JP3006464B2 - Bi−CMOS半導体装置の製造方法 - Google Patents

Bi−CMOS半導体装置の製造方法

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JP3006464B2
JP3006464B2 JP7222291A JP22229195A JP3006464B2 JP 3006464 B2 JP3006464 B2 JP 3006464B2 JP 7222291 A JP7222291 A JP 7222291A JP 22229195 A JP22229195 A JP 22229195A JP 3006464 B2 JP3006464 B2 JP 3006464B2
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はBi−CMOS半導
体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で動作し,高負荷電流駆動能力を有
するバイポーラ・トランジスタと、低消費電力で集積度
の高いCMOSトランジスタとを同一半導体基板上に形
成するBi−CMOS半導体装置において、より高速な
動作を可能にする構造と、この構造を実現するための簡
素化された製造方法とが求められている。その一例とし
て、多結晶シリコン膜を用いてバイポーラ・トランジス
タのエミッタ電極およびベース電極を自己整合的に形成
する等の自己整合技術を駆使した製造方法により得られ
たBi−CMOS半導体装置がある。Bi−CMOS半
導体装置の断面模式図である図9を参照すると、このよ
うなBi−CMOS半導体装置の構造は、次のとおりに
なっている。
【0003】p型シリコン基板201の表面には、深さ
が0.7〜1.0μm程度で不純物濃度が8×1016
4×1017cm-3程度のpウェル203と、接合の深さ
がそれぞれ0.7〜1.0μm程度で不純物濃度がそれ
ぞれ8×1016〜4×1017cm-3程度のnウェル20
4A,204Bとが設けらてれいる。pウェル203表
面には第1の素子形成領域,nウェル204A表面には
第2の素子形成領域,nウェル204B表面には第3並
びに第4の素子形成領域が設けられており、これらの素
子形成領域は300〜400nm程度の膜厚のフィール
ド酸化膜202により囲まれている。
【0004】pウェル203の第1の素子形成領域に
は、nMOSトランジスタが設けられている。これらn
MOSトランジスタは5〜10nm程度の膜厚のゲート
酸化膜206を介してpウェル203表面上を横断する
ゲート電極209Aと、フィールド酸化膜202および
ゲート電極209Aに自己整合的に第1の素子形成領域
表面に設けられた高濃度のn型ソース・ドレイン領域2
12とからなる。ゲート電極209Aは高濃度のn型の
多結晶シリコン膜からなり、ゲート長は0.4μm程度
であり、ゲート幅は5〜10μm程度である。ゲート電
極209Aの側面と上面とは、それぞれ絶縁膜スペーサ
208と絶縁膜217とによる覆われている。n型ソー
ス・ドレイン領域212の接合の深さは0.15μm程
度である。pウェル203の表面不純物濃度は、これら
のnMOSトランジスタのしきい値電圧(VTN)が0.
5〜0.8V程度になるように調整されている。
【0005】nウェル204Aの第2の素子形成領域に
は、pMOSトランジスタが設けられている。これらp
MOSトランジスタはゲート酸化膜206を介してnウ
ェル204A表面上を横断するゲート電極209Bと、
フィールド酸化膜202およびゲート電極209Bに自
己整合的に第2の素子形成領域表面に設けられた高濃度
のp型ソース・ドレイン領域213とからなる。ゲート
電極209Bは高濃度のp型の多結晶シリコン膜からな
り、ゲート長は0.5μm程度であり、ゲート幅は5〜
10μm程度である。ゲート電極209Bの側面および
上面も、それぞれ絶縁膜スペーサ208および絶縁膜2
17による覆われている。p型ソース・ドレイン領域2
13の接合の深さは0.2μm程度である。nウェル2
04A(およびnウェル204B)の表面不純物濃度
は、これらのpMOSトランジスタのしきい値電圧(V
TP)が−0.5〜−0.8V程度になるように調整され
ている。
【0006】nウェル204Bには、nウェル204B
自体をコレクタ領域とした縦型でnpn型のバイポーラ
・トランジスタが設けられている。nウェル204Bの
第3の素子形成領域には、高濃度のn型コレクタ引き出
し領域205が設けられている。nウェル204Bの第
4の素子形成領域にはベース領域とエミッタ領域とが設
けられており、この第4の素子形成領域の開口幅は例え
ば1.6μm程度である。第4の素子形成領域のnウェ
ル204Bの表面には、ゲート酸化膜206が除去され
たベース開口部が設けられている。このベース開口部の
開口幅(Wa)は、例えば1.2μm程度であり、この
とき、この第4の素子形成領域の縁端から例えば0.2
μm程度の幅でゲート酸化膜206が残置されることに
なる。第4の素子形成領域のnウェル204Bの表面に
おいて、ベース開口部の一部とここに残置させたゲート
酸化膜とは高濃度のp型の多結晶シリコン膜からなるベ
ース電極209Cにより覆われている。このベース電極
209Cは第4の素子形成領域の周辺のフィールド酸化
膜202上にまで延在し、フィールド酸化膜202上で
のベース電極209Cの側面には絶縁膜スペーサ208
が設けられている。ベース電極209Cの上面は絶縁膜
217により覆われている。
【0007】ベース電極209Cにはエミッタ開口部が
設けられており、このエミッタ開口部の開口幅(Wc)
は例えば0.6μm程度である。したがって、ベース電
極209Cは概ね(Wa−Wc)/2(例えば0.3μ
m程度)の幅でnウェル204Bに直接に接触してお
り、この直接に接触した部分のnウェル204B表面に
は(ベース電極209Cに自己整合的に)高濃度のp型
外部ベース領域211が設けられている。p型外部ベー
ス領域211の接合の深さは例えば0.2μm程度であ
る。このp型外部ベース領域211はフィールド酸化膜
202とは直接には接触していない。第4の素子形成領
域のnウェル204Bの表面には、エミッタ開口部に自
己整合的なp型ベース領域215が設けられている。p
型ベース領域215の接合の深さは例えば0.15μm
程度であり、このp型ベース領域215はp型外部ベー
ス領域211に直接に接続されている。さらに第4の素
子形成領域のnウェル204B中には、エミッタ開口部
に自己整合的な高濃度n型SIC領域214(SICは
Selective−Ion・impanted−Co
llectorの略)が設けられている。この高濃度n
型SIC領域214は少なくともp型ベース領域214
の底面に直接に接触しており、高濃度n型SIC領域2
16の深さは例えば0.6〜0.7μm程度である。
【0008】上記エミッタ開口部を成すベース電極20
9Cの側面は、例えば0.1μm程度の幅の絶縁膜スペ
ーサ218により覆われている。この絶縁膜スペーサ2
18を覆い,絶縁膜217を介してベース電極209C
を覆い,さらにエミッタ開口部において第4の素子形成
領域のnウェル204Bの表面(p型ベース領域215
の表面)に直接に接触するエミッタ電極221が設けら
れている。このエミッタ電極221は高濃度のn型の多
結晶シリコン膜からなる。p型ベース領域215の表面
には、エミッタ電極221に自己整合的な高濃度のn型
エミッタ領域222が設けられている。n型エミッタ領
域222の接合の深さは例えば500〜600nm程度
であり、このn型エミッタ領域222はp型外部ベース
領域211とは直接には接触していない。
【0009】Bi−CMOS半導体装置の製造工程の断
面模式図である図10および図11と図9とを併せて参
照すると、上記Bi−CMOS半導体装置は次のとおり
に形成される。
【0010】まず、p型シリコン基板201の表面の素
子分離領域に、例えば選択酸化法により膜厚300〜4
00nm程度のフィールド酸化膜202を形成する。高
加速エネルギーによるイオン注入等により、それぞれ所
要の領域にpウェル203,nウェル204A,204
Bを形成する。pウェル203表面には第1の素子形成
領域が、nウェル204A表面には第2の素子形成領域
が、nウェル204B表面には第3並びに第4の素子形
成領域が、それぞれフィールド酸化膜202に囲まれて
形成される。表面不純物濃度を含めてnウェル204A
とnウェル204Bとの不純物濃度分布は同じであり、
これらnウェル204A,204Bの不純物濃度分布
は、nウェル204Aに形成されるpMOSトランジス
タのVTPに適合するように設定されている。これは、製
造工程を簡略化し,さらに(バイポーラ・トランジス
タ,nMOSトランジスタに比べてpMOSトランジス
タの性能が劣ることから)pMOSトランジスタの性能
の確保を最優先するためである。
【0011】続いて、第3の素子形成領域への選択的に
高濃度の燐のイオン注入等により、第3の素子形成領域
のnウェル204Bの表面に、高濃度のn型コレクタ引
き出し領域205を形成する。熱酸化法により、第1,
第2,第3および第4の素子形成領域の表面にそれぞれ
ゲート酸化膜206を形成する。第1,第2および第4
の素子形成領域の表面に形成されたゲート酸化膜206
の膜厚は例えば5〜10nm程度であるが、第3の素子
形成領域の表面に形成されたゲート酸化膜の膜厚は(高
濃度のn型コレクタ引き出し領域205表面に形成され
るため)厚くなっている。全面に例えば20〜50nm
程度の膜厚のノンドープの(第1の)多結晶シリコン膜
229を形成する。フォト・レジスト膜236をマスク
に用い,第4の素子形成領域上の多結晶シリコン膜22
9,ゲート酸化膜206を順次異方性エッチングして、
開口幅Waのベース開口部を形成する〔図10
(a)〕。なお、多結晶シリコン膜229を形成するの
は、ベース開口部の形成に際して、ゲート酸化膜206
の汚染を防止するためである。
【0012】次に、フォト・レジスト膜236を除去す
る。全面に膜厚100〜300nm程度のノンドープの
多結晶シリコン膜を堆積し、結果としてこの多結晶シリ
コン膜と上記多結晶シリコン膜229とが積層された多
結晶シリコン膜239を形成する〔図10(b)〕。続
いて、この多結晶シリコン膜239をパターニングし
て、多結晶シリコン膜パターン239A,239B,2
39Cを形成する。多結晶シリコン膜パターン239A
は、0.4μm程度の幅を有し,第1の素子形成領域を
横断するようにpウェル203上に形成される。多結晶
シリコン膜パターン239Bは、0.5μm程度の幅を
有し,第2の素子形成領域を横断するようにnウェル2
04A上に形成される。多結晶シリコン膜パターン23
9Cは、ベース開口部を含めて第4の素子形成領域を覆
うようにnウェル204B上に形成される〔図10
(c)〕。
【0013】次に、全面に所要膜厚の絶縁膜(酸化シリ
コン膜もしくは窒化シリコン膜)を形成し、この絶縁膜
をエッチ・バックして多結晶シリコン膜パターン239
A,239B,239Cの側面にそれぞれ絶縁膜スペー
サ208を形成する。pウェル203に開口部を有する
フォト・レジスト膜252を形成する。このフォト・レ
ジスト膜252をマスクにして高濃度の砒素のイオン注
入を行ない、pウェル203表面に砒素イオン注入層2
42を形成する。このとき、ノンドープの多結晶シリコ
ン膜パターン239Aにも高濃度の砒素が注入され、こ
れは多結晶シリコン膜パターン259Aになる〔図10
(d)〕。
【0014】フォト・レジスト膜252を除去した後、
pウェル203および第3の素子形成領域(n型コレク
タ引き出し領域205)を覆うフォト・レジスト膜25
3を形成する。このフォト・レジスト膜253をマスク
にして高濃度の2弗化ボロン(BF2 )のイオン注入を
行ない、nウェル204A表面にボロン・イオン注入層
243を形成する。このとき、多結晶シリコン膜パター
ン239B,239Cにもそれぞれ高濃度のBF2 が注
入され、それぞれ多結晶シリコン膜パターン259B,
259Cになる〔図11(a)〕。
【0015】フォト・レジスト膜253を除去した後、
全面に膜厚100〜200nm程度の絶縁膜217(酸
化シリコン膜もしくは窒化シリコン膜)を低温の気相成
長法により形成する。この絶縁膜217は、後工程で形
成されるベース電極とエミッタ電極とを絶縁分離するこ
とを目的としている。また、この絶縁膜217の成長方
法が低温であるのは、この段階で多結晶シリコン膜パタ
ーン259Cからnウェル204Bにボロンが熱拡散す
るのを抑制するためである。次に、エミッタ開口部形成
予定領域に開口部を有するフォト・レジスト膜254を
形成する。このフォト・レジスト膜254をマスクにし
て絶縁膜217,多結晶シリコン膜パターン259Cに
対する異方性エッチングを順次行ない、開口幅Wcを有
するエミッタ開口部を形成する。続いて、フォト・レジ
スト膜254をマスクにして、200〜400keV,
1×1012〜5×1012cm-2の燐のイオン注入を行な
い、エミッタ開口部直下のnウェル204B中に燐イオ
ン注入層244を形成する。さらに、フォト・レジスト
膜254をマスクにして、5〜20keV,1×1013
〜5×1013cm-2のボロンのイオン注入を行ない、エ
ミッタ開口部直下のnウェル204B表面にボロン・イ
オン注入層245を形成する〔図11(b)〕。
【0016】フォト・レジスト膜254を除去した後、
全面に膜厚100nm程度の絶縁膜(酸化シリコン膜も
しくは窒化シリコン膜)を低温の気相成長法で形成し、
この絶縁膜をエッチ・バックしてエミッタ開口部の多結
晶シリコン膜パターン259C(および絶縁膜217)
側面に絶縁膜スペーサ218を形成する。続いて、全面
にノンドープの第3の多結晶シリコン膜を形成し、この
第3の多結晶シリコン膜に高濃度の砒素を導入し、この
第3の多結晶シリコン膜をパターニングする。その後、
多結晶シリコン膜パターン中の燐,ボロンおよび砒素と
各種イオン注入層中のボロンおよび燐等とを活性化する
ための熱処理を行なう。これにより、多結晶シリコン膜
パターン259Aは(高濃度のn型の多結晶シリコン膜
からなる)ゲート電極209Aとなり、多結晶シリコン
膜パターン259Bは(高濃度のp型の多結晶シリコン
膜からなる)ゲート電極209Bとなり、残置されな多
結晶シリコン膜パターン259Cは(高濃度のp型の多
結晶シリコン膜からなる)ベース電極209Cとなり、
上記第3の多結晶シリコン膜からなるパターンは(高濃
度のn型の多結晶シリコン膜からなる)エミッタ電極2
21になる。また、砒素イオン注入層242は(高濃度
の)n型ソース・ドレイン領域212となり、ボロン・
イオン注入層243は(高濃度の)p型ソース・ドレイ
ン領域213となり、燐イオン注入層244は高濃度n
型SIC領域214となり、ボロン・イオン注入層24
5はp型ベース領域215となる。さらに、ベース電極
209Cからボロンが拡散され、nウェル204Bの表
面に高濃度のp型外部ベース領域211が形成される。
さらにまた、エミッタ電極から砒素が拡散され、絶縁膜
スペーサ218に自己整合的にp型ベース領域215表
面に高濃度のn型エミッタ領域222が形成される〔図
9〕。
【0017】高濃度n型SIC領域214を設ける目的
は、npn型のバイポーラ・トランジスタにおいてn型
エミッタ領域222直下のn型コレクタ領域(nウェル
204B)の不純物濃度を調整することにより、カーク
効果抑制(高fT 化)をはかるためである。このバイポ
ーラ・トランジスタでは、フィールド酸化膜202とn
型エミッタ領域222とは例えば0.6μm程度離れて
いる。このため、フィールド酸化膜202によるストレ
スによるn型エミッタ領域222とp型ベース領域21
5のと接合への影響は緩和(0.4μm以上の間隔が必
要)され、n型エミッタ領域222とp型ベース領域2
15との電位差に対するベース電流の特性異常が回避さ
れる。また、このバイポーラ・トランジスタでは、p型
外部ベース領域115がフィールド酸化膜202の縁端
から離れている。これには2つの目的がある。第1の目
的は、p型外部ベース領域115とn型コレクタ領域
(nウェル204B)との間の接合容量の低減にある。
第2の目的は、n型コレクタ領域(nウェル204B)
とp型外部ベース領域115との間の耐圧劣化の防止に
ある。p型外部ベース領域115がフィールド酸化膜2
02の縁端に接触している(もしくは含まれている)場
合には、n型コレクタ領域(nウェル204B)とp型
外部ベース領域115との間が逆バイアスされたとき、
n型コレクタ領域(nウェル204B)とp型外部ベー
ス領域115との接合からp型外部ベース領域115側
に伸びた空乏層(空乏層の伸びは、n型コレクタ領域
(nウェル204B)側への伸びの方が大きい)が結晶
欠陥の多いフィールド酸化膜202の縁端に達してベー
ス・リーク電流が増大し、その結果、上記耐圧の劣化が
発生しやすくなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、p型外
部ベース領域115をフィールド酸化膜202の縁端か
ら離した場合、上記第4の素子形成領域においてフィー
ルド酸化膜202の縁端から所要の幅でゲート酸化膜2
06が残置されることになり、ベース電極209Cをゲ
ート電極とした(p型の)寄生MOS容量が存在するこ
とになる。nウェル204Aに形成されるpMOSトラ
ンジスタのVTPが−0.4〜−0.7Vになるようにこ
のnウェル204Aの不純物表面濃度が設定され,さら
にnウェル204Bの不純物表面濃度はnウェル204
Aの不純物表面濃度に等しく設定されていることから、
(ベース電極219Cに印加される)ベース電圧VB
(nウェル204Bに印加される)コレクタ電圧VC
等しいとき、この寄生MOS容量のエネルギー・バンド
は図12のようになる。このようなエネルギー・バンド
を有する寄生MOS容量の高周波C−V特性は図13の
ようになる。
【0019】すなわち、nウェル204B(n型コレク
タ領域)に対してベース電極219Cの電位が−0.4
〜−0.7Vに達すると、nウェル204B表面に反転
層が形成される。反転層が形成されるとそれ以上nウェ
ル204Bに形成される空乏層の幅は伸なくなり(最大
空乏層幅Wm に達し)、寄生MOS容量は最も低い状態
(Cm )になる。一方、nウェル204B(n型コレク
タ領域)に対してベース電極219Cの電位がある程度
高い状態になると、nウェル204Bには蓄積層が形成
され、寄生MOS容量はゲート酸化膜206の膜厚のみ
で決定される値Co となる。
【0020】ここで、nウェル204Bの不純物濃度を
A として、最大空乏層幅Wm ,しきい値電圧VTP,最
大空乏層容量Co および最小空乏層容量Cm を計算して
みる。
【0021】Wm は以下の計算式で表される。
【0022】
【0023】Co の値は単位面積当り
【0024】
【0025】となる。Cm の値は
【0026】
【0027】となる。しきい値電圧VTP
【0028】
【0029】となる。ここで、NA =3×1017
-3,d=10nmとすると、
【0030】
【0031】となる。
【0032】エミッタ開口部の幅(Wc)および長さが
0.6μmおよび2.0μm、ベース開口部の幅(W
a)および長さが1.2μmおよび2.6μm、第4の
素子形成領域の幅および長さが1.6μmおよび3.0
μmとしたとき、Co =3.45×10-7F/cm2
あることから、この寄生MOS容量の最大値は約5.8
fFとなる。また、このサイズのバイポーラ・トランジ
スタの接合容量は約4fF程度であることから、コレク
タ−ベース間の全体の容量は約9.8fFと極めて大き
な値になる。
【0033】したがって、本発明のBi−CMOS半導
体装置の目的は、カーク効果およびコレクタ−ベース間
の耐圧の劣化を抑制するとともに、寄生MOS効果を低
減,寄生容量を容易に低減できる構造のBi−CMOS
半導体装置を提供することにある。また、本発明のBi
−CMOS半導体装置の製造方法の目的は、従来よりフ
ォト・リソグラフィ工程の回数を増やすことなく、上記
構造のBi−CMOS半導体装置を形成する方法を提供
することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明のBi−CMOS
半導体装置の製造方法にかかる半導体装置は、p型シリ
コン基板表面に設けられたpウェル,第1のnウェルお
よび第1のnウェルと同じ濃度分布を有する第2のnウ
ェルと、pウェル表面に設けられた第1の素子形成領
域,第1のnウェル表面に設けられた第2の素子形成領
域および第2のnウェル表面に設けられた第3並びに第
4の素子形成領域を囲んでp型シリコン基板表面に設け
られたフィールド酸化膜とを有し、ゲート酸化膜を介し
て上記pウェル表面上に設けられた第1のゲート電極お
よびn型ソース・ドレイン領域からなる上記第1の素子
形成領域に設けられたnMOSトランジスタと、ゲート
酸化膜を介して上記第1のnウェル表面上に設けられた
第2のゲート電極およびp型ソース・ドレイン領域から
なる上記第2の素子形成領域に設けられたpMOSトラ
ンジスタとを有し、上記第3の素子形成領域の上記第2
のnウェル表面に設けられたn型コレクタ引き出し領域
と、ベース開口部を有して上記第4の素子形成領域の第
2のnウェル表面に設けられたゲート酸化膜と、第2の
nウェル表面に達するエミッタ開口部を有し,ベース開
口部を覆い,ゲート酸化膜および上記フィールド酸化膜
上に延在するエミッタ開口部を除いた表面が絶縁膜に覆
われたベース電極と、エミッタ開口部に自己整合的に第
2のnウェル表面に設けられたp型ベース領域と、ベー
ス電極に自己整合的にベース開口部およびエミッタ開口
部の間の第2のnウェル表面に設けられたp型外部ベー
ス領域と、少なくともp型ベース領域の底面に接触して
第2のnウェル中に設けられた高濃度n型選択イオン注
入コレクタ領域(高濃度n型SIC領域)と、少なくと
も第4の素子形成領域のゲート酸化膜直下の第2のnウ
ェル表面に設けられた低濃度n型コレクタ領域と、エミ
ッタ開口部の側面を覆う絶縁膜スペーサと、エミッタ開
口部を覆い,第2のnウェル表面に直接に接触するエミ
ッタ電極と、エミッタ電極に自己整合的にp型ベース領
域の表面に設けられたn型エミッタ領域とからなる第2
のnウェルに設けられたバイポーラ・トランジスタとを
有する。
【0035】好ましくは、上記低濃度n型コレクタ領域
が上記第4の素子形成領域における上記ゲート酸化膜直
下の上記第2のnウェル表面から上記p型外部ベース領
域直下の該第2のnウェル中に延在し、上記高濃度n型
SIC領域が上記p型ベース領域直下の該第2のnウェ
ル中のみに設けられている。あるいは、上記低濃度n型
コレクタ領域が上記第4の素子形成領域における上記ゲ
ート酸化膜直下の上記第2のnウェル表面のみに設けら
れ、上記高濃度n型SIC領域が上記p型外部ベース領
域直下並びに上記p型ベース領域直下の該第2のnウェ
ル中に設けられている。
【0036】本発明のBi−CMOS半導体装置の製造
方法の第1の態様は、p型シリコン基板表面の第1,第
2,第3および第4の素子形成領域を囲む領域にフィー
ルド酸化膜を形成し、第1の素子形成領域を含んだp型
シリコン基板表面にpウェルを形成し、第2の素子形成
領域を含んだp型シリコン基板表面と第3並びに第4の
素子形成領域を含んだp型シリコン基板表面とにそれぞ
れ第1のnウェルと第2のnウェルとを形成する工程
と、上記第3の素子形成領域に自己整合的にn型コレク
タ引き出し領域を形成する工程と、上記第1,第2,第
3および第4の素子形成領域表面にゲート酸化膜を形成
し、全面にノンドープの第1の多結晶シリコン膜とPS
G膜とを順次を形成する工程と、上記第4の素子形成領
域上において第4の素子形成領より狭い開口部を有し,
第4の素子形成領域表面における上記ゲート酸化膜を上
記フィールド酸化膜の端部から所要の幅で覆う第1のフ
ォト・レジスト膜を形成する工程と、上記第1のフォト
・レジスト膜をマスクにして、上記PSG膜,第1の多
結晶シリコン膜を順次異方性エッチングする工程と、上
記第1のフォト・レジスト膜をマスクにした等方性エッ
チングにより、上記第4の素子形成領域表面における上
記ゲート酸化膜にベース開口部を形成し、少なくともゲ
ート酸化膜上の上記PSG膜をアンダー・カットする工
程と、上記第1のフォト・レジスト膜を除去し、上記P
SG膜をマスクにしたイオン注入により、少なくとも上
記第4の素子形成領域表面の上記第2のnウェル表面に
第1のp型イオン注入層を形成する工程と、上記PSG
膜を除去する工程と、上記第1のp型イオン注入層を熱
処理により活性化して、少なくとも上記第4の素子形成
領域表面の上記第2のnウェル表面に低濃度n型コレク
タ領域を形成する工程と、全面にノンドープの第2の多
結晶シリコン膜を形成する工程と、上記第2の多結晶シ
リコン膜並びに上記第1の多結晶シリコン膜をパターニ
ングして、上記ゲート酸化膜を介して上記第1の素子形
成領域を横断する第1の多結晶シリコン膜パターンと、
上記ゲート酸化膜を介して上記第2の素子形成領域を横
断する第2の多結晶シリコン膜パターンと、上記ベース
開口部において上記第4の素子形成領域表面に直接に接
触し,第4の素子形成領域表面に残置された上記ゲート
酸化膜を覆い,さらに第4の素子形成領域周辺のフィー
ルド酸化膜上に延在する姿態を有した第3の多結晶シリ
コン膜パターンとを形成する工程と、上記pウェル上に
開口部を有する第2のフォト・レジスト膜を形成し、第
2のフォト・レジスト膜をマスクにしたイオン注入によ
り上記第1の多結晶シリコン膜パターンにp型イオンを
注入し,上記第1の素子形成領域表面に第1のn型イオ
ン注入層を形成する工程と、上記第2のフォト・レジス
ト膜を除去し、熱処理により上記第1のn型イオン注入
層を活性化して上記pウェル表面にn型ソース・ドレイ
ン領域を形成し,上記第1の多結晶シリコン膜パターン
を第1のゲート電極に変換する工程と、上記pウェルお
よび上記n型コレクタ引き出し領域上を覆う第3のフォ
ト・レジスト膜を形成し、第3のフォト・レジスト膜を
マスクにしたイオン注入により上記第2,第3の多結晶
シリコン膜パターンにp型イオンを注入し,上記第2の
素子形成領域表面に第2のp型イオン注入層を形成する
工程と、低温の気相成長法により、全面に絶縁膜を形成
する工程と、エミッタ開口部形成予定領域に開口部を有
する第4のフォト・レジスト膜を形成し、第4のフォト
・レジスト膜をマスクにした異方性エッチングにより上
記絶縁膜および上記第3の多結晶シリコン膜パターンを
順次エッチングしてエミッタ開口部を形成し、第4のフ
ォト・レジスト膜をマスクにしたイオン注入により上記
低濃度n型コレクタ領域の表面に第2のn型イオン注入
層を形成し,第2のn型イオン注入層より浅い低濃度n
型コレクタ領域の表面に第3のp型イオン注入層を形成
する工程と、上記第4のフォト・レジスト膜を除去する
工程と、熱処理により、上記第2のp型イオン注入層を
活性化して上記第1のnウェル表面にp型ソース・ドレ
イン領域を形成し,上記第3のp型イオン注入層を活性
化して上記エミッタ開口部に自己整合的に上記低濃度n
型コレクタ領域の表面にp型ベース領域を形成し,上記
第2のn型イオン注入層を活性化してエミッタ開口部に
自己整合的にp型ベース領域の底面直下に高濃度n型S
IC領域を形成し,上記第2の多結晶シリコン膜パター
ンを第2のゲート電極に変換し,さらに上記第3の多結
晶シリコン膜パターンをベース電極に変換するとともに
ベース電極に自己整合的なp型外部ベース領域を低濃度
n型コレクタ領域の表面に形成する工程と、全面に第2
の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜をエッチ・バックして
上記エミッタ開口部の側面に第2の絶縁膜からなる絶縁
膜スペーサを形成し、全面にn型の第3の多結晶シリコ
ン膜を形成し、第3の多結晶シリコン膜をパターニング
してエミッタ電極を形成する工程と、熱処理により、上
記絶縁膜スペーサおよび上記エミッタ電極に自己整合的
に上記低濃度n型コレクタ領域の表面にn型エミッタ領
域を形成する工程とを有する。
【0037】好ましくは、上記第2の多結晶シリコン膜
が減圧気相成長法による形成される。さらに好ましく
は、上記p型ソース・ドレイン領域,p型ベース領域,
高濃度n型SIC領域,第2のゲート電極,ベース電極
およびp型外部ベース領域を形成するための熱処理と、
上記n型エミッタ領域を形成するための熱処理とが同じ
熱処理である。
【0038】本発明のBi−CMOS半導体装置の製造
方法の第2の態様は、p型シリコン基板表面の第1,第
2,第3および第4の素子形成領域を囲む領域にフィー
ルド酸化膜を形成し、第1の素子形成領域を含んだp型
シリコン基板表面にpウェルを形成し、第2の素子形成
領域を含んだp型シリコン基板表面と第3並びに第4の
素子形成領域を含んだp型シリコン基板表面とにそれぞ
れ第1のnウェルと第2のnウェルとを形成する工程
と、上記第3の素子形成領域に自己整合的にn型コレク
タ引き出し領域を形成する工程と、上記第1,第2,第
3および第4の素子形成領域表面にゲート酸化膜を形成
し、全面にノンドープの第1の多結晶シリコン膜とPS
G膜とを順次を形成する工程と、上記第4の素子形成領
域上において第4の素子形成領より狭い開口部を有し,
第4の素子形成領域表面における上記ゲート酸化膜を上
記フィールド酸化膜の端部から所要の幅で覆う第1のフ
ォト・レジスト膜を形成する工程と、上記第1のフォト
・レジスト膜をマスクにして、上記PSG膜,第1の多
結晶シリコン膜を順次異方性エッチングする工程と、上
記第1のフォト・レジスト膜をマスクにしたイオン注入
により、ベース開口部形成予定領域直下の上記第4の素
子形成領域表面に第1のn型イオン注入層を形成する工
程と、上記第1のフォト・レジスト膜をマスクにした等
方性エッチングにより、上記第4の素子形成領域表面に
おける上記ゲート酸化膜にベース開口部を形成し、少な
くともゲート酸化膜上の上記PSG膜をアンダー・カッ
トする工程と、上記第1のフォト・レジスト膜を除去
し、上記PSG膜をマスクにしたイオン注入により、上
記第4の素子形成領域表面の上記第2のnウェル表面に
第1のp型イオン注入層を形成する工程と、上記PSG
膜を除去する工程と、熱処理により、上記第1のp型イ
オン注入層を活性化して少なくとも上記ゲート酸化膜直
下の上記第2のnウェル表面に低濃度n型コレクタ領域
を形成し,上記第1のn型イオン注入層を活性化して
ベース開口部に自己整合的に第2のnウェル表面に高
濃度n型SIC領域を形成する工程と、全面にノンドー
プの第2の多結晶シリコン膜を形成する工程と、上記第
2の多結晶シリコン膜並びに上記第1の多結晶シリコン
膜をパターニングして、上記ゲート酸化膜を介して上記
第1の素子形成領域を横断する第1の多結晶シリコン膜
パターンと、上記ゲート酸化膜を介して上記第2の素子
形成領域を横断する第2の多結晶シリコン膜パターン
と、上記ベース開口部において上記第4の素子形成領域
表面に直接に接触し,第4の素子形成領域表面に残置さ
れた上記ゲート酸化膜を覆い,さらに第4の素子形成領
域周辺のフィールド酸化膜上に延在する姿態を有した第
3の多結晶シリコン膜パターンとを形成する工程と、上
記pウェル上に開口部を有する第2のフォト・レジスト
膜を形成し、第2のフォト・レジスト膜をマスクにした
イオン注入により上記第1の多結晶シリコン膜パターン
にp型イオンを注入し,上記第1の素子形成領域表面に
第2のn型イオン注入層を形成する工程と、上記第2の
フォト・レジスト膜を除去し、熱処理により上記第2の
n型イオン注入層を活性化して上記pウェル表面にn型
ソース・ドレイン領域を形成し,上記第1の多結晶シリ
コン膜パターンを第1のゲート電極に変換する工程と、
上記pウェルおよび上記n型コレクタ引き出し領域上を
覆う第3のフォト・レジスト膜を形成し、第3のフォト
・レジスト膜をマスクにしたイオン注入により上記第
2,第3の多結晶シリコン膜パターンにp型イオンを注
入し,上記第2の素子形成領域表面に第2のp型イオン
注入層を形成する工程と、低温の気相成長法により、全
面に絶縁膜を形成する工程と、エミッタ開口部形成予定
領域に開口部を有する第4のフォト・レジスト膜を形成
し、第4のフォト・レジスト膜をマスクにした異方性エ
ッチングにより上記絶縁膜および上記第3の多結晶シリ
コン膜パターンを順次エッチングしてエミッタ開口部を
形成し、第4のフォト・レジスト膜をマスクにしたイオ
ン注入により上記高濃度n型SIC領域の表面に第3の
p型イオン注入層を形成する工程と、上記第4のフォト
・レジスト膜を除去する工程と、熱処理により、上記第
2のp型イオン注入層を活性化して上記第1のnウェル
表面にp型ソース・ドレイン領域を形成し,上記第3の
p型イオン注入層を活性化して上記エミッタ開口部に自
己整合的に上記高濃度n型SIC領域の表面にp型ベー
ス領域を形成し,上記第2の多結晶シリコン膜パターン
を第2のゲート電極に変換し,さらに上記第3の多結晶
シリコン膜パターンをベース電極に変換するとともにベ
ース電極に自己整合的なp型外部ベース領域を高濃度n
型SIC領域の表面に形成する工程と、全面に第2の絶
縁膜を形成し、第2の絶縁膜をエッチ・バックして上記
エミッタ開口部の側面に第2の絶縁膜からなる絶縁膜ス
ペーサを形成し、全面にn型の第3の多結晶シリコン膜
を形成し、第3の多結晶シリコン膜をパターニングして
エミッタ電極を形成する工程と、熱処理により、上記絶
縁膜スペーサおよび上記エミッタ電極に自己整合的に上
記高濃度n型SIC領域の表面にn型エミッタ領域を形
成する工程とを有する。
【0039】好ましくは、上記第2の多結晶シリコン膜
が減圧気相成長法による形成される。さらに好ましく
は、上記p型ソース・ドレイン領域,p型ベース領域,
高濃度n型SIC領域,第2のゲート電極,ベース電極
およびp型外部ベース領域を形成するための熱処理と、
上記n型エミッタ領域を形成するための熱処理とが同じ
熱処理である。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0041】Bi−CMOS半導体装置の断面模式図で
ある図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態のB
i−CMOS半導体装置の構造は、以下のとおりであ
る。
【0042】p型シリコン基板101の表面には、深さ
が0.7〜1.0μm程度で不純物濃度が8×1016
4×1017cm-3程度のpウェル103と、接合の深さ
がそれぞれ0.7〜1.0μm程度で不純物濃度がそれ
ぞれ8×1016〜4×1017cm-3程度のnウェル10
4A,104Bとが設けらてれいる。pウェル103表
面には第1の素子形成領域,nウェル104A表面には
第2の素子形成領域,nウェル104B表面には第3並
びに第4の素子形成領域が設けられており、これらの素
子形成領域は300〜400nm程度の膜厚のフィール
ド酸化膜102により囲まれている。
【0043】pウェル103の第1の素子形成領域に
は、nMOSトランジスタが設けられている。これらn
MOSトランジスタは5〜10nm程度の膜厚のゲート
酸化膜106を介してpウェル103表面上に設けられ
たゲート電極109Aと、フィールド酸化膜102およ
びゲート電極109Aに自己整合的に第1の素子形成領
域表面に設けられた(高濃度の)n型ソース・ドレイン
領域112とからなる。ゲート電極109Aは高濃度の
n型の多結晶シリコン膜からなり、ゲート長は0.4μ
m程度であり、ゲート幅は5〜10μm程度である。ゲ
ート電極109Aの側面と上面とは、それぞれ絶縁膜ス
ペーサ108と絶縁膜117とによる覆われている。n
型ソース・ドレイン領域112の接合の深さは0.15
μm程度である。pウェル103の表面不純物濃度は、
これらのnMOSトランジスタのしきい値電圧(VTN
が0.5〜0.8V程度になるように調整されている。
【0044】nウェル104Aの第2の素子形成領域に
は、pMOSトランジスタが設けられている。これらp
MOSトランジスタはゲート酸化膜106を介してnウ
ェル104A表面上に設けられたゲート電極109B
と、フィールド酸化膜102およびゲート電極109B
に自己整合的に第2の素子形成領域表面に設けられた
(高濃度の)p型ソース・ドレイン領域113とからな
る。ゲート電極109Bは高濃度のp型の多結晶シリコ
ン膜からなり、ゲート長は0.5μm程度であり、ゲー
ト幅は5〜10μm程度である。ゲート電極109Bの
側面および上面も、それぞれ絶縁膜スペーサ108およ
び絶縁膜117による覆われている。p型ソース・ドレ
イン領域113の接合の深さは0.2μm程度である。
nウェル104A(およびnウェル104B)の表面不
純物濃度は、これらのpMOSトランジスタのしきい値
電圧(VTP)が−0.5〜−0.8V程度になるように
調整されている。
【0045】nウェル104Bには、nウェル104B
自体をn型コレクタ領域とした縦型でnpn型のバイポ
ーラ・トランジスタが設けられている。nウェル104
Bの第3の素子形成領域には、高濃度のn型コレクタ引
き出し領域105が設けられている。nウェル104B
の第4の素子形成領域にはベース領域とエミッタ領域と
が設けられており、この第4の素子形成領域の開口部の
幅および長さは例えば1.6μm程度および3.0μm
程度である。第4の素子形成領域のnウェル104Bの
表面には、ゲート酸化膜106が除去されたベース開口
部が設けられている。このベース開口部の開口幅(W
a)は例えば1.2μm程度,長さは例えば2.6μm
程度であり、このとき、この第4の素子形成領域の縁端
から例えば0.2μm程度の幅でゲート酸化膜106が
残置されることになる。第4の素子形成領域のnウェル
104Bの表面において、ベース開口部の一部とここに
残置させたゲート酸化膜とは高濃度のp型の多結晶シリ
コン膜からなるベース電極109Cにより覆われてい
る。このベース電極109Cは第4の素子形成領域の周
辺のフィールド酸化膜102上にまで延在し、フィール
ド酸化膜102上でのベース電極109Cの側面には絶
縁膜スペーサ108が設けられている。ベース電極10
9Cの上面は絶縁膜117により覆われている。
【0046】ベース電極109Cにはエミッタ開口部が
設けられており、このエミッタ開口部の開口幅(Wc)
は例えば0.6μm程度,長さは例えば2.0μmであ
る。したがって、ベース電極109Cは概ね(Wa−W
c)/2(例えば0.3μm程度)の幅でnウェル10
4Bに直接に接触しており、この直接に接触した部分の
nウェル104B表面には(ベース電極109Cに自己
整合的に)高濃度のp型外部ベース領域111が設けら
れている。p型外部ベース領域111の接合の深さは例
えば0.2μm程度である。このp型外部ベース領域1
11はフィールド酸化膜102とは直接には接触してい
ない。第4の素子形成領域のnウェル104Bの表面に
は、エミッタ開口部に自己整合的なp型ベース領域11
5が設けられている。p型ベース領域115の接合の深
さは例えば0.15μm程度であり、このp型ベース領
域115はp型外部ベース領域111に直接に接続され
ている。さらに第4の素子形成領域のnウェル104B
中には、エミッタ開口部に自己整合的な高濃度n型SI
C領域114aが設けられている。この高濃度n型SI
C領域214は少なくともp型ベース領域114aの底
面に直接に接触しており、高濃度n型SIC領域114
aの深さは例えば0.6〜0.7μm程度である。
【0047】また、第4の素子形成領域のnウェル10
4B表面には、本実施の形態の特徴を成す低濃度n型コ
レクタ領域107aが設けらている。この低濃度n型コ
レクタ領域107aは、第4の素子形成領域に残置され
たゲート酸化膜106とp型外部ベース領域115の側
面および底面とに直接に接触し,高濃度n型SIC領域
114aの少なくとも側面に直接に接続する姿態を有し
ている。この低濃度n型コレクタ領域107aの不純物
濃度は、nウェル104B(およびnウェル104A)
の不純物濃度より低く、例えば5×1015〜2×1016
cm-3程度である。また、この低濃度n型コレクタ領域
107aの深さは例えば0.5〜0.8μm程度であ
る。
【0048】上記エミッタ開口部を成すベース電極10
9Cの側面は、例えば100nm程度の幅の絶縁膜スペ
ーサ118により覆われている。この絶縁膜スペーサ1
18を覆い,絶縁膜117を介してベース電極109C
を覆い,さらにエミッタ開口部において第4の素子形成
領域のnウェル104Bの表面(p型ベース領域115
の表面)に直接に接触するエミッタ電極121が設けら
れている。このエミッタ電極121は高濃度のn型の多
結晶シリコン膜からなる。p型ベース領域115の表面
には、エミッタ電極121に自己整合的な高濃度のn型
エミッタ領域122が設けられている。n型エミッタ領
域122の接合の深さは例えば500〜600nm程度
であり、このn型エミッタ領域122はp型外部ベース
領域111とは直接には接触していない。
【0049】上記第1の実施の形態のBi−CMOS半
導体装置は、p型ベース領域115の底面には高濃度n
型SIC領域114aが直接に接触し,p型外部ベース
領域111とフィールド酸化膜102とが直接に接触し
ていないため、従来構造のBi−CMOS半導体装置と
同様に、カーク効果の抑制とコレクタ−ベース間の耐圧
劣化の抑制とが可能になる。
【0050】従来構造のBi−CMOS半導体装置で
は、コレクタ−ベース間の接合容量を低減することを目
的の1つとしてp型外部ベース領域の占有面積を縮小し
た。これにより、確かに接合容量自体の低減が実現した
が、これにより新たに発生した寄生MOS容量の値はこ
の接合容量の低減分を相殺する程度の大きな値になっ
た。これに対して本実施の形態のBi−CMOS半導体
装置では、第4の素子形成領域に残置するゲート酸化膜
106の直下に低濃度n型コレクタ領域107aが設け
られている。その結果、本実施の形態の採用により、寄
生MOS容量の値が接合容量の値の1/10台にするこ
とが容易になる。この寄生MOS容量の値の低減につい
て、以下に説明する。
【0051】nウェル104Aの不純物表面濃度は、こ
こに形成されるpMOSトランジスタのVTPが−0.4
〜−0.7Vになるように設定され,さらにnウェル1
04Bの不純物表面濃度もnウェル104Aの不純物表
面濃度に等しく設定されているが、本実施の形態では、
nウェル104B自体の不純物濃度より低い不純物濃度
の低濃度n型コレクタ領域107aが設けられている。
例えば、ゲート酸化膜106の膜厚dが10nm,低濃
度n型コレクタ領域107aの不純物濃度が1×1016
cm-3であるならば、
【0052】
【0053】となる。このとき、(ベース電極119C
に印加される)ベース電圧VB が(低濃度n型コレクタ
領域107aに印加される)コレクタ電圧VC に等しい
とき、この寄生MOS容量のエネルギー・バンドは図4
のようになる。このようなエネルギー・バンドを有する
寄生MOS容量の高周波C−V特性は図5に示すように
なり、この寄生MOSはデプレッション型になる。本実
施の形態のBi−CMOS半導体装置の第4の素子形成
領域,ベース開口部およびエミッタ開口部の寸法が、そ
れぞれ従来のBi−CMOS半導体装置と同じであるな
らば、本実施の形態の寄生MOSの容量値は約0.53
fFとなる。したがってこの場合の本実施の形態におけ
るコレクタ−ベース間の全体の容量は約4.53fFと
なり、従来構造のBi−CMOS半導体装置のコレクタ
−ベース間の全体の容量より極めて低い値になる。
【0054】Bi−CMOS半導体装置の製造工程の断
面模式図である図2および図3と図1とを併せて参照す
ると、上記第1の実施の形態のBi−CMOS半導体装
置は次のとおりに形成される。
【0055】まず、p型シリコン基板101の表面の素
子分離領域に、例えば選択酸化法により膜厚300〜4
00nm程度のフィールド酸化膜102を形成する。高
加速エネルギーによるイオン注入等により、それぞれ所
要の領域にpウェル103,nウェル104A,104
Bを形成する。pウェル103表面には第1の素子形成
領域が、nウェル104A表面には第2の素子形成領域
が、nウェル104B表面には第3並びに第4の素子形
成領域が、それぞれフィールド酸化膜102に囲まれて
形成される。表面不純物濃度を含めてnウェル104A
とnウェル104Bとの不純物濃度分布は同じであり、
これらnウェル104A,104Bの不純物濃度分布
は、nウェル104Aに形成されるpMOSトランジス
タのVTPに適合するように設定されている。これは、製
造工程を簡略化し,さらに(バイポーラ・トランジス
タ,nMOSトランジスタに比べてpMOSトランジス
タの性能が劣ることから)pMOSトランジスタの性能
の確保を最優先するためである。
【0056】続いて、第3の素子形成領域への選択的な
高濃度の燐のイオン注入等により、第3の素子形成領域
のnウェル104Bの表面に、高濃度のn型コレクタ引
き出し領域105を形成する。熱酸化法により、第1,
第2,第3および第4の素子形成領域の表面にそれぞれ
ゲート酸化膜106を形成する。第1,第2および第4
の素子形成領域の表面に形成されたゲート酸化膜106
の膜厚は例えば5〜10nm程度であるが、第3の素子
形成領域の表面に形成されたゲート酸化膜の膜厚は(高
濃度のn型コレクタ引き出し領域105表面に形成され
るため)厚くなっている。全面に例えば20〜50nm
程度の膜厚のノンドープの第1の多結晶シリコン膜12
9を形成し、さらに全面に例えば300〜500nm程
度の膜厚のPSG膜を形成する。このPSG膜上に、第
4の素子形成領域のベース開口部予定領域に開口部を有
する(第1の)フォト・レジスト膜136を形成する。
このフォト・レジスト膜136をマスクにして、PSG
膜および多結晶シリコン膜129を順次異方性エッチン
グする。このときの開口幅はWaである。再びこのフォ
ト・レジスト膜136をマスクにして、ゲート酸化膜1
06に対してバッファード弗酸による等方性エッチング
を行ない、ベース開口部を完成する。このとき、第4の
素子形成領域に残置されるゲート酸化膜106の幅は、
例えば0.2μm程度になる。またこの等方性エッチン
グ(ウェット・エッチング)に際して、PSG膜のアン
ダー・カントが行なわれ、PSG膜131Aが残置され
る。ゲート酸化膜106の膜厚が10nm程度であるな
らば、このPSG膜の開口幅Wbは、Waより0.3〜
0.4μm以上広くなり、第4の素子形成領域の幅より
広くなる〔図2(a)〕。なお、多結晶シリコン膜12
9を形成するのは、上記PSG膜が直接にゲート酸化膜
106と接触するのを防止するためである。
【0057】フォト・レジスト膜136を除去した後、
PSG膜131Aをマスクにして30〜50keV,5
×1011〜5×1012cm-2の条件でボロンのイオン注
入を行ない、さらに60〜100keV,5×1011
5×1012cm-2の条件で再度ボロンのイオン注入を行
なう。これにより、第4の素子形成領域のnウェル10
4B中に、ボロン・イオン注入層137aが形成される
〔図2(b)〕。
【0058】次に、稀弗酸によりPSG膜131Aを選
択的にエッチング除去する。熱処理によりボロン・イオ
ン注入層137aを活性化して、第4の素子形成領域の
nウェル104B表面に低濃度n型コレクタ領域107
aを形成する。全面に膜厚100〜300nm程度のノ
ンドープの第2の多結晶シリコン膜を堆積し、結果とし
てこの多結晶シリコン膜と上記多結晶シリコン膜129
とが積層されたノンドープの多結晶シリコン膜139を
形成する〔図2(c)〕。なお、第2の多結晶シリコン
膜の形成は、減圧気相成長法(LPCVD)により行な
うのが好ましい。これは、上記ベース開口部形成のため
のバッファード弗酸による等方性エッチングと上記PS
G膜131A除去のための稀弗酸によるエッチングとに
際して、ベース開口部近傍のゲート酸化膜106のアン
ダー・カットを完全に抑止することは不可能なためであ
る。また、ボロン・イオン注入層137aを活性化する
ための上記熱処理は、第2の多結晶シリコン膜を形成し
た後に行なってもよい。
【0059】続いて、この多結晶シリコン膜139をパ
ターニングして、多結晶シリコン膜パターン139A,
139B,139Cを形成する。多結晶シリコン膜パタ
ーン139Aは、0.4μm程度の幅を有し,第1の素
子形成領域を横断するようにpウェル103上に形成さ
れる。多結晶シリコン膜パターン139Bは、0.5μ
m程度の幅を有し,第2の素子形成領域を横断するよう
にnウェル104A上に形成される。多結晶シリコン膜
パターン139Cは、ベース開口部を含めて第4の素子
形成領域(低濃度n型コレクタ領域107a)を覆うよ
うにnウェル104B上に形成される〔図2(d)〕。
【0060】次に、全面に絶縁膜(酸化シリコン膜もし
くは窒化シリコン膜)の形成とこの絶縁膜のエッチ・バ
ックとにより、多結晶シリコン膜パターン139A,1
39B,139Cの側面にそれぞれ絶縁膜スペーサ10
8を形成する。pウェル103に開口部を有するフォト
・レジスト膜152を形成する。このフォト・レジスト
膜152をマスクにして高濃度の砒素のイオン注入を行
ない、pウェル103表面に砒素イオン注入層142を
形成する。このとき、ノンドープの多結晶シリコン膜パ
ターン139Aにも高濃度の砒素が注入され、これは多
結晶シリコン膜パターン159Aになる〔図3
(a)〕。
【0061】フォト・レジスト膜152を除去した後、
熱処理により砒素イオン注入層142を活性化してn型
ソース・ドレイン領域112を形成する。この熱処理に
より、上記多結晶シリコン膜パターン159Aは(高濃
度のn型多結晶シリコン膜からなる)ゲート電極109
Aになる。この段階で熱処理を行なうのは、砒素の拡散
係数が小さく,n型エミッタ領域等の形成のための熱処
理によりn型ソース・ドレイン領域112を形成するの
は好ましくないからである。pウェル103および第3
の素子形成領域(n型コレクタ引き出し領域105)を
覆うフォト・レジスト膜153を形成する。このフォト
・レジスト膜153をマスクにして高濃度のBF2 のイ
オン注入を行ない、nウェル104A表面にボロン・イ
オン注入層143を形成する。このとき、多結晶シリコ
ン膜パターン139B,139Cにもそれぞれ高濃度の
BF2 が注入され、それぞれ多結晶シリコン膜パターン
159B,159Cになる〔図3(b)〕。
【0062】フォト・レジスト膜153を除去した後、
全面に膜厚100〜200nm程度の(第1の)絶縁膜
117(酸化シリコン膜もしくは窒化シリコン膜)を低
温(700℃以下が好ましい)の気相成長法により形成
する。この絶縁膜117は、後工程で形成されるベース
電極とエミッタ電極とを絶縁分離することを目的として
いる。また、この絶縁膜117の成長方法が低温である
のは、この段階で多結晶シリコン膜パターン159Cか
らnウェル104B(低濃度n型コレクタ領域107
a)にボロンが熱拡散するのを抑制するためである。絶
縁膜117が窒化シリコン膜の場合には、アンモニア
(NH3 )とジ・クロル・シラン(SiCl2 2 )と
を用いたLPCVDにより、600〜700℃で形成さ
れる。また、絶縁膜117が酸化シリコン膜の場合の成
膜法としては、TEOS(Si(OC2 5 4 )とオ
ゾン(O3 )とを用いた450℃前後での常圧気相成長
法(APCVD)あるいはTEOSと酸素(O2 )とを
用いた650〜700℃でのLPCVD等がある。
【0063】次に、エミッタ開口部形成予定領域に開口
部を有するフォト・レジスト膜154を形成する。この
フォト・レジスト膜154をマスクにして絶縁膜11
7,多結晶シリコン膜パターン159Cに対する異方性
エッチングを順次行ない、開口幅Wcを有するエミッタ
開口部を形成する。続いて、フォト・レジスト膜154
をマスクにして、200〜400keV,1×1012
5×1012cm-2の燐のイオン注入を行ない、エミッタ
開口部直下のnウェル104B(低濃度n型コレクタ領
域107a)中に燐イオン注入層144aを形成する。
さらに、フォト・レジスト膜154をマスクにして、5
〜20keV,1×1013〜5×1013cm-2のボロン
のイオン注入を行ない、エミッタ開口部直下のnウェル
104B(低濃度n型コレクタ領域107a)表面にボ
ロン・イオン注入層145を形成する〔図3(c)〕。
【0064】フォト・レジスト膜154を除去した後、
全面に膜厚100nm程度の(第2の)絶縁膜(酸化シ
リコン膜もしくは窒化シリコン膜)を例えば低温の気相
成長法で形成し、この絶縁膜をエッチ・バックしてエミ
ッタ開口部の多結晶シリコン膜パターン159C(およ
び絶縁膜117)側面に絶縁膜スペーサ118を形成す
る。続いて、全面にノンドープの第3の多結晶シリコン
膜を形成し、この第3の多結晶シリコン膜に高濃度の砒
素を導入し、この第3の多結晶シリコン膜をパターニン
グする。その後、それぞれの多結晶シリコン膜パターン
中のボロンおよび砒素と各種イオン注入層中のボロンお
よび燐等とを活性化するための熱処理を行なう。これに
より、多結晶シリコン膜パターン159Bは(高濃度の
p型の多結晶シリコン膜からなる)ゲート電極109B
となり、残置されな多結晶シリコン膜パターン159C
は(高濃度のp型の多結晶シリコン膜からなる)ベース
電極109Cとなり、上記第3の多結晶シリコン膜から
なるパターンは(高濃度のn型の多結晶シリコン膜から
なる)エミッタ電極121になる。また、ボロン・イオ
ン注入層143は(高濃度の)p型ソース・ドレイン領
域113となり、燐イオン注入層144aは高濃度n型
SIC領域114aとなり、ボロン・イオン注入層14
5はp型ベース領域115となる。さらに、ベース電極
109Cからボロンが拡散され、nウェル104B(低
濃度n型コレクタ領域107a)表面に高濃度のp型外
部ベース領域111が形成される。さらにまた、エミッ
タ電極121から砒素が拡散され、絶縁膜スペーサ11
8に自己整合的にp型ベース領域115表面に高濃度の
n型エミッタ領域122が形成される〔図1〕。
【0065】なお、上記絶縁膜スペーサ118を構成す
る(第2の)絶縁膜の形成方法は、低温の気相成長法に
限定されるものではなく、高温の気相成長法でもよい。
例えば、この絶縁膜がHTO膜からなる場合、これはモ
ノ・シランと亜酸化窒素(N2 O)とを用いたLPCV
Dによる形成される。この場合には、この第3の絶縁膜
の形成とともにゲート電極109B,ベース電極109
C,p型外部ベース領域111,p型ソース・ドレイン
領域113,高濃度n型SIC領域114aおよびp型
ベース領域115が形成される。このような方法では、
n型エミッタ領域122の接合の深さの制御が容易にな
る。また、エミッタ電極121の形成方法も上記の方法
に限定されるものではない。ノンドープの非晶質シリコ
ン膜に砒素もしくは燐をドーピングしてこれをパターニ
ングする,砒素もしくは燐がドーピングされた非晶質シ
リコン膜あるいは多結晶シリコン膜をパターニングする
等の方法もあり、エミッタ電極になった段階でn型の多
結晶シリコン膜になっていればよい。
【0066】上記第1の実施の形態によるBi−CMO
S半導体装置の製造方法では、フォト・リソグラフィ工
程の回数は、以上に説明したように従来と同じ回数であ
る。本実施の形態によれば、ベース開口部を形成するフ
ォト・リソグラフィ工程に工夫を加えることにより、目
的のBi−CMOS半導体装置を製造することを可能に
している。すなわち、このフォト・リソグラフィ工程
は、次のようになっている。ゲート酸化膜106を形成
し、ノンドープの多結晶シリコン膜129を形成し、さ
らにPSG膜を形成した後、フォト・レジスト膜136
をマスクにしてPSG膜と多結晶シリコン膜129との
異方性エッチングを行ない、ゲート酸化膜106をバッ
ファード弗酸によりエッチングして開口幅Waのベース
開口部を形成する際にPSG膜をアンダー・カットして
PSG膜131Aを残置する。このフォト・リソグラフ
ィ工程(フォト・レジスト膜136を除去した)後、新
たなフォト・リソグラフィ工程を加えることなく、ボロ
ン・イオン注入層137aの形成,低濃度n型コレクタ
領域107aの形成が行なわれる。
【0067】Bi−CMOS半導体装置の断面模式図で
ある図6を参照すると、本発明の第2の実施の形態のB
i−CMOS半導体装置は、上記第1の実施の形態のB
i−CMOS半導体装置に比べると、カーク効果を抑制
するための高濃度n型SIC領域114bの構造に特徴
がある。すなわち、高濃度n型SIC領域114bは、
p型ベース領域115の底面のみならずp型外部ベース
領域111の底面にも直接に接触している。
【0068】本実施の形態ではコレクタ−ベース間の接
合容量が上記第1の実施の形態より多少増大するもの
の、本実施の形態には上記第1の実施の形態に比べて以
下の効果がある。高電流領域では、n型エミッタ領域1
22端部の電流密度が高くなるエミッタ・クラウディン
グ効果が知られている。このため、本実施の形態のよう
に、高濃度n型SIC領域114bをn型エミッタ領域
122直下の領域より広げることにより、高電流領域で
のfT 低下の抑制は上記第1の実施の形態より容易にな
る。Bi−CMOS半導体装置におけるバイポーラ・ト
ランジスタは高電流領域で動作するため、このような構
造の方が有利になる。
【0069】また、本実施の形態では、上記第1の実施
の形態と同様に、ゲート酸化膜106を介したベース電
極109C直下のnウェル104Bには低濃度n型コレ
クタ領域107bが設けられている。このため、本実施
の形態も上記第1の実施の形態と同様に、コレクタ−ベ
ース間の耐圧劣化の抑制と寄生MOS容量の低減とが容
易になる。
【0070】Bi−CMOS半導体装置の製造工程の断
面模式図である図7および図8と図6とを併せて参照す
ると、上記第2の実施の形態のBi−CMOS半導体装
置は次のとおりに形成される。
【0071】まず、p型シリコン基板101の表面の素
子分離領域にフィールド酸化膜102を形成し、それぞ
れ所要の領域にpウェル103,nウェル104A,1
04Bを形成する。pウェル103表面には第1の素子
形成領域が、nウェル104A表面には第2の素子形成
領域が、nウェル104B表面には第3並びに第4の素
子形成領域が、それぞれフィールド酸化膜102に囲ま
れて形成される。さらに、第3の素子形成領域のnウェ
ル104Bの表面に高濃度のn型コレクタ引き出し領域
105を形成し、第1,第2,第3および第4の素子形
成領域の表面にそれぞれゲート酸化膜106を形成し、
全面にノンドープの第1の多結晶シリコン膜129,P
SG膜131を形成する。このPSG膜131上に、第
4の素子形成領域のベース開口部予定領域に開口部を有
する(第1の)フォト・レジスト膜136を形成する。
このフォト・レジスト膜136をマスクにして、PSG
膜および多結晶シリコン膜129を順次異方性エッチン
グする。このときの開口幅はWaである。この工程まで
は、上記第1の実施の形態と同様である。続いて、フォ
ト・レジスト膜136をマスクにして、200〜400
keV,1×1012〜5×1012cm-2の燐のイオン注
入を行ない、ベース開口部形成予定領域直下のnウェル
104B中に燐イオン注入層144bを形成する〔図7
(a)〕。
【0072】再びこのフォト・レジスト膜136をマス
クにして、ゲート酸化膜106に対してバッファード弗
酸による等方性エッチングを行ない、ベース開口部を完
成する。このとき、第4の素子形成領域に残置されるゲ
ート酸化膜106の幅は、例えば0.2μm程度にな
る。またこの等方性エッチング(ウェット・エッチン
グ)に際して、PSG膜131のアンダー・カントが行
なわれ、PSG膜の開口幅はWbとなり、PSG膜13
1Aが残置される〔図7(b)〕。
【0073】フォト・レジスト膜136を除去した後、
PSG膜131Aをマスクにして30〜50keV,5
×1011〜5×1012cm-2の条件でボロンのイオン注
入を行ない、さらに60〜100keV,5×1011
5×1012cm-2の条件で再度ボロンのイオン注入を行
なう。これにより、第4の素子形成領域のnウェル10
4B中に、ボロン・イオン注入層137bが形成される
〔図7(c)〕。
【0074】次に、稀弗酸によりPSG膜131Aを選
択的にエッチング除去する。熱処理により燐イオン注入
層144bおよびボロン・イオン注入層137aを活性
化して、高濃度n型SIC領域114bおよび低濃度n
型コレクタ領域107bを形成する。全面にノンドープ
の第2の多結晶シリコン膜を堆積し、結果としてこの多
結晶シリコン膜と上記多結晶シリコン膜129とが積層
されたノンドープの多結晶シリコン膜139を形成する
〔図7(d)〕。なお本実施の形態においても、第2の
多結晶シリコン膜の形成は、LPCVDにより行なうの
が好ましい。
【0075】続いて、上記第1の実施の形態と同様に、
この多結晶シリコン膜139をパターニングして、多結
晶シリコン膜パターン139A,139B,139Cを
形成する。多結晶シリコン膜パターン139Aは、0.
4μm程度の幅を有し,第1の素子形成領域を横断する
ようにpウェル103上に形成される。多結晶シリコン
膜パターン139Bは、0.5μm程度の幅を有し,第
2の素子形成領域を横断するようにnウェル104A上
に形成される。多結晶シリコン膜パターン139Cは、
ベース開口部を含めて第4の素子形成領域(高濃度n型
SIC領域114bおよび低濃度n型コレクタ領域10
7b)を覆うようにnウェル104B上に形成される
〔図8(a)〕。
【0076】次に、絶縁膜(酸化シリコン膜もしくは窒
化シリコン膜)の形成とこの絶縁膜のエッチ・バックと
により、多結晶シリコン膜パターン139A,139
B,139Cの側面にそれぞれ絶縁膜スペーサ108を
形成する。pウェル103に開口部を有するフォト・レ
ジスト膜152を形成する。このフォト・レジスト膜1
52をマスクにして高濃度の砒素のイオン注入を行な
い、pウェル103表面に砒素イオン注入層142を形
成する。このとき、ノンドープの多結晶シリコン膜パタ
ーン139Aにも高濃度の砒素が注入され、これは多結
晶シリコン膜パターン159Aになる〔図8(b)〕。
【0077】フォト・レジスト膜152を除去した後、
熱処理により砒素イオン注入層142を活性化してn型
ソース・ドレイン領域112を形成する。この熱処理に
より、上記多結晶シリコン膜パターン159Aは(高濃
度のn型多結晶シリコン膜からなる)ゲート電極109
Aになる。pウェル103および第3の素子形成領域
(n型コレクタ引き出し領域105)を覆うフォト・レ
ジスト膜153を形成する。このフォト・レジスト膜1
53をマスクにして高濃度のBF2 のイオン注入を行な
い、nウェル104A表面にボロン・イオン注入層14
3を形成する。このとき、多結晶シリコン膜パターン1
39B,139Cにもそれぞれ高濃度のBF2 が注入さ
れ、それぞれ多結晶シリコン膜パターン159B,15
9Cになる〔図8(c)〕。
【0078】フォト・レジスト膜153を除去した後、
上記第1の実施の形態と同様の方法により、全面に(第
1の)絶縁膜117(酸化シリコン膜もしくは窒化シリ
コン膜)を低温(700℃以下が好ましい)の気相成長
法により形成する。エミッタ開口部形成予定領域に開口
部を有するフォト・レジスト膜154を形成する。この
フォト・レジスト膜154をマスクにして絶縁膜11
7,多結晶シリコン膜パターン159Cに対する異方性
エッチングを順次行ない、開口幅Wcを有するエミッタ
開口部を形成する。続いて、フォト・レジスト膜154
をマスクにして、5〜20keV,1×1013〜5×1
13cm-2のボロンのイオン注入を行ない、エミッタ開
口部直下のnウェル104B(高濃度n型SIC領域1
14b)表面にボロン・イオン注入層145を形成する
〔図8(d)〕。
【0079】フォト・レジスト膜154を除去した後、
全面に膜厚100nm程度の(第2の)絶縁膜(酸化シ
リコン膜もしくは窒化シリコン膜)を例えば低温の気相
成長法で形成し、この絶縁膜をエッチ・バックしてエミ
ッタ開口部の多結晶シリコン膜パターン159C(およ
び絶縁膜117)側面に絶縁膜スペーサ118を形成す
る。続いて、全面にノンドープの第3の多結晶シリコン
膜を形成し、この第3の多結晶シリコン膜に高濃度の砒
素を導入し、この第3の多結晶シリコン膜をパターニン
グする。その後、それぞれの多結晶シリコン膜パターン
中のボロンおよび砒素と各種イオン注入層中のボロンお
よび燐等とを活性化するための熱処理を行なう。これに
より、多結晶シリコン膜パターン159Bは(高濃度の
p型の多結晶シリコン膜からなる)ゲート電極109B
となり、残置された多結晶シリコン膜パターン159C
は(高濃度のp型の多結晶シリコン膜からなる)ベース
電極109Cとなり、上記第3の多結晶シリコン膜から
なるパターンは(高濃度のn型の多結晶シリコン膜から
なる)エミッタ電極121になる。また、ボロン・イオ
ン注入層143は(高濃度の)p型ソース・ドレイン領
域113となり、ボロン・イオン注入層145はp型ベ
ース領域115となる。さらに、ベース電極109Cか
らボロンが拡散され、nウェル104B(高濃度n型S
IC領域114b)表面に高濃度のp型外部ベース領域
111が形成される。さらにまた、エミッタ電極121
から砒素が拡散され、絶縁膜スペーサ118に自己整合
的にp型ベース領域115表面に高濃度のn型エミッタ
領域122が形成される〔図6〕。
【0080】上記第2の実施の形態によるBi−CMO
S半導体装置の製造方法も上記第1の実施の形態による
製造方法と同様に、フォト・リソグラフィ工程の回数を
増加させることなく、目的のBi−CMOS半導体装置
を製造することが可能である。さらに本実施の形態で
は、ベース開口部を形成するためのフォト・リソグラフ
ィ工程に関連して、初期の段階で深さの深い高濃度n型
SIC領域114bを形成している。そのため、本実施
の形態による製造方法では、上記第1の実施の形態によ
る製造方法に比べて、接合の深さの浅い拡散層(n型ソ
ース・ドレイン領域112,p型ソース・ドレイン領域
113,p型ベース領域115,p型外部ベース領域1
11およびn型エミッタ領域122等)の形成制御が容
易であるという利点を有している。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明のBi−CM
OS半導体装置は、ベース電極とエミッタ電極とが自己
整合的に構成され,ベース電極に接続されるnウェル表
面に設けられたp型外部ベース領域の外周にゲート酸化
膜が存在するnpn型のバイポーラ・トランジスタにお
いて、ゲート酸化膜を介してベース電極直下のnウェル
表面にはこのnウェルの不純物濃度より低い不純物濃度
を有する低濃度n型コレクタ領域が設けられている。こ
のため、本発明のBi−CMOS半導体装置では、カー
ク効果の抑制およびコレクタ−ベース間の耐圧劣化の抑
制とコレクタ−ベース間の寄生容量の抑制とが容易にな
る。
【0082】また、本発明のBi−CMOS半導体装置
の製造方法によれば、特段のフォト・リソグラフィ工程
を設けることなく、ベース開口部を形成するためのフォ
ト・リソグラフィ工程において上記低濃度n型コレクタ
領域を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の断面模式図であ
る。
【図2】上記第1の実施の形態の製造工程の断面模式図
である。
【図3】上記第1の実施の形態の製造工程の断面模式図
である。
【図4】上記第1の実施の形態の効果を説明するための
図であり、寄生MOS効果を説明するためのエネルギー
・バンド図である。
【図5】上記第1の実施の形態の効果を説明するための
図であり、寄生MOSのC−V特性のグラフである。
【図6】本発明の第2の実施の形態の断面模式図であ
る。
【図7】上記第2の実施の形態の製造工程の断面模式図
である。
【図8】上記第2の実施の形態の製造工程の断面模式図
である。
【図9】従来のBi−CMOS半導体装置の断面模式図
である。
【図10】上記従来のBi−CMOS半導体装置の製造
工程の断面模式図である。
【図11】上記従来のBi−CMOS半導体装置の製造
工程の断面模式図である。
【図12】上記従来のBi−CMOS半導体装置の問題
点を説明するための図であり、寄生MOS効果を説明す
るためのエネルギー・バンド図である。
【図13】上記従来のBi−CMOS半導体装置の問題
点を説明するための図であり、寄生MOSのC−V特性
のグラフである。
【符号の説明】
101,201 p型シリコン基板 102,202 フィールド酸化膜 103,203 pウェル 104A,104B,204A,204B nウェル 105,205 n型コレクタ引き出し領域 106,206 ゲート酸化膜 107a,107b 低濃度n型コレクタ領域 108,118,208,228 絶縁膜スペーサ 109A,109B,209A,209B ゲート電
極 109C,209C ベース電極 111,211 p型外部ベース領域 112,212 n型ソース・ドレイン領域 113,213 p型ソース・ドレイン領域 114a,114b,214 高濃度n型SIC領域 115,215 p型ベース領域 117,217 絶縁膜 121,221 エミッタ電極 122,222 n型エミッタ領域 129,139,229,239 多結晶シリコン膜 131,131A PSG膜 136,152,153,154,236,252,2
53,254 フォト・レジスト膜 137a,137b,143,145,243,245
ボロン・イオン注入層 139A,139B,139C,159A,159B,
159C,239A,239B,239C,259A,
259B,259C 多結晶シリコン膜パターン 142,242 砒素イオン注入層 144a,144b,244 燐イオン注入層 Wa,Wb,Wc 開口幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/06 H01L 29/72

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型シリコン基板表面の第1,第2,第
    3および第4の素子形成領域を囲む領域にフィールド酸
    化膜を形成し、該第1の素子形成領域を含んだ該p型シ
    リコン基板表面にpウェルを形成し、該第2の素子形成
    領域を含んだ該p型シリコン基板表面と該第3並びに第
    4の素子形成領域を含んだ該p型シリコン基板表面とに
    それぞれ第1のnウェルと第2のnウェルとを形成する
    工程と、 前記第3の素子形成領域に自己整合的にn型コレクタ引
    き出し領域を形成する工程と、 前記第1,第2,第3および第4の素子形成領域表面に
    ゲート酸化膜を形成し、全面にノンドープの第1の多結
    晶シリコン膜とPSG膜とを順次を形成する工程と、 前記第4の素子形成領域上において該第4の素子形成領
    より狭い開口部を有し,該第4の素子形成領域表面にお
    ける前記ゲート酸化膜を前記フィールド酸化膜の端部か
    ら所要の幅で覆う第1のフォト・レジスト膜を形成する
    工程と、 前記第1のフォト・レジスト膜をマスクにして、前記P
    SG膜,第1の多結晶シリコン膜を順次異方性エッチン
    グする工程と、 前記第1のフォト・レジスト膜をマスクにした等方性エ
    ッチングにより、前記第4の素子形成領域表面における
    前記ゲート酸化膜にベース開口部を形成し、少なくとも
    該ゲート酸化膜上の前記PSG膜をアンダー・カットす
    る工程と、 前記第1のフォト・レジスト膜を除去し、前記PSG膜
    をマスクにしたイオン注入により、少なくとも前記第4
    の素子形成領域表面の前記第2のnウェル表面に第1の
    p型イオン注入層を形成する工程と、 前記PSG膜を除去する工程と、 前記第1のp型イオン注入層を熱処理により活性化し
    て、少なくとも前記第4の素子形成領域表面の前記第2
    のnウェル表面に低濃度n型コレクタ領域を形成する工
    程と、 全面にノンドープの第2の多結晶シリコン膜を形成する
    工程と、 前記第2の多結晶シリコン膜並びに前記第1の多結晶シ
    リコン膜をパターニングして、前記ゲート酸化膜を介し
    て前記第1の素子形成領域を横断する第1の多結晶シリ
    コン膜パターンと、前記ゲート酸化膜を介して前記第2
    の素子形成領域を横断する第2の多結晶シリコン膜パタ
    ーンと、前記ベース開口部において前記第4の素子形成
    領域表面に直接に接触し,該第4の素子形成領域表面に
    残置された前記ゲート酸化膜を覆い,さらに該第4の素
    子形成領域周辺のフィールド酸化膜上に延在する姿態を
    有した第3の多結晶シリコン膜パターンとを形成する工
    程と、 前記pウェル上に開口部を有する第2のフォト・レジス
    ト膜を形成し、該第2のフォト・レジスト膜をマスクに
    したイオン注入により前記第1の多結晶シリコン膜パタ
    ーンにp型イオンを注入し,前記第1の素子形成領域表
    面に第1のn型イオン注入層を形成する工程と、 前記第2のフォト・レジスト膜を除去し、熱処理により
    前記第1のn型イオン注入層を活性化して前記pウェル
    表面にn型ソース・ドレイン領域を形成し,前記第1の
    多結晶シリコン膜パターンを第1のゲート電極に変換す
    る工程と、 前記pウェルおよび前記n型コレクタ引き出し領域上を
    覆う第3のフォト・レジスト膜を形成し、該第3のフォ
    ト・レジスト膜をマスクにしたイオン注入により前記第
    2,第3の多結晶シリコン膜パターンにp型イオンを注
    入し,前記第2の素子形成領域表面に第2のp型イオン
    注入層を形成する工程と、 低温の気相成長法により、全面に絶縁膜を形成する工程
    と、 エミッタ開口部形成予定領域に開口部を有する第4のフ
    ォト・レジスト膜を形成し、該第4のフォト・レジスト
    膜をマスクにした異方性エッチングにより前記絶縁膜お
    よび前記第3の多結晶シリコン膜パターンを順次エッチ
    ングしてエミッタ開口部を形成し、該第4のフォト・レ
    ジスト膜をマスクにしたイオン注入により前記低濃度n
    型コレクタ領域の表面に第2のn型イオン注入層を形成
    し,該第2のn型イオン注入層より浅い該低濃度n型コ
    レクタ領域の表面に第3のp型イオン注入層を形成する
    工程と、 前記第4のフォト・レジスト膜を除去する工程と、 熱処理により、前記第2のp型イオン注入層を活性化し
    て前記第1のnウェル表面にp型ソース・ドレイン領域
    を形成し,前記第3のp型イオン注入層を活性化して前
    記エミッタ開口部に自己整合的に前記低濃度n型コレク
    タ領域の表面にp型ベース領域を形成し,前記第2のn
    型イオン注入層を活性化して該エミッタ開口部に自己整
    合的に該p型ベース領域の底面直下に高濃度n型SIC
    領域を形成し,前記第2の多結晶シリコン膜パターンを
    第2のゲート電極に変換し,さらに前記第3の多結晶シ
    リコン膜パターンをベース電極に変換するとともに該ベ
    ース電極に自己整合的なp型外部ベース領域を該低濃度
    n型コレクタ領域の表面に形成する工程と、 全面に第2の絶縁膜を形成し、該第2の絶縁膜をエッチ
    ・バックして前記エミッタ開口部の側面に該第2の絶縁
    膜からなる絶縁膜スペーサを形成し、全面にn型の第3
    の多結晶シリコン膜を形成し、該第3の多結晶シリコン
    膜をパターニングしてエミッタ電極を形成する工程と、 熱処理により、前記絶縁膜スペーサおよび前記エミッタ
    電極に自己整合的に前記低濃度n型コレクタ領域の表面
    にn型エミッタ領域を形成する工程とを有することを特
    徴とするBi−CMOS半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の多結晶シリコン膜が減圧気相
    成長法による形成されることを特徴とする請求項1記載
    のBi−CMOS半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記p型ソース・ドレイン領域,p型ベ
    ース領域,高濃度n型SIC領域,第2のゲート電極,
    ベース電極およびp型外部ベース領域を形成するための
    熱処理と、前記n型エミッタ領域を形成するための熱処
    理とが同じ熱処理であることを特徴とする請求項1ある
    いは請求項2記載のBi−CMOS半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 p型シリコン基板表面の第1,第2,第
    3および第4の素子形成領域を囲む領域にフィールド酸
    化膜を形成し、該第1の素子形成領域を含んだ該p型シ
    リコン基板表面にpウェルを形成し、該第2の素子形成
    領域を含んだ該p型シリコン基板表面と該第3並びに第
    4の素子形成領域を含んだ該p型シリコン基板表面とに
    それぞれ第1のnウェルと第2のnウェルとを形成する
    工程と、前記第3の素子形成領域に自己整合的にn型コ
    レクタ引き出し領域を形成する工程と、前記第1,第
    2,第3および第4の素子形成領域表面にゲート酸化膜
    を形成し、全面にノンドープの第1の多結晶シリコン膜
    とPSG膜とを順次を形成する工程と、前記第4の素子
    形成領域上において該第4の素子形成領より狭い開口部
    を有し,該第4の素子形成領域表面における前記ゲート
    酸化膜を前記フィールド酸化膜の端部から所要の幅で覆
    う第1のフォト・レジスト膜を形成する工程と、前記第
    1のフォト・レジスト膜をマスクにして、前記PSG
    膜,第1の多結晶シリコン膜を順次異方性エッチングす
    る工程と、前記第1のフォト・レジスト膜をマスクにし
    たイオン注入により、ベース開口部形成予定領域直下の
    前記第4の素子形成領域表面に第1のn型イオン注入層
    を形成する工程と、前記第1のフォト・レジスト膜をマ
    スクにした等方性エッチングにより、前記第4の素子形
    成領域表面における前記ゲート酸化膜にベース開口部を
    形成し、少なくとも該ゲート酸化膜上の前記PSG膜を
    アンダー・カットする工程と、前記第1のフォト・レジ
    スト膜を除去し、前記PSG膜をマスクにしたイオン注
    入により、前記第4の素子形成領域表面の前記第2のn
    ウェル表面に第1のp型イオン注入層を形成する工程
    と、前記PSG膜を除去する工程と、熱処理により、前
    記第1のp型イオン注入層を活性化して少なくとも前記
    ゲート酸化膜直下の前記第2のnウェル表面に低濃度n
    型コレクタ領域を形成し,前記第1のn型イオン注入層
    を活性化して前記前記ベース開口部に自己整合的に該第
    2のnウェル表面に高濃度n型SIC領域を形成する工
    程と、全面にノンドープの第2の多結晶シリコン膜を形
    成する工程と、前記第2の多結晶シリコン膜並びに前記
    第1の多結晶シリコン膜をパターニングして、前記ゲー
    ト酸化膜を介して前記第1の素子形成領域を横断する第
    1の多結晶シリコン膜パターンと、前記ゲート酸化膜を
    介して前記第2の素子形成領域を横断する第2の多結晶
    シリコン膜パターンと、前記ベース開口部において前記
    第4の素子形成領域表面に直接に接触し,該第4の素子
    形成領域表面に残置された前記ゲート酸化膜を覆い,さ
    らに該第4の素子形成領域周辺のフィールド酸化膜上に
    延在する姿態を有した第3の多結晶シリコン膜パターン
    とを形成する工程と、前記pウェル上に開口部を有する
    第2のフォト・レジスト膜を形成し、該第2のフォト・
    レジスト膜をマスクにしたイオン注入により前記第1の
    多結晶シリコン膜パターンにp型イオンを注入し,前記
    第1の素子形成領域表面に第2のn型イオン注入層を形
    成する工程と、前記第2のフォト・レジスト膜を除去
    し、熱処理により前記第2のn型イオン注入層を活性化
    して前記pウェル表面にn型ソース・ドレイン領域を形
    成し,前記第1の多結晶シリコン膜パターンを第1のゲ
    ート電極に変換する工程と、前記pウェルおよび前記n
    型コレクタ引き出し領域上を覆う第3のフォト・レジス
    ト膜を形成し、該第3のフォト・レジスト膜をマスクに
    したイオン注入により前記第2,第3の多結晶シリコン
    膜パターンにp型イオンを注入し,前記第2の素子形成
    領域表面に第2のp型イオン注入層を形成する工程と、
    低温の気相成長法により、全面に絶縁膜を形成する工程
    と、エミッタ開口部形成予定領域に開口部を有する第4
    のフォト・レジスト膜を形成し、該第4のフォト・レジ
    スト膜をマスクにした異方性エッチングにより前記絶縁
    膜および前記第3の多結晶シリコン膜パターンを順次エ
    ッチングしてエミッタ開口部を形成し、該第4のフォト
    ・レジスト膜をマスクにしたイオン注入により前記高濃
    度n型SIC領域の表面に第3のp型イオン注入層を形
    成する工程と、前記第4のフォト・レジスト膜を除去す
    る工程と、熱処理により、前記第2のp型イオン注入層
    を活性化して前記第1のnウェル表面にp型ソース・ド
    レイン領域を形成し,前記第3のp型イオン注入層を活
    性化して前記エミッタ開口部に自己整合的に前記高濃度
    n型SIC領域の表面にp型ベース領域を形成し,前記
    第2の多結晶シリコン膜パターンを第2のゲート電極に
    変換し,さらに前記第3の多結晶シリコン膜パターンを
    ベース電極に変換するとともに該ベース電極に自己整合
    的なp型外部ベース領域を該高濃度n型SIC領域の表
    面に形成する工程と、全面に第2の絶縁膜を形成し、該
    第2の絶縁膜をエッチ・バックして前記エミッタ開口部
    の側面に該第2の絶縁膜からなる絶縁膜スペーサを形成
    し、全面にn型の第3の多結晶シリコン膜を形成し、該
    第3の多結晶シリコン膜をパターニングしてエミッタ電
    極を形成する工程と、熱処理により、前記絶縁膜スペー
    サおよび前記エミッタ電極に自己整合的に前記高濃度n
    型SIC領域の表面にn型エミッタ領域を形成する工程
    とを有することを特徴とするBi−CMOS半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の多結晶シリコン膜が減圧気相
    成長法による形成されることを特徴とする請求項4記載
    のBi−CMOS半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記p型ソース・ドレイン領域,p型ベ
    ース領域,第2のゲート電極,ベース電極およびp型外
    部ベース領域を形成するための熱処理と、前記n型エミ
    ッタ領域を形成するための熱処理とが同じ熱処理である
    ことを特徴とする請求項4あるいは請求項5記載のBi
    −CMOS半導体装置の製造方法。
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