JP3006422B2 - メタルガスケット - Google Patents

メタルガスケット

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JP3006422B2
JP3006422B2 JP6183170A JP18317094A JP3006422B2 JP 3006422 B2 JP3006422 B2 JP 3006422B2 JP 6183170 A JP6183170 A JP 6183170A JP 18317094 A JP18317094 A JP 18317094A JP 3006422 B2 JP3006422 B2 JP 3006422B2
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stopper plate
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久人 前川
一彦 大和
玲二 真東
吉隆 阿部
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国産部品工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシリンダブ
ロックとシリンダヘッド間に介装されるメタルガスケッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンのシリンダブロックと
シリンダヘッド間には、燃焼室を気密状にシールするた
めのメタルガスケットが装着されている。前記メタルガ
スケットとしては、弾性金属板からなるビード板と、ビ
ード板に重ね合わされるストッパー板とを備え、ビード
板及びストッパー板のエンジンのシリンダ孔に対応する
部分に開口部を形成し、ビード板の開口周縁部付近にス
トッパー板側へ突出した環状のビードを形成し、ストッ
パー板の開口周縁部にビード板側へ折り返したストッパ
ー部を形成し、シリンダヘッドを複数のシリンダヘッド
固定用ボルトでシリンダブロックに締結したときに、ス
トッパー部の厚さ分の隙間をビード付近に形成して、ビ
ードの異常変位を規制するように構成したものが広く採
用されている。
【0003】また、ビード板やストッパー板に対してN
BRゴムやフッ素ゴムなどからなるゴムコーティング層
を形成し、メタルガスケットによるシール性を向上する
ようにしたものや、前記ストッパー板のストッパー部に
対向する部分とストッパー部間に厚さが全周に亙って均
一な軟質部材からなるスペーサ部材を抱持させ、面圧を
調整するように構成したものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記メタルガスケット
では、ストッパー板に対してストッパー部を形成したと
きに、ストッパー板全体的がストッパー部を中心として
ストッパー部を形成した面側へ突出状に変形する。この
ため、ストッパー板に対してゴムコーティング層を形成
した際に、その膜厚が不均一になってシール性が低下し
たり、ストッパー板が全体的に変形していることによ
り、ビード板に対するストッパー板の組付性が大幅に低
下したり、ストッパー板に対するスペーサ部材の組付性
が大幅に低下したり、メタルガスケットが全体的に変形
してシリンダブロックとシリンダヘッド間へのメタルガ
スケットの組付性が低下したりするという問題が発生す
る。
【0005】本発明の目的は、ビード板に対するストッ
パー板の組付性を向上するとともに、メタルガスケット
のエンジンへの組付性を向上し、更にストッパー板に対
するゴムコーティング層やスペーサ層の形成が容易で、
スペーサ層の脱落を効果的に防止し、しかもストッパー
板の折返し部分におけるクラックの発生を効果的に防止
し得るメタルガスケットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るメタルガ
スケットは、エンジンのシリンダ孔に対応させて開口部
を形成したメタルガスケットであって、前記開口部に臨
む周縁部付近に環状のビードを形成し、開口部の周縁と
ビード間に平坦な環状延設部を形成した弾性金属板から
なるビード板と、前記ビード板のビードの突出側に重合
わされるストッパー板であって、開口部に臨む周縁部を
折返して、環状延設部に対向する環状のストッパー部を
形成し、ストッパー部を形成した面側へ突出する段部を
ビードよりも中心側においてストッパー部の外周に沿っ
て形成し、板厚を0.05〜0.12mmの薄肉に構成
しつつ、ストッパー部を形成することによるストッパー
部を中心とした全体的な変形を段部により防止した弾性
金属板からなるストッパー板と、前記ストッパー板のス
トッパー部とそれに対向するストッパー板の環状受圧部
間に設けたスペーサ層であって、ストッパー板にパター
ン印刷により耐熱性及び耐圧縮性を有する材料を肉盛り
して形成したスペーサ層とを有し、ビード板とストッパ
ー板とをそれぞれ1枚だけ備えているものである。
【0007】ここで、前記ストッパー板が、重量%にお
いて、0.05%以下の炭素と、3〜6%の珪素と、5
%以下のマンガンと、5〜10%のニッケルと、6〜1
2(但し12%を除く)のクロムと、0.2〜1%のモ
リブデンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄とからなる析
出硬化型高珪素二相ステンレス鋼を所定形状に加工し、
その後時効硬化させて形成したものであることが好まし
い実施例である。
【0008】
【作用】本発明に係るメタルガスケットにおいては、ス
トッパー板のうちのシリンダ孔に対応させて形成された
開口部の開口周縁部に、環状のストッパー部が折り返し
て形成され、このストッパー部とそれに対向する環状受
圧部間に、パターン印刷により耐熱性及び耐圧縮性を有
する材料を肉盛りしてスペーサ層が形成されているの
で、スペーサ層の厚さを調整することで、ビードの変形
量を容易に調整することが可能となり、しかも、スペー
サ層の厚さをシリンダヘッド固定用ボルト側へ接近する
にしたがって薄肉に構成したり、シリンダヘッド固定用
ボルトから離間した部分にのみスペーサ層を形成するこ
とで、シリンダブロックとストッパー部間の面圧を一様
に設定して、上死点付近におけるシリンダボアの中心側
への変形を抑制して、ピストンとシリンダボア間のシー
ル性を向上し、エンジン性能を向上することが可能とな
る。
【0009】ところで、ストッパー板に対してストッパ
ー部を形成すると、ストッパー板が全体的にストッパー
部を中心にストッパー部を形成した面側へ突出状に変形
しようとするが、ストッパー部の外周に沿った部分に段
部を形成してあるので、ストッパー板の変形はこの段部
により阻止されて、ストッパー板は全体として変形のな
い略平坦なものとなる。そして、このようにストッパー
板の変形が防止されるので、ビード板に対するストッパ
ー板の組付が容易になるし、ストッパー板とビード板と
を重あわせて構成されるメタルガスケットの変形も全体
的に少なくなり、エンジンに対するメタルガスケットの
組付性も向上する。
【0010】また、前記スペーサ層は、前述のように、
ストッパー部と環状受圧部間に抱持されるとともに、段
部により外方への移動が規制されるので、ストッパー板
からの脱落が効果的に防止されることになる。しかも、
スペーサ層は、パターン印刷により耐熱性及び耐圧縮性
を有する材料を肉盛りして形成するので、スペーサ層を
複数同時に形成したり、必要部分にのみ形成したりする
ことが可能となる。
【0011】更に、ストッパー板が略平坦になることか
ら、ストッパー板に対してゴムコーティング層を形成す
る場合において、ゴムコーティング層の膜厚が不均一に
なったりすることを効果的に防止出来、メタルガスケッ
トのシール性を一層向上することが可能となる。
【0012】更にまた、スペーサ層を設けてあるので、
ストッパー部の折返し部分の曲率を小さく出来、折返し
部分におけるクラックの発生を一層効果的に防止出来
る。
【0013】前記ストッパー板として、重量%におい
て、0.05%以下の炭素と、3〜6%の珪素と、5%
以下のマンガンと、5〜10%のニッケルと、6〜12
(但し12%を除く)のクロムと、0.2〜1%のモリ
ブデンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄とからなる析出
硬化型高珪素二相ステンレス鋼を所定形状に加工し、そ
の後時効硬化させて形成したものを用いた場合には、ス
トッパー板を大幅に薄肉に構成することが可能となり、
しかも強靱性、耐熱性及び耐久性に優れたストッパー板
を作成することが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。本発明は、V型6気筒エンジンのシリンダブ
ロックとシリンダヘッド間に装着されるメタルガスケッ
トに本発明を適用した場合のものである。
【0015】図1、図2に示すように、V型エンジンの
シリンダブロック1の左右のバンク1A、1Bには3つ
のシリンダ孔2が夫々形成され、左右のバンク1A、1
Bにはその上部に夫々形成された8つのボルト孔3にシ
リンダヘッド固定用ボルト(図示略)を装着してシリン
ダヘッド4が夫々固定され、左右のシリンダヘッド4と
シリンダブロック1の左右のバンク1A、1B間にはメ
タルガスケット10が夫々装着され、シリンダ孔2内に
はピストン5が複数のピストンリング6を介して気密摺
動自在に装着され、ピストン5とシリンダブロック1と
シリンダヘッド4とで形成される燃焼室7はメタルガス
ケット10と複数のピストンリング6を介して気密状態
に保持される。
【0016】前記メタルガスケット10について説明す
ると、図3、図4に示すように、シリンダブロック1の
上面と略同じサイズで略同一形状の弾性金属板からなる
略平板状のビード板11及びストッパー板12が上下に
重ね合わせて設けられ、ビード板11とストッパー板1
2とは図示外のリベットやハトメやカーリングなどを介
して或いはメカニカルクリンチや溶接などにより結合さ
れている。
【0017】前記ビード板11及びストッパー板12に
は、3つのシリンダ孔2及び8つのボルト孔3に対応さ
せて開口部13及びボルト挿通孔14が夫々形成される
とともに、シリンダブロック1とシリンダヘッド4間に
おいて、冷却水や潤滑オイルなどを流通させるため、図
示外の水孔や油孔などが夫々形成されている。
【0018】前記ビード板11には、開口部13に臨む
周縁部付近において下方へ突出した環状のビード15が
シリンダ孔2の上端を取り囲むように形成され、開口部
13の周縁とビード15間には平坦な環状延設部16が
形成されている。
【0019】前記ストッパー板12には、開口部13付
近を上側へ折返して形成したストッパー部17が環状延
設部16に対応させて設けられ、ストッパー部17に対
応する部分には平坦な環状受圧部18が形成され、環状
受圧部18の外周側部分にはストッパー部17の外周に
沿って上側へ向けて拡径する環状の段部19が形成さ
れ、ストッパー部17及び環状受圧部18は段部19を
介して段落ち状に配置され、ストッパー部17と環状受
圧部18間には環状のスペーサ層20が設けられ、ビー
ド板11の上下両面及びストッパー板12の下面にはN
BRゴムやフッ素ゴムなどからなるゴムコーティング層
21が形成されている。
【0020】前記スペーサ層20は、シリンダ孔2付近
のシリンダブロック1の部分に対するメタルガスケット
10の面圧を一様に設定するため、ボルト挿通孔14に
接近するにしたがって薄肉に構成されている。但し、前
記ボルト挿通孔14から最も離間した所定の範囲のみに
スペーサ層20を形成して、面圧を調整するようにして
もよい。また、単にスペーサとして機能させる場合に
は、スペーサ層20を全周に亙って同厚に構成してもよ
い。
【0021】前記スペーサ層20は、耐熱性及び耐圧縮
性を有する材料を環状受圧部18の上面又は環状受圧部
18に重ね合わされる側のストッパー部17の面に肉盛
りした状態で、ストッパー部17を折返して環状受圧部
18に重ね合わせることで、ストッパー部17と環状受
圧部18間に設けられる。
【0022】前記スペーサ層20を構成する材料として
は、例えば、天然樹脂材料、合成樹脂材料、合成ゴム材
料、金属微粉末入り樹脂材料、セラミック系材料などが
用いられる。また、スペーサ層20は、例えば、凸版印
刷、平版印刷、凹版印刷、スクリーン印刷、植毛印刷、
磁気印刷、ホットスタンピングなどの印刷技術や、ディ
スペンサーによる材料塗布技術により形成される。
【0023】前記ストッパー板12は、重量%におい
て、0.05%以下の炭素と、3〜6%の珪素と、5%
以下のマンガンと、5〜10%のニッケルと、6〜12
(但し12%を除く)のクロムと、0.2〜1%のモリ
ブデンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄とからなる析出
硬化型高珪素二相ステンレス鋼を所定形状に加工し、そ
の後時効硬化させて形成したものである。
【0024】前記組成で構成したストッパー板12で
は、時効硬化前において、表面硬度がビッカース硬さH
Vで245〜320で、伸びが48%になるので、この
状態でプレスト加工や曲げ加工を施して、開口部13や
ボルト挿通孔や段部19を形成するとともにストッパー
部17を容易に形成することが可能となる。また、時効
硬化後においては、表面硬度がビッカース硬さHVで4
90〜680になり、しかも、時効処理温度(420〜
520℃)が比較的低いので、加工後のストッパー板1
2の熱歪みも少なく、高硬度で且つ高精度なストッパー
板12となるのである。
【0025】尚、参考までに、ストッパー板12の組成
として、炭素:0.01%、珪素:4.0%、マンガ
ン:4.0%、ニッケル:6.0%、クロム:6.0
%、モリブデン:0.3%、銅:0.6%、残部鉄のス
トッパー板12を用いた場合には、固溶化熱処理後にお
いては、0.2%耐力が101Kg/mm2 、引張強さ
が116Kg/mm2 、伸びが48%、硬さが320H
Vとなり、析出硬化後においては、0.2%耐力が12
5Kg/mm2 、引張強さが178Kg/mm2 、伸び
が20%、硬さが580HVとなった。
【0026】次に、前記メタルガスケット10の作用に
ついて説明する。メタルガスケット10を装着した状態
でシリンダブロック1とシリンダヘッド4とを8本のシ
リンダヘッド固定用ボルトで締結すると、シリンダブロ
ック1とシリンダヘッド4間にメタルガスケット10が
挟持され、ビード15がストッパー板12に圧接される
ことで、燃焼室7が気密状にシールされる。また、スト
ッパー部17とスペーサ層20の厚さ分の隙間がビード
15付近に形成され、ボルト締結時におけるビード15
の異常変位が規制される。
【0027】ところで、前記ストッパー板12にストッ
パー部17を形成すると、ストッパー板12が全体的に
ストッパー部17を中心としてストッパー部17の折返
し側へ突出状に変形するが、ストッパー部17に対向す
る環状受圧部18の外周に段部19を形成してあるの
で、ストッパー部17を折返して形成することによるス
トッパー部17及び環状受圧部18の変形が段部19で
阻止され、ストッパー板12の全体的な変形が小さくな
る。このため、ビード板11に対するストッパー板12
の組付性を向上出来るとともに、メタルガスケット10
全体の反りを小さくしてエンジンに対するメタルガスケ
ット10の組付性を向上することが可能となる。しか
も、ストッパー板12の変形が小さくなることで、スト
ッパー板12の下面にゴムコーティング層21を形成す
る際における材料の偏りを防止して、ゴムコーティング
層21の膜厚を一様に設定することが可能となる。
【0028】また、前記スペーサ層20をボルト挿通孔
14に接近するにしたがって薄肉に構成してあるので、
シリンダ孔2付近のシリンダブロック1の部分に対する
メタルガスケット10の面圧を一様に設定することが可
能となり、シリンダブロック1とシリンダヘッド4間の
シール性を向上出来るとともに、上死点付近におけるシ
リンダ孔2の変形を防止して、ピストン5とシンリダ孔
2間のシール性を向上出来る。しかも、スペーサ層20
をストッパー部17と環状受圧部18と段部19間に抱
持させてあるので、スペーサ層20の脱落を効果的に防
止することが可能となる。しかも、耐熱性及び耐圧縮性
を有する材料を印刷したり塗布したりすることでスペー
サ層20を形成してあるので、スペーサ層20を複数同
時に形成したり、部分的に形成したりするが可能とな
る。
【0029】前記ストッパー板12の下面及びビード板
11の上下両面にゴムコーティング層21を形成してあ
るので、シリンダブロック1とシリンダヘッド4間のシ
ール性をより一層向上することが可能となる。また、図
4に示すように、ストッパー板12の開口部縁部をビー
ド板11の開口縁部よりも中心側へ突出させてあるの
で、ストッパー部17の折返し部分におけるクラックの
発生を効果的に防止出来るし、シリンダブロック1及び
シリンダヘッド4のうちの折返し部分に対向する部分に
おける、局部的な面圧の増加を防止出来して、シリンダ
ブロック1やシリンダヘッド4の変形を防止することが
可能となる。また、ストッパー部17と環状受圧部18
間にスペーサ層20を形成してあるので、折返し部分の
曲率を小さくしてクラックの発生を一層効果的に防止出
来る。
【0030】前記のような組成でストッパー板12を構
成してあるので、SUS304系一般材等により構成し
た場合と比較して、ストッパー板12の機械的特性が大
幅に向上し、ストッパー板12の変形やクラックを防止
しつつ、ストッパー板12を薄肉(例えば、0.05〜
0.1mm)に構成することが可能となり、エンジンの
燃焼効率を向上出来る。尚、前記ストッパー板12とし
て、SUS304系一般材で構成されたものを用いた場
合には、折返し部分にミクロンクラックが発生しないよ
うにするため、ストッパー板12の厚さを多少厚肉(例
えば、0.08〜0.12mm)に設定することが好ま
しい。
【0031】尚、図5に示す第1変形例のように、ビー
ド板11とストッパー板12間に副板30を設けてもよ
い。また、図6に示す第2変形例のように、ビード板1
1の上側及びストッパー板12の下側に夫々副板31、
32を設けてもよいし、図6に示す第2変形例におい
て、副板31、32の一方を省略してもよい。更に、図
7に示す第3変形例のように、ビード板11とストッパ
ー板12間と、ビード板11の上側と、ストッパー板1
2の下側とに副板30〜32を設けてもよい。
【0032】また、前記実施例では、ストッパー板12
やビード板11として析出硬化型高珪素二相ステンレス
鋼からなるものを用いたが、SUS304系一般材やS
US630系やSUS631系の析出硬化型ステンレス
鋼を用いてもよい。
【0033】更に、本実施例では、V型6気筒エンジン
のシリンダブロック1とシリンダヘッド4に装着される
メタルガスケット10に本発明を適用したが、6気筒以
外のV型多気筒エンジンや単気筒エンジンや直列多気筒
エンジンに対しても本発明を同様に適用することが可能
である。また、シリンダブロックとシリンダヘッドとを
備えたコンプレッサーやエアポンプなどのメタルガスケ
ットに対しても本発明を同様に適用することが可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】請求項1に係るメタルガスケットによれ
ば、ストッパー部と環状受圧部間に、パターン印刷によ
り耐熱性及び耐圧縮性を有する材料を肉盛りしてスペー
サ層を形成してあるので、このスペーサ層の厚さを調整
することで、ビードの変形量を容易に調整することが可
能となり、しかも、スペーサ層の厚さをシリンダヘッド
固定用ボルト側へ接近するにしたがって薄肉に構成した
り、シリンダヘッド固定用ボルトから離間した部分にの
みスペーサ層を形成することで、シリンダブロックとス
トッパー部間の面圧を一様に設定して、上死点付近にお
けるシリンダボアの中心側への変形を抑制して、ピスト
ンとシリンダボア間のシール性を向上し、エンジン性能
を向上することが可能となる。
【0035】ストッパー板に段部を形成するという簡単
な構成で、ストッパー部を形成することによる、ストッ
パー板全体の変形を効果的と防止出来、ビード板に対す
るストッパー板の組付性及びメタルガスケットのエンジ
ンに対する組付性を向上することが可能となる。ストッ
パー部と環状受圧部と段部間にスペーサ層を抱持すると
いう簡単な構成で、スペーサ層の脱落を効果的に防止出
来る。しかも、スペーサ層は、パターン印刷により耐熱
性及び耐圧縮性を有する材料を肉盛りして形成してある
ので、スペーサ層を複数同時に形成したり、必要部分に
のみ形成したりすることが可能となる。
【0036】シール性能を向上させるためストッパー板
にゴムコーティング層を形成する場合においても、スト
ッパー板が略平坦なので、ゴムコーティング層をその膜
厚が一様になるように形成することが可能となり、ゴム
コーティング層の膜厚が不均一になることによるシール
性能の低下を防止できる。
【0037】ペーサ層を設けてあるので、ストッパー
部の折返し部分の曲率を小さく出来、折返し部分におけ
るクラックの発生を一層効果的に防止出来る。
【0038】請求項2に係るメタルガスケットによれ
ば、ガスケット構成板を大幅に薄肉に構成することが可
能となり、しかも強靱性、耐熱性及び耐久性に優れたガ
スケット構成板を作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シリンダブロックの斜視図
【図2】 エンジンのメタルガスケット付近の要部縦断
面図
【図3】 メタルガスケットの要部平面図
【図4】 図3のIV−IV線断面図
【図5】 メタルガスケットの第1変形例を示す図3相
当図
【図6】 メタルガスケットの第2変形例を示す図3相
当図
【図7】 メタルガスケットの第3変形例を示す図3相
当図
【符号の説明】
1 シリンダブロック 1A バンク 1B バンク 2 シリンダ孔 3 ボルト孔 4 シリンダヘッド 5 ピストン 6 ピストンリング 7 燃焼室 10 メタルガスケット 11 ビード板 12 ストッパー板 13 開口部 14 ボルト挿通孔 15 ビード 16 環状延設部 17 ストッパー部 18 環状受圧部 19 段部 20 スペーサ層 21 ゴムコーティング層 30 副板 31 副板 32 副板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 吉隆 大阪府豊中市走井2丁目6番5号 国産 部品工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−248071(JP,A) 特開 昭64−65367(JP,A) 特開 平1−211660(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/08 F02F 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダ孔に対応させて開口
    部を形成したメタルガスケットであって、 前記開口部に臨む周縁部付近に環状のビードを形成し、
    開口部の周縁とビード間に平坦な環状延設部を形成した
    弾性金属板からなるビード板と、 前記ビード板のビードの突出側に重合わされるストッパ
    ー板であって、開口部に臨む周縁部を折返して、環状延
    設部に対向する環状のストッパー部を形成し、ストッパ
    ー部を形成した面側へ突出する段部をビードよりも中心
    側においてストッパー部の外周に沿って形成し、板厚を
    0.05〜0.12mmの薄肉に構成しつつ、ストッパ
    ー部を形成することによるストッパー部を中心とした全
    体的な変形を段部により防止した弾性金属板からなるス
    トッパー板と、 前記ストッパー板のストッパー部とそれに対向するスト
    ッパー板の環状受圧部間に設けたスペーサ層であって、
    ストッパー板にパターン印刷により耐熱性及び耐圧縮性
    を有する材料を肉盛りして形成したスペーサ層と、 を有し、ビード板とストッパー板とをそれぞれ1枚だけ
    備えていることを特徴とするメタルガスケット。
  2. 【請求項2】 前記ストッパー板が、重量%において、
    0.05%以下の炭素と、3〜6%の珪素と、5%以下
    のマンガンと、5〜10%のニッケルと、6〜12(但
    し12%を除く)のクロムと、0.2〜1%のモリブデ
    ンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄とからなる析出硬化
    型高珪素二相ステンレス鋼を所定形状に加工し、その後
    時効硬化させて形成したものであることを特徴とする請
    求項1に記載のメタルガスケット。
JP6183170A 1994-08-04 1994-08-04 メタルガスケット Expired - Lifetime JP3006422B2 (ja)

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