JP3005888U - 立体写真の鑑賞に適した視界を調整するステレオビューアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ステレオカメラで撮した左右のカラープリント
写真（５）（６）で２画面１組の立体用写真を鑑賞する
のに適した視界を容易に調整し、その状態で保つことが
できて、しかも構造が簡易な拡大レンズ不使用のステレ
オビューアー。 【構成】二重に重なって左右にスライド移動が出来る本
体の視界調整部分（３）（４）に対し、本体の狭い部分
（２）が平行して一体となった梯形枠状をした拡大レン
ズ不使用のステレオビューアーが、本考案のステレオビ
ューアーの本体（１）である。本体（１）の狭い部分
（２）を両眼の間、鼻筋に付けて持ち、本体の視界調整
部分（３）（４）を左右にスライド移動させることによ
り、本体の幅を拡げたり狭めたり加減して、立体写真
（５）（６）の鑑賞に適した視界を調整する。また、ス
ライド移動により視界調整を行なう部分（３）と（４）
の間に、マグネットシート（７）と鉄片（８）を装着す
ることにより、適正な視界を得た位置で視界調整部分
（３）（４）が固定できる構造としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ステレオカメラで撮した立体鑑賞用カラープリント写真を見るため の正しい視界を、容易に調整することが出来るステレオビューアーに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、立体鑑賞用写真を見る場合は、拡大レンズを用いて見る方法のステレオ ビューアーが大部分を占めているが、他に、左右２画面の境目に仕切板を用いて 見る方法もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述に示す従来の技術の如く、拡大レンズを使用すれば焦点は合わせやすいが 、写真の粒子が粗く見え、画質の低下を招き、自然な立体感を損なう。また、仕 切板を用いれば構造が大きくなり、取扱いが不便となる等の改善すべき課題があ る。 本考案は、それらの課題を解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

画質の低下を招く拡大レンズを用いずに、肉眼で立体鑑賞用写真を正しく見る ためには、左右それぞれの眼が、立体鑑賞用写真の相対する左右それぞれの画面 のみを見ている状態になる必要がある。つまり、図４のような視界の状態になる 必要がある。図５のように左眼（１１）は左の写真（５）は勿論、右の写真（６ ）の一部も見えている。右眼（１２）もその逆である。このような視界の状態に なれば、左右画面の画像が一致せず、立体感は得られない。そこで本考案のステ レオビューアーは、左右それぞれの眼が、容易にして立体鑑賞用写真の相対する 左右それぞれの画面（５）（６）のみを見ることができるような構造とした。図 １が、本考案のステレオビューアーの本体斜視図である。梯形をした枠状の本体 （１）の幅の狭い部分（２）を両眼の間、鼻筋につけて持てば、図３に示す位置 となり、本体の狭い部分（２）を基点として、二重に重なって左右にスライド移 動が可能な本体の視界調整部分（３）と（４）を、左右に拡げたり狭めたりして （３）と（４）の外角（コーナー）の出っ張り加減で、左右それぞれの眼の視界 を調整し、図４のように左眼（１１）は左の写真（５）を、右眼（１２）は右の 写真（６）のみを区別して見る適正な視界の状態を保つ構造としている。 また図２の如く、本体の視界調整部分（３）と（４）の重なっている隙間には 、マグネットシート（７）と鉄片（８）を装着することによって、（３）と（４ ）を適正な位置で固定することもできる。

【０００５】

【作用】

本考案のステレオビユーアーは、本体の構造が簡易であり、拡大レンズを使用 せず、手軽に肉眼で立体写真を鑑賞するための適正な視界が調整できて、拡大レ ンズ付きステレオビューアーで見た場合のように写真に歪みが出たり、写真の粒 子が粗く見えて画質の低下を招くようなこともなく、自然な立体感を味わうこと ができる。

【０００６】

【実施例１】 図１、図２に示すステレオビューアーが本考案の実施例である。 図３の如く、本体の狭い部分（２）を両眼の間、鼻筋につけて双眼鏡の様に本 体（１）を両手で持ち、立体写真鑑賞のための適正な視界を、本体の視界調整部 分（３）と（４）を左右にスライドさせて調整する。 また図２で示したように、ステレオビューアー本体の視界調整部分（３）と（ ４）の間に、マグネットシート（７）と鉄片（８）を装着しているので、（３） と（４）を適正な視界が得られる位置に固定することができる。

【０００７】

【考案の効果】

拡大レンズ不使用をベースとした本考案ステレオビューアー（１）で鑑賞すれ ば、立体写真に一層の奥行があり、且つ自然な立体感が得られる。 或いは、立体鑑賞用写真（５）（６）が代わりの印刷物であっても、本考案ス テレオビューアー（１）で見れば、ことさら粗い版面粒子にして見ることもなく 立体感が味わえる。 更に、立体鑑賞用写真（５）（６）が代わりのスライド映写用のカラーフィル ムであっても、幻灯機を用いて映像にしたものを、本考案ステレオビューアー（ １）で見れば、立体映像として楽しむことも出来る。

【０００８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案ステレオビューアーの本体斜視図

【図２】本考案ステレオビューアーの本体平面図

【図３】本考案ステレオビューアーを用いて立体鑑賞用
写真を見る定位置を示す本体の左側面図。

【図４】本考案ステレオビューアーの実施例の適正な視
界を示す状態と本体の平面図。

【図５】本考案ステレオビューアーの実施例の不適正な
視界を示す状態と本体の平面図。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 本体の狭い部分 ３ 視界調整部分 ４ 視界調整部分 ５ 左の写真 ６ 右の写真 ７ マグネットシート ８ 鉄片 ９ 点線内は適正な視界 １０ 点線内は不適正な視界 １１ 左眼 １２ 右眼 １３ 左右の写真（５）（６）の境目

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左右に移動を可能とする広い部分（３）
   （４）（視界調整部分）に対し、狭い部分（２）が平行
   して一体となった梯形をした枠状の物体が、拡大レンズ
   不使用の本考案ステレオビューアーの本体（１）であ
   る。本体（１）の狭い部分（２）を両眼の間、鼻筋に付
   けて双眼鏡の様に持ち、広い部分（３）と（４）を左右
   に拡げたり、狭めたりして、ステレオカメラで撮したカ
   ラープリントの立体用写真（５）（６）に適した視界を
   調整することを特徴としたステレオビューアー。