JP3006028U

JP3006028U - 作業用薄型コンベヤ

Info

Publication number: JP3006028U
Application number: JP1994008903U
Authority: JP
Inventors: 章弘三ッ間
Original assignee: 株式会社サンキプラン
Priority date: 1994-06-30
Filing date: 1994-06-30
Publication date: 1995-01-17
Anticipated expiration: 2000-06-30

Abstract

(57)【要約】【目的】生産工場におけるアセンブリーラインの両サ
イド又は片サイドに、ライン速度に合わて作業員を乗せ
たまま移動させることができる薄型コンベヤを得ようと
するもので、これにより作業員の歩み動作の労力軽減を
図ることができるようにする。【構成】末端に搬送ベルト１の駆動側を支承する駆動
ローラ２が機枠５に回転自在に軸支されており、さら
に、駆動ローラ２より他側テールローラ側に並べて、複
数の駆動ローラ６ａ、６ｂが平行に機枠５に軸支されて
配設され、これら駆動ローラに搬送ベルト１を波形状に
上下交互に掛け渡されている。搬送ベルト１に対する駆
動ローラよりの動力伝達効率を向上できるので、細い駆
動ローラでも搬送ベルトに充分な駆動力を与えることが
できることになり、従って、薄型コンベヤを得ることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両などの組立ラインに沿って設置し、組立ラインの流れと同調させ、その上に乗った作業者が歩かずに作業を続けることができるようにする作業用コンベヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ラインの流れと同調させ、その上に乗った作業者が歩かずに作業を続けることができるようにする作業用コンベヤを得ようとすると、ラインコンベヤとの相対高さ位置の関係上、薄型フレームによるコンベヤを必要とするが、作業者を乗せて運ぶため、可搬重量も大きく、コンベヤに対する駆動伝達力を大きくする必要があり、大きな径の駆動ローラを使用しなければならず、薄型フレームでのベルトコンベヤの製作は困難であった。

【０００３】例えば、図５に示すような搬送装置に於いては、搬送ベルト１を太い駆動ローラ２と細いエンドローラ３との間に掛け渡し、駆動ローラ２に対してスナブローラ４を設けて、太い駆動ローラ２による搬送用ベルト１に対する駆動力伝達をしていた。この場合、どうしても駆動ローラ２を太くしないと、大きい駆動力を搬送ベルト１に伝えることができず、搬送用ベルト上面の搬送装置下面よりの高さＨを２５０mm程度にしか小さくすることができなかった。

【０００４】また、人などを乗せて移送しながらアセンブリー作業をする場合、コンベヤ速度をアセンブリーライン速度に追従できるようにしなければならず、コンベヤベルトに対する駆動力伝達を良好に行わせる必要があるが、その実現はなかなか困難であった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、薄型形状フロア設置式でアセンブリーライン速度に追従できる速度調整可能な作業員搬送コンベヤを得ようとするものである。

【０００６】即ち、生産向上におけるアセンブリーラインの両サイド又は片サイドに於いて、ライン速度に合わせた作業員の歩み動作を必要としていたが、アセンブリーラインに沿ってアセンブリーライン速度と同じ速度で移動する作業員搬送コンベヤを設け、作業者が移動する必要をなくし、その歩み動作の労力を軽減しようとするものである。勿論、この薄型形状コンベヤを作業台上に設置して利用することも可能である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため下記のような構成としている。（１）搬送ベルトを支承するフレームの両側端に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆動ローラより他側テールローラ側に、複数の駆動ローラを平行に配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形状に交互に掛け渡すよう構成してなる作業用薄型コンベヤ。（２）搬送ベルトを支承するフレームの両側端に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆動ローラより他側テールローラ側に、複数の駆動ローラを平行に配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形状に交互に掛け渡すよう構成し、前記配設された駆動ローラの他側テールローラ側端の駆動ローラに、搬送ベルトを巻き付かせるためのスナブローラを設けてなる作業用薄型コンベヤ。（３）搬送ベルトを支承するフレームの両側端に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆動ローラより他側テールローラ側に、複数の同一直径の駆動ローラを平行に且つ上下位置を上面ベルトに返しベルトが接触しないよう配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形状に交互に掛け渡すよう構成し、前記配設された駆動ローラの他側テールローラ側端の駆動ローラに、搬送ベルトを巻き付かせるためのスナブローラを設けてなる作業用薄型コンベヤ。（４）搬送ベルトを支承するフレームの両側端に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆動ローラより他側テールローラ側に、複数の同一直径の駆動ローラを同一間隔で平行に且つ上下位置を交互にずらせて返しベルトが上ベルトに接触しないよう配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形状に交互に掛け渡すよう構成し、各駆動ローラ軸に動力伝達用噛合平歯車を取付け、噛み合いによる動力伝達を前記配設された駆動ローラに伝えるようにしてなる作業用薄型コンベヤ。

【０００８】

【実施例】

図１乃至図４は本考案による作業用薄型ベルトコンベヤを示すもので、図１は作業用薄型ベルトコンベヤの駆動側ローラ部分の斜視図、図２は機枠とベルトとの関係を示すＡ−Ａ線による概略断面斜視図、図３は図１における駆動ローラと駆動用多段ローラの配列を示す概略側面図、図４は駆動用多段ローラの配列の変形例を示す図３と同様の概略側面図、である。

【０００９】図１に示されるように、駆動側ローラ部分には、末端に搬送ベルト１の駆動側を支承する駆動ローラ２が機枠５に回転自在に軸支されており、さらに、駆動ローラ２より他側テールローラ側に、複数の駆動ローラ６ａ、６ｂが平行に機枠５に軸支されて配設され、これら駆動ローラに搬送ベルト１を波形状に上下交互に掛け渡されており、一番右側の駆動ローラ６ｂの隣にはスナブローラ４を設け、駆動ローラ６ｂに対して下側よりスナブローラ４で搬送ベルト１の巻付角度を大きくしている。図では駆動ローラを６ａ、６ｂの２本の多段としているが、必要に応じてその本数を多くしてもよい。

【００１０】これら駆動ローラの駆動は、駆動モータ７よりチェーンホイール、チェーンを介して駆動ローラ２の駆動軸２ａを回転させて行われ、該駆動軸２ａに固定の平歯車８に噛み合う駆動ローラ６ａに取付けた平歯車９、さらにこれに噛み合う駆動ローラ６ｂに取付けた平歯車１０とに同じ周速での回転が伝達され、細い直径の駆動ローラを用いても、ベルト１を確実に駆動することができることになる。

【００１１】図１のＡ−Ａ線による概略断面斜視図である図２に示すように、機枠５上面５ａ（案内平面）は平面状に形成され、この面で搬送ベルト１を滑合支承するようになっており、搬送ベルト１がこのように案内上面５ａにより支承されているので、作業者が搬送ベルト１に乗った状態のまま、アセンブリーコンベヤの移動と同じように搬送ベルト１が移送できるようにされている。また、テールローラで反転案内され、フレーム案内上面５ａの下側を逆方向に戻される搬送ベルト（返しベルト１ｂ）は、フレーム５内側に形成した適宜ベルトガイド５ｂ、５ｂを設けて下に垂れ下がらないよう構成しておく。

【００１２】図３に示すように、搬送ベルト１は、駆動ローラ２と他方のエンドローラ３との間に掛け渡され、駆動ローラ２に並設して駆動多段ローラ６ａ、６ｂ、及びスナブローラ４が設けられているので、駆動ローラ２を細くしても、駆動ローラと同時に駆動される駆動多段ローラが平行に並べて設けられ、これに搬送ベルト１が波形状に掛け渡されているので、搬送ベルトに対する駆動力を充分確保することができる。それゆえ、図５に示す従来例においては駆動ローラ２の直径は約２００mmとなっていたが、本考案による駆動ローラ２の直径は５０mmでも可能となったので、図５に示すような従来の搬送装置の場合に比べて搬送装置全体の高さＨを６０mm 〜１００mmと低くすることができる。

【００１３】図４に示す実施例では、駆動ローラ２とこれに平行に配列された駆動多段ローラ１１ａ、１１ｂ、１１ｃ、１１ｄの間隔Ｐを等しくし、これらに波状に上下交互に掛け渡された搬送ベルト１の返しベルト１ｂが、上面ベルト１ａ裏面に接触しそうに近づけている多段駆動ローラ１１ａ、１１ｃを、接触しない間隔ｈ分その軸支位置を下げるようにしてある。（この例では、駆動多段ローラは４本使用されている。）

【００１４】多段駆動ローラの駆動は、同じ搬送ベルトを駆動する関係上、その周速を等しくするようにしなければならないので、駆動ローラ、多段駆動ローラの直径Ｄを等しくし、且つ間隔Ｐも等しくして平歯車で連結駆動するようにすれば、搬送ベルトの駆動を簡単良好に行うことができる。しかし、各駆動ローラの周速を等しくできるのであれば、必ずしも直径が等しくなくても実施可能である。

【００１５】

【考案の効果】

上記したように、搬送ベルトの駆動ローラに平行に並列して複数本の駆動ローラを設け、これに、返しベルトを波形状に掛け渡し、これら駆動ローラを同一周速で駆動回転させることにより、細いローラを使用しても搬送に充分なベルト駆動力が得られるので、搬送装置の高さを低くすることができる。即ち、細いローラでも大きい負荷に対応でき、細いローラを使用することにより、コンベヤ自体の高さを低いものとすることができるので、現状のままの作業ラインに対する作業者を乗せて移動する高さの低い併走作業用コンベヤを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】作業用薄型ベルトコンベヤの駆動側ローラ部分
の斜視図である。

【図２】機枠とベルトとの関係を示す図１のＡ−Ａ線に
よる概略断面斜視図である。

【図３】図１における駆動ローラと駆動用多段ローラの
配列を示す概略側面図である。

【図４】駆動用多段ローラの配列の変形例を示す図３と
同様の概略側面図である。

【図５】従来の搬送装置の構成を示す概略側面図であ
る。

【符号の説明】

１搬送ベルト２駆動ローラ２ａ駆動軸３エンドローラ４スナブローラ５機枠５ａ案内平面５ｂベルトガイド６ａ，６ｂ，６ｃ駆動用ローラ７駆動モータ８，９，１０平歯車１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ駆動用ローラ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】搬送ベルトを支承するフレームの両側端
に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコ
ンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支
承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆
動ローラより他側テールローラ側に、複数の駆動ローラ
を平行に配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形
状に交互に掛け渡すよう構成してなる作業用薄型コンベ
ヤ。
【請求項２】搬送ベルトを支承するフレームの両側端
に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコ
ンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支
承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆
動ローラより他側テールローラ側に、複数の駆動ローラ
を平行に配設し、これら駆動ローラに搬送ベルトを波形
状に交互に掛け渡すよう構成し、前記配設された駆動ロ
ーラの他側テールローラ側端の駆動ローラに、搬送ベル
トを巻き付かせるためのスナブローラを設けてなる作業
用薄型コンベヤ。
【請求項３】搬送ベルトを支承するフレームの両側端
に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコ
ンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支
承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆
動ローラより他側テールローラ側に、複数の同一直径の
駆動ローラを平行に且つ上下位置を上面ベルトに返しベ
ルトが接触しないよう配設し、これら駆動ローラに搬送
ベルトを波形状に交互に掛け渡すよう構成し、前記配設
された駆動ローラの他側テールローラ側端の駆動ローラ
に、搬送ベルトを巻き付かせるためのスナブローラを設
けてなる作業用薄型コンベヤ。
【請求項４】搬送ベルトを支承するフレームの両側端
に一方を駆動ローラとしたテールローラを設けてなるコ
ンベア装置において、移送物を載置する搬送ベルトを支
承する案内平面をフレーム上面に形成するとともに、駆
動ローラより他側テールローラ側に、複数の同一直径の
駆動ローラを同一間隔で平行に且つ上下位置を交互にず
らせて返しベルトが上ベルトに接触しないよう配設し、
これら駆動ローラに搬送ベルトを波形状に交互に掛け渡
すよう構成し、各駆動ローラ軸に動力伝達用噛合平歯車
を取付け、噛み合いによる動力伝達を前記配設された駆
動ローラに伝えるようにしてなる作業用薄型コンベヤ。