JP3007367B2 - 生体植込材料 - Google Patents

生体植込材料

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JP3007367B2 JP2026171A JP2617190A JP3007367B2 JP 3007367 B2 JP3007367 B2 JP 3007367B2 JP 2026171 A JP2026171 A JP 2026171A JP 2617190 A JP2617190 A JP 2617190A JP 3007367 B2 JP3007367 B2 JP 3007367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はTiを主体とする耐食合金から成る生体植込材
料に関する。
〔従来技術及び問題点〕
従来、Ti合金は軽量で高強度で、且つ耐蝕性が優れた
合金であり、耐食性を必要とする歯根、関節、その他人
体構造体等の生体植込材に利用されており、特に純Tiや
TiPd合金は歯科用のインプラント材として広く利用され
ている。
インプラント材としては、適当な硬度と、人体との適
合性があり、酸、アルカリに対して不溶性であることが
必要である。従来TiにPdとかRuを添加したものが提案さ
れたが、その添加量は重量比で0.005%程度以下の微小
量のものであった。これによる効果は、純Tiよりは加工
性とか耐食性等が多少は向上するものの、骨内インプラ
ント材としては充分なものではなかった。
〔問題点の解決手段〕
本発明は前記従来の耐食性等を更に向上させるために
種々の試験に基づいて発明されたもので、上記の問題は
Tiに重量比(以下同様)で0.005%以上、0.5%以下のPd
と、0.005%以上、0.5%以下のRuとを配合して成る生体
埋込材料によって達成される。
〔実施例〕 以下、実施例により本発明を説明する前に、先ずイン
プラントについて説明する。
近年、抜け歯を補うための人工歯を永久的に装着する
口腔植込み手術がなされ、それに用いる実用的な植込み
構造物、即ちインプラントの工夫、改良が行われてい
る。
このインプラントは、歯槽骨内に埋入される扁平形状
の植込み部と、口腔内に露出される人工歯冠の支台とな
る頭部と、その植込み部と頭部をつなぐ頚部とからなる
金属製の単一構造体である。
人工歯冠の支台となる頭部は、円柱、楕円柱、角柱等
のストレート形状若しくは円錐台、角錐台等のテーパ形
状に形成され、頚部で植込み部の上面に連結されてい
る。植込み部を形成する刃形ブレードは、厚さ0.1〜0.5
mm程度の薄板で、断面コ字形に形成され、その基部の幅
は1〜5mm程度、歯列方向の長さは頭部の数等によって
異なるが約30mm程度、植込み方向の高さは3〜6mm程度
に設計される。
インプラントを挿入する顎骨の位置部分によって多少
の相違はあるが、一般には歯槽頂より2mm程度の深さま
では硬い骨があり、その下に軟らかい部分があって、神
経とか血管等からなる下顎管までは短くても7〜8mmは
あるので、植込み方向の幅を大きくしても6mm以下とす
ることにより安全な植込みをすることができ、又少なく
とも3mm以上に設計することにより深さ2mm程度の硬い部
分にブレードを埋込み保持させることができるようにな
り、安定性を期待できるようになる。又、歯槽骨の端縁
は2〜3mmの厚みであるので、植込み扁平板、ブレード
の厚さは0.1〜0.5mm程度の極く薄い板状に設計される。
このようにインプラントの設計製作は、微細にして高精
度を必要とし、埋込まれたとき違和感を取り除くために
修正加工を要し、材料として加工性が良好であり、且つ
薄板状にしてもその頭部には歯冠を安定して支持し咬合
力を充分に受け止めることができるよう強度、硬度も高
くなければならない。
又材料の特性として、骨内に植込み永久固定して利用
するものであるから、耐食性の高いことが重要である。
本発明は、このような課題のもとに、耐食性のTi材に
硬度、加工性、耐食性等を向上するPd及びRuを従来より
多量に加えることを試みたものである。しかしながら、
これらの添加量が多過ぎると化合物ができて脆くなる欠
点があり、このため上限値を多くても0.5%、通常は0.1
%程度としたものである。
〔実施例〕
始めにTi0.5gに0.005gのPdとRu0.005gを加え、nヘキ
サン中でメノウ鉢で10分間混合し、これにTi49.0gを混
合し、nヘキサン中で10分間混合し基材を造り、焼結し
たタングステンカーバイド台中で6.5T/cm2で490℃、10
分間かけて焼結してテストピースを得た。耐圧弾性限界
52kg/mm2で伸び17%であった。硬度はHv152となった。
この試料の耐食性をテストした。
次に同様な方法で、Ti+0.01%Pd、Ti+0.01%Ru、Ti
+0.01%Pd+0.01Ru、Ti+0.005%Pd+0.005%Ruの試料
を製造した。又、比較例としてTiのサンプルも用意し
た。これらについて5%HCl液による腐食試験をした。
試験は5%HClの100℃液で行い、腐食速度(mm/年)
を求めた結果は次表の通りである。
この試験結果から、これらの試料及びサンプルのうち
では、重量比で0.01%のPdと、0.01%のRuと、残部Tiと
から成る試料が、他のものに比べて特に優れた耐食性を
有することが判る。
尚、Pd及びRuの添加量の下限をそれぞれ0.005%とす
る理由は、添加量がそれ以下となると耐食性の向上に見
るべきものがなくなるためであり、又、それらの上限を
それぞれ0.5%とするのは、それ以上添加量を増すと、
金属間化合物が生じ、脆性を増すためである。PdとRuの
両方の添加量の合計は0.5%以下とすることが推奨され
る。
このようなTi合金材を型を用いてダイキャスト加工又
はインジェクション加工し、必要により更に穴明加工、
精密仕上加工する。又板金プレスする場合は、圧延、鍛
造加工の前後にレーザ加工、ワイヤカット放電加工、ド
リル加工等により所望の形状に加工を施すことができ
る。
この内特に穴明け、切断、溶接等の加工にはレーザ加
工を利用することによって精密加工ができ、不純物の付
着汚染がなく清潔に加工成形することができて好都合で
ある。
インプラント材が前記のように耐食性が高いものであ
るから、半永久的に利用することができ、又前記のよう
にコ字形ブレードによって強固に植込まれているから、
緩み、ガタつきがなく、しっかりとした義歯を形成保持
することができる。
尚、以上は本発明を歯科用のインプラント材として利
用する実施例について説明したが、前記のように耐食
性、硬度が高く、且つ加工性に優れた材料であるから、
人工関節、その他の人体構造材等として利用することが
できる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明は、Tiに重量比で0.005〜0.5%
のPdと、0.005〜0.5%のRuとを加えるものであり、本発
明によるときは、耐食性は従来の10〜30倍以上にもな
り、又硬度も高くて消耗が少なく生体内に植込み半永久
的に使用することができる。又強度の向上と共に加工性
も向上するから、生体植込み部に対応して設計された寸
法形状を精密に微細に加工形成することができ、微妙な
寸法を容易に正確に加工でき、違和感を伴うことなく正
確に植込み着座させることができる。又これにより保持
の安定性が増し、緩んだり移動したりすることなく安全
に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 14/00 A61L 27/00 A61C 8/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比で、0.005%以上、0.5%以下のPd
    と、0.005%以上、0.5%以下のRuと、残部Tiとから成る
    生体植込材料。
  2. 【請求項2】PdとRuの添加量の合計が、重量比で0.5%
    以下である請求項1に記載の生体植込材料。
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