち、電源や
接地を含む電気信号を伝えるための信号用リード1と、
半導体チップ4を搭載するためのダイパッド2と、その
ダイパッド2を支持するための吊りリード3とが設けら
れている。
【0028】ここで、本実施形態の特徴は、ダイパッド
2において円形の半切断部11により中央部2aが周辺
部2bよりもアップセットされていることと、吊りリー
ド3には2カ所の曲げ部13,14が設けられていて吊
りリード3が変形吸収機能を付与されていることであ
る。そして、ダイパッド2の中央部2aの上に半導体チ
ップ4がDB(ダイボンド)ペースト7により接合され
ており、半導体チップ4の電極パッド(図示せず)と信
号用リード1とは、金属細線5によって互いに電気的に
接続されている。
【0029】円形の半切断部11は、ダイパッド2を構
成している金属板に対して、プレスによる打ち抜き加工
を途中で停止し、円形に打ち抜く手前の半切断状態で円
形部分が金属板に接続されている部分である。この半切
断部11は、その突出した方向への押圧力により円形の
半切断部分が破断する構造を有する。
【0030】なお、ダイパッド2の半切断部11の代わ
りにハーフエッチにより中央部2aを周辺部からアップ
セットさせることも可能である。
【0031】そして、信号用リード1,ダイパッド2,
吊りリード3,半導体チップ4及び金属細線5は、封止
樹脂6内に封止されている。ただし、信号用リード1の
下部と吊りリード3の外方側端部の下部とは封止樹脂6
の下面よりも下方に突出している。この信号用リード1
の下部が、母基板との電気的接続を行なうための外部電
極9(外部端子)として機能している。また、外部電極
9の下面には、樹脂封止工程における封止樹脂のはみ出
し部分(樹脂バリ)が存在していない。このような樹脂
バリの存在しないかつ下方に突出した外部電極9の構造
は、後述する製造方法によって容易に実現できる。
【0032】一方、ダイパッド2の周辺部2bの下面
は、封止樹脂6の下面とほぼ共通の平面内にあって、封
止樹脂6に覆われることなく露出している。その結果、
ダイパッド2の周辺部2bの下面は、信号用リード1や
吊りリード3の外方側端部の下面よりも上方に位置して
おり、吊りリード3は外方に向かうほど高さ位置が低く
なるように傾斜している。また、ダイパッド2の周辺部
2bの下面において、1コーナー部のみが1番ピン表示
のために面取りされたほぼ正方形の平面形状を有する細
溝12が形成されている。
【0033】以下、本実施形態のパワーQFNの構造に
よる機能,作用効果について説明する。
【0034】まず、信号用リード1の側方にはアウター
リードが存在せず、信号用リード1の下部が外部電極9
となっているので、半導体チップのサイズを維持しつつ
パワーQFNの小型化を図ることができる。しかも、外
部電極9の下面には樹脂バリが存在していないので、実
装基板側の電極との接合の信頼性が向上する。また、外
部電極9が封止樹脂6の下面よりも突出して形成されて
いるため、実装基板に樹脂封止型半導体装置を実装する
際の外部電極と実装基板の電極との接合において、外部
電極9のスタンドオフ高さが予め確保されていることに
なる。したがって、外部電極9をそのまま外部端子とし
て用いることができ、従来のように、実装基板への実装
のために外部電極9に半田ボールを付設する必要はな
く、製造工数、製造コスト的に有利となる。なお、後述
するように、細溝12が設けられていることにより、樹
脂バリの形成防止効果がより顕著になる。
【0035】そして、吊りリード3の中間部分(立ち上
がり部)が2カ所の曲げ部13,14によって上方に持
ち上げられた断面形状を有しているので、吊りリード3
が変形吸収機能を有しており、信号用リード1の下部つ
まり外部電極9を封止樹脂6から突出させるために封止
テープを用いて樹脂封止を行なう際に、リードフレーム
の外枠に加わる型締め力に起因する吊りリード3の変形
によってダイパッド2の位置の変化や変形が生じるのを
防止することができる。
【0036】さらに、ダイパッド2の中央部2aが半切
断部11によって上方に持ち上げられているので、半導
体チップ4が吊りリード3の曲げ部13よりも外方には
み出るほど半導体チップ4のサイズが大きい場合にも、
中央部2aの上に搭載される半導体チップ4の下面を吊
りリード3の最上面よりも上方に位置させることが可能
になり、半導体チップ4と吊りリード3の立ち上がり部
との干渉を招くことはない。言い換えると、吊りリード
3の一部に立ち上がり部を設けて変形吸収機能を持たせ
つつ、半導体チップ4のサイズの選択性を向上させるこ
とができる。
【0037】また、その結果、半導体チップ4の下面全
体がダイパッド2に接しているのではなく、ダイパッド
2の中央部2aのみと接していることになり、耐湿性が
向上する。その理由について、以下に説明する。図18
(a)〜(c)に示す従来の構造の場合には、半導体チ
ップのサイズが小さいものでは、半導体チップとダイパ
ッドとの間がいわゆるベタ付け状態になっていたので、
ダイパッド2と封止樹脂6との間から湿気や水分が侵入
すると半導体チップとダイパッドとの密着性が悪くなっ
たり、クラックが生じるなどの耐湿性の悪化を招くおそ
れがあった。それに対し、本実施形態のごとく、半導体
チップ4とダイパッド2とがダイパッド2の中央部2a
でのみ接している場合には、半導体チップ4のサイズが
ダイパッド2と同程度に小さい場合にも、ダイパッド2
の周辺部2bと半導体チップ4との間にも封止樹脂6が
存在する。その結果、小サイズの半導体チップ4であっ
ても封止樹脂6によって確実に保持されることになり、
湿気や水分が裏面側から侵入することを防止できるた
め、パッケージにクラックが発生することはない。
【0038】なお、図1(a)に示す状態では、半導体
チップ4と吊りリード3の一部とが接触しているように
見えるが、半導体チップ4と吊りリード3とは接触して
いてもよいし接触していなくてもよい。また、ダイパッ
ド2のアップセット時における中央部2aの上面が吊り
リード3の最上面の上面よりも上方に位置するように形
成しておいてもよいし、ダイパッド2のアップセット時
における中央部2aの上面は吊りリード3の最上面の上
面よりも下方に位置しているがDBペースト7の厚みを
見込むと半導体チップ4の下面が吊りリード3の最上面
よりも上方に位置するようにしてもよい。半導体チップ
4と吊りリード3の一部とが接触している場合には、半
導体チップ4を支持する安定性が向上するという利点が
ある。
【0039】また、図1(a)に示すように、本実施形
態のパワーQFNによると、半導体チップ4が信号用リ
ード1の上方で信号用リード1とオーバーラップしてい
ても、半導体チップ4と信号用リード1とは干渉しない
ので、信号用リード1の内方側の長さを充分大きくし
て、信号用リード1と封止樹脂6との密着性を高めるこ
とができる利点もある。
【0040】−製造方法の説明− 次に、本実施形態のパワーQFNの製造方法について、
図面を参照しながら説明する。図3〜図8は、本実施形
態におけるパワーQFNの製造工程を示す断面図であ
る。
【0041】まず、図3(a)に示す工程で、銅合金板
をエッチングによりパターニングして、半導体チップを
搭載するための開口部22が多数設けられたリードフレ
ーム20を形成する。図3(a)には、見やすくするた
めに1つの開口部のみを示すものとする。このリードフ
レーム20には、外枠21から開口22の内方に向かっ
て延びる信号用リード1と、半導体チップを搭載するた
めのダイパッド2と、ダイパッド2と外枠21とを接続
してダイパッド2を支持するための吊りリード3とが設
けられている。このリードフレーム20には、樹脂封止
の際、封止樹脂の流出を止めるタイバーが設けられてい
ない。
【0042】なお、この状態で、リードフレーム20に
ニッケル(Ni),パラジウム(Pd),金(Au)な
どの金属メッキ層を形成してもよいし、次の図3(b)
に示す工程の後に金属メッキ層を形成してもよい。
【0043】次に、図3(b)に示す工程で、プレス加
工を行なって、リードフレーム20のダイパッド2を中
央部2aと周辺部2bとに区分けする半切断部11を形
成する。図4(a),(b)は、このプレス加工の手順
を示す断面図である。まず、円形の開口部を有するダイ
31と、この開口部にほぼ一致する円形の平面形状を有
するポンチ32とからなる打ち抜き用プレス型を準備す
る。そして、図4(a)に示すように、リードフレーム
20のダイパッド2をポンチ32の上に載置して、上方
からダイ31をダイパッド2の上面に当接させる。次
に、図4(b)に示すように、ダイ31を下降させる。
このとき、ダイ31とポンチ32とがダイパッド2にそ
の両面から食い込むが、剪断部分の厚みaと、未剪断部
分の厚みbとがほぼ同じ値になる程度になったときに、
ダイ31の下降が停止するように、予めダイ31の下降
量を設定しておく。つまり、打ち抜き用プレス型を用い
ながら、ダイパッド2の中央部2aを打ち抜くのではな
く、半切断状態で残しておくのである。これにより、周
辺部2bからアップセットされた中央部2aが形成され
る。
【0044】なお、この半切断加工を行なうことによ
り、一般的な曲げ加工に比較して、ダイパッド2の各部
に歪みを生ぜしめることなく広い範囲であるダイパッド
2の中央部2aをアップセットさせることができる利点
がある。
【0045】次に、吊りリード3の曲げ部13,14を
形成するためのプレス加工と、ダイパッドの周辺部2b
の下面の細溝12を形成するためのプレス加工を、順次
又は同時に行なう。
【0046】以下の図5〜図8においては、図1(b)
に示すIa−Ia線断面に相当する断面の構造の変化を示し
ている。また、各図において縦方向における拡大率を横
方向における拡大率よりも大きくしている。
【0047】図5に示す工程で、用意したリードフレー
ムのダイパッド2の中央部2aの上に半導体チップ4を
載置して、エポキシ樹脂をバインダーとする銀ペースト
からなるDBペースト7により両者を互いに接合する。
この工程は、いわゆるダイボンド工程である。
【0048】次に、図6に示す工程で、半導体チップ4
の電極パッド(図示せず)と信号用リード1とを金属細
線5により電気的に接続する。この工程は、いわゆるワ
イヤーボンド工程である。金属細線5としては、アルミ
ニウム細線、金(Au)線などを適宜選択して用いるこ
とができる。また、半導体チップ4と信号用リード1と
の電気的な接続は、金属細線5でなくバンプなどにより
行なってもよい。
【0049】次に、図7に示す工程で、半導体チップ
が接合され、封止テープ15が貼り付けられたリードフ
レーム20を封止金型に取り付けた状態で、リードフレ
ーム20と信号用リード1の裏面側との間に封止テープ
15を介在させる。このとき、後述するように封止テー
プ15は、ロールによって供給される。また、本実施形
態においては、リードフレームは図7に示す状態とは上
下を逆にして封止金型にセットされるが、図7に示す状
態でセットされてもよい。図7に示す状態では、まだ型
締め力が作用していない。
【0050】この封止テープ15は、樹脂封止工程にお
いて信号用リード1の裏面側に封止樹脂がまわり込まな
いようにするマスク的な役割を果たさせるためのもので
あり、この封止テープ15の存在によって、信号用リー
ド1の裏面に樹脂バリが形成されるのを防止することが
できる。この封止テープ15は、ポリエチレンテレフタ
レート,ポリイミド,ポリカーボネートなどを主成分と
する樹脂をベースとしたテープであり、樹脂封止後は容
易に剥がすことができ、また樹脂封止時における高温環
境に耐性があるものであればよい。ここでは、ポリエチ
レンテレフタレートを主成分としたテープを用い、厚み
は50[μm]とした。
【0051】なお、ここでは、この封止テープ15は、
リードフレーム20の外枠21,信号用リード1,吊り
リード3の立ち上がり部を除く部分,ダイパッド2の周
辺部2bの各下面に密着している。
【0052】次に、図8に示す工程で、封止金型内にエ
ポキシ樹脂からなる封止樹脂6を流し込んで樹脂封止を
行う。この際、信号用リード1の裏面側に封止樹脂6が
まわり込まないように、金型の型締め力をリードフレー
ム20の外枠及び封止テープ15に加えた状態で樹脂封
止する。つまり、外枠に隣接している信号用リード1の
裏面側の封止テープ15面を金型面側に押圧して樹脂封
止を行う。従って、ダイパッド2には直接型締め力が加
わらないので、ダイパッド2は上方に持ち上がった状態
になり、吊りリード3は外方に向かうほど高さ位置が低
くなるように傾斜する。
【0053】最後に、信号用リード1の裏面に貼付した
封止テープ15をピールオフにより除去すると、封止樹
脂6の裏面より突出した外部電極9が形成されている。
そして、信号用リード1の先端部を、信号用リード1の
先端面と封止樹脂6の側面とがほぼ同一面になるように
切り離すことにより、、図1(a)に示すようなパワー
QFNが完成される。
【0054】本実施形態の製造方法によると、樹脂封止
工程の前に予め信号用リード1の裏面と封止金型との間
に封止テープ15を介在させているので、封止樹脂6が
信号用リード1の下面にまわり込むことがなく、外部電
極となる信号用リード1の裏面には樹脂バリの発生はな
い。したがって、信号用リードの下面を露出させる従来
の樹脂封止型半導体装置の製造方法のごとく、信号用リ
ード上に形成された樹脂バリをウォータージェットなど
によって除去する必要はない。すなわち、この樹脂バリ
を除去するための面倒な工程の削除によって、樹脂封止
型半導体装置(パワーQFN)の量産工程における工程
の簡略化が可能となる。また、従来、ウォータージェッ
トなどによる樹脂バリ除去工程において生じるおそれの
あったリードフレームのニッケル(Ni),パラジウム
(Pd),金(Au)などの金属メッキ層の剥がれは解
消できる。そのため、樹脂封止工程前における各金属層
のプリメッキが可能となる。
【0055】加えて、以上の製造方法によって形成され
た外部電極9は、封止樹脂6の下面から下方に突出して
いるので、従来のように半田ボールを付設することな
く、外部電極9をそのまま外部端子として用いることが
できる。
【0056】なお、図8に示すように、樹脂封止工程に
おいては、溶融している封止樹脂6の熱によって封止テ
ープ15が軟化するとともに熱収縮するので、信号用リ
ード1が封止テープ15に大きく食い込み、信号用リー
ド1の裏面と封止樹脂6の裏面との間には段差が形成さ
れる。したがって、信号用リード1の裏面は封止樹脂6
の裏面から突出した構造となり、信号用リード1の下部
である外部電極9のスタンドオフ高さを確保できる。そ
のため、この突出した外部電極9をそのまま外部端子と
して用いることができることになる。
【0057】また、信号用リード1の裏面と封止樹脂6
の裏面との間の段差の大きさは、封止工程前に貼付した
封止テープ15の厚みによりコントロールすることがで
きる。本発明では、50[μm]の封止テープ15を用
いているので、段差の大きさつまり外部電極9の突出量
は、一般的にはその半分程度であり最大50[μm]で
ある。すなわち、封止テープ15が信号用リード1の裏
面よりも上方に入り込む量が封止テープ15の厚さ分で
定まることから、外部電極9の突出量を封止テープ15
の厚みによりセルフコントロールでき、製造の容易化を
図ることができる。この外部電極9の突出量を管理する
ためには、量産工程で封止テープ15の厚みを管理する
だけでよく、別工程を設ける必要がないので、本発明の
製造方法は、工程管理のコスト上きわめて有利な方法で
ある。なお、介在させる封止テープ15については、所
望とする段差の大きさに合わせて、材質の硬度、厚み、
および熱による軟化性を決定することができる。
【0058】また、ダイパッド2の周辺部2bの下面に
細溝12が設けられているので、樹脂封止の際に溶融し
た封止樹脂6の注入圧力によってダイパッドの周辺部2
bが下方に押圧され、封止テープ15がこの細溝12の
縁部にかみ込まれることにより、封止樹脂6のまわり込
みがより効果的に阻止される。
【0059】−樹脂封止工程の詳細− 次に、本実施形態における樹脂封止工程の詳細について
説明する。
【0060】図9(a)は、本実施形態において用いた
封止用金型(下金型)の平面図であり、図9(b)は図
9(a)の中央線における樹脂封止の状態を示す断面図
である。また、図10(a)〜(c)は、本実施形態に
おける封止テープの供給装置を付設した樹脂封止装置お
よび樹脂封止の手順を概略的に説明するための斜視図で
ある。図11は、樹脂封止時における封止金型内の状態
を示す断面図である。
【0061】図9(a),(b)に示すように、本実施
形態で用いた封止金型51は、上金型51aと下金型1
5bとからなっている。そして、上金型51aには、4
カ所の真空引き穴53及び各真空引き穴53間を連通さ
せるための真空引き溝52が設けられている。また、図
10(a)に示すように、封止金型51の下金型51b
には、2つの半導体製品成型部60(リードフレーム2
0に登載される半導体チップ4の数に対応した数のダイ
キャビティが形成されている部分)と、各半導体製品成
型部60に封止樹脂を供給するための封止樹脂流通路6
1とが設けられている。
【0062】図9(a),(b)には、見やすくするた
めに1つのダイキャビティにおける構造やセット状態し
か示されていないが、他のダイキャビティにおいてもこ
れと同じ構造やセット状態となっている。まず、1つの
ダイキャビティ内における樹脂封止の状態について、図
9(b)を参照しながら説明する。
【0063】まず、下金型51bの各ダイキャビティー
内に各半導体チップ4が収納されるように、リードフレ
ーム20を下金型51b上にセットする。このとき、上
金型51aの下面と封止テープ15の上面とが互いに接
触した状態となる。そして、上金型51aを押圧すると
ともに、真空引き装置(図示せず)により、上金型51
aに形成された4ケ所の真空引き穴53を介して封止テ
ープ15を封止金型内で4方向に真空引きし、均一に延
ばした状態を維持する。この状態で樹脂封止工程を行な
うことにより、樹脂封止時の熱収縮による封止テープ1
5のシワ発生を防止することができる。その結果、樹脂
封止型半導体装置の樹脂の裏面が平坦に形成される。
【0064】以下、上述の封止テープのシワがなくなる
メカニズムについて、さらに詳細に説明する。樹脂封止
の際、封止テープ15が熱収縮を起こし、縮まろうとす
る作用に対して、真空引き穴53から真空引きを行なう
ことで、封止テープ15が各真空引き穴53の方向に引
っ張られる。このように、封止テープ15に延張状態を
与えることにより、封止テープ15の収縮が抑制され
て、シワの発生が防止される。したがって、形成された
樹脂封止型半導体装置の裏面において、封止テープ15
と接していた封止樹脂6の面が平坦になっている。
【0065】上金型51aの真空引き穴53につながる
真空引き溝52は、封止テープ15の伸び率を考慮し
て、その深さや幅が形成されていることが望ましい。
【0066】ただし、真空引き溝を設けずに、各真空引
き穴から個別に封止テープを引っ張ることによっても、
封止テープのシワの発生を防止する効果を発揮すること
ができる。
【0067】なお、真空引き溝の形状や数は図9(a)
に示す形状や数に限定されるものではない。例えば、真
空引き溝を複数列設けることも可能である。
【0068】また、図9(b)に示す構造に加えて、上
金型51aの上面のうち信号用リード1の上方に位置す
る領域に、彫り込み部を設けて、樹脂封止の際、封止テ
ープ15の一部をその彫り込み部に逃げ込ませることに
より、各信号用リード1間に形成されやすい深い溝を浅
く抑制するようにしてもよい。
【0069】また、封止テープ15のしわを防止する方
法としては、真空引き溝を設ける方法に限定されるもの
ではなく、互いに係合する凹部と凸部とを上金型,下金
型にそれぞれ形成しておいて、上金型と下金型との間に
型締め力を加えたときに凹部と凸部とが係合することに
よって封止テープに張力を与えることも可能である。さ
らに、封止金型にクランパを設け、クランパによって封
止テープに張力を与えることも可能である。
【0070】次に、封止テープ15の供給方法と、全体
的な樹脂封止の手順とについて、図10(a),(b)
及び図11を参照しながら説明する。
【0071】図10(a)に示すように、本実施形態の
樹脂封止装置には、巻き出しロール56aと巻き取りロ
ール56bとの間で一定の張力を加えながら、連続的に
封止テープ152の巻き出しと巻き取りとを行なうこと
が可能に構成された封止テープ供給装置が付設されてい
る。
【0072】そして、図10(b)に示すように、多数
の半導体チップを搭載したリードフレーム20が下金型
51bにセットされると、樹脂タブレット62が下金型
51bの封止樹脂供給部に投入される。
【0073】次に、図11に示すように、封止金型51
の上金型51aと下金型51bとが型締めされ、ピスト
ン58により下方から溶融した封止樹脂が各半導体製品
成型部60に供給されて、各ダイキャビティ毎に樹脂封
止型半導体装置55(パワーQFN)が射出成形され
る。そして、射出成形が終了すると、下金型51bが開
く。
【0074】この時、下金型51bが開くと同時に、図
10(c)に示す樹脂カル63と樹脂封止型半導体装置
55から封止テープ15が引き離される。また、封止テ
ープ15のうち、この樹脂封止工程で使用された部分は
巻き取りロールー56bに巻き取られ、次の樹脂封止工
程で使用する部分は巻き出しロール56aから供給され
る。その間に、樹脂カル63と樹脂封止型半導体装置5
5とは、下金型51bから取り出される。
【0075】本実施形態によると、巻き出しロール56
aと巻き取りロール56bとの間で、連続的に封止テー
プ15を供給することにより、封止テープを用いた樹脂
封止工程を迅速に行なうことができ、生産効率の向上を
図ることができる。また、巻き出しロール56aと巻き
取りロール56bとに回転力を加えることによっても、
封止テープ15に適正な張力を与えることができ、樹脂
封止工程における封止テープ15のシワの発生をより効
果的に抑制することができる。
【0076】なお、本実施形態においては、リードフレ
ーム20を金型に装着した状態で、封止テープ15を封
止金型に供給してリードフレーム20上に密着させるよ
うにしたが、このようなロール供給法ではなく、樹脂封
止工程前に予め封止テープ15をリードフレームの信号
用リード1の下面に貼付してもよい。
【0077】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。上述の第1の実施形態にお
いては、図2に示すように、ダイパッド2の中央部(チ
ップ支持部)をアップセットした構造において中央部2
aの下方には封止樹脂6が存在しておらずに単に凹部と
なっていたが、本実施形態においては、ダイパッドの中
央部(チップ支持部)の下方をも封止樹脂で埋めるよう
にする。
【0078】図12(a),(b)は、本実施形態のパ
ワーQFNを形成するためのリードフレームの平面図及
び樹脂封止後におけるパワーQFNの裏面図である。
【0079】図12(a)に示すように、ダイパッド2
の周辺部2bを除く部分は、アップセットされた正方形
の中央部2aと、中央部2aと周辺部2bとを互いに連
結する4本の連結部2cと、打ち抜かれた打ち抜き部2
dとに区分けされる。そして、連結部2cの2カ所に曲
げ部35,36を形成することによって、中央部2aを
周辺部2bからアップセットさせている。
【0080】ただし、連結部2cの1カ所において上記
第1の実施形態と同様の半切断加工を行なうことにより
中央部2aをアップセットしてもかまわない。
【0081】また、上記第1の実施形態においてはダイ
パッド2の周辺部2bの下面には1本の細溝12しか形
成していないが、本実施形態においては、周辺部2bの
下面上で閉ループを描く複数の細溝12a,12bが設
けられている。これは、ダイパッド2の周辺部2bの外
方側だけでなく内方側からも封止樹脂がまわり込むおそ
れがあるためである。
【0082】本実施形態における製造工程の説明は省略
するが、ダイパッド上に半導体チップの登載するために
ダイボンド工程,金属細線を張るためのワイヤボンド工
程だけでなく、樹脂封止工程における封止テープをリー
ドフレームと封止金型との間に介在させるための方法
や、封止テープのしわをなくすためのロールによる封止
テープの供給など、基本的には上述の第1の実施形態に
おける製造工程をほぼそのまま適用することができる。
【0083】図12(b)に示すように、本実施形態の
リードフレームを用い、周辺部2bの下面と封止金型と
の間に封止テープを介在させて樹脂封止を行なった結果
得られるパワーQFNの裏面においては、ダイパッド2
の中央部2aの下方にも封止樹脂6がまわり込んでい
る。
【0084】本実施形態のパワーQFNによると、この
ような打ち抜き部2dを設けることによって、樹脂封止
工程でダイパッド2の周囲から打ち抜き部2dを通って
封止樹脂6が中央部2aの下方に流れ込むことになる。
従って、ダイパッド2の中央部2aの下方にも封止樹脂
6を埋め込むことができるので、封止樹脂6とダイパッ
ド2との密着性が向上し、耐湿性の向上を含めてパワー
QFN全体の信頼性の向上を図ることができる。
【0085】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態である樹脂封止型半導体装置(パワーQFN)
について説明する。図13(a)〜(c)は、それぞれ
本実施形態のパワーQFNに用いられるリードフレーム
の平面図、XIIIb−XIIIb線における断面図、XIIIc−XII
Ic線における断面図である。また、図14は、本実施形
態のリードフレームの斜視図である。
【0086】図13(a)〜(c)及び図14に示すよ
うに、本実施形態のリードフレームのダイパッド40
は、正方形の中央部41(チップ支持部)と、4つのコ
ーナー部に設けられた円形のコーナー部42と、コーナ
ー部42に直接つながる4つの辺部43と、中央部41
と各辺部43と互いに連結する4つの連結部44と、打
ち抜かれた4カ所の打ち抜き部45とに区分けされる。
そして、中央部41と辺部43と連結部44とが4つの
コーナー部42からアップセットされた形状となってい
る。吊りリード3が、2つの曲がり部13,14によっ
て途中で立ち上げられた断面形状を有する点は、第1の
実施形態におけるリードフレームの構造と同様である。
【0087】本実施形態における製造工程の説明は省略
するが、ダイパッド上に半導体チップの登載するために
ダイボンド工程,金属細線を張るためのワイヤボンド工
程だけでなく、樹脂封止工程における封止テープをリー
ドフレームと封止金型との間に介在させるための方法
や、封止テープのしわをなくすためのロールによる封止
テープの供給など、基本的には上述の第1の実施形態に
おける製造工程をほぼそのまま適用することができる。
【0088】なお、本実施形態では、封止テープと接す
るコーナー部42の面積が小さいので、上記第1,第2
の実施形態のごとく細溝を設けなくても封止樹脂がコー
ナー部42の下面にまわり込むのを確実に防止すること
ができる。
【0089】図15は、本実施形態のリードフレームを
用い、コーナー部42の下面と封止金型との間に封止テ
ープを介在させて樹脂封止を行なった結果得られるパワ
ーQFNの裏面図である。同図に示すように、本実施形
態のパワーQFNの裏面においては、外部電極9と、吊
りリード3の外方側端部と、ダイパッド40のコーナー
部42のみが封止樹脂6に覆われることなく露出してい
る。すなわち、ダイパッド40の中央部41の下方にも
封止樹脂6が埋め込まれている。また、本実施形態のパ
ワーQFNの製造工程においては、半導体チップをダイ
パッド上に登載するダイボンド工程において、半導体チ
ップがダイパッドの中央部41のみで支持される。つま
り、打ち抜き部45によってDBペーストの広がりが阻
止されるからである。そして、打ち抜き部45の下方に
存在する封止樹脂によって半導体チップが強く保持され
ている。このようにダイパッド40と半導体チップとの
接触面積が小さいことにより、上述のように樹脂封止型
半導体装置の耐湿性の悪化を抑制することができる。
【0090】本実施形態のパワーQFNによると、ダイ
パッド40の一部に打ち抜き部45を設けることによ
り、樹脂封止時に封止樹脂6が打ち抜き部45を通って
中央部41(チップ支持部)の下方に流れ込むので、中
央部41の下方に封止樹脂を埋め込むことができ、上記
第2の実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0091】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態である樹脂封止型半導体装置(パワーQFN)
について説明する。図16は、本実施形態のパワーQF
Nの断面図であって、図1(b)のIa-Ia線に相当する
断面における形状を表している。
【0092】本実施形態のパワーQFNに用いられるリ
ードフレームにおいて、ダイパッド2には半切断部は形
成されておらず、ダイパッド2全体がフラットに形成さ
れている。従って、ダイパッド2にはアップセットされ
た部分は存在しない。そして、吊りリード3には2カ所
の曲げ部13,14が設けられ、吊りリード3の中間部
分が端部よりも高くなった立ち上がり部となっている。
そして、半導体チップ4は吊りリード3の立ち上がり部
において吊りリード3に支持されている。また、半導体
チップ4とダイパッド2とを接合するDBペースト7を
厚く設けることによって、半導体チップ4とダイパッド
2とを固着している。その他の部分の構造は、上記第1
の実施形態のパワーQFNにおける各部の構造と同じで
ある。
【0093】本実施形態における製造工程の説明は省略
するが、ダイパッド上に半導体チップの登載するために
ダイボンド工程,金属細線を張るためのワイヤボンド工
程だけでなく、樹脂封止工程における封止テープをリー
ドフレームと封止金型との間に介在させるための方法
や、封止テープのしわをなくすためのロールによる封止
テープの供給など、基本的には上述の第1の実施形態に
おける製造工程をほぼそのまま適用することができる。
【0094】本実施形態のパワーQFNによると、ダイ
ボンド工程において、DBペースト7には半導体チップ
4の重力が加わらないので、DBペースト7の表面張力
によってDBペースト7がダイパッド2上でほとんど広
がらない。従って、DBペースト7を挟んで半導体チッ
プ4とダイパッド2とが接触する領域の面積を小さくす
ることができ、上述の作用効果により、パワーQFNの
耐湿性を良好に保持することができる。また、吊りリー
ド3により半導体チップ4を支持することにより、チッ
プ支持の安定性も高く維持される。
【0095】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態である樹脂封止型半導体装置(パワーQFN)
について説明する。図17(a)は、本実施形態に係る
パワーQFNの構造を拡大して示す断面図であって、図
17(b)に示すXVIIa−XVIIa線における断面図であ
る。図17(a)においては、部分的に樹脂を開封した
状態を示し、内部構成を明確に示している。また、図1
7(b)は、本実施形態のパワーQFNの平面図であ
る。ただし、図17(a)においては、構造の理解を容
易にするために断面の縦方向における寸法拡大率を横方
向における寸法拡大率よりも高くしている。また、図1
7(b)においては、構造を見やすくするために封止樹
脂6を透明体として扱っている。
【0096】本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、半
導体チップを搭載しようとする領域に設けられた開口部
と、その開口部を取り囲む外枠と、開口部内に配置され
半導体チップ4を支持するためのダイパッド2と、その
ダイパッド2を支持する複数の吊りリード3と、外枠に
一端が接続され、他端がダイパッドに向かって延びる複
数の信号リード1とを有するリードフレームを用いて形
成されている。ここで、吊りリード3は、他の部分より
も高くなった立ち上がり部13,14を有している。ダ
イパッド2の中央部2aは、周辺部2bから半切断部1
1によってアップセットされ、搭載する半導体チップ4
の裏面と接着するための支持部となっている。そして、
ダイパッド2の周辺部2bには、中央部2aを囲む深さ
が約80μmで幅が120μmのほぼ半円形の断面を有
する環状の溝部64が設けられている。
【0097】そして、本実施形態の樹脂封止型半導体装
置は、ダイパッド2の中央部2b上に搭載された半導体
チップ4と、半導体チップ4の電極(図示せず)と信号
リード1とを電気的に接続する金属細線5と、半導体チ
ップ4、ダイパッド2、吊りリード3、金属細線5およ
び信号リード1を封止し、信号リード1の下端面および
外方側の側端面を外部端子として露出させるとともに下
部を下方に突出させて封止する封止樹脂6とを備えてい
る。ここで、ダイパッド2の周辺部2bの上面と半導体
チップ4の裏面との間隙には封止樹脂6が充填されて、
間隙充填部6aとなっている。また、上述のように、周
辺部2bの上面には、半切断部11による支持部である
中央部2aを囲む溝部64が設けられている。
【0098】本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、図
17に示すように、構成上は図1に示した樹脂封止型半
導体装置とほぼ同様であるが、ダイパッド2の周辺部2
bの上面に、中央部2aを囲む溝部64が形成されてい
る点が特徴である。
【0099】したがって、本実施形態における樹脂封止
型半導体装置は、図1に示す第1の実施形態の樹脂封止
型半導体装置の構造を全て備えているので、基本的には
第1の実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0100】加えて、本実施形態の樹脂封止型半導体装
置は、ダイパッド2の周辺部2bの上面に溝部64が形
成されていることにより、以下のような信頼性上の顕著
な効果を発揮することができる。
【0101】すなわち、ダイパッド2の中央部2aを囲
む周辺部2bの上面と半導体チップ4の裏面との間に
は、封止樹脂6の間隙充填部6aが介在しており、周辺
部2bと間隙充填部6aとは互いに密着している。しか
し、何らかの原因で耐湿性が劣化したり、熱応力が発生
するなどにより、間隙充填部6aとダイパッド2との間
に剥離が生じ、その剥離が進行して、剥離領域が拡大す
ることもあり得る。そのとき、本実施形態では、ダイパ
ッド2の周辺部2bと間隙充填部6aとの間で剥離が発
生しその剥離が進行していっても、周辺部2bの上面に
設けられた溝部64において剥離がトラップされ、剥離
領域が溝部64を越えて拡大するのが抑制される。すな
わち、溝部64によって、間隙充填部6aとダイパッド
2との間の剥離の進行を抑制することができるので、樹
脂封止型半導体装置の信頼性が高く維持されることにな
る。このような溝部64は、特に図17に示すようなダ
イパッド2の周辺部2bの裏面が露出し、かつ、半導体
チップ4とダイパッド2との間に間隙充填部6aが介在
している構造において、特に顕著な効果を発揮すること
ができる。
【0102】なお、本実施形態では溝部64を1つとし
ているが、周辺部2bの上面に2本以上の複数本設けて
もさらなる効果を期待することができる。
【0103】また、溝部64の形態としては、図示する
ような断面がほぼ半円形で環状のもの以外に、非円形の
断面を有する環状の溝部、環の一部を構成する部分環状
の溝部、ダイパッド2の中央部2a(又は半切断部1
1)の平面形状と相似形の環状の溝部などがあり、いず
れの形状の溝部でも封止樹脂6とダイパッド2との剥離
の進行を停止させる効果はある。
【0104】また、溝部64の深さ寸法は、50[μ
m]〜150[μm]の範囲が好ましく、実際には、1
00[μm]を目標値としてエッチングやプレス加工を
施すことにより、この範囲内に納めることができる。ま
た、溝部64の幅寸法は、50[μm]〜150[μ
m]の範囲が好ましく、実際には、100[μm]を目
標値としてエッチングやプレス加工を施すことにより、
この範囲内に納めることができる。溝部64の深さ及び
幅寸法がこのような範囲にあることにより、たとえダイ
パッド2の周辺部2bの上面と間隙充填部6aとの間に
剥離が発生し、その剥離が進行していった場合において
も、その剥離自体が溝部64でトラップされるため、剥
離の進行を止め、樹脂封止型半導体装置の信頼性を維持
することができることが実験的に確認されている。
【0105】なお、ダイパッド2の周辺部2bに溝部6
4が設けられていることにより、間隙充填部6aとダイ
パッド2との密着性が向上するという効果も得られる。
したがって、溝部64が設けられていることにより、ダ
イパッド2と封止樹脂6との間の剥離の発生の抑制によ
る信頼性の向上効果も得られる。
【0106】また、ダイパッド2上のアップセットされ
た半切断部11による中央部2a(支持部)は、上記第
1の実施形態におけると同様に、プレス加工による半切
断でアップセットされた平面形状が円形の突出した支持
部である。
【0107】本実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造
方法や、用いるリードフレームおよびその製造方法につ
いては、第1の実施形態で説明した内容に溝部64を形
成する点を追加するだけでよい。
【0108】特に、プレス加工により溝部64を形成す
る場合には、ダイパッド2の周辺部2bの下面の細溝1
2と同時に形成すればよい。例えば、吊りリード3の曲
げ部13,14を形成するためのプレス加工と、ダイパ
ッドの周辺部2bの下面の細溝12及び上面の溝部64
とを形成するためのプレス加工を、順次又は同時に行な
えばよい。
【0109】また、本実施形態及び上記各実施形態にお
いて、ダイパッド2の中心位置と中央部2aの中心位置
とが必ずしも一致していなくてもよい。すなわち、中央
部2aはダイパッドの真中付近にあればよい。
【0110】(その他の実施形態)上記各実施形態にお
いては、パワー素子を内蔵した半導体チップ4を収納す
る樹脂封止型半導体装置(パワーQFN)に本発明を適
用したが、上記各実施形態は、あまり発熱量の大きくな
い素子を内蔵した半導体チップを収納した樹脂封止型半
導体装置についても適用することが可能である。
【0111】
【発明の効果】本発明の樹脂封止型半導体装置による
と、ダイパッドの中央部付近に周辺部からアップセット
された支持部を設け、周辺部の上面において支持部を囲
むように形成された溝部を設けたので、たとえダイパッ
ドー封止樹脂間に剥離が発生し、その剥離が進行した場
合でも、その剥離自体を溝部でトラップすることによ
り、剥離の進行を止めることができ、よって、樹脂封止
型半導体装置の信頼性を維持できる。
【0112】上記樹脂封止型半導体装置の構造は、本発
明の樹脂封止型半導体装置の製造方法によって容易に実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るパワーQFNの
Ia−Ia線における断面図、及びパワーQFNの平面図で
ある。
【図2】第1の実施形態に係るパワーQFNの裏面図で
ある。
【図3】第1の実施形態の製造工程のうちリードフレー
ムを準備する工程であって、銅合金板からリードフレー
ムのパターニングを行なったときの状態、リードフレー
ムにプレス加工を施した後の状態をそれぞれ示す平面図
である。
【図4】第1の実施形態の製造工程のうちリードフレー
ムのダイパッドに半切断加工を施すときの断面形状の変
化を示す断面図である。
【図5】第1の実施形態の製造工程におけるダイパッド
上に半導体チップを接合する工程を示す断面図である。
【図6】第1の実施形態の製造工程における金属細線を
形成する工程を示す断面図である。
【図7】第1の実施形態の製造工程における封止テープ
をリードフレームと封止金型との間に介在させる工程を
示す断面図である。
【図8】第1の実施形態の製造工程における樹脂封止工
程を示す断面図である。
【図9】第1の実施形態において用いた下金型の平面
図、及び樹脂封止の状態を示す断面図である。
【図10】第1の実施形態における封止テープの供給装
置を付設した樹脂封止装置および樹脂封止の手順を概略
的に説明するための斜視図である。
【図11】第1の実施形態の製造工程のうち樹脂封止時
における封止金型内の状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態のパワーQFNを形
成するためのリードフレームの平面図、及び樹脂封止後
におけるパワーQFNの裏面図である。
【図13】本発明の第3の実施形態のパワーQFNに用
いられるリードフレームの平面図、XIIIb−XIIIb線にお
ける断面図、XIIIc−XIIIc線における断面図である。
【図14】第3の実施形態のリードフレームの斜視図で
ある。
【図15】第3の実施形態のリードフレームを用いて得
られるパワーQFNの裏面図である。
【図16】本発明の第4の実施形態のパワーQFNの断
面図である。
【図17】本発明の第5の実施形態に係るパワーQFN
のXVIIb−XVIIb線における断面図、及びパワーQFNの
平面図である。
【図18】それぞれ順に、従来のパワーQFNの斜視
図、従来のパワーFQNのXVIIIb−XVIIIb線における断
面図、及び従来のパワーQFNの裏面図である。
【符号の説明】
1 信号用リード 2 ダイパッド 3 吊りリード 4 半導体チップ 5 金属細線 6 封止樹脂 7 DBペースト 9 外部電極 11 半切断部 12 細溝 13 曲げ部 14 曲げ部 15 封止テープ 20 リードフレーム 21 外枠 31 ダイ 32 ポンチ 51 封止金型 51a 上金型 51b 下金型 52 真空引き溝 53 真空引き穴 55 樹脂封止型半導体装置 56a 巻き出しロール 56b 巻き取りロール 58 ピストン 60 半導体製品成形部 61 封止樹脂流通路 62 樹脂タブレット 63 樹脂カル 64 溝部
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 史人 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 松尾 隆広 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−142518(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/50 H01L 23/12 H01L 23/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部付近に周辺部よりもアップセット
    された支持部を有するダイパッドと、 上記ダイパッドの支持部の上に搭載された半導体チップ
    と、 上記ダイパッドを支持する複数の吊りリードと、 上記ダイパッドに向かって延びる複数の信号リードと、 上記半導体チップと上記信号リードとを電気的に接続す
    る金属細線と、 上記半導体チップ、ダイパッド、吊りリード、金属細線
    および信号リードを封止し、上記信号リードの下端面お
    よび外方側の側端面を外部端子として露出させるととも
    に信号リードの下部を下方に突出させて封止する封止樹
    脂とを有する樹脂封止型半導体装置であって、 上記ダイパッドの上記周辺部の上面と上記半導体チップ
    の裏面との間には上記封止樹脂の一部が介在しており、 上記ダイパッドの上記周辺部における上面には、上記支
    持部を囲む溝部が設けられていることを特徴とする樹脂
    封止型半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂封止型半導体装置に
    おいて、 上記支持部は、プレス加工による半切断によりアップセ
    ットされていて、ほぼ円の平面形状を有することを特徴
    とする樹脂封止型半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の樹脂封止型半導体
    装置において、 上記溝部は、複数個設けられていることを特徴とする樹
    脂封止型半導体装置。
  4. 【請求項4】 電極を有する半導体チップを準備する工
    程(a)と、 上記半導体チップを搭載しようとする領域に設けられた
    開口部と、上記開口部を取り囲む外枠と、上記開口部内
    に配置され半導体チップを支持するためのダイパッド
    と、上記ダイパッドを支持する複数の吊りリードと、上
    記外枠に一端が接続され、他端が上記ダイパッドに向か
    って延びる複数の信号リードとを有し、上記ダイパッド
    の中央部付近がその周辺部からアップセットされて上記
    半導体チップを搭載するための支持部となっており、上
    記周辺領域の上面には溝部が設けられているリードフレ
    ームを用意する工程(b)と、 上記ダイパッドの支持部の上面と上記半導体チップの裏
    面とを接着剤により接合することにより、半導体チップ
    をダイパッドに搭載する工程(b)と、 上記ダイパッド上に搭載された半導体チップの電極と上
    記リードフレームの信号リードとを金属細線で電気的に
    接続する工程(c)と、 封止樹脂により上記半導体チップ、ダイパッド、吊りリ
    ード、金属細線および信号リードを、上記信号リードの
    下端面および外方側の側端面を外部端子として露出させ
    るとともに下部を下方に突出させた状態で封止する工程
    (d)と、 上記信号リードの先端面と上記封止樹脂の側面とがほぼ
    一致するように上記信号リードを切断するとともに、上
    記吊りリードを切断して、樹脂封止型半導体装置をリー
    ドフレームの外枠から切り離す工程(a)とを含むこと
    を特徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の樹脂封止型半導体装置の
    製造方法において、 上記工程(b)では、プレス加工による半切断を行なう
    ことにより、上記ダイパッドの支持部を上記周辺部から
    アップセットさせることを特徴とする樹脂封止型半導体
    装置の製造方法。
JP11095185A 1999-02-24 1999-04-01 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3007632B1 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11095185A JP3007632B1 (ja) 1999-04-01 1999-04-01 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法
TW088119156A TW428295B (en) 1999-02-24 1999-11-03 Resin-sealing semiconductor device, the manufacturing method and the lead frame thereof
US09/432,216 US6208020B1 (en) 1999-02-24 1999-11-03 Leadframe for use in manufacturing a resin-molded semiconductor device
EP03008809A EP1335427B1 (en) 1999-02-24 1999-11-04 Resin-moulded semiconductor device
DE69927532T DE69927532T2 (de) 1999-02-24 1999-11-04 Halbleiteranordnung aus vergossenem Kunststoff
EP03008810A EP1335428B1 (en) 1999-02-24 1999-11-04 Resin-moulded semiconductor device and method for manufacturing the same
DE69917880T DE69917880T2 (de) 1999-02-24 1999-11-04 Halbleiteranordnung aus vergossenem Kunststoff, Verfahren zu ihrer Herstellung, und Leiterrahmen
DE69932268T DE69932268T2 (de) 1999-02-24 1999-11-04 Halbleiteranordnung aus vergossenem Kunststoff und Verfahren zu Ihrer Herstellung
EP99121878A EP1032037B1 (en) 1999-02-24 1999-11-04 Resin-moulded semiconductor device, method for manufacturing the same, and leadframe
US09/771,548 US6338984B2 (en) 1999-02-24 2001-01-30 Resin-molded semiconductor device, method for manufacturing the same, and leadframe

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11095185A JP3007632B1 (ja) 1999-04-01 1999-04-01 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3007632B1 true JP3007632B1 (ja) 2000-02-07
JP2000294717A JP2000294717A (ja) 2000-10-20

Family

ID=14130703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11095185A Expired - Lifetime JP3007632B1 (ja) 1999-02-24 1999-04-01 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3007632B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8754178B2 (en) 2010-09-07 2014-06-17 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Resin composition and semiconductor device produced using resin composition

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6828661B2 (en) 2001-06-27 2004-12-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Lead frame and a resin-sealed semiconductor device exhibiting improved resin balance, and a method for manufacturing the same
JP3540793B2 (ja) 2001-12-05 2004-07-07 松下電器産業株式会社 樹脂封止型半導体装置及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8754178B2 (en) 2010-09-07 2014-06-17 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Resin composition and semiconductor device produced using resin composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000294717A (ja) 2000-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1335428B1 (en) Resin-moulded semiconductor device and method for manufacturing the same
JP3285815B2 (ja) リードフレーム,樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP3062192B1 (ja) リ―ドフレ―ムとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3420057B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置
JPH11340409A (ja) リードフレームおよびその製造方法ならびに樹脂封止型半導体装置およびその製造方法
JP3436159B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3046024B1 (ja) リ―ドフレ―ムおよびそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3470111B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3535760B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置,その製造方法及びリードフレーム
JP3007632B1 (ja) 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法
JPH11260990A (ja) リードフレーム,樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP3445930B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置
US20020048851A1 (en) Process for making a semiconductor package
JP4066050B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP3443406B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置
JP3795047B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置
JP2001077285A (ja) リードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP2001127228A (ja) ターミナルランドフレーム及びその製造方法、並びに樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP3503502B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法
JP2002134654A (ja) 樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP3959898B2 (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP2006216993A (ja) 樹脂封止型半導体装置
JP2001077275A (ja) リードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3915338B2 (ja) リードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP2006049398A (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法、そのための封止金型、およびリードフレーム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071126

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101126

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121126

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121126

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 14

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term