JP3005767B2 - 腐蝕性ガス発生が抑制され、かつ、その抑制効果が持続するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

腐蝕性ガス発生が抑制され、かつ、その抑制効果が持続するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、押出機、射出成形機、金型等を用いて加
熱溶融する際に、腐蝕性ガス発生量の抑制されたポリア
リーレンスルフィド樹脂(以下「PAS樹脂」という)組
成物であり、かつ、電気、電子部品の部材やハウジング
として長期間高温下で使用されても、その抑制効果が持
続されるPAS樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「PPS」樹脂)
という)を代表されるPAS樹脂は、耐熱性、耐薬品性、
力学的性質等が優れているため、射出成形用材料として
使用されている他、フィルム、繊維の素材としても注目
されている。このPAS樹脂組成物の成形品は、特に高温
下における連続使用に対して優れた性質を有するが故
に、耐熱性エンジニアリングプラスチックとして最適で
ある。このように、優れた物性を有し、かつ、今後の用
途展開の期待されるPAS樹脂であるが、高温下において
腐蝕性ガスを発生するという欠点を有していた。
すなわち、PAS樹脂組成物を押出機、射出成形機、金
型等を用いて加工あるいは製造する場合、特に溶融成型
時にこれらの装置を腐蝕させるという問題、電気、電子
部品の部材やハウジングとして用いた場合、特に長期に
渡り高温下で使用すると部品の金属部を腐蝕させるとい
う問題があった。この腐蝕性ガスは、主にPAS樹脂の主
鎖中の硫黄成分に由来するH2S、SO2からなり、このガス
が、加工及び製造装置、電気、電子部品の金属部に接触
し、腐蝕を引き起こすものと考えられる。
このような問題解決のため過去に以下の方法が検討さ
れている。
米国特許第4,529,769号及び特開昭60−186561号に
は、[Mg1-X・AlX(OH)X+[AX/n・mH2O]X-(式
中、nは、アニオンA上の電荷であり、mは水和水のモ
ル数であり、xは1より小さい数である)で表わされる
ハイドロタルサイトをPPS樹脂に添加することによっ
て、PPS樹脂組成物の成形に使用される金属成形装置の
腐蝕を防止する方法、あるいは、特開昭59−209644号に
は、PPS樹脂に(Mg1-X・AlX)・O1+1/2−Xで表わさ
れる酸化マグネシウム系固溶体を加え、水相で処理する
ことによりPPS樹脂の持つ腐蝕性を低減する方法が提案
されている。
しかしながら上記のようなMgを代表とする一種類の2
価金属を構成成分とするハイドロタルサイト類を使用し
た場合加熱溶融成型時の腐蝕性ガス抑制効果が不十分で
あるという問題、電気、電子部品の部材やハウンジング
としてPAS樹脂組成物を長期間高温下で使用した場合、
部品の金属部の腐蝕防止効果が失われてしまうという問
題があった。このため、PAS樹脂の耐熱性エンジニアリ
ングプラスチックとしての使用分野が限定されていた。
このような問題解決のため検討を重ねた結果、特定の
金属類を含有する亜りん酸塩をPAS樹脂に添加すること
により、溶融成形時の金属装置を腐蝕する腐蝕性ガスの
発生量を著しく低減し、かつ、かかる樹脂組成物を使用
した成形物は金属とともに長期間高温下で使用してもそ
の金属を腐蝕させないことを見い出したのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、高温下における腐蝕性ガスの発生量の抑制
されたPAS樹脂組成物、詳しくは、PAS樹脂組成物が高温
下において発生するH2S、SO2に代表される腐蝕性ガスの
発生量を抑制し、さらに長期に渡る高温使用下でもその
抑制効果を持続するPAS樹脂組成物を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、種々検討を重ねた結果、次の式(1)
で示されるようなII b族及びIV b族に属するZn、Cd、Pb
及びSnより成る群から選ばれた2価の金属の少なくとも
一種と、アルカリ金属に属するLi2、Na2、K2、及びRb2
より成る群とアルカリ土類金属に属するMg、Ca、Sr及び
Baより成る群から選ばれた少なくとも一種から成る亜り
ん酸金属塩化合物をPAS樹脂に添加することにより、意
外にも加熱溶融成形時に発生するH2S及びSO2を主成分と
する腐蝕性ガスの発生量を抑制し、さらに、その組成物
を長期高温下で使用しても、この抑制効果を持続するこ
とを見い出した。本発明が提供するPAS樹脂組成物は、P
ASを主成分とする重合体中に、次の式(1)で示される
亜りん酸金属塩化合物を樹脂組成物全重量に基づき0.05
〜10重量%配合せしめたことを特徴とする。
l[MIHPO3・H2O]・m[MII・▲MIII 2▼(PO3]・
nMIVO (1) 式中、MI、MIII、MIVは、各々Zn、Cd、Pb及びSnより
成る群から選ばれた2価の金属の少なくとも一種を示
し、MIIは、Li2、Na2、K2、及びRb2により成る群とMg、
Ca、Sr及びBaにより成る群から選ばれた少なくとも一種
を示し、l、m、nは夫々下記式で示される正数を示
す。
0<l<1,0<m<1,0<n<1 上記式(1)に示される亜りん酸金属塩化合物自体
は、公知であり、日本化学工業株式会社より市販されそ
の代表的な化合物の組成は、0.35[ZnHPO3・H2O]・0.1
5[K2Zn2(PO3]・0.2ZnOで示される亜りん酸亜鉛
カリウム化合物である。
本発明にかかるPAS樹脂組成物に用いられるPAS樹脂と
しては、ASTM−D1238−70の方法に準じて荷重5kg、温度
315.6℃で測定されたMI(メルトインデックス)値が100
0(g/10分)以下のものが適当である。しかし、このよ
うなものに限定されるものでない。
本発明で使用されるPAS樹脂は、実質的に繰り返し単
位−R−S−(R:アリール基)からなるポリマーであ
る。好ましくは、パラフェニレン基を繰り返し単位と
し、式 で表われるポリマー、ならびに主成分としてパラフェニ
レン基を含み、少量成分として、その他のアリーレン
基、例えば、m−フェニレン基 O−フェニレン基 アルキル置換フェニレン基 P・P′−ジフェニレンスルフォン基 P・P′−ビフェニレン基 P・P′−ジフェニレンエーテル基 P・P′−ジフェニレンカルボニル基 ナフタレン基 などを有するランダム共重合体およびブロック共重合体
が挙げられる。また、これらのPAS樹脂は混合物であっ
てもよい。特に好ましい樹脂は、ポリパラフェニレンス
ルフイド樹脂などのPPS樹脂である。
前記式(1)で表わされる亜りん酸金属塩化合物の配
合量は、樹脂組成物全重量に基づき、0.05〜10重量%、
好ましくは0.05〜3重量%である。配合量が0.05重量%
未満では、H2S及びSO2ガスの発生抑制効果が十分でな
く、また、10重量%を超えると、PAS樹脂の持つ本来の
特性が損われ、好ましくない。
本発明のPAS樹脂組成物には、ガラス繊維等の補強繊
維や炭酸カルシウム等の無機充填材や他のポリマーが含
まれていて良い。また、必要に応じ、添加剤、例えば着
色剤、内部潤滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、結晶核形成
剤等が添加される。PAS樹脂と前記の亜りん酸金属塩化
合物粉末の混合方法は、格別限定されるものではない
が、一般的には重合後水洗処理、乾燥したPAS樹脂粉末
に亜りん酸金属塩化合物粉末を一定量ヘンシェルミキサ
ー等でドライ・ブレンドする方法が好ましい。かくして
得られた粉末組成物は、押出機で必要に応じて、ガラス
繊維等の補強繊維や炭酸カルシウム等の無機充填材と溶
融混練して押出してペレット化し、PAS樹脂組成物とし
て射出成形、押出成形などに供される。
〔作用および発明の効果〕 PAS樹脂は、現在、架橋型と非架橋型の2つのタイプ
に大別されその特徴に応じて使用されている。架橋型PA
S樹脂合成法は、特開昭45−3368号公報に開示されてい
る。すなわち、一般的には、有機アミド溶媒中で、P−
ジクロルベンゼン等の芳香族ハロゲン化合物と脱水した
硫酸ナトリウムを高温で反応せしめ、反応後水洗等によ
り副生塩等を除去しPAS樹脂を得る。但し、この方法で
得られるPAS樹脂は、分子量が十分高くなく、成形品等
にした場合本来期待されるべき強度に比較して低い。従
って、更に強度向上のため、一般的には空気中200℃以
上の高温で、PAS樹脂を熱処理するキュアーという工程
により酸素架橋等を行い、分子量の増大がなされてい
る。このような方法で製造したPAS樹脂からの発生ガス
成分を炎光光度計付きガスクロマトグラフ(FPD−GC
法)により調査した結果、SO2を主成分とする腐蝕性ガ
スの発生が認められた。さらに、このようにSO2を発生
するPAS樹脂を拡散反射FTIR法(DRIFT法)により調査し
た結果、PAS樹脂をキュアーする工程において架橋反応
と共に、主鎖中の硫黄成分の一部が酸化されていること
を見い出した。すなわち、SO2の発生原因は、酸化され
た硫黄成分が高温下で主鎖中から離脱しSO2なると考え
られる。
上記のようなキュアーによらず高分子量化する方法が
特公昭52−12240号公報に開示されている。すなわち、
一般的には、有機アミド中で、P−ジクロルベンゼン等
芳香族ハロゲン化合物を脱水した硫化ナトリウムを反応
させる際、アルカリ金属カルボン酸塩等重合助剤を使用
する方法、あるいは、特公昭57−334号公報に開示され
ている方法、すなわち、有機アミド中でP−ジクロルベ
ンゼン等芳香族ハロゲン化物と脱水した硫化ナトリウム
を反応させる際、トリクロルベンゼン等ポリハロ芳香族
を分岐、架橋剤として共重合させる方法がある。このよ
うにして製造されたPAS樹脂は、非架橋型PAS樹脂と呼ば
れている。この非架橋型PAS樹脂の腐蝕性ガスは、H2Sを
主成分とするものであることが確認された(FPD−GC
法)。
さらにこれら架橋型PAS樹脂及び非架橋型PAS樹脂を成
形品として酸素の存在下、高温で使用した場合を調査し
た結果、主鎖中の硫黄の酸化反応が時間と共に進行して
いくことが認められた(DRIFT法)。すなわち、酸素の
存在下、高温下で連続使用していくうちにSO2の発生要
因が増大してしまうことになる。
このような知見に基づいて、本発明者らが鋭意検討を
重ねた結果、前記式(1)で表わされる亜りん酸金属塩
化合物を含有したPAS樹脂組成物がH2S、SO2等腐蝕性ガ
スの発生抑制効果が大きく、さらに、その効果が長期に
渡り維持されることを見い出した。
このような特定の金属類を含有する亜りん酸金属塩化
合物の腐蝕性ガス発生の抑制機構についての詳細は明ら
かでないが、おそらく、発生したH2S、SO2等を化学的に
吸着することにより、その発生を抑制し、それと共にこ
の特定の金属類を含有する亜りん酸金属塩化合物の示す
還元性が長期高温下での使用により生じるPAS樹脂の酸
化及び熱老化等腐蝕性ガスの発生要因を防止及び抑制す
るためであると考えられる。
この発明のPAS樹脂組成物は、加工及び製造装置の腐
蝕及び電気、電子部品等に用いた場合の部品の金属部の
腐蝕を著しく低減する。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例について、本発明を具体的に
説明する。
(1) 架橋型PPS樹脂の合成 撹拌機付の100オートクレーブにN−メテルピロリ
ドン(NMP)40kg及び硫化ナトリウム(Na2S、含水量40
重量%)16.7kgを仕込み、窒素を通じながら約2時間か
けて205℃まで徐々に昇温させ約6kgの水を留出させた。
次に、反応系を170℃まで冷却した後、P−ジクロルベ
ンゼン(P−DCB)20kgとNMP15kgの混合液を反応系に加
え、窒素により1kg/cm2に加圧して系内を閉じ、250℃ま
で昇温して、2時間反応を行った。反応終了後、オート
クレーブを冷却し、内容物を濾別した。得られた反応生
成物を50℃の脱イオン水で3回洗浄し乾燥した。得られ
たPPS樹脂はフロー・テスターで300℃、L/D=10、20kg
荷重の条件下で測定した溶融粘度が125ポイズである白
色粉末であった。このPPS樹脂を250℃のエアー・オーブ
ン中で18時間熱処理を行い、前記の条件で測定した粘度
が2600ポイズである架橋型PPS樹脂を得た。
(2) 非架橋型PPS樹脂の合成 撹拌機付の100オートクレーブにNMP40kg及びNa2S
(含水量40重量%)16.7kgを仕込み、窒素を通じながら
約2時間かけて205℃まで徐々に昇温させ約6kgの水を留
出させた。次に、反応系を170℃まで冷却した後、P−D
CB20kg、1,2,4−トリクロルベンゼン74.0g及びNMP15kg
の混合液を反応系に加え、窒素により1kg/cm2に加圧し
て系内を閉じ、250℃まで昇温して、2時間反応を行っ
た。反応終了後、オートクレーブを冷却し、内容物を濾
別した。得られた反応生成物を50℃に脱イオン水で3回
洗浄し乾燥した。得られたPPS樹脂を前記の条件で測定
した粘度が1200ポイズである非架橋型PPS樹脂を得た。
(3) PAS樹脂組成物の調整 前記(1)により得た架橋型PPS樹脂粉末に、所定量
の亜りん酸亜鉛カリウム化合物(日本化学工業(株)
製、組成式0.35[ZnHPO3・H2O]・0.15[K2Zn2(PO3
]・0.2ZnO)を加え、ヘンシェルミキサーでブレンド
した。
(4) ガラス繊維強化PAS樹脂組成物の調整 前記(2)の合成により得た非架橋型PPS樹脂粉末
に、所定量の亜亜りん酸亜鉛カリウム化合物を加え、ヘ
ンシェルミキサーでブレンドし、PAS樹脂組成物を得
た。この組成物とガラス繊維を重量比6対4の混合比で
押出機を用いて溶融混合してペレット化した。
(5) 腐蝕性ガス発生量の測定 試験管中に前記(3)で調整したPPS樹脂組成物粉末
を入れ、試験管のサンプル部分を300℃で1時間加熱し
た。加熱中は、試験管に一定流量の空気を送り、サンプ
ルから発生した腐蝕性ガスを、弱アルカリ性の過酸化水
素水中に補集する。発生したSO2ガスは▲SO2- 4▼に変換
されその▲SO2- 4▼イオンをイオンクロマトグラフによ
り定量し、サンプルのPPS樹脂の重量単位当たりのSO2
ス発生量として算出した。
(6) 腐蝕性ガス発生抑制効果の持続性の測定 前記(4)で調整したガラス繊維強化PAS樹脂組成物
を第1図に示すような密閉型試験管中に銅箔と共に200
℃で200時間放置したときの銅箔の変化を目視により判
定し、腐蝕性ガス抑制効果の持続性を見た。
実施例1,2 前記架橋型PPS粉末に亜りん酸亜鉛カリウム化合物
(日本化学工業(株)製、組成式0.35[ZnHPO3・H2O]
・0.15[K2Zn2(PO3]・0.2ZnO)を1重量%また
は、2重量%添加して、330℃1時間加熱したときのSO2
ガスの発生量を調べた。その結果を第1表に示す。
比較例1,2,3,4,5 亜りん酸亜鉛カリウム化合物との比較のため米国特許
第4,529,769号及び特開昭60−186561号に提案されてい
るハイドロタルサイト系固溶体であるKW2200及びDHT−4
Aを、亜りん酸化合物として亜鉛のみを含む亜りん酸亜
鉛及びカリウムのみを含む亜りん酸カリウムを各添加し
て同様の実験を行った。その結果を第1表に示す。添加
量は実施例2と同じ2重量%である。
第1表の結果より亜りん酸亜鉛カリウムを微量添加す
ることにより、SO2ガスの発生が著しく抑制されること
が分かる。
実施例3 前記(2)で合成した非架橋型PPS樹脂粉末に亜りん
酸亜鉛カリウム化合物を2重量%添加しPPS樹脂組成物
を調整し、さらにこの組成物とガラス繊維を重量比6対
4の混合比で押出機を用いて溶融混合してペレット化し
た。このペレット1gを図1に示す密閉試験管中に銅箔と
共に入れ200℃で200時間放置後の銅箔の変化を目視判定
した。結果は第2表に示す。
比較例6,7,8,9,10 亜りん酸亜鉛カリウム化合物との比較のため、ハイド
ロタルサイト系固溶体であるKW2200、及びDHT−4A亜り
ん酸カリウムを各添加して実施例3と同様の実験を行っ
た。その結果を第2表に示す。
第2表の結果より、亜りん酸亜鉛カリウムを微量添加
することにより長期高温下におかれていてもほとんど銅
箔に腐蝕を起こさせないことが分かる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のPAS樹脂組成物の、腐蝕性ガス発生抑
制効果の持続性を測定するための密閉型試験管である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 81/00 - 81/02 C08K 3/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアリーレンスルフィド樹脂を主成分と
    する組成物に次の式(1)で表わされる亜りん酸金属塩
    化合物が樹脂組成物の全重量に対して0.05〜10重量%含
    有されてなることを特徴とするポリアリーレンスルフィ
    ド樹脂組成物。 l[MIHPO3・H2O]・m[MII・▲MIII 2▼(PO3]・
    nMIVO (1) 式中、MI、MIII、MIVは、各々Zn、Cd、Pb及びSnより成
    る群から選ばれた少なくとも一種を示し、MIIは、Li2
    Na2、K2、及びRb2より成る群とMg、Ca、Sr、Baより成る
    群から選ばれた少なくとも一種を示し、l、m、nは夫
    々下記式で示される正数を示す。 0<l<1,0<m<1,0<n<1
  2. 【請求項2】ポリアリーレンスルフィド樹脂がポリフェ
    ニレンスルフィド樹脂である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】MI、MIII及びMIVが各々Znであり、MIIがK2
    である請求項1または2記載の組成物。
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